JP2001286003A - パラレルハイブリッド車両 - Google Patents

パラレルハイブリッド車両

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JP2001286003A
JP2001286003A JP2000099180A JP2000099180A JP2001286003A JP 2001286003 A JP2001286003 A JP 2001286003A JP 2000099180 A JP2000099180 A JP 2000099180A JP 2000099180 A JP2000099180 A JP 2000099180A JP 2001286003 A JP2001286003 A JP 2001286003A
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Yasuo Sumi
泰夫 住
Koji Yabe
康志 矢部
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JATCO Ltd
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JATCO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電動発電機のみで車両を発進させると共に、ア
イドルストップされたエンジンを回転始動し、そのとき
の駆動力の変動を抑制防止する。 【解決手段】モータ/発電機2のロータ2Rにフライホ
イール16を取付け、直結クラッチ36を締結したとき
に、当該フライホイール16の慣性トルクでエンジン1
を回転させるようにする。このときのエンジンフリクシ
ョンでモータ/発電機トルクが消費されるのを当該モー
タ/発電機トルクの増加制御で補う。また、直結クラッ
チ36の締結と同時に1〜2変速を行い、駆動力低下の
違和感をなくす。車両の加速度GX を検出し、場合によ
っては発電機として回生作動させながら、モータ/発電
機トルクのフィードバック制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンと、発電
機を兼ねる電動機とを有し、これらの出力トルクを、遊
星歯車機構からなるトルク合成機構を介して変速装置に
伝達することにより、エンジン及び電動機の何れか一方
又は双方で走行駆動力を得るようにしたパラレルハイブ
リッド車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のパラレルハイブリッド車両として
は、例えば特開平10−68335号公報に記載される
ものがある。この従来例に記載されるものは、エンジン
の出力トルクと、電動発電機の出力トルクとを、遊星歯
車機構からなるトルク合成機構によって合成し、それを
変速装置を介して駆動輪に伝達する。このパラレルハイ
ブリッド車両は、車両の停車中にエンジンの回転を停止
する、所謂アイドルストップが行われ、このアイドルス
トップ中の車両発進時には、例えば電動発電機で車両を
発進させながら、直結クラッチを締結してエンジンと電
動発電機とを直結し、当該電動発電機の出力トルクの一
部でエンジンを回転させ、そこで例えば燃料を噴射する
などしてエンジンの回転を始動する。エンジンの回転が
始動した以後は、前述のように当該エンジンの出力トル
クと電動発電機の出力トルクとを合成して用いる。勿
論、エンジンの出力トルクだけで車両を駆動する場合も
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、電動発電機の
出力トルク一定で、車両を発進しながらエンジンの回転
を始動しようとすると、所謂エンジンのクランキング時
に、エンジンのフリクション分のトルクが消費されてし
まい、出力側のトルク、つまり駆動力が減少して違和感
がある。前記従来例では、車両の走行に必要な駆動力以
上の出力トルクを電動発電機に出力させて、駆動力の減
少を抑制しようとしているが、具体的に、どのようなタ
イミングで電動発電機の出力トルクの増大を行えばよい
のかが検討されていないため、例えばアクセル開度が大
きく、電動発電機への要求トルクが大きい場合を想定す
ると、そのような状況でも十分な出力トルクが得られる
ように電動発電機の出力容量を大きく設定する必要が生
じ、結果的に電動発電機や、それに電力を供給するため
の蓄電装置等の容量が増大し、重量の増大やコストアッ
プの原因となってしまう。また、エンジンが回転始動し
てからは、当該エンジンからの出力トルクが電動発電機
の出力トルクに付加されるため、一時的に駆動力が大き
くなり、違和感が生じる恐れがある。また、低車速で、
直結クラッチの締結が行われるため、直結クラッチ締結
と、変速装置での変速とが連続的に行われることによる
連続的な大きなトルク変動が発生し、乗心地を圧下させ
る恐れもある。
【0004】本発明は、上記従来例の未解決の課題に着
目してなされたものであり、電動発電機の容量を大きく
する必要がなかったり、直結クラッチを締結するときの
駆動力の大幅な低下を抑制したり、エンジンが回転始動
したときの駆動力の大幅な増大を抑制したり、連続的な
トルク変動を抑制したりすることができるパラレルハイ
ブリッド車両を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうち請求項1に係るパラレルハイブリッド
車両は、エンジンと、発電機及び電動機の両機能を備え
た電動発電機と、変速装置と、前記エンジンの出力トル
ク及び電動発電機の出力トルクを合成して出力するトル
ク合成機構と、前記エンジンと電動発電機とを直結する
直結クラッチと、前記電動発電機のみで車両を発進させ
ながら、前記直結クラッチでエンジンと電動発電機とを
直結し、当該電動発電機の駆動力でエンジンの回転を始
動する制御手段とを備えたパラレルハイブリッド車両に
おいて、前記電動発電機にフライホイールを付加したこ
とを特徴とするものである。
【0006】なお、従来、エンジンに付加されているフ
ライホイールは、例えばエンジン回転始動時の振動防止
のために残しておいてもよいが、車両発進後はエンジン
と電動発電機とが直結クラッチで直結されるため、電動
発電機を介してエンジンとフライホイールとが連結され
ることになり、本来のフライホイールと同等の作用をな
すので、これを除去しても差し支えない。
【0007】また、本発明のうち請求項2に係るパラレ
ルハイブリッド車両は、前記請求項1の発明において、
前記トルク合成機構は、エンジンと連結する第1要素
と、変速装置と連結する第2要素と、電動発電機と連結
する第3要素とからなる遊星歯車機構であり、前記直結
クラッチは、前記三つの要素のうちの二つの要素を締結
解放可能なクラッチであることを特徴とするものであ
る。
【0008】また、本発明のうち請求項3に係るパラレ
ルハイブリッド車両は、エンジンと、発電機及び電動機
の両機能を備えた電動発電機と、変速装置と、前記エン
ジンの出力トルク及び電動発電機の出力トルクを合成し
て出力するトルク合成機構と、前記エンジンと電動発電
機とを直結する直結クラッチと、前記電動発電機のみで
車両を発進させながら、前記直結クラッチを締結させて
エンジンと電動発電機とを直結し、当該電動発電機の駆
動力でエンジンの回転を始動する制御手段とを備えたパ
ラレルハイブリッド車両において、前記制御手段は、前
記直結クラッチの締結時に、前記変速装置の変速比をア
ップシフトさせる指令を出力することを特徴とするもの
である。
【0009】また、本発明のうち請求項4に係るパラレ
ルハイブリッド車両は、前記請求項1乃至3の発明にお
いて、車両の加速度を検出する加速度検出手段を備え、
前記制御手段は、前記直結クラッチが締結される以前の
車両加速度が、直結クラッチの締結中も継続されるよう
に前記増大される電動発電機の出力トルクを制御するこ
とを特徴とするものである。
【0010】また、本発明のうち請求項5に係るパラレ
ルハイブリッド車両は、前記請求項1乃至4の発明にお
いて、車両の加速度を検出する加速度検出手段を備え、
前記制御手段は、前記エンジンの回転が始動される以前
の車両加速度が、エンジンの回転が始動された以後も継
続されるように前記電動発電機の発電機としてのトルク
を制御することを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のパラレルハイブリ
ッド車両駆動装置の実施の形態を図面に基づいて説明す
る。図1は、本発明の一実施形態を示す概略構成図であ
り、エンジン1及び発電機及び電動機として作用する電
気的回転駆動源としての3相誘導モータ/発電機で構成
される交流式のモータ/発電機(電動発電機)2の出力
側が、夫々、トルク合成機構である差動装置3の入力側
に連結され、この差動装置3の出力側がトルクコンバー
タ等の発進装置を搭載していない変速装置4の入力側に
接続され、変速装置4の出力側が図示しない終減速装置
等を介して駆動輪5に連結されている。ちなみに、この
実施形態では、前記差動装置3と変速装置4との間に、
オイルポンプ13が配設されており、このオイルポンプ
13で創成される流体圧が変速装置4の制御並びに差動
装置3の直結クラッチの締結解放に用いられる。なお、
オイルポンプ13は、エンジン1とモータ/発電機2と
のトルク合成機構である差動装置3以外の動力発生源に
接続してもよい。
【0012】ここで、エンジン1はエンジン用コントロ
ーラECによって制御され、モータ/発電機2は、例え
ば図2に示すステータ2Sとロータ2Rとを有し、充電
可能なバッテリやコンデンサで構成される蓄電装置6に
接続されたモータ/発電機駆動回路7によって駆動制御
される。モータ/発電機駆動回路7は、蓄電装置6に接
続されたチョッパ7aと、このチョッパ7aとモータ/
発電機2との間に接続された例えば6つのサイリスタを
有し直流を3相交流に変換するインバータ7bとで構成
され、チョッパ7aに後述するモータ/発電機用コント
ローラ12からのデューティ制御信号DSが入力される
ことにより、このデューティ制御信号DSに応じたデュ
ーティ比のチョッパ信号をインバータ7bに出力する。
このインバータ7bは、図示しないモータ/発電機2の
ロータの回転位置を検出する位置センサの回転位置検出
信号に基づいて、モータ/発電機2の正回転時には電動
機として作用させ、逆回転時には発電機として作用させ
るように、その回転に同期した周波数で駆動する3相交
流を形成するように、例えば前記各サイリスタのゲート
制御信号を形成する。ちなみに、モータ/発電機2はエ
ンジン1同様、車両を駆動するためにも用いられるの
で、車両を駆動する側への回転方向を正回転とし、その
逆方向への回転方向を逆回転と定義する。
【0013】また、差動装置3は、図2、図3に示すよ
うに、トルク合成機構として遊星歯車機構21を備えて
構成されている。この遊星歯車機構21は、エンジン1
とモータ/発電機との間で作動機能を発現しながらトル
ク合成機構をなすものである。そして、サンギヤSと、
その外周側に等角間隔で噛合する複数のピニオンP(図
示省略)と、各ピニオンPを連結するピニオンキャリア
Cと、ピニオンPの外側に噛合するリングギヤRとを備
え、この遊星歯車機構21のリングギヤRがドライブシ
ャフト20を介してエンジン1(図ではENG)に連結
され、同じく遊星歯車機構21のサンギヤSがモータ/
発電機2のロータ2Rに連結され、同じく遊星歯車機構
21のピニオンキャリヤCがドラム23及び入力シャフ
ト22を介して変速装置4(図ではT/M)の入力側に
連結されている。
【0014】また、前記遊星歯車機構21のリングギヤ
R、即ちエンジン1とケース14との間には、当該リン
グギヤR、即ちエンジン1、最終的には変速装置4の回
転方向を正回転にのみ規制し、逆回転では締結して、そ
の逆回転を許容しないワンウエイクラッチOWCが介装
されている。また、前記遊星歯車機構21のリングギヤ
R、即ちエンジン1とピニオンキャリヤC、即ち変速装
置4の入力側との間には、両者の連結状態を制御する直
結クラッチ36が介装されている。
【0015】前記直結クラッチ36は、図2に示すよう
に、例えば湿式多板クラッチで構成され、前記リングギ
ヤRの外側とドラム23の内側とに配設された多数のフ
リクションプレート24をピストン25で押圧して、当
該リングギヤR、即ちエンジン1とドラム23、即ち変
速装置4の入力側とを直結する。この直結クラッチ36
のシリンダ部26には、ライン圧の一部をクラッチ圧と
して、図示しない電磁弁で給排する。この電磁弁の電磁
ソレノイド36a(図1参照)に供給される制御信号C
Sが低レベルであるときに前記遊星歯車機構21のリン
グギヤR、即ちエンジン1と変速装置4とを切り離した
非締結状態に、制御信号CSが高レベルであるときに両
者間を連結した締結状態に夫々制御される。
【0016】ちなみに、前述のようにエンジン1はワン
ウエイクラッチOWCによって正回転のみ許容されてい
るので、直結クラッチ36を締結すると、前記遊星歯車
機構21のリングギヤRとピニオンキャリヤCとが固定
され、その結果、正回転状態にあるモータ/発電機2と
エンジン1とが直結される。また、前記モータ/発電機
2のロータ2RとサンギヤSとを連結するコネクティン
グプレート40には、従来、エンジン1に付加されてい
るのと同等のフライホイール16が溶接されている。従
って、前述のように直結クラッチ36によってエンジン
とモータ/発電機2とが直結されると、このフライホイ
ール16は、元来のエンジンフライホイールと同等の機
能を果たすので、この実施形態ではエンジン1にフライ
ホイールを取り付けていない。なお、後述するようにエ
ンジン1はモータ/発電機2の駆動力で回転始動するの
であるが、そのときの爆発の振動を抑制するために、エ
ンジン1に小さなフライホイールを付加しておいてもよ
い。また、エンジン1内での爆発振動を抑制するため
に、本実施形態では、エンジン1の出力側にダンパー1
7を介装している。
【0017】さらに、変速装置4は、変速装置用コント
ローラTCによって車速とスロットル開度とをもとに予
め設定された変速制御マップを参照して決定された例え
ば第1速〜第4速の変速比に制御される。ちなみに、こ
の変速装置4は、後述するモータ/発電機用コントロー
ラ12と相互通信を行っており、例えばこのモータ/発
電機用コントローラ12からの1−2変速のアップシフ
ト指令があったときには、アップシフトを実行するよう
に構成されてる。
【0018】また、エンジン1及びモータ/発電機2に
は、その出力軸の回転数を検出するエンジン回転数セン
サ8及びモータ/発電機回転数センサ9が設けられてい
ると共に、図示しないセレクトレバーで選択されたレン
ジに応じたレンジ信号を出力するインヒビタースイッチ
10及びアクセルペダルの踏込みに応じたスロットル開
度を検出するスロットル開度センサ11及び車両の加速
度を検出する加速度センサ15及び車速を検出する車速
センサ40及びブレーキペダルの踏込み状態を検出する
ブレーキセンサ41が設けられ、これら回転数センサ8
及び9の回転数検出値NE 及びNM/G とインヒビタース
イッチ10のレンジ信号RS及びスロットル開度センサ
11のスロットル開度検出値TH及び加速度センサ15
の車両加速度GX 及び車速センサ40の車速VSP及びブ
レーキセンサ41で検出されたブレーキペダル踏込み状
態等がモータ/発電機2及び直結クラッチ36を制御す
るモータ/発電機用コントローラ12に供給される。ま
た、前記モータ/発電機用コントローラ12は、前記変
速装置用コントローラTCと相互通信を行い、例えば変
速装置4のギヤ比(変速段)等の情報を、変速装置信号
TSとして入力するように構成されている。また、この
モータ/発電機用コントローラ12は、前記エンジン用
コントローラECとも相互通信を行い、例えばエンジン
1の爆発等の情報を、エンジン信号ESとして入力する
ように構成されている。なお、前記モータ/発電機回転
数センサ9では、モータ/発電機2の正回転、逆回転も
検出することができる。
【0019】前記モータ/発電機用コントローラ12
は、少なくとも入力側インタフェース回路12a、演算
処理装置12b、記憶装置12c及び出力側インタフェ
ース回路12dを有するマイクロコンピュータ12eで
構成されている。入力側インタフェース回路12aに
は、エンジン回転数センサ8のエンジン回転数検出値N
E 、モータ/発電機回転数センサ9のモータ/発電機回
転数検出値NM/G 、インヒビタースイッチ10のレンジ
信号RS、スロットル開度センサ11のスロットル開度
検出値TH、加速度センサ15の車両加速度検出値
X 、車速センサ40の車速VSP、ブレーキセンサ41
のブレーキペダル踏込み状態、エンジン用コントローラ
ECのエンジン信号ES及び前記変速装置用コントロー
ラTCの変速装置信号TSが入力されている。
【0020】演算処理装置12bは、例えばキースイッ
チ(図示せず)がオン状態となって所定の電源が投入さ
れることにより作動状態となり、先ず初期化を行って、
モータ/発電機2への駆動デューティ制御信号MS及び
発電デューティ制御信号GSをオフ状態とすると共に、
直結クラッチ36へのクラッチ制御信号CSもオフ状態
とし、その後少なくとも発進時にエンジン回転数検出値
E 、モータ/発電機回転数検出値NM/G 、レンジ信号
RS及びスロットル開度検出値TH等に基づいてモータ
/発電機2及び直結クラッチ36を制御する。ちなみ
に、この実施形態では、車両の停車時にエンジン1の回
転を停止する、所謂アイドルストップを行うように構成
されている。
【0021】記憶装置12cは、演算処理装置12bの
演算処理に必要な処理プログラムを予め記憶していると
共に、演算処理装置12bの演算過程で必要な各種デー
タを記憶する。出力側インタフェース回路12dは、演
算処理装置12bの演算結果である駆動デューティ制御
信号MS及び発電デューティ制御信号GSとクラッチ制
御信号CSとをモータ/発電機駆動回路7及び電磁ソレ
ノイド36aに供給する。ちなみに、前記モータ/発電
機2では、逆起電圧を利用することにより、車両に制動
力を付与することも可能である。このモータ/発電機2
の制動トルク増加制御は、モータ/発電機2が発電機と
して作用しているときにはモータ/発電機駆動回路7の
チョッパ7aに供給するデューティ制御信号DSのデュ
ーティ比を大きくして発生する逆起電圧を増加させるこ
とにより制動トルクを増加させる。また、モータ/発電
機2が電動機として作用しているときには、デューティ
制御信号DSのデューティ比を小さくして駆動トルクを
減少させることにより制動トルクを増加させる。また、
モータ/発電機2の制動トルク減少制御は、上記とは逆
に、モータ/発電機2が発電機として作用しているとき
には、デューティ制御信号DSのデューティ比を小さく
して発生する逆起電力を減少させることにより制動トル
クを減少させ、モータ/発電機2が電動機として作用し
ているときには、デューティ制御信号DSのデューティ
比を大きくして駆動トルクを増加させることにより制動
トルクを減少させる。
【0022】次に、前述のようにエンジンがアイドルス
トップされている状態からの車両発進制御の概略につい
て説明する。前述のように、本実施形態ではアイドルス
トップによって、車両の停車中にエンジン1の回転が停
止されている。そこで、セレクトレバーの操作によって
ドライブレンジDを始めとする走行レンジが選択され、
且つスロットル開度THが“0”を越えている場合に
は、図4に示すように、前記直結クラッチ36を非締結
状態に維持したまま、前記モータ/発電機2を正回転さ
せ、正方向のトルクを出力する(図中の黒塗りの矢印が
正方向のトルク、白抜きの矢印が負方向のトルクを示
す)と、遊星歯車機構21のサンギヤSが回転される
が、リングギヤRはエンジン1と共に停止しているの
で、ピニオンキャリヤCが正回転し、その回転駆動トル
クが変速装置4から駆動輪5に伝達されて車両が発進す
る。このとき、モータ/発電機2に付加されているフラ
イホイール16も回転され、慣性トルクが蓄積される。
このモータ/発電機2の回転駆動トルクは、遊星歯車機
構21によって増幅されるので、例えば遊星歯車機構の
歯数比(サンギヤ/リングギヤ)が0.5程度であると
すると、変速装置4の入力側にはモータ/発電機2の駆
動トルクの3倍相当のトルクが入力されることになり、
モータ/発電機2の容量が小さくてよいことを表してい
る。また、3倍相当のトルクが得られる反面、回転数も
3倍になるが、前述のように回転されるフライホイール
16には十分な慣性トルクが蓄積されることになる。ま
た、これに伴って、前記オイルポンプも駆動される。
【0023】この状態を継続し、前記モータ/発電機2
の回転数が所定回転数以上となったときに、前記直結ク
ラッチ36を締結すると、図5に示すように、モータ/
発電機2の回転駆動トルクの一部及びフライホイール1
6の慣性トルクの一部が、遊星歯車機構21のリングギ
ヤR側、即ちエンジン1に分岐され、エンジン1のフリ
クションに抗してエンジン1は正回転され始める。
【0024】このエンジン1の回転数が、例えば予め設
定された所定回転数以上になったときに、例えばエンジ
ン1内に燃料を噴射することで爆発が開始し、図6に示
すように、当該エンジン1の回転が始動する。なお、共
線図は直結クラッチ36が未だ滑っている、所謂半締結
の状態を示しており、エンジン1の回転始動と共に、エ
ンジン1からの回転駆動力が変速装置4から駆動輪5に
伝達される。
【0025】やがて、図7に示すように、エンジン1の
回転数とモータ/発電機2の回転数とが一致した時点
で、直結クラッチ36が完全締結の状態になる。この状
態で、未だモータ/発電機2がモータとして作用する、
即ち正方向のトルクを出力しているとすると、車両は、
モータ/発電機2の回転駆動トルクとエンジン1の回転
駆動トルクとの合力で駆動される。一方、図8に示すよ
うに、モータ/発電機2を発電機として使用すると、当
該モータ/発電機2は正方向のトルクを回生することに
なる(遊星歯車機構ではでてゆくトルクを正方向とす
る)ので、車両は、エンジン1の回転駆動トルクからモ
ータ/発電機2の発電トルク、所謂回生トルクを減じた
分で駆動されることになる。従って、前述のように、モ
ータ/発電機2を発電機として使用することにより、車
両に制動力を付与することができる。
【0026】このようなモータ/発電機2の制御は、主
として運転者の要求する加速度に応じて行われるべきで
あり、本実施形態では運転者の意志を表すスロットル開
度とエンジンの実際の回転数から目標とするモータ/発
電機トルクを求め、そのトルクが得られるようにモータ
/発電機2の回転状態、トルクを制御する。次に、前記
エンジン1がアイドルストップしている状態での車両発
進時に前記モータ/発電機用コントローラ12内で行わ
れる演算処理について、図9のフローチャートを伴って
説明する。この演算処理は、前記モータ/発電機用コン
トローラ12内の演算処理装置12bで、所定制御時間
ΔT毎のタイマ割込によって行われる。また、このフロ
ーチャートでは特に通信のステップを設けていないが、
必要な情報やプログラムは随時入力インターフェース1
2aを介して外部や記憶装置12cから読込まれ、演算
処理中の情報は随時記憶装置12cに記憶される。
【0027】この演算処理では、まずステップS1で、
同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記
変速装置用コントローラTCから現在の変速比(変速
段)を読込む。次にステップS2に移行して、前記加速
度センサ15で検出された車両加速度GX 、スロットル
開度センサ11で検出されたスロットル開度TH、エン
ジン回転数センサ8で検出されたエンジン回転数NE
モータ/発電機回転数センサ9で検出されたモータ/発
電機回転数NM/G 、車速センサ40で検出された車速V
SP、ブレーキセンサ41で検出されたブレーキペダル踏
込み状態を読込む。
【0028】次にステップS3に移行して、同ステップ
内で行われる個別の演算処理に従って、現在行っている
制御がアイドルストップ後の発進制御であるか否かを判
定し、アイドルストップ後の発進制御である場合にはス
テップS4に移行し、そうでない場合にはステップS5
に移行する。前記ステップS4では、同ステップ内で行
われる個別の演算処理に従って、現在行っているアイド
ルストップ後の発進制御が完了したか否かを判定し、ア
イドルストップ後の発進が完了している場合には前記ス
テップS5に移行し、そうでない場合にはステップS6
に移行する。
【0029】前記ステップS6では、同ステップ内で行
われる個別の演算処理に従って、前記ステップS2で読
込んだスロットル開度THに応じたモータ/発電機トル
クが得られるようにしながらモータ/発電機回転数N
M/G を増加方向に制御してからステップS7に移行す
る。前記ステップS7では、同ステップ内で行われる個
別の演算処理に従って、前記直結クラッチ36の締結制
御が開始されたか否かを判定し、当該直結クラッチ36
の締結制御が開始されている場合にはステップS8に移
行し、そうでない場合にはステップS9に移行する。
【0030】前記ステップS9では、例えば車速VSP
20km/h±4km/h程度に相当するときのモータ
/発電機の回転数NM/G 程度に設定した所定モータ/発
電機回転数NM/G0に対し、前記ステップS2で読込んだ
モータ/発電機回転数NM/Gが当該所定モータ/発電機
回転数NM/G0以上であるか否かを判定し、当該モータ/
発電機回転数NM/G が所定モータ/発電機回転数NM/G0
以上である場合には前記ステップS8に移行し、そうで
ない場合にはメインプログラムに復帰する。なお、この
判定は、例えば前記モータ/発電機回転数NM/G が回/
分(rpm)で表されるとき、以下の数式が成立するか
否かでも判定することができる。
【0031】 前記ステップS8では、同ステップ内で行われる個別の
演算処理に従って、例えば前記直結クラッチ36へのク
ラッチ圧が所定値に達したか否かなどを用いて当該直結
クラッチ36の締結が完了したか否かを判定し、直結ク
ラッチ36の締結が完了している場合はステップS10
に移行し、そうでない場合はステップS11に移行す
る。
【0032】前記ステップS11では、後述する図10
の演算処理に従って、直結クラッチ36の締結制御を行
ってからステップS12に移行する。また、前記ステッ
プS10では、同ステップ内で行われる個別の演算処理
に従って、アイドルストップ後の発進が完了したと判定
してから前記ステップS12に移行する。
【0033】前記ステップS12では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS1で
読込んだ変速装置4内の変速比(変速段)が2速以上で
あるか否かを判定し、当該変速比(変速段)が2速以上
である場合にはステップS13に移行し、そうでない場
合にはステップS14に移行する。前記ステップS14
では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従っ
て、前記変速装置用コントローラTCに向けて、1速か
ら2速への変速指令を出力してから前記ステップS13
に移行する。
【0034】前記ステップS13では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、例えば前記エンジン
用コントローラECからのエンジン信号ESから、エン
ジン1の最初の爆発(以下、初爆とも記す)を確認した
か否かを判定し、エンジン1の初爆が確認されていると
きはメインプログラムに復帰し、そうでない場合にはス
テップS15に移行する。
【0035】前記ステップS15では、前記ステップS
2で読込んだエンジン回転数NE が比較的小さな回転数
に設定された所定エンジン回転数NE0以上であるか否か
を判定し、当該エンジン回転数NE が所定エンジン回転
数NE0以上である場合にはステップS16に移行し、そ
うでない場合にはメインプログラムに復帰する。前記ス
テップS16では、同ステップ内で行われる個別の演算
処理に従って、前記変速装置用コントローラTCからの
変速装置信号TSから、1速から2速への変速が完了し
ているか否かを判定し、1速から2速への変速が完了し
ている場合にはステップS17に移行し、そうでない場
合にはメインプログラムに復帰する。
【0036】前記ステップS17では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、前記エンジン用コン
トローラECに向けて、エンジン回転始動指令を出力し
てからメインプログラムに復帰する。一方、前記ステッ
プS5では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に
従って、前記ステップS8と同様に、前記直結クラッチ
36の締結が完了したか否かを判定し、当該直結クラッ
チ36の締結が完了している場合はステップS18に移
行し、そうでない場合はステップS19に移行する。
【0037】前記ステップS19では、前記ステップS
11と同様に、後述する図10の演算処理に従って、直
結クラッチ36の締結制御を行ってから前記ステップS
18に移行する。前記ステップS18では、前記ステッ
プS1で読込んだ車速VSPが、本来、1速から2速への
変速を行う所定1−2変速車速VSP1-2 以上であるか否
かを判定し、当該車速VSPが所定1−2変速車速V
SP1-2 以上である場合にはステップS20に移行し、そ
うでない場合にはメインプログラムに復帰する。
【0038】前記ステップS20では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS12
と同様に、前記変速装置4内の変速比(変速段)が2速
以上であるか否かを判定し、当該変速比(変速段)が2
速以上である場合にはメインプログラムに復帰し、そう
でない場合にはステップS21に移行する。前記ステッ
プS21では、同ステップ内で行われる個別の演算処理
に従って、前記ステップS14と同様に、前記変速装置
用コントローラTCに向けて、1速から2速への変速指
令を出力してからメインプログラムに復帰する。
【0039】次に、前記図9の演算処理のステップS1
1,ステップS19で行われる直結クラッチ締結制御に
ついて、図10のフローチャートを用いて説明する。こ
のマイナプログラムでは、まずステップS111で、前
記直結クラッチ36のシリンダ室26に供給されている
直結クラッチ圧PCLを図示されない圧力センサから読込
む。
【0040】次にステップS112に移行して、前記ス
テップS111で読込んだ直結クラッチ圧PCLが、直結
クラッチ36の完全締結を意味する完全締結圧PCL0
上であるか否かを判定し、当該直結クラッチ圧PCLが締
結圧PCL0 以上である場合にはステップS113に移行
し、そうでない場合にはステップS114に移行する。
【0041】前記ステップS113では、同ステップ内
で行われる個別の演算処理に従って、前記直結クラッチ
圧PCLが前記完全締結圧PCL0 となるクラッチ制御信号
CSを創成出力してから、前記図9の演算処理のステッ
プS12又はステップS18に移行する。また、前記ス
テップS114では、同ステップ内で行われる個別の演
算処理に従って、前記ステップS111で読込んだ直結
クラッチ圧PCLに所定増加圧ΔP CLを加えた値が新たな
直結クラッチ圧PCLとなるクラッチ制御信号CSを創成
出力してから、前記図9の演算処理のステップS12又
はステップS18に移行する。
【0042】前記図9の演算処理によれば、前述のよう
にエンジン1がアイドルストップしている車両の停車状
態から、アクセルペダルを踏み込み、スロットル開度T
Hが大きくなると、前記ステップS1、ステップS2を
経てステップS3に移行し、現在はアイドルストップ後
の発進制御が必要であるからステップS4に移行し、更
に現在はアイドルストップ後の発進が完了していないた
めにステップS6に移行し、前記スロットル開度THに
応じたモータ/発電機トルクが得られるように前記チョ
ッパ7aへのデューティ制御信号DSを出力し、その結
果、モータ/発電機2は正方向のトルクを出力し続け
て、モータ/発電機回転数NM/G は主として増加方向に
制御され、このモータ/発電機2の駆動トルクだけで車
両が発進する。なお、これと同時に前記フライホイール
16が回転駆動されるので、当該フライホイール16に
は慣性トルクが蓄積される。また、通常の発進同様、変
速装置4内の変速比は、所謂1速の状態で発進してい
る。
【0043】これに続いてステップS7に移行し、未だ
直結クラッチ36の締結制御は開始されていないので、
ステップ9に移行するが、車両の発進直後ではモータ/
発電機回転数NM/G は前記所定モータ/発電機回転数N
M/G0に到達していないので、そのまま、メインプログラ
ムに復帰する。このフローを繰り返し、モータ/発電機
回転数NM/G が増加を続け、やがて前記所定モータ/発
電機回転数NM/G0になると、ステップS9からステップ
S8に移行する。この時点では、直結クラッチ36は非
締結状態であるからステップ11に移行し、前記図10
の演算処理のステップS112からステップS114で
直結クラッチ圧PCLを次第に増圧し、直結クラッチ36
を締結してゆく。また、これと平行して、現在の変速比
は1速であるから、前記図9の演算処理のステップS1
2からステップS14に移行して、変速装置4に対し、
1速から2速への変速指令を出力する。従って、前記直
結クラッチ36の締結制御と平行して、変速装置4内で
は、1速から2速への変速制御が実行される。
【0044】続いて、エンジン1が未だ回転始動してい
ないため、初爆が確認されておらず、図9の演算処理の
ステップS13からステップS15に移行するが、少な
くともこの時点ではエンジン回転数NE が比較的小さな
回転数に設定された所定エンジン回転数NE0以上ではな
いので、そのままメインプログラムに復帰する。なお、
これ以後は、前記直結クラッチ締結制御が開始されてい
るため、図9の演算処理のステップS7からステップS
8にジャンプして、同ステップS9でのモータ/発電機
回転数NM/G の判定は行わない。
【0045】次に、凡そ直結クラッチ36が完全に締結
する以前、即ちエンジン1とモータ/発電機2とが互い
にスリップしている状態で、エンジン1の回転数NE
前記比較的小さな回転数に設定された所定エンジン回転
数NE0以上になる。また、それより以前に、前記変速装
置4内での1速〜2速への変速制御は完了する。そのた
め、図9の演算処理では、ステップS7からステップS
8,ステップS11,ステップS12,ステップS13
の順に移行し、未だエンジン1の初爆は確認されていな
いからステップS15に移行する。この時点で、エンジ
ン回転数NE が所定エンジン回転数NE0以上であること
からステップS16に移行し、更に変速装置4内での1
速から2速への変速制御が完了しているためにステップ
S17に移行し、ここで、エンジン用コントローラEC
に向けてエンジン回転始動指令を出力する。これによ
り、一般的には、エンジン用コントローラECが燃料を
噴射してエンジン1内で爆発し、初爆が確認される。万
が一、初爆が確認されない場合には、同様のフローを経
て、次の制御タイミングで再びエンジンの回転始動指令
が出力される。従って、これ以後は、図9の演算処理の
ステップS13からメインプログラムに復帰するフロー
になる。
【0046】やがて、前記直結クラッチ36の締結が完
了すると、図9の演算処理のステップS8からステップ
S10に移行してアイドルストップ後の発進制御が完了
したと判定される。なお、アイドルストップ後の発進で
ない場合、つまり例えば車両が停車したばかりで、エン
ジン1がアイドルストップされていない状態での再発進
とか、何らかの応答遅れで直結クラッチ36の締結が完
了していなかったり、変速装置4内での1速から2速へ
の変速が終了していない場合には、ステップ5以後に移
行して、直結クラッチ36の締結制御(ステップS1
9)及び1速から2速への変速制御(ステップS21)
を行う。
【0047】図11は、この演算処理によるエンジンア
イドルストップ後の車両発進時のタイミングチャートで
ある。同図の時刻t00でアクセルペダルを踏み込み、ス
ロットル開度THが大きくなると、前記図9の演算処理
のステップS6で、当該スロットル開度THに応じた正
方向のモータ/発電機トルクTM/G が立ち上がる。この
ときはスロットル開度THが一定であるため、この後も
モータ/発電機トルクTM/G は一定値に維持され、その
結果、モータ/発電機回転数NM/G は一様の傾きで増速
する。また、車両に発生する車両加速度GX は一定であ
り、車速VSPも傾き一様で増速する。なお、図中の変速
装置出力軸回転数は、実質的に車速VSPと同等である。
【0048】その後、時刻t01でモータ/発電機回転数
M/G が前記所定モータ/発電機回転数NM/G0以上とな
ったので、図9の演算処理のステップS9からステップ
S8を経てステップS11に移行し、直結クラッチ36
の締結制御が行われる。ちなみに、直結クラッチの伝達
するトルクTCLは、前記フリクションプレート24がス
リップしている間、増幅される。この直結クラッチ36
がスリップしている間も、モータ/発電機2の出力トル
クTM/G の一部は、エンジン1のフリクションに抗して
当該エンジン1を回転させるために消費され、その結
果、車両加速度G X は一時的に減少する。但し、本実施
形態では、前記直結クラッチ36の締結制御以前に、前
記フライホイール16に慣性トルクが蓄積されており、
この慣性トルクの一部もエンジン1のフリクションに抗
して当該エンジン1を回転させるために使用されている
ため、フライホイールを付加していないパラレルハイブ
リッド車両に比べて、車両加速度GX の減少代、つまり
駆動力の減少代は小さい。
【0049】更に、本実施形態では、前記直結クラッチ
36の締結制御開始と同時に、図9の演算処理のステッ
プS14の指令により、変速装置4内で1速から2速へ
の変速制御が行われるため、連続的な大きなトルク変動
を防止することができ、乗心地が悪化するのを防止でき
る。また、前記モータ/発電機2の出力トルクTM/G
一部が、エンジン1のフリクションに抗して当該エンジ
ン1を回転させるために消費される駆動力、即ち車両加
速度の減少を、自動変速装置4内で行われたアップシフ
トによって一時的に駆動力、即ち車両加速度が減少した
ものとして、乗員は、さほど違和感を感じない。
【0050】このようにして、エンジン1のフリクショ
ンに抗してエンジン1が回転され始め、やがて時刻t02
でエンジン回転数NE が前記所定エンジン回転数NE0
上になると、前記図9の演算処理のステップS17の指
令により、エンジン1の回転始動が行われ、エンジン1
の初爆以後、エンジントルクTE が立ち上がる。しか
も、このとき直結クラッチ36がスリップしていること
によってエンジントルクTE は増幅され、モータ/発電
機トルクTM/G と合わせて駆動トルクが一時的に増大
し、車両加速度GX が増大する。但し、本実施例では、
エンジン1が初爆した後、エンジン1の出力トルクの一
部が前記フライホイール16を回転するために消費され
るため、このエンジン1回転始動後の車両加速度GX
増大代は、当該フライホイール16がない場合に比して
比較的小さい。
【0051】エンジン1内での爆発回数は、この後、加
速度的に増加するが、時刻t03でモータ/発電機2とエ
ンジン1とが直結してからは、エンジントルクTE は次
第に減少に転じ、一方のモータ/発電機2は時刻t00
後、ほぼ一定のトルクTM/Gを出力し続けているので、
車両加速度GX も時刻t03以後、次第に減少に転じ、エ
ンジントルクtE が一定となる時刻t04以後は、車両加
速度GX も比較的小さな一定値に維持される。
【0052】図12は、前記モータ/発電機2にフライ
ホイールを付加していないパラレルハイブリッド車両に
おいて、前記図9の演算処理で、エンジンがアイドルス
トップしている車両を発進させたときのタイミングチャ
ートである。このタイミングチャートでも、時刻t10
アクセルペダルを踏み込み、スロットル開度THが大き
くなると、当該スロットル開度THに応じた正方向のモ
ータ/発電機トルクT M/G が立ち上がる。このときもス
ロットル開度THが一定であるため、この後もモータ/
発電機トルクTM/G は一定値に維持され、その結果、モ
ータ/発電機回転数NM/G は一様の傾きで増速する。ま
た、車両に発生する車両加速度GX は一定であり、車速
SPも傾き一様で増速している。
【0053】その後、時刻t11でモータ/発電機回転数
M/G が前記所定モータ/発電機回転数NM/G0以上とな
り、直結クラッチ36の締結制御が行われる。直結クラ
ッチ36がスリップしている間も、モータ/発電機2の
出力トルクTM/G の一部が、エンジン1のフリクション
に抗して当該エンジン1を回転させるために消費され、
その結果、車両加速度GX は一時的に減少する。但し、
この場合は、モータ/発電機2にフライホイールが付加
されていないので、エンジン1のフリクションに抗して
当該エンジン1を回転させるトルクは、全てモータ/発
電機2の出力トルクで補われ、車両加速度GX の減少
代、つまり駆動力の減少代が大きい。
【0054】なお、この場合も、直結クラッチ36の締
結制御開始と同時に、変速装置4内で1速から2速への
変速制御が行われるので、乗員への違和感はやや減少さ
れる。やがて時刻t12でエンジン回転数NE が前記所定
エンジン回転数NE0以上になると、エンジン1の回転始
動が行われ、エンジン1の初爆以後、エンジントルクT
E が立ち上がる。このときも、直結クラッチ36がスリ
ップしていることによってエンジントルクTE は増幅さ
れ、モータ/発電機トルクTM/G と合わせて駆動トルク
が一時的に増大し、車両加速度GX が増大する。しか
も、この場合は、エンジン1の出力トルクが前記フライ
ホイールを回転するために消費されることがないため、
このエンジン1回転始動後の車両加速度GX の増大代
は、当該フライホイールがある場合に比して大きい。
【0055】また、時刻t13でモータ/発電機2とエン
ジン1とが直結してからは、エンジントルクTE は次第
に減少に転じ、一方のモータ/発電機2は時刻t10
後、ほぼ一定のトルクTM/G を出力し続けているので、
車両加速度GX も時刻t13以後、次第に減少に転じ、エ
ンジントルクtE が一定となる時刻t14以後は、車両加
速度GX も比較的小さな一定値に維持される。
【0056】このように、本実施形態では、モータ/発
電機2にフライホイール16を付加したことにより、モ
ータ/発電機2だけで車両を発進させながら、フライホ
イール16に慣性トルクを蓄積し、その慣性トルクでエ
ンジン1を回転させて始動させることが可能となるの
で、モータ/発電機2の出力トルクからエンジン1のフ
リクションに消費される分を抑制させることができ、こ
れにより駆動力の低下を抑制して違和感を低減すること
ができ、モータ/発電機2の容量を不必要に大きくする
必要がない。
【0057】また、直結クラッチ36の締結時に、変速
装置4内の変速比を1速から2速にアップシフトさせる
指令を出力することとしたため、前記モータ/発電機2
の出力トルクがエンジン1のフリクションに消費される
駆動力の低下を、アップシフト時の駆動力の低下に一致
させて、乗員への違和感を低減することができる。ちな
みに、エンジン1の特性として、低回転でトルクが安定
しないのに対して、モータ/発電機2をモータとして使
用する場合は、低回転ほど大きなトルクが得られるとい
う利点があり、このモータ/発電機2でのみ発進を行え
ることは、燃費の面で非常に有利である。また、前記フ
ライホイール16は、駆動輪からの路面反力トルクに対
してもイナーシャとして作用するので、エンジンブレー
キの代わりにもなる。また、トルク合成機構を遊星歯車
機構21とし、モータ/発電機2のみの車両発進時に、
遊星歯車機構21の三つの要素のうち、最も高回転とな
る回転要素、本実施形態ではサンギヤSにフライホイー
ルを付加したため、エンジン回転始動時の駆動力の低下
をより抑制することができる。
【0058】次に、本発明のパラレルハイブリッド車両
の第2実施形態について説明する。本実施形態の車両の
概略構成は、前記第1実施形態の図1に示すものと同等
であり、その差動装置の構成や駆動系の構成も、前記第
1実施形態の図2、図3に示すものと同等である。更
に、この実施形態のパラレルハイブリッド車両の発進時
の制御の概略も、前記第1実施形態の図4〜図8に示す
ものと同様である。
【0059】この実施形態では、前記モータ/発電機用
コントローラ12内の演算処理装置12bで実行される
演算処理が、前記図9のものから図13のものに変更さ
れている。この演算処理も、モータ/発電機用コントロ
ーラ12内の演算処理装置12bで、所定制御時間ΔT
毎のタイマ割込処理によって実行される。また、このフ
ローチャートでは特に通信のステップを設けていない
が、必要な情報やプログラムは随時入力インターフェー
ス12aを介して外部や記憶装置12cから読込まれ、
演算処理中の情報は随時記憶装置12cに記憶される。
【0060】この演算処理では、まずステップS31
で、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、
前記変速装置用コントローラTCから及び現在の変速比
(変速段)を読込む。次にステップS32に移行して、
前記加速度センサ15で検出された車両加速度GX 、ス
ロットル開度センサ11で検出されたスロットル開度T
H、エンジン回転数センサ8で検出されたエンジン回転
数NE 、モータ/発電機回転数センサ9で検出されたモ
ータ/発電機回転数NM/G 、車速センサ40で検出され
た車速VSP、ブレーキセンサ41で検出されたブレーキ
ペダル踏込み状態を読込む。
【0061】次にステップS33に移行して、同ステッ
プ内で行われる個別の演算処理に従って、現在行ってい
る制御がアイドルストップ後の発進制御であるか否かを
判定し、アイドルストップ後の発進制御である場合には
ステップS34に移行し、そうでない場合にはステップ
S35に移行する。前記ステップS34では、同ステッ
プ内で行われる個別の演算処理に従って、現在行ってい
るアイドルストップ後の発進制御が完了したか否かを判
定し、アイドルストップ後の発進が完了している場合に
は前記ステップS35に移行し、そうでない場合にはス
テップS36に移行する。
【0062】前記ステップS36では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、後述するステップS
42内での運転者の要求トルク以上のトルクをモータ/
発電機にて出力するモータ/発電機トルク増加制御中で
あるか否かを判定し、モータ/発電機トルク増加制御中
である場合にはステップS37に移行し、そうでない場
合にはステップS38に移行する。
【0063】前記ステップS38では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS32
で読込んだスロットル開度THに応じたモータ/発電機
トルクが得られるようにしながらモータ/発電機回転数
M/G を増加方向に制御してから前記ステップS37に
移行する。前記ステップS37では、同ステップ内で行
われる個別の演算処理に従って、前記直結クラッチ36
の締結制御が開始されたか否かを判定し、当該直結クラ
ッチ36の締結制御が開始されている場合にはステップ
S39に移行し、そうでない場合にはステップS40に
移行する。
【0064】前記ステップS40では、前記ステップS
32で読込んだ車両加速度GX を目標車両加速度GX
して記憶してからステップS41に移行する。前記ステ
ップS41では、例えば車速VSPが20km/h±4k
m/h程度に相当するときのモータ/発電機の回転数N
M/G 程度に設定した所定モータ/発電機回転数NM/G0
対し、前記ステップS32で読込んだモータ/発電機回
転数N M/G が当該所定モータ/発電機回転数NM/G0以上
であるか否かを判定し、当該モータ/発電機回転数N
M/G が所定モータ/発電機回転数NM/G0以上である場合
には前記ステップS39に移行し、そうでない場合には
メインプログラムに復帰する。なお、この判定は、前記
第1実施形態に示す数式からも判定可能である。
【0065】前記ステップS39では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、例えば前記エンジン
用コントローラECからのエンジン信号ESから、エン
ジン1の初爆を確認したか否かを判定し、エンジン1の
初爆が確認されているときはステップS42に移行し、
そうでない場合にはステップS43に移行する。前記ス
テップS43では、後述する図14の演算処理に従っ
て、モータ/発電機トルク増加制御を行ってから前記ス
テップS42に移行する。
【0066】前記ステップS42では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、例えば前記直結クラ
ッチ36へのクラッチ圧が所定値に達したか否かなどを
用いて当該直結クラッチ36の締結が完了したか否かを
判定し、直結クラッチ36の締結が完了している場合は
ステップS44に移行し、そうでない場合はステップS
45に移行する。
【0067】前記ステップS45では、前記第1実施形
態の図10の演算処理に従って、直結クラッチ36の締
結制御を行ってからステップS46に移行する。また、
前記ステップS44では、同ステップ内で行われる個別
の演算処理に従って、アイドルストップ後の発進が完了
したと判定してから前記ステップS46に移行する。
【0068】前記ステップS46では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS31
で読込んだ変速装置4内の変速比(変速段)が2速以上
であるか否かを判定し、当該変速比(変速段)が2速以
上である場合にはステップS47に移行し、そうでない
場合にはステップS48に移行する。前記ステップS4
8では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従っ
て、前記変速装置用コントローラTCに向けて、1速か
ら2速への変速指令を出力してから前記ステップS47
に移行する。
【0069】前記ステップS47では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、例えば前記エンジン
用コントローラECからのエンジン信号ESから、エン
ジン1の初爆を確認したか否かを判定し、エンジン1の
初爆が確認されているときはステップS49に移行し、
そうでない場合にはステップS50に移行する。前記ス
テップS50では、前記ステップS32で読込んだエン
ジン回転数NEが比較的小さな回転数に設定された所定
エンジン回転数NE0以上であるか否かを判定し、当該エ
ンジン回転数NE が所定エンジン回転数NE0以上である
場合にはステップS51に移行し、そうでない場合には
メインプログラムに復帰する。
【0070】前記ステップS51では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、前記変速装置用コン
トローラTCからの変速装置信号TSから、1速から2
速への変速が完了しているか否かを判定し、1速から2
速への変速が完了している場合にはステップS52に移
行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰す
る。
【0071】前記ステップS52では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、前記エンジン用コン
トローラECに向けて、エンジン回転始動指令を出力し
てから前記ステップS49に移行する。前記ステップS
49では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従
って、前記ステップS43で行われているモータ/発電
機トルク増加制御を解除してからメインプログラムに復
帰する。
【0072】一方、前記ステップS35では、同ステッ
プ内で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップ
S42と同様に、前記直結クラッチ36の締結が完了し
たか否かを判定し、当該直結クラッチ36の締結が完了
している場合はステップS53に移行し、そうでない場
合はステップS54に移行する。前記ステップS54で
は、前記ステップS45と同様に、前記第1実施形態の
図10の演算処理に従って、直結クラッチ36の締結制
御を行ってから前記ステップS53に移行する。
【0073】前記ステップS53では、前記ステップS
31で読込んだ車速VSPが、本来、1速から2速への変
速を行う所定1−2変速車速VSP1-2 以上であるか否か
を判定し、当該車速VSPが所定1−2変速車速VSP1-2
以上である場合にはステップS55に移行し、そうでな
い場合にはメインプログラムに復帰する。前記ステップ
S55では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に
従って、前記ステップS46と同様に、前記変速装置4
内の変速比(変速段)が2速以上であるか否かを判定
し、当該変速比(変速段)が2速以上である場合にはメ
インプログラムに復帰し、そうでない場合にはステップ
S56に移行する。
【0074】前記ステップS56では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS48
と同様に、前記変速装置用コントローラTCに向けて、
1速から2速への変速指令を出力してからメインプログ
ラムに復帰する。次に、前記図13の演算処理のステッ
プS43で行われるモータ/発電機トルク増加制御につ
いて、図14のフローチャートを用いて説明する。
【0075】この演算処理では、まずステップS421
で、ステップS32で読込まれた現在の車両加速度GX
が前記ステップS40で設定された目標車両加速度GX0
以上であるか否かを判定し、当該車両加速度GX が目標
車両加速度GX0以上である場合にはステップS422に
移行し、そうでない場合にはステップS423に移行す
る。
【0076】前記ステップS422では、同ステップ内
で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS3
8と同様に、スロットル開度THに応じたモータ/発電
機トルク制御を行ってから前記ステップS42に移行す
る。一方、前記ステップS423では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、例えばチョッパ7a
へのデューティ制御信号DSのデューティ比を最大にす
るなどして、モータ/発電機トルクの増加制御を行って
から前記ステップS42に移行する。
【0077】前記図13の演算処理によれば、前述のよ
うにエンジン1がアイドルストップしている車両の停車
状態から、アクセルペダルを踏み込み、スロットル開度
THが大きくなると、前記ステップS31、ステップS
32を経てステップS33に移行し、現在はアイドルス
トップ後の発進制御が必要であるからステップS34に
移行し、更に現在はアイドルストップ後の発進が完了し
ていないためにステップS36に移行する。そして、少
なくともこの段階では、モータ/発電機トルクの増加制
御を行わないからステップS38に移行し、前記スロッ
トル開度THに応じたモータ/発電機トルクが得られる
ように前記チョッパ7aへのデューティ制御信号DSを
出力し、その結果、モータ/発電機2は正方向のトルク
を出力し続けて、モータ/発電機回転数NM/G は主とし
て増加方向に制御され、このモータ/発電機2の駆動ト
ルクだけで車両が発進する。なお、これと同時に前記フ
ライホイール16が回転駆動されるので、当該フライホ
イール16には慣性トルクが蓄積される。また、通常の
発進同様、変速装置4内の変速比は、所謂1速の状態で
発進している。
【0078】これに続いてステップS37に移行し、未
だ直結クラッチ36の締結制御は開始されていないので
ステップS40に移行し、ここで最も新しい車両加速度
Xを目標車両加速度GX に設定し、次にステップS4
1に移行するが、車両の発進直後ではモータ/発電機回
転数NM/G は前記所定モータ/発電機回転数NM/G0に到
達していないので、そのまま、メインプログラムに復帰
する。
【0079】このフローを繰り返し、モータ/発電機回
転数NM/G が増加を続け、やがて前記所定モータ/発電
機回転数NM/G0になると、ステップS41からステップ
S39に移行し、この時点ではエンジン1は未だアイド
ルストップ状態(既に回転はし始めているものの爆発は
起こっていない)であり、初爆も確認されていないので
ステップS33に移行する。このステップS33では、
前記図14の演算処理のステップS421で現在の車両
加速度GX が前記目標車両加速度GX 以上であるか否か
の判定が行われるが、スロットル開度THが変化してい
ない限り、前記ステップS38で出力されるモータ/発
電機トルクも同等であり、車両の駆動力は一定であるこ
とから、車両加速度GX は変化していないはずである。
そのため、図14の演算処理のステップS422に移行
し、引き続き、スロットル開度THに応じたモータ/発
電機トルクの制御が行われ、図13の演算処理のステッ
プS42に移行する。
【0080】この時点では、直結クラッチ36は非締結
状態であるからステップ45に移行し、前記図10の演
算処理のステップS112からステップS114で直結
クラッチ圧PCLを次第に増圧し、直結クラッチ36を締
結してゆく。また、これと平行して、現在の変速比は1
速であるから、前記図13の演算処理のステップS46
からステップS48に移行して、変速装置4に対し、1
速から2速への変速指令を出力する。従って、前記直結
クラッチ36の締結制御と平行して、変速装置4内で
は、1速から2速への変速制御が実行される。
【0081】続いて、エンジン1が未だ回転始動してい
ないため、初爆が確認されておらず、図13の演算処理
のステップS47からステップS50に移行するが、少
なくともこの時点ではエンジン回転数NE が比較的小さ
な回転数に設定された所定エンジン回転数NE0以上では
ないので、そのままメインプログラムに復帰する。な
お、これ以後は、前記直結クラッチ締結制御が開始され
ているため、図13の演算処理のステップS37からス
テップS39にジャンプして、同ステップS40での車
両加速度GX の目標車両加速度GX0への更新、ステップ
S41でのモータ/発電機回転数NM/G の判定は行わな
い。
【0082】前述したように、凡そ直結クラッチ36が
完全に締結する以前、即ちエンジン1とモータ/発電機
2とが互いにスリップしている状態で、エンジン1の回
転数NE は前記比較的小さな回転数に設定された所定エ
ンジン回転数NE0以上となるのであるが、更にそれより
以前に直結クラッチ36が締結し始めると、モータ/発
電機2の出力トルクが、エンジン1のフリクションに抗
して当該エンジン1を回転させるのに消費されるため、
車両の駆動力が減少し、その結果、車両加速度GX が小
さくなる。そこで、このように車両加速度GX がそれ以
前の車両加速度GX 、つまり前記図13の演算処理のス
テップS40で記憶されている目標車両加速度GX0より
小さくなると、図14の演算処理のステップS421か
らステップS423に移行し、ここでモータ/発電機2
を駆動するためのチョッパ7aに対し、デューティ制御
信号DSを最大デューティ比とするなどして、モータ/
発電機トルクの増加制御を行う。これにより、車両の駆
動力が補われ、車両加速度GX の減少を抑制防止するこ
とができる。
【0083】そして、この後、凡そ直結クラッチ36が
完全に締結する以前、即ちエンジン1とモータ/発電機
2とが互いにスリップしている状態で、エンジン1の回
転数NE は前記比較的小さな回転数に設定された所定エ
ンジン回転数NE0以上になる。また、それより以前に、
前記変速装置4内での1速〜2速への変速制御は完了す
る。そのため、図13の演算処理では、ステップS37
からステップS39,ステップS43,ステップS4
2,ステップS45,ステップS46,ステップS4
8,ステップS47の順に移行し、未だエンジン1の初
爆は確認されていないからステップS50に移行する。
この時点で、エンジン回転数NE が所定エンジン回転数
E0以上であることからステップS51に移行し、更に
変速装置4内での1速から2速への変速制御が完了して
いるためにステップS52に移行し、ここで、エンジン
用コントローラECに向けてエンジン回転始動指令を出
力する。これにより、一般的には、エンジン用コントロ
ーラECが燃料を噴射してエンジン1内で爆発し、初爆
が確認され、これによりエンジン1からのトルクが駆動
トルクに合成されるので、次のステップS49で、前記
モータ/発電機トルク増加制御が解除される。万が一、
初爆が確認されない場合には、同様のフローを経て、次
の制御タイミングで再びエンジンの回転始動指令が出力
される。従って、これ以後は、図13の演算処理のステ
ップS47からステップS49を経てメインプログラム
に復帰するフローになる。
【0084】やがて、前記直結クラッチ36の締結が完
了すると、図13の演算処理のステップS42からステ
ップS44に移行してアイドルストップ後の発進制御が
完了したと判定される。なお、アイドルストップ後の発
進でない場合、つまり例えば車両が停車したばかりで、
エンジン1がアイドルストップされていない状態での再
発進とか、何らかの応答遅れで直結クラッチ36の締結
が完了していなかったり、変速装置4内での1速から2
速への変速が終了していない場合には、ステップ35以
後に移行して、直結クラッチ36の締結制御(ステップ
S54)及び1速から2速への変速制御(ステップS5
6)を行う。
【0085】図15は、この演算処理によるエンジンア
イドルストップ後の車両発進時のタイミングチャートで
ある。同図の時刻t20でアクセルペダルを踏み込み、ス
ロットル開度THが大きくなると、前記図13の演算処
理のステップS38で、当該スロットル開度THに応じ
た正方向のモータ/発電機トルクTM/G が立ち上がる。
このときはスロットル開度THが一定であるため、この
後もモータ/発電機トルクTM/G は一定値に維持され、
その結果、モータ/発電機回転数NM/G は一様の傾きで
増速する。また、車両に発生する車両加速度GX は一定
であり、車速V SPも傾き一様で増速する。なお、図中の
変速装置出力軸回転数は、実質的に車速VSPと同等であ
る。
【0086】その後、時刻t21でモータ/発電機回転数
M/G が前記所定モータ/発電機回転数NM/G0以上とな
ったので、図13の演算処理のステップS41からステ
ップS39を経てステップS43に移行する。このステ
ップS43で行われる図14の演算処理では、この時刻
21以後も車両加速度GX の減少はないので、ステップ
S421からステップS422に移行し、前記スロット
ル開度THに応じたモータ/発電機トルク制御が継続さ
れる。また、これに続いて、前記図13の演算処理では
ステップS42を経てステップS45に移行し、直結ク
ラッチ36の締結制御が行われる。ちなみに、直結クラ
ッチにて伝達されるトルクTCLは、前記フリクションプ
レート24がスリップしている間、増幅される。
【0087】前記直結クラッチ36の締結が開始され、
モータ/発電機2の出力トルクTM/ G の一部がエンジン
1側に分岐され、その分岐分がエンジン1のフリクショ
ン(トルク)を上回ると、当該エンジン1のフリクショ
ンに抗してエンジン1が回転され始める。つまり、直結
クラッチ36がスリップしている間に、モータ/発電機
2の出力トルクTM/G の一部が、エンジン1のフリクシ
ョンに抗して当該エンジン1を回転させるために消費さ
れ、その結果、車両加速度GX が減少し始める。する
と、前記図13の演算処理のステップS43で行われる
図14の演算処理では、ステップS421からステップ
S423に移行し、モータ/発電機トルクTM/G の増加
制御が開始される。従って、モータ/発電機トルクT
M/G の消費による車両加速度GX の減少を、前記第1実
施形態より小さく抑制することができる。また、本実施
形態でも、前記直結クラッチ36の締結制御以前に、前
記フライホイール16に慣性トルクが蓄積されており、
この慣性トルクの一部もエンジン1のフリクションに抗
して当該エンジン1を回転させるために使用されている
ため、車両加速度GX の減少をより一層小さく抑えるこ
とができている。
【0088】更に、本実施形態では、前記直結クラッチ
36の締結制御開始と同時に、図13の演算処理のステ
ップS48の指令により、変速装置4内で1速から2速
への変速制御が行われるため、前記モータ/発電機2の
出力トルクTM/G の一部が、エンジン1のフリクション
に抗して当該エンジン1を回転させるために消費される
駆動力、即ち車両加速度の減少を、自動変速装置4内で
行われたアップシフトによって一時的に駆動力、即ち車
両加速度が減少したものとして、乗員は、さほど違和感
を感じない。
【0089】このようにして、エンジン1のフリクショ
ンに抗してエンジン1が回転され始め、やがて時刻t23
でエンジン回転数NE が前記所定エンジン回転数NE0
上になると、前記図13の演算処理のステップS52の
指令により、エンジン1の回転始動が行われ、エンジン
1の初爆以後、エンジントルクTE が立ち上がる。この
エンジン1の初爆と同時に、前記図13の演算処理で
は、ステップS47からステップS49に移行して前記
モータ/発電機トルクTM/G の増加制御を解除するが、
このとき直結クラッチ36がスリップしていることによ
ってエンジントルクTE は増幅され、モータ/発電機ト
ルクTM/G と合わせて駆動トルクが一時的に増大し、車
両加速度GX が増大する。但し、本実施例では、エンジ
ン1が初爆した後、エンジン1の出力トルクが前記フラ
イホイール16を回転するために消費されるため、この
エンジン1回転始動後の車両加速度GX の増大代は、当
該フライホイール16がない場合に比して比較的小さ
い。
【0090】エンジン1内での爆発回数は、この後、加
速度的に増加するが、時刻t24でモータ/発電機2とエ
ンジン1とが直結してからは、エンジントルクTE は次
第に減少に転じ、一方のモータ/発電機2は時刻t20
後、ほぼ一定のトルクTM/Gを出力し続けているので、
車両加速度GX も時刻t24以後、次第に減少に転じ、エ
ンジントルクtE が一定となる時刻t25以後は、車両加
速度GX も比較的小さな一定値に維持される。
【0091】このように、本実施形態では、直結クラッ
チ36を締結してモータ/発電機2とエンジン1とを直
結している間、特に車両加速度が減少するときに、つま
り直結クラッチ36が締結される以前の車両加速度GX
が、直結クラッチ36の締結中も継続されるようにモー
タ/発電機2のトルクTM/G を一時的に増加する制御を
行うこととしたため、モータ/発電機2の出力トルクT
M/G がエンジン1のフリクションに消費されるのを適切
に補い、駆動力の低下を適切に抑制防止し、違和感を払
拭することができる。
【0092】また、前記第1実施形態と同様に、モータ
/発電機2にフライホイール16を付加したことによ
り、モータ/発電機2だけで車両を発進させながら、フ
ライホイール16に慣性トルクを蓄積し、その慣性トル
クでエンジン1を回転させて始動させることが可能とな
るので、モータ/発電機2の出力トルクからエンジン1
のフリクションに消費される分を抑制させることがで
き、これにより駆動力の低下を抑制して違和感を低減す
ることができ、モータ/発電機2の容量を不必要に大き
くする必要がない。
【0093】また、第1実施形態と同様に、直結クラッ
チ36の締結時に、変速装置4内の変速比を1速から2
速にアップシフトさせる指令を出力することとしたた
め、前記モータ/発電機2の出力トルクがエンジン1の
フリクションに消費される駆動力の低下を、アップシフ
ト時の駆動力の低下に一致させて、乗員への違和感を低
減することができる。ちなみに、前記第1実施形態と同
様に、モータ/発電機2でのみ発進を行えることは、燃
費の面で非常に有利である。また、前記フライホイール
16は、駆動輪からの路面反力トルクに対してもイナー
シャとして作用するので、エンジンブレーキの代わりに
もなる。
【0094】次に、本発明のパラレルハイブリッド車両
の第3実施形態について説明する。本実施形態の車両の
概略構成は、前記第1実施形態の図1に示すものと同等
であり、その差動装置の構成や駆動系の構成も、前記第
1実施形態の図2、図3に示すものと同等である。更
に、この実施形態のパラレルハイブリッド車両の発進時
の制御の概略も、前記第1実施形態の図4〜図8に示す
ものと同様である。
【0095】この実施形態では、前記モータ/発電機用
コントローラ12内の演算処理装置12bで実行される
演算処理が、前記図9のものから図16のものに変更さ
れている。この演算処理も、モータ/発電機用コントロ
ーラ12内の演算処理装置12bで、所定制御時間ΔT
毎のタイマ割込処理によって実行される。また、このフ
ローチャートでは特に通信のステップを設けていない
が、必要な情報やプログラムは随時入力インターフェー
ス12aを介して外部や記憶装置12cから読込まれ、
演算処理中の情報は随時記憶装置12cに記憶される。
【0096】この演算処理では、まずステップS61
で、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、
前記変速装置用コントローラTCから現在の変速比(変
速段)を読込む。次にステップS36に移行して、前記
加速度センサ15で検出された車両加速度GX 、スロッ
トル開度センサ11で検出されたスロットル開度TH、
エンジン回転数センサ8で検出されたエンジン回転数N
E 、モータ/発電機回転数センサ9で検出されたモータ
/発電機回転数NM/G 車速センサ40で検出された車速
SP、ブレーキセンサ41で検出されたブレーキペダル
踏込み状態を読込む。
【0097】次にステップS63に移行して、同ステッ
プ内で行われる個別の演算処理に従って、現在行ってい
る制御がアイドルストップ後の発進制御であるか否かを
判定し、アイドルストップ後の発進制御である場合には
ステップS64に移行し、そうでない場合にはステップ
S65に移行する。前記ステップS64では、同ステッ
プ内で行われる個別の演算処理に従って、現在行ってい
るアイドルストップ後の発進制御が完了したか否かを判
定し、アイドルストップ後の発進が完了している場合に
は前記ステップS65に移行し、そうでない場合にはス
テップS66に移行する。
【0098】前記ステップS66では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、後述するステップS
72内でのモータ/発電機トルクフィードバック制御中
であるか否かを判定し、モータ/発電機トルクフィード
バック制御中である場合にはステップS67に移行し、
そうでない場合にはステップS68に移行する。前記ス
テップS68では、同ステップ内で行われる個別の演算
処理に従って、前記ステップS62で読込んだスロット
ル開度THに応じたモータ/発電機トルクが得られるよ
うにしながらモータ/発電機回転数NM/G を増加方向に
制御してからステップS69に移行する。
【0099】前記ステップS69では、前記ステップS
62で読込んだ車両加速度GX を目標車両加速度GX
して記憶してからステップS70に移行する。前記ステ
ップS70では、例えば車速VSPが20km/h±4k
m/h程度に相当するときのモータ/発電機の回転数N
M/G 程度に設定した所定モータ/発電機回転数NM/G0
対し、前記ステップS62で読込んだモータ/発電機回
転数N M/G が当該所定モータ/発電機回転数NM/G0以上
であるか否かを判定し、当該モータ/発電機回転数N
M/G が所定モータ/発電機回転数NM/G0以上である場合
には前記ステップS67に移行し、そうでない場合には
メインプログラムに復帰する。なお、この判定は、前記
第1実施形態に示す数式からも判定可能である。
【0100】前記ステップS67では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、例えば前記直結クラ
ッチ36へのクラッチ圧が所定値に達したか否かなどを
用いて当該直結クラッチ36の締結が完了したか否かを
判定し、直結クラッチ36の締結が完了している場合は
ステップS71に移行し、そうでない場合はステップS
72に移行する。
【0101】前記ステップS72では、後述する図17
の演算処理に従って、モータ/発電機トルクフィードバ
ック制御を行ってからステップS73に移行する。前記
ステップS73では、前記第1実施形態の図10の演算
処理に従って、直結クラッチ36の締結制御を行ってか
らステップS74に移行する。また、前記ステップS7
1では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従っ
て、前記モータ/発電機フィードバック制御を解除して
からステップS75に移行する。
【0102】前記ステップS75では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、アイドルストップ後
の発進が完了したと判定してから前記ステップS74に
移行する。前記ステップS74では、同ステップ内で行
われる個別の演算処理に従って、例えば前記エンジン用
コントローラECからのエンジン信号ESから、エンジ
ン1の初爆を確認したか否かを判定し、エンジン1の初
爆が確認されているときはメインプログラムに復帰し、
そうでない場合にはステップS76に移行する。
【0103】前記ステップS76では、前記ステップS
62で読込んだエンジン回転数NEが比較的小さな回転
数に設定された所定エンジン回転数NE0以上であるか否
かを判定し、当該エンジン回転数NE が所定エンジン回
転数NE0以上である場合にはステップS78に移行し、
そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。前記
ステップS78では、同ステップ内で行われる個別の演
算処理に従って、前記エンジン用コントローラECに向
けて、エンジン回転始動指令を出力してからメインプロ
グラムに復帰する。
【0104】一方、前記ステップS65では、同ステッ
プ内で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップ
S67と同様に、前記直結クラッチ36の締結が完了し
たか否かを判定し、当該直結クラッチ36の締結が完了
している場合はステップS79に移行し、そうでない場
合はステップS80に移行する。前記ステップS80で
は、前記ステップS73と同様に、前記第1実施形態の
図10の演算処理に従って、直結クラッチ36の締結制
御を行ってから前記ステップS79に移行する。
【0105】前記ステップS79では、前記ステップS
61で読込んだ車速VSPが、本来、1速から2速への変
速を行う所定1−2変速車速VSP1-2 以上であるか否か
を判定し、当該車速VSPが所定1−2変速車速VSP1-2
以上である場合にはステップS81に移行し、そうでな
い場合にはメインプログラムに復帰する。前記ステップ
S81では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に
従って、前記変速装置4内の変速比(変速段)が2速以
上であるか否かを判定し、当該変速比(変速段)が2速
以上である場合にはメインプログラムに復帰し、そうで
ない場合にはステップS82に移行する。
【0106】前記ステップS82では、同ステップ内で
行われる個別の演算処理に従って、前記変速装置用コン
トローラTCに向けて、1速から2速への変速指令を出
力してからメインプログラムに復帰する。次に、前記図
16の演算処理のステップS72で行われるモータ/発
電機トルクフィードバック制御について、図17のフロ
ーチャートを用いて説明する。
【0107】この演算処理では、まずステップS721
で、ステップS62で読込まれた現在の車両加速度GX
と前記ステップS69で設定された目標車両加速度GX0
とを比較し、当該車両加速度GX が目標車両加速度GX0
より大きい場合にはステップS722に移行し、それよ
り小さい場合にはステップS723に移行し、同等であ
る場合にはそのまま前記図16の演算処理のステップS
73に移行する。
【0108】前記ステップS722では、同ステップ内
で行われる個別の演算処理に従って、例えば前記チョッ
パ7aへのデューティ制御信号DSのトルク指令値に相
当するデューティ比を小さくするなどして、モータ/発
電機トルクを小さくする、モータ/発電機トルクダウン
制御を行ってから前記ステップS73に移行する。一
方、前記ステップS723では、同ステップ内で行われ
る個別の演算処理に従って、例えば前記チョッパ7aへ
のデューティ制御信号DSのトルク指令値に相当するデ
ューティ比を大きくするなどして、モータ/発電機トル
クを大きくする、モータ/発電機トルクアップ制御を行
ってから前記ステップS73に移行する。
【0109】前記図16の演算処理によれば、前述のよ
うにエンジン1がアイドルストップしている車両の停車
状態から、アクセルペダルを踏み込み、スロットル開度
THが大きくなると、前記ステップS61、ステップS
61を経てステップS63に移行し、現在はアイドルス
トップ後の発進制御が必要であるからステップS64に
移行し、更に現在はアイドルストップ後の発進が完了し
ていないためにステップS66に移行する。そして、少
なくともこの段階では、モータ/発電機トルクのフィー
ドバック制御を行わないからステップS68に移行し、
前記スロットル開度THに応じたモータ/発電機トルク
が得られるように前記チョッパ7aへのデューティ制御
信号DSを出力し、その結果、モータ/発電機2は正方
向のトルクを出力し続けて、モータ/発電機回転数N
M/G は主として増加方向に制御され、このモータ/発電
機2の駆動トルクだけで車両が発進する。なお、これと
同時に前記フライホイール16が回転駆動されるので、
当該フライホイール16には慣性トルクが蓄積される。
また、通常の発進同様、変速装置4内の変速比は、所謂
1速の状態で発進している。
【0110】これに続いてステップS69に移行し、こ
こで最も新しい車両加速度GX を目標車両加速度GX
設定し、次にステップS70に移行するが、車両の発進
直後ではモータ/発電機回転数NM/G は前記所定モータ
/発電機回転数NM/G0に到達していないので、そのま
ま、メインプログラムに復帰する。このフローを繰り返
し、モータ/発電機回転数NM/G が増加を続け、やがて
前記所定モータ/発電機回転数NM/G0になると、ステッ
プS70からステップS67に移行し、この時点では、
直結クラッチ36は非締結状態であるからステップ72
に移行し、モータ/発電機トルクのフィードバック制御
を行う。このモータ/発電機発電機トルクのフィードバ
ック制御は、図17の演算処理から明らかなように、そ
れまでの車両加速度GX を目標車両加速度GX0としたと
き、現在の車両加速度GX がそれより大きければステッ
プS721からステップS722に移行して、モータ/
発電機トルクダウン制御、即ち車両加速度に相当する駆
動力を小さくする。また、目標車両加速度GX0に対して
現在の車両加速度GX が小さければステップS721か
らステップS723に移行して、モータ/発電機トルク
アップ制御、即ち車両加速度に相当する駆動力を大きく
する。そして、次のステップS73では、前記図10の
演算処理のステップS112からステップS114で直
結クラッチ圧PCLを次第に増圧し、直結クラッチ36を
締結してゆく。
【0111】続いて、エンジン1が未だ回転始動してい
ないため、初爆が確認されておらず、図16の演算処理
のステップS74からステップS76に移行するが、少
なくともこの時点ではエンジン回転数NE が比較的小さ
な回転数に設定された所定エンジン回転数NE0以上では
ないので、そのままメインプログラムに復帰する。な
お、これ以後は、前記モータ/発電機トルクフィードバ
ック制御が開始されているため、図16の演算処理のス
テップS66からステップS67にジャンプして、同ス
テップS68でのスロットル開度THに応じたモータ/
発電機トルク制御、ステップS69での車両加速度GX
の目標車両加速度GX0への更新、ステップS70でのモ
ータ/発電機回転数NM/G の判定は行わない。
【0112】前述したように、凡そ直結クラッチ36が
完全に締結する以前、即ちエンジン1とモータ/発電機
2とが互いにスリップしている状態で、エンジン1の回
転数NE は前記比較的小さな回転数に設定された所定エ
ンジン回転数NE0以上となるのであるが、更にそれより
以前に直結クラッチ36が締結し始めると、モータ/発
電機2の出力トルクが、エンジン1のフリクションに抗
して当該エンジン1を回転させるのに消費されるため、
車両の駆動力が減少し、その結果、車両加速度GX が小
さくなろうとする。しかしながら、本実施形態では、前
記ステップS72で、車両加速度GX が、それまでの車
両加速度、即ち目標車両加速度GX になるように、モー
タ/発電機トルクのフィードバック制御を行うので、こ
のように車両加速度GX がそれ以前の車両加速度GX
つまり前記図16の演算処理のステップS69で記憶さ
れている目標車両加速度GX0より小さくなると、図17
の演算処理のステップS721からステップS723に
移行し、ここでモータ/発電機2を駆動するためのチョ
ッパ7aに対し、デューティ制御信号DSを大きくする
などして、モータ/発電機トルクアップ制御を行う。こ
れにより、車両の駆動力が補われ、それまでの車両加速
度GX 、即ち目標車両加速度GX0を継続することができ
る。
【0113】そして、この後、凡そ直結クラッチ36が
完全に締結する以前、即ちエンジン1とモータ/発電機
2とが互いにスリップしている状態で、エンジン1の回
転数NE は前記比較的小さな回転数に設定された所定エ
ンジン回転数NE0以上になる。そのため、図16の演算
処理では、ステップS66からステップS67,ステッ
プS72,ステップS73,ステップS74の順に移行
し、未だエンジン1の初爆は確認されていないからステ
ップS76に移行する。この時点で、エンジン回転数N
E が所定エンジン回転数NE0以上であることからステッ
プS78に移行し、ここで、エンジン用コントローラE
Cに向けてエンジン回転始動指令を出力する。これによ
り、一般的には、エンジン用コントローラECが燃料を
噴射してエンジン1内で爆発し、初爆が確認される。万
が一、初爆が確認されない場合には、同様のフローを経
て、次の制御タイミングで再びエンジンの回転始動指令
が出力される。従って、これ以後は、図13の演算処理
のステップS47からステップS49を経てメインプロ
グラムに復帰するフローになる。
【0114】ところで、前述のようにエンジン1が自ら
爆発して回転始動すると、そのエンジン1からのトルク
が駆動トルクに合成されるので、そのままでは、車両加
速度GX が大きくなってしまう。しかしながら、本実施
形態では、直結クラッチ36の締結が完了するまで、前
記図16の演算処理のステップS72でモータ/発電機
トルクのフィードバック制御を行う。即ち、このように
車両加速度GX がそれ以前の車両加速度GX 、つまり前
記図16の演算処理のステップS69で記憶されている
目標車両加速度GX0より大きくなると、図17の演算処
理のステップS721からステップS722に移行し、
ここでモータ/発電機2を駆動するためのチョッパ7a
に対し、デューティ制御信号DSを小さくするなどし
て、モータ/発電機トルクダウン制御を行う。このモー
タ/発電機トルクダウン制御は、単にモータ/発電機の
駆動トルクとしての出力トルクを小さくするのみなら
ず、例えばエンジン1の出力トルクだけで、それまでの
車両加速度GX 、つまり前記目標車両加速度GX0を越え
るような駆動トルクが得られる場合には、このモータ/
発電機2を発電機として使用する、つまり回生作動さ
せ、これにより負方向のトルクを発生せしめてエンジン
1の出力トルクを消費する。これにより、車両の駆動力
が一定又はほぼ一定に保たれ、それまでの車両加速度G
X 、即ち目標車両加速度GX0を継続することができる。
【0115】やがて、前記直結クラッチ36の締結が完
了すると、図16の演算処理のステップS67からステ
ップS71に移行して前記モータ/発電機トルクのフィ
ードバック制御を解除し、更にアイドルストップ後の発
進制御が完了したと判定される。なお、アイドルストッ
プ後の発進でない場合、つまり例えば車両が停車したば
かりで、エンジン1がアイドルストップされていない状
態での再発進とか、何らかの応答遅れで直結クラッチ3
6の締結が完了していなかったり、変速装置4内での1
速から2速への変速が終了していない場合には、ステッ
プS65以後に移行して、直結クラッチ36の締結制御
(ステップS80)及び1速から2速への変速制御(ス
テップS82)を行う。
【0116】図17は、この演算処理によるエンジンア
イドルストップ後の車両発進時のタイミングチャートで
ある。同図の時刻t30でアクセルペダルを踏み込み、ス
ロットル開度THが大きくなると、前記図16の演算処
理のステップS68で、当該スロットル開度THに応じ
た正方向のモータ/発電機トルクTM/G が立ち上がる。
このときはスロットル開度THが一定であるため、この
後もモータ/発電機トルクTM/G は一定値に維持され、
その結果、モータ/発電機回転数NM/G は一様の傾きで
増速する。また、車両に発生する車両加速度GX は一定
であり、車速V SPも傾き一様で増速する。なお、図中の
変速装置出力軸回転数は、実質的に車速VSPと同等であ
る。
【0117】その後、時刻t31でモータ/発電機回転数
M/G が前記所定モータ/発電機回転数NM/G0以上とな
ったので、図16の演算処理のステップS70からステ
ップS67を経てステップS72に移行する。このステ
ップS72で行われる図17の演算処理では、この時刻
31以後も車両加速度GX は一定であるので、ステップ
S721からそのまま図16の演算処理のステップS7
3に移行し、それまでのモータ/発電機トルク制御が継
続される。また、これに続いて、前記図16の演算処理
ではステップS73に移行し、直結クラッチ36の締結
制御が行われる。ちなみに、実際の直結クラッチ36の
締結は応答遅れを伴うので、前記時刻t 31より僅かに遅
い時刻t32から始まる。また、直結クラッチトルクTCL
は、前記フリクションプレート24がスリップしている
間、増幅される。
【0118】前記直結クラッチ36の締結が開始され、
モータ/発電機2の出力トルクTM/ G の一部がエンジン
1側に分岐され、その分岐分がエンジン1のフリクショ
ン(トルク)を上回ると、当該エンジン1のフリクショ
ンに抗してエンジン1が回転され始める。つまり、直結
クラッチ36がスリップしている間に、モータ/発電機
2の出力トルクTM/G の一部が、エンジン1のフリクシ
ョンに抗して当該エンジン1を回転させるために消費さ
れ、その結果、車両加速度GX が減少し始める。する
と、前記図16の演算処理のステップS72で行われる
図17の演算処理では、ステップS721からステップ
S723に移行し、モータ/発電機トルクTM/G のトル
クアップを主体とするフィードバック制御が開始され
る。勿論、モータ/発電機トルクTM/G をトルクアップ
しすぎて、車両加速度GX が目標車両加速度GX0を上回
るような場合には、モータ/発電機トルクTM/G を小さ
くする。従って、モータ/発電機トルクTM/G の消費に
よる車両加速度GX の減少を抑制防止し、ほぼそれまで
の車両加速度GX を継続することができる。また、本実
施形態でも、前記直結クラッチ36の締結制御以前に、
前記フライホイール16に慣性トルクが蓄積されてお
り、この慣性トルクの一部もエンジン1のフリクション
に抗して当該エンジン1を回転させるために使用されて
いるため、車両加速度GX の減少をより一層小さく抑え
ることができている。
【0119】このようにして、エンジン1のフリクショ
ンに抗してエンジン1が回転され始め、やがて時刻t33
でエンジン回転数NE が前記所定エンジン回転数NE0
上になると、前記図16の演算処理のステップS78の
指令により、エンジン1の回転始動が行われ、エンジン
1の初爆以後、エンジントルクTE が立ち上がる。しか
も、このとき直結クラッチ36がスリップしていること
によってエンジントルクTE は増幅され、モータ/発電
機トルクTM/G と合わせて駆動トルクが一時的に増大
し、車両加速度GX が増大しようとする。しかしなが
ら、本実施形態では、このときも前記図16の演算処理
のステップS72で行われる図17の演算処理でモータ
/発電機トルクTM/G のフィードバック制御を継続して
いるので、例えばこのように車両加速度GX が目標車両
加速度GX0を越えて増大しようとするときには、同ステ
ップS721からステップS722に移行し、モータ/
発電機トルクTM/G のトルクダウンを主体とするフィー
ドバック制御が行われる。このとき、前述のようにエン
ジン1の出力トルクTE だけで、車両加速度GX が目標
車両加速度GX0を越えて増大しようとする場合には、図
18の時刻t33過ぎに見られるように負方向のトルクを
付加する、つまりモータ/発電機2を発電機として回生
作動させることも可能である。従って、エンジン1の回
転始動による車両加速度GX の増大を抑制防止し、ほぼ
それまでの車両加速度GX を継続することができる。ま
た、本実施例では、エンジン1が初爆した後、エンジン
1の出力トルクが前記フライホイール16を回転するた
めに消費されるため、このエンジン1回転始動後の車両
加速度GX の増大代は、当該フライホイール16がない
場合に比して小さい。
【0120】エンジン1内での爆発回数は、この後、加
速度的に増加するが、時刻t34でモータ/発電機2とエ
ンジン1とが直結してからは、エンジントルクTE は次
第に減少に転じ、一方のモータ/発電機2は時刻t34
後、ほぼ一定のトルクTM/Gを出力し続けているので、
車両加速度GX も時刻t34以後、次第に減少に転じ、エ
ンジントルクtE が一定となる時刻t35以後は、車両加
速度GX も比較的小さな一定値に維持される。
【0121】このように、本実施形態では、直結クラッ
チ36を締結してモータ/発電機2とエンジン1とを直
結している間、特に車両加速度が減少するときに、つま
り直結クラッチ36が締結される以前の車両加速度GX
が、直結クラッチ36の締結中も継続されるようにモー
タ/発電機2のトルクTM/G を増大する制御を行うこと
としたため、モータ/発電機2の出力トルクTM/G がエ
ンジン1のフリクションに消費されるのを適切に補い、
駆動力の低下を適切に抑制防止し、違和感を払拭するこ
とができる。
【0122】また、直結クラッチ36を締結してモータ
/発電機2とエンジン1とを直結している間、エンジン
1が爆発を開始して車両加速度が増大するときに、直結
クラッチ36が締結される以前の車両加速度GX が、エ
ンジン1の爆発以後も継続されるように、例えばモータ
/発電機2を発電機として使用し、当該モータ/発電機
トルクTM/G を減少する制御を行うこととしたため、駆
動力が大きくなり過ぎるのを適切に抑制防止し、違和感
を払拭することができる。
【0123】また、前記第1実施形態と同様に、モータ
/発電機2にフライホイール16を付加したことによ
り、モータ/発電機2だけで車両を発進させながら、フ
ライホイール16に慣性トルクを蓄積し、その慣性トル
クでエンジン1を回転させて始動させることが可能とな
るので、モータ/発電機2の出力トルクからエンジン1
のフリクションに消費される分を抑制させることがで
き、これにより駆動力の低下を抑制して違和感を低減す
ることができ、モータ/発電機2の容量を不必要に大き
くする必要がない。ちなみに、前記第1実施形態と同様
に、モータ/発電機2でのみ発進を行えることは、燃費
の面で非常に有利である。また、前記フライホイール1
6は、駆動輪からの路面反力トルクに対してもイナーシ
ャとして作用するので、エンジンブレーキの代わりにも
なる。
【0124】なお、前記各実施形態では、コントローラ
にマイクロコンピュータを用いた場合について説明した
が、これに代えて各種の演算回路を使用することも可能
である。また、前記各実施形態ではエンジンと接続する
第1要素がリングギヤ、モータ/発電機と接続する第3
要素がサンギヤである場合についてのみ詳述したが、エ
ンジンと接続する第1要素をサンギヤ、モータ/発電機
と接続する第3要素をリングギヤとしてもよい。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係るパラレルハイブリッド車両によれば、電動発
電機にフライホイールを付加したことにより、電動発電
機だけで車両を発進させながら、フライホイールに慣性
トルクを与え、その慣性トルクでエンジンを回転させて
始動させることが可能となるので、電動発電機の出力ト
ルクからエンジンのフリクションに消費される分を抑制
させることができ、これにより駆動力の低下を抑制して
違和感を低減することができ、電動発電機の容量を不必
要に大きくする必要がない。
【0126】また、本発明のうち請求項2に係るパラレ
ルハイブリッド車両によれば、トルク合成機構を遊星歯
車機構とし、電動発電機のみの車両発進時に遊星歯車機
構の三つの要素のうち、最も高回転となる要素にフライ
ホイールを設けたため、慣性エネルギがより大きくな
り、エンジン回転始動時の駆動力の低下をより一層低下
することができる。
【0127】また、本発明のうち請求項3に係るパラレ
ルハイブリッド車両によれば、直結クラッチの締結時
に、変速装置の変速比をアップシフトさせる指令を出力
することとしたため、電動発電機の出力トルクがエンジ
ンのフリクションに消費される駆動力の低下を、アップ
シフト時の駆動力の低下に一致させて、乗員への違和感
を低減することができる。
【0128】また、本発明のうち請求項4に係るパラレ
ルハイブリッド車両によれば、直結クラッチが締結され
る以前の車両加速度が、直結クラッチの締結中も継続さ
れるように増大される電動発電機の出力トルクを制御す
ることとしたため、駆動力の低下を適切に抑制防止し、
違和感を払拭することができる。また、本発明のうち請
求項5に係るパラレルハイブリッド車両によれば、エン
ジンの回転が始動される以前の車両加速度が、エンジン
の回転が始動された以後も継続されるように電動発電機
の発電機としてのトルクを制御することとしたため、駆
動力の増大を適切に抑制防止し、違和感を払拭すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパラレルハイブリッド車両の一実施形
態を示す概略構成図である。
【図2】図1のパラレルハイブリッド車両に用いられる
差動装置の一例を示す構造図である。
【図3】図1のパラレルハイブリッド車両の模式図であ
る。
【図4】図1のパラレルハイブリッド車両でエンジンを
回転始動するときの模式図と共線図である。
【図5】図1のパラレルハイブリッド車両でエンジンを
回転始動するときの模式図と共線図である。
【図6】図1のパラレルハイブリッド車両でエンジンを
回転始動するときの模式図と共線図である。
【図7】図1のパラレルハイブリッド車両でエンジンを
回転始動したあとの模式図と共線図である。
【図8】図1のパラレルハイブリッド車両でエンジンを
回転始動したあとの模式図と共線図である。
【図9】本発明のパラレルハイブリッド車両の第1実施
形態を示すコントローラ内で行われる演算処理のフロー
チャートである。
【図10】図9の演算処理で行われるマイナプログラム
のフローチャートである。
【図11】図9の演算処理によりパラレルハイブリッド
車両を発進加速するときのタイミングチャートである。
【図12】従来のパラレルハイブリッド車両を発進加速
するときのタイミングチャートである。
【図13】本発明のパラレルハイブリッド車両の第2実
施形態を示すコントローラ内で行われる演算処理のフロ
ーチャートである。
【図14】図13の演算処理で行われるマイナプログラ
ムのフローチャートである。
【図15】図13の演算処理によりパラレルハイブリッ
ド車両を発進加速するときのタイミングチャートであ
る。
【図16】本発明のパラレルハイブリッド車両の第3実
施形態を示すコントローラ内で行われる演算処理のフロ
ーチャートである。
【図17】図16の演算処理で行われるマイナプログラ
ムのフローチャートである。
【図18】図16の演算処理によりパラレルハイブリッ
ド車両を発進加速するときのタイミングチャートであ
る。
【符号の説明】
1はエンジン 2はモータ/発電機(電動発電機) 3は差動装置 4は変速装置 5は駆動輪 6は蓄電装置 7はモータ/発電機駆動回路 8はエンジン回転数センサ 9はモータ/発電機回転数センサ 10はインヒビタースイッチ 11はスロットル開度センサ 12はモータ/発電機用コントローラ 13はオイルポンプ 15は加速度センサ 16はフライホイール 17はダンパー 21は遊星歯車機構 36は直結クラッチ OWCはワンウエイクラッチ Sはサンギヤ Pはピニオン Rはリングギヤ Cはピニオンキャリヤ
フロントページの続き Fターム(参考) 3D039 AA01 AA02 AA03 AA04 AB27 AC03 AC06 AC21 AC32 AD06 AD11 AD53 3G093 AA04 AA07 BA02 CA01 DB00 EB08 5H115 PA01 PC06 PG04 PI16 PI29 PO02 PO06 PO17 PU09 PU22 PU23 PU25 PV03 PV25 QE01 QE09 QE10 QI04 QI05 QN03 QN04 QN10 QN12 RB08 RE01 RE12 SE04 SE05 SE08 SE09 TB01 TE01 TE02 TE03 TE05 TO02 TO21 TO23 TO30 UI13 UI23 UI40 5H607 AA00 BB01 BB02 BB06 BB26 CC05 CC09 DD03 DD19 EE02 EE05 EE23 EE33 EE42 FF01 FF22 FF24 HH01 HH03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンと、発電機及び電動機の両機能
    を備えた電動発電機と、変速装置と、前記エンジンの出
    力トルク及び電動発電機の出力トルクを合成して出力す
    るトルク合成機構と、前記エンジンと電動発電機とを直
    結する直結クラッチと、前記電動発電機のみで車両を発
    進させながら、前記直結クラッチでエンジンと電動発電
    機とを直結し、当該電動発電機の駆動力でエンジンの回
    転を始動する制御手段とを備えたパラレルハイブリッド
    車両において、前記電動発電機にフライホイールを付加
    したことを特徴とするパラレルハイブリッド車両。
  2. 【請求項2】 前記トルク合成機構は、エンジンと連結
    する第1要素と、変速装置と連結する第2要素と、電動
    発電機と連結する第3要素とからなる遊星歯車機構であ
    り、前記直結クラッチは、前記三つの要素のうちの二つ
    の要素を締結解放可能なクラッチであることを特徴とす
    る請求項1に記載のパラレルハイブリッド車両。
  3. 【請求項3】 エンジンと、発電機及び電動機の両機能
    を備えた電動発電機と、変速装置と、前記エンジンの出
    力トルク及び電動発電機の出力トルクを合成して出力す
    るトルク合成機構と、前記エンジンと電動発電機とを直
    結する直結クラッチと、前記電動発電機のみで車両を発
    進させながら、前記直結クラッチを締結させてエンジン
    と電動発電機とを直結し、当該電動発電機の駆動力でエ
    ンジンの回転を始動する制御手段とを備えたパラレルハ
    イブリッド車両において、前記制御手段は、前記直結ク
    ラッチの締結時に、前記変速装置の変速比をアップシフ
    トさせる指令を出力することを特徴とするパラレルハイ
    ブリッド車両。
  4. 【請求項4】 車両の加速度を検出する加速度検出手段
    を備え、前記制御手段は、前記直結クラッチが締結され
    る以前の車両加速度が、直結クラッチの締結中も継続さ
    れるように前記増大される電動発電機の出力トルクを制
    御することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載
    のパラレルハイブリッド車両。
  5. 【請求項5】 車両の加速度を検出する加速度検出手段
    を備え、前記制御手段は、前記エンジンの回転が始動さ
    れる以前の車両加速度が、エンジンの回転が始動された
    以後も継続されるように前記電動発電機の発電機として
    のトルクを制御することを特徴とする請求項1乃至4の
    何れかに記載のパラレルハイブリッド車両。
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