JP2001288217A - 熱可塑性エラストマーおよびその組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマーおよびその組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】温度変化により架橋構造の形成と崩壊を可逆的
に起こすことができ、低温では十分なゴム特性を発現
し、一方高温加熱時には優れた流動性を示す新規な熱可
塑性エラストマーの提供。 【解決手段】複素環アミン含有基を分子内に有する熱可
塑性エラストマーであって、該複素環アミン含有基のう
ち少なくとも1つが、他の複素環アミン含有基との間で
水素結合を形成していることを特徴とする熱可塑性エラ
ストマー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度変化により硬
化および流動化を繰返し再現しうる新規な熱可塑性エラ
ストマー、およびその組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性エラストマーは、高分子物質と
加硫剤とが共有結合した安定な三次元網目構造を有する
従来の加硫ゴムに対して、物理的架橋を利用するもので
あり、予備成形等を含む煩雑な加硫・成形工程を必要と
せずに、熱可塑性樹脂と同様に加熱溶融により容易に成
形加工することができる。
【0003】このような熱可塑性エラストマーの典型例
としては、樹脂成分(結晶相)とゴム成分(非晶相)と
を含み、常温では微結晶樹脂成分が三次元網目構造の架
橋点の役割を果たす拘束相(ハードセグメント)となっ
て、ゴム成分(ソフトセグメント)の塑性変形を阻止
し、温度上昇により樹脂成分の軟化あるいは融解により
塑性変形するものが知られている。上記のような樹脂成
分とゴム成分とを含む熱可塑性エラストマーとしては、
具体的にはスチレン・ブタジエンブロック共重合体、イ
ソプレンマルチブロック共重合体等のブロック共重合
体、およびポリプロピレンとエチレン・プロピレン・ジ
エン共重合体(EPDM)との樹脂/ゴムブレンド物等
が知られている。さらに上記のような樹脂/ゴムブレン
ド物中のゴム成分(EPDM)を過酸化物等で架橋した
ものも知られている。
【0004】上記のような公知の熱可塑性エラストマー
では、拘束相を形成するためにベンゼン環等の結晶成分
を含ませており、従来の加硫ゴムに比べるとゴム弾性が
低下することは否めない。このためもし、拘束相を形成
するための結晶成分を含まなくても熱可塑性を示すよう
な熱可塑性エラストマーが出現すれば、換言すれば、加
硫ゴムに熱可塑性(流動性)を付与することができれ
ば、従来必要とされていた混練り、予備成形、加硫等の
煩雑な工程を行わなくても、簡便な加熱成形加工により
ゴム弾性体を得ることができ、その産業上の利用価値は
極めて高い。
【0005】ところで熱可塑性樹脂の改質方法として水
素結合を利用することが知られている。例えば、特開昭
63−69864号公報には、ガラス転移点以上の温度
で水素結合量(架橋)を低下させて変形させても、再び
ガラス転移点以下の温度に冷却すれば元の形状に復元す
るような形状記憶性樹脂が提案されている。好ましい具
体例として、エポキシ化合物とアミン硬化剤との硬化反
応時に多量の水素結合を含ませ成形することが開示され
ている。また樹脂の流動性改良剤として分子量の小さい
化合物かあるいは流動性の大きい熱可塑性樹脂を添加し
たときに、耐熱性あるいは剛性が低下するのを抑制する
ために水素結合を利用する方法が提案されている。例え
ば、熱可塑性樹脂に、ヒドロキシル基を有する化合物
と、該基と水素結合しうる基を有する化合物とを添加す
ることにより熱可塑性樹脂の流動性および耐熱性を向上
させる方法(特開平5−339420号公報)、あるい
はカルボキシル基を有するスチレン系樹脂に、熱可塑性
樹脂と、カルボキシル基と水素結合しうる官能基を有す
る化合物とを添加して、スチレン系樹脂の剛性および流
動性を改良する方法(特開平7−331002号公報)
等が開示されている。
【0006】上記のような水素結合を架橋形成に利用す
れば熱可塑性エラストマーが得られることも理論上は知
られているが、実用面で使用しうるものは知られていな
い。すなわち水素結合は化学結合に比べて結合エネルギ
ーが小さく熱等の影響をうけて架橋崩壊しやすい。エラ
ストマー性ポリマーは、架橋により固体状態を形成させ
ゴム弾性を発現させているため、使用時に安定的に架橋
状態を保持しえない限り水素結合を架橋機構に利用する
ことは困難である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、温度変化に
より架橋構造の形成と崩壊を可逆的に起こすことがで
き、低温では十分なゴム特性を発現し、一方高温加熱時
には優れた流動性を示す新規な熱可塑性エラストマーお
よびその組成物を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、水素結合を
利用した熱可塑性エラストマーについて研究したとこ
ろ、所定の含窒素複素環を分子内に有する熱可塑性エラ
ストマーは、サーモトロピカルな水素結合性の架橋構造
を形成し、常温(使用)時の架橋と、加熱時の脱架橋流
動化を繰返し再現することができるだけでなく、上記側
鎖を有するエラストマーは極めて容易に、かつ使用に耐
えうる高温まで安定な水素結合を形成してゴムとして実
用しうる十分なゴム特性を発現し、一方高温加熱時には
優れた流動性を示すことを見出した。そしてこのような
熱可塑性エラストマーは、拘束相を形成するための熱可
塑性樹脂を含ませる必要がなく、従来汎用されている熱
可塑性エラストマーに比べてエラストマー本来の特性を
十分に発現することが可能であることを見出して本発明
を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、含窒素複素環を分子
内に有する熱可塑性エラストマーであって、該含窒素複
素環のうち少なくとも1つが、他の含窒素複素環との間
で水素結合を形成しうるものであることを特徴とする熱
可塑性エラストマーを提供する。特に、前記熱可塑性エ
ラストマーであって、前記含窒素複素環のうち少なくと
も1つが、他の含窒素複素環との間で水素結合を形成し
ていることを特徴とする熱可塑性エラストマーを提供す
る。
【0010】また、本発明は、前記熱可塑性エラストマ
ーを含有するゴム組成物を提供する。
【0011】さらに、本発明は、前記ゴム組成物からな
るゴム層と、加硫ゴム組成物からなる加硫ゴム層とを積
層してなるゴム積層体を提供する。
【0012】さらに、本発明は、前記ゴム積層体を少な
くとも一部に有するゴム構造体を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明の熱可塑性エラストマーは、後述する所定の
含窒素複素環を分子内に有する。本発明において主鎖と
なるエラストマー性ポリマーは、一般的に加硫(架橋、
硬化)用ゴム弾性材料として公知の天然高分子または合
成高分子である。このようなエラストマー性ポリマーに
は、例えば、通常のゴム(液状ゴムを含む。)、熱可塑
性エラストマー、熱硬化性エラストマー、飽和炭化水素
系重合体が含まれる。具体的には、通常のゴムとして
は、例えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2
−ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ク
ロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、ハロゲン
化ブチルゴム(例えば、塩素化ブチルゴム(Cl−II
R)、臭素化ブチルゴム(Br−IIR))、エチレン
−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エ
ピクロロヒドリンゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、
フッ素ゴム、ウレタンゴム、イソブチレンと芳香族ビニ
ルまたはジエン系モノマーとの共重合体およびその臭素
化物(例えば、イソブチレン−p−ブロモメチルスチレ
ン共重合体)が挙げられる。
【0014】熱可塑性エラストマーとしては、例えば、
ポリスチレン系(例えば、スチレン−ブタジエン−スチ
レンブロックコポリマー(SBS)、スチレン−イソプ
レン−スチレンブロックコポリマー(SIS)、スチレ
ン−ブチレン−スチレンブロックコポリマーの水素添加
物(SEBS))、ポリオレフィン系、ポリウレタン
系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリ塩化ビニル系
の熱可塑性エラストマーが挙げられる。熱硬化性エラス
トマーとしては、例えば、ウレタン系、シリコーン系の
熱硬化性エラストマーが挙げられる。
【0015】ポリウレタン系エラストマーに用いられる
ポリオール化合物としては、ポリエーテルポリオール、
ポリエステルポリオール、その他のポリオール、および
これらの混合ポリオールが挙げられる。ポリエーテルポ
リオールは、例えば、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロ
パン、1,2,5−ヘキサントリオール、1,3−ブタ
ンジオール、1,4−ブタンジオール、4,4´−ジヒ
ドロキシフェニルプロパン、4,4´−ジヒドロキシフ
ェニルメタン、ペンタエリスリトール等の多価アルコー
ルの1種または2種以上に、プロピレンオキサイド、エ
チレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキ
サイド等の1種または2種以上を付加して得られるポリ
エーテルポリオール;ポリオキシテトラメチレンオキサ
イドが挙げられる。具体的には、例えば、ポリプロピレ
ングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、
ポリオキシプロピレントリオールが挙げられる。
【0016】飽和炭化水素系重合体は、例えば、イソブ
チレン系重合体、水添ポリブタジエン系重合体が挙げら
れる。
【0017】上記のようなエラストマー性ポリマーは、
液状または固体状のいずれであってもよく、また、その
分子量は特に限定されない。これらは、使用目的、架橋
密度等に応じて適宜選択することができる。熱可塑性エ
ラストマーの加熱(脱架橋)時の流動性を重視する場合
は、液状ゴムであることが好ましく、液状を示すような
分子量であることが好ましい。一方、ゴム物性を重視す
る場合は、固体ゴムであることが好ましい。例えば、イ
ソプレンゴム、ブタジエンゴム等のジエン系ゴムを用い
る場合は、重量平均分子量が1000〜100万である
のが好ましい。
【0018】上述した本発明に用いられるエラストマー
性ポリマーの中でも、耐熱性、耐候性、耐ガス透過性の
点で、イソブチレンと芳香族ビニルまたはジエン系モノ
マーとの共重合体およびその臭素化物(中でも、イソブ
チレン−p−ブロモメチルスチレン共重合体)、ハロゲ
ン化ブチルゴム(中でも、臭素化ブチルゴム)、ポリブ
テン、ポリイソブチレンが好ましい。また、コストの点
でポリウレタン、ポリイソプレンが好ましい。また、ポ
リウレタンの原料としては、ポリプロピレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコールが好ましく、これら
のうちでも末端水酸基を2以上有するものがより好まし
い。
【0019】本発明の熱可塑性エラストマーが分子内に
有する含窒素複素環のうち少なくとも1つは、他の含窒
素複素環との間で水素結合を形成しうるものである。す
なわち、本発明の熱可塑性エラストマーは、他の化合物
等の介在を必要とすることなく、2個の含窒素複素環の
みで水素結合を形成しうるような含窒素複素環を少なく
とも1つ有する。そのような含窒素複素環は、それ自体
で水素結合するもの、すなわち、ドナー性の水素(以
下、単に「ドナー」ともいう。)と、アクセプター性の
ヘテロ原子(例えば、窒素、酸素)(以下、単に「アク
セプター」ともいう。)とを併有する環(以下、単に
「併有環」ともいう。)であるのが最も好ましい。ま
た、本発明の熱可塑性エラストマーが有する水素結合を
形成しうる含窒素複素環としては、ドナーのみを有する
環や、アクセプターのみを有する環であってもよい。ド
ナーのみを有する環は、アクセプターのみを有する環ま
たは併有環と併用することによって水素結合を形成する
ことができ、アクセプターのみを有する環は、ドナーの
みを有する環または併有環と併用することによって水素
結合を形成することができるからである。すなわち、本
発明の熱可塑性エラストマーは、ドナーとアクセプタ
ーとを併有する環のみを有するものであってもよいし、
併有環に加えて、ドナーのみを有する環とアクセプタ
ーのみを有する環の一方または両方を有するものであっ
てもよいし、併有環を有さずに、ドナーのみを有する
環とアクセプターのみを有する環の両方を有するもので
あってもよい。
【0020】本発明においては、含窒素複素環を有する
化合物により、含窒素複素環をゴムに導入することがで
きる。ドナーとアクセプターとを併有する環としては、
例えば、ピロロリン、ピロリドン、オキシインドール
(2−オキシインドール)、インドキシル(3−オキシ
インドール)、ジオキシインドール、イサチン、インド
リル、フタルイミジン、β−イソインジゴ、モノポルフ
ィリン、ジポルフィリン、トリポルフィリン、アザポル
フィリン、フタロシアニン、ヘモグロビン、ウロポルフ
ィリン、クロロフィル、フィロエリトリン、イミダゾー
ル、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、ベンゾ
イミダゾール、ベンゾピラゾール、ベンゾトリアゾー
ル、イミダゾリン、イミダゾロン、イミダゾリドン、ヒ
ダントイン、ピラゾリン、ピラゾロン、ピラゾリドン、
インダゾール、ピリドインドール、プリン、シンノリン
が挙げられる。通常ドナーのみを有する環としては、例
えば、ピロール、ピロリン、インドール、インドリン、
オキシルインドール、カルバゾール、フェノチアジンが
挙げられる。通常アクセプターのみを有する環として
は、例えば、インドレニン、イソインドール、オキサゾ
ール類、チアゾール類、イソオキサゾール類、イソチア
ゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、オキサト
リアゾール、チアトリアゾール、フェナントロリン、オ
キサジン、ベンゾオキサジン、フタラジン、プテリジ
ン、ピラジン、フェナジン、テトラジン、ベンゾオキサ
ゾール、ベンゾイソオキサゾール、アントラニル、ベン
ゾチアゾール、ベンゾフラザン、ピリジン、キノリン、
イソキノリン、アクリジン、フェナントリジン、アント
ラゾリン、ナフチリジン、チアジン、ピリダジン、ピリ
ミジン、キナゾリン、キノキサリン、トリアジンが挙げ
られる。
【0021】含窒素複素環を有する化合物は、上記のよ
うな複素環を有していれば特に限定されない。例えば、
エラストマー性ポリマーの主鎖炭素と化学(共有)結合
しうる基を有していてもよい。このような基としては、
例えば、アミノ基、水酸基、メチレン基、エチレン基、
カルボン酸が挙げられる。このような含窒素複素環を有
する化合物としては、例えば、ジピリジルアミン、1,
2−ジメチルイミダゾール、2−ベンズイミダゾールウ
レア、ピロール−2−カルボン酸、3−メチル−ピラゾ
ール、4(or2)−ヒドロキシメチルピリジン、2
(or4)−(β−ヒドロキシエチル)−ピリジン、2
(or4)−(2−アミノエチル)−ピリジン、2(o
r4)−アミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、
2−アミノ−6−ヒドロキシピリジン、6−アザチミ
ン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、シトラジン
酸、1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,
4−トリアゾール、3−アミノメチル−1,2,4−ト
リアゾール、3−メチルアミノ−1,2,4−トリアゾ
ール、3−メチロール−1,2,4−トリアゾール、3
−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾール、2−ヒドロ
キシトリアジン、2−アミノトリアジン、2−ヒドロキ
シ−5−メチルトリアジン、2−アミノ−5−メチルト
リアジン、2−ヒドロキシピリミジン、2−アミノピリ
ミジン、2−アミノピラジン、2−ヒドロキシピラジ
ン、6−アミノプリン、6−ヒドロキシプリン、2−ア
ミノ−1,3,4−チアジアゾール、2−アミノ−5−
エチル−1,3,4−チアジアゾールが挙げられる。
【0022】上記のような含窒素複素環は、骨格中に2
以上の窒素を有する複素環を有するのが好ましく、3以
上の窒素を有する複素環を有するのがより好ましく、ト
リアゾール環から導かれる基が特に好ましい。具体的に
は、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール、3−ヒド
ロキシ−1,2,4−トリアゾール、3−アミノメチル
−1,2,4−トリアゾール、3−メチルアミノ−1,
2,4−トリアゾール、3−メチロール−1,2,4−
トリアゾール、2−アミノ−1,3,4−チアジアゾー
ル、2−アミノ−5−エチル−1,3,4−チアジアゾ
ール等から導かれる基が好適に例示される。
【0023】本発明の熱可塑性エラストマーは、分子内
に、上記含窒素複素環を1個または2個以上有する。本
発明の熱可塑性エラストマーが、上記のような含窒素複
素環を分子内に2個以上有する場合には、該含窒素複素
環の種類が同一であってもよく、異なっていてもよい。
また、本発明の熱可塑性エラストマーが含窒素複素環を
2種以上有する場合には、2種類以上の含窒素複素環が
同一分子内にあってもよい。
【0024】また、本発明の熱可塑性エラストマーは、
他の含窒素複素環と水素結合を形成しない含窒素複素環
を有していてもよい。
【0025】本発明の熱可塑性エラストマーは、分子内
における含窒素複素環の位置について、特に限定されな
い。例えば、本発明の熱可塑性エラストマーは、上記エ
ラストマー性ポリマーを主鎖とし、上記含窒素複素環を
側鎖として有するものであってもよいし、主鎖に有する
ものであってもよいし、上記エラストマー性ポリマーの
分子末端に上記含窒素複素環を有するものであってもよ
い。
【0026】エラストマー性ポリマーを主鎖とし、含窒
素複素環を側鎖として有する本発明の熱可塑性エラスト
マーの好ましい構造としては、イソブチレンと芳香族ビ
ニルまたはジエン系モノマーとの共重合体およびその臭
素化物、ハロゲン化ブチルゴム、液状イソプレンゴム
に、含窒素複素環を有する化合物、好ましくは3−アミ
ノ−1,2,4−トリアゾール、4−メチル−1,2,
4−トリアゾリン−3,5−ジオン、4−フェニル−
1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンを反応さ
せ、含窒素複素環、好ましくは骨格中に2以上の窒素を
有する複素環を有する含窒素複素環、より好ましくは3
以上の窒素を有する複素環を有する含窒素複素環を有す
る構造が挙げられる。
【0027】具体的には、イソブチレン−p−ブロモメ
チルスチレン共重合体のブロモメチル基に3−アミノ−
1,2,4−トリアゾールが付加してなる下記式(1)
の構造、臭素化ブチルゴムのブロモメチル基に3−アミ
ノ−1,2,4−トリアゾールが付加してなる下記式
(2)の構造、液状イソプレンゴムの二重結合に4−メ
チル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオンを付
加させてなる下記式(3)の構造、液状イソプレンゴム
の二重結合に4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン
−3,5−ジオンを付加させてなる下記式(4)の構造
が好適に挙げられる。
【0028】
【化1】
【0029】また、エラストマー性ポリマーの分子末端
に上記含窒素複素環を有する本発明の熱可塑性エラスト
マーの構造としては、水酸基両末端イソブチレンオリゴ
マー、水酸基両末端ポリプロピレングリコール、水酸基
両末端ポリテトラメチレングリコールの両末端にトリレ
ンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート(MDI)付加させ、さらに得られた両末
端のイソシアネート基に、含窒素複素環を有する化合
物、好ましくは3−アミノ−1,2,4−トリアゾール
を反応させ、含窒素複素環、好ましくは骨格中に2以上
の窒素を有する複素環を有する含窒素複素環、より好ま
しくは3以上の窒素を有する複素環を有する含窒素複素
環を導入した構造が挙げられる。
【0030】具体的には、水酸基両末端イソブチレンオ
リゴマーの末端水酸基にTDIを付加させて得られる末
端TDI変性イソブチレンオリゴマーの末端イソシアネ
ート基に3−アミノ−1,2,4−トリアゾールが付加
してなる下記式(5)の構造、水酸基両末端ポリプロピ
レングリコールの末端水酸基にMDIを付加させて得ら
れる末端MDI変性ポリプロピレングリコールの末端イ
ソシアネート基に3−アミノ−1,2,4−トリアゾー
ルが付加してなる下記式(6)の構造、水酸基両末端ポ
リプロピレングリコールの末端水酸基にTDIを付加さ
せて得られる末端TDI変性ポリプロピレングリコール
の末端イソシアネート基に3−アミノ−1,2,4−ト
リアゾールが付加してなる下記式(7)の構造、水酸基
両末端ポリテトラメチレングリコールの末端水酸基にM
DIを付加させて得られる末端MDI変性ポリテトラメ
チレングリコールの末端イソシアネート基に3−アミノ
−1,2,4−トリアゾールが付加してなる下記式
(8)の構造が好適に挙げられる。
【0031】
【化2】
【0032】
【化3】
【0033】本発明の熱可塑性エラストマーは、上述し
たように、水素結合による架橋を利用しているが、以下
の可逆的反応を併用することもできる。例えば、水酸
基、第一級アミノ基および第二級アミノ基からなる群よ
り選ばれる少なくとも1つと、第三級アミノ基およびカ
ルボニル基からなる群より選ばれる少なくとも1つとに
よる水素結合、有機塩によるイオン間相互作用、好ま
しくはオニウム塩によるイオン間相互作用、共役ジエ
ン構造とジエノフィル構造とによるディールス−アルダ
ー反応、酸無水物基と水酸基との反応、カルボキシ
ル基とビニルエーテル基との反応、ハロゲン化アルキ
ル基と第三級アミノ基との反応、イソシアネート基と
フェノール性水酸基との反応、アズラクトン基とフェ
ノール性水酸基との反応、ニトロソ基の二量化反応が
挙げられる。
【0034】本発明の熱可塑性エラストマーの製造方法
は、特に限定されない。例えば、エラストマー性ポリマ
ー製造時に、ポリマーの主鎖を形成しうるモノマーと、
含窒素複素環を導入しうる共重合モノマーとを共重合さ
せて、側鎖に含窒素複素環を有する構造の熱可塑性エラ
ストマーを製造してもよく、また、予め重合等により主
鎖となるエラストマー性ポリマーを形成し、ついで含窒
素複素環を導入しうる化合物によりグラフト変性、末端
変性等してもよい。
【0035】上記のような各製法により得られる本発明
の熱可塑性エラストマーにおいて、含窒素複素環がエラ
ストマー性ポリマーの側鎖として存在しているか、末端
として存在しているかは、NMRスペクトル等の常套の
分析手段で確認することができる。
【0036】つぎに、本発明の熱可塑性エラストマーの
水素結合による自己架橋について説明する。上記のよう
な本発明の熱可塑性エラストマーは、水素結合により自
己架橋することができる。水素結合時には、水素結合を
形成する2個の含窒素複素環のうち、いずれか一方がド
ナー(陽子供与体)となり、他方がアクセプター(陽子
受容体)となる。水素結合時において、ドナーのみを有
する環はドナーとなり、アクセプターのみを有する環は
アクセプターとなる。水素結合が2個の併有環により形
成される場合は、いずれがドナーとなりいずれがアクセ
プターとなるかは特に限定されない。また、本発明にお
いては、エラストマー性ポリマーの主鎖が水素結合に関
与することもある。
【0037】具体的に、本発明の熱可塑性エラストマー
においては、水素結合を(ドナー)−H…(アクセプタ
ー)で示すとき、O−H…O、N−H…O、O−H…
N、N−H…N等で示される水素結合が可能である。こ
のような水素結合は、分子間で生じても、分子内で生じ
てもよいが、少なくとも分子間で生じるのが好ましい。
【0038】上記のような所定の含窒素複素環を有する
本発明の熱可塑性エラストマーの水素結合は、サーモト
ロピカルであって、常温使用時には架橋構造を形成し、
高温加熱時には脱架橋して流動性を示す。しかも、この
架橋・脱架橋は、繰返し再現することが可能である。す
なわち、本発明の熱可塑性エラストマーは、常温では、
上記含窒素複素環のうち少なくとも1つが、他の含窒素
複素環との間で水素結合を形成している熱可塑性エラス
トマーである一方、高温加熱時には、前記水素結合が崩
壊している熱可塑性エラストマーである。したがって、
本発明の熱可塑性エラストマーでは、従来のイオウ、過
酸化物等による化学的加硫ゴムでは現実的に不可能であ
ったゴムの溶融によるリサイクル利用を容易に行うこと
ができる。また、常温では、架橋により加硫ゴムに近い
物性を発現することができる。
【0039】本発明の熱可塑性エラストマーは、特定の
含窒素複素環を有することによって、架橋性が高く、架
橋物は優れたゴム物性を示し、使用時には安定な水素結
合を保持することができる。すなわち使用に耐えうる高
温まで水素結合を保持している。具体的に例えば、前記
式(1)または(2)で示されるような熱可塑性エラス
トマーでは、水素結合の崩壊温度は100℃以上であ
り、常温では極めて安定的に水素結合を形成している。
なお水素結合の有効な形成は、ゲル化現象(粘度の上
昇)の観察、赤外吸収スペクトルの測定によって確認す
ることができ、また水素結合の崩壊は、粘度の低下(流
動性の増大)あるいは硬度の低下、赤外吸収スペクトル
の測定等により観察される。
【0040】また、本発明の熱可塑性エラストマーは、
上記のような特定の含窒素複素環を有することにより、
水素結合(架橋)時の硬化性と、高温での水素結合崩壊
(脱架橋)時の粘度の低下、つまり固−液変化が大き
く、リサイクル性に優れている。すなわち、耐熱温度を
超える高温加熱時には極端に柔らかくなり、130℃程
度以上になると流動性が著しく大きくなり、リサイクル
利用が容易となる。
【0041】このような本発明の熱可塑性エラストマー
の効果は、所定の含窒素複素環を有することによって発
現されるものである。これは、複素環の窒素は環構造を
形成していない窒素に比べて容易に水素結合するためで
あると考えられる。
【0042】なお、本発明の熱可塑性エラストマーにお
いて、所定の含窒素複素環の代わりに、複素環構造を有
しない窒素化合物から導かれる基を有する場合には、水
素結合が弱く、熱可塑性エラストマーは流動性を有した
ままである。また、本発明の熱可塑性エラストマーで
は、従来の結晶相を拘束相とする熱可塑性エラストマー
に比べてエラストマー本来の特性を発現しやすいが、架
橋密度等を適切に選択することにより、従来のイオウ、
過酸化物等による化学的加硫ゴムに匹敵しうる十分な機
械強度、ゴム弾性を発現することができる。架橋密度
は、使用目的、用途、主鎖の分子量等にもよって異なり
一概にはいえないが、架橋時には十分なゴム弾性と優れ
た機械的強度を示す架橋密度とすることが好ましい。例
えば、イソプレン、ブタジエン等の共役ジエン系ゴムを
主鎖とするときには、上記所定の含窒素複素環を1〜1
5molユニット%程度、好ましくは7〜15molユ
ニット%程度の量で含有するのが好ましい。
【0043】本発明の熱可塑性エラストマーは、種々の
用途への利用が可能である。例えば、ゴム弾性を活用し
て、種々の加硫ゴム用途に利用することができる。ま
た、ホットメルト接着剤中に含ませると、耐熱性および
リサイクル性を向上させることができる。ゴムの改質剤
として、例えば、流れ防止剤として、室温でコールドフ
ローを起こす樹脂あるいはゴムに含ませると、押出時の
流れおよびコールドフローを防止することができる。
【0044】つぎに、本発明のゴム組成物について説明
する。本発明のゴム組成物は、上述した本発明の熱可塑
性エラストマーを含有する。含有する本発明の熱可塑性
エラストマーは、1種であってもよく、2種以上であっ
てもよい。本発明のゴム組成物は、各種安定剤、難燃
剤、帯電防止剤、着色剤、充填剤等の添加剤を含有する
ことができる。これらの添加剤は、熱可塑性エラストマ
ーの製造中に添加することもでき、製造後に添加するこ
ともできる。
【0045】充填剤は、例えば、シリカ(ホワイトカー
ボン)、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレ
ー、酸化チタン、カーボンブラック等が挙げられる。中
でも、カーボンブラック、シリカが好ましい。
【0046】また、本発明のゴム組成物は、本発明の目
的を損なわない範囲で、更に、本発明の熱可塑性エラス
トマー以外のエラストマーを1種または2種以上含有す
ることができる。これにより、本発明のゴム組成物の強
度特性等を調節することができる他、原料費の低廉等を
図ることができる。本発明の熱可塑性エラストマー以外
のエラストマーは、未加硫のエラストマーであってもよ
く、加硫後のエラストマーであってもよい。例えば、上
述した本発明の熱可塑性エラストマーの原料となるエラ
ストマーが挙げられる。中でも、本発明のゴム組成物の
ゴム弾性、加工容易性、リサイクル性等を考慮すると、
未加硫ゴムであるのが好ましい。特に、本発明の熱可塑
性エラストマー組成物は、本発明の熱可塑性エラストマ
ーと未加硫ゴムとから混練しながら行う架橋、いわゆる
動的架橋をすることにより得られ、少なくとも一部が連
続相となり樹脂相に少なくとも一部が不連続相となる加
硫ゴム相が微細に分散した状態となっている熱可塑性エ
ラストマー組成物であるのが好ましい。
【0047】本発明のゴム組成物における熱可塑性エラ
ストマーの含有量は、組成物全体の10質量%以上であ
るのが好ましく、50質量%以上であるのがより好まし
い。上記範囲で、本発明のゴム組成物のゴム弾性、加工
容易性、リサイクル性が十分となる。
【0048】本発明のゴム組成物の用途は、特に限定さ
れず、種々の用途に用いられる。例えば、ホットメルト
接着剤、シーリング剤、シーラントに好適に用いられ
る。また、ゴム弾性を持つことから、種々の加硫ゴム用
途に利用することができる。具体的には、自動車用タイ
ヤ等のタイヤ;コンベヤベルト、Vベルト等のベルト;
高圧ホース、自動車ホース等のホース;遮水シート、免
震ゴム支承、ゴム継手、シールパッキン、ラバーフェン
ス等の土木・建築用資材;ゴム製ブイ、防舷材等の海洋
関連品;防音マット、空気バネ、制振ゴム等の防振ゴ
ム;各種ローラー;駐車場ゴムシート等の各種シートが
挙げられる。
【0049】つぎに、本発明のゴム積層体について説明
する。本発明のゴム積層体は、本発明のゴム組成物から
なるゴム層と、加硫ゴム組成物からなる加硫ゴム層とを
積層してなるゴム積層体である。特に、本発明のゴム組
成物が熱可逆架橋ゴム組成物であるのが好ましい。本発
明に用いられる加硫ゴム組成物は、ゴムおよび加硫剤を
含有する。後述するように、本発明のゴム積層体は本発
明のゴム組成物と加硫ゴム組成物を高温加圧(熱プレ
ス)により接着して得るが、熱プレスの時点では、加硫
ゴムは、既に加硫してあるものであっても、未加硫のも
のであってもよい。
【0050】加硫ゴム組成物に用いられるゴムは、本発
明の熱可塑性エラストマーの原料に用いられるエラスト
マー性ポリマーとして上述したものと同様のものを用い
ることができる。
【0051】加硫剤は、一般的なゴム加硫剤を用いるこ
とができる。例えば、硫黄系加硫剤、有機過酸化物系加
硫剤、フェノール樹脂系加硫剤、その他の加硫剤が挙げ
られる。中でも、硫黄系加硫剤が好ましい。具体的に
は、硫黄系加硫剤としては粉末硫黄、沈降性硫黄、高分
散性硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄、ジモルフォリン
ジサルファイド、アルキルフェノールジサルファイド等
が挙げられ、例えば、ゴム100重量部に対して、0.
5〜4重量部程度を用いればよい。また、有機過酸化物
系加硫剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブ
チルヒドロパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイ
ルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t
−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキ
サン−2,5−ジ(パーオキシルベンゾエート)、ジク
ミルパーオキサイド等が挙げられ、例えば、ゴム100
重量部に対して、1〜15重量部程度を用いればよい。
更に、フェノール樹脂系加硫剤としては、アルキルフェ
ノール樹脂の臭素化物や、塩化スズ、クロロプレン等の
ハロゲンドナーとアルキルフェノール樹脂とを含有する
混合架橋系等が挙げられ、例えば、ゴム100重量部に
対して、1〜20重量部程度を用いればよい。その他、
亜鉛華(ゴム100重量部に対して、5重量部程度)、
酸化マグネシウム(同じく4重量部程度)、リサージ
(同じく10〜20重量部程度)、p−キノンジオキシ
ム、p−ジベンゾイルキノンジオキシム、テトラクロロ
−p−ベンゾキノン、ポリ−p−ジニトロソベンゼン
(同じく2〜10重量部程度)、メチレンジアニリン
(同じく0.2〜10重量部程度)等が挙げられる。
【0052】加硫ゴム組成物は、ゴムおよび加硫剤の他
に、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の添加
剤、例えば、加硫促進剤、補強剤、老化防止剤、加工助
剤、各種安定剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤、充填剤
等を含有することができる。
【0053】本発明のゴム積層体は、上記本発明のゴム
組成物と、上記加硫ゴム組成物とを熱プレスにより接着
して得られる。熱プレスの条件は、特に限定されない。
温度は、120〜190℃であるのが好ましく、150
〜180℃であるのがより好ましい。圧力は、0.1〜
30MPaであるのが好ましく、1〜10MPaである
のがより好ましい。
【0054】加硫ゴム組成物として、既に加硫してある
ものを用いる場合には、本発明のゴム組成物と加硫ゴム
組成物とを積層して熱プレスすると、本発明のゴム組成
物が一部溶融して投錨効果により加硫ゴム組成物と融着
し、同時にゴム層と加硫ゴム層の界面付近に残存してい
た加硫剤のマイグレーションにより本発明の熱可塑性エ
ラストマーと加硫ゴムとの間で架橋が生じる。これによ
り、ゴム層と加硫ゴム層とが、非常に強固に接着する。
また、加硫ゴム組成物として、未加硫のものを用いる場
合には、本発明のゴム組成物と未加硫ゴム組成物とを積
層して熱プレスすると、未加硫ゴム組成物が含有する加
硫剤により架橋し、同時にゴム層と未加硫ゴム層の界面
付近の加硫剤のマイグレーションにより本発明の熱可塑
性エラストマーと加硫ゴムとの間で架橋が生じる。これ
により、ゴム層と未加硫ゴム層とが、非常に強固に接着
する。
【0055】本発明のゴム積層体の構造は、特に限定さ
れず、ゴム層と加硫ゴム層の2層構造を含む構造であれ
ばよい。例えば、加硫ゴム層の上下をゴム層で挟んだ3
層構造とすることもできる。本発明のゴム積層体の形状
および大きさは、特に限定されず、用途等に応じて自由
に決めることができる。例えば、ゴム層の厚さが0.1
〜100mm、さらには0.1〜10、0.1〜4mm
である板状体とすることができる。
【0056】本発明のゴム積層体の用途は、特に限定さ
れず、各種のゴム構造体とすることができる。
【0057】本発明のゴム積層体は、本発明の熱可塑性
エラストマーの架橋が崩壊する温度より低い温度におい
ては、ゴム層は優れたゴム物性を示し、かつ、ゴム層と
加硫ゴム層との間の接着が強固であり、ゴム積層体の強
度はゴム単体の強度に匹敵する。一方、本発明の熱可塑
性エラストマーの架橋が崩壊する温度以上の温度におい
ては、本発明の熱可塑性エラストマーの架橋が崩壊し、
ゴム層が軟化するので、ゴム層を加硫ゴム層から容易に
はく離させることができる。したがって、本発明のゴム
積層体は、通常のゴム単体と同様の強度特性および耐熱
性を示し、一定温度に加熱すると、ゴム層と加硫ゴム層
とを容易にはく離させることができるので、リサイクル
可能な製品とすることができる。例えば、使用により加
硫ゴム層が摩耗したり破損したりした場合においては、
加熱によりゴム層からはく離させ、新たな加硫ゴム層を
ゴム層に加圧接着させることができる。この場合、加圧
接着する前に、ゴム層に新たな本発明のゴム組成物を補
充することもできる。また、使用によりゴム層が摩耗し
たり破損したりした場合においては、加熱により加硫ゴ
ム層からはく離させ、新たな本発明のゴム層を加硫ゴム
層に加圧接着させたり、加熱によりゴム層を軟化させ、
補修したりすることができる。
【0058】本発明のゴム積層体において、ゴム層と加
硫ゴム層とをはく離させる温度は、本発明のゴム組成物
の架橋が崩壊する温度以上であればよいが、加硫ゴム組
成物が劣化する温度より低いことが好ましい。加硫ゴム
組成物が劣化する温度以上の温度であっても、加熱処理
時間が短時間であれば、加硫ゴム組成物の劣化が実質的
に起こらないうちに、本発明のゴム組成物を溶解するこ
とができる。
【0059】従来、加硫ゴム層をホットメルト系接着剤
層と加熱積層する手法が提案されている。例えば(特開
平10−183082号公報)。しかし、一般に熱可塑
性樹脂のみが多く配合されたホットメルト系接着剤は耐
熱性が低く、また、界面での接着性が悪く、繰り返し疲
労に弱い等の問題があった。これに対して、本発明のゴ
ム積層体は、上述の通り、耐熱性および接着性に優れ、
それらの問題はない。
【0060】本発明のゴム構造体は、上記ゴム積層体を
少なくとも一部に有するゴム構造体である。本発明のゴ
ム構造体は、上記ゴム積層体を少なくとも一部に有して
いればよい。すなわち、本発明のゴム構造体は、上記ゴ
ム積層体のみからなっていてもよく、上記ゴム積層体と
他のゴム、樹脂、金属その他の材料からなる部材とが複
合化したものであってもよい。本発明のゴム構造体の構
造は、特に限定されない。例えば、摩耗、破損等する部
材を加硫ゴム層とし、その部材と接するようにゴム層が
存在する構造や、摩耗、破損等する部材自体をゴム層と
する構造を少なくとも一部に有するものとすることがで
きる。特に、摩耗、破損等する部材を加硫ゴム層とし、
その部材と接するように0.1〜100mm、さらには
0.1〜10、0.1〜4mm程度の厚さのゴム層が存
在する構造を少なくとも一部に有する構造は、好ましい
一態様である。
【0061】本発明のゴム構造体は、自動車、航空機、
医療等の広範な分野において、ゴムが少なくとも一部に
用いられているあらゆるゴム製品にすることができる。
例えば、自動車用タイヤ等のタイヤ;コンベヤベルト、
Vベルト等のベルト;高圧ホース、自動車ホース等のホ
ース;遮水シート、免震ゴム支承、ゴム継手、シールパ
ッキン、ラバーフェンス等の土木・建築用資材;ゴム製
ブイ、防舷材等の海洋関連品;防音マット、空気バネ、
制振ゴム等の防振ゴム;各種ローラー;駐車場ゴムシー
ト等の各種シートが挙げられる。特に、タイヤは、リサ
イクル性を強く要求されており、好ましい一態様であ
る。
【0062】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0063】1.本発明の熱可塑性エラストマーの合成 (合成例1)EXA90−10の合成 イソブチレン−p−ブロモメチルスチレン共重合体(E
xxpro90−10、Exxon社製)447g(ブ
ロモメチルスチレン骨格に対して0.0906mol)
に、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール(日本カー
バイド社製)7.62g(0.0906mol)を加
え、加圧式ニーダーにより100℃で10分間加熱かく
はんし、本発明の熱可塑性エラストマーを得た。NMR
により、4.5ppm付近のブロモメチル基のピークの
消失が確認された。
【0064】(合成例2)EXA89−1の合成 イソブチレン−p−ブロモメチルスチレン共重合体(E
xxpro89−1、Exxon社製)490g(ブロ
モメチルスチレン骨格に対して0.0736mol)
に、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール(日本カー
バイド社製)6.18g(0.0736mol)を加
え、加圧式ニーダーにより100℃で10分間加熱かく
はんし、本発明の熱可塑性エラストマーを得た。NMR
により、4.5ppm付近のブロモメチル基のピークの
消失が確認された。
【0065】(合成例3)BIAの合成 臭素化ブチルゴム(Bromobutyl X2、Po
lisar社製)512g(臭素原子に対して0.12
8mol)に、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール
(日本カーバイド社製)10.77g(0.128mo
l)を加え、加圧式ニーダーにより100℃で20分間
加熱かくはんし、本発明の熱可塑性エラストマーを得
た。NMRにより、4.3ppm付近のブロモメチレン
基のピークの消失が確認された。
【0066】(合成例4)TEAの合成 水酸基両末端イソブチレンオリゴマー(鐘淵化学社試作
品)139.22g(水酸基に対して0.05mol)
とTDI(住友バイエルウレタン社製)8.73g
(0.05mol)との混合物を80℃で8時間加熱か
くはんした。得られた組成物のNCO基含有量は、1.
24質量%であった(理論値1.42質量%)。つぎ
に、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール(日本カー
バイド社製)4.21g(0.05mol)を加え、加
圧式ニーダーにより150℃で1時間加熱かくはんし、
本発明の熱可塑性エラストマーを得た。得られた熱可塑
性エラストマーのNCO基含有量は、0質量%であるこ
とが確認された(理論値0質量%)。
【0067】(合成例5)MPAの合成 水酸基両末端ポリプロピレングリコール(エクセノール
5030、旭硝子社製)804.8g(水酸基に対して
0.4716mol)とMDI(住友バイエルウレタン
社製)117.9g(0.4716mol)との混合物
を80℃で10時間加熱かくはんした。得られた組成物
のNCO基含有量は、2.03質量%であった(理論値
2.14質量%)。つぎに、3−アミノ−1,2,4−
トリアゾール(日本カーバイド社製)39.65g
(0.4716mol)を加え、加圧式ニーダーにより
150℃で1時間加熱かくはんし、本発明の熱可塑性エ
ラストマーを得た。得られた熱可塑性エラストマーのN
CO基含有量は、0質量%であることが確認された(理
論値0質量%)。
【0068】(合成例6)TPAの合成 水酸基両末端ポリプロピレングリコール(エクセノール
5030)468.45g(水酸基に対して0.274
5mol)とTDI(住友バイエルウレタン社製)4
7.81g(0.2745mol)との混合物を80℃
で6時間加熱かくはんした。得られた組成物のNCO基
含有量は、2.00質量%であった(理論値2.24質
量%)。つぎに、3−アミノ−1,2,4−トリアゾー
ル(日本カーバイド社製)23.08g(0.2745
mol)を加え、加圧式ニーダーにより150℃で1時
間加熱かくはんし、本発明の熱可塑性エラストマーを得
た。得られた熱可塑性エラストマーのNCO基含有量
は、0質量%であることが確認された(理論値0質量
%)。
【0069】(合成例7)MTAの合成 水酸基両末端ポリテトラメチレングリコール(関東化学
社製)423.82g(水酸基に対して0.4343m
ol)とMDI(住友バイエルウレタン社製)108.
58g(0.4343mol)との混合物を80℃で2
時間加熱かくはんした。得られた組成物のNCO基含有
量は、3.24質量%であった(理論値3.42質量
%)。つぎに、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール
(日本カーバイド社製)36.5g(0.4343mo
l)を加え、加圧式ニーダーにより150℃で1時間加
熱かくはんし、本発明の熱可塑性エラストマーを得た。
得られた熱可塑性エラストマーのNCO基含有量は、0
質量%であることが確認された(理論値0質量%)。
【0070】(合成例8)LMTの合成 液状イソプレンゴム(LIR−50、クラレ社製)3.
48g(イソプレンユニットに対して0.0512mo
l)と4−メチル−1,2,4−トリアゾリン−3,5
−ジオン(大塚化学社製)0.63g(5.57mmo
l)とをテトラヒドロフラン(THF)35mLに溶解
し、室温で40時間かくはんした。NMRにより、4−
メチル−1,2,4−トリアゾリン−3,5−ジオン
が、液状イソプレンゴムのブタジエンユニット当たり
3.2mol%導入されていることが確認された。
【0071】(合成例9)LPTの合成 液状イソプレンゴム(LIR−50、クラレ社製)5.
83g(イソプレンユニットに対して0.0857mo
l)と4−フェニル−1,2,4−トリアゾリン−3,
5−ジオン(大塚化学社製)1.5g(8.56mmo
l)とをTHF50mLに溶解し、室温で40時間かく
はんした。NMRにより、4−フェニル−1,2,4−
トリアゾリン−3,5−ジオンが、液状イソプレンゴム
のブタジエンユニット当たり3.6mol%導入されて
いることが確認された。
【0072】2.ゴム組成物の調製 (実施例2、3、5、6、8、9、11、13、15、
17、19、21および23) 以下に示される原料をそれぞれ第1表に示される質量比
で用いて、第1表に示される各実施例のゴム組成物を得
た。 EXA90−10:合成例1で得られた本発明の熱可塑
性エラストマー EXA89−1:合成例2で得られた本発明の熱可塑性
エラストマー BIA:合成例3で得られた本発明の熱可塑性エラスト
マー TEA:合成例4で得られた本発明の熱可塑性エラスト
マー MPA:合成例5で得られた本発明の熱可塑性エラスト
マー TPA:合成例6で得られた本発明の熱可塑性エラスト
マー MTA:合成例7で得られた本発明の熱可塑性エラスト
マー LMT:合成例8で得られた本発明の熱可塑性エラスト
マー LPT:合成例9で得られた本発明の熱可塑性エラスト
マー アロマオイル:デゾレックス3号、昭和シェル石油社製 カーボンブラック:ショウブラックN−339、昭和キ
ャボット社製 シリカ:ニップシールAQ、日本シリカ社製
【0073】3.熱可塑性エラストマーおよびゴム組成
物等の物性 上記で得られた各熱可塑性エラストマーおよび各ゴム組
成物等の物性を評価した。実施例1、4、7、10、1
2、14、16、18、20および22は、本発明の熱
可塑性エラストマーを添加剤を加えずにそのまま用い
た。比較例1および2は、それぞれ以下のBIMS(イ
ソブチレン−p−ブロモメチルスチレン共重合体)を添
加剤を加えずにそのまま用いた。 (比較例1) BIMS1:イソブチレン−p−ブロモメチルスチレン
共重合体(Exxpro90−10) (比較例2) BIMS2:イソブチレン−p−ブロモメチルスチレン
共重合体(Exxpro89−1)
【0074】(1)引張試験 JIS K6251の規定に準拠して、引張強さ(破断
強度)および伸び(破断伸び)の測定を行った。 (2)流動開始温度 高化式フローテスター(島津CFT−500)を用い
て、10Mpaの圧力下で加温することにより、長さ1
0mm、直径1mmのキャピラリーから流出を開始する
温度を測定した。 (3)熱可逆架橋性 190℃の熱プレスにより溶融した後室温まで冷却する
という工程を繰り返した場合において、外観を悪化させ
ることなく繰り返しできる回数を観察した。熱可逆架橋
性は、3回以上のものを良好(○)と評価した。
【0075】熱可塑性エラストマーおよびゴム組成物等
の物性を第1表に示す。本発明の熱可塑性エラストマー
およびそれを含有する本発明のゴム組成物は、温度変化
により架橋構造の形成と崩壊を可逆的に起こすことがで
き、低温では十分なゴム物性を発現し、一方高温加熱時
には優れた流動性を示すことが分かる(実施例1〜2
3)。これに対し、他の含窒素複素環との間で水素結合
を形成しうる含窒素複素環を有しない場合(比較例1お
よび2)は、架橋していないため、熱可逆架橋性(熱可
塑性)を示すが、逆に強度が低い。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【発明の効果】本発明の熱可塑性エラストマーは、分子
内に水素結合を形成しうる含窒素複素環を有し、常温で
の架橋硬化と、加熱による流動性の発現とを繰返し再現
しうる。本発明の熱可塑性エラストマーは、水素結合に
よりゴム弾性体となりうるとともに、高温まで水素結合
を形成しており、耐熱性に優れ、コールドフローしにく
い。また、耐熱温度を超える高温加熱時には脱架橋によ
り著しい流動性を示し、成形、加工することができリサ
イクル利用が容易である。この熱可塑性エラストマーは
新規であって、種々の用途への利用が可能である。本発
明のゴム組成物は、本発明の熱可塑性エラストマーを含
有するため、上記と同様の性質を示し、有用である。本
発明のゴム積層体は、通常のゴム単体と同様の強度特性
および耐熱性を示し、一定温度に加熱すると、ゴム層と
加硫ゴム層とを容易にはく離させることができるので、
リサイクル可能な製品とすることができ、有用である。
本発明のゴム構造体は、自動車、航空機、医療等の広範
な分野において、ゴムが少なくとも一部に用いられてい
るあらゆるゴム製品にすることができ、特にリサイクル
性を強く要求されているタイヤに好適に用いられる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA20H AA37H AK12 AK28 AL02 AL05A AL05B AL09A AN00A AN00B BA02 EJ06B JB16A 4J002 AC01W AC01X AC03W AC03X AC06W AC06X AC07W AC07X AC08W AC08X AC09W AC09X AC12W AC12X BB15W BB24W BB28X BC05W BC05X BD14W BD17X BG04W BG07X BP01X CF17X CK02W CK02X CL00X CP03W CP09X GB00 GN00 4J100 AA02P AA03P AB01P AM02P AS02P AS03P AS07P BC65H BC68H BC73H BC75H BC79H BC80H BC83H CA01 CA04 CA05 HA61 JA03 JA28 JA29 JA67

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】含窒素複素環を分子内に有する熱可塑性エ
    ラストマーであって、該含窒素複素環のうち少なくとも
    1つが、他の含窒素複素環との間で水素結合を形成して
    いることを特徴とする熱可塑性エラストマー。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の熱可塑性エラストマーを
    含有するゴム組成物。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のゴム組成物からなるゴム
    層と、加硫ゴム組成物からなる加硫ゴム層とを積層して
    なるゴム積層体。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のゴム積層体を少なくとも
    一部に有するゴム構造体。
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