JP3147871B2 - 棒状化粧材繰出容器 - Google Patents

棒状化粧材繰出容器

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JP3147871B2
JP3147871B2 JP26582598A JP26582598A JP3147871B2 JP 3147871 B2 JP3147871 B2 JP 3147871B2 JP 26582598 A JP26582598 A JP 26582598A JP 26582598 A JP26582598 A JP 26582598A JP 3147871 B2 JP3147871 B2 JP 3147871B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は棒状化粧材(口紅や
アイライン等)の繰出容器に関する。より具体的には、
オネジの働きと、必要に応じて回転止用リブの働きとを
する一群の突起が外面に設けられた押棒を用いた、構造
が簡単で製造しやすい棒状化粧材繰出容器に関する。
【0002】
【従来の技術】棒状化粧材の繰出機構及び容器に例をと
り従来技術を説明する。棒状化粧材の繰出容器には、カ
ートリッジ式のものとそうでないものとがある。カート
リッジ式の容器では、各カートリッジ毎に異なる色彩の
芯材(以下棒状化粧材という)が内蔵されており、該カ
ートリッジを容器本体に適宜交換して装着することによ
り所望の色彩の化粧材を使用することができる。
【0003】図9は、実公平3−50814に開示され
た従来のカートリッジ式容器の容器本体の構造を示す断
面図である。この容器本体200の内部には、押棒20
1と内筒207とが収められている。押棒201の基部
203の外周にはオネジ205が切られている。また押
棒の基部以外の外面には突条206が切られている。一
方、内筒207の内面には、オネジ205と螺合するメ
ネジ209が内筒全長にわたって切られている。内筒2
07の外面には突条213が切られており、この突条2
13には、外筒215内面に切られている溝211が係
合する。
【0004】この容器本体200の外筒215の先端開
口217にカートリッジを挿入し、カートリッジ側の回
り止めと押棒201の突条206とを係合させた後、カ
ートリッジと容器本体とを相対的に回転させる(例えば
どちらかを止めてどちらかを回す)と押棒201が軸方
向に進退する。非カートリッジ式の容器では、棒状化粧
材は押棒201の先端に設けられたチャックに差込まれ
ており、棒状化粧材周囲の筒体等が押棒201の突条2
06と係合する等の手段を用いて、押棒201(オネジ
205)と内筒207(メネジ209)とを相対的に回
転させる。いずれにせよ、押棒は容器本体の軸方向に進
退し、棒状化粧材を繰出し・引込みさせることができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の繰出機構におい
ては、押棒に形成されたオネジと回転止め用凹凸(リブ
等)、及び、容器本体内に形成されたメネジが必須の要
素であった。そのためそれらの要素を各部品に形成する
ため複雑な設計又は加工方法を採らねばならなかった。
例えば実公平3−50814(図9)の繰出機構におい
ては次のような問題点があった。 内筒207のメネジ209が長いため、成形・加工
に手間がかかっていた。
【0006】 成形・加工上の制約(例えば、射出成
形コアピンの強度・加工)からメネジ209の径を小さ
くするができず、そのため容器全体を小径とすることが
できなかった。 押棒201の外周ほぼ全長にわたってオネジを切れ
ばこれと螺合するメネジの長さは短くてすむ。しかし、
そうすると押棒のオネジの表面に回り止めのための突条
又は溝を設けなければならないため、図10に示すよう
に押棒の形が複雑にならざるをえなかった。図10にお
いて、押棒305の外面にはオネジがほぼその全長にわ
たり切られており、オネジ山323の外面にはリブ32
1が設けられている。オネジは、容器本体の301のメ
ネジ部311と螺合し、リブ321はカートリッジ34
1内の係合溝351と係合し、カートリッジと押棒は同
期回転する。この図とは逆に、押棒オネジ外面に溝を切
り、カートリッジ側にリブを立ててもよい。
【0007】 外周にオネジの切られた押棒を割型を
用いた射出成形で作ろうとすると、型抜き時のアンダー
カット防止のため、ネジの径とピッチに対する制約が厳
しく、いきおいピッチの短いネジにならざるをえない。
そのため、繰出機構の操作性に問題が生じていた。
【0008】本発明は、構造が簡単で小径化でき、かつ
製造しやすい棒状化粧材繰出容器を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するため、本発明の棒状化粧材繰出容器は、 軸方向に
連結された相対的に回動自在の2本の筒体と、 これら
の筒体内に軸方向に進退可能に収められた押棒と、 こ
の押棒と連動し、棒状化粧材を保持するチャックと、上
記2本の筒体の一方(第一の筒体)と同期回転し、4条
のラセン溝の切られた内面を有するメネジ部材と、を具
備し; 上記押棒の外面には、メネジ部材のラセン溝と
螺合する一群の突起が設けられており; 上記押棒は上
記2本の筒体の他方(第二の筒体)と同期回転し、 上
記2本の筒体を相対的に回転させることによりメネジ部
材と押棒とを相対的に回転させ、もって押棒を進退させ
ることを特徴とする。
【0010】ここで、メネジ部材は、それ自体が単一の
部品である必要はなく、他の構成部品の一部に形成され
たもの(メネジ部)であってもよい。後述の溝付部材等
においても同様である。
【0011】本発明の繰出容器が動作する際の作用につ
いて説明する。メネジ部材の内面のラセン溝と押棒外面
の一群の突起とは螺合しており、押棒を回転させる(メ
ネジ部材を回転させてもよい)と、突起は順次ラセン溝
内をスパイラルな動きをしながら進む。それに伴い押棒
は回転しながら軸方向に進む。回転を逆にすると軸方向
の動きは逆(退く)となる。このような動作によって押
棒は進退する。棒状化粧材は、押棒と連動して、例えば
押棒の先端に固着されていたり、押棒の先端に当接する
とともにバネで押棒先端に密着するように付勢されてい
たりして、押棒が進むと棒状化粧材は繰り出され、押棒
が退くと引っ込む。あるいは、押棒は棒状化粧材を繰り
出すのみで、引き込みは使用者が人為的に棒状化粧材を
押し込む、いわゆるワンウェイタイプであってもよい。
【0012】このような作用をするためには、上記一群
の突起が、上記ラセン溝に螺合する仮想のスパイラル空
間の一部を占めるように配列されていて、例えば上記一
群の突起が、上記ラセン溝のピッチの整数倍のピッチ
で、上記押棒の軸方向に直線的に配列されていることが
好ましい。突起がラセン溝の壁と干渉することがない
し、押棒の設計・製造が容易だからである。ここで整数
とは一般的に1、つまり突起の軸方向のピッチがラセン
溝のピッチと等しくてよい。整数として2、3、4等と
してもよい(突起が歯ヌケになる)ことはもちろんであ
る。
【0013】従来のネジ式の繰出機構においては、ある
断面形状のネジが連続して切られていた。これは、ネジ
というものの一般的常識と、切削機械加工によってネジ
を得るという製造方法の制約から、それが当たり前と考
えられていたからである。しかし、よくよく考えてみる
と、多くの繰出機構においては、ある一定の断面形状の
ネジが連続してつながっている必要はない場合が大半で
ある。そのような仮想の連続ネジの要所要所に適当な形
状の一群の突起が断続して配置されているようなもの
を、“ネジ”として用いてもよい。その場合、一群の突
起のグループ分け(選択)によっては、それらの突起の
ピッチ、リード、ねじれ方向をある程度自由に選択する
こともできる。また、軸方向に一直線に並んでいるグル
ープの突起を選択すれば、リード無限大のネジ(スプラ
イン)となる。
【0014】溝付部材をさらに有する場合の作用につい
て説明する。溝付部材の溝は、メネジ部材のラセン溝と
は異なる態様で押棒外面の一群の突起と係合する。例え
ば、突起が押棒の軸方向に直線的に配列されていて、溝
付部材の溝が直線溝であり、押棒の直線配列突起が溝付
部材の直線溝と係合する(突起がまっすぐ溝内へ入って
進んでいく)としてよい。この状態では溝付部材と押棒
は同期回転し、溝付部材の回転を止めると、押棒の突起
は溝付部材の直線溝内に拘束されるため押棒は回転する
ことはできない(しかし直進はできる)。この状態で、
メネジ部材を回転させると、押棒の突起はラセン溝の側
壁に押されて、押棒は軸方向に進退する。メネジ部材の
回転を止めて溝付部材を回転させても同様である。
【0015】溝付部材の溝はメネジ部材のラセン溝とは
異なる態様で切られていなければならない。例えば、溝
付部材の溝がメネジ部材のラセン溝とピッチの異なるラ
セン溝、あるいは、ネジレ方向が逆のラセン溝であって
もよい。
【0016】本発明の実施例に係る棒状化粧材繰出容器
は、軸方向に連結された相対的に回動自在の2本の筒体
と、これらの筒体内に軸方向に進退可能に収められた押
棒と、この押棒と連動し棒状化粧材を保持するチャック
とを具備し;上記2本の筒体のいずれか(第一の筒体)
には、4条のラセン溝の切られた内面を有するメネジ部
材が設けられており、他方の筒体(第二の筒体)には、
上記メネジ部材のラセン溝とは異なる態様で切られた係
合溝を内面に有する溝付部材が設けられており、上記押
棒の外面には、メネジ部材のラセン溝と螺合するととも
に溝付部材の溝と係合する一群の突起が設けられてお
り、上記2本の筒体を相対的に回転させることによりメ
ネジ部材と溝付部材とを相対的に回転させ、もって押棒
を進退させ棒状化粧材を繰り出すことを特徴とする。
【0017】押棒の一群の突起と係合溝とは、通常、軸
方向摺動自在かつ回動不能に係合する。ここで、回動不
能とは、押棒と係合溝とが実質的に同期回転するように
との意味である。例えば、先筒内面に軸方向に真直ぐ切
られた縦溝中を、押棒の突起が軸方向に直進するような
状態である。ただし、押棒とメネジ部材との相対的な回
転が妨げられない程度であれば、縦溝がややスパイラル
になっていてもかまわない。また、係合部に多少のバッ
クラッシュ、ガタがあって、その分だけ回動してもかま
わない。
【0018】本発明の棒状化粧材繰出容器においては、
上記押棒の前進限又は後退限(ストロークエンド)を定
めるための、上記メネジ部材のラセン溝とは螺合せず同
部材と干渉して押棒のストッパーとなるストッパー突起
を、押棒外面にさらに設けてもよい。
【0019】本発明の棒状化粧材繰出容器においては、
上記押棒外面の一部が上記一群の突起を有しない円筒フ
ラット部となっており、このフラット部が上記メネジ部
材又は溝付部材中で空回りすることにより、押棒の繰出
又は引っ込みが部分的に不能となるようにしてもよい。
例えば、繰出ストロークエンドで空回りすることによ
り、使用者に、化粧材を使い切ったことを知らせること
ができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例に係る繰出
容器の図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の繰
出容器に用いる押棒の1実施例を表す図である。図2
は、図1の押棒をA−A断面にて見た断面図である。押
棒1の外面には一群の突起3が設けられている。突起3
は押棒軸方向に直線的にピッチPで、円周方向には90
°振り分けで4列、配列されている。突起3の形状は、
この例では半球であるが、その他の形状、たとえば三角
すい、四角すい、円すい、頂部を切除したこれらのすい
形、三角柱、四角柱、多角柱、円柱、だ円柱であっても
よい。押棒1の先端5は棒状化粧材等を押す(又は引
く)部分であり、基端フランジ7の面8は、後述のメネ
ジ部材端部と当接してストロークエンドを決めたり、戻
しスプリングを掛け渡す面となる。先端5、基端フラン
ジ7の形状もこの例に限定されるものではなく、例えば
棒状化粧材を把持するチャックを先端5に形成してもよ
い。押棒1本体の断面形状も円形に限られるものではな
く、適当な多角形等であってもよい。
【0021】図3は、図1の押棒の一群の突起と係合す
るラセン溝の切られたメネジ部材の断面図である。メネ
ジ部材11の内面13にはラセン溝15が、4条に切ら
れている。溝の条数は、多条にした方がラセン筒の長さ
を短くできる利点がある。この例では、ラセン溝15の
断面形状も、ラセン山17の断面形状も台形であるが、
その他の形状、例えばサインカーブ、円弧、三角、四角
等であってもよい。メネジ部材のラセン溝が切られてい
る部分の長さは、最低、押棒の突起が一個常に係合して
いるような長さあればよい。数ケの突起が常に係合して
いる状態が、強度上や円滑な動作上好ましい。
【0022】図4は、図1の押棒の一群の突起と係合す
る係合溝の切られた溝付部材の断面図である。溝付部材
21の内面23には直線溝である係合溝25が4列切ら
れている。係合溝25相互間は突条27で仕切られてい
る。この係合溝25には、押棒1の突起3の直線列がそ
のまま直線的に入ってくる。この状態では溝付部材21
と押棒1とは相対的に回転できなくなる(同期回転す
る)。溝付部材21を固定し、メネジ部材11を一回転
させると、ラセン溝の1リード分(4ピッチ分)押棒は
進退する。メネジ部材を固定して溝付部材を回転させて
も同じである。
【0023】溝付部材21の係合溝を直線溝以外の溝と
することもできる。要は、溝の壁(溝間の凸部)と押棒
外周の突起とが干渉せず、溝が押棒外周の突起の全てを
受け入れるものであればよいのである。例えば、メネジ
部材11のラセン溝15の倍のリードを持ったラセン溝
としてもよい場合がある。この場合は、溝付部材を固定
してメネジ部材を一回転させるとメネジ部材のラセン溝
のリード1/2分押棒は進退する。溝付部材の製造上か
らは、直線溝とすることが作りやすい。
【0024】この実施例の押棒、メネジ部材、溝付部材
の材料、製造方法は特に限定されるものではないが、押
棒は型成形(割型)で製造するのに適している。外面の
突起は単純な形状でもよく、アンダーカットが生じるお
それがないので、設計・製造が容易である。棒状化粧材
の容器用としては、これらの部品にはプラスチック材の
射出成形品が好適である。
【0025】図5は、本発明の棒状化粧材の繰出容器の
参考例を表す断面図である。棒状化粧材33は先筒31
内に軸方向(図の上下方向)に移動可能なように収めら
れている。棒状化粧材33の基端(図の下側端)は、押
棒51の先端に設けられた腔部53に嵌合して保持され
ている。図5の棒状化粧材繰出容器は、軸方向に連結さ
れた相対的に回動自在の先筒31及び容器本体筒41
と、これらの筒体内に軸方向に進退可能に収められた押
棒51と、この押棒と連動し棒状化粧材33を保持する
チャック(腔部53)とを具備し; 上記容器本体筒4
1には、1条のラセン溝47の切られた内面を有するメ
ネジ部45が設けられており、 上記先筒31には、上
記メネジ部45のラセン溝47とは異なる態様で切られ
た係合溝37が設けられており、 上記押棒51の外面
には、メネジ部45のラセン溝47と螺合するとともに
先筒の係合溝37と係合する一群の突起57が設けられ
ており; 上記先筒31と容器本体筒41とを相対的に
回転させることにより押棒51を進退させ棒状化粧材3
3を繰り出すことを特徴とする。また、図5に明確に示
されているように、押棒51が繰り出されるのに従っ
て、上記一群の突起57が、係合溝37に順次に係合嵌
入する。また、上記押棒51の前進限(ストロークエン
ド)を定めうる、上記メネジ部45のラセン溝47とは
螺合せず同部45と干渉して押棒51のストッパーとな
るストッパー部(フランジ55)が、押棒51の後部外
面に設けられている。さらに、上記押棒の先端部に化粧
材保持部(腔部53)が形成されており、この化粧材保
持部がメネジ部45に挿通可能である。
【0026】先筒31内面には係合溝37が直線的に切
られており、先筒31が繰出機構の溝付部材を兼ねてい
る。先筒31には、容器本体筒41が、回動自在に同軸
で嵌合している。容器本体筒41の内部にはメネジ部4
5が一体に形成されており、繰出機構のメネジ部材とし
て作用する。メネジ部45の内面には1条のラセン溝4
7が切られており、この溝には押棒51の突起57が螺
合している。容器本体筒41と先筒31の嵌合部には、
環状凸部39と環状凹部43よりなる回動自在の係止部
が設けられていて、先筒31が容易に抜けないようにな
っている。このような係止手段としては、他に、板バ
ネ、Oリング、各種形状の穴・突起係合を用いることが
できる。容器本体筒41の基端49には尾栓59が装着
されており、押棒51の基端フランジ55下面と当接し
て、押棒の基端側ストロークエンドを決めている。図5
に示されているように、先筒31の基端は、容器本体筒
41のメネジ部45の上端で途切れており、押棒51外
周の突起57は、メネジ部45のラセン溝47と、他の
何物をも介することなく螺合している。
【0027】押棒51の外面には突起57が、4本の列
状で、あるピッチで設けられている。一つの列は隣りの
列と1/4ピッチずつ軸方向にズレて、周方向に90°
回った位置に設けられている。この容器の作用について
説明する。例えば、容器本体筒41を左手の指で持っ
て、右手の指で先筒31を回すと、押棒51は先筒31
と同期回転する(押棒突起57が先筒係合溝37内に入
り込んでいるため)。そのため、メネジ部45のラセン
溝47と係合している押棒突起57は、ラセン溝に沿っ
て回転しながら軸方向に移動し、押棒が繰り出され(又
は引込まれ)ていく。この押棒の軸方向の動きと連動し
て棒状化粧材33も繰り出され(又は引込まれ)る。
【0028】図6は、本発明の繰出機構を応用した棒状
化粧材の繰り出し容器の他の1参考例を表す断面図であ
る。この容器では、先筒31の側に1条のラセン溝63
が切られたメネジ部61があり、容器本体筒41側に係
合溝65があり、図5の容器と逆になっている。押棒5
1の外面には、図5の容器の押棒と同様の形状で突起5
7が形成されている。これでも前述と同様の繰り出し動
作が可能である。ただし、図5の容器の場合は、棒状化
粧材33と先筒31とが同期回転するため、棒状化粧材
33は先筒の先端口35からまっすぐ出入りするけれど
も、図6の容器の場合は、棒状化粧材33は同先端口3
5から回転しながら出入りする。この点が両者は異な
る。なお、容器本体筒41と押棒51との間の回り止め
は、押棒51下端のフランジに突起を設け、容器本体筒
41内面に軸方向溝を設け、この突起と溝とを係合させ
る方法により行ってもよい。
【0029】図7は、本発明の他の1参考例に係る繰出
容器の要部を表す断面図である。図8は、図7の容器の
スパイラル状係合突条部を示す図であって、(A)は図
7のA−A断面を、(B)は(A)のB−B断面を表
す。この実施例では、押棒171外面の一群の突起17
3は、容器筒161内面に設けられたスパイラル状の係
合突条163と係合している。係合突条163は、スパ
イラル状に容器筒161内面に設けられており、押棒1
71外面の一群の突起の少くとも一個は、その上面で、
また同突起の少くとも一個は、その下面で、突条163
と係合する。そのため、押棒171は軸方向に一定位置
を保持される。押棒と容器筒とが相対的に回転すると、
突起は係合突条に沿って摺動し、押棒は進退する。突条
163は、図8(A)、(B)に示されているように、
スパイラル一周期分設ける必要はない。そのため、容器
筒161をプラスチック射出成形で成形する場合にも、
回転抜き出し形のコアピンを使用しなくとも製造するこ
とができる。
【0030】図11は、本発明の1参考例に係る口紅容
器の断面図である。この口紅容器の基本構成は、図5の
棒状化粧材繰出容器とほぼ同じである。すなわち、口紅
360は、その基部(図の下側)において、チャック3
73に差し込まれて支持されている。チャック373
は、押棒371と一体物である。チャック373と口紅
360は、押棒371の進退に伴って、先筒361の内
孔363内を摺動する。先筒361先端口362の端面
(上端面)は斜めに切り取られたような形状をしてい
る。同様に、口紅360の先端も斜めになっている。
【0031】先筒361の基部は回り止め部(溝付部
材)365となっている。この回り止め部365の内面
の係合溝366と、押棒外面の突起375とは、回動不
能かつ軸方向摺動自在に係合する。そのため、押棒37
1と先筒361とは同期回転する。回り止め部365の
外周面は、容器筒391の先端内孔393に回動自在に
嵌合している。回り止め部365の外周面には、0リン
グ溝367が切られており、同溝に0リング380が装
着されている。この0リング380は、先筒361と容
器筒391とを相対回転させる際に適当な摺動抵抗を与
える。回り止め部365外周面の係止突起368と、容
器筒先端内孔393の係止凹部395とは、係合して両
筒の抜け止め(回動は自在)となる。
【0032】図11の押棒371外面には、軸方向直線
状に、あるピッチで一群の突起375が突設されてい
る。この突起375は、メネジ部材381内面の2条の
ラセン溝383と螺合している。メネジ部材381は、
その外面のローレット385と、容器筒391内面のロ
ーレット397とによって、容器筒391と回動不能に
係止されている。なお、この口紅容器の容器筒391
は、底部399を有する円筒状をしている。図11の口
紅容器の先筒361と容器筒391とを相対的に回転さ
せると、押棒371とメネジ部材381とが相対的に回
転して、押棒371、チャック373、口紅360が繰
出し、引っ込みされる。
【0033】図11の口紅容器においては、押棒371
の前進限を定めるためのストッパー突起377が、押棒
371下端部外面に設けられている。このストッパー突
起377は、メネジ部材381のラセン溝383とは螺
合せず(対応する部分にラセン溝が無い)、同部材38
1の下端面に当接する。そのため、それ以上は押棒37
1は上昇(前進)できない。このようなストッパー突起
377が存在するので、メネジ部材381を押棒371
の下から押棒にねじ込むことはできない。そのため、メ
ネジ部材381をC字形の切欠きを有するリング状とし
て、押棒371の横からはめ込むようにしている。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明かなように、本発明の
棒状化粧材繰出容器は以下の効果を発揮する。 連続ネジの切られている押棒と比べて、本発明の容
器の押棒は、製造上の制約条件が少ないため、細長く、
任意のピッチを有する押棒が得られる。そのため、本発
明の繰出容器もコンパクトで高機能なものにできる。 本発明の容器の押棒の外面に、仮想の連続ネジの要
所要所を占めるように配置されている一群の突起のグル
ープ分け(選択)によっては、得られる”ネジ”のピッ
チ、リード、ねじれ方向をある程度自由に選択すること
もできる。
【0035】 押棒外面の一群の突起を、整列状態も
しくはそれに近い状態で押棒外面に配列することができ
る。これにより、同じ押棒にある突起(外面突起)を、
一部は螺旋状に絡み合うメネジ構造部として用い、それ
以外の一部を突起を縦に使用し回転を抑止する回転止め
に用いることもできる。この特徴により、様々な作用を
する繰出容器の基本機構が経済的に実現できる。 押棒表面の突起は単純な形状としうるので、押棒の
製造が容易である。特に、押棒全長の表面にネジを切る
場合ではネジ加工又は金型製作が大変なのと比較する
と、この効果が著しい。
【0036】 押棒の一群の突起と係合するラセン溝
の切られたメネジ部材の溝の条数を多条(4条)にした
ことでラセン筒の長さを短くすることができる。 押棒の突起と係合するメネジ部(又はスパイラル係
合突条部)の長さが短くてすむため製造が容易である。
特に、スパイラル係合突条でメネジを代用する場合に
は、回転抜出しコアピンを用いることなく射出成形でき
る。 押棒の基端に係合突起(又はオネジ)を付けて、容
器本体側にメネジを設けたもの(実公平3−50814
等)と比較して、押棒自体がラセン機能を果たしている
ため、押棒や容器本体の外径を細くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繰出容器に用いる押棒の一実施例を表
す図である。
【図2】図1の押棒をA−A断面にて見た断面図であ
る。
【図3】図1の押棒の一群の突起と係合するラセン溝の
切られたメネジ部材の断面図である。
【図4】図1の押棒の一群の突起と係合する係合溝の切
られた溝付部材の断面図である。
【図5】本発明の棒状化粧材繰出容器の1参考例を表す
断面図である。
【図6】本発明の棒状化粧材繰出容器の他の1参考例を
表す断面図である。
【図7】本発明の他の1参考例に係る繰出容器の要部を
表す断面図である。
【図8】図7の容器のスパイラル状係合突条部を示す図
であって、(A)は図7のA−A断面を、(B)は
(A)のB−B断面を表す。
【図9】実公平3−50814に開示された従来のカー
トリッジ式容器の容器本体の構造を示す断面図である。
【図10】本発明に対する比較例として考えられる繰出
容器を表す断面図である。
【図11】本発明の1参考例に係る口紅容器の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 押棒 3 突起 5 先端 7 基端フランジ 8 面 11 メネジ部材 13 内面 15 ラセン溝 17 ラセン山 21 溝付部材 23 内面 25 係合溝 27 突条 31 先筒 33 棒状化粧材 35 先端口 37 係合溝 39 環状凸部 41 容器本体筒 43 環状凹部 45 メネジ部 47 ラセン溝 49 基端 51 押棒 53 腔部 55 基端フランジ 57 突起 59 尾栓 61 メネジ部 63 ラセン溝 65 係合溝 360 口紅 361 先筒 362 先筒口 363 内孔 365 回り止め部 366 係合溝 367 0リング溝 368 係止突起 371 チャック付押棒 373 チャック 375 突起 380 0リング 381 メネジ部材 383 ラセン溝 385 ローレット 391 容器筒 393 先端内孔 395 係止凹部 397 ローレット 399 底部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A45D 33/00 - 40/30 B43L 1/00 - 12/02 B43L 15/00 - 27/04 B43M 1/00 - 17/00 B43K 23/00 - 23/04 B05C 7/00 - 21/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に連結された相対的に回動自在の
    2本の筒体と、 これらの筒体内に軸方向に進退可能に収められた押棒
    と、 この押棒と連動し、棒状化粧材を保持するチャックと、 上記2本の筒体の一方(第一の筒体)と同期回転し、4
    条のラセン溝の切られた内面を有するメネジ部材と、を
    具備し;上記押棒の外面には、メネジ部材の4条のラセ
    ン溝と螺合する一群の突起が設けられており;上記押棒
    は上記2本の筒体の他方(第二の筒体)と同期回転し、 上記2本の筒体を相対的に回転させることによりメネジ
    部材と押棒とを相対的に回転させ、もって押棒を進退さ
    せることを特徴とする棒状化粧材繰出容器。
  2. 【請求項2】 上記4条のラセン溝に螺合する4列の一
    群の突起が上記押棒の外面に設けられていることを特徴
    とする請求項1記載の棒状化粧材繰出容器。
  3. 【請求項3】 上記一群の突起が、メネジ部材のラセン
    溝と、他の何物をも介することなく螺合していることを
    特徴とする請求項1又は2項記載の棒状化粧材繰出容
    器。
  4. 【請求項4】 上記押棒の後部に、上記メネジ部材のラ
    セン溝とは螺合せず、同部材と干渉して上記押棒の前進
    退を定めうるストッパー部が設けられていることを特徴
    とする請求項1〜3いずれか1項記載の棒状化粧材繰出
    容器。
  5. 【請求項5】 上記押棒の先端部に化粧材保持部(チャ
    ック)が形成されており、この化粧材保持部が上記メネ
    ジ部材に挿通可能であることを特徴とする請求項1〜4
    いずれか1項記載の棒状化粧材繰出容器。
  6. 【請求項6】 上記押棒の一群の突起の形状が、半球、
    三角すい、四角すい、円すい、頂部を切除したこれらの
    すい形、三角柱、四角柱、多角柱、円柱、又は、だ円柱
    であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載
    の棒状化粧材繰出容器。
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