JP2001286758A - 排ガス浄化材 - Google Patents

排ガス浄化材

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JP2001286758A JP2000109355A JP2000109355A JP2001286758A JP 2001286758 A JP2001286758 A JP 2001286758A JP 2000109355 A JP2000109355 A JP 2000109355A JP 2000109355 A JP2000109355 A JP 2000109355A JP 2001286758 A JP2001286758 A JP 2001286758A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パティキュレート燃焼に際して高い触媒活性
を有し、排ガス浄化率の高い排ガス浄化材を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 排ガス流路の上流側に設けられ、貴金属
を無機酸化物に担持させて形成された貴金属触媒層を有
する3次元構造体(a)と、前記3次元構造体(a)の
下流側に設けられた遷移金属触媒層を有する3次元構造
体(b)とを備えた排ガス浄化材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンから排出される排ガス中に含まれるパティキュレート
(固体状炭素微粒子、液体あるいは固体状の高分子量炭
化水素微粒子)を燃焼して排ガスを浄化する排ガス浄化
材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンからの排ガスに含ま
れるパティキュレートは、その粒子径がほぼ1μm以下
で大気中に浮遊しやすく、呼吸時に人体に取り込まれや
すい。また、このパティキュレートは発ガン性物質も含
んでいることから、ディーゼルエンジンからのパティキ
ュレートの排出に関する規制が強化されつつある。
【0003】排ガスからのパティキュレートを除去する
方法の一つとして、耐熱性の3次元構造体からなる排ガ
ス浄化材でパティキュレートを捕集した後、バーナーや
ヒーター等の加熱手段で排ガス浄化材を加熱して、パテ
ィキュレートを燃焼し、炭酸ガスに変えて放出する方法
がある。また、前述の排ガス浄化材に金属酸化物等から
なる排ガス浄化用触媒を担持させた排ガス浄化材は、捕
集したパティキュレートを排ガス浄化用触媒の触媒作用
によって、より低温で燃焼させることができる。
【0004】このような排ガス浄化用触媒を担持した排
ガス浄化材を用いて、パティキュレートを排ガス温度で
燃焼することができれば、加熱手段を排ガス浄化装置内
に配設する必要がなくなるので、排ガス浄化装置の構成
を簡単にすることができる。
【0005】しかしながら、現状では排ガス浄化用触媒
を担持した排ガス浄化材であっても、排ガス温度でパテ
ィキュレートを十分に燃焼させることは困難であり、加
熱手段との併用が不可欠となっている。したがって、よ
り低温でパティキュレートを燃焼できる高い触媒活性を
有する排ガス浄化用触媒を担持した排ガス浄化材の開発
が望まれている。
【0006】従来の排ガス浄化用触媒としては、これま
でにCuやV等の金属酸化物を用いたものが比較的高い
活性を有することが知られている。例えば、特開昭58
−143840号公報(以下、イ号公報と略称する)に
は、CuとVを含む複合金属酸化物からなる排ガス浄化
用触媒が開示されている。また、特開昭58−1742
36号公報(以下、ロ号公報と略称する)には、Cu、
V、Mo等の金属酸化物にアルカリ金属を添加した排ガ
ス浄化用触媒が開示されている。また、特公平4−42
063公報(以下、ハ号公報と略称する)には、Cu、
Mn、Mo等の金属酸化物にアルカリ金属の酸化物と貴
金属を添加した排ガス浄化用触媒が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化材は以下のような
課題を有していた。
【0008】1)イ号公報およびロ号公報に記載の排ガ
ス浄化用触媒及びこれを担持した排ガス浄化材は、排ガ
ス浄化用触媒の触媒活性が、低温でパティキュレートを
十分に燃焼できるほど高くないため、排ガス浄化材に捕
集されたパティキュレーを排ガス温度で燃焼させること
ができない。
【0009】2)ハ号公報に記載の排ガス浄化用触媒
は、貴金属塩(塩化白金、等)と遷移金属塩(硝酸銅
等)を同時に無機質基盤(チタニアシリカ等)に担持さ
せた構成を有している。この場合、遷移金属塩と貴金属
塩の両者は機能が異なる触媒であるため、混在させるこ
とにより個々の触媒機能が十分に発揮されないという問
題があった。
【0010】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、パティキュレート燃焼に際して高い触媒活性を有
し、排ガス浄化率の高い排ガス浄化材を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記従来の課題を解決す
るために、本発明の排ガス浄化材は、貴金属を無機酸化
物に担持させて形成された貴金属触媒層を有し、排ガス
流路の上流側に設けられた3次元構造体と、前記第1の
3次元構造体の下流側に設けられた遷移金属触媒層を有
する第2の3次元構造体とを備えた構成を有している。
【0012】この構成により、パティキュレート燃焼に
際して高い触媒活性を有し、排ガス浄化率の高い排ガス
浄化材を提供することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の排ガス浄化材
は、貴金属を無機酸化物に担持させて形成された貴金属
触媒層を有し、排ガス流路の上流側に設けられた第1の
3次元構造体と、前記第1の3次元構造体の下流側に設
けられた遷移金属触媒層を有する第2の3次元構造体と
を備えた構成を有している。
【0014】これによって、以下の作用を有する。
【0015】それぞれ触媒特性の異なる貴金属触媒層
と、遷移金属触媒層とを分離して別々の構造体上に形成
させることで、触媒同士の反応を抑制して、それぞれの
触媒特性を十分に発揮させることができる。
【0016】貴金属を含む貴金属触媒層と、遷移金属
触媒層とを分離して別々の構造体上に置くことで貴金属
の必要量を少なくして低いコストで排ガス浄化材を製造
することができる。
【0017】各触媒層を分離して設けているために、
遷移金属と貴金属との反応などによる触媒組成の変化を
抑制して、触媒活性の劣化を防いで耐用性を高めること
ができる。
【0018】上流側の貴金属触媒層によりパティキュ
レート中のカーボン成分以外の成分を浄化し、下流側に
配置した遷移金属触媒層の遷移金属によりパティキュレ
ート中のカーボン成分を浄化することができるため、そ
れぞれ最適条件の異なる浄化反応を独立に制御して浄化
処理を効率的に行わせることができる。
【0019】ここで、3次元構造体(a)としては、フ
ロースルータイプのセラミックハニカム、セラミックフ
ォーム、フロースルータイプのメタルハニカム、金属発
泡体、メタルメッシュ等のタイプのものが挙げられる
が、そのなかではフロースルータイプのセラミックハニ
カムが好適に使用される。セラミックハニカムの材質と
しては、コージェライト、チタン酸アルミニウム、ムラ
イト、α−アルミナ、ジルコニア、チタニア、炭化珪素
等の耐熱性の高いセラミックスが挙げられる。
【0020】3次元構造体(b)としては、ウォールス
ルータイプの、セラミックハニカム、セラミックフォー
ム、メタルハニカム、金属発泡体、メタルメッシュ等が
挙げられるが、そのなかではウォールスルータイプのセ
ラミックハニカムが好適に使用される。セラミックハニ
カムの材質としては、コージェライト、チタン酸アルミ
ニウム、ムライト、α−アルミナ、ジルコニア、チタニ
ア、炭化珪素等が挙げられる。
【0021】貴金属触媒層に用いられる耐熱性の無機酸
化物としては、γ−アルミナ等の活性アルミナ、α−ア
ルミナ、チタニア、シリカ、ジルコニア、炭化珪素、も
しくはこれらの複合酸化物である、シリカ−アルミナ、
アルミナ−チタニア、アルミナ−ジルコニア、チタニア
−ジルコニア等、またはこれらの混合物が挙げられる
が、好ましくは活性アルミナ、チタニア、シリカ、ジル
コニア、シリカ−アルミナまたはこれらの混合物がよ
い。
【0022】遷移金属層は遷移金属を含むものであり、
遷移金属としては、Cu、Mn、Co、V、Mo、W、
La等が該当し、これらの酸化物や複合酸化物を単独
で、若しくは、遷移金属を、γ−アルミナ等の活性アル
ミナ、α−アルミナ、チタニア、シリカ、ジルコニア、
炭化珪素、もしくはこれらの複合酸化物に担持させ状態
で用いることができる。また、これらに加えてアルカリ
金属塩を添加することもできる。
【0023】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の排ガス浄化材であって、前記遷移金属触媒層が、遷移
金属の酸化物と1種以上のアルカリ金属硫酸塩とを備え
た構成を有している。
【0024】これによって、請求項1の作用に加えて以
下の作用を有する。
【0025】遷移金属層に備えられたアルカリ金属硫
酸塩が、遷移金属層の焼結温度を低下させるため、遷移
金属層の焼結性が高められて遷移金属を3次元構造体上
に安定に被覆させることができ、使用時における耐久性
を高めることができる。
【0026】貴金属触媒と、遷移金属酸化物及びアル
カリ金属硫酸塩からなる触媒とを分離して別々の3次元
構造体上に担持させることで、触媒同士の反応を抑制し
て、それぞれの触媒特性を十分に発揮させることができ
る。
【0027】遷移金属の酸化物及びアルカリ金属の硫
酸塩を含む触媒層と貴金属を含む触媒層を分離して設け
ているために、遷移金属の酸化物あるいはアルカリ金属
の硫酸塩と貴金属との反応などによる触媒組成の変化を
防いで、排ガス浄化材の耐用性を高めることができる。
【0028】下流側に配置した遷移金属の酸化物とア
ルカリ金属の硫酸塩を含む触媒により、遷移金属酸化物
とアルカリ金属硫酸塩との触媒相乗効果を有効に発揮さ
せパティキュレートの酸化反応をより迅速に行わせるこ
とができ、パティキュレート中のカーボン成分をさらに
効率的に酸化させることができる。
【0029】アルカリ金属の硫酸塩としては硫酸リチウ
ム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸ルビジウム、
硫酸セシウムおよびこれらの混合物等が挙げられる。
【0030】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の排ガス浄化材であって、前記遷移金属触媒層が、無機
酸化物に担持させた遷移金属の酸化物と1種以上のアル
カリ金属硫酸塩とを備えた構成を有している。
【0031】この構成によって、請求項1の作用に加
え、 遷移金属酸化物とアルカリ金属硫酸塩を無機酸化物に
担持する事で遷移金属酸化物とアルカリ金属硫酸塩の必
要量を少なくして低いコストで製造することができると
いう作用を有する。
【0032】遷移金属触媒層に用いられる触媒の担持体
となる無機酸化物としては、γ−アルミナ等の活性アル
ミナ、α−アルミナ、チタニア、シリカ、ジルコニア、
炭化珪素、もしくはこれらの複合酸化物である、シリカ
−アルミナ、アルミナ−チタニア、アルミナ−ジルコニ
ア、チタニア−ジルコニア等、またはこれらの混合物が
挙げられるが、好ましくは活性アルミナ、チタニア、シ
リカ、ジルコニア、シリカ−アルミナまたはこれらの混
合物がよい。
【0033】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3
の内のいずれか1項に記載の排ガス浄化材であって、前
記上流側に配置される3次元構造体(a)がフロースル
ータイプのハニカム状のフィルタあるいは連通孔もしく
は連続気泡を有する発泡体であり、かつ前記下流側に配
置される3次元構造体(b)がウォールスルータイプの
ハニカム状のフィルタあるいは連通孔もしくは連続気泡
を有する発泡体であるように構成されている。
【0034】この構成によって、請求項1乃至3のいず
れか1項の作用に加えて、以下の作用が得られる。
【0035】上流側の3次構造体(a)をフロースル
ータイプのフィルタあるいは発泡体にすることで、パテ
ィキュレート中のカーボン成分を上流側のフィルタに捕
集させることなく下流側のフィルタに送ることができ
る。
【0036】カーボン成分が上流側のフィルタに捕捉
されることなく下流側へ送られるので、上流側の貴金属
触媒では、パティキュレート中のカーボン成分以外の排
ガス成分を浄化することができる。
【0037】カーボン成分のみを下流側へ送ることで
下流側の遷移金属の酸化物+アルカリ金属の硫酸塩触媒
によるパティキュレート中のカーボン成分を効率よく燃
焼させるための触媒としての機能を十分に発揮させるこ
とができる。
【0038】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3
のいずれか1項に記載の排ガス浄化材であって、前記3
次元構造体(a)と前記3次元構造体(b)とがフロー
スルータイプ又はウォールスルータイプいずれかの同一
タイプのフィルタ又は連通孔もしくは連続気泡を有する
発泡体であって、両者の排ガス流路が互いに連接して一
体に構成されている。
【0039】この構成によって、請求項1乃至3のいず
れか1項の作用に加えて、 必要なフィルタを一つに集合させることでフィルタ保
持材を少なくすることができコストダウンになるという
作用を有する。
【0040】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の排ガス浄化材であって、前記3次元構造体(a)と3
次元構造体(b)とがウォールスルータイプのハニカム
状のフィルタ又は連通孔もしくは連続気泡を有する発泡
体であるように構成されている。
【0041】この構成によって、請求項5の作用の他、
以下の作用が得られる。
【0042】耐熱性の3次構造体を、ウォールスルー
タイプのハニカム状のフィルタあるいは発泡体にするこ
とで、パティキュレート成分のほぼ100%をフィルタ
に捕集させることができる。
【0043】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6
の内のいずれか1項に記載の排ガス浄化材であって、前
記貴金属触媒層が、Pt、Pd、Rh、Ruから選ばれ
る1種以上の貴金属を含むように構成されている。
【0044】この構成によって、請求項1乃至6のいず
れか1項の作用の他、以下の作用が得られる。
【0045】貴金属が、Pt、Pd、Rh、Ruから
選ばれる1種以上の貴金属を含むので、貴金属触媒によ
るパティキュレート中カーボン成分以外の排ガスの浄化
を効率的かつ安定的に発揮させることができる。
【0046】貴金属が、Ptを含む場合には、パティ
キュレート中のカーボン成分以外の排ガスの浄化を最も
効率的かつ安定的に行うことができる。
【0047】請求項8に記載の排ガス浄化材は、請求項
1乃至7のいずれか1項において、前記貴金属触媒層の
無機酸化物が、Ta25、Nb25、WO3、SnO2
SiO2、TiO2、Al23、ZrO2の内の1種以上
を含有して構成されている。
【0048】この構成によって、請求項1乃至7のいず
れか1項の作用の他、以下の作用が得られる。
【0049】貴金属を担持させる担体としてTa
25、Nb25、WO3、SnO2、SiO2、TiO2
Al23、ZrO2から選ばれる1種以上の無機酸化物
を用いると貴金属触媒の表面積が大きくなり、パティキ
ュレートとの接点が増加するので、貴金属触媒による排
ガス中のパティキュレートの酸化性能を最も効率的かつ
安定的に発揮させることができる。
【0050】請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8
の内のいずれか1項に記載の排ガス浄化材であって、前
記遷移金属触媒層が、Cu、Mn、Co、V、Mo、W
の内の1種以上を含有して構成されている。
【0051】この構成によって、請求項1乃至8のいず
れか1項の作用の他、以下の作用が得られる。
【0052】遷移金属の酸化物がCu、Mn、Co、
V、Mo、Wから選ばれる1種以上の酸化物を含むの
で、エンジンの種類や、排ガス温度等の使用条件に応じ
てこれらの中から適宜、選択してパティキュレートの燃
焼に高い触媒活性を有する排ガス浄化用触媒を提供する
ことができる。
【0053】請求項10に記載の発明は、請求項1乃至
9のいずれか1項に記載の排ガス浄化材であって、前記
遷移金属触媒層が、CuとVの複合酸化物を含んで構成
されている。
【0054】この構成によって、請求項1乃至9のいず
れか1項の作用の他、以下の作用が得られる。
【0055】遷移金属層の酸化物がCuとVの複合酸
化物を含むので、パティキュレートの燃焼に際して高い
触媒活性を有する排ガス浄化用触媒を提供できる。
【0056】請求項11に記載の排ガス浄化材は、請求
項1乃至10のいずれか1項において、前記遷移金属触
媒層が、Cu5210、CuV26、Cu328から
選ばれる1種以上の複合酸化物を含んで構成されてい
る。
【0057】これによって、請求項1乃至10のいずれ
か1項の作用の他、以下の作用が得られる。
【0058】遷移金属層の複合酸化物がCu5
210、CuV26、Cu328から選ばれる1種以上
の複合酸化物を含むので、パティキュレートの燃焼に際
してさらに高い触媒活性を有する排ガス浄化用触媒を提
供することができる。
【0059】請求項12に記載の発明は、請求項1乃至
11のいずれか1項に記載の排ガス浄化材であって、前
記遷移金属触媒層が、硫酸セシウムを含んで構成されて
いる。
【0060】この構成によって、請求項1乃至11のい
ずれか1項の作用の他、以下の作用が得られる。
【0061】アルカリ金属硫酸塩が硫酸セシウムを含
むので、遷移金属触媒層を3次元構造体に形成させる場
合の焼結温度を低下させ、パティキュレートの燃焼に際
して高い触媒活性を有する排ガス浄化用触媒を安価に製
造することができる。
【0062】請求項13に記載の発明は、請求項1乃至
12のいずれか1項に記載の排ガス浄化材であって、前
記遷移金属触媒層のアルカリ金属硫酸塩が、硫酸セシウ
ムと硫酸カリウムの混合物であるように構成されてい
る。
【0063】この構成によって、請求項1乃至12のい
ずれか1項の作用の他、以下の作用が得られる。
【0064】アルカリ金属硫酸塩が硫酸セシウムと硫
酸カリウムの混合物を含むので、パティキュレートの燃
焼に際してさらに高い触媒活性を有する排ガス浄化用触
媒を提供することができる。
【0065】(実施の形態1)図1は実施の形態1の排
ガス浄化材の構成図である。
【0066】図1において、1は排ガス浄化材、2は貴
金属触媒層を有する3次元構造体、3は遷移金属触媒層
を有する3次元構造体であって2は3の上流側に設けら
れる。
【0067】以上のように構成された排ガス浄化材の動
作について以下に説明する。
【0068】排ガスは排ガス浄化材1の上流側(排ガス
流入側)に備えられた排ガス流路が多数形成されたフロ
ースルータイプのフィルタあるいは発泡体からなる3次
元構造体から入り、その表面に形成された貴金属を無機
酸化物に担持させた貴金属触媒を含む貴金属触媒層によ
って、排ガス中の未燃焼物の燃焼が促進される。
【0069】次に、排ガスが下流側(排ガス流出側)に
備えられた排ガス流路が多数形成されたウォールスルー
タイプのフィルタあるいは発泡体からなる3次元構造体
に入り、その表面に形成された排ガス中の未燃焼物の燃
焼を促進させる触媒としての遷移金属の酸化物とアルカ
リ金属の硫酸塩とを含む遷移金属触媒層を通って排出さ
れる。
【0070】実施の形態1の排ガス浄化材1は以上のよ
うに構成されているので以下の作用を有する。
【0071】それぞれ触媒特性の異なる貴金属触媒層
と、遷移金属触媒層とを分離して別々の構造体上に形成
させることで、触媒同士の反応を抑制して、それぞれの
触媒特性を十分に発揮させることができる。
【0072】貴金属を含む貴金属触媒層を分離して別
々の構造体上に置くことで貴金属の必要量を少なくして
低いコストで排ガス浄化材を製造することができる。
【0073】遷移金属層がアルカリ金属硫酸塩を有し
ているので、焼結温度を低下させて遷移金属を3次元構
造体上に安定に被覆させることができ、使用時における
耐久性を高めることができる。
【0074】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
おける排ガス浄化材は、上流側(排ガス流入側)に排ガ
ス流路が多数形成されたフロースルータイプのフィルタ
あるいは発泡体からなる3次元構造体と、その表面に形
成される排ガス中の未燃焼物の燃焼を促進させる触媒と
しての貴金属を無機酸化物に担持させた貴金属触媒を含
む貴金属触媒層とを有し、下流側(排ガス流出側)に排
ガス流路が多数形成されたウォールスルータイプのフィ
ルタあるいは発泡体からなる3次元構造体と、その表面
に形成される排ガス中の未燃焼物の燃焼を促進させる触
媒として無機酸化物に担持させた遷移金属の酸化物とア
ルカリ金属の硫酸塩とを含む遷移金属触媒層を有してい
る。なお、実施の形態2の排ガス浄化材は実施の形態1
の排ガス浄化材における遷移金属触媒層の構成を変えた
ものであり、全体構成は図1に示すものとほぼ同じであ
る。
【0075】実施の形態2の排ガス浄化材は以上のよう
に構成されているので以下の作用を有する。
【0076】遷移金属の酸化物とアルカリ金属の硫酸
塩とを無機酸化物に担持させているので、基板となる3
次元構造体と遷移金属が接触するのを防止することがで
きると共に、遷移金属を安定に保持させることができ
る。
【0077】触媒特性の異なる貴金属触媒層と、遷移
金属触媒層とを分離して別々の構造体上に形成させるこ
とで、触媒同士の反応を抑制して、それぞれの触媒特性
を十分に発揮させることができる。
【0078】貴金属を含む貴金属触媒層を分離して別
々の構造体上に置くことで貴金属の必要量を少なくして
低いコストで排ガス浄化材を製造することができる。
【0079】(実施の形態3)図2は実施の形態3の排
ガス浄化材の構成図である。
【0080】図2において、4は貴金属触媒層とその下
流側に設けられた遷移金属触媒層とを有する3次元構造
体である。
【0081】本発明の実施の形態3における排ガス浄化
材は、図2に示すように1つのウォールスルータイプの
フィルタあるいは発泡体からなる3次元構造体と、その
上流側(排ガス流入側)の表面に形成される排ガス中の
未燃焼物の燃焼を促進させる触媒として貴金属を無機酸
化物に担持させた貴金属触媒を含む被覆層とを有し、下
流側(排ガス流出側)の表面に形成される排ガス中の未
燃焼物の燃焼を促進させる触媒として遷移金属の酸化物
とアルカリ金属の硫酸塩とを含む被覆層を有した排ガス
浄化材で構成されている。
【0082】実施の形態3の排ガス浄化材は以上のよう
に構成されているので、必要なフィルタを一つに集合さ
せることでフィルタ保持材を少なくして、低コストでそ
の製造を行うことができると共に、触媒特性の異なる貴
金属触媒層と、遷移金属触媒層とを分離して別々の構造
体上に形成させることで、触媒同士の反応を抑制して、
それぞれの触媒特性を有効に発揮させることができる。
【0083】(実施の形態4)本発明の実施の形態4に
おける排ガス浄化材は、ウォールスルータイプのフィル
タあるいは発泡体からなる3次元構造体と、その上流側
の表面に形成される排ガス中の未燃焼物の燃焼を促進さ
せる触媒として貴金属を無機酸化物に担持させた貴金属
触媒を含む貴金属触媒層とを有し、下流側の表面に形成
される排ガス中の未燃焼物の燃焼を促進させる触媒とし
て無機酸化物に担持させた遷移金属の酸化物とアルカリ
金属の硫酸塩を含む遷移金属触媒層を有した排ガス浄化
材で構成されている。なお、実施の形態4の排ガス浄化
材は実施の形態3の排ガス浄化材における遷移金属触媒
層の構成を変えたものであり、全体構成は図2に示すも
のとほぼ同様である。
【0084】実施の形態4の排ガス浄化材は以上のよう
に構成されているので、遷移金属の酸化物とアルカリ金
属の硫酸塩とを無機酸化物に担持させ、基板となる3次
元構造体と遷移金属が接触するのを防止することができ
ると共に、触媒特性の異なる貴金属触媒層と遷移金属触
媒層とを分離して別々の構造体上に形成させることで、
貴金属と遷移金属の同士の反応も抑制して、それぞれの
触媒特性を十分に発揮させることができる。
【0085】
【実施例】以下、前記実施の形態をさらに具体化した実
施例について説明する。
【0086】(実施例1)γ−アルミナ粉末(住友化学
工業製)6000gと白金の塩としてテトラミンジクロ
ロ白金(添川理化学製)217gを精製水30000g
に加えて十分攪拌した後、コールドエバポレーターにて
減圧乾燥し、得られた粉末を電気炉にて600℃、5h
r焼成を行い、γ−アルミナに担持された白金触媒を得
た。白金は金属としてアルミナに対して2重量パーセン
ト担持されている。この得られた触媒と、分散剤として
POIZ−532A(花王製)と、をそれぞれ1428
g、1680gを精製水6000gに加えて、十分に攪
拌して、実施例1のγ−アルミナに担持させた白金触媒
のスラリーを得た。
【0087】(実施例2)遷移金属の酸化物の塩として
硫酸銅五水和物150.71gと酸化硫酸バナジウム3
9.34gと、アルカリ金属の硫酸塩としての硫酸セシ
ウム109.21gとをそれぞれ精製水2000gに溶
かし十分攪拌して、実施例2の触媒溶液を得た。
【0088】(実施例3)チタニア粉末(石原産業製)
420gと遷移金属の酸化物の塩として硫酸銅五水和物
150.71gと酸化硫酸バナジウム39.34gをそ
れぞれ1300gの精製水に溶かし十分攪拌した後、コ
ールドエバポレーターにて減圧乾燥し、得られた粉末を
電気炉にて900℃、5hr焼成を行い、チタニアに担
持された銅−バナジウム複合金属酸化物触媒を得た。こ
の得られた触媒16.338gと、硫酸セシウム0.5
gと、分散剤として主成分がポリカルボン酸型高分子界
面活性剤であるPOIZ−532A(花王製)16.8
gとを精製水60gに加えて、十分攪拌して、実施例3
のチタニア担持の銅−バナジウム金属酸化物+硫酸セシ
ウム触媒のスラリー触媒溶液を得た。
【0089】(実施例4)耐熱性の3次元構造体とし
て、フロースルータイプのコージェライトフィルタ(N
GK製 5.66インチ、100セル/インチ)を2セ
ル×5セル×15mmに切り出しこれに実施例1で得ら
れたスラリー溶液に含浸させ、余分な溶液をエアーガン
にて取り除いた後、液体窒素を用いて付着した触媒溶液
を凍結させた。次に、このフィルタを真空凍結乾燥装置
(共和真空製)内に設置し、凍結した触媒溶液の水分を
昇華させた後、フィルタを電気炉内にて600℃で5時
間熱処理することにより、均一にアルミナ担持の白金触
媒を担持した。
【0090】以上の工程で排ガス浄化材を製造し、これ
を実施例4とした。
【0091】(実施例5)耐熱性の3次元構造体とし
て、ウォールスルータイプのコージェライトフィルタ
(NGK製 5.66インチ、100セル/インチ)を
2セル×5セル×15mmに切り出しこれに実施例2で
得られた触媒溶液に含浸させ、余分な溶液をエアーガン
にて取り除いた後、液体窒素を用いて付着した触媒溶液
を凍結させた。次に、このフィルタを真空凍結乾燥装置
(共和真空製)内に設置し、凍結した触媒溶液の水分を
昇華させた後、フィルタを電気炉内にて900℃で5時
間熱処理することにより、均一に銅とバナジウムの複合
金属酸化物と硫酸セシウムを担持した。
【0092】以上の工程で排ガス浄化材を製造し、これ
を実施例5とした。
【0093】(実施例6)耐熱性の3次元構造体とし
て、ウォールスルータイプのコージェライトフィルタ
(NGK製 5.66インチ、100セル/インチ)を
2セル×5セル×15mmに切り出しこれに実施例3で
得られたスラリー溶液に含浸させ、余分な溶液をエアー
ガンにて取り除いた後、液体窒素を用いて付着した触媒
溶液を凍結させた。次に、このフィルタを真空凍結乾燥
装置(共和真空製)内に設置し、凍結した触媒溶液の水
分を昇華させた後、フィルタを電気炉内にて600℃で
5時間熱処理することにより、均一にチタニア担持の銅
とバナジウムの複合金属酸化物と、硫酸セシウムを担持
した。
【0094】以上の工程で排ガス浄化材を製造し、これ
を実施例6とした。
【0095】(比較例1)耐熱性の3次元構造体とし
て、フロースルータイプのコージェライトフィルタ(N
GK製 5.66インチ、100セル/インチ)を2セ
ル×5セル×15mmに切り出し電気炉内にて600℃
で5時間熱処理した。
【0096】以上の工程で排ガス浄化材を製造し、これ
を比較例1とした。
【0097】(比較例2)耐熱性の3次元構造体とし
て、ウォールスルータイプのコージェライトフィルタ
(NGK製 5.66インチ、100セル/インチ)を
2セル×5セル×15mmに切り出しこれに実施例2で
得られた触媒溶液に含浸させ、余分な溶液をエアーガン
にて取り除いた後、液体窒素を用いて付着した触媒溶液
を凍結させた。次に、このフィルタを真空凍結乾燥装置
(共和真空製)内に設置し、凍結した触媒溶液の水分を
昇華させた後、フィルタを電気炉内にて900℃で5時
間熱処理することにより、均一に銅とバナジウムの複合
金属酸化物と硫酸セシウムを担持した。
【0098】さらに、実施例1で得られたスラリー溶液
に含浸させ、余分な溶液をエアーガンにて取り除いた
後、液体窒素を用いて付着した触媒溶液を凍結させた。
次に、このフィルタを真空凍結乾燥装置(共和真空製)
内に設置し、凍結した触媒溶液の水分を昇華させた後、
フィルタを電気炉内にて600℃で5時間熱処理するこ
とにより、均一にアルミナ担持の白金触媒を担持した。
以上の工程で排ガス浄化材を製造し、これを比較例2と
した。
【0099】(実施例7〜10)実施例4と同じ方法
で、ただし貴金属として白金の代わりに(表2)に示し
た貴金属を担持して排ガス浄化材を製造し、これを実施
例7〜10とした。
【0100】(比較例3)実施例4と同じ方法で、ただ
し貴金属として白金の代わりに(表2)に示した貴金属
を担持して排ガス浄化材を製造し、これを比較例3とし
た。
【0101】(実施例11〜17)実施例4と同じ方法
で、ただし白金を担持させるアルミナの代わりに(表
3)に示した無機酸化物に担持して排ガス浄化材を製造
し、これを実施例12〜17とした。
【0102】(比較例4)実施例4と同じ方法で、ただ
し実施例1で得られた白金を担持させたアルミナスラリ
ーの代わりに白金溶液を含浸させ、余分な溶液をエアー
ガンにて取り除いた後、液体窒素を用いて付着した触媒
溶液を凍結させた。次に、このフィルタを真空凍結乾燥
装置(共和真空製)内に設置し、凍結した触媒溶液の水
分を昇華させた後、フィルタを電気炉内にて600℃で
5時間熱処理することにより、均一に白金触媒を担持し
た。これを第4比較例とした。
【0103】(実施例18〜23)実施例5と同じ方法
で、ただし銅とバナジウムの複合金属酸化物の代わりに
(表4)に示した金属酸化物を担持して排ガス浄化材を
製造し、これを実施例18〜23とした。
【0104】(比較例5)実施例5と同じ方法で、ただ
し銅とバナジウムの複合金属酸化物の代わりに(表4)
に示した金属酸化物を担持して排ガス浄化材を製造し、
これを比較例5とした。
【0105】(実施例24〜25)実施例5と同じ方法
で、ただし銅とバナジウムの複合金属酸化物の代わりに
(表5)に示した金属酸化物を担持して排ガス浄化材を
製造し、これを実施例24、25とした。
【0106】(実施例26〜31)実施例6と同じ方法
で、ただし銅とバナジウムの複合金属酸化物の代わりに
(表6)に示した金属酸化物を担持して排ガス浄化材を
製造し、これを実施例26〜31とした。
【0107】(比較例6)実施例6と同じ方法で、ただ
し銅とバナジウムの複合金属酸化物の代わりに(表6)
に示した金属酸化物を担持して排ガス浄化材を製造し、
これを比較例6とした。
【0108】(実施例32〜33)実施例6と同じ方法
で、ただし銅とバナジウムの複合金属酸化物の代わりに
(表7)に示した金属酸化物を担持して排ガス浄化材を
製造し、これを実施例32、33とした。
【0109】(実施例34〜38)実施例5と同じ方法
で、ただしアルカリ金属の硫酸塩として硫酸セシウムの
代わりに(表8)に示したアルカリ金属の硫酸塩を担持
して排ガス浄化材を製造し、これを実施例34〜38と
した。
【0110】(比較例7)実施例5と同じ方法で、ただ
しアルカリ金属の硫酸塩として硫酸セシウムの代わりに
(表8)に示したアルカリ土類金属の硫酸塩を担持して
排ガス浄化材を製造し、これを比較例7とした。
【0111】(実施例39〜43)実施例6と同じ方法
で、ただしアルカリ金属の硫酸塩として硫酸セシウムの
代わりに(表9)に示したアルカリ金属の硫酸塩を担持
して排ガス浄化材を製造し、これを実施例39〜43と
した。
【0112】(比較例8)実施例6と同じ方法で、ただ
しアルカリ金属の硫酸塩として硫酸セシウムの代わりに
(表9)に示したアルカリ土類金属の硫酸塩を担持して
排ガス浄化材を製造し、これを比較例8とした。
【0113】(実施例44)耐熱性の3次元構造体とし
て、フロースルータイプのコージェライトフィルタ(N
GK製 5.66インチ、100セル/インチ)に実施
例1で得られたスラリー溶液に含浸させ、余分な溶液を
エアーガンにて取り除いた後、液体窒素を用いて付着し
た触媒溶液を凍結させた。次に、このフィルタを真空凍
結乾燥装置(共和真空製)内に設置し、凍結した触媒溶
液の水分を昇華させた後、フィルタを電気炉内にて60
0℃で5時間熱処理することにより、均一にアルミナ担
持の白金触媒を担持した。
【0114】以上の工程で排ガス浄化材を製造し、これ
を実施例44とした。
【0115】(実施例45)耐熱性の3次元構造体とし
て、ウォールスルータイプのコージェライトフィルタ
(NGK製 5.66インチ、100セル/インチ)に
実施例2で得られた触媒溶液に含浸させ、余分な溶液を
エアーガンにて取り除いた後、液体窒素を用いて付着し
た触媒溶液を凍結させた。次に、このフィルタを真空凍
結乾燥装置(共和真空製)内に設置し、凍結した触媒溶
液の水分を昇華させた後、フィルタを電気炉内にて90
0℃で5時間熱処理することにより、均一に銅とバナジ
ウムの複合金属酸化物と硫酸セシウムを担持した。
【0116】以上の工程で排ガス浄化材を製造し、これ
を実施例45とした。
【0117】(実施例46)耐熱性の3次元構造体とし
て、ウォールスルータイプのコージェライトフィルタ
(NGK製 5.66インチ、100セル/インチ)の
上流側の半分に実施例1で得られたスラリー溶液に含浸
させ、余分な溶液をエアーガンにて取り除いた後、液体
窒素を用いて付着した触媒溶液を凍結させた。次に、こ
のフィルタを真空凍結乾燥装置(共和真空製)内に設置
し、凍結した触媒溶液の水分を昇華させた後、フィルタ
を電気炉内にて600℃で5時間熱処理することによ
り、均一にアルミナ担持の白金触媒を担持した。つぎ
に、この耐熱性の3次元構造体の下流側の半分に実施例
3で得られたスラリー溶液に含浸させ、余分な溶液をエ
アーガンにて取り除いた後、液体窒素を用いて付着した
触媒溶液を凍結させた。次に、このフィルタを真空凍結
乾燥装置(共和真空製)内に設置し、凍結した触媒溶液
の水分を昇華させた後、フィルタを電気炉内にて600
℃で5時間熱処理することにより、均一にチタニア担持
の銅とバナジウムの複合金属酸化物と、硫酸セシウムを
担持した。
【0118】以上の工程で排ガス浄化材を製造し、これ
を実施例46とした。
【0119】(比較例9)実施例44と同じ方法で、耐
熱性の3次元構造体として、フロースルータイプのコー
ジェライトフィルタの代わりにウォールスルータイプの
コージェライトフィルタを用いて排ガス浄化材を製造
し、これを比較例9とした。
【0120】(比較例10)実施例45と同じ方法で、
耐熱性の3次元構造体として、ウォールスルータイプの
コージェライトフィルタの代わりにフロースルータイプ
のコージェライトフィルタを用いて排ガス浄化材を製造
し、これを比較例10とした。
【0121】(比較例11)実施例46と同じ方法で、
耐熱性の3次元構造体として、ウォールスルータイプの
コージェライトフィルタの代わりにフロースルータイプ
のコージェライトフィルタを用いて排ガス浄化材を製造
し、これを比較例11とした。
【0122】(評価例1)第4実施例、第6実施例、第
1比較例〜第2比較例において得られた排ガス浄化材に
ついて、以下のようなパティキュレートの燃焼実験を行
った。
【0123】前記各実施例および比較例で得られた排ガ
ス浄化材の1つに模擬パティキュレート(ナカライ製の
カーボンにエイコサンとドコサンをそれぞれ5重量%加
えたもの)の粉末をフィルタ表面に担持させて、内径1
2mmの石英ガラス製反応管内に充填した。
【0124】さらに、前記各実施例で得られた排ガス浄
化材の1つを上記の浄化材の上流側に充填した。
【0125】反応管内に5vol%の酸素と50ppm
のSO2を含む窒素ガスからなる試験ガスを流量500
cc/分で通気しながら、反応管の外周部に配設した管
状電気炉にて反応管内を定速で昇温し、この時のガス流
出側の位置に配設された炭酸ガスセンサーにより試験ガ
ス中の炭酸ガス濃度を検出し、1%のパティキュレート
が燃焼した際の温度(以下、1%燃焼温度と略称す
る。)を決定した。充填させたパティキュレートのカー
ボン量(既知量)と発生したCO+CO2量(測定値)
から燃焼率を計算した。上記燃焼試験における各排ガス
浄化材の1%燃焼温度を(表1)に示した。
【0126】
【表1】
【0127】(表1)から明らかなように、同じ種類の
触媒組成を用いた場合、第4実施例と第6実施例から得
られる、白金を担持した排ガス浄化材を上流側、金属酸
化物+硫酸セシウムを担持した排ガス浄化材を下流側に
したほうが第1〜2比較例によって得られる、1つのフ
ィルタに白金、金属酸化物および硫酸セシウムを担持し
た場合よりも低温でパティキュレートを燃焼できること
がわかった。
【0128】(評価例2)実施例4、実施例6〜10、
比較例3において得られた排ガス浄化材について、(評
価例1)と同様なパティキュレートの燃焼実験を行っ
た。上記燃焼試験における各排ガス浄化材の1%燃焼温
度を(表2)に示した。
【0129】
【表2】
【0130】(表2)から明らかなように、同じ構造の
排ガス浄化材を用いた場合、上流側に置く排ガス浄化材
に担持させる貴金属としてPt、Pd、Rh、Ruから
選ばれるものが活性がよく、少なくとも白金を含むこと
でより低温でパティキュレートを燃焼できることがわか
った。
【0131】(評価例3)実施例4、実施例6、実施例
11〜17、比較例4において得られた排ガス浄化材に
ついて、(評価例1)と同様なパティキュレートの燃焼
実験を行った。上記燃焼試験における各排ガス浄化材の
1%燃焼温度を(表3)に示した。
【0132】
【表3】
【0133】(表3)から明らかなように、同じ構造の
排ガス浄化材を用いた場合、上流側に置く排ガス浄化材
に担持させるPtを無機酸化物に担持させた状態の排ガ
ス浄化材のほうがより低温度でパティキュレートを燃焼
できることがわかった。また、直接フィルタに白金を担
持した場合は必要な白金量が多くなりコストアップにも
なる。
【0134】(評価例4)実施例4、5、実施例18〜
23、比較例5において得られた排ガス浄化材につい
て、(評価例1)と同様なパティキュレートの燃焼実験
を行った。上記燃焼試験における各排ガス浄化材の1%
燃焼温度を(表4)に示した。
【0135】
【表4】
【0136】(表4)から明らかなように、同じ構造の
排ガス浄化材を用いた場合、下流側に置く排ガス浄化材
に担持させる金属酸化物としてCu、Mn、Co、V、
Mo、Wから選ばれるものが活性がよく、CuとVを含
むものが特に活性がより低温でパティキュレートを燃焼
できることがわかった。
【0137】(評価例5)実施例4、5、実施例24、
25において得られた排ガス浄化材について、(評価例
1)と同様なパティキュレートの燃焼実験を行った。上
記燃焼試験における各排ガス浄化材の1%燃焼温度を
(表5)に示した。
【0138】
【表5】
【0139】(表5)から明らかなように、同じ構造の
排ガス浄化材を用いた場合、下流側に置く排ガス浄化材
に担持させる金属酸化物としてCuとVの複合金属酸化
物でCu5210、CuV26、Cu328がより低
温でパティキュレートを燃焼できることがわかった。
【0140】(評価例6)実施例4、6、実施例26〜
31、比較例6において得られた排ガス浄化材につい
て、(評価例1)と同様なパティキュレートの燃焼実験
を行った。上記燃焼試験における各排ガス浄化材の1%
燃焼温度を(表6)に示した。
【0141】
【表6】
【0142】(表6)から明らかなように、同じ構造の
排ガス浄化材を用いた場合、下流側に置く排ガス浄化材
に担持させる金属酸化物としてCu、Mn、Co、V、
Mo、Wから選ばれるものが活性がよく、CuとVを含
むものが特に活性がより低温でパティキュレートを燃焼
できることがわかった。
【0143】(評価例7)実施例4、6、実施例32、
33において得られた排ガス浄化材について、(評価例
1)と同様なパティキュレートの燃焼実験を行った。上
記燃焼試験における各排ガス浄化材の1%燃焼温度を
(表7)に示した。
【0144】
【表7】
【0145】(表7)から明らかなように、同じ構造の
排ガス浄化材を用いた場合、下流側に置く排ガス浄化材
に担持させる金属酸化物としてCuとVの複合金属酸化
物でCu5210、CuV26、Cu328がより低
温でパティキュレートを燃焼できることがわかった。
【0146】(評価例8)実施例4、5、実施例34〜
38、比較例7において得られた排ガス浄化材につい
て、(評価例1)と同様なパティキュレートの燃焼実験
を行った。上記燃焼試験における各排ガス浄化材の1%
燃焼温度を(表8)に示した。
【0147】
【表8】
【0148】(表8)から明らかなように、同じ構造の
排ガス浄化材を用いた場合、下流側に置く排ガス浄化材
に担持させる触媒としてはアルカリ金属の硫酸が良く、
アルカリ金属の硫酸塩としては硫酸セシウムが最も活性
が良く、とくに硫酸セシウムと硫酸カリウムの混合物が
特に低温でパティキュレートを燃焼できることがわかっ
た。
【0149】(評価例9)実施例4、6実施例、実施例
39〜43、比較例8において得られた排ガス浄化材に
ついて、(評価例1)と同様なパティキュレートの燃焼
実験を行った。上記燃焼試験における各排ガス浄化材の
1%燃焼温度を(表9)に示した。
【0150】
【表9】
【0151】(表9)から明らかなように、同じ構造の
排ガス浄化材を用いた場合、下流側に置く排ガス浄化材
に担持させる触媒としてはアルカリ金属の硫酸塩が良
く、アルカリ金属の硫酸塩としては硫酸セシウムが最も
活性が良く、特に硫酸セシウムと硫酸カリウムの混合物
が低温でパティキュレートを燃焼できることがわかっ
た。
【0152】(評価例10)実施例44〜45、比較例
9、10において得られた排ガス浄化材について、以下
のような排ガス浄化実験を行った。
【0153】実施例44および比較例9で得られた貴金
属を担持した排ガス浄化材を排気量3431ccのディ
ーゼルエンジンの排気系の上流側に設置し、ディーゼル
エンジンを1500rpm、トルク21kgmの条件で
1時間作動させた。ディーゼルエンジンを作動させてい
る間に、排ガス浄化体によって排ガス中のパティキュレ
ートを捕集し、パティキュレートを燃焼させながら、排
ガス流出側の下流に設置されたスモークメーターにより
排ガス中に含まれるパティキュレートの量を測定し排ガ
スの捕集率を測定した。また、流入側の排ガス浄化体の
上流側に設置された圧力センサにより排ガス管内の圧力
を測定して、大気圧との差圧を求め、フィルタに捕集さ
れたパティキュレート量を算出して排ガスの燃焼率を求
めた。尚、上記排ガス浄化試験においては、電気ヒータ
等の加熱手段による排ガス又は排ガス体の加熱は行わ
ず、パティキュレートの燃焼酸化は、排ガス温度で行っ
た。上記燃焼試験における各排ガス浄化材のパティキュ
レートの捕集率と燃焼率を(表10)に示した。
【0154】
【表10】
【0155】(表10)から明らかなように同じ種類の
触媒組成を用いた場合、実施例44と実施例45から得
られる、排ガス浄化材を用いた場合、比較例9および比
較例10の排ガス浄化材を用いた場合に比べ排ガス中の
パティキュレートの捕集率が高く、かつ、捕集されたパ
ティキュレートの燃焼率も高いことがわかった。よって
上流側の貴金属を担持させる耐熱性の3次元構造体とし
てはフロースルータイプのフィルタを、下流側の遷移金
属酸化物+アルカリ金属の硫酸塩を担持させる耐熱性の
3次元構造体としてはウォールスルータイプのフィルタ
が好ましいことがわかった。
【0156】(評価例11)実施例46、比較例11に
おいて得られた排ガス浄化材について、(評価例10)
と同様な排ガス浄化実験を行った。上記燃焼試験におけ
る各排ガス浄化材のパティキュレートの捕集率と燃焼率
を(表11)に示した。
【0157】
【表11】
【0158】(表11)から明らかなように同じ種類の
触媒組成を用いた場合、第46実施例から得られる、排
ガス浄化材を用いた場合第11比較例の排ガス浄化材を
用いた場合に比べ排ガス中のパティキュレートの捕集率
が高く、かつ、捕集されたパティキュレートの燃焼率も
高いことがわかった。よって上流側に貴金属を担持さ、
下流側に遷移金属酸化物+アルカリ金属の硫酸塩を担持
させるための耐熱性の3次元構造体としてはウォールス
ルータイプのフィルタが好ましいことがわかった。
【0159】
【発明の効果】請求項1に記載の排ガス浄化材によれ
ば、これにより以下の効果を有する。
【0160】それぞれ触媒特性の異なる貴金属触媒層
と、遷移金属触媒層とを分離して別々の構造体上に形成
させることで、触媒同士の反応を抑制して、それぞれの
触媒特性を十分に発揮させることができる。
【0161】貴金属を含む貴金属触媒層と、遷移金属
触媒層とを分離して別々の構造体上に置くことで貴金属
の必要量を少なくして低いコストで排ガス浄化材を製造
することができる。
【0162】各触媒層を分離して設けているために、
遷移金属と貴金属との反応などによる触媒組成の変化を
抑制して、触媒活性の劣化を防いで耐用性を高めること
ができる。
【0163】上流側の貴金属触媒層によりパティキュ
レート中のカーボン成分以外の成分を浄化し、下流側に
配置した遷移金属触媒層の遷移金属によりパティキュレ
ート中のカーボン成分を浄化することができるため、そ
れぞれ最適条件の異なる浄化反応を独立に制御して浄化
処理を効率的に行わせることができる。
【0164】請求項2に記載の排ガス浄化材によれば、
これによって、請求項1の効果に加えて以下の効果を有
する。
【0165】遷移金属層に備えられたアルカリ金属硫
酸塩が、遷移金属層の焼結温度を低下させるため、遷移
金属層の焼結性が高められて遷移金属を3次元構造体上
に安定に被覆させることができ、使用時における耐久性
を高めることができる。
【0166】貴金属触媒と、遷移金属酸化物及びアル
カリ金属硫酸塩からなる触媒とを分離して別々の3次元
構造体上に担持させることで、触媒同士の反応を抑制し
て、それぞれの触媒特性を十分に発揮させることができ
る。
【0167】遷移金属の酸化物及びアルカリ金属の硫
酸塩を含む触媒層と貴金属を含む触媒層を分離して設け
ているために、遷移金属の酸化物あるいはアルカリ金属
の硫酸塩と貴金属との反応などによる触媒組成の変化を
防いで、排ガス浄化材の耐用性を高めることができる。
【0168】下流側に配置した遷移金属の酸化物とア
ルカリ金属の硫酸塩を含む触媒により、遷移金属酸化物
とアルカリ金属硫酸塩との触媒相乗効果を有効に発揮さ
せパティキュレートの酸化反応をより迅速に行わせるこ
とができ、パティキュレート中のカーボン成分をさらに
効率的に酸化させることができる。
【0169】請求項3に記載の排ガス浄化材によれば、
これによって、請求項1の効果の他、以下の効果が得ら
れる。
【0170】遷移金属酸化物とアルカリ金属硫酸塩を
無機酸化物に担持する事で遷移金属酸化物とアルカリ金
属硫酸塩の必要量を少なくして低いコストで製造するこ
とができるという効果を有する。
【0171】請求項4に記載の排ガス浄化材によれば、
これによって、請求項1乃至2のいずれか1項の効果の
他、以下の効果が得られる。
【0172】上流側の3次構造体(a)をフロースル
ータイプのフィルタあるいは発泡体にすることで、パテ
ィキュレート中のカーボン成分を上流側のフィルタに捕
集させることなく下流側のフィルタに送ることができ
る。
【0173】カーボン成分が上流側のフィルタに捕捉
されることなく下流側へ送られるので、上流側の貴金属
触媒では、パティキュレート中のカーボン成分以外の排
ガス成分を浄化することができる。
【0174】カーボン成分のみを下流側へ送ることで
下流側の遷移金属の酸化物+アルカリ金属の硫酸塩触媒
によるパティキュレート中のカーボン成分を効率よく燃
焼させるための触媒として機能を十分に発揮させること
ができる。
【0175】請求項5に記載の排ガス浄化材によれば、
これによって、請求項1乃至3のいずれか1項の効果の
他、以下の効果が得られる。
【0176】必要なフィルタを一つに集合させること
でフィルタ保持材を少なくすることができコストダウン
になる。
【0177】請求項6に記載の排ガス浄化材によれば、
これによって、請求項5の効果の他、以下の効果が得ら
れる。
【0178】耐熱性の3次構造体を、ウォールスルー
タイプのハニカム状のフィルタあるいは発泡体にするこ
とで、パティキュレート成分のほぼ100%をフィルタ
に捕集させることができる。
【0179】請求項7に記載の排ガス浄化材によれば、
これによって、請求項1乃至6のいずれか1項の効果の
他、以下の効果が得られる。
【0180】貴金属が、Pt、Pd、Rh、Ruから
選ばれる1種以上の貴金属を含むので、貴金属触媒によ
るパティキュレート中カーボン成分以外の排ガスの浄化
を効率的かつ安定的に発揮させることができる。
【0181】貴金属が、Ptを含ませるようにした場
合には、パティキュレート中のカーボン成分以外の排ガ
スの浄化を最も効率的かつ安定的に行うことができる。
【0182】請求項8に記載の排ガス浄化材によれば、
これによって、請求項1乃至7のいずれか1項の効果の
他、以下の効果が得られる。
【0183】貴金属を担持させる担体としてTa
25、Nb25、WO3、SnO2、SiO2、TiO2
Al23、ZrO2から選ばれる1種以上の無機酸化物
を用いると貴金属触媒の表面積を大きくして、パティキ
ュレートとの接点が増加するので、貴金属触媒による排
ガス中のパティキュレートの酸化性能を最も効率的かつ
安定的に発揮させることができる。
【0184】請求項9に記載の排ガス浄化材によれば、
これによって、請求項1乃至8のいずれか1項の効果の
他、以下の効果が得られる。
【0185】遷移金属の酸化物がCu、Mn、Co、
V、Mo、Wから選ばれる1種以上の酸化物を含むの
で、エンジンの種類や、排ガス温度等の使用条件に応じ
てこれらの中から適宜、選択してパティキュレートの燃
焼に高い触媒活性を有する排ガス浄化用触媒を提供する
ことができる。
【0186】請求項10に記載の排ガス浄化材によれ
ば、これによって、請求項1乃至9のいずれか1項の効
果の他、以下の効果が得られる。
【0187】遷移金属層の酸化物がCuとVの複合酸
化物を含むので、パティキュレートの燃焼に際して高い
触媒活性を有する排ガス浄化用触媒を提供できる。
【0188】請求項11に記載の排ガス浄化材によれ
ば、これによって、請求項1乃至10のいずれか1項の
効果の他、以下の効果が得られる。
【0189】遷移金属層の酸化物がCu5210、C
uV26、Cu328から選ばれる1種以上の複合酸
化物を含むので、パティキュレートの燃焼に際してさら
に高い触媒活性を有する排ガス浄化用触媒を提供するこ
とができる。
【0190】請求項12に記載の排ガス浄化材によれ
ば、これによって、請求項1乃至11のいずれか1項の
効果の他、以下の効果が得られる。
【0191】アルカリ金属硫酸塩が硫酸セシウムを含
むので、遷移金属触媒層を3次元構造体に形成させる場
合の焼結温度を低下させ、パティキュレートの燃焼に際
して高い触媒活性を有する排ガス浄化用触媒を安価に製
造することができる。
【0192】請求項13に記載の排ガス浄化材によれ
ば、これによって、請求項1乃至12のいずれか1項の
効果の他、以下の効果が得られる。
【0193】アルカリ金属硫酸塩が硫酸セシウムと硫
酸カリウムの混合物を含むので、パティキュレートの燃
焼に際してさらに高い触媒活性を有する排ガス浄化用触
媒を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の排ガス浄化材の構成図
【図2】実施の形態3の排ガス浄化材の構成図
【符号の説明】
1 排ガス浄化材 2 貴金属触媒層を有する3次元構造体 3 遷移金属触媒層を有する3次元構造体 4 貴金属触媒層とその下流側に設けられた遷移金属触
媒層とを有する3次元構造体
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 23/62 B01J 27/055 A 23/648 F01N 3/02 321A 23/652 3/10 A 27/055 3/24 E F01N 3/02 321 3/28 301P 3/10 B01D 53/36 104B 3/24 B01J 23/64 102A 3/28 301 103A (72)発明者 徳渕 信行 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 有田 雅昭 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3G090 AA03 AA04 BA01 EA02 3G091 AA02 AB02 AB13 BA01 BA07 BA13 GA06 GB02Z GB05Z GB06Z GB07Z GB10Z GB17Z HA15 4D048 AA14 AB01 BA03X BA03Y BA06X BA06Y BA07X BA07Y BA08X BA08Y BA12X BA12Y BA14X BA14Y BA21X BA21Y BA23X BA23Y BA26X BA26Y BA30X BA30Y BA31X BA31Y BA32X BA35X BA35Y BA37X BA37Y BA42X BA42Y BB02 CA04 4G069 AA03 AA08 BA01A BA01B BA02A BA02B BA04A BA04B BA05A BA05B BA13B BB06A BB06B BB10A BB10B BC06A BC06B BC22A BC22B BC31A BC31B BC42B BC50A BC50B BC54A BC54B BC55A BC56A BC59A BC59B BC60A BC60B BC62A BC62B BC67A BC67B BC70A BC71A BC71B BC72A BC72B BC75A BC75B CA03 CA07 CA18 DA06 EA19 EE09 FA06 FB15 FB16 FB19 FB30

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排ガス流路の上流側に設けられ、貴金属を
    無機酸化物に担持させて形成された貴金属触媒層を有す
    る3次元構造体(a)と、 前記3次元構造体(a)の下流側に設けられた遷移金属
    触媒層を有する3次元構造体(b)とを備えたことを特
    徴とする排ガス浄化材。
  2. 【請求項2】前記遷移金属触媒層が、遷移金属の酸化物
    と1種以上のアルカリ金属硫酸塩とを有していることを
    特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化材。
  3. 【請求項3】前記遷移金属触媒層が、無機酸化物に担持
    させた遷移金属の酸化物と1種以上のアルカリ金属硫酸
    塩とを有していることを特徴とする請求項1に記載の排
    ガス浄化材。
  4. 【請求項4】前記上流側に配置される3次元構造体
    (a)がフロースルータイプのハニカム状のフィルタあ
    るいは連通孔もしくは連続気泡を有する発泡体であり、
    かつ前記下流側に配置される3次元構造体(b)がウォ
    ールスルータイプのハニカム状のフィルタあるいは連通
    孔もしくは連続気泡を有する発泡体であることを特徴と
    する請求項1乃至3の内のいずれか1項に記載の排ガス
    浄化材。
  5. 【請求項5】前記3次元構造体(a)と前記3次元構造
    体(b)とがフロースルータイプ又はウォールスルータ
    イプいずれかの同一タイプのフィルタ又は連通孔もしく
    は連続気泡を有する発泡体であって、両者の排ガス流路
    が互いに連接して一体に構成されていることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれか1項に記載の排ガス浄化
    材。
  6. 【請求項6】前記3次元構造体(a)と3次元構造体
    (b)とがウォールスルータイプのハニカム状のフィル
    タ又は連通孔もしくは連続気泡を有する発泡体であるこ
    とを特徴とする請求項5に記載の排ガス浄化材。
  7. 【請求項7】前記貴金属触媒層が、Pt、Pd、Rh、
    Ruから選ばれる1種以上の貴金属を含むことを特徴と
    する請求項1乃至6の内のいずれか1項に記載の排ガス
    浄化材。
  8. 【請求項8】前記貴金属触媒層の無機酸化物が、Ta2
    5、Nb25、WO3、SnO2、SiO2、TiO2
    Al23、ZrO2の内の1種以上を含有することを特
    徴とする請求項1乃至7の内のいずれか1項に記載の排
    ガス浄化材。
  9. 【請求項9】前記遷移金属触媒層が、Cu、Mn、C
    o、V、Mo、Wの内の1種以上を含有することを特徴
    とする請求項1乃至8の内のいずれか1項に記載の排ガ
    ス浄化材。
  10. 【請求項10】前記遷移金属触媒層が、CuとVの複合
    酸化物を含むことを特徴とする請求項1乃至9の内のい
    ずれか1項に記載の排ガス浄化材。
  11. 【請求項11】前記遷移金属触媒層が、Cu5210
    CuV26、Cu328の内の1種以上を含有するこ
    とを特徴とする請求項1乃至10の内のいずれか1項に
    記載の排ガス浄化材。
  12. 【請求項12】前記遷移金属触媒層が、硫酸セシウムを
    含むことを特徴とする請求項1乃至11の内のいずれか
    1項に記載の排ガス浄化材。
  13. 【請求項13】前記遷移金属触媒層のアルカリ金属硫酸
    塩が、硫酸セシウムと硫酸カリウムの混合物であること
    を特徴とする請求項1乃至12の内のいずれか1項に記
    載の排ガス浄化材。
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