JP2001288330A - ポリプロピレン樹脂組成物及びそれを用いたレトルト食品包装用フィルム - Google Patents

ポリプロピレン樹脂組成物及びそれを用いたレトルト食品包装用フィルム

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JP2001288330A
JP2001288330A JP2000104422A JP2000104422A JP2001288330A JP 2001288330 A JP2001288330 A JP 2001288330A JP 2000104422 A JP2000104422 A JP 2000104422A JP 2000104422 A JP2000104422 A JP 2000104422A JP 2001288330 A JP2001288330 A JP 2001288330A
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ethylene
film
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propylene
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JP2000104422A
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Tokutaro Kimura
篤太郎 木村
Yoshikatsu Tanaka
義勝 田中
Yasushi Seta
寧 瀬田
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温での耐衝撃性とヒートシール強度とが両
立し、透明性及び耐屈曲白化性の高いレトルト食品包装
用フィルムを与える組成物を提供すること。 【解決手段】 (A)(a1)MFRが0.5 〜20g/10分、(a2)沸騰
パラキシレンに溶解後、25℃まで放冷した際のパラキシ
レン不溶部量が60〜90wt%、〔η〕H が1.5 〜2.8dl/g
、及び(a3)パラキシレン可溶部量が40〜10wt%、
〔η〕EPが1.5 〜2.8dl/g で、かつ〔η〕EP≦〔η〕H
+1、該可溶部のエチレン単位含有量が10〜35wt%のプ
ロピレン−エチレンブロック共重合体90〜99wt%、(B)
(b1)MFRが0.5 〜20g/10分、(b2)エチレン単位含有量が3
0〜90wt%、及び(b3)例えば〔η〕EPが1.5 ≦〔η〕EP
<2.0 のとき、〔η〕EPR が1.5dl/g 以上かつ〔η〕
EPR ≦〔η〕 EP+0.5であるエチレン−α−オレフィン
共重合体10〜1重量%からなるポリプロピレン樹脂組成
物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリプロピレン樹
脂組成物及びそれを用いたレトルト食品包装用フィルム
に関し、さらに詳しくは、プロピレン−エチレン共重合
体とエチレン−α−オレフィン共重合体からなり、低温
耐衝撃性、ヒートシール強度、透明性、耐屈曲白化性、
耐熱性に優れた樹脂組成物及びこの樹脂組成物を成形し
た食品レトルト食品包装用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】レトルト食品包装用フィルムとしては、
通常、貼合わせフィルム(ラミネートフィルム)が用い
られている。その代表的な構成としては、PET(ポリ
エチレンテレフタレート)(外層)/アルミニウム箔
(中間層)/キャストPP(ポリプロピレン)(内
層)、PET/NY(ナイロン)/アルミニウム箔/キ
ャストPP、NY/キャストPP、NY/キャストLL
DPE(直鎖状低密度ポリエチレン)等がある。レトル
ト食品包装用フィルムの最内層を形成するキャストフィ
ルムとしては、従来から、プロピレン−エチレンブロ
ック共重合体を使用したもの、プロピレン−エチレン
ランダム共重合体を使用したもの、ポリエチレン系共
重合体を使用したものがある。このうち上記は融点が
高く、130℃以上の加熱・加圧殺菌(いわゆるハイレ
トルト)に耐えることができ、かつ低温での耐衝撃性に
優れるために広く用いられている。しかしながら、近年
のライフスタイルの変化に伴う外食産業の発展等から、
業務用の大型レトルトパウチの需要が伸びていること、
PL法の施行に伴い、レトルトパウチの破袋率の低下が
求められていることなど環境の変化が認められる。これ
らのことから、レトルト食品包装用材についてもさらな
る低温での耐衝撃性の向上(落下破袋強度の向上)が求
められている。
【0003】このため、近年においてはプロピレン−エ
チレンブロック共重合体に対して更にエラストマー成分
(例えばエチレン−プロピレンゴム)を添加することが
広く行われている。このような組成物を成形してなるレ
トルト食品包装用フィルムは良好な低温衝撃性を持つ
が、透明性、耐屈曲白化性に劣り、エラストマー成
分の添加量が多すぎるとヒートシール強度が劣るという
問題がある。このような問題を改良するために、これま
でに多くの樹脂組成物やフィルムが提案されてきた。特
開平6−93061号公報、特開平6−93062号公
報及び特開平10−87744号公報では、気相法チグ
ラーナッタ触媒を用いて重合され、共重合部量、共重合
部のエチレン含量、共重合体の極限粘度〔η〕、及びマ
トリックス部と共重合体の極限粘度〔η〕との関係が規
定されて組成物が提案されている。特開平6−9306
2号公報では、更に造粒後のキシレン可溶部の低分量成
分を一定値以下とした組成物が提案され、特開平10−
87744号公報では、これに加えてマトリックス部に
おいてもエチレンを共重合した組成物が提案されてい
る。しかしながら、10−87744号公報において具
体的に開示されている組成物は、もともと極限粘度が非
常に高い(分子量が大きい)樹脂を用い、この樹脂を溶
融混練する際に分解剤を用いて分解することにより、樹
脂組成物の溶融粘度をキャスト成形の成形可能範囲に調
整している。この組成物においては、樹脂の分解により
分子量分布が狭くなるため、もともとキャスト成形可能
な溶融粘度となるように重合したものと比べて低分子量
成分が減少すると考えられる。しかしながら、分解剤を
用いて分子量を低減させることは、その制御が難しく、
僅かな添加量の増減や溶融混練時の条件の変化によって
目的とする溶融粘度にならなくなるばかりでなく、臭気
成分の発生やフィルムの外観不良が懸念されるものであ
る。
【0004】従って、主としてポリプロピレンのブロッ
ク共重合体を用いた組成物を用いても、ヒートシール温
度、透明性、耐屈曲白化性及び耐熱性の全てを満足する
レトルト食品包装用フィルムが未だ得られていないのが
実情である。これらの公報に記載されているような、低
結晶性のEPRやLLDPE(エチレン−α−オレフィ
ン共重合体)を配合せずに、レトルト食品包装材料に要
求されている低温衝撃強度(レトルトパウチの落下破袋
強度)を得るためには、プロピレン−エチレンブロック
共重合体のパラキシレン可溶部が20〜30重量%であ
ることが必要であると考えられる。しかしながら、多量
の共重合部を含有するブロック共重合体を工業的に製造
することは、いわゆる気相プロセスにおいても生産性に
おいて問題が多いのが現状である。
【0005】特開昭59−84712号公報では、MI
(メルトインデックス)、共重合部の量とそのエチレン
含量、及び共重合部とマトリックス部の極限粘度の関係
を規定した組成物が提案されており、具体的には〔η〕
H =3.3〜4.0デシリットル/g、〔η〕EP=3.6〜3.
9デシリットル/g、共重合部のエチレン含量=86〜
100重量%の組成物を成形したインフレフィルムが開
示されている。しかしながら、当該組成物は粘度が高す
ぎるため、キャスト成形が困難であり、また、当該組成
物を成形してフィルムは透明性、耐屈曲白化性に劣るも
のである。特開昭59−115312号公報では、マト
リックス部のエチレン含量、融点、共重合部のエチレン
含量、極限粘度〔η〕等を規定した組成物が提案されて
おり、具体的にはマトリックス部のエチレン含量が1.8
〜3.8重量%、融点142〜149℃、〔η〕H =2.3
〜2.6デシリットル/g、共重合部のエチレン含量=5
3〜71重量%、〔η〕EP=3.8〜7.9デシリットル/
gの組成物を成形したフィルムが開示されている。しか
しながら、当該組成物は融点が低いため、130℃を超
えるレトルト殺菌は困難であり、また、フィルムは、透
明性、耐屈曲白化性に劣り、フイッシュアイ等の外観不
良が懸念されるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、レト
ルト食品包装用フィルムに不可欠な、低温での良好な耐
衝撃性(レトルトパウチに内容物を充填した際の落下破
袋強度)とヒートシール強度とを高いレベルで両立さ
せ、しかも透明性及び耐屈曲白化性を、従来のポリプロ
ピレンブロック共重合体を用いたレトルト食品用包装フ
ィルムでは達成困難なレベルまで高めたレトルト食品包
装用フィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の好
ましい特性を有するレトルト食品包装用フィルムを開発
すべく鋭意研究を重ねた結果、特定性状を有するプロピ
レン−エチレンブロック共重合体の特定量と、特定性状
を有するエチレン−α−オレフィン共重合体の特定量と
からなる組成物を成形したフィルムが、上記目的に適合
し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づい
て完成したものである。すなわち、本発明は、(A)下
記性状(a1)〜(a3) (a1)メルトフローレートが0.5〜20g/10分で
あり、(a2)沸騰パラキシレンに溶解後、25℃まで
放冷した際のパラキシレン不溶部の割合が60〜90重
量%で、その不溶部の極限粘度〔η〕H が1.5〜2.8デ
シリットル/gであり、及び(a3)沸騰パラキシレン
に溶解後、25℃まで冷却した際のパラキシレン可溶部
の割合が40〜10重量%で、その可溶部の極限粘度
〔η〕EPが1.5〜2.8デシリットル/gで、かつ〔η〕
EP≦〔η〕H +1であり、該パラキシレン可溶部のエチ
レン単位含有量が10〜35重量%であるを有するプロ
ピレン−エチレンブロック共重合体90〜99重量%、
並びに(B)下記性状(b1)〜(b3) (b1)メルトフローレートが0.5〜20g/10分で
あり、(b2)エチレン単位含有量が30〜90重量%
であり、及び(b3)プロピレン−エチレンブロック
共重合体の極限粘度〔η〕EPが1.5≦〔η〕EP<2.0デ
シリットル/gのときには、極限粘度〔η〕EPR が1.5
デシリットル/g以上で、かつ〔η〕EPR ≦〔η〕EP
0.5であり、プロピレン−エチレンブロック共重合体
の極限粘度〔η〕EPが2.0≦〔η〕EP<2.8デシリット
ル/gのときには、極限粘度〔η〕EPR が〔η〕EPR
〔η〕EP+0.5であるを有するエチレン−α−オレフィ
ン共重合体10〜1重量%からなるポリプロピレン樹脂
組成物、及びこのポリプロピレン樹脂組成物を押出成形
してなるレトルト食品包装用フィルムを提供するもので
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のポリプロピレン樹脂組成
物において、(A)成分のプロピレン−エチレンブロッ
ク共重合体として、以下に示す(a1)〜(a3)の性
状を有するものを用いる。まず、この共重合体は、(a
1)メルトフローレート(MFR)が0.5〜20g/1
0分であることを要する。このMFRが0.5g/10分
未満であると、キャスト成形が困難となり、また、MF
Rが20g/10分を超えると、フィルムの耐衝撃性が
低下し、ゲルやフイッシュアイの発生が懸念される。こ
のMFRの好ましい範囲は1〜10g/10分である。
なお、このMFRは、JIS K7210に準拠し、温
度230℃,荷重2160g(21.2N)の条件で測定
した値である。
【0009】次に、(a2)沸騰パラキシレンに溶解
後、25℃まで放冷した際のパラキシレン不溶部の割合
が60〜90重量%で、その不溶部の極限粘度〔η〕H
が1.5〜2.8デシリットル/gであることを要する。パ
ラキシレン不溶部の割合が60重量%未満であると、フ
ィルムの耐ブロッキング性、耐熱性及び剛性が低下し、
また、工業的にもフィルムの製造が極めて困難となる。
一方、パラキシレン不溶部の割合が90重量%を超える
と、フィルムの低温での耐衝撃性が低下する。パラキシ
レン不溶部の割合は好ましくは70〜90重量%であ
る。なお、このパラキシレン不溶部量の測定方法につい
ては後述する。パラキシレン不溶部の極限粘度〔η〕H
が1.5デシリットル/g未満であると、フィルムの耐衝
撃性、透明性及び耐屈曲白化性が不十分となる。また、
この極限粘度〔η〕H が2.8デシリットル/gを超える
と、MFRが小さくなるため、キャスト成形性が悪化す
る。極限粘度〔η〕H は、好ましくは1.5〜2.3デシリ
ットル/gである。なお、パラキシレン不溶部の極限粘
度〔η〕H は、135℃デカリン中において測定した値
である。
【0010】さらに、(a3)沸騰パラキシレンに溶解
後、25℃まで冷却した際のパラキシレン可溶部の割合
が40〜10重量%で、その可溶部の極限粘度〔η〕EP
が1.5〜2.8デシリットル/gで、かつ〔η〕EP
〔η〕H +1であり、該パラキシレン可溶部のエチレン
単位含有量が10〜35重量%であることを要する。パ
ラキシレン可溶部の割合は好ましくは30〜10重量%
である。なお、このパラキシレン可溶部の割合は、試料
の総量から上記不溶部の値を引いた値である。パラキシ
レン可溶部の極限粘度〔η〕EPが1.5デシリットル/g
未満であると、フィルムの耐ブロッキング性が悪化し、
フィルムがべたついたり、ラミネートや製袋等の二次加
工適性が悪化したりする。また、この極限粘度〔η〕EP
が2.8デシリットル/gを超えると、フィルムの透明性
が悪化し、ゲルやフイッシュアイの発生が懸念される。
極限粘度〔η〕EPは、好ましくは1.5〜2.5デシリット
ル/gである。なお、パラキシレン可溶部の極限粘度
〔η〕EPは、135℃デカリン中において測定した値で
ある。〔η〕EP>〔η〕H +1であると、フィルムの透
明性が悪化するなどの不都合が生じる。好ましくは、
〔η〕EP≦〔η〕H +0.5である。パラキシレン可溶部
のエチレン単位含有量が10重量%未満であると、低温
におけるフィルムの耐衝撃性が不十分となり、また、こ
のエチレン単位含有量が35重量%を超えると、フィル
ムの透明性及び耐屈曲白化性が不十分である上に、後述
するエチレン−α−オレフィン共重合体の配合によるフ
ィルムの透明性及び耐屈曲白化性の改良効果が認められ
ない。なお、エチレン単位の測定法については後述す
る。
【0011】本発明のポリプロピレン樹脂組成物におい
て、(B)成分のエチレン−α−オレフィン共重合体と
して、以下に示す(b1)〜(b3)の性状を有するも
のを用いる。まず、この共重合体は、(b1)メルトフ
ローレートが0.5〜20g/10分であることを要す
る。このMFRが0.5g/10分未満であると、ポリプ
ロピレン中での分散性が悪くなるため、フィルムの透明
性及び耐屈曲白化性が悪化することとなり、また、MF
Rが20g/10分を超えると、フィルムの低温での耐
衝撃性が十分ではなく、耐ブロッキング性が悪化するこ
となども懸念される。このMFRの好ましい範囲は1〜
10g/10分である。なお、このMFRは、(A)成
分と同様の条件で測定した値である。
【0012】次に、(b2)エチレン単位含有量が30
〜90重量%であることを要する。エチレン単位の含有
量が30重量%未満であると、フィルムの低温での耐衝
撃性が低下し、また、エチレン単位の含有量が90重量
%を超えると、フィルムの耐衝撃性が低下し、外観不良
となる。エチレン単位の含有量は好ましくは50〜85
重量%である。なお、エチレン単位の測定法については
後述する。さらに、(b3)プロピレン−エチレンブ
ロック共重合体の極限粘度〔η〕 EPが1.5≦〔η〕EP
2.0デシリットル/gのときには、極限粘度〔η〕EPR
が1.5デシリットル/g以上で、かつ〔η〕EPR
〔η〕EP+0.5であり、プロピレン−エチレンブロッ
ク共重合体の極限粘度〔η〕EPが2.0≦〔η〕EP<2.8
デシリットル/gのときには、極限粘度〔η〕EPR
〔η〕EPR ≦〔η〕EP+0.5であることを要する。極限
粘度〔η〕EPが1.5≦〔η〕EP<2.0デシリットル/g
のときに、極限粘度〔η〕EPR が1.5デシリットル/g
未満であると、ポリプロピレン樹脂組成物に改質材を添
加しても、レトルト用ポリプロピレン共重合体フィルム
における重要な実用評価物性の一つである落下破袋強度
が改善されず、また、耐ブロッキング性の悪化が著しい
ため、レトルト食品包装用フィルムとして不適当であ
る。また、極限粘度〔η〕EPが1.5≦〔η〕EP<2.0デ
シリットル/gのときに、〔η〕EPR >〔η〕EP+0.5
であると、フィルムの透明性及び耐屈曲白化性が悪化
し、ゲルやフイッシュアイが発生する可能性がある。一
方、極限粘度〔η〕EPが2.0≦〔η〕EP<2.8デシリッ
トル/gのときには、極限粘度〔η〕EPR が1.5デシリ
ットル/g未満であっても、改質材の添加による落下破
袋強度の改良効果が認められる。但し、極限粘度〔η〕
EPが2.0≦〔η〕EP<2.8デシリットル/gのときに、
〔η〕EPR >〔η〕EP+0.5であると、フィルムの透明
性及び耐屈曲白化性が悪化し、ゲルやフイッシュアイが
発生する可能性がある。極限粘度〔η〕EPが2.0≦
〔η〕EP<2.8デシリットル/gのときに、極限粘度
〔η〕EPR が1.8デシリットル/g未満であると、フィ
ルムの透明性及び耐屈曲白化性の更なる改良効果が認め
られるため、好ましい。(A)成分と(B)成分の配合
量は、(A)成分90〜99重量%に対して(B)成分
10〜1重量%であるが、(B)成分の配合量が1重量
%未満であると落下破袋強度が不十分となり、10重量
%を超えるとレトルト処理後のフィルムのヒートシール
温度の低下を招くため、レトルト食品包装用フィルムと
して不適当である。好ましくは(A)成分90〜97重
量%に対して(B)成分10〜3重量%である。
【0013】(A)成分のプロピレン−エチレンブロッ
ク共重合体は、通常の方法により製造することが出来
る。すなわち、例えばチグラー系固体触媒と分子量調製
剤水素ガス等と共に原料プロピレンガスを第一段の反応
器に投入し、気相状態で反応を進め、更に当該生成物に
原料プロピレンとエチレンガスおよび分子量調製剤水素
ガスを第二段目の反応器に追加投入して製造することが
できる。また、(B)成分のエチレン−αオレフィン共
重合体の製造法は、特に限定されない。連続法でもバッ
チ法でもよく、更に溶液法、スラリー法、気相法もしく
はこれらの組み合わせであってもよい。触媒系も特に限
定されないが、エチレンとα−オレフィンが均一に共重
合していることが好ましい。不均一に共重合すると、エ
チレン濃度の高い共重合体とエチレン濃度の低い共重合
体が混在することになり、透明性が低下する。従って、
バナジウム系触媒あるいはメタロセン系触媒等の均一系
触媒を用いることが好ましい。
【0014】なお、メタロセン系触媒としては、一般的
にはシクロペンタジエニル環を有する周期律表第4族の
遷移金属化合物及びメチルアルミノキサンあるいは周期
律表第4族の遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体
を形成する化合物と有機アルミニウム化合物からなる触
媒をいう。更に、重合条件については、重合温度は通
常、−50〜250℃、好ましくは、0〜200℃の範
囲であり、重合時間は通常、1分間〜10時間の範囲で
あり、圧力は通常、常圧〜30MPa・Gの範囲であ
る。
【0015】本発明のポリプロピレン樹脂組成物には、
必要に応じて各種添加剤、充填剤等が含有されていても
よい。添加剤としてはフェノール系酸化防止剤、リン系
酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、中和剤、スリップ
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、造核剤などが挙げられ
る。これらの添加剤は、1種用いてもよく、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。
【0016】例えば、フェノール系酸化防止剤の具体例
としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ
ール,n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−
ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート,
テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン,
トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)イソシアヌレート,4,4’−ブチリデンビス−
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール),トリエチ
レングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕,
3,9−ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−
1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、スミライザーBH
T(住友化学(株)),ヨシノックスBHT(吉富製薬
(株)),アンテージBHT(川口化学(株)),イル
ガノックス1076(チバスペシャルティケミカルズ
(株)),イルガノックス1010(チバスペシャルテ
ィケミカルズ(株)),アデカスタブAO−60(旭電
化(株)),スミライザーBP−101(住友化学
(株)),トミノックスTT(吉富製薬(株)),TT
HP(東レ(株)),イルガノックス3114(チバス
ペシャルティケミカルズ社(株)),アデカスタブAO
−20(旭電化(株)),アデカスタブAO−40(旭
電化(株)),スミライザーBBM−S(住友化学
(株)),ヨシノックスBB(吉富製薬(株)),アン
テージW−300(川口化学(株)),イルガノックス
245(チバスペシャルティケミカルズ(株)),アデ
カスタブAO−70(旭電化(株)),トミノックス9
17(吉富製薬(株)),アデカスタブAO−80(旭
電化(株)),スミライザーGA−80(住友化学
(株))等が挙げられる。
【0017】リン系酸化防止剤の具体例としては、トリ
スノニルフェニルホスファイト,トリス(2,4−ジ−
t−ブチルフェニル)ホスファイト,ジステアリルペン
タエリスリトールジホスファイト,ビス(2,4−ジ−
t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールホスファイ
ト,ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールホスファイト,2,2−メチ
レンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチル
ホスファイト,テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−4,4−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト,
アデカスタブ1178(旭電化(株)),スミライザー
TNP(住友化学(株)),JP−135(城北化学
(株)),アデカスタブ2112(旭電化(株)),J
PP−2000(城北化学(株)),Weston 6
18(GE(株)),アデカスタブPEP−24G(旭
電化(株)),アデカスタブPEP−36(旭電化
(株))、アデカスタブHP−10(旭電化(株)),
SandstabP−EPQ(サンド(株)),フォス
ファイト168(チバスペシャルティケミカルズ
(株))等が挙げられる。イオウ系酸化防止剤の具体例
としては、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネー
ト,ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート,
ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート,ペン
タエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピ
オネート),スミライザーTPL(住友化学(株)),
ヨシノックスDLTP(吉富製薬(株)),アンチオッ
クスL(日本油脂(株)),スミライザーTPM(住友
化学(株)),ヨシノックスDMTP(吉富製薬
(株))、アンチオックスM(日本油脂(株))、スミ
ライザーTPS(住友化学(株)),ヨシノックスDS
TP(吉富製薬(株))、アンチオックスS(日本油脂
(株))、アデカスタブAO−412S(旭電化
(株)),SEENOX 412S(シプロ化成
(株)),スミライザーTDP(住友化学(株))等が
挙げられる。これらのなかでフェノール系酸化防止剤、
リン系酸化防止剤が好ましい。
【0018】好ましいフェノール系酸化防止剤として
は、チバスペシャルティケミカルズ(株)イルガノック
ス1010:物質名:ペンタエリスリチル−テトラキス
[ 3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート] 、チバスペシャルティケミカル
ズ(株)イルガノックス1076:物質名:オクタデシ
ル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート、チバスペシャルティケミカル
ズ(株)イルガノックス1330:物質名:1,3,5
−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、チバスペ
シャルティケミカルズ(株)イルガノックス3114:
物質名:トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)イソシアヌレイト等が挙げられる。ま
た、好ましいリン系酸化防止剤としては、チバスペシャ
ルティケミカルズ(株)イルガフォス168:物質名:
トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファ
イト、チバスペシャルティケミカルズ社(株)P−EP
Q:物質名:テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェ
ニル)4,4' −ビフェニレン−ジ−フォスファイト等
が挙げられる。
【0019】中和剤としては、ステアリン酸カルシウ
ム,ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸マグネシウム,ハ
イドロタルサイト類(例えば、協和化学工業(株)のD
HT−4A:組成式:Mg4.5 Al2 (OH)13CO
3 ・3.5H2 O),リチウムアルミニウム複合水酸化
物(例えば、水澤化学工業(株)のミズカラック:組成
式:[Li2 Al4 (OH)12]CO3 ・mH2 O,た
だしm≒3)等が特に好ましい。スリップ剤としては、
脂肪酸アミド等が好ましく、エルカ酸アミド、オレイン
酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド、エ
チレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン
酸アミド、ステアリルエルカアミド、オレイルパルミト
アミドが特に好ましい。
【0020】紫外線吸収剤、帯電防止剤としては、特に
制限はなく公知のものが使用できる。造核剤としては、
例えば高融点ポリマー,有機カルボン酸若しくはその金
属塩,有機リン酸化合物若しくはその金属塩,ジベンジ
リデンソルビトール類,ロジン酸部分金属塩,無機微粒
子,イミド類,アミド類,キナクリドン類,キノン類及
びこれらの混合物などが挙げられる。これらの中で、高
融点ポリマー,有機カルボン酸金属塩,無機微粒子,有
機リン酸金属塩及びジベンジリデンソルビトール類が好
適である。
【0021】上記高融点ポリマーとしては、例えばポリ
エチレン,ポリプロピレンなどのポリオレフィン,ポリ
ビニルシクロヘキサン,ポリビニルシクロペンタンなど
のポリビニルシクロアルカン,ポリ3−メチルペンテン
−1,ポリ3−メチルブテン−1,ポリアルケニルシラ
ンなどが挙げられる。有機カルボン酸金属塩としては、
例えば安息香酸アルミニウム塩,p−t−ブチル安息香
酸アルミニウム塩,アジピン酸ナトリウム,チオフェン
カルボン酸ナトリウム,ピロールカルボン酸ナトリウム
などが挙げられる。無機微粒子としては、タルク,クレ
ー,マイカ,アスベスト,ガラスフレーク,ガラスビー
ズ,ケイ酸カルシウム,モンモリロナイト,ベントナイ
ト,グラファイト,アルミニウム粉末,アルミナ,シリ
カ,ケイ藻土,酸化チタン,酸化マグネシウム,軽石粉
末,軽石バルーン,水酸化アルミニウム,水酸化マグネ
シウム,塩基性炭酸マグネシウム,ドロマイト,硫酸カ
ルシウム,チタン酸カリウム,硫酸バリウム,亜硫酸カ
ルシウム,硫化モリブデンなどが挙げられる。有機リン
酸金属塩としては、ナトリウム−2,2’−メチレン−
ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェー
ト,ナトリウム−ビス(4−t−ブチルフェニル)ホス
フェートなどが挙げられる。ジベンジリデンソルビトー
ル類としては、1,3,2,4−ジベンジリデンソルビ
トール,1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデ
ン) ソルビトール,1,3,2,4−ジ(p−エチルベ
ンジリデン)ソルビトール,1,3−p−クロルベンジ
リデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトー
ル,1,3,2,4−ジ(p−クロルベンジリデン)ソ
ルビトールなどが挙げられる。
【0022】本発明において各種の添加剤は、通常、ポ
リプロピレン樹脂組成物100重量部に対しそれぞれ0.
001〜1重量部添加すればよい。好ましくは、それぞ
れ0.01〜0.2重量部添加すればよい。スリップ剤とし
ては、0.05〜0.5重量部添加することが好ましい。本
発明のポリプロピレン樹脂組成物の調製方法としては、
従来公知の方法を用いることができる。具体的には、プ
ロピレン−エチレンブロック共重合体,エチレン−α−
オレフィン共重合体及び所望により用いられる各種添加
成分を配合し、タンブラーブレンダー,ヘンシェルミキ
サーなどで混合し、さらに単軸押出機や多軸押出機を用
いて溶融混練造粒するか、あるいはニーダー,バンバリ
ーミキサーなどで溶融混練造粒することにより、調製す
ることができる。本発明のレトルト食品包装フイルム
は、上記ポリプロピレン樹脂組成物を押出成形して得ら
れる。押出成形法としては、溶融押出成形法が挙げられ
る。具体的には、キャスト成形法やインフレーション成
形法が挙げられる。押出成形法としては、大型フイルム
成形機で高速成形が可能なTダイキャスト成形法が特に
好ましい。このようにして得られたフィルムは、レトル
ト食品包装用のシーラントフイルムとして好適である。
フィルムの厚さは、耐衝撃性及び剛性を保持するために
30μm以上であることが好ましく、通常30〜200
μmである。
【0023】
〔樹脂の特性〕
(1)メルトフローインデックス(MFR)の測定 JIS K 7210に準拠し、温度230℃,荷重2
160g(21.2N)の条件で測定した値である。 (2)沸騰パラキシレン溶出試験 パラキシレン不溶部の割合は、パラキシレン700ミリ
リットルに試料5g及び酸化防止剤としての2,6−ジ
−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)
1gを添加し、加熱しながら攪拌して沸騰温度まで昇温
し、完全に溶解させたのち、攪拌しながら25℃になる
まで8時間以上放冷し、析出した成分をろ紙によりろ取
し、不溶部として求めた値である。パラキシレン可溶部
の割合は、サンプル総量から上記不溶部の値を除いた値
とした。 (3)極限粘度〔η〕の測定 パラキシレン不溶部の極限粘度〔η〕H の測定は、上記
不溶部量の測定に採取したパウダーをよく乾燥したの
ち、135℃デカリン中において、極限粘度〔η〕H
測定する。同可溶部の極限粘度〔η〕EPは、以下に示す
方法で測定した値である。すなわち、パラキシレン70
0ミリリットルに試料5g及び酸化防止剤としての2,
6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(B
HT)1gを添加し、加熱しながら攪拌して沸騰温度ま
で昇温し、完全に溶解させたのち、攪拌しながら25℃
になるまで8時間以上放冷し、析出した成分をろ紙によ
りろ別する。得られたろ液を大過剰のメタノールに投入
して析出させ、ろ紙によりろ別して、これをパラキシレ
ン可溶部とする。次によく乾燥したのち、135℃デカ
リン中において、極限粘度〔η〕EPを測定する。エチレ
ン−α−オレフィン共重合体の極限粘度〔η〕EPR も同
様に135℃デカリン中において測定する。
【0024】(4)共重合体中のエチレン含有量の測定 プロピレン−エチレンブロック共重合体及びエチレン−
α−オレフィン共重合体中のエチレン含有量を13C−N
MRスペクトルの測定により行った。日本電子社製のJ
NM−EX400型NMR装置を使用して、以下の測定
条件にて行った。 (NMR測定条件) 試料濃度:220mg/NMR溶媒3ml NMR溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン/ベンゼ
ン−d6を90/10(体積比) 測定温度:130℃ パルス幅:45° パルス繰り返し時間:4秒 積算回数:4000回 (測定)得られたプロピレン−エチレンブロック共重合
体及びエチレン−α−オレフィン共重合体各シグナルの
帰属を第1表に示す。第1表において、化学シフト値は
計算範囲で示した。なお、Pはプロピレン単位、Eはエ
チレン単位を示す。従って、PPPは、プロピレン単位
が3個連続していることを、また、EEEは、エチレン
単位が3個連続していることを示している。
【0025】
【表1】
【0026】共重合体中のエチレン単位の含有量(γ
(重量%))は各シグナル強度から次式に従い算出し
た。 γ=200X/(300―X) X=(Et/S)×100 Et=IEEE +2/3 (IPEE +IEPE )+1/3 (IPPE
+IPEP ) S=IEPE +IPPE +IEEE +IPPP +IPEE +IPEP IEPE =I(4) IPPP =I(8) IPPE =I(5) IPEE =I(9) IEEE =I(7) /2+I(6) /4 IPEP =I(10) 但し、例えばI(1) は第1表におけるシグナルの番号
(1)のシグナル強度である。
【0027】〔キャスト成形によるフイルムの作製〕ス
クリュー径が40mmである単軸押出機にダイス幅50
0mmのコートハンガー型Tダイスを取り付けたキャス
ト成形機を用いて、ダイス出口温度250℃、スクリュ
ウ回転数80rpm、チルロール温度30℃、引取速度
7.5m/分で厚さ70μmのフイルムを成形した。な
お、フイルムにはコロナ処理を施した(処理密度80W
/m2 /分)。得られたフイルムのフイルム物性の評価
を以下に述べる方法にて行った。 〔ラミネート及び製袋〕次いで、このフイルムを外面か
らPET(12μm)/アルミ箔(7μm)/当該フイ
ルム(60μm)からなる構成で接着剤を介してドライ
ラミネートした。用いた接着剤は武田薬品製A−536
/A−50(主剤/硬化剤)を使用し、ラミネート後接
着剤の効果のために40℃/5日間エージングを実施し
た。ラミネートフイルムは下記条件で製袋を行い、15
0mm×150mmのサイズの平袋を作成した。シール
温度はサイドシールが200℃/210℃(2回シー
ル)で、ボトムシールが190℃であった。シール圧力
は0.3MPaで、シール時間は0.7秒であった。製袋速
度は36袋/分であった。
【0028】〔フィルムの特性〕フィルムの特性は、試
料を温度23±2℃、湿度50±10%にて16時間以
上状態調節したのち、同じ温度,湿度条件下にて測定を
行った。 (1)透明性(ヘイズ値) JIS K 7105に準拠し、測定した。また、レト
ルト処理後のヘイズ値は、フィルム(10cm×10c
m)を120℃、2.0気圧にて30分間レトルト処理
を行った後、フィルム表面に付着した水分を乾燥させた
後ヘイズ測定に供した。 (2)アンチブロッキング強度の評価 MD方向25cm×TD方向5cmのフィルムの測定面
同士を重ね合わせ、60℃の恒温槽に36g/cm2
荷重下で3時間保持する。その後23℃、湿度50%の
室内にて30分間以上状態調節した後、引張速度20m
m/分で剥離させたときの剥離強度を測定し、アンチブ
ロッキング強度とした。アンチブロッキング強度が小さ
いほどアンチブロッキング性が優れる。 (3)耐屈曲白化性 フィルムを折り曲げ、目視により確認した。 ○ :折り曲げても折り目が白くならない。 △ :折り曲げると折り目が幾分白くなる。 × :折り曲げた際に折り目が明らかに白くなる。 (4)ヒートシール強度 上記のように製袋して得た袋に水120ccを充填し、
袋の上端をインパルスシーラーにてヒートシールし、1
20℃、2.0気圧(0.2MPa・G)にて30分間
レトルト処理を行った。得られた包装品の実用強度とし
て、レトルト処理前と後のヒートシール強度を測定し
た。なお、ヒートシール強度については、製袋した袋の
サイドシール部を引張試験機にてクロスヘッド速度30
0mm/分、ロードセル10kgの条件にて剥離する強
度を測定する。 (5)落下破袋強度 作製したレトルトパウチに水200ミリリットルを充填
し、インパルスシーラーでトップシールを行う。次い
で、これをレトルト試験機にて120℃,0.2MPaで
30分間レトルト処理を行う。このサンプルを0℃にて
24時間以上保管し、同様に作製したサンプルを1袋を
重ねて固定した後、90cmの高さからアルミニウム製
のパッドに水平に落下させて、袋が破れるまで落下を繰
り返し、その落下の平均回数(15回試験した平均)を
求めた。
【0029】製造例1 (プロピレン−エチレンブロック共重合体の製造) (1)マグネシウム化合物の調製 内容積500リットルの攪拌機付き反応槽を窒素ガスで
充分に置換し、エタノール97.2kg,ヨウ素640g
及び金属マグネシウム6.4kgを投入したのち、攪拌し
ながら、還流条件下で系内から水素ガスの発生がなくな
るまで反応させ、体状反応生成物を得た。この固体状反
応生成物を含む反応液を減圧乾燥させることにより目的
のマグネシウム化合物(固体生成物)を得た。 (2)固体触媒成分の調製 窒素ガスで充分に置換した内容積500リットルの攪拌
機付き反応槽に、上記(1)で得られたマグネシウム化
合物(粉砕していないもの)30kg,精製ヘプタン1
50リットル,四塩化ケイ素4.5リットル及びフタル酸
ジエチル4.3リットルを仕込んだ。系内を90℃に保
ち、攪拌しながら四塩化チタン144リットルを加えて
110℃で2時間反応させたのち、固体成分を分離して
80℃の精製ヘプタンで洗浄した。さらに、四塩化チタ
ン228リットルを加え、110℃で2時間反応させた
のち、精製ヘプタンで充分に洗浄し、固体触媒成分を得
た。 (3)重合前処理 内容積500リットルの攪拌機付き反応槽に精製ヘプタ
ン230リットルを投入し、さらに、前記(2)で得ら
れた固体触媒成分25kgを加え、次いで、この固体触
媒成分中のTi原子1モルに対し、トリエチルアルミニ
ウムを0.6モル及びシクロヘキシルメチルジメトキシシ
ランを0.4モルの割合で加えたのち、プロピレンをプロ
ピレン分圧で0.3kg/cm2 Gになるまで導入し、2
5℃で4時間反応させた。反応終了後、固体触媒成分を
精製ヘプタンで数回洗浄し、二酸化炭素を供給し24時
間攪拌した。
【0030】(4)重合 前段として、内容積200リットルの攪拌機付き重合装
置(R−1)に、上記(3)の処理済の固体触媒成分を
Ti原子換算で3ミリモル/hrで、トリエチルアルミ
ニウムを413ミリモル/hr(7.5ミリモル/kg−
PP)で、シクロヘキシルメチルジメトキシシランを1
05ミリモル/hr(1.9ミリモル/kg−PP)でそ
れぞれ供給し、重合温度80℃、全圧3MPa・Gでプ
ロピレンを重合させた。この際、プロピレン及び水素の
供給量を、第2表に示すガス組成になるように調整し
た。次いで、R−1から連続的にパウダーを抜き出し、
内容積200リットルの攪拌機付き重合装置(R−2)
へ移送した。R−2では重合温度50℃、全圧1.1MP
a・Gでプロピレンとエチレンを共重合させた。この
際、プロピレン,エチレン及び水素の供給量を、第2表
に示すガス組成になるように調整した。このようにして
得られたポリマーの特性を第2表に併記する。 製造例2 重合時のガス組成を第2表に示すように変更した以外
は、製造例1と同様にしてプロピレン−エチレンブロッ
ク共重合体を作製した。 製造例3 ブロックポリプロピレン(出光石油化学(株)製,F−
454NP)を使用した。
【0031】
【表2】
【0032】実施例1 製造例1で得られた共重合体100重量部(150k
g)に、酸化防止剤としてのイルガノックス1010
(チバスペシャルティケミカルズ(株)製)0.1重量部
とイルガフォス168(チバスペシャルティケミカルズ
(株)製)0.1重量部、中和剤としてのステアリン酸カ
ルシウム0.05重量部及びハイドロタルサイト(協和化
学工業(株)製,DHT−4A)0.05重量部を配合
し、2軸押出機にて混練、造粒してペレットを得た。得
られたペレット9.5kgと、エチレン−α−オレフィン
共重合体(三井化学(株)製,タフマーP−0480)
0.5kgをタンブラーブレンダーで混合した。次いで、
キャスト成形機にて前述の方法により厚さ70μmのキ
ャストフィルムを成形した。エチレン−α−オレフィン
共重合体の特性を第3表に、得られたフィルムの物性評
価を第4表に示す。 実施例2〜10及び比較例1〜3 実施例1において、プロピレン−エチレンブロック共重
合体の種類、エチレン−α−オレフィン共重合体の種類
及び配合量を第3表に示すように変更した以外は、実施
例1と同様にしてキャストフィルムを成形した。得られ
たフィルムの物性評価結果を第4表に示す。 比較例4〜6 製造例1〜3に示すプロピレン−エチレンブロック共重
合体からなる組成物のペレット10kgのみを用いてキ
ャストフィルムを成形した(エチレン−α−オレフィン
共重合体を配合しない)。得られたフィルムの物性評価
結果を第4表に示す。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【0037】注)EBM:ジェイエスアール(株)
製,EBM−2041P EBM:三井化学(株)製,タフマーA−1085 EBM:三井化学(株)製,タフマーA−0585 EPR :三井化学(株)製,タフマーP−0480
【0038】
【表7】
【0039】
【表8】
【0040】
【表9】
【0041】
【表10】
【0042】実施例1〜4と比較例4とを比べると、
(B)エチレン−α−オレフィン共重合体(以下、
(B)成分)が配合されていない比較例4は、落下破袋
強度が著しく低く、レトルト食品包装フィルム用材料に
適していないことがわかる。実施例5〜10と比較例5
とを比べると、(B)成分が配合されていない比較例5
は、落下破袋強度が著しく低く、レトルト食品包装フィ
ルム用材料に適していないことがわかる。比較例1は、
プロピレン−エチレンブロック共重合体の極限粘度
〔η〕EPが1.5≦〔η〕EP<2.0デシリットル/gであ
るにもかかわらず、(B)成分の極限粘度〔η〕EPR
1.5デシリットル/g未満であって本発明の範囲外であ
り、この点以外は実施例5と同様のものである。しか
し、実施例5のフィルムの方がブロッキングし難いう
え、落下破袋強度も高いものである。比較例2と実施例
6とを比べても同様である。比較例3は、(A)プロピ
レン−エチレンブロック共重合体における(a3)の条
件を満たさない以外は実施例6と同様のものであるが、
比較例3のフィルムは耐屈曲白化性が著しく劣るもので
ある。
【0043】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、
低温耐衝撃性、ヒートシール強度、透明性、耐屈曲白化
性、耐熱性に優れたフィルムを与えるものであり、この
樹脂組成物を成形したフィルムはレトルト食品包装用フ
ィルムとして好適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 53/00 (C08L 53/00 23:08) 23:08) B29K 7:00 B29K 7:00 23:00 23:00 31:00 31:00 Fターム(参考) 3E086 AB02 BA15 BB22 BB41 BB51 CA01 4F071 AA15X AA20X AA75 AA76 AA81 AF17 AF23 AF30 AF45 AF59 AH04 BA01 BB06 BC01 4F207 AA11 AB11 AC01 AF15 AG01 AH54 KA01 KA17 KW41 4J002 BB052 BP021 GG02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記性状(a1)〜(a3) (a1)メルトフローレートが0.5〜20g/10分で
    あり、(a2)沸騰パラキシレンに溶解後、25℃まで
    放冷した際のパラキシレン不溶部の割合が60〜90重
    量%で、その不溶部の極限粘度〔η〕H が1.5〜2.8デ
    シリットル/gであり、及び(a3)沸騰パラキシレン
    に溶解後、25℃まで冷却した際のパラキシレン可溶部
    の割合が40〜10重量%で、その可溶部の極限粘度
    〔η〕EPが1.5〜2.8デシリットル/gで、かつ〔η〕
    EP≦〔η〕H +1であり、該パラキシレン可溶部のエチ
    レン単位含有量が10〜35重量%であるを有するプロ
    ピレン−エチレンブロック共重合体90〜99重量%、
    並びに(B)下記性状(b1)〜(b3) (b1)メルトフローレートが0.5〜20g/10分で
    あり、(b2)エチレン単位含有量が30〜90重量%
    であり、及び(b3)プロピレン−エチレンブロック
    共重合体の極限粘度〔η〕EPが1.5≦〔η〕EP<2.0デ
    シリットル/gのときには、極限粘度〔η〕EPR が1.5
    デシリットル/g以上で、かつ〔η〕EPR ≦〔η〕EP
    0.5であり、プロピレン−エチレンブロック共重合体
    の極限粘度〔η〕EPが2.0≦〔η〕EP<2.8デシリット
    ル/gのときには、極限粘度〔η〕EPR が〔η〕EPR
    〔η〕EP+0.5であるを有するエチレン−α−オレフィ
    ン共重合体10〜1重量%からなるポリプロピレン樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリプロピレン樹脂組成
    物を押出成形してなるレトルト食品包装用フィルム。
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