JP2001287413A - プリンタ制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 イメージデータの中間データ生成時間を短縮
可能なプリンタ制御装置を提供すること。 【解決手段】 ページ記述言語を解析するページ記述言
語解析手段１０と、ページ記述言語内のイメージデータ
情報を解析するイメージデータ解析手段１４と、イメー
ジデータ解析結果に基づいて拡大縮小処理、回転処理を
行なうイメージデータ変換手段１５と、変換後のイメー
ジデータに基づいて中間データを設定するイメージ中間
データ設定手段１８と、中間データを解析し出力メモリ
に展開する中間データ展開手段２０とを備え、イメージ
データ変換手段１５にアドレスオフセット手段１６とア
ドレス更新量設定手段１７とを備え、中間データ生成時
の拡大縮小処理と回転処理を同時に行なうことで、中間
データ生成に要する時間を短縮し、総じて印刷時間の短
縮化が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ページ記述言語に
基づいて中間データを生成し、この中間データに基づい
て出力メモリ上に印刷データを展開するプリンタ制御装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ホストコンピュータ（以後ホストＰＣと
略す）のアプリケーションソフトウェアで扱われる、自
然画やイラストを表現したイメージデータを、イメージ
データ変換機能を持つプリンタ制御装置を搭載したプリ
ンタで印刷する場合、プリンタ制御装置は、ホストＰＣ
から転送されたページ記述言語を解析し、解析の結果ペ
ージ記述言語がイメージデータを表すと判断した場合、
プリンタエンジンの仕様に合わせてイメージデータを変
換・加工し、このデータを印刷データとしてプリンタエ
ンジンに転送することで印刷を行なっている。

【０００３】従って、このようなプリンタ制御装置はイ
メージデータ変換機能として、印刷の向きに合わせてイ
メージデータを回転する回転処理や、解像度変換や縮小
印刷指定に合わせてイメージデータを変倍化する拡大縮
小処理を備えており、イメージデータ変換されたイメー
ジデータは中間データとして一旦メモリに格納され、こ
の中間データに基づいて出力メモリに印刷データを展開
するため、イメージ変換処理は中間データを生成する直
前に行なう。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】印刷時間を短縮するた
めに、イメージデータ変換に要する時間を短縮すること
が有効であるが、従来の技術の回転処理や拡大縮小処理
は、それぞれ独立した機能として実装されているため、
回転処理を実行した後に拡大縮小処理を実行するか、あ
るいは、拡大縮小処理を実行した後に回転処理を実行す
るといった具合に、拡大縮小処理と回転処理を単独で起
動させる必要があった。

【０００５】そこで本発明は、イメージデータの拡大縮
小処理と回転処理を同時に行なうことで、イメージ変換
に要する時間を短縮できるプリンタ制御装置を提供する
ことを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、ページ記述言
語に基づいて中間データを生成し、中間データに基づい
て印刷データを出力メモリ上に生成するプリンタ制御装
置であって、入力されたページ記述言語を解析するペー
ジ記述言語解析手段と、前記ページ記述言語解析手段に
よってページ記述言語で指定されたデータがイメージデ
ータを表すと判断された場合、イメージデータ情報を解
析してイメージデータ変換情報を設定するイメージデー
タ解析手段と、前記イメージデータ変換情報に基づいて
イメージデータに対し拡大縮小処理、回転処理を行なう
イメージデータ変換手段と、前記イメージデータ変換情
報と前記イメージ変換手段で変換されたイメージデータ
に基づいて中間データを設定するイメージ中間データ設
定手段と、前記中間データを解析し出力メモリに展開す
る中間データ展開手段とを備え、前記イメージデータ変
換手段は、イメージデータ変換情報で指定された変換前
イメージデータの格納先アドレスに対し、前記イメージ
データ変換情報で指定されたイメージ回転量に合わせて
オフセットするアドレスオフセット手段と、変換前イメ
ージデータの読み出しアドレスと変換後イメージデータ
書込みアドレスのアドレス更新量に対し、前記イメージ
データ変換情報で指定されたイメージ回転量に合わせて
設定するアドレス更新量設定手段とを備える。

【０００７】本発明によれば、イメージデータの拡大縮
小処理と回転処理を同時に行なうことで、イメージ変換
に要する時間を短縮できるプリンタ制御装置を実現でき
る。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明は、ページ記述言語に基づ
いて中間データを生成し、中間データに基づいて印刷デ
ータを出力メモリ上に生成するプリンタ制御装置であっ
て、入力されたページ記述言語を解析するページ記述言
語解析手段と、ページ記述言語解析手段によってページ
記述言語で指定されたデータがイメージデータを表すと
判断された場合、イメージデータ情報を解析してイメー
ジデータ変換情報を設定するイメージデータ解析手段
と、イメージデータ変換情報に基づいてイメージデータ
に対し拡大縮小処理、回転処理を行なうイメージデータ
変換手段と、イメージデータ変換情報とイメージ変換手
段で変換されたイメージデータに基づいて中間データを
設定するイメージ中間データ設定手段と、中間データを
解析し出力メモリに展開する中間データ展開手段とを備
え、イメージデータ変換手段は、イメージデータ変換情
報で指定された変換前イメージデータの格納先アドレス
に対し、イメージデータ変換情報で指定されたイメージ
回転量に合わせてオフセットするアドレスオフセット手
段と、変換前イメージデータの読み出しアドレスと変換
後イメージデータ書込みアドレスのアドレス更新量に対
し、イメージデータ変換情報で指定されたイメージ回転
量に合わせて設定するアドレス更新量設定手段とを備え
る。

【０００９】この構成により、拡大縮小処理と回転処理
を同時に行なうことが可能となり、イメージ変換処理の
高速化を図れる。

【００１０】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照して説明する。図１は、本発明の一実施の形態に
おけるプリンタ制御装置を簡略に表したブロック図であ
る。なお、ページ記述言語とはホストＰＣからプリンタ
制御装置に転送される印刷要求を表したもので、１枚の
記録紙にＮ頁の原稿を収めるＮアップ印刷指示など、１
つの印刷要求内で共通する印刷条件を示したジョブ情報
と、ポートレート／ランドスケープと呼ばれる印刷方向
など、ページ単位で独立した印刷条件を示したページ情
報と、各ページを形成するテキストデータ、イメージデ
ータ、ベクトルで表現されたグラフィックスデータの印
刷指示を示した描画コマンドとで構成される。中間デー
タとは、描画コマンドをジョブ情報やページ情報に基づ
いてプリンタ制御装置で効率良く処理出来るように特定
のフォーマットに置き換えたものである。

【００１１】インタプリタ部はページ記述言語を解析
し、解析結果を基に中間データを生成する機能を持つ。
インタプリタ部のページ記述言語解析手段１０は最初
に、ページ記述言語の中から、ジョブ情報とページ情報
を解析し、さらに、１ページ内の描画コマンドを解析し
て、描画コマンドをテキストデータ、イメージデータ、
グラフィックスデータの３種類に大別して、それぞれの
データに合わせて、テキスト中間データ生成手段１１、
グラフィックス中間データ生成手段１２、イメージ中間
データ生成手段１３の中から１つを選択し、ジョブ情
報、ページ情報の解析結果と描画コマンドを入力する。

【００１２】テキスト中間データ生成手段１１やグラフ
ィックス中間データ生成手段１２、イメージ中間データ
生成手段１３は、それぞれの描画コマンドに基づいて、
ラスタライズ部に入力される中間データを生成する機能
を持ち、前記イメージ中間データ生成手段１３は大きく
分けて、イメージデータ解析手段１４、イメージデータ
変換手段１５、イメージ中間データ設定手段１８とで構
成される。

【００１３】イメージデータ解析手段１４は前記ページ
記述言語解析手段１０から入力されたジョブ情報、ペー
ジ情報の解析結果と描画コマンドを基に、イメージデー
タ変換情報を記述したパラメータを設定する。イメージ
データ変換手段１５は、イメージデータ解析手段１４に
よって設定されたパラメータに基づいて、Ｎアップ印刷
や印刷の向きに応じてイメージデータを９０度単位に回
転する回転処理や、プリンタ解像度への変換やＮアップ
印刷や印刷の向きに応じてイメージデータを変倍化する
拡大縮小処理を行なってイメージデータを中間データ用
に変換する機能を持ち、その詳細は後述する。

【００１４】イメージ中間データ設定手段１８は、イメ
ージデータ変換結果に基づいて変換後イメージデータを
イメージ中間データとして設定する。プリンタ制御装置
は、ページ記述言語で指定された１ページ分の中間デー
タ生成が終了すると、ラスタライズ部に中間データを入
力して、中間データを出力メモリに展開する。

【００１５】ラスタライズ部の中間データ展開手段２０
は、入力された中間データを解析して、描画オブジェク
トの種類や描画コマンドを識別し、出力メモリ展開時の
重ねあわせ方法であるラスターオペレーション（以下Ｒ
ＯＰと略す）を実行して、出力メモリ３に印刷データを
展開する。

【００１６】次に、イメージデータの回転処理について
図２を用いて説明する。図２は本発明の一実施の形態に
おけるイメージデータ回転処理の概念図である。回転処
理とは、Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄと主走査の正方向に読み出した
画素を、９０度指定の場合は副走査の負方向に、１８０
度指定の場合は主走査の負方向に、２７０度指定の場合
は副走査の正方向に配置する処理である。また、９０度
回転はＤ、Ｃ、Ｂ、Ａと主走査の負方向に読み出した画
素を主走査の正方向に、１８０度回転は同じく主走査の
負方向に読み出した画素を副走査の正方向に配置しても
同じ結果となる。

【００１７】このように、イメージデータの読み出し及
び書き込み位置のアドレスと、イメージデータの読み出
し及び書込み時のアドレス更新量を回転量に合わせて変
更することで、９０度単位の回転を実現できるため、イ
メージデータ変換手段１５に対し、イメージデータ変換
情報で指定された変換前イメージデータの格納先アドレ
スに対し、イメージ回転量に合わせてオフセットするア
ドレスオフセット手段１６と、変換前イメージデータの
読み出しアドレスと変換後イメージデータ書込みアドレ
スのアドレス更新量に対し、イメージ回転量に合わせて
設定するアドレス更新量設定手段１７とを備え、イメー
ジデータの拡大縮小処理と同時に回転処理を行なう。

【００１８】前記アドレスオフセット手段１６とアドレ
ス更新量設定手段１７を備えた、イメージデータ変換手
段１５のロジックについて図３の動作フローを用いて説
明する。図３は、本発明の一実施の形態におけるイメー
ジデータ変換手段の動作フローチャートである。

【００１９】イメージデータ変換手段１５は、最初にイ
メージデータ解析手段１４から入力されたパラメータを
解析する（Ｓ３０）。ここでは、拡大縮小指定されてい
るか、回転指定されているかを解析する。次に解析結果
に基づいて、メモリ上に変換後イメージデータの格納先
を確保するなど変換処理の準備を行なう（Ｓ３１）。

【００２０】次に指定された回転量に合わせて、アドレ
スオフセット手段１６を用いて変換前イメージデータ格
納先のアドレスをオフセットする（Ｓ３２）。例えば、
９０度または１８０度回転が指定されている場合は、図
２において、最初に読み出す画素のアドレスをＡの位置
からＤの位置へオフセットする。

【００２１】次に、指定された回転量に合わせて、アド
レス更新量設定手段１７を用いて変換前イメージデータ
の読み出しアドレスと変換後イメージデータの書込みア
ドレスのアドレス更新量を設定する（Ｓ３３）。例え
ば、９０度回転が指定されている場合、変換前イメージ
データの読み出しアドレス更新量は主走査負方向に１画
素ずつ、変換後イメージデータの書込みアドレス更新量
は副走査正方向に１ラインずつ更新するように設定し、
１８０度回転が指定されている場合、変換前イメージデ
ータの読み出しアドレス更新量は９０度回転と同様に主
走査負方向に１画素ずつ、変換後イメージデータの書込
みアドレス更新量は回転無しと同様に主走査正方向に１
画素ずつ更新するように設定し、２７０度回転が指定さ
れている場合、変換前イメージデータの読み出しアドレ
ス更新量は回転無しと同様に主走査正方向に１画素ず
つ、変換後イメージデータの書込みアドレス更新量は９
０度回転と同様に副走査正方向に１ラインずつ更新する
ように設定する。

【００２２】次に、拡大縮小指定に基づいて拡大縮小処
理を行なう。なお、拡大縮小処理は、イメージデータの
幅、高さ方向とも同じロジックで処理するが、ここでは
幅方向に限定して説明する。最初に、イメージデータの
変換前と変換後の幅の比率が１．０以上であるか否かを
判定する（Ｓ３４）。比率は変換後の幅を変換前の幅で
除して求める。例えば、変換前の幅が６４画素で、変換
後の幅が１６０画素の場合、比率は、１６０÷６４＝
２．５となる。Ｓ３４で比率が１．０以上、つまり拡大
指定であると判定された場合、拡大処理を実行し（Ｓ３
４０）、拡大結果に基づいてイメージデータ情報を更新
する（Ｓ３４１）。なお、Ｓ３４０では、Ｓ３２で設定
された格納先アドレスとＳ３３で設定された変換前イメ
ージデータ読み出しアドレス更新量に基づいてイメージ
データを読み出して拡大処理し、拡大したデータをＳ３
３で設定された変換後イメージデータ書込みアドレス更
新量に基づいて格納先へ書き込んでいく。

【００２３】Ｓ３４で比率が１．０より小さい、つまり
縮小指定であると判定された場合、縮小処理を実行し
（Ｓ３４２）、縮小結果に基づいてイメージデータ情報
を更新する（Ｓ３４３）。なお、Ｓ３４２では、Ｓ３２
で設定された変換前イメージデータ格納先アドレスとＳ
３３で設定された変換前イメージデータ読み出しアドレ
ス更新量に基づいてイメージデータを読み出して縮小処
理し、縮小したデータをＳ３３で設定された変換後イメ
ージデータ書込みアドレス更新量に基づいて格納先へ書
き込んでいく。

【００２４】以上のように、イメージデータ変換処理に
おける回転処理と拡大縮小処理を同時に実行すること
で、イメージ中間データ生成に要する時間を短縮でき
る。

【００２５】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、イメージ
中間データ生成時の拡大縮小処理と回転処理を同時に行
なうことで、中間データ生成に要する時間を短縮でき、
総じて印刷時間の短縮化が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態におけるプリンタ制御装
置を簡略に表したブロック図

【図２】本発明の一実施の形態におけるイメージデータ
回転処理の概念図

【図３】本発明の一実施の形態におけるイメージデータ
変換手段の動作フローチャート

【符号の説明】

３ 出力メモリ １０ ページ記述言語解析手段 １１ テキスト中間データ生成手段 １２ グラフィックス中間データ生成手段 １３ イメージ中間データ生成手段 １４ イメージデータ解析手段 １５ イメージデータ変換手段 １６ アドレスオフセット手段 １７ アドレス更新量設定手段 １８ イメージ中間データ設定手段 ２０ 中間データ展開手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ページ記述言語に基づいて中間データを生
   成し、中間データに基づいて印刷データを出力メモリ上
   に生成するプリンタ制御装置であって、入力されたペー
   ジ記述言語を解析するページ記述言語解析手段と、前記
   ページ記述言語解析手段によってページ記述言語で指定
   されたデータがイメージデータを表すと判断された場
   合、イメージデータ情報を解析してイメージデータ変換
   情報を設定するイメージデータ解析手段と、前記イメー
   ジデータ変換情報に基づいてイメージデータに対し拡大
   縮小処理、回転処理を行なうイメージデータ変換手段
   と、前記イメージデータ変換情報と前記イメージ変換手
   段で変換されたイメージデータに基づいて中間データを
   設定するイメージ中間データ設定手段と、前記中間デー
   タを解析し出力メモリに展開する中間データ展開手段と
   を備え、前記イメージデータ変換手段は、イメージデー
   タ変換情報で指定された変換前イメージデータの格納先
   アドレスに対し、前記イメージデータ変換情報で指定さ
   れたイメージ回転量に合わせてオフセットするアドレス
   オフセット手段と、変換前イメージデータの読み出しア
   ドレスと変換後イメージデータ書込みアドレスのアドレ
   ス更新量に対し、前記イメージデータ変換情報で指定さ
   れたイメージ回転量に合わせて設定するアドレス更新量
   設定手段とを備えることを特徴とするプリンタ制御装
   置。