JP2001288781A - 建設機械用運転室のシール構造 - Google Patents
建設機械用運転室のシール構造Info
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Abstract
ス等を束ねた場合の隣接ホース間の隙間等から騒音や埃
が侵入してくるのを確実に防止する。 【解決手段】 建設機械の運転室と室外とを仕切る床板
の貫通孔にグロメット4を装着するものにおいて、グロ
メット4に複数個の挿通孔を設け、各挿通孔に油圧ホー
スまたは電気ハーネスを1本ずつ挿通させる。また、油
圧ホースを束ねて挿通させる場合にはシール部材を介挿
する。
Description
ルのような建設機械に用いられる建設機械用運転室のシ
ール構造に関するものである。
においては、運転室内の操作レバーから延びる油圧ホー
スや電気ハーネスなどが床面および隔壁部を貫通して室
外に配管もしくは配線されている。この場合、床面等に
は貫通孔が穿設され、この貫通孔にグロメットが嵌めら
れて前記油圧ホース等を保持するようにされている。
の平面図(a)およびそのC−C断面図(b)がそれぞ
れ示されている。図示のように、従来のグロメット50
は、床面に形成された貫通孔に係合する溝部51を外周
部に有するグロメット本体52と、このグロメット本体
52の内側を塞ぐようにそのグロメット本体52と一体
に形成される仕切膜53とよりなり、この仕切膜53に
前後左右方向に数本のスリット54を設け、このスリッ
ト54を通して前記油圧ホース等を挿通できるように構
成されている。
て、実用新案登録第2541752号公報に開示された
ものがある。この公報に記載の技術は、防音効果および
防塵効果を得ることを目的として、板部材に穿設した貫
通孔部に複数本の油圧ホース等を密着して束ねた密着束
管を挿通させるようにしたものにおいて、柔軟性材料か
らなる中空筒状の隔壁ブーツ部材を設け、この隔壁ブー
ツ部材の一方の端部をフランジ状となして貫通孔部の一
方側に固定し、他方の端部によって密着束管を弾発的に
抱持するように構成したものである。
記載の従来構成のグロメット50においては、油圧ホー
ス等をスリット54を通して挿通したときに、仕切膜5
3が薄肉である(通常2mm程度)こともあって、これ
らスリット54が交差する部分でその仕切膜53がめく
れあがって、挿通された油圧ホース等の周辺部にどうし
ても隙間ができ、この隙間から騒音や埃が侵入するとい
う問題点がある。
挙げた実用新案登録第2541752号公報に開示され
たものでは、油圧ホース等を束ねた密着束管の外周面は
隔壁ブーツ部材によって弾発的に保持されることによっ
て騒音や埃の侵入を一定程度阻止できるものの、互いに
隣接する油圧ホース間の隙間については完全に密閉する
ことができず、これら隙間からの騒音、埃などの侵入を
確実に防ぐことができないという問題点がある。
れたもので、グロメットに形成されるスリットや油圧ホ
ース等を束ねた場合の隣接ホース間の隙間等から騒音や
埃が侵入してくるのを確実に防止することのできる建設
機械用運転室のシール構造を提供することを目的とする
ものである。
的を達成するために、第1発明による建設機械用運転室
のシール構造は、建設機械の運転室と室外とを仕切る仕
切板の貫通孔にグロメットを装着し、このグロメットに
複数本の油圧ホースおよび/または電気ハーネスを挿通
させるようにした建設機械用運転室のシール構造であっ
て、前記グロメットに複数個の挿通孔を設け、各挿通孔
に油圧ホースまたは電気ハーネスを1本ずつ挿通させる
ことを特徴とするものである。
ーネスがそれぞれ1本ずつグロメットに設けられた挿通
孔に挿通されるように構成されているので、これら油圧
ホース等を挿通させることによってグロメットの仕切膜
がめくれあがるようなことはなく、また互いに隣接する
油圧ホース等間に隙間が生じることもない。したがっ
て、挿通させた油圧ホース等の周辺部から騒音や埃が侵
入してくるのを確実に防止することができ、運転室内を
快適な環境にすることができる。本発明において、グロ
メットには、このグロメットに設けられた挿通孔の縁か
ら外周部に通じるスリットを形成するのが好ましい。こ
のようにすれば、油圧ホースまたは電気ハーネスをグロ
メットの挿通孔に挿通する際に、そのスリットを広げる
ことによってグロメットの側方からその挿通孔に挿入す
ることができ、組付け時の作業性を向上させることがで
きる。
て、前記グロメットに設けられる挿通孔径を、前記油圧
ホースまたは電気ハーネスの外径と同等またはそれ以上
にしたものである。このようにすれば、種々の外径を有
する油圧ホースまたは電気ハーネスであっても、その外
径に合わせてほとんど隙間なくグロメットの挿通孔に挿
入することができる。また、その油圧ホース等の装着状
態で挿通孔の縁と外周部との間に形成されたスリットを
押し広げることがなく、グロメット本体に無理な力を及
ぼすことがない。
のシール構造は、建設機械の運転室と室外とを仕切る仕
切板の貫通孔にグロメットを装着し、このグロメットに
複数本の油圧ホースおよび/または電気ハーネスを挿通
させるようにした建設機械用運転室のシール構造であっ
て、前記油圧ホースまたは電気ハーネスを束ねるととも
に、これら束ねた油圧ホースまたは電気ハーネスを、互
いに隣接する油圧ホース間または電気ハーネス間の隙間
を塞ぐシール部材で保持して前記グロメットに設けられ
る挿通孔に挿通させることを特徴とするものである。
たは電気ハーネスが、互いに隣接する油圧ホース間また
は電気ハーネス間の隙間を塞ぐシール部材で保持されて
グロメットに設けられた挿通孔に挿通されるように構成
されているので、これら油圧ホース等を挿通させること
によってグロメットの仕切膜がめくれあがるようなこと
はなく、また互いに隣接する油圧ホース等間がシール部
材で塞がれていて隙間が生じることもない。したがっ
て、挿通させた油圧ホース等の周辺部から騒音や埃が侵
入してくるのを確実に防止することができ、運転室内を
快適な環境にすることができる。また、これら油圧ホー
ス等を束ねた状態で取り扱うことができるので、組付性
を向上させることができる。
転室のシール構造の具体的な実施の形態について、図面
を参照しつつ説明する。
用した本発明の第1実施例に係る運転室のシール構造を
示す斜視図、図2は、本実施例のシール構造に用いられ
るグロメットの斜視図、図3は、同グロメットの平面図
(a)およびそのA−A断面図(b)である。
運転室内に設けられる操作レバーに対し、この運転室の
床面を貫通させて複数本(本実施例の場合、6本)の油
圧ホース(PPCホース)1と1本の電気ハーネス2と
を通過させる際のシール構造に関わるものであって、こ
の床面3に形成された貫通孔3aに係合させて固定され
るグロメット4を主たる構成要素とするものである。こ
のグロメット4は、例えばゴムもしくは軟質プラスチッ
ク等の弾性材にて平面視で略長円状に一体成形され、中
央部4aが比較的厚肉(例えば12mm)に形成される
とともに、この中央部4aに対して外周部4aが更に厚
肉(例えば21mm)に形成されてなる構成とされてい
る。
3の貫通孔3aに嵌り合う溝部5が形成されるととも
に、この溝部5の裏側にぬすみ部6が形成されて、グロ
メット4を床面3の貫通孔3aに嵌める際に外周部4b
が変形してその貫通孔3aの孔縁に容易に嵌めることが
できるようにされている。
ホース1を挿通させるためにその油圧ホース1の本数
(6本)と同数の油圧ホース挿通孔7と、電気ハーネス
2を挿通させるためにその電気ハーネス2の本数(1
本)と同数の電気ハーネス挿通孔8とが設けられてい
る。これら各挿通孔7,8は、スリット9を介してグロ
メット4の外周面に連通できるようにされ、このスリッ
ト9を広げて外周面側から油圧ホース1または電気ハー
ネス2を各挿通孔7,8に嵌め合わせることができるよ
うにされている。ここで、前記油圧ホース挿通孔7、電
気ハーネス挿通孔8は、それぞれ油圧ホース1もしくは
電気ハーネス2の外径寸法と同等もしくは若干大きめに
され(例えば油圧ホース径11mmに対して、油圧ホー
ス挿通孔径11.5mm)、これら油圧ホース1もしく
は電気ハーネス2を挿通させたときに、それら油圧ホー
ス1もしくは電気ハーネス2の外周面と各挿通孔7,8
の孔縁との隙間が最小限になるようにされている。
油圧ホース1および電気ハーネス2を1本ずつ、グロメ
ット4の外周面側からスリット9を押し広げつつ各挿通
孔7,8に挿通させ、この挿通後にグロメット4を床面
3の貫通孔3aに嵌め合わせることにより、グロメット
4の外周部4bの溝部5が貫通孔3aの孔縁に嵌り込ん
で運転室内と運転室外とが確実に遮断される。
気ハーネス2がそれぞれ1本ずつ油圧ホース挿通孔7、
電気ハーネス挿通孔8に隙間なく挿通されるので、挿通
させた油圧ホース1および電気ハーネス2の外周部から
運転室内に騒音や埃が侵入してくるのを確実に防止する
ことができる。
するために、油圧ショベルの床面に本実施例のグロメッ
ト4を装着した場合(実施例)と、図7に示される従来
のグロメット50を装着した場合(比較例)とにおい
て、以下の試験条件にて運転室のプレッシャライズの比
較試験を行った。 試験条件:1)エンジン回転数;ハイアイドル回転数
(2150rpm) 2)ブロアスイッチ;Hi位置 3)内外気切り替えスイッチ;外気位置 4)内外気フィルタ;エアにて完全清掃 5)空気吹出し口;運転席の足部 6)運転室の窓およびドア;全閉 この試験の結果、比較例に比べて、実施例ではプレッシ
ャライズが1.0mmAq上昇することが確認された。
てPPC弁を作動させるものについて説明したが、本実
施例の考え方は、電気操作レバーを有する油圧ショベル
に対しても適用できるのは言うまでもない。
例に係る運転室のシール構造に用いられるグロメットの
平面図(a)およびそのB−B断面図(b)である。
油圧ホース挿通孔7と電気ハーネス挿通孔8の両方を備
えるものを説明したが、本実施例では、油圧ホース挿通
用のグロメットと電気ハーネス挿通用のグロメットとを
別体に構成している。なお,図4に示されているのは、
油圧ホース挿通用のグロメット10を示すものである。
体形状が円板状に形成されていて、電気ハーネス挿通孔
を備えていない点が第1実施例と異なるだけで、その他
の構成等については第1実施例のものと基本的に同様で
ある。したがって、第1実施例のものに対応する部分に
は図に同一符号を付すに止めてその詳細な説明を省略す
ることとする。
3実施例に係る運転室のシール構造を示す分解斜視図で
ある。
別に、油圧ホース1を保持するスポンジ等の柔軟材より
なるシール部材12が設けられている。このシール部材
12には油圧ホース1の本数に応じた6本の油圧ホース
挿通孔13が設けられ、各油圧ホース挿通孔13がスリ
ット14を介してそのシール部材12の外周面に連通で
きるようにされ、このスリット14を押し広げて外周面
側から油圧ホース1が各挿通孔13に挿通できるように
されている。一方、グロメット11側には前記シール部
材12の外径よりやや小さい内径の挿通孔15が形成さ
れ、前記シール部材12に油圧ホース1を挿通させた状
態で、このシール部材12がグロメット11に形成され
たスリット16を押し広げつつそのグロメット11の外
周面側から挿通孔15に挿通されるようになっている。
の挿通孔15に装着し、このグロメット11を床面の貫
通孔に嵌め合わせると、シール部材12の復元力によっ
てそのシール部材12の外周面と挿通孔15の内周面と
の間および各油圧ホース相互間が確実にシールされると
ともに、油圧ホースの動きに対してもシール部材12が
その動きを吸収する役目をする。したがって、油圧ホー
ス1を複数本束ねてグロメット11の挿通孔15に挿通
させる態様でありながら、互いに隣接する油圧ホース間
の隙間を皆無にすることができ、運転室内への騒音、埃
等の侵入をより確実に防ぐことができる。
挿通孔15の周りにフランジ部17を一体形成し、この
フランジ部17の周囲をベルト18によって締め付ける
ようにすれば、シール部材12による油圧ホース1の保
持をより確実にすることができる。
例に係る運転室のシール構造を示す斜視図(a)および
断面図(b)である。
シール部材12に代えて、スポンジ等の柔軟材よりなる
テープ状のシール部材19を各油圧ホース1間に隙間が
生じないように巻き付けて、この巻き付け状態で、グロ
メットの挿通孔に挿通させるようにしたものである。こ
のような構成によっても第3実施例と同様の作用効果を
奏し得る。
は、油圧ホース1を複数本束ねた状態でグロメットの挿
通孔に挿通させるものを説明したが、第1実施例もしく
は第2実施例に示されるように油圧ホース1を1本ずつ
グロメットの挿通孔に挿通させるようにしたものにおい
ても、各油圧ホース1の周囲に第3実施例もしくは第4
実施例と同様のシール部材を介挿させることができる。
このようにすれば、油圧ホースの外径が異なる場合であ
っても、グロメットの挿通孔の径を一定にしてそのグロ
メットの挿通孔に合うように油圧ホースの外周部を確実
にシールすることができて好適である。
運転室の床面に設けられるシール構造を例にとって説明
したが、本発明のシール構造は必ずしも運転室の床面に
用いるものに限るものではなく、例えばエンジンルーム
とその前方のフレーム部分とを仕切る仕切板の貫通孔に
装着する等、騒音源を含む画室とその画室外の空間とを
仕切るあらゆる仕切板に対して適用することができる。
例にとって説明したが、本発明は、その他の建設機械に
対しても適用できるのは言うまでもない。
を示す斜視図である。
る。
(a)およびそのA−A断面図(b)である。
(a)およびそのB−B断面図(b)である。
分解斜視図、図5(b)は、第3実施例の変形例を示す
断面図である。
(a)およびその断面図(b)である。
およびそのC−C断面図(b)である。
Claims (3)
- 【請求項1】 建設機械の運転室と室外とを仕切る仕切
板の貫通孔にグロメットを装着し、このグロメットに複
数本の油圧ホースおよび/または電気ハーネスを挿通さ
せるようにした建設機械用運転室のシール構造であっ
て、 前記グロメットに複数個の挿通孔を設け、各挿通孔に油
圧ホースまたは電気ハーネスを1本ずつ挿通させること
を特徴とする建設機械用運転室のシール構造。 - 【請求項2】 前記グロメットに設けられる挿通孔径
は、前記油圧ホースまたは電気ハーネスの外径と同等ま
たはそれ以上である請求項1に記載の建設機械用運転室
のシール構造。 - 【請求項3】 建設機械の運転室と室外とを仕切る仕切
板の貫通孔にグロメットを装着し、このグロメットに複
数本の油圧ホースおよび/または電気ハーネスを挿通さ
せるようにした建設機械用運転室のシール構造であっ
て、 前記油圧ホースまたは電気ハーネスを束ねるとともに、
これら束ねた油圧ホースまたは電気ハーネスを、互いに
隣接する油圧ホース間または電気ハーネス間の隙間を塞
ぐシール部材で保持して前記グロメットに設けられる挿
通孔に挿通させることを特徴とする建設機械用運転室の
シール構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000102958A JP2001288781A (ja) | 2000-04-05 | 2000-04-05 | 建設機械用運転室のシール構造 |
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JP2000102958A JP2001288781A (ja) | 2000-04-05 | 2000-04-05 | 建設機械用運転室のシール構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=18616733
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
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