JP2002365414A - 反射型樹脂シートとその製造方法および液晶表示装置 - Google Patents

反射型樹脂シートとその製造方法および液晶表示装置

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JP2002365414A
JP2002365414A JP2001176554A JP2001176554A JP2002365414A JP 2002365414 A JP2002365414 A JP 2002365414A JP 2001176554 A JP2001176554 A JP 2001176554A JP 2001176554 A JP2001176554 A JP 2001176554A JP 2002365414 A JP2002365414 A JP 2002365414A
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hard coat
coat layer
reflective
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JP2001176554A
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English (en)
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Hidetoshi Yoshitake
秀敏 吉武
Yoshimasa Sakata
義昌 坂田
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Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、薄型、軽量であり、機械強度やガス
バリア性や耐熱性に優れた反射型樹脂シートの製造方法
や上記反射型樹脂シートや上記反射型樹脂シートを用い
た液晶表示装置を提供することを課題とする。 【解決手段】少なくともハードコート層、反射層、およ
び基材層からなり、反射層がハードコート層と基材層の
間に積層されていることを特徴とする反射型樹脂シート
を製造する方法において、耐熱性を有する支持体にハー
ドコート層形成樹脂液を塗布し溶剤を揮発させた後、支
持体の耐熱温度よりも低い融点を持つ金属粒子をハード
コート層表面に散布した後、上記ハードコート層を完全
に硬化させることにより表面に金属粒子が散布されたハ
ードコート層を形成した後、金属粒子と基材層を対面さ
せヒートプレスし金属粒子を融解させ、常温に戻すこと
により固化した反射層を形成し、少なくともハードコー
ト層、反射層、および基材層からなる積層体を支持体よ
り剥離することを特徴とする反射型樹脂シートの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄型、軽量であり、機
械強度やガスバリア性や耐熱性に優れた反射型樹脂シー
トの製造方法や上記反射型樹脂シートや上記反射型樹脂
シートを用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、衛星通信や移動通信技術の発展に
伴い、小型携帯情報末端機器の需要が高まりつつある。
小型携帯情報末端機器の多くに搭載されている表示装置
には、薄型であることが求められており、液晶表示装置
が最も多用されている。また、小型携帯情報末端機器用
の表示装置には、低消費電力であること、外光下での視
認性が高いことが要求されるため、反射型液晶表示装置
或いは半透過反射型液晶表示装置が多用されている。ガ
ラス系の液晶セル基板は、耐衝撃性が低く非常に重いた
め、プラスチック系の液晶セル基板が検討されている。
従来の反射板一体型液晶セル基板は、液晶セル基板に光
反射シートを接着剤等を介して積層したものが知られて
いた。しかし接着工程等を必要とするため製造効率が悪
く、接着剤層の介在で厚みが大きくなり、柔軟性に問題
があった。また液晶セル基板上にスパッタリング法や真
空蒸着法等の製膜法を用いて反射層を形成する方法も知
られていた。しかし設備費用が高く、真空度や温度制御
に時間を要し、また反射層を厚くするためには蒸着に長
時間必要になり生産性の点で問題があった。また液晶セ
ル基板上にスパッタリング法や真空蒸着法等の製膜法を
用いて反射層を形成した場合、表面を平滑にするため反
射層側にオーバーコート層を塗工させる必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、薄型、軽量
であり、機械強度やガスバリア性や耐熱性に優れた反射
型樹脂シートの製造方法や上記反射型樹脂シートや上記
反射型樹脂シートを用いた液晶表示装置を提供すること
を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくともハ
ードコート層、反射層、および基材層からなり、反射層
がハードコート層と基材層の間に積層されていることを
特徴とする反射型樹脂シートを製造する方法において、
耐熱性を有する支持体にハードコート層形成樹脂液を塗
布し溶剤を揮発させた後、支持体の耐熱温度よりも低い
融点を持つ金属粒子をハードコート層表面に散布した
後、上記ハードコート層を完全に硬化させることにより
表面に金属粒子が散布されたハードコート層を形成した
後、金属粒子と基材層を対面させヒートプレスし金属粒
子を融解させ、常温に戻すことにより固化した反射層を
形成し、少なくともハードコート層、反射層、および基
材層からなる積層体を支持体より剥離することを特徴と
する反射型樹脂シートの製造方法を提供するものであ
る。前記耐熱性を有する支持体はポリイミドよりなるこ
とが好ましく、前記金属粒子はインジウム及びインジウ
ムを含む化合物よりなることが好ましい。前記ヒートプ
レスは30℃〜300℃で行うことが好ましい。また前
記ハードコート層はウレタン系樹脂よりなることが好ま
しく、前記基材層はエポキシ系樹脂よりなることが好ま
しい。本発明は少なくともハードコート層、反射層、お
よび基材層からなり、反射層がハードコート層と基材層
の間に積層されていることを特徴とする反射型樹脂シー
トやその反射型樹脂シートを用いた液晶表示装置を提供
するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における反射型樹脂シート
の製造方法は、耐熱性を有する支持体にハードコート層
形成樹脂液を塗布し溶剤を揮発させた後、支持体の耐熱
温度よりも低い融点を持つ金属粒子をハードコート層表
面に散布した後、上記ハードコート層を完全に硬化させ
ることにより表面に金属粒子が散布されたハードコート
層を形成した後、金属粒子と基材層を対面させヒートプ
レスし金属粒子を融解させ、常温に戻すことにより固化
した反射層を形成し、少なくともハードコート層、反射
層、および基材層からなる積層体を支持体より剥離する
ことを特徴とする。
【0006】本発明における耐熱性を有する支持体とし
てはポリイミド、ポリエチレンテレフタレートやポリエ
チレンテレフタレートを主体とするポリエステル、ポリ
ブチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート
を主体とするポリエステル等よりなる2軸延伸フィルム
等の機械強度や耐湿性に優れるものが好ましく用いら
れ、ポリイミドが耐熱性に優れる点で特に好ましく用い
られる。本発明における耐熱性とは200℃以上におい
て破損、溶融、収縮しないことを意味する。
【0007】本発明においてハードコート層に使用され
る樹脂としては、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、シ
リコーン系樹脂が挙げられるが、ウレタン系樹脂が前記
樹脂を塗布した支持体から良好な剥離特性を示す点で好
ましく、特にウレタンアクリレートが好ましい。
【0008】ハードコート層の厚みは適宜に決定しうる
が、1μm〜10μmが好ましい。ハードコート層の厚
みは1μm未満であれば十分なハードコート機能を付与
することができず、10μmを超えるとハードコート層
にひび割れが発生しやすくなる。
【0009】ハードコート層の形成は、キャスティング
方式やスピンコート方式やディッピング方式等の適宜な
方式で行うことができる。
【0010】本発明の基材層を形成する樹脂としては熱
可塑性樹脂もしくは熱硬化性樹脂を用いることが好まし
い。熱可塑性樹脂としては、ポリカーボネート、ポリア
リレート、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリ
エステル、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルイ
ミドやポリアミド等が挙げられ、熱硬化性樹脂としては
エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル、ポリジアリルフ
タレートやポリイソボニルメタクリレート等が挙げられ
る。これらの樹脂は一種または二種以上を用いることが
でき、他成分との共重合体や混合物などとして用いう
る。
【0011】表面平滑性を得るために熱硬化性樹脂が好
ましく用いられ、熱硬化性樹脂の中では色相の点よりエ
ポキシ系樹脂が特に好ましく用いられる。エポキシ系樹
脂としては、例えば、ビスフェノールA型やビスフェノ
ールF型、ビスフェノールS型やそれらの水添加の如き
ビスフェノール型、フェノールノボラック型やクレゾー
ルノボラック型の如きノボラック型、トリグリシジルイ
ソシアヌレート型やヒダントイン型の如き含窒素環型、
脂環式型や脂肪族型、ナフタレン型の如き芳香族型やグ
リシジルエーテル型、ビフェニル型の如き低吸水率タイ
プやジシクロ型、エステル型やエーテルエステル型、そ
れらの変成型などが挙げられる。これらは単独で使用し
てもあるいは併用してもよい。上記各種エポキシ系樹脂
の中でも、変色防止性などの点よりビスフェノールA型
エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリグリシジルイ
ソシアヌレート型を用いることが好ましい。
【0012】このようなエポキシ系樹脂としては、一般
にエポキシ当量100〜1000、軟化点120℃以下
のものが、得られる樹脂シートの柔軟性や強度等の物性
などの点より好ましく用いられる。さらに塗工性やシー
ト状への展開性等に優れるエポキシ樹脂含有液を得る点
などよりは、塗工時の温度以下、特に常温において液体
状態を示す二液混合型のものが好ましく用いうる。
【0013】またエポキシ系樹脂は、硬化剤、硬化促進
剤、および必要に応じて従来から用いられている老化防
止剤、変成剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤、
紫外線吸収剤等の従来公知の各種添加物を適宜に配合す
ることができる。
【0014】前記、硬化剤についても特に限定はなく、
エポキシ系樹脂に応じた適宜な硬化剤を1種または2種
以上用いることができる。ちなみにその例としては、テ
トラヒドロフタル酸やメチルテトラヒドロフタル酸、ヘ
キサヒドロフタル酸やメチルヘキサヒドロフタル酸の如
き有機酸系化合物類、エチレンジアミンやプロピレンジ
アミン、ジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミ
ン、それらのアミンアダクトやメタフェニレンジアミ
ン、ジアミノジフェニルメタンやジアミノジフェニルス
ルホンの如きアミン系化合物類が挙げられる。
【0015】またジシアンジアミドやポリアミドの如き
アミド系化合物類、ジヒドラジットの如きヒドラジド系
化合物類、メチルイミダゾールや2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール、エチルイミダゾールやイソプロピルイ
ミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾールやフェニル
イミダゾール、ウンデシルイミダゾールやヘプタデシル
イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール
の如きイミダゾール系化合物類も前記硬化剤の例として
挙げられる。
【0016】さらに、メチルイミダゾリンや2−エチル
−4−メチルイミダゾリン、エチルイミダゾリンやイソ
プロピルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン
やフェニルイミダゾリン、ウンデシルイミダゾリンやヘ
プタデシルイミダゾリン、2−フェニル−4−メチルイ
ミダゾリンの如きイミダゾリン系化合物、その他、フェ
ノール系化合物やユリア系化合物類、ポリスルフィド系
化合物類も前記硬化剤の例として挙げられる。
【0017】加えて、酸無水物系化合物類なども前記硬
化剤の例として挙げられ、変色防止性などの点より、か
かる酸無水物硬化剤が好ましく用いうる。その例として
は無水フタル酸や無水マレイン酸、無水トリメリット酸
や無水ピロメリット酸、無水ナジック酸や無水グルタル
酸、テトラヒドロフタル酸無水物やメチルテトラヒドロ
フタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物やメチル
ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルナジック酸無水物
やドデセニルコハク酸無水物、ジクロロコハク酸無水物
やベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物やクロレンデ
ィック酸無水物などが挙げられる。
【0018】特に、無水フタル酸やテトラヒドロフタル
酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物やメチルヘキサ
ヒドロフタル酸無水物の如く無色系ないし淡黄色系で、
分子量が約140〜約200の酸無水物系硬化剤が好ま
しく用いうる。
【0019】前記エポキシ系樹脂と硬化剤の配合割合
は、硬化剤として酸無水物系硬化剤を用いる場合、エポ
キシ系樹脂のエポキシ基1当量に対して酸無水物当量を
0.5〜1.5当量となるように配合することが好まし
く、さらに好ましくは0.7〜1.2当量がよい。酸無
水物が0.5当量未満では、硬化後の色相が悪くなり、
1.5当量を超えると、耐湿性が低下する傾向がみられ
る。なお他の硬化剤を単独で又は2種以上を併用して使
用する場合にも、その使用量は前記の当量比に準じう
る。
【0020】前記硬化促進剤としては、第三級アミン
類、イミダゾール類、第四級アンモニウム塩類、有機金
属塩類、リン化合物類、尿素系化合物類等が挙げられる
が、特に第三級アミン類、イミダゾール類を用いること
が好ましい。これらは単独であるいは併用して使用する
ことができる。
【0021】前記硬化促進剤の配合量は、エポキシ系樹
脂100重量部に対して0.05〜7.0重量部である
ことが好ましく、さらに好ましくは0.2〜3.0重量
部がよい。硬化促進剤の配合量が0.05重量部未満で
は、充分な硬化促進効果が得られず、7.0重量部を超
えると硬化体が変色するおそれがある。
【0022】前記老化防止剤としては、フェノール系化
合物、アミン系化合物、有機硫黄系化合物、ホスフィン
系化合物等の従来公知のものが挙げられる。
【0023】前記変成剤としては、グリコール類、シリ
コーン類、アルコール類等従来公知のものが挙げられ
る。
【0024】前記界面活性剤は、エポキシ系樹脂シート
を流延法等によりエポキシ樹脂を空気に触れながら成形
する場合に、シートの表面を平滑にするために添加され
る。界面活性剤としてはシリコーン系、アクリル系、フ
ッ素系等が挙げられるが、とくにシリコーン系が好まし
い。
【0025】本発明において基材層は、ガラスやステン
レス等からなる平板に離型剤を塗布後、基材層形成樹脂
液を塗布し硬化させ、平板から剥離し低酸素状態でアフ
ターキュアすることにより形成することができる。また
ヒートプレスする前の基材層にはハードコート層等が積
層されていてもよい。
【0026】本発明において金属粒子の融点は支持体の
耐熱温度よりも低いことが必要である。金属粒子の選定
に関しては、その融点が支持体の耐熱温度よりも低い点
を除いては特に限定はなく、インジウム、ガリウム、ス
ズ及びこれらを含む化合物等が好ましく用いられ、イン
ジウム及びインジウムを含む化合物がヒートプレス時に
融解しやすい点で特に好ましく用いられる。また支持体
の耐熱温度よりも低い場合は合金を用いてもよい。金属
粒子の平均粒径は散布しやすい点から200μm以下が
よく、より好ましくは10μm〜100μm、更に好ま
しくは20μm〜50μmがよい。
【0027】金属粒子をハードコート層表面に固定する
方法としては、ハードコート層形成樹脂液を塗布後、溶
剤を揮発させた後、金属粒子をふるい等を用いて散布さ
せ、UV照射等でハードコート層を完全に硬化させる方
法が好ましく用いられる。ハードコート層形成樹脂液の
溶剤を揮発させることによりハードコート層表面の粘度
が高くなり、その結果、金属粒子が沈降することなく表
面に保持される。
【0028】本発明においてヒートプレスとは熱と圧力
を同時にかけることを意味する。ヒートプレス温度は金
属粒子の融点より30℃〜100℃高い温度であること
が好ましく、通常は30℃〜300℃が好ましい。ヒー
トプレス圧力は2MPa〜20MPaが好ましく、ヒー
トプレスロールの速度は0.1m/min〜2.0m/
minが好ましい。
【0029】本発明の反射層は単層膜として形成するこ
とができ、散布する金属粒子の量や膜厚を調整すること
により光透過率を制御することができ、光遮光性や光透
過性の反射層を形成することができる。散布する金属粒
子の量は、3×10-5g/cm2〜8×10-4g/cm2
であることが好ましく、更に好ましくは7×10-5g/
cm2〜4×10-4g/cm2がよい。反射層の厚みは5
0〜1000nmであることが好ましく、更に好ましく
は100〜500nmがよい。反射層の厚みが50nm
よりも小さい場合は、耐熱性や耐湿性等の信頼性が低下
する。反射層の厚みが1000nmを超えるとクラック
が発生しやすくコスト高になる。また透過型の液晶セル
基板としての使用ができなくなる。
【0030】本発明は少なくともハードコート層、反射
層、および基材層からなり、反射層がハードコート層と
基材層の間に積層されていることを特徴とする反射型樹
脂シートを提供するものである。本発明の反射型樹脂シ
ートは反射層が最外層にないため、反射層表面にトップ
コート層を塗布し、表面を平滑にする必要がない。本発
明の反射型樹脂シートの用途は液晶セル基板に限定され
るものではなく、エレクトロルミネッセンス表示用基板
や太陽電池用基板としても好ましく用いられる。
【0031】液晶表示装置は一般に、偏光板、液晶セ
ル、反射板又はバックライト、及び必要に応じての光学
部品等の構成部品を適宜に組み立てて駆動回路を組み込
むことなどにより形成される。本発明においては、上記
した反射型樹脂シートを用いる点を除いて特に限定はな
く、従来に準じて形成することができる。従って、本発
明における液晶表示装置の形成に際しては、例えば視認
側の偏光板の上に設ける光拡散板、アンチグレア層、反
射防止膜、保護層、保護板、あるいは液晶セルと視認側
の偏光板の間に設ける補償用位相差板などの適宜な光学
部品を前記反射型樹脂シートに適宜に組み合わせること
ができる。
【0032】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例になんら限定されるものではな
い。
【0033】実施例1:(化1)の化学式で示される
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポ
キシシクロヘキサンカルボキシレート100部(重量
部、以下同じ)、(化2)の化学式で示されるメチルヘ
キサヒドロフタル酸無水物125部、(化3)の化学式
で示されるテトラ−n−ブチルホスホニウムo,o−ジ
エチルホスホロジチオエート1部を攪拌混合し、エポキ
シ系樹脂液を調製した。
【化1】
【化2】
【化3】
【0034】まず(化4)の化学式で示されるウレタン
アクリレートの17重量%のトルエン溶液を、厚み50
μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(耐熱温度
約260℃)上に塗布し、風乾してトルエンを揮発させ
半硬化状態のハードコート層を得た。次に融点が15
6.8℃のインジウム粒子(平均粒径100μm)をハ
ードコート層の表面にふるいを用いて7.29×10-5
g/cm2になるように散布し、UV硬化装置を用いて
完全に硬化し、ポリエチレンテレフタレートフィルム上
に膜厚が2μmで最表面にインジウム粒子が散布された
ハードコート層を有するシートAを得た。次に(化4)
の化学式で示されるウレタンアクリレートの17重量%
のトルエン溶液を、ガラス板上に塗布し、風乾してトル
エンを揮発させ、UV硬化装置を用いて完全に硬化し、
膜厚2μmのハードコート層を形成した。次にハードコ
ート層上に前記エポキシ系樹脂液を塗布し加熱装置を用
いて硬化させ、膜厚400μmのエポキシ系樹脂層を形
成した。次にハードコート層とエポキシ系樹脂層からな
る積層体をガラス板上から剥離し、窒素置換により酸素
濃度が0.5%の雰囲気下で180℃×1時間放置し、
アフターキュアを行い、シートBを得た。次に金属平板
上にシートBをエポキシ系樹脂層が上になるように置
き、その上にシートAをインジウム粒子とエポキシ系樹
脂層が接するように重ね合わせ、金属平板ごとシートA
とシートBを190℃(2つの熱ロールの表面温度)、
10MPa、走行速度0.5m/minでヒートプレス
し、インジウム粒子を融解後室温に戻すことで完全に硬
化させエポキシ系樹脂層に密着した反射層(厚み100
nm)を形成した。次にポリエチレンテレフタレートフ
ィルムからハードコート層、基材層、反射層およびハー
ドコート層からなる反射型樹脂シートを剥離した。
【化4】
【0035】実施例2:シートAを形成する際にポリエ
チレンテレフタレートフィルムの代わりに厚み50μm
のポリブチレンテレフタレートフィルム(耐熱温度約2
00℃)を使用した以外は実施例1と同様にして反射型
樹脂シートを得た。
【0036】実施例3:シートAを形成する際にポリエ
チレンテレフタレートフィルムの代わりに厚み50μm
のポリイミドフィルム(耐熱温度約400℃)を使用し
た以外は実施例1と同様にして反射型樹脂シートを得
た。
【0037】実施例4:シートAを形成する際にポリイ
ミドフィルム(耐熱温度約400℃)を使用し、粒径1
00μmのインジウム粒子の代わりに粒径100μmの
スズ粒子(融点231.84℃)を用い280℃でヒー
トプレスした以外は実施例1と同様にして反射型樹脂シ
ートを得た。
【0038】実施例5:実施例1と同様にしてエポキシ
系樹脂液を調製した。また実施例1と同様にしてシート
Aを得た。次に(化4)の化学式で示されるウレタンア
クリレートの17重量%のトルエン溶液を、ステンレス
平板上に塗布し、風乾してトルエンを揮発させ、UV硬
化装置を用いて完全に硬化し、膜厚2μmのハードコー
ト層を形成した。次にハードコート層上に前記エポキシ
系樹脂液を塗布し加熱装置を用いて硬化させ、膜厚40
0μmのエポキシ系樹脂層を形成し、シートBを得た。
次にシートAとシートBをインジウム粒子とエポキシ系
樹脂層が接するように重ね合わせ190℃、10MP
a、走行速度0.5m/minでヒートプレスし、イン
ジウム粒子を融解後室温に戻すことで完全に硬化させエ
ポキシ系樹脂層に密着した反射層(厚み100nm)を
形成した。次にポリエチレンテレフタレートフィルムと
ステンレス平板からハードコート層、基材層、反射層お
よびハードコート層からなる反射型樹脂シートを剥離し
た。
【0039】比較例1:実施例1と同様にしてエポキシ
系樹脂液を調製した。まずウレタンアクリレートの17
重量%のトルエン溶液を、ガラス板上に塗布し、風乾し
てトルエンを揮発させた後、UV硬化装置を用いて硬化
し、膜厚2μmのハードコート層を形成した。続いてエ
ポキシ系樹脂液をハードコート層の上に塗布し、加熱装
置を用いて硬化させ、膜厚400μmのエポキシ系樹脂
層を形成した。次にハードコート層とエポキシ系樹脂層
からなる積層体をガラス板から剥離し、窒素置換により
酸素濃度が0.5%の雰囲気下で180℃×1時間放置
しアフターキュアを行った。次にハードコート層とエポ
キシ系樹脂層からなる積層体のエポキシ系樹脂層側に真
空蒸着法により真空度が6.7×10-2Paで厚みが1
000nmのアルミニウムの反射層を成膜した。上記の
ように真空蒸着法により反射層を形成する場合は、真空
度を調整するのに時間を要し、また蒸着開始から反射層
が形成されるのに2時間必要であり実施例に比べると製
造効率が著しく悪かった。
【0040】
【発明の効果】本発明の反射型樹脂シートの製造方法に
おいては、接着剤を使用することなく反射層を形成する
ことができるので柔軟性に優れる反射型樹脂シートを製
造することができる。また製膜法を用いないため容易に
厚みを制御できる。また真空蒸着で反射層を形成する場
合に比べ、真空状態に調節するのに時間を要さないため
製造時間を大幅に短縮することができる。本発明の反射
型樹脂シートは樹脂系であるので薄型、軽量であり機械
強度にも優れている。また反射層はガスバリア機能を有
するのでガスバリア層を別に積層させる必要はないので
薄型、軽量の反射型樹脂シートが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射型樹脂シートの1例
【図2】本発明のヒートプレス工程の1例
【符号の説明】
1:ハードコート層 2:反射層 3:基材層 4:ヒートロール 5:金属粒子
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1335 520 G02F 1/1335 520 Fターム(参考) 2H042 DA01 DA11 DA17 DC01 DC08 DE04 2H091 FA14Z FB02 FB03 FB08 FC02 LA12 4D075 AC19 AE16 BB05Z BB18Z BB24Y BB26Y BB29Z BB93Z CA02 CA18 CA42 CB05 DA04 DB43 DB47 DB48 DB49 DB53 DB55 DC24 EA02 EA07 EB01 EB22 EB38 EB43 EC10 4F100 AB01B AK51A AK53C AR00B AT00C BA03 BA04 BA05 BA07 BA10A BA10C BA13 CC00A DE01B EH462 EJ082 EJ172 EJ422 EJ612 GB41 JD02 JJ03 JK01 JK12A JL03 JN06 JN06B

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともハードコート層、反射層、およ
    び基材層からなり、反射層がハードコート層と基材層の
    間に積層されていることを特徴とする反射型樹脂シート
    を製造する方法において、耐熱性を有する支持体にハー
    ドコート層形成樹脂液を塗布し溶剤を揮発させた後、支
    持体の耐熱温度よりも低い融点を持つ金属粒子をハード
    コート層表面に散布した後、上記ハードコート層を完全
    に硬化させることにより表面に金属粒子が散布されたハ
    ードコート層を形成した後、金属粒子と基材層を対面さ
    せヒートプレスし金属粒子を融解させ、常温に戻すこと
    により固化した反射層を形成し、少なくともハードコー
    ト層、反射層、および基材層からなる積層体を支持体よ
    り剥離することを特徴とする反射型樹脂シートの製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記耐熱性を有する支持体がポリイミドよ
    りなることを特徴とする請求項1に記載の反射型樹脂シ
    ートの製造方法。
  3. 【請求項3】前記金属粒子がインジウム及びインジウム
    を含む化合物からなることを特徴とする請求項1または
    2に記載の反射型樹脂シートの製造方法。
  4. 【請求項4】前記ヒートプレスを30℃〜300℃で行
    うことを特徴とする請求項1〜3に記載の反射型樹脂シ
    ートの製造方法。
  5. 【請求項5】前記ハードコート層がウレタン系樹脂より
    なることを特徴とする請求項1〜4に記載の反射型樹脂
    シートの製造方法。
  6. 【請求項6】前記基材層がエポキシ系樹脂よりなること
    を特徴とする請求項1〜5に記載の反射型樹脂シートの
    製造方法。
  7. 【請求項7】少なくともハードコート層、反射層、およ
    び基材層からなり、反射層がハードコート層と基材層の
    間に積層されていることを特徴とする反射型樹脂シー
    ト。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の反射型樹脂シートを用い
    ることを特徴とする液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007023745A1 (ja) * 2005-08-22 2007-03-01 Nippon Sheet Glass Company, Limited 鏡裏面用塗料組成物及び鏡
JP2014006278A (ja) * 2012-06-21 2014-01-16 Fujifilm Corp 複合フィルム
CN104635285A (zh) * 2015-01-30 2015-05-20 宁波长阳科技有限公司 一种高挺性涂布反射膜及其制备方法

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