JP2001290158A - 樹脂シートとその製造方法および液晶表示装置 - Google Patents

樹脂シートとその製造方法および液晶表示装置

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JP2001290158A
JP2001290158A JP2000104312A JP2000104312A JP2001290158A JP 2001290158 A JP2001290158 A JP 2001290158A JP 2000104312 A JP2000104312 A JP 2000104312A JP 2000104312 A JP2000104312 A JP 2000104312A JP 2001290158 A JP2001290158 A JP 2001290158A
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liquid crystal
resin sheet
spacer
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Nobuyoshi Yagi
伸圭 八木
Yasuo Fujimura
保夫 藤村
Shunji Umehara
俊志 梅原
Kiichi Shimodaira
起市 下平
Yoshimasa Sakata
義昌 坂田
Minoru Miyatake
宮武  稔
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、熱可塑性または熱硬化性樹脂からな
るシートを基板として用いる液晶セルのセルギャップを
均一化させ、色むら等のない良好な表示品質が得られる
樹脂シートとその製造方法、およびその樹脂シートを用
いた液晶表示装置を提供する。 【解決手段】基板が熱可塑性もしくは熱硬化性樹脂から
なり、液晶層を介在して対向配置された2枚の基板間隔
を制御するために用いるスペーサーが基板と一体物であ
る樹脂シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板が熱可塑性もしく
は熱硬化性樹脂からなる液晶表示装置においてセルギャ
ップを制御するために、該基板上にスペーサーを付与
し、セルギャップを均一化させた樹脂シートとその製造
方法およびその樹脂シートを用いた液晶表示装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種用途に液晶表示装置が利用さ
れているが、その製造は各種材料と多数の製造工程を経
て作られており、液晶表示装置のさらなる普及には、そ
の製造コストの低減および高精度化が重要な課題であ
る。なかでも液晶表示装置の中心となる液晶セルは微細
技術の集成であり、2枚の電極基板の間の間隔、いわゆ
るセルギャップは液晶セルの応答速度、コントラスト、
視覚特性、表示ムラなどの表示品質に大きく影響する特
性因子であり、液晶セルの製造上、セルギャップの制御
は極めて重要な課題である。液晶表示装置において熱可
塑性もしくは熱硬化性樹脂からなる基板を用いた場合の
セルギャップ調整は、従来のガラス基板と同様に通常5
μm前後のセルギャップ調整用スペーサーを片側の基板
に散布させ、もう一方の基板をシール剤を介し貼り合わ
すことにより行ってきた。しかし、ガラスに比べプラス
チック材料からなる基板は可撓性があり剛性がないた
め、基板のたわみや変形等によりセルギャップが変動し
やすく、またスペーサーの固定が困難であった。
【0003】その結果スペーサーが移動して色むら(セ
ルギャップむら)が発生したり、スペーサーが移動する
際に配向膜に傷をつけて、表示むらが発生するなどとい
う問題が生じていた。
【0004】このような問題を解消するために、スペー
サーを基板上に接着固定するというような方法が提案さ
れている。具体的な方法としては配向膜中に固定する方
法、絶縁膜中に固定する方法、熱可塑性樹脂を利用して
固定する方法、熱硬化性樹脂を利用して固定する方法等
が既に提案されているが、中でも熱可塑性樹脂をスペー
サーに被覆しておき、該スペーサーを分散散布した後
に、熱風や特開平6−95127号公報に開示されてい
るようなIR炉などを用いて加熱することにより、スペ
ーサーを基板に接着固定するような方法が一般的であ
る。
【0005】しかし、スペーサーに熱可塑性樹脂を被覆
して分散散布し、スペーサーを基板に接着固定した場
合、スペーサー表面が互いに接着されて塊状になるの
で、スペーサーを均一に散布することが難しくセルギャ
ップも不均一になりやすいという問題が生じていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱可塑性ま
たは熱硬化性のプラスチック材料からなるシートを基板
として用いる液晶セルのセルギャップを均一化させ、色
むら等のない良好な表示品質が得られる樹脂シートとそ
の製造方法、およびその樹脂シートを用いた液晶表示装
置を提供することをその目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板が熱可塑
性もしくは熱硬化性樹脂からなり、液晶層を介在して対
向配置された2枚の基板間隔を制御するために用いるス
ペーサーが基板と一体物である樹脂シートとその製造方
法、およびその樹脂シートを用いた液晶表示装置を提供
するものである。
【0008】この場合、平坦な表面を有する支持体と、
スペーサー形状と実質的に同形状で逆凹凸の凹部が形成
された支持体の隙間に熱可塑性もしくは熱硬化性樹脂を
注入し、硬化することにより、支持体に形成された凹部
の転写でスペーサーが一体物となった樹脂シートが得ら
れる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明における基板とは、液晶表
示装置において液晶層を介して対向配置されたものであ
り、熱可塑性もしくは熱硬化性樹脂からなることを特徴
とする。本発明における樹脂シートは、前記基板上に基
板間隔を制御するために用いるスペーサーが一体物とし
て付与されたものである。スペーサーの形状としては、
半球状、円柱状、直方体状、立方体状等が挙げられる。
スペーサーの密度は10個/mm2〜10000個/m
2であることが好ましく、さらに好ましくは50個/
mm2〜1500個/mm2がよい。スペーサーの密度が
10個/mm2よりも小さい場合はセルギャップを制御
することが困難となり、スペーサーの密度が10000
個/mm2よりも大きい場合は支持体に凹部を加工する
のが困難になる。また液晶セル中で液晶に対してスペー
サーの占める比率が高くなることから表示品質が低下す
る。
【0010】本発明における樹脂シートの製造方法は、
注型法で表面が平坦である支持体と表面にスペーサー形
状と実質的に同形状であり、逆凹凸部の凹部が形成され
た支持体に易剥離性樹脂を塗布し硬化させ、隙間調整用
スペーサー及びシーリング剤を介して易剥離性樹脂が向
き合うように組み立て、その隙間に熱可塑性もしくは熱
硬化性樹脂溶液を注入し硬化し、支持体から剥離するこ
とにより樹脂シートを得ることができる。凹部の深さは
2μm〜10μmであることが好ましい。2μmよりも
小さくなると液晶を注入しにくくなる等操作性が悪くな
る。またセルギャップが小さくなるためにセルギャップ
を均一にすることが困難になる。10μmよりも大きく
なると注入する液晶の量が多くなったり、液晶表示装置
を作成した場合消費電力が多くなったり等経済性が悪く
なる。支持体から樹脂シートを剥離する際には、樹脂シ
ートが割れるのを防止するために、樹脂シートの温度を
ガラス転移点以上に保つことが好ましい。この場合、樹
脂シートは支持体に形成された凹部の転写により、スペ
ーサーが一体物として付与されている。前記熱可塑性も
しくは熱硬化性樹脂溶液の粘度は1Pa・s以下である
ことが好ましい。前記樹脂溶液の濃度が1Pa・sを超
える場合は操作性が悪くなる。
【0011】本発明における支持体は通常板状であり、
具体的には注型用の平板金型が挙げられる。またその材
質としてはステンレス、胴、アルミニウム等の金属の他
にガラス、プラスチック等が挙げられるが、ステンレス
が最も好ましく用いられる。また支持体の表面粗さは
0.02μm以下が好ましい。表面粗さが0.02μm
よりも大きくなると、表面が鏡面状の樹脂シートが得ら
れなくなる。
【0012】支持体を被覆する樹脂層の形成には、支持
体と接着しないか、接着してもその接着力が弱くて支持
体より容易に剥離できる易剥離性の適宜な樹脂を用いる
ことができ、特に限定はない。ちなみにかかる樹脂の例
としては、ウレタン系樹脂やアクリル系樹脂、ポリエス
テル系樹脂やポリビニルアルコール、エチレンビニルア
ルコール共重合体の如きポリビニルアルコール系樹脂、
塩化ビニル系樹脂や、塩化ビニリデン系樹脂が挙げられ
る。
【0013】また、ポリアリレート系樹脂やスルホン系
樹脂、アミド系樹脂やイミド系樹脂、ポリエーテルスル
ホン系樹脂やポリエーテルイミド系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂やシリコーン系樹脂、フッ素系樹脂やポリオ
レフィン系樹脂、スチレン系樹脂やビニルピロリドン系
樹脂、セルロース系樹脂やアクリロニトリル系樹脂など
も樹脂層の形成に用いうる。なお樹脂層の形成には、適
宜な樹脂の2種以上のブレンド物なども用いうる。
【0014】支持体としてステンレスを用いる場合は、
特に剥離特性の点でウレタン系樹脂が好ましく、以下の
構造式で表されるものが特に好ましく用いられる。
【化1】
【0015】また前記支持体を被覆する樹脂層は表面コ
ート層として機能しうることより、例えば耐薬品性や表
面硬度、光学的異方性や低吸水性、低透湿性や低酸素透
過性等のガスバリア性等の機能付与などを目的にその材
料を選択することもできる。
【0016】従って、支持体を被覆する樹脂層は、例え
ば易剥離性の付与を目的としたウレタン系樹脂層の上に
ガスバリア性の付与を目的としたポリビニルアルコール
系樹脂層を設けた重畳層の如く、易剥離性に加えて他の
機能を付与することを目的に、単層物に加えて複層物と
して形成されていてもよい。
【0017】前記樹脂層を支持体表面に塗布する方法と
しては、支持体に上記樹脂層を適宜の有機溶剤または水
に溶解した溶液を塗布し、乾燥後、必要に応じて加熱も
しくは光照射により硬化すればよい。塗布方法としては
ロールコート、スピンコート、ワイヤーバーコート、エ
クストルージョンコート、カーテンコート、スプレイコ
ート、ディップコート等が挙げられるが、特にスピンコ
ート、エクストルージョンコートが塗布効率などの点よ
り好ましい。
【0018】この場合、前記易剥離性の樹脂溶液の粘度
は100mPa・s以下が好ましい。樹脂溶液の粘度が
100mPa・sより大きくなると操作性が悪くなる。
またエクストルージョンコートの場合は特に1〜10m
Pa・sが好ましい。
【0019】また前記光照射により樹脂層を硬化する場
合、高圧UVランプ(中心波長:365nm)、低圧U
Vランプ(中心波長:254nm)が好ましく用いられ
る。
【0020】本発明において易剥離性のの樹脂層の厚み
は1〜10μmが好ましく、さらに好ましくは2〜5μ
mがよい。これは1μm以下では支持体との剥離性が悪
くなり、また10μm以上では樹脂層にひび割れが発生
するためである。
【0021】本発明において、支持体を被覆する剥離特
性を有する樹脂層上に展開する樹脂、すなわち基板を形
成する熱可塑性もしくは熱硬化性樹脂としては、ポリカ
ーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、
ポリスルホン、ポリエステル、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリエーテルイミド、ポリアミド等の熱可塑性樹脂
や、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル、ポリジアリ
ルフタレート、ポリイソボニルメタクリレート等の熱硬
化性樹脂が挙げられる。これらの樹脂は一種または二種
以上を用いることができ、他成分との共重合体や混合物
などとして用いうる。
【0022】これらの中で特に好ましく用いうる樹脂と
してはエポキシ系樹脂が挙げられ、エポキシ系樹脂とし
ては、例えば、ビスフェノールA型やビスフェノールF
型、ビスフェノールS型やそれらの水添加の如きビスフ
ェノール型、フェノールノボラック型やクレゾールノボ
ラック型の如きノボラック型、トリグリシジルイソシア
ヌレート型やヒダントイン型の如き含窒素環型、脂環式
型や脂肪族型、ナフタレン型の如き芳香族型やグリシジ
ルエーテル型、ビフェニル型の如き低吸水率タイプやジ
シクロ型、エステル型やエーテルエステル型、それらの
変成型などが挙げられる。これらは単独で使用してもあ
るいは併用してもよい。上記各種エポキシ系樹脂の中で
も、変色防止性などの点よりビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシア
ヌレート型を用いることが好ましい。
【0023】このようなエポキシ系樹脂としては、一般
にエポキシ当量100〜1000、軟化点120℃以下
のものが、得られる樹脂シートの柔軟性や強度等の物性
などの点より好ましく用いられる。さらに塗工性やシー
ト状への展開性等に優れるエポキシ樹脂含有液を得る点
などよりは、塗工時の温度以下、特に常温において液体
状態を示す二液混合型のものが好ましく用いうる。
【0024】またエポキシ系樹脂は、硬化剤、硬化促進
剤、および必要に応じて従来から用いられている老化防
止剤、変成剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤、
紫外線吸収剤等の従来公知の各種添加物を適宜に配合す
ることができる。
【0025】前記、硬化剤についても特に限定はなく、
エポキシ系樹脂に応じた適宜な硬化剤を1種または2種
以上用いることができる。ちなみにその例としては、テ
トラヒドロフタル酸やメチルテトラヒドロフタル酸、ヘ
キサヒドロフタル酸やメチルヘキサヒドロフタル酸の如
き有機酸系化合物類、エチレンジアミンやプロピレンジ
アミン、ジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミ
ン、それらのアミンアダクトやメタフェニレンジアミ
ン、ジアミノジフェニルメタンやジアミノジフェニルス
ルホンの如きアミン系化合物類が挙げられる。
【0026】またジシアンジアミドやポリアミドの如き
アミド系化合物類、ジヒドラジットの如きヒドラジド系
化合物類、メチルイミダゾールや2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール、エチルイミダゾールやイソプロピルイ
ミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾールやフェニル
イミダゾール、ウンデシルイミダゾールやヘプタデシル
イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール
の如きイミダゾール系化合物類も前記硬化剤の例として
挙げられる。
【0027】さらに、メチルイミダゾリンや2−エチル
−4−メチルイミダゾリン、エチルイミダゾリンやイソ
プロピルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン
やフェニルイミダゾリン、ウンデシルイミダゾリンやヘ
プタデシルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイ
ミダゾリンの如きイミダゾリン系化合物、その他、フェ
ノール系化合物やユリア系化合物類、ポリスルフィド系
化合物類も前記硬化剤の例として挙げられる。
【0028】加えて、酸無水物系化合物類なども前記硬
化剤の例として挙げられ、変色防止性などの点より、か
かる酸無水物硬化剤が好ましく用いうる。その例として
は無水フタル酸や無水マレイン酸、無水トリメリット酸
や無水ピロメリット酸、無水ナジック酸や無水グルタル
酸、テトラヒドロフタル酸無水物やメチルテトラヒドロ
フタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物やメチル
ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルナジック酸無水物
やドデセニルコハク酸無水物、ジクロロコハク酸無水物
やベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物やクロレンデ
ィック酸無水物などが挙げられる。
【0029】特に無水フタル酸やテトラヒドロフタル酸
無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物やメチルヘキサヒ
ドロフタル酸無水物の如く無色系ないし淡黄色系で、分
子量が約140〜約200の酸無水物系硬化剤が好まし
く用いうる。
【0030】前記エポキシ系樹脂と硬化剤の配合割合
は、硬化剤として酸無水物系硬化剤を用いる場合、エポ
キシ系樹脂のエポキシ基1当量に対して酸無水物当量を
0.5〜1.5当量となるように配合することが好まし
く、さらに好ましくは0.7〜1.2当量がよい。酸無
水物が0.5当量未満では、硬化後の色相が悪くなり、
1.5当量を超えると、耐湿性が低下する傾向がみられ
る。なお他の硬化剤を単独で又は2種以上を併用して使
用する場合にも、その使用量は前記の当量比に準じう
る。
【0031】前記硬化促進剤としては、第三級アミン
類、イミダゾール類、第四級アンモニウム塩類、有機金
属塩類、リン化合物類、尿素系化合物類等が挙げられる
が、特に第三級アミン類、イミダゾール類を用いること
が好ましい。これらは単独であるいは併用して使用する
ことができる。
【0032】前記硬化促進剤の配合量は、エポキシ系樹
脂100重量部に対して0.05〜7.0重量部である
ことが好ましく、さらに好ましくは0.2〜3.0重量
部がよい。硬化促進剤の配合量が0.05重量部未満で
は、充分な硬化促進効果が得られず、7.0重量部を超
えると硬化体が変色するおそれがある。
【0033】前記老化防止剤としては、フェノール系化
合物、アミン系化合物、有機硫黄系化合物、ホスフィン
系化合物等の従来公知のものが挙げられる。
【0034】前記変成剤としては、グリコール類、シリ
コーン類、アルコール類等従来公知のものが挙げられ
る。
【0035】前記界面活性剤は、エポキシ系樹脂シート
を流延法でエポキシ樹脂を空気に触れながら成形する場
合に、シートの表面を平滑にするために添加される。界
面活性剤としてはシリコーン系、アクリル系、フッ素系
等が挙げられるが、とくにシリコーン系が好ましい。
【0036】本発明による樹脂シートは各種の用途に好
ましく用いることができ、液晶セル基板や反射防止シー
ト、プリズムシートや拡散シートなどの光学用シートと
しても好ましく用いうる。
【0037】液晶表示装置は一般に、偏光板、液晶セ
ル、反射板又はバックライト、及び必要に応じての光学
部品等の構成部品を適宜に組み立てて駆動回路を組み込
むことなどにより形成される。本発明においては、液晶
セルの基板として上記した樹脂シートを用いる点を除い
て特に限定はなく、従来に準じて液晶表示装置を形成す
ることができる。従って液晶表示装置の形成に際して
は、例えば視認側の偏光板の上に設ける光拡散板、アン
ンチグレア層、反射防止膜、保護層、保護板、あるいは
液晶セルと視認側の偏光板の間に設ける補償用位相差板
などの適宜な光学部品を上記樹脂シートと組み合わせる
ことができる。
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例になんら限定されるものではな
い。
【0038】実施例1:図1に例示のように器具を組み
立て、注型法により液晶セル基板を製造した。まず(化
2)の化学式で示される3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシ
レート400部(重量部、以下同じ)、(化3)の化学
式で示されるメチルヘキサヒドロフタル酸無水物500
部、(化4)の化学式で示されるテトラ−n−ブチルホ
スホニウムo,o−ジエチルホスホロジチオエート15
部、グリセリン9部及び界面活性剤としてシリコーン系
界面活性剤を1部を攪拌混合してエポキシ樹脂含有液を
調製した。
【化2】
【化3】
【化4】
【0039】次に支持体として一枚は450mm×45
0mm、表面粗さRa=5nmの無垢平板金型1、もう
一枚は図2に例示の半球状の10μmの凹部を1mm2
あたり81個の割合で加工した450mm×450m
m、表面粗さRa=5nmの表面加工平板金型2を用い
た。次に無垢平板金型1の片面および表面加工平板金型
2の凹部が加工された面にウレタン系紫外線硬化型樹脂
の17重量%トルエン溶液をスピンコートにより塗布
し、トルエンを乾燥後UVを照射して(中心波長254
nm、積算光量2000mJ/cm2)、膜厚2μmの
ウレタン系樹脂層を形成した。
【0040】次にその2枚の支持体を、互いのウレタン
系樹脂層を向き合わせるようにして、図1に例示したよ
うにシーリング剤3および隙間調整用スペーサー4を介
して、隙間が400μmとなるように注型用金型を組み
立てた。次に前記エポキシ樹脂含有液(粘度0.1Pa
・s)を注入し120℃で30分、さらに180℃で1
時間かけて硬化させた。その後、2枚の支持体を割り開
くと同時に、樹脂層と支持体の界面を剥離してエポキシ
系樹脂シート(a)を得た。このエポキシ系樹脂シート
(a)が本発明の樹脂シートの1例である。得られたエ
ポキシ系樹脂シート(a)の片面には、支持体の凹部の
転写により半球状の突起(5.0μm〜5.1μm )
が一体物として付与された。このエポキシ系樹脂シート
(a)の厚みは突起部を除き、平均値が400μm、標
準偏差が9μmであった。また突起が付与された面の表
面粗さは突起のない箇所でRa=10nmであった。突
起が付与されていない面の表面粗さはRa=2nmであ
った。なお、表面粗さは480mm×480mmの面内
で10点測定した平均値である。
【0041】次に流延法によりステンレス製エンドレス
ベルトにウレタン系紫外線硬化型樹脂の17重量%トル
エン溶液を塗布し硬化させた後、前記エポキシ樹脂含有
液を塗布し硬化させ、エポキシ樹脂シート(b)を得
た。エポキシ系樹脂シート(b)の厚みは平均値が40
0μm、標準偏差が7μmであった。なお、厚みの平均
値及び標準偏差は480mm×480mmの面内で60
点測定して求めた。また表面粗さはエポキシ系樹脂側
(自由表面側)でRa=0.2nm、ウレタン系樹脂側
(ベルト面側)でRa=10nmであった。なお、表面
粗さは480mm×480mmの面内で10点測定した
平均値である。なお本実施例においてエポキシ系樹脂シ
ート(b)は流延法により製造したが、エポキシ系樹脂
シート(a)と同様の注型法によっても得ることができ
る。
【0042】得られたエポキシ系樹脂シート(a)およ
び(b)を用い、エポキシ系樹脂シート(a)は突起付
与面に、エポキシ系樹脂シート(b)はどちらか片面に
ITO(透明電極)をスパッタし、その上にポリビニル
アルコール水溶液をディッピングし配向膜を形成させ、
ラビング処理を行って240°ツイストのSTN液晶セ
ルを作成した。液晶にはネマチック液晶とカイラル剤を
用いた。
【0043】次にSTN液晶セルに黒状態を補償するた
めの位相差フィルムを積層し、さらに偏光板を積層し液
晶表示装置を得た。次に、この液晶表示装置に電圧を印
加して黒表示を行い、偏向顕微鏡で観察したところ、配
向不良なく良好な黒表示が得られた。またセルギャップ
を測定したところ、平均5μm、標準偏差0.02μm
であった。なおセルギャップの測定は300mm×30
0mmの面内で10点測定した平均値である。
【0044】比較例1:実施例1で作成したエポキシ系
樹脂シート(b)を2枚用い、エポキシ系樹脂シート
(b)にセルギャップ調整にシリカ系スペーサー(φ5
μm)を散布させた後、もう1枚のエポキシ系樹脂シー
ト(b)を貼り合わる以外は、実施例1と同様にSTN
液晶セルを作成した。
【0045】作成したSTN液晶セルに黒状態を補償す
るための位相差フィルムを積層し、さらに偏光板を積層
し液晶表示装置を得た。次に、この液晶表示装置に電圧
を印加して黒表示を行い、偏向顕微鏡で観察したとこ
ろ、貼り合わせ時のスペーサーの位置ずれによる基板の
変形により光もれが観察された。
【0046】
【発明の効果】本発明により、熱可塑性もしくは熱硬化
性樹脂からなる樹脂シートを用いた液晶表示装置のセル
ギャップ調整工程でのスペーサーの位置ずれ等によるト
ラブルが解消され、また工程の簡略化を可能とし、セル
ギャップを均一化できることにより、色むら等のない良
好な表示品位が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】注型法による器具の組み立て図
【図2】支持体に加工された凹部の説明図
【符号の説明】
1:表面が平坦な支持体 2:表面に凹部が形成された支持体 3:シーリング剤 4:隙間調整用スペーサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 下平 起市 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 坂田 義昌 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 宮武 稔 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 2H089 LA04 LA20 NA12 NA17 NA58 PA05 QA14 TA01 TA14 TA15 2H090 JB03 JC03 JC07 JC17 JD14 KA08 LA06 LA09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板が熱可塑性もしくは熱硬化性樹脂から
    なり、液晶層を介在して対向配置された2枚の基板間隔
    を制御するために用いるスペーサーが基板と一体物であ
    る樹脂シート。
  2. 【請求項2】請求項1においてスペーサーの密度が10
    個/mm2〜10000個/mm2であることを特徴とす
    る樹脂シート。
  3. 【請求項3】液晶層を介在して対向配置された2枚の基
    板間隔を制御するために用いるスペーサーが基板と一体
    物である樹脂シートを製造する方法において、あらかじ
    め易剥離性の樹脂層にて被覆した2枚の支持体であっ
    て、1枚は平坦な平面を有する支持体であり、他の1枚
    はスペーサー形状と実質的に同形状で、逆凹凸の凹部が
    形成された支持体であり、両支持体間の隙間に熱可塑性
    もしくは熱硬化性樹脂を注入し硬化することにより、凹
    部の転写で基板にスペーサーを形成する工程を含むこと
    を特徴とする樹脂シートの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1の樹脂シートを用いた液晶表示装
    置。
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