JP2001284782A - はんだ接合方法、はんだ接合構造、及びその接合層の製造方法 - Google Patents

はんだ接合方法、はんだ接合構造、及びその接合層の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電子部品及び/若しくはプリント配線板にお
けるはんだ接合構造の接合層の外周に切り欠き様の凹状
を設けて、せん断応力が接合層内に集中するようにして
はんだ接合部にかかる応力を緩和させるはんだ接合方
法、はんだ接合構造、及びその接合層の製造方法を得る
こと。 【解決手段】 接合部材5側及び被接合部材1,9側の
各端面の面積より両端面間の断面積が小さくなるように
外周に凹状10を形成した接合層と接合部材5とを接合
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はプリント配線板と
これに実装する電子部品とを接合するはんだ接合方法、
はんだ接合構造、及びその接合層の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】はんだボール(球状はんだ)を接合部材
として電子部品をプリント配線板へはんだ接合する際に
は、プリント配線板へはんだボールを接合するためのラ
ンドを設けて、そこにはんだボールを溶融させて接合し
ている。このようにして電子部品が実装されたプリント
配線板は、様々な環境下で運用されるために周囲環境温
度や電子部品の自己発熱などで熱が加わることにより、
電子部品、及びプリント配線板のそれぞれが有する線膨
張係数の違いによってせん断方向の力が発生し、はんだ
接合部にせん断応力が付加される。
【0003】図11、図12、及び図13は上記のよう
な従来のはんだ接合構造を示す断面図である。図におい
て、1は電子部品、2はNiめっき層3とともに電子部
品1のはんだボール接合部であるランドを構成する銅
箔、3はこの銅箔2上に設けたNiめっき層で、4は溶
融したはんだボール5が電子部品1側のランドを超えて
流れないようにマスクするソルダレジストである。5は
Niめっき層3及びNiめっき層6に接合させたはんだ
ボール、6は銅箔7とともにプリント配線板9のはんだ
ボール接合部であるランドを構成するNiめっき層、7
はNiめっき層6が表面上に形成された銅箔で、8は溶
融したはんだボール5がプリント配線板9側のランドを
超えて流れないようにマスクするソルダレジストであ
る。9は電子部品1をはんだ接合により実装するプリン
ト配線板である。また、電子部品1のはんだボール接合
部のランド寸法(ランド面積)をa、プリント配線板9
のランド寸法(ランド面積)をbとする。
【0004】次に概要について説明する。先ず、図11
に示すようにa<bであると、周囲環境温度や電子部品
1の自己発熱などで熱が加わることによって電子部品1
とプリント配線板9のはんだ接合部にせん断方向の力が
加わる。このせん断応力は接合面積の小さい電子部品1
のはんだボール接合部に集中するために、応力の不均衡
が発生して応力的に不利である電子部品1のはんだボー
ル接合部が破断する。
【0005】逆に、図12に示すようにa>bである
と、周囲環境温度や電子部品1の自己発熱などで熱が加
わることによって接合面積の小さいプリント配線板9の
ランド側にせん断応力が集中する。このため上記と同様
に、応力の不均衡が発生して応力的に不利となるプリン
ト配線板9のランド側のはんだボール接合部が破断す
る。
【0006】このような応力集中による応力分布の不均
衡を防ぐため、多くの場合、図13に示すようにa=b
として、周囲環境温度や電子部品1の自己発熱などで熱
が加わることによって発生するせん断応力の均衡を保
ち、この応力が各はんだボール接合部に集中することを
防いでいた。
【0007】この他のせん断応力によるはんだボール接
合部の破断に対する対策として、特開平4−24544
8号公報に開示されたはんだ接合方法がある。このはん
だ接合方法は、接合部材にプラスチック粒子を配合した
はんだを使用し、周囲環境温度や電子部品の自己発熱な
どで熱が加わることによって応力が生じると、このプラ
スチック粒子が変形することで発生したせん断応力を吸
収し、はんだボール接合部の破断を防止していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のはんだ接合方法
及びはんだ接合構造は以上のように構成されているの
で、はんだ接合部の信頼性を確保するために、電子部品
1のはんだボール接合部寸法とプリント配線板のランド
側のはんだボール接合部寸法とを同一にするのが一般的
であったが、このような構成をとるとはんだ接合部の高
密度化に対応できないという課題があった。
【0009】上記課題を具体的に説明すると、近年の電
子機器の小型化にともなってプリント配線板9上の配線
や電子部品1内の配線の微細化、及びはんだ接合する端
子間のピッチの縮小、配線密度の増大化が求められてお
り、これらの配線経路を確保するためには電子部品1の
はんだボール接合部寸法とプリント配線板9のランド側
のはんだボール接合部寸法を小型化する必要がある。こ
のとき、小型化されるにともなって、電子部品1のはん
だボール接合部及びプリント配線板9のはんだボール接
合部を同一寸法とすると、これらの位置を精度良く合わ
せなければならない。また、電子部品1のはんだボール
接合部、及びプリント配線板9のはんだボール接合部の
はんだとの接合面積が小さくなることから接合強度が減
少する。このため、プリント配線板9や電子部品1内の
配線構造が制約を受けることから、両はんだボール接合
部の寸法を同一にする構成にできない場合があった。
【0010】また、上記両はんだボール接合部の寸法を
同一にしなくともよい特開平4−245448号公報に
開示されるはんだ接合方法では、はんだ中のプラスチッ
ク粒子分布を均一にしなければならず製造が容易でな
く、コストがかかるという課題があった。また、このよ
うなプラスチック粒子が配合されたペースト状はんだは
印刷法やディスペンスにより被接合部材間に供給されて
いたが、簡易に微細な被接合部材間に供給することが可
能なはんだボールにする構成は開示されておらず、信頼
性に問題があった。
【0011】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、電子部品及び/若しくはプリント
配線板におけるはんだ接合構造の接合層の外周に切り欠
き様の凹状を設けて、せん断応力が接合層内に集中する
ようにしてはんだ接合部にかかる応力を緩和させるはん
だ接合方法、はんだ接合構造、及びその接合層の製造方
法を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係るはんだ接
合方法は、接合部材側及び被接合部材側の各端面の面積
より両端面間の断面積が小さくなるように外周に凹状を
形成した接合層と接合部材とを接合するものである。
【0013】この発明に係るはんだ接合方法は、接合層
が接合部材より外部からの応力に強い材料からなるもの
である。
【0014】この発明に係るはんだ接合構造は、被接合
部材に設けた接合層のうちの少なくとも一方は、接合部
材側及び被接合部材側の各端面の面積より両端面間の断
面積が小さくなるように外周に凹状を形成したものであ
る。
【0015】この発明に係るはんだ接合構造は、接合層
が接合部材より外部からの応力に強い材料からなるもの
である。
【0016】この発明に係るはんだ接合構造の接合層の
製造方法は、被接合部材の表面上に形成した導電パター
ンを接合部材に接合させる箇所のみを開口部として露出
させてエッチングレジストでマスクするマスク工程と、
開口部、及び、この周囲に形成されたエッチングレジス
トの下方における導電パターンをエッチングするアンダ
ーカット形成工程と、このアンダーカット形成工程でエ
ッチングした開口部、及び、この周囲に形成されたエッ
チングレジストの下方における導電パターン上に、接合
部材より外部からの応力に強い材料の湿式めっきを施し
て、外周に凹状を有する接合層を形成する湿式めっき工
程とを備えるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1によるは
んだ接合構造を示す断面図であり、図2は周囲環境の変
化や電子部品の自己発熱などによる温度変化で生じたせ
ん断応力が図1のはんだ接合構造に加わったときの状態
を説明する断面図である。図において、1ははんだボー
ル5を介して接合される電子部品(被接合部材)、2は
Niめっき層3aとともに電子部品1のはんだボール接
合部であるランドを構成する銅箔、3aはこの銅箔2上
に設けたNiめっき層(接合層)で、はんだボール5側
及び電子部品1側の各端面の面積より両端面間の断面積
が小さくなるように外周に切り欠き様の凹状10を形成
している。4aは溶融したはんだボール5が電子部品1
側のランド(Niめっき層3a)を超えて流れないよう
にマスクするソルダレジストである。5は溶融すること
でNiめっき層3a及びNiめっき層6と接合するはん
だボール(接合部材)、6は銅箔7とともにプリント配
線板9のはんだボール接合部であるランドを構成するN
iめっき層、7はNiめっき層6が表面上に形成された
銅箔で、8は溶融したはんだボール5がプリント配線板
9側のランドを超えて流れないようにマスクするソルダ
レジストである。9は電子部品1をはんだ接合により実
装するプリント配線板(被接合部材)である。10はN
iめっき層3aの外周に形成した凹状である。また、プ
リント配線板9のランド側のはんだボール接合部(接合
部材側の端面)寸法(ランド面積)をa、電子部品1の
はんだボール接合部(被接合部材側の端面)寸法(ラン
ド面積)をbとする。
【0018】次に概要について説明する。先ず、電子部
品1のパッケージベース基板の端子部について説明す
る。パッケージベース基板の銅箔からなる導電パターン
上には、ソルダレジストで端子部とする部分のみを開口
して被覆されており、この開口部の銅箔2の表面上にN
iめっき層3aが設けられている。さらに、このNiめ
っき層3a上には金めっきを施しておく(図1でははん
だボール5とNiめっき層3aとを接合させた後の状態
を示しているので、この金めっきの金ははんだボール5
中に拡散しており図示されていない)。また、Niめっ
き層3aには外周に切り欠き様の凹状10を設けてお
く。上記端子部ははんだボール5を上記金めっきを施し
たNiめっき層3a上に配置し、リフローなどの方法で
はんだボール5をNiめっき層3aに溶着させて作成す
る。
【0019】このようなはんだボール5による端子部を
有する電子部品1をプリント配線板9に実装したときの
はんだ接合構造の一例が図1である。図では電子部品1
のはんだボール接合部寸法aがプリント配線板9のラン
ド側のはんだボール接合部寸法b以下である場合を示し
ている。
【0020】このとき、周囲環境の変化や電子部品1の
自己発熱などで温度変化が生じた場合、電子部品1及び
プリント配線板9の線膨張係数の違いから、例えば図2
中の矢印方向のようなせん断方向の力が発生する。この
力による応力ははんだ接合部の寸法が小さい電子部品1
側に集中するが、その中でも切り欠き様の凹状10を有
するNiめっき層3a内に集中する。これにより、はん
だボール5及びこれとNiめっき層3aとの接合部が受
けるせん断応力は緩和されるので、これらが破断するま
での寿命は延びることになる。
【0021】また、Niははんだに比べて強度が高いた
めに凹状10に応力が集中しても、この凹状10ははん
だボール5及びこれとNiめっき層3aの接合部よりも
長い寿命を有するので、その結果として本願発明のはん
だ接合構造も長寿命が得られる。これを簡単に定量的に
説明すると、従来技術において述べた図11(a<b)
の構成に冷熱衝撃試験(温度サイクル試験)を実施する
と、200〜300サイクルではんだボール5との接合
部にクラックや断線が生じていたが、Niめっき層3a
の外周に凹状10を形成することにより、800サイク
ル程度まではんだボール5との接合部にクラックや断線
が生じなかった。これにより、本願発明の構成とするこ
とにより、従来の2〜3倍の長寿命化を期待することが
できる。
【0022】また、従来のように信頼性を確保するため
に電子部品1のはんだボール接合部とプリント配線板9
のランド側のはんだボール接合部を同一寸法にする必要
はなくなるために、配線密度などの制約を受けることが
なく、プリント配線板9や電子部品1内の配線自由度を
向上させることができる。
【0023】次にこの実施の形態1によるはんだ接合構
造の他の構成例を示す。図3は実施の形態1によるはん
だ接合構造の他の例(変形例1)を示す断面図であり、
電子部品1側でなく、プリント配線板9側のNiめっき
層に凹状10を設けたものである。また、図4は周囲環
境の変化や電子部品の自己発熱などによる温度変化で生
じたせん断応力が図3のはんだ接合構造に加わったとき
の状態を説明する断面図である。図において、3は図1
1,12,13と同様に外周に凹状を形成していない電
子部品1側のNiめっき層(接合層)、6aはプリント
配線板9の導電パターンである銅箔7上に設けたNiめ
っき層(接合層)で、はんだボール5側及びプリント配
線板9側の各端面の面積より両端面間の断面積が小さく
なるように外周に切り欠き様の凹状10を形成してい
る。8aは溶融したはんだボール5がプリント配線板9
側のランド(Niめっき層6a)を超えて流れないよう
にマスクするソルダレジストである。なお、図1と同一
構成要素には同一符号を付して重複する説明を省略す
る。
【0024】概要について説明すると、図3の例では電
子部品1のはんだボール接合部寸法≧プリント配線板9
側のはんだボール接合部寸法となっているので、周囲環
境の変化や電子部品1の自己発熱などで温度変化が生じ
た場合、寸法の小さいプリント配線板9側のNiめっき
層6aが図4に示す矢印方向にせん断応力を受ける。こ
の場合も、図2と同様にNiめっき層6aの凹状10に
応力が集中するので、はんだボール5及びこれとNiめ
っき層6aの接合部が受けるせん断応力は緩和されるの
で、これらが破断するまでの寿命は延びることになる。
【0025】また、図5は実施の形態1によるはんだ接
合構造の他の例(変形例2)を示す断面図であり、電子
部品1側及びプリント配線板9側のNiめっき層3a,
6aに凹状10を設けたものである。なお、図1及び図
3と同一構成要素には同一符号を付して重複する説明を
省略する。
【0026】概要について説明する。電子部品1側及び
プリント配線板9側のNiめっき層3a,6aの外周に
切り欠き様の凹状10を形成すると、周囲環境の変化や
電子部品の自己発熱などによる温度変化で生じたせん断
応力の不均衡を抑えるために電子部品1側もプリント配
線板9側もはんだボール接合部寸法を同一にする必要が
ある。このとき、上記せん断応力は強度の高い各Niめ
っき層3a,6aの凹状10に集中するために、従来と
比較してせん断応力に対する耐性が向上している。これ
より、従来のNiめっき層に凹状10がない場合と比べ
てはんだ接合面積を小さくすることができるので、電子
部品1内の配線、及びプリント配線板9の配線に対する
自由度を向上させることができる。
【0027】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、電子部品1及び/若しくはプリント配線板9に設け
たNiめっき層のうちの少なくとも一方に、はんだボー
ル5側の端面の面積、電子部品1及び/若しくはプリン
ト配線板9側の端面の面積より、両端面間の断面積が小
さくなるように外周に凹状10を形成したので、周囲環
境の変化や電子部品1の自己発熱などの温度変化によっ
て生じたせん断応力が、各Niめっき層3a,6aの凹
状10に集中することから、はんだボール5及びこれと
Niめっき層3a,6aの接合部が受けるせん断応力を
緩和することができ、これに対する耐性を向上させるこ
とができる。これにより、従来のように信頼性を確保す
るために電子部品1のはんだボール接合部とプリント配
線板9のランド側のはんだボール接合部を同一寸法にす
る必要はなくなるために、配線密度などの制約を受ける
ことがなく、プリント配線板9や電子部品1内の配線自
由度を向上させることができる。
【0028】また、この実施の形態1によれば、電子部
品1及び/若しくはプリント配線板9がはんだボール5
より外部からの応力に強いNiから構成されるので、は
んだに比べて強度が高いNiを使用することから、その
凹状10に上述したせん断応力が集中してもせん断応力
に対する耐性を損なうことがない。
【0029】なお、上記実施の形態では、凹状を形成す
るめっき層にNiを使用した例を示したが、これに限ら
ず、はんだよりも強度があり、一般なプリント配線板の
導電パターンの表面処理となる金属であればよい。例え
ば、Ni以外の金属としてPd、Auなどが考えられ
る。
【0030】実施の形態2.上記実施の形態1では外周
に凹状を形成した接合層によるはんだ接合について示し
たが、この実施の形態2は外周に凹状を有する接合層の
製造方法を示す。
【0031】図6〜10はこの発明のはんだ接合構造に
おける接合層の製造工程を示す断面図であり、プリント
配線板9側の接合層の製造工程を示している。図におい
て、11はパターニング前のプリント配線板9表面上に
形成されている薄膜銅層、12は薄膜銅層11をパター
ンニングするためのエッチングレジスト、13は後述す
るソフトエッチングによって薄膜銅層11の周囲に形成
されたソルダレジスト8aの下方部分がエッチングされ
ることによって生じるソルダレジスト8aのオーバハン
グ(エッチングレジスト)、14は後述する湿式めっき
によって形成されるNiめっき層(接合層)、15はN
iめっき層14の表面に形成した金めっき層である。な
お、図1と同一構成要素には同一符号を付して重複する
説明を省略する。
【0032】次に概要について説明する。先ず、プリン
ト配線板9に形成されたベタの薄膜銅層11をパターン
ニングするために、図6に示すように薄膜銅層11上に
エッチングレジスト12を塗布する。このとき、例えば
はんだボール接合部のランドや配線パターンなどを形成
する領域をマスクする。
【0033】次に、銅に対する通常のエッチング処理を
施して図7に示すようにはんだボール接合部のランドや
配線パターンなどを形成する。
【0034】パターン形成されたプリント配線板9のエ
ッチングレジスト12を剥離し、図8に示すようにソル
ダレジスト8aを塗布して、はんだと接合する箇所のみ
を開口して薄膜銅層11を露出させておく(マスク工
程)。
【0035】次に、図9に示すように、薄膜銅層11の
露出箇所に対してソフトエッチングを施し、薄膜銅層1
1の露出部分を軽くエッチングする。その際、エッチン
グ液がエッチングレジストとなるソルダレジスト8aの
下まで入り込むようにする。具体的には、例えば、通常
の銅をエッチングするのに使用する過硫酸ソーダなどの
エッチング液に浸漬させ、時間及び温度を適切に制御す
ることで、薄膜銅層11の表面を深さ5〜20μm程度
エッチングする。これにより、薄膜銅層11の露出箇
所、及び、この露出箇所周囲に形成されたソルダレジス
ト8aの下方における薄膜銅層11がエッチングされ
て、薄膜銅層11のアンダーカットをソルダレジスト8
aがマスクするオーバハング13が形成される(アンダ
ーカット形成工程)。なお、上記エッチングの時間及び
温度については、使用する薬液、装置などにより異なる
ため、これらの仕様を考慮して最適な条件を求めてお
く。
【0036】この後、湿式めっきによってNiめっきを
施す。このとき、図10に示すように、めっき液はソル
ダレジスト8aのオーバハング13の下方まで回り込む
のでソルダレジスト8aの端部を巻き込むような形とな
る。このようにしてNiめっきをNiめっき層14が所
定の厚さになるまで継続する。これにより、ソルダレジ
スト8aを巻き込むことでNiめっき層14の外周に切
り欠き様の凹状10が形成される(湿式めっき工程)。
Niめっき完了後は、無電解めっきを施してNiめっき
層14の表面に金めっき層15を形成して処理を完了す
る。
【0037】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、被接合部材の表面上に形成した薄膜銅層11をはん
だボール5に接合させる箇所のみを開口部として露出さ
せてソルダレジスト8aでマスクし、開口部、及び、こ
の周囲に形成されたソルダレジスト8aの下方における
薄膜銅層11をソフトエッチングし、このエッチングし
た開口部、及び、この周囲に形成されたソルダレジスト
8aの下方における薄膜銅層11上に、はんだボール5
より外部からの応力に強い材料の湿式めっきを施して、
外周に凹状10を有する接合層を形成するので、外周に
凹状を有する接合層を簡易に形成することができる。ま
た、ソフトエッチングにおける条件を調整することで凹
状10を所望の断面積に形成することができる。
【0038】なお、上記実施の形態ではNiを使用して
凹状を形成する例を示したが、これに限らず、はんだよ
りも強度があり、一般なプリント配線板の導電パターン
の表面処理となるPd、Auなどにおいても上述の方法
により接合層を形成することができる。
【0039】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、接合
部材側及び被接合部材側の各端面の面積より両端面間の
断面積が小さくなるように外周に凹状を形成した接合層
と接合部材とを接合するので、周囲環境の変化や電子部
品の自己発熱などの温度変化によって生じたせん断応力
が、接合層の凹状に集中することから、接合部材及びこ
れと接合層との接合部が受けるせん断応力を緩和するこ
とができ、これに対する耐性を向上させることができる
効果がある。これにより、従来のように信頼性を確保す
るために被接合部材間のはんだ接合部を同一寸法にする
必要はなくなるために設計上の自由度を向上させること
ができ、はんだ接合部の高密度化を図ることができる。
【0040】この発明によれば、接合層が接合部材より
外部からの応力に強い材料からなるので、接合層の凹状
にせん断応力が集中しても、これに対する耐性を損なう
ことがないという効果がある。
【0041】この発明のはんだ接合構造の接合層の製造
方法によれば、被接合部材の表面上に形成した導電パタ
ーンを接合部材に接合させる箇所のみを開口部として露
出させてエッチングレジストでマスクするマスク工程
と、開口部、及び、この周囲に形成されたエッチングレ
ジストの下方における導電パターンをエッチングするア
ンダーカット形成工程と、このアンダーカット形成工程
でエッチングした開口部、及び、この周囲に形成された
エッチングレジストの下方における導電パターン上に、
接合部材より外部からの応力に強い材料の湿式めっきを
施して、外周に凹状を有する接合層を形成する湿式めっ
き工程とを備えるので、外周に凹状を有する接合層を簡
易に形成することができる効果がある。また、アンダー
カット形成工程における条件を調整することで凹状を所
望の断面積に形成することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるはんだ接合構
造を示す断面図である。
【図2】 図1のはんだ接合構造にせん断応力が加わっ
たときの状態を説明する断面図である。
【図3】 実施の形態1によるはんだ接合構造の他の例
を示す断面図である。
【図4】 図3のはんだ接合構造にせん断応力が加わっ
たときの状態を説明する断面図である。
【図5】 実施の形態1によるはんだ接合構造の他の例
を示す断面図である。
【図6】 この発明のはんだ接合構造における接合層の
製造工程を示す断面図である。
【図7】 この発明のはんだ接合構造における接合層の
製造工程を示す断面図である。
【図8】 この発明のはんだ接合構造における接合層の
製造工程を示す断面図である。
【図9】 この発明のはんだ接合構造における接合層の
製造工程を示す断面図である。
【図10】 この発明のはんだ接合構造における接合層
の製造工程を示す断面図である。
【図11】 従来のはんだ接合構造を示す断面図であ
る。
【図12】 従来のはんだ接合構造を示す断面図であ
る。
【図13】 従来のはんだ接合構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 電子部品(被接合部材)、2 銅箔、3,3a N
iめっき層(接合層)、4,4a ソルダレジスト、5
はんだボール(接合部材)、6 Niめっき層(接合
層)、7 銅箔、8,8a ソルダレジスト、9 プリ
ント配線板(被接合部材)、10 凹状、11 薄膜銅
層、12 エッチングレジスト、13オーバハング(エ
ッチングレジスト)、14 Niめっき層(接合層)、
15金めっき層。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの被接合部材間を接合するはんだ接
    合方法であって、球状はんだを溶融してなる接合部材と
    上記各被接合部材の表面上に設けた接合層とを接合する
    はんだ接合方法において、 上記接合部材側及び上記被接合部材側の各端面の面積よ
    り両端面間の断面積が小さくなるように外周に凹状を形
    成した接合層と上記接合部材とを接合することを特徴と
    するはんだ接合方法。
  2. 【請求項2】 接合層は、接合部材より外部からの応力
    に強い材料からなることを特徴とする請求項1記載のは
    んだ接合方法。
  3. 【請求項3】 2つの被接合部材間を接合するはんだ接
    合構造であって、球状はんだを溶融してなる接合部材
    と、この接合部材を介して接合される被接合部材と、こ
    の被接合部材の表面上に設けられて上記接合部材が接合
    する接合層とを備えたはんだ接合構造において、 上記被接合部材に設けた接合層のうちの少なくとも一方
    は、上記接合部材側及び上記被接合部材側の各端面の面
    積より両端面間の断面積が小さくなるように外周に凹状
    を形成したことを特徴とするはんだ接合構造。
  4. 【請求項4】 接合層は、接合部材より外部からの応力
    に強い材料からなることを特徴とする請求項3記載のは
    んだ接合構造。
  5. 【請求項5】 2つの被接合部材間を接合するはんだ接
    合構造であって、球状はんだを溶融してなる接合部材
    と、この接合部材を介して接合される被接合部材と、こ
    の被接合部材の表面上に形成されて上記接合部材が接合
    する接合層とを備えたはんだ接合構造の接合層の製造方
    法において、 上記被接合部材の表面上に形成した導電パターンを上記
    接合部材に接合させる箇所のみを開口部として露出させ
    てエッチングレジストでマスクするマスク工程と、 上記開口部、及び、この周囲に形成されたエッチングレ
    ジストの下方における上記導電パターンをエッチングす
    るアンダーカット形成工程と、 このアンダーカット形成工程でエッチングした上記開口
    部、及び、この周囲に形成されたエッチングレジストの
    下方における上記導電パターン上に、上記接合部材より
    外部からの応力に強い材料の湿式めっきを施して、外周
    に凹状を有する上記接合層を形成する湿式めっき工程と
    を備えたことを特徴とするはんだ接合構造の接合層の製
    造方法。
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