JP2001286337A - 棒状化粧料繰り出し式容器 - Google Patents

棒状化粧料繰り出し式容器

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Abstract

(57)【要約】 【課題】棒状に形成されたアイブロウ、アイライナー、
リップライナーなどの化粧料を収納した棒状化粧料繰り
出し式容器において、ネジ棒2の外周面のオネジ29に
螺合する点状に隆起した突起を筒体3の内周面に複数設
けることにより、螺合の噛み合い力を十分保持できるう
え、金型構造を単純にして成形や金型加工に手間がかか
らなく、成形効率や金型の耐久性も向上し製造コストが
削減できる安価な棒状化粧料繰り出し式容器を提供す
る。 【解決手段】先端に棒状化粧料10を保持するネジ棒2
を内蔵する貫通穴を設けた先筒1と、この先筒1の後部
軸方向に回転自在に係合され、前記ネジ棒2の外周面の
オネジ29と螺合する筒体3とを備え、この筒体3と前
記先筒1との相対回転により、前記ネジ棒2に保持され
た棒状化粧料10が先筒1先端から出没する棒状化粧料
繰り出し式容器において、前記ネジ棒2の外周面のオネ
ジ29に螺合する点状に隆起した突起35、36を、内
周面円周上に複数箇所設けた、前記筒体3を有すること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明に属する技術分野】本発明は、棒状に形成された
アイブロウ、アイライナー、リップライナーなどの化粧
料を収納した棒状化粧料繰り出し式容器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来から化粧料や筆記具に関して、メネ
ジ部材にネジ棒を螺合させ相対回転により、繰り出し機
構を発生しているものが提案されている。図9から図1
1は、特許公報第2905825号に開示された繰り出
し式化粧料容器のメネジ部材の構造を示すものである。
この容器は、軸方向に連結され相対的に回動する2本の
筒体のいずれかには、螺旋溝の切られた内周面を有する
メネジ部材が設けられており、化粧料を保持し、筒体内
周面に軸方向進退可能に収められたネジ棒の外周面にあ
る突起が螺合することにより、繰り出し機構を発生して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の繰り出し式容器
は、軸方向に進退可能に収められたネジ棒などの後部外
周面にネジ係合部を設け、ストローク長さ分の螺旋溝の
切られた筒体に螺合されたものや、ネジ棒外周面のスト
ローク長さ分にオネジや一群の突起が形成され、筒体の
一部のメネジと螺合されている。
【0004】したがって、筒体の内周面にメネジを設け
るために螺旋溝や螺旋状突起を形成する必要があった。
そのためには、螺旋状にした金属部品を組み込んだり、
また、射出成形により樹脂製で螺旋溝や螺旋状突起を形
成で場合は、離型時に金型や製品を回転させたり、金型
のネジ部のコアピンを複雑な形状で組み合わせてメネジ
を形成したりする必要があり、成形や金型加工に手間が
掛かりコスト高につながっていた。
【0005】以上のことから、本発明は前記課題に鑑み
て創案されたものであり、棒状化粧料繰り出し式容器に
おいて、先端に棒状化粧料を保持するネジ棒の外周面に
形成したオネジと螺合する筒体の内周面に、点状に隆起
した単純な形状の突起を形成することにより、筒体のネ
ジ螺合部の成形を容易にでき、金型も複雑にしなくてよ
い棒状化粧料繰り出し式容器を提供することを技術的課
題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の棒状化粧料繰り出し式容器は以下の手段を
採用した。
【0007】すなわち、本発明の棒状化粧料繰り出し式
容器は、先端に棒状化粧料を保持するネジ棒を内蔵する
貫通穴を設けた先筒と、この先筒の後部軸方向に回転自
在に係合され、前記ネジ棒の外周面のオネジと螺合する
筒体とを備え、この筒体と前記先筒との相対回転によ
り、前記ネジ棒に保持された棒状化粧料が先筒先端から
出没する棒状化粧料繰り出し式容器において、前記ネジ
棒の外周面のオネジに螺合する点状に隆起した突起を、
内周面円周上に複数箇所設けた、前記筒体を有すること
を特徴とする。
【0008】以上の構成を採用することにより、ネジ棒
2に螺合するメネジ部材すなわち筒体3内に点状に隆起
した単純な形状の突起35、36を形成することによ
り、螺旋溝を成形させるためにコイル部品を組み込んだ
り、射出成形後に金型から製品を取り出すために製品や
コアピンを回転させることがなく、また、螺旋状突起を
形成するために複雑な形状の金型(コアピンの合わせ
部)を製造する必要がない。
【0009】そして、筒体3の内周面に、点状に隆起し
た突起を、対面一対の突部35と、一定の距離を移動し
た位置で、かつ前記第一の突部35と軸線を中心に90
度回転した位置に、対面一対の第二の突部36を設ける
ことにより、螺合の噛み合い力を十分保持できるように
複数の突部を形成しても、筒体3内周面のネジ嵌合部は
単純な金型構造にでき、成形や金型加工に手間がかから
ないので、成形効率が上がり、金型の耐久性も向上す
る。そして、製造コストが削減でき、安価な棒状化粧料
繰り出し式容器を提供することができる。
【0010】
【実施例】以下に本発明の棒状化粧料繰り出し式容器の
実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明の棒状
化粧料収納時の断面図であり、図2は最大繰り出し時の
断面図である。
【0011】[先筒1]先筒1は円筒形状であり、外形
前半部は先端に向い、縮径するようにテーパーがついて
いる。後半部は、中心部最大外径より細くなっていて、
本体5と係合させるための突部11が外円周上に3箇所
設けられている。中心部の最大外径は本体外径と同一寸
法である。
【0012】内径側は先端内径12が棒状化粧料断面と
わずかに大きい相似形状をしている。また、内径13は
ネジ棒の棒状化粧料保持部21の断面外径よりわずかに
大きい相似形状であり、ネジ棒2が軸方向摺動自在であ
る。その内径13にはネジ棒のリブ22が係合する縦溝
14が円周上対角に2本形成されて、ネジ棒2が回転不
能となっている。そして、先筒1内径後半部は、筒体3
を回転可能に内設し、円周突部15により、筒体3の円
周突部31と係合している。先筒1の材料は樹脂製であ
り、ABS、AS、PS、POM等が適している。
【0013】[ネジ棒2]ネジ棒2は図3から図5に示
すように棒形状である。先端部21は、棒状化粧料10
を保持する孔24と先筒1の縦溝14と回転不能かつ軸
方向摺動自在に係合するリブ22が設置されている。そ
の孔24内には、棒状化粧料10を嵌着させるための縦
リブ25が、内周上の軸方向に4本設置されている。棒
状化粧料10の円周方向の断面形状は楕円形状である
が、円形、多角形など任意に選択できる。
【0014】ネジ棒2の後部は軸方向の断面が半球状の
ネジ山26、ネジ溝27によりオネジ29が構成されて
いる。ネジ山、ネジ溝の断面形状は半球状以外に、台形
や三角形、Rの複合形状などが選択できる。実施例は2
条ネジであるが、1条、4条など自由に設定できる。ネ
ジ棒2の材料は樹脂製であり、POM、PP、ABS等
が適している。
【0015】[筒体3]筒体3は図6から図7に示すよ
うに筒形状をなしている。外周部に先筒1との円周突部
15と係合する円周突部31があり、先筒と回転可能に
係合されている。その後部に円周溝32にゴム製のOリ
ング6を組み付けることにより、筒体3と先筒6の回転
抵抗を発生させ、棒状化粧料を繰り出して使用するさ
い、心地よい抵抗感と、ハンドバック内の振動で簡単に
繰り出して棒状化粧料を破損してしまうのを防止でき
る。
【0016】筒体3の外周面後部には、本体5を係合し
たさい本体5と一体に回転するため、縦リブ33が円周
上に8本設置されている。
【0017】筒体3の先端方向の内周面に断面が半球状
の点状に隆起した突起(第一の突部)35が対面に2箇
所あり、その突起35からネジ筒2のネジリード(2条
ネジ)の4分の1(ピッチの2分の1)の距離Cを離れ
た位置で、かつ、軸線を中心に90°回転した位置に半
球状で点状に隆起した突起(第二の突起)36を対面に
2箇所(計4箇所)設置している。図12に上記突起3
5、36を形成するための金型のコアピンの合わせ形状
を示ように、螺合の噛み合い力を保持するように複数の
突起を形成しても、単純な金型構造で成形することがで
きる。突起35、36の断面形状は、半球状以外に、台
形や四角形、三角形、Rの複合形状などが選択できる。
筒体3の材料は樹脂製であり、ABS、AS、PS、P
OM等が適している。
【0018】[本体5]本体5の外径は先筒1の最大外
径と同一であり、後部が塞がれた筒形状をなす。内部に
は先筒1の、外円周上の3箇所の突部11と係合させる
円周突部52と、筒体3を回転不能に係止させる縦リブ
51を内周に等分4箇所設置されている。材料は樹脂製
であり、ABS、AS、PS、POM等が適している。
【0019】以上の部品を構成することにより、先筒1
を保持固定し本体5を回転すると、縦リブ51、33を
介して筒体3に回転が伝わり、先筒1の縦溝14とネジ
棒2の縦リブ22を介して、ネジ棒2と筒体3が相対回
転し、螺合された筒体3の突起35、36がネジ棒2の
ネジ溝27に沿ってネジ棒先端に保持された棒状化粧料
が繰り出され、先筒先端から出没を行う。
【0020】先筒1と本体5を着脱自在に係合させるこ
とにより、先筒1とネジ棒2と棒状化粧料10、および
筒体6を組み込んだ、先筒組付け品7をレフィルとし
て、自由に組替えることができる。また、棒状化粧料の
種類の違うものを組替えたり、外径や形状の違う棒状化
粧料を使い分けることができる。また、両端が開口した
本体により、先端方向と後端方向に先筒組付け品7を組
み込んで、両端に2種類の棒状化粧料を使い分けたり、
後端にアイライナー用NBR製のスポンジやアイブロウ
用のナイロン繊維を針金で巻きつけたスパイラルブラシ
などの塗布具を組み込むことができる。
【0021】
【発明の効果】以上の構成を採用することにより、ネジ
棒2に螺合するメネジ部材すなわち筒体3内に点状に隆
起した単純な形状の突起35、36を形成することによ
り、螺旋溝を成形させるためにコイル部品を組み込んだ
り、射出成形後に金型から製品を取り出すために製品や
コアピンを回転させることがなく、また、螺旋状突起を
形成するために複雑な形状の金型(コアピンの合わせ
部)を製造する必要がない。
【0022】そして、ネジ棒2の外周面のオネジ29に
螺合する筒体3の内周面に、点状に隆起した突起を、対
面一対の突部35と、一定の距離を移動した位置で、か
つ前記第一の突部35と軸線を中心に90度回転した位
置に、対面一対の第二の突部36を設けることにより、
螺合の噛み合い力を十分保持できるように複数の突部を
形成しても、筒体3内周面のネジ嵌合部は単純な金型構
造にでき、成形や金型加工に手間がかからないので、成
形効率が上がり、金型の耐久性も向上する。そして、製
造コストが削減でき、安価な棒状化粧料繰り出し式容器
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の棒状化粧料繰り出し式容器の収納時を
表す断面図である。
【図2】本発明の棒状化粧料繰り出し式容器の最大繰り
出し時を表す断面図である。
【図3】本発明の棒状化粧料繰り出し式容器に使用する
ネジ棒の中間のオネジを省略表示した図である。
【図4】本発明の棒状化粧料繰り出し式容器に使用する
ネジ棒を先端方向から見た図である。
【図5】図4のA−Aから見た断面図である。
【図6】本発明の棒状化粧料繰り出し式容器に使用する
筒体の断面図である。
【図7】図6のB−Bから見た一部断面図である。
【図8】図7の先端(左)方向から見た図である。
【図9】特許公報2905825で開示された従来の螺
旋溝の切られたメネジ部材の断面図である。
【図10】特許公報2905825で開示された従来の
スパイラル状係合突状部の図である。
【図11】図10のD−Dから見た断面図である。
【図12】本発明の棒状化粧料繰り出し式容器に使用す
る筒体の金型のコアピンの合わせ部を表示した斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 先筒 10 棒状化粧
料 11 突部 12 先端内径 13 内径 14 縦溝 15 円周突部 2 ネジ棒 21 先端部 22 リブ 24 孔 25 縦リブ 26 ネジ山 27 ネジ溝 29 オネジ 3 筒体 31 円周突部 32 円周溝 33 縦リブ 35 突起(第
一の突部) 36 突起(第二の突部) 5 本体 51 縦リブ 52 円周突部 6 Oリング 7 先筒組付
け品 81 メネジ部材の螺旋溝 82 メネジ部
材の螺旋状突起 83 メネジ部材螺旋状突起

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端に棒状化粧料を保持するネジ棒を内蔵
    する貫通穴を設けた先筒と、この先筒の後部軸方向に回
    転自在に係合され、前記ネジ棒の外周面のオネジと螺合
    する筒体とを備え、この筒体と前記先筒との相対回転に
    より、前記ネジ棒に保持された棒状化粧料が先筒先端か
    ら出没する棒状化粧料繰り出し式容器において、 前記ネジ棒の外周面のオネジに螺合する点状に隆起した
    突起を、内周面円周上に複数箇所設けた、前記筒体を有
    することを特徴とする棒状化粧料繰り出し容器。
  2. 【請求項2】ネジ棒の外周面のオネジと螺合する点状に
    隆起した突起を、軸線を中心に90度づつ回転した位置
    の4箇所の、円周上の内周面に設けた、筒体を有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の棒状化粧料繰り出し容
    器。
  3. 【請求項3】ネジ棒の外周面のオネジに螺合する点状に
    隆起した突起を、対面一対の第一の突部と、一定の距離
    を移動した位置で、かつ前記第一の突部と軸線を中心に
    90度回転した位置に、対面一対の第二の突部を設け
    た、筒体を有することを特徴とする請求項1記載の棒状
    化粧料繰り出し容器。 【0001】
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