JP2001287081A - ソルダペースト - Google Patents

ソルダペースト

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JP2001287081A JP2001023600A JP2001023600A JP2001287081A JP 2001287081 A JP2001287081 A JP 2001287081A JP 2001023600 A JP2001023600 A JP 2001023600A JP 2001023600 A JP2001023600 A JP 2001023600A JP 2001287081 A JP2001287081 A JP 2001287081A
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Hisahiko Yoshida
久彦 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Sn−Zn系はんだ合金とフラックスを混和した
ソルダペーストの経時変化による粘度増大とはんだ付け
性 (リフロー性) の劣化を防止する。 【解決手段】 フラックスにグリシジルエーテル化合物
を 0.1〜5.0 質量%の量で添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソルダペースト、
特にSn−Zn系等のZnを含有する鉛フリーはんだ合金を使
用したソルダペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器のはんだ付けに用いられるはん
だ合金としては、Sn−Pb合金が一般的であり、古来より
長い間使用されてきた。Sn−Pb合金は、共晶組成 (63%
Sn−残部Pb) の融点が183 ℃と低く、そのはんだ付け温
度範囲は 220〜230 ℃という熱に弱い電子部品に対して
熱損傷を与えることがない範囲である。しかも、Sn−Pb
合金は、はんだ付け性が極めて良好であるとともに、液
相線温度と固相線温度との間の温度差がなく、はんだ付
け時に直ぐに凝固して、はんだ付け時にはんだ付け部に
振動や衝撃が加わってもヒビ割れや剥離を起こさないと
いう優れた特長も有している。
【0003】一般に、テレビ、ビデオ、ラジオ、テープ
レコーダ、コンピュータ、複写機のような電子機器は、
故障したり、古くなって使い勝手が悪くなったりした場
合は廃棄処分される。これらの電子機器は、外枠やプリ
ント基板がプラスチックのような合成樹脂であり、また
導体部やフレームが金属製であるため、焼却処分ができ
ず、ほとんどが地中に埋められている。
【0004】ところで近年、ガソリン、重油等の化石燃
料の多用により、大気中に硫黄酸化物が大量に放出され
た結果、地上に降る雨は酸性雨となっている。酸性雨は
地下に染み込み、地中に埋められた電子機器のはんだを
溶出させるため、地下水が鉛で汚染されるようになる。
鉛を含んだ地下水を長年飲用していると、人体に鉛分が
蓄積され、鉛毒を起こすおそれが出てくる。
【0005】このような懸念から、電子機器業界では、
鉛を含まないはんだ、所謂「鉛フリーはんだ合金」の使
用が望まれるようになってきた。鉛フリーはんだ合金と
しては、従来より、Sn主成分のSn−Ag合金やSn−Sb合
金、Sn−Bi合金、Sn−Zn合金等があった。
【0006】Sn−Ag合金は、最も溶融温度の低い組成が
Sn−3.5 %Agの共晶組成であり、その溶融温度は221 ℃
である。そのためこの組成のはんだ合金のはんだ付け温
度は260 〜270 ℃というかなり高い温度となるため、こ
の温度ではんだ付けを行うと熱に弱い電子部品は熱損傷
を受けて機能劣化や破壊等を起こしてしまう。
【0007】Sn−Sb合金は、最も溶融温度の低い組成が
Sn−5 %Sbであるが、この組成の溶融温度は、固相線温
度が235 ℃、液相線温度の240 ℃という高い温度である
ため、はんだ付け温度は、上述のSn−3.5 %Ag合金より
もさらに高い280 〜300 ℃となり、やはり熱に弱い電子
部品を熱損傷させてしまう。
【0008】一方、Sn−Bi合金は、共晶組成がSn−42%
Biで、共晶温度が139 ℃である。この共晶温度はSn−Pb
共晶はんだの共晶温度よりもかなり低い温度であり、は
んだ付け後にはんだ付け部をその共晶点以上の高温雰囲
気に曝さない限り、充分に使用可能なものである。しか
しながら、Sn−Bi合金は、脆くて硬いため、引張強度や
伸び等の機械的特性が満足されない。
【0009】Sn−Zn合金は、共晶組成がSn−9%Znで、
その共晶温度は199 ℃であり、従来の63%Sn−Pb共晶は
んだの共晶温度の183 ℃に近いという点で優位性を有し
ている。また、Sn−Zn合金はSn−Pbはんだ合金よりも機
械的強度に優れている。しかし、Sn−Zn合金は、はんだ
付け性が余り良くない。そのため、Sn−Zn合金のはんだ
付け性を改良するとともに、さらに機械的強度を向上さ
せるために、Sn−Zn合金にAg、Cu、Bi、In、Ni、P等を
適宜添加したSn−Zn系はんだ合金も多数提案されてい
る。
【0010】これら特性が改善されたSn−Zn系はんだ合
金は、線状にして鏝ではんだ付けする鏝付け法では、適
切なフラックスを用いることによりある程度のはんだ付
け性を得ることができる。しかし、それらのSn−Zn系は
んだ合金を粉末にし、ペースト状フラックスと混和して
ソルダペーストの形態で使用した場合は、はんだ付け性
が充分ではなかった。即ち、Sn−Zn系はんだ合金を用い
たソルダペーストではんだ付けを行ってみると、はんだ
付け部が完全に濡れないというディウエットや、はんだ
表面は濡れているようでもはんだを剥がし取ってみると
内部に点状の未はんだ部となったボイドができているこ
とがあった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】Sn−Zn系はんだ合金に
代表されるようなZnを含有する鉛フリーはんだ合金を用
いたソルダペースト (以下、Zn系ソルダペーストとい
う) のはんだ付け性を良好にするためには、はんだの濡
れ広がりに効果のある強い活性剤をフラックスに添加す
ればよいが、そのようにすると今度は、Sn−Zn系はんだ
合金中のZnが、強い活性剤に接触して短時間に酸化した
り、腐食したりして、金属的な性質が全くなくなってし
まい、Zn系ソルダペーストが経時変化を起こしてしま
う。
【0012】このような経時変化は粘度に現れ、製造直
後で未だ経時変化の起きていないものは粘調性があって
薬匙や棒でも攪拌しやすいが、経時変化を起こすと粘度
が高くなって攪拌しにくくなってしまう。
【0013】したがって、従来のZn系ソルダペーストは
短時間で経時変化を起こし、プリント基板に印刷塗布や
吐出塗布を行った後、リフロー炉で加熱したときに、全
く溶融しなかったり大量の酸化物が発生したりすること
があった。また従来のZn系ソルダペーストは経時変化を
起こしていなくとも、大気中、すなわち酸素存在下のリ
フロー炉ではんだ付けを行うと、濡れ広がりにくいとい
うはんだ付け性の悪いものであった。
【0014】本発明の課題は、経時変化が起こりにく
く、しかも大気中でのリフローはんだ付けにおいてもは
んだ付け性が良好な、Zn系ソルダペーストを提供するこ
とにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、少量のグ
リシジルエーテル化合物を添加したフラックスを用いて
ソルダペーストを作製することにより、その正確な機構
は不明であるが、Sn−Zn系はんだ合金粉末を含むソルダ
ペーストの経時変化に対する安定性を実現できるととも
に、はんだ付け性を改善することもできることを見いだ
し、本発明を完成させた。
【0016】このような経時変化に対する安定性および
はんだ付け性の改善効果は、特にはんだ合金粉末がSn−
Zn系合金といったZn含有合金の粉末である場合に顕著で
あるが、その他のはんだ粉末を用いた場合にも、従来の
ソルダペーストに比べて経時変化に対する安定性および
はんだ付け性の改善が実現される。
【0017】よって、本発明は、最も広義には、グリシ
ジルエーテル化合物を添加したフラックスを用いること
を特徴とするソルダペースト、特に鉛フリーのソルダペ
ーストである。
【0018】より具体的には、本発明は、グリシジルエ
ーテル化合物を添加したフラックスとZn含有はんだ合金
粉末とが混和されている鉛フリーのZn系ソルダペースト
である。
【0019】さらに特定的には、本発明は、グリシジル
エーテル化合物を 0.1〜5.0 質量%の量で添加したフラ
ックスと、Zn含有はんだ合金の粉末とが混和されている
ことを特徴とする、鉛フリーのZn系ソルダペーストであ
る。
【0020】本発明において、グリシジルエーテル化合
物とは、分子内に1または2以上のグリシジルエーテル
基を含有する化合物のことである。好ましくは、上記Zn
含有はんだ合金は、Sn−Zn系はんだ合金、特にSn−Zn−
Bi系はんだ合金である。
【0021】本発明によれば、従来は一般に25℃以下で
保存して1週間程度の寿命であると言われていたZn系ソ
ルダペーストを、4週間以上保存することが可能とな
り、実用性の高いZn系ソルダペースト、特にSn−Zn系は
んだ合金のソルダペーストが提供される。
【0022】
【発明の実施の形態】従来のZn系ソルダペーストが経時
変化を起こすのは、Znが酸やアルカリに対して反応しや
すい金属であるため、活性剤として酸やアルカリを含有
する活性化フラックス中で、はんだ合金のZnが選択的に
侵食されるためであると考えられる。特に、ソルダペー
ストのように、はんだ合金が粉末になっていると、粉末
は表面積が大きいことから、Zn含有はんだ合金はフラッ
クスによる侵食を強く受けるようになる。しかし、本発
明に従ってフラックスにグリシジルエーテル化合物を添
加しておくと、フラックス中の成分によるZn含有はんだ
合金の侵食が抑制され、経時変化防止の効果が向上する
のである。
【0023】ここに、「経時変化」とは、一般的には本
来ソルダペーストの備えている特性の時間的劣化である
が、本発明にあっては粘度変化により評価する。また、
「はんだ付け性」とは、大気中または酸素を含む雰囲気
下でのリフロー炉における加熱に際して濡れ広がりによ
って評価される特性である。
【0024】従来のSn−Zn合金にあっても、上記特性は
Ag、Cu、Bi、In、Ni、Pなどを添加することによって一
部改善され、鏝付け法による使用は可能になるが、改善
が十分でないために、表面積の大きい粉末にしなければ
ならないソルダペーストとして用いることはできなかっ
た。しかし、本発明によれば、そのような従来技術のSn
−Zn系はんだ合金(Sn−Zn合金を含む)をソルダペース
トに用いることが可能となる。
【0025】本発明のソルダペーストにおいて使用する
Zn含有はんだ合金は、Znを含む任意のはんだ合金でよい
が、好ましくはSn−Zn系はんだ合金である。Sn−Zn系は
んだ合金は、通常はSnを主成分とし、Znを含有する合金
であり、上記のようにさらに他の元素が添加されていて
もよい。Sn−Zn系はんだ合金の例としては、Sn−Zn合金
(例: Sn−9%Zn) 、Sn−Zn−Bi合金 (例: Sn−8%Zn−3%
Bi) 、Sn−Zn−Ag合金(例: Sn−9%Zn−0.2%Ag) 、Sn−Z
n−Bi−Ag合金 (例: Sn−8%Zn−11%Bi −0.1%Ag) を挙
げることができる。
【0026】もちろん、すでに述べたように、Zn含有は
んだ合金以外にも、従来のSn−Pb系はんだ合金はもちろ
ん、Sn−Ag系はんだ合金、Sn−Bi系はんだ合金等を用い
たソルダペーストの場合にも、フラックスにグリシジル
エーテル化合物を添加すると、経時変化についてそれな
りの効果は得られる。しかし、特に経時劣化が目立つZn
系ソルダペーストに適用した場合に効果が顕著となる。
【0027】ソルダペーストに用いるはんだ合金は、常
法(例、ガスアトマイズ法、遠心噴霧法など)により粉
末化して用いる。粉末の粒径は、通常は 200〜400 メッ
シュの範囲であるが、最近はさらに微細な粉末も使用さ
れるようになってきた。
【0028】本発明にしたがってグリシジルエーテル化
合物を添加するフラックスは、特に制限されるものでは
ないが、一般にSn−Pb系はんだのソルダペーストに使用
されるのと同様のフラックス、例えばロジンフラック
ス、つまり松脂 (ロジン) を主成分とするフラックスで
よい。しかし、他のフラックス、例えば、合成樹脂系の
非水溶性フラックスなども使用できる。Zn含有はんだ合
金のはんだ付け性を改善するため、ロジンフラックスは
活性剤を含有する活性化ロジンフラックスであることが
好ましい。
【0029】本発明において好適に用いることのできる
活性化ロジンフラックスは、ロジンおよび/または変成
ロジンを主成分とし、これに活性剤と、必要に応じてチ
キソトロープ剤を添加し、溶剤に溶解させた粘稠な液体
である。活性剤としては、アミンハロゲン化水素酸塩、
特にアミン臭化水素酸塩(例、ジフェニルグアニジンHB
r 、シクロヘキシルアミンHBr 、トリエタノールアミン
HBr 等)が例示され、チキソ剤としては硬化ひまし油、
脂肪酸アミド(例、ステアルアミド)等が例示される。
溶剤としては、例えば: α−テルピネオール、アルキレ
ングリコール類(例、ジエチレングリコール−モノ−ヘ
キシルエーテル) が使用できる。
【0030】このようなフラックスの代表的組成例は次
の通りである: ロジン( 変性ロジン) :40〜60質量%、 チキソトロープ剤 :3〜8 質量%、 活性剤 :0.5〜3 質量%、 溶剤 :30〜50質量%。
【0031】これらの各成分はいずれも1種もしくは2
種以上を使用することができる。有機ハロゲン化物等と
活性化助剤といった他の添加剤をさらにフラックス中に
含有させることもできる。
【0032】本発明では、上記のようなフラックスにグ
リシジルエーテル化合物を添加し、このフラックスをZn
含有はんだ合金の粉末と均一に混和して、ソルダペース
トを作製する。
【0033】本発明でフラックスに添加するグリシジル
エーテル化合物は、好ましくは下記一般式で示される化
合物である。
【0034】
【化2】
【0035】式中、Rは、少なくとも1つのヒドロキシ
ル基を含有していてもよい飽和または不飽和の脂肪族ま
たは芳香族炭化水素基であり、n=1〜4の整数であ
る。脂肪族炭化水素基は、環式脂肪族炭化水素基 (シク
ロアルキル基等) も包含する意味である。
【0036】上記一般式でn=1である場合、Rは1価
の基である。その場合のRは、アルキル、アルケニル、
およびアリールより成る群から選ぶことができる。アル
キル基は好ましくは炭素数3〜20程度のものであり、例
えばプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、ヘキシル、2-エ
チルヘキシル、2-メチルオクチル、ドデシル、ステアリ
ル等が例示される。アルケニル基は好ましくはアリル基
である。アリール基の例としては、フェニル、ナフチ
ル、ビフェニル、トリル等が挙げられる。
【0037】かかるグリシジルエーテル化合物の具体例
としては、これらに制限されないが、アリルグリシジル
エーテル、n-ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリ
シジルエーテル、2-エチルヘキシルグリシジルエーテ
ル、sec-ブチルフェニルグリシジルエーテル、2−メチ
ルオクチルグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0038】上記一般式においてnが2以上で、Rが多
価炭化水素基であるグリシジルエーテル化合物の例とし
ては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ソル
ビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールトリグ
リシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシ
ジルエーテル等が挙げられる。
【0039】グリシジルエーテル化合物は、フラックス
質量に基づいて、0.1 質量%ないし5.0 質量%添加する
ことが好ましい。この添加量が0.1 質量%より少ない
と、はんだ付け性向上および経時変化を防止する効果が
現れず、5.0 質量%を超えて添加すると、はんだ付け性
を阻害するようになる。好ましくは、その下限は1.0 質
量%、より好ましくは1.5 質量%であり、上限は3.0 質
量%である。
【0040】本発明のソルダペーストにおけるはんだ合
金粉末とフラックスの割合は従来と同様でよい。一般
に、フラックスが5〜50質量%、好ましくは5〜30質量
%、はんだ合金粉末が95〜50質量%、好ましくは97〜70
質量%である。
【0041】
【実施例】以下の各例においては、いずれもフラックス
10質量%と粉末はんだ90質量%とを混練してソルダペー
ストを調製し、その経時変化およびはんだ付け性を評価
した。粉末はんだは、質量%でSn−8%Zn−3%Biの組
成の合金粉末であり、フラックスは表1に示す組成のも
のであった。
【0042】経時変化の試験方法は、25℃の恒温槽にZn
系ソルダペーストを放置し、定期的に粘度を測定するこ
とにより行った。本実施例では、ソルダペーストを調製
してから5週間後までの粘度を測定し、粘度が印刷や吐
出に適さない350 Pa.sに増大するまでの期間により次の
基準で評価した: 粘度変化: 優 (◎) :4週間以上、 良 (○) :2週間以上〜4週間未満、 不可 (×) :2週間未満。
【0043】はんだ付け性は、上記のように調製および
放置したソルダペーストを実際にプリント基板に塗布
し、大気中で230 ℃に加熱し、その広がり具合により次
の基準でリフロー性を評価したものである: リフロー性: 優 (◎) :未溶融ボール発生しない、 良 (○) :一部未溶融ボール発生、 不可 (×) :殆ど溶融しない。
【0044】表1には、上記の粘度変化の結果と、製造
から7日経過後のソルダペーストのリフロー性の結果を
併せて示す。また、実施例1、2および比較例1のZn系
ソルダペーストについて、35日経過までの粘度の変化を
図1に、25日経過までのはんだ付け性 (リフロー性) の
変化を表2にそれぞれ示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】図1および表1の結果から明らかなよう
に、実施例1および2のZn系ソルダペーストは、製造後
少しずつ粘度が増加しているが、大きな粘度変化が見ら
れず、35日目(5週間後)でも十分に印刷や吐出が可能
な粘度を保持していた。
【0048】一方、比較例1のZn系ソルダペーストは、
急激な粘度増加があり、7日目がすぎたころから印刷や
吐出が行えないほど高粘度となっていた。このように、
従来のZn系ソルダペーストは、経時変化によって粘度が
増大し、印刷塗布や吐出塗布がしにくくなるばかりでな
く、このように粘度増大したソルダペーストは、表1お
よび表2からわかるように、はんだ付け性も悪くなり、
はんだ付け部周辺の表面に微小はんだボールや酸化物が
付着するようになる。このはんだ付け性の劣化は、既に
3日目ごろから現れてくる。
【0049】本発明によれば、実施例の結果からわかる
ように、フラックスにグリシジルエーテル化合物を添加
することにより、Zn系ソルダペーストの経時変化とそれ
によるはんだ付け性の劣化が解消される。しかし、比較
例2に示すように、グリシジルエーテル化合物の添加量
が多すぎるとはんだ付け性に悪影響が出てくる。
【0050】
【発明の効果】本発明にかかるZn系ソルダペーストは、
長期間にわたって経時変化が少ないため、長期保存して
も、印刷塗布や吐出塗布における困難がないばかりでな
く、はんだ付け時に微小はんだボールや酸化物の発生が
ないという、信頼性に優れたはんだ付け部が得られるも
のである。
【0051】Sn−Zn系はんだ合金は、最も一般的なはん
だ合金であるSn−Pb共晶はんだ合金に近い融点を示すた
め、Zn系ソルダペーストはSn−Pb共晶はんだ合金のソル
ダペーストと同じリフロー装置ではんだ付けを行うこと
ができる。従って、Zn系ソルダペーストは、既存のはん
だ付け設備を用いて、鉛フリーのはんだ付けを行うこと
ができるという利点があるが、従来は保存性がよくない
ため、使用しにくかった。本発明はこの制約を解消する
ことができ、実用価値が極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例のZn系ソルダペーストの粘
度の経時変化を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高浦 邦仁 東京都足立区千住橋戸町23番地 千住金属 工業株式会社内 (72)発明者 平田 昌彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 吉田 久彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 長嶋 貴志 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリシジルエーテル化合物を 0.1〜5.0
    質量%添加したフラックスと、Zn含有はんだ合金の粉
    末、とが混和されていることを特徴とする、鉛フリーの
    Zn系ソルダペースト。
  2. 【請求項2】 前記グリシジルエーテル化合物が、下記
    一般式で示される化合物である、請求項1記載のZn系ソ
    ルダペースト。 【化1】 式中、Rは少なくとも1つのヒドロキシル基を含有して
    いてもよい飽和または不飽和の脂肪族または芳香族炭化
    水素基であり、n=1〜4の整数である。
  3. 【請求項3】 前記Zn含有はんだ合金がSn−Zn系はんだ
    合金である請求項1または2に記載のソルダペースト。
  4. 【請求項4】 前記Zn含有はんだ合金がSn−Zn−Bi系は
    んだ合金である請求項3に記載のソルダペースト。
  5. 【請求項5】 前記フラックスが活性剤を含有するロジ
    ンフラックスである請求項1ないし4のいずれかに記載
    のソルダペースト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101347874B (zh) * 2008-08-19 2011-04-06 深圳悍豹科技有限公司 调谐器专用低温节能无铅锡膏

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CN101347874B (zh) * 2008-08-19 2011-04-06 深圳悍豹科技有限公司 调谐器专用低温节能无铅锡膏

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