JP2001284618A - 太陽電池とその製造方法及びそれを用いた時計 - Google Patents

太陽電池とその製造方法及びそれを用いた時計

Info

Publication number
JP2001284618A
JP2001284618A JP2000090528A JP2000090528A JP2001284618A JP 2001284618 A JP2001284618 A JP 2001284618A JP 2000090528 A JP2000090528 A JP 2000090528A JP 2000090528 A JP2000090528 A JP 2000090528A JP 2001284618 A JP2001284618 A JP 2001284618A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solar cell
electrode
transparent insulating
power generation
metal substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000090528A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Sugiyama
杉山  修
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP2000090528A priority Critical patent/JP2001284618A/ja
Publication of JP2001284618A publication Critical patent/JP2001284618A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Electric Clocks (AREA)
  • Electromechanical Clocks (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽電池の一部が影になり光が当たらない状
態になっても発電電圧が低下させることなく電子機器を
駆動できる太陽電池構造と、その製造方法と、それを用
いた電子機器として時計の構造を提供することである。 【解決手段】 金属基板上に設けた透明絶縁層上に所定
の間隔を介して線状に形成された複数の素子列とからな
り、前記素子列は、前記透明絶縁層上に設ける下部電極
と発電層と上部電極とが順次積層されてなる太陽電池素
子と、当該太陽電池素子を被覆するように形成する透明
絶縁膜と、当該透明絶縁膜の開口部を介して上部電極
と、隣接する太陽電池素子の下部電極を接続するように
設ける接続電極とを有していることを特徴とする太陽電
池。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器の一次電
池としての太陽電池の構造に関するものであり、特に腕
時計を駆動させるための太陽電池の構造と、その製造方
法、および時計の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電池交換のわずらわしさを解消するため
や、地球環境を汚染しないクリーンエネルギー源とし
て、一次電池に太陽電池を使用している電子機器が増え
ている。電子機器の一例として、二次電池を備えた腕時
計の例で説明する。
【0003】一般的な太陽電池の起電力は、二次電池を
備えた腕時計を駆動するには低いので、通常は直列に複
数段接続して、発電電圧を高めて使用する。直列4段に
接続された従来の太陽電池構造を、図5を用いて説明す
る。図5は従来例の太陽電池を示す平面図である。
【0004】図5において太陽電池は、中央穴56を有
する円盤状の形状をした透明基板50上に、扇型の形状
をした太陽電池素子52が4個形成されている。図5に
は示していないが、太陽電池素子52は、透明基板50
上に下部電極57と発電層58と上部電極59が順次積
層されて構成されている。
【0005】そして、それぞれの太陽電池素子52の上
部電極59と、隣り合った太陽電池素子52の下部電極
57は、接続電極53により接続され、直列4段の起電
力が得られる構成になっている。起電力は、出力端子5
5から得られる。ここで、第1の出力端子55aは、太
陽電池素子52aの下部電極であり、第2の出力端子5
5bは、太陽電池素子52dの上部電極である。
【0006】ここで、透明基板50はガラスからなり、
下部電極57は光透過性の高い酸化インジウムスズであ
り、上部電極59はTi膜である。また、発電層53は
アモルファスシリコンであり、透明基板50側からpi
nダイオード構造になっている。そして透明基板50側
から発電層13に入射する光で発電を行う。
【0007】そして、二次電池を備えた腕時計に組み込
むときは、中心穴56に時針を駆動する筒車などを通し
て、文字板の上に配置する。このとき、接続電極53a
が12時方向に、接続電極53cが6時方向にくるよう
に配置する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら腕時計
は、袖口などの影になりやすいので、このような構成で
は、太陽電池の一部に光が当たらない状況が発生しやす
い。例えば腕時計の左半分が袖口の影になると、図5に
示す従来の太陽電池の半分の面積に光が当たらなくな
り、残りの半分の面積しか発電しなくなる。このような
状態では、発電する段数が少なくなって、直列2段の発
電電圧しか得られなくなってしまい、二次電池に充電で
きなくなってしまう。
【0009】本発明の目的は、上記課題を解決して、太
陽電池の一部が影になり光が当たらない状態になって
も、発電電圧が低下することなく、電子機器を駆動でき
る太陽電池構造と、その製造方法と、それを用いた電子
機器として時計の構造を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の太陽電池およびその製造方法は、下記記載
の手段を採用する。
【0011】本発明の太陽電池は、表面平滑な金属基板
上に設けた透明絶縁層上に、所定の間隔を介して線状に
形成された複数の素子列と、その複数の素子列を並列に
接続する共通電極と、素子列と共通電極上に設ける透明
保護膜を有する太陽電池であって、素子列が、透明絶縁
層上に設ける下部電極と、その下部電極上に設ける発電
層と、その発電層上に設ける上部電極とからなる複数の
太陽電池素子と、その太陽電池素子を被覆するように形
成する透明絶縁膜と、その透明絶縁膜の開口部を介して
上部電極と、隣接する太陽電池素子の下部電極を接続す
るように設ける接続電極とを有していることを特徴とす
る。
【0012】本発明の太陽電池は、それぞれの素子列を
構成する複数の太陽電池素子が、直列に接続されている
ことを特徴とする。
【0013】本発明の太陽電池は、素子列を構成する複
数の太陽電池素子において、その面積がそれぞれほぼ等
しい面積であることを特徴とする。
【0014】本発明の太陽電池の製造方法は、金属基板
上に透明絶縁層を形成する工程と、下部電極を形成し、
発電層を形成し、上部電極を形成して太陽電池素子を形
成する工程と、それを被覆するように透明絶縁膜を形成
し、接続電極を形成する工程と、透明保護膜を形成する
工程を有することを特徴とする。
【0015】このように直列に接続された複数の太陽電
池素子からなる素子列を、複数本並列に接続する太陽電
池の構成においては、太陽電池の一部に光が当たらない
状態であっても、発電電圧が下がることがなく、電子機
器を駆動できる。
【0016】これは、光の当たっている素子列のそれぞ
れが、複数の太陽電池素子の直列接続で構成されている
ので、発電面積が低下しても、直列接続の段数が変わら
ず、発電電圧が下がらないためである。
【0017】二次電池を備える腕時計に組みこんだ、本
発明の太陽電池では、太陽電池の一部に光が当たらない
状態であっても、発電電圧が下がらないので、二次電池
に充電を行うことができる。
【0018】本発明の太陽電池では、隣り合った素子列
同士の間隔に対し、線状に形成された素子列の線幅を小
さくすることによって、太陽電池素子の発電層の色が肉
眼で知覚できなくなる。したがって、太陽電池素子を形
成していない金属基板と、ほぼ同じ外観の太陽電池を得
ることができる。
【0019】また本発明の太陽電池では、上部電極側か
ら入射した光で発電を行う。そして、上部電極側から発
電層に入射した光のうち、発電層で吸収されずに金属基
板まで到達した光が、金属基板で反射されて、再び発電
層を通過するので、発電層での光の吸収量が多くなり、
発電効率が向上する。
【0020】本発明の太陽電池は、発電層の色が肉眼で
知覚できず、外観が、太陽電池素子を形成していない金
属基板とほぼ同じであるので、電子機器である時計に組
みこんでも、時計の外観やデザインに何ら制約を与えな
い。したがって時計の見栄えが悪くなることはない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明を実施
するための最良な形態における太陽電池の構造について
説明する。
【0022】本発明では、電子機器として二次電池を備
えた腕時計を想定し、二次電池を備えた腕時計を駆動す
るに最良の太陽電池構造を説明する。さらに、本明細書
において、太陽電池素子とは、下部電極と、発電層と、
上部電極が順次積層された素子を指す。そして、素子列
とは、太陽電池素子が直列に複数段接続された線状の1
本1本を指す。そして、太陽電池とは、金属基板と透明
絶縁層と、その上に形成された複数の素子列と複数の共
通電極と出力端子から構成される全体を指す。なお、太
陽電池素子の直列接続は、4段接続を例にして説明す
る。
【0023】(第1の実施の形態の太陽電池構造の説
明:図1、図2、図3)太陽電池構造を図1と図2と図
3を用いて説明する。図1は本実施の形態の太陽電池を
示す平面図である。
【0024】図1において太陽電池は、円盤状の形状を
した金属基板10と、その上に形成された透明絶縁層1
1と、半円弧状の第1の共通電極21aと、半円弧状の
第2の共通電極21bと、複数の太陽電池素子22から
なる複数の素子列24と、出力端子25から構成されて
いる。
【0025】第1の共通電極21aと第2の共通電極2
1bは、金属基板10の円周に沿って配置されており、
互いに向かい合っている。第1の共通電極21aと第2
の共通電極21bの内側の円内には、複数本の素子列2
4が並んで配置されている。線状の素子列24は、12
本図示してあるが、実際は100本以上存在する。
【0026】また、位置関係を明確にするために、素子
列24の構成は簡略化して図示してあるが、1本1本の
素子列24は、第1の太陽電池素子22aと第2の太陽
電池素子22bと第3の太陽電池素子22cと第4の太
陽電池素子22dが、直線状に4段直列接続されて形成
されている。そして、複数の素子列24の両端は、第1
の共通電極21a及び第2の共通電極21bに接続され
ている。したがって、共通電極21には、複数本の素子
列24が電気的に並列に接続されることになる。
【0027】さらに、第1の共通電極21aには第1の
出力端子25aが形成されており、第2の共通電極21
bには第2の出力端子25bが形成されている。このよ
うに、本実施の形態の太陽電池は、直列4段の出力が得
られる素子列24が複数本並列に接続され、二次電池を
備えた腕時計を駆動するに充分な電力が得られる構造と
なっている。
【0028】つぎに素子列24の構成について、図2と
図3を参照しながら説明する。図2は第1の共通電極2
1aと第1の太陽電池素子22aと第2の太陽電池素子
22bの平面構造の詳細である。また、図3は素子列2
4の長手方向における断面図である。
【0029】図3において、太陽電池素子22は、金属
基板10上に設けた透明絶縁層11上に形成された下部
電極12と、下部電極12上に形成された発電層13
と、発電層13上に形成された上部電極14が順次積層
されて構成される。
【0030】そして太陽電池素子22の周囲を被覆して
透明絶縁膜15が形成され、その透明絶縁膜15には接
続電極23との接続を行うためのコンタクトホール15
aが形成されている。ここで、透明絶縁膜15は、同一
の太陽電池素子22の下部電極12と上部電極14が短
絡するのを防ぐ役割を持つ。
【0031】そして第1の太陽電池素子22aの上部電
極14と、第2の太陽電池素子22bの下部電極12は
接続電極23で接続されて、直列接続を形成している。
同様に、第2の太陽電池素子22bから第4の太陽電池
素子22dまで接続電極23により直列接続されて、1
本の素子列24を形成している。
【0032】第1の共通電極21aと素子列24の接続
は、第1の共通電極21aと、第1の太陽電池素子22
aの下部電極12が一体であることにより構成されてい
る。そして第2の共通電極21bと素子列24の接続
は、第2の共通電極21bと第4の太陽電池素子22d
の上部電極14が、接続電極23により接続されている
ことにより構成されている。
【0033】さらに、出力端子25を除く全体に、透明
保護膜16が形成されている。この透明保護膜16は、
太陽電池に傷が入ることによる欠陥を防ぐ役割を持つ。
【0034】本実施の形態の太陽電池は、上部電極14
側より入射した光で発電を行う構成になっている。ここ
で、金属基板10は、鉄とニッケルとコバルトとの合金
であるコバールであり、透明絶縁層11は1μ〜20μ
の厚さのガラス層である。この金属基板10として使用
するコバールは、透明絶縁層11であるガラス層と熱膨
張率がほぼ等しい。したがって、後述する製造方法にお
ける金属基板の温度上昇によって、ガラス層が破損して
剥離してしまうことを抑制することができる。
【0035】下部電極12と上部電極14は、光透過性
の高い酸化インジウムスズ(以下ITOと記載)からな
っている。発電層13は、アモルファスシリコンであ
り、透明絶縁層11側から5〜20nmのp型と、10
0〜1000nmのi型と、10〜100nmのn型の
積層されたダイオード構造となっている。
【0036】さらに接続電極23も光透過性の高いIT
Oからなっている。透明絶縁膜15は、チッ化シリコン
である。また、透明保護膜16はシリコン樹脂からなっ
ている。
【0037】本実施の形態の太陽電池は、上部電極14
側から入射した光で発電を行う。そして、上部電極14
側から発電層13に入射した光のうち、発電層13で吸
収されずに金属基板10まで到達した光が、金属基板1
0で反射されて、再び発電層13を通過するので、発電
層13での光の吸収量が多くなり、発電効率が向上す
る。
【0038】隣り合った素子列24同士の間隔に対し、
線状に形成された素子列24の線幅を小さくすることに
よって、太陽電池素子22の発電層13の色が肉眼で知
覚できなくなる。これにより、本実施形態の太陽電池の
外観は、太陽電池素子22を形成していない金属基板1
0とほぼ同じになる。
【0039】実験によれば、図1の形状の太陽電池で、
通常の蛍光灯の照度500lxで、二次電池を備えた腕
時計を駆動させるに充分な発電量が得られ、かつ外観上
発電層13の色が肉眼で知覚できないようにするには、
φ30の金属基板10で、素子列24の線幅が5μ〜2
0μ、隣り合った素子列24同士の間隔が100μ〜8
0μである。このときの太陽電池の外観は、太陽電池素
子22を形成していない金属基板10とほぼ同じであ
る。
【0040】第1の共通電極21aと第2の共通電極2
1bの線幅は200μ〜700μと、素子列24よりも
かなり広くなっている。これは、複数の素子列24を並
列に接続するために、抵抗値が低い必要があるからであ
る。
【0041】第1の共通電極21aも第2の共通電極2
1bも、光透過性の高いITOからなっているので線幅
を広くしてもその色は肉眼で知覚されない。また、実際
に電子機器に組み込むときは、電子機器のケースでそれ
ぞれの共通電極21を隠してもよい。
【0042】(第1の実施の形態の太陽電池の製造方法
の説明)つぎに本実施の形態の太陽電池構造を形成する
ための製造方法を、図6から図13を用いて説明する。
【0043】金属基板10は、鉄とニッケルとコバルト
の合金であるコバールを用いる。図6に示すように、金
属基板10の全面に液状の塗布ガラス膜(SOG)を回
転塗布法により形成する。その後、300℃から400
℃で焼成処理を行い、塗布ガラス膜中に含まれる溶媒を
蒸発させて、透明絶縁層11であるガラス層を形成す
る。
【0044】この透明絶縁層11は1μ〜20μの膜厚
で形成する。1μ以下の薄い膜では、ピンホールによ
り、金属基板10と下部電極12の間で短絡してしま
う。ピンホールをなくすために、1μ以上の膜厚で形成
することが望ましい。膜厚の制御は回転塗布法における
回転数や、塗布ガラス膜に含まれる溶媒量を調整して塗
布ガラス膜の粘度を調整することにより可能である。
【0045】つぎに、図6に示すように透明絶縁層11
全面に、下部電極12としてITOを、スパッタ法によ
り膜厚100nm形成する。
【0046】このときのスパッタ条件は、スパッタリン
グ装置内に100sccmのアルゴンガスと2sccm
の酸素ガスを導入し、圧力を70mPa〜4Paに調整
して、ITOターゲットに0.5〜3kWの高周波電力
を印加する。
【0047】さらに、下部電極12の上にフォトレジス
ト41を形成し、太陽電池素子22及び共通電極21の
パターンにパターニングする。つぎに図7に示すよう
に、フォトレジスト41をマスクパターンとして下部電
極12をドライエッチングする。その後、フォトレジス
ト41を剥離する。
【0048】このときのドライエッチング条件は、ドラ
イエッチング装置内に臭化水素ガスを100sccm導
入し、圧力を1Pa〜10Paに調整して、金属基板1
0に1kW〜3kWの高周波電力を印加する。
【0049】つぎに図8に示すように、発電層13とし
てアモルファスシリコンを、透明絶縁層11側からpi
n型ダイオード構造になるように、プラズマCVD法に
より形成する。
【0050】このときのp型のアモルファスシリコンの
形成条件は、プラズマCVD装置内にシランガス100
sccmと0.1sccm〜1sccmのジボランガス
を導入し、圧力を50Pa〜300Paに調整し、対向
電極に50W〜300Wの高周波電力を印加する。そし
て膜厚10nm形成する。
【0051】i型のアモルファスシリコンの形成条件
は、プラズマCVD装置内にシランガス100sccm
を導入し、圧力を50Pa〜300Paに調整し、対向
電極に50W〜300Wの高周波電力を印加する。そし
て膜厚500nm形成する。
【0052】n型のアモルファスシリコンの形成条件
は、プラズマCVD装置内にシランガス100sccm
と0.1〜1sccmのホスフィンガスを導入し、圧力
を50Pa〜300Paに調整し、対向電極に50W〜
300Wの高周波電力を印加する。そして膜厚20nm
形成する。
【0053】さらに上部電極14としてITOを、スパ
ッタ法により膜厚100nm形成する。このときのスパ
ッタ条件は、スパッタリング装置内に100sccmの
アルゴンガスと2sccmの酸素ガスを導入し、圧力を
70mPa〜4Paに調整して、ITOターゲットに
0.5〜3kWの高周波電力を印加する。
【0054】さらに上部電極14の上に、フォトレジス
ト42を形成し、太陽電池素子のパターンにパターニン
グする。つぎに、図9に示すように、フォトレジスト4
2をマスクパターンとして、上部電極14と発電層13
を連続的にドライエッチングする。そしてフォトレジス
ト42を剥離する。
【0055】このときの上部電極14であるITOのド
ライエッチング条件は、ドライエッチング装置内に10
0sccmの臭化水素ガスを導入し、圧力を1Pa〜1
0Paに調整して、金属基板10に1kW〜3kWの高
周波電力を印加する。
【0056】発電層13であるアモルファスシリコンの
ドライエッチング条件は、ドライエッチング装置内に1
00sccm〜300sccmの六フッ化イオウガス
と、10sccm〜100sccmの塩素ガスを導入
し、圧力を0.5Pa〜20Paに調整して、金属基板
10に100W〜1kWの高周波電力を印加する。
【0057】つぎに図10に示すように、透明絶縁膜1
5として、チッ化シリコン膜をプラズマCVD法により
300nm形成する。
【0058】このときのチッ化シリコンの形成条件は、
プラズマCVD装置内にシランガス20sccmと、窒
素ガス100sccm〜500sccmを導入し、圧力
を50Pa〜300Paに調整し、対向電極に50W〜
100Wの高周波電力を印加する。そして膜厚300n
m形成する。
【0059】さらに透明絶縁膜15の上に、フォトレジ
スト43を形成し、コンタクトホール15aを有するパ
ターンにパターニングする。つぎに、図11に示すよう
に、フォトレジスト43をマスクパターンとして、透明
絶縁膜15をドライエッチングする。そしてフォトレジ
スト43を剥離する。
【0060】この透明絶縁膜15であるチッ化シリコン
のドライエッチング条件は、ドライエッチング装置内に
100sccm〜300sccmの六フッ化イオウガス
と、10sccm〜100sccmの塩素ガスを導入
し、圧力を0.5Pa〜20Paに調整して、金属基板
10に100W〜1kWの高周波電力を印加する。
【0061】その後、図12に示すように、接続電極2
3としてITOを、スパッタ法により膜厚200nm形
成する。このときのスパッタ条件は、スパッタリング装
置内に100sccmのアルゴンガスと2sccmの酸
素ガスを導入し、圧力を70mPa〜4Paに調整し
て、ITOターゲットに0.5〜3kWの高周波電力を
印加する。
【0062】さらに接続電極23の上に、フォトレジス
ト44を形成し、接続電極のパターンにパターニングす
る。つぎに、図13に示すように、フォトレジスト44
をマスクパターンとして、接続電極23をドライエッチ
ングする。そしてフォトレジスト44を剥離する。
【0063】このときの接続電極23であるITOのド
ライエッチング条件は、ドライエッチング装置内に10
0sccmの臭化水素ガスを導入し、圧力を1Pa〜1
0Paに調整して、金属基板10に1kW〜3kWの高
周波電力を印加する。
【0064】その後図3に示すように、透明保護膜16
としてシリコン樹脂を形成して、太陽電池が完成する。
なお、この透明保護膜16は省略することもできる。
【0065】(第1の実施の形態の太陽電池を適用した
時計の説明)次に、本実施の形態の太陽電池を使用した
電子機器として、二次電池を備えた腕時計の構造につい
て説明する。図1と図2と図3に示した本実施形態の太
陽電池は、腕時計の文字板に用いる。図14は、腕時計
の3時−9時方向における一部断面図である。以下、図
1と図3と図14を参照して説明する。
【0066】図14に示すように、透明ガラスやサファ
イアから構成する風防ガラス83を設ける時計ケース8
5内に、ムーブメント87を設ける。このムーブメント
87は指針89を駆動する。
【0067】このムーブメント87内には、図14には
図示しないが、太陽電池の起電力を貯蔵する二次電池
や、時間基準源である水晶振動子や、水晶振動子の発振
周波数をもとに時計を駆動する駆動パルスを発生する半
導体集積回路や、この駆動パルスを受けて駆動するステ
ップモーターや、ステップモーターの動きを指針に伝達
する輪列機構などを設けている。
【0068】またリューズ86は、指針89を動かして
時刻合わせを行う機能を持つ。リューズ86を引くと指
針89が止まり、リューズ86を引いた状態で回すこと
によって、指針89を動かすことができて時刻合わせが
できる。
【0069】時計ケース85には、樹脂材料からなる第
2のパッキング99を介して、風防ガラス83を取りつ
け、時計内にチリやホコリや水分の侵入を防止する気密
密閉構造にしている。
【0070】さらに時計ケース85の風防ガラス83と
反対側の面に溝を設け、その溝内にゴム材料からなる第
1のパッキング97を設ける。そして裏蓋95と時計ケ
ース85との間に配置する第1のパッキング97によっ
て、時計内にチリやホコリや水分の侵入を防止する気密
密閉構造にしている。
【0071】そして文字板81には、金属基板10上
に、透明絶縁層11と、複数の太陽電池素子22からな
る複数の素子列24と、共通電極21と、透明保護膜1
6とを形成した太陽電池を用いる。さらに文字板81
は、ムーブメント87の上に配置する。
【0072】このとき、太陽電池の向きは、素子列24
が12時−6時の方向に揃うような向きに取りつける。
これは、袖口などの影になっても、太陽電池の発電電圧
が低下しないようにするためである。
【0073】なお、文字板81には、時針を駆動する筒
車や、分針を駆動する筒カナや、秒針を駆動する秒針車
などを突出するための中心穴を設けてある。そして文字
板81の表面には、時刻表示手段として、時刻目盛りや
文字やマークを設ける。
【0074】中枠93はムーブメント87と文字板81
とを時計ケース85に保持する働きを持ち、中枠93は
樹脂材料で構成する。そして時計ケース85の開口内に
中枠93を介して、文字板81とムーブメント87とを
収納する。
【0075】そして文字板81とムーブメント87とを
保持する中枠93の、風防ガラス83と反対側の端面領
域を裏蓋95で押圧することにより、見きり91と時計
ケース85に文字板81を押しつけるように接触させて
いる。
【0076】見きり91は文字板81の外周領域を覆い
隠す、時計の化粧板としての役割を持つ。そしてこの見
きり91は、時計ケース85と異なる材料で構成した
り、見きり91の表面をダイヤモンド工具を用いて研削
加工して、その表面を鏡面状態にして、装飾品としての
時計の価値を高めている。図14には図示していない
が、見きり91は文字板81上の共通電極21をも覆い
隠す。したがって、共通電極21が外から見えることは
ない。
【0077】なお、図14には図示していないが、太陽
電池の出力端子25a、25bとムーブメント87は電
気的に接続されている。
【0078】本実施の形態の太陽電池は、発電層13の
色が肉眼で知覚できず、太陽電池素子22を形成してい
ない金属基板と外観上ほぼ同じであるので、図14の構
成で時計に組みこんでも、時計の外観やデザインに何ら
影響を与えない。したがって時計の見栄えが悪くなるこ
とはない。
【0079】時計の内部は気密密閉構造であるので、太
陽電池の透明保護膜16は、省略してもよい。
【0080】(第1の実施の形態の太陽電池の二次電池
への充電機構の説明)本実施の形態の太陽電池は、以上
説明したような構造であって、さらに以上説明したよう
な構成で二次電池を備えた腕時計に組み込まれるので、
太陽電池の一部に光が当たらない状態であっても、発電
電圧が下がることなく、二次電池に充電できる効果をも
つ。以下にその理由を説明する。
【0081】はじめに、太陽電池で発電して、二次電池
に充電する機構について、図15と図16を用いて説明
する。図15は、二次電池を備える腕時計の充電回路の
模式図であり、図16は太陽電池が二次電池に充電する
ときの、動作電圧と動作電流を示すグラフである。
【0082】図15において、太陽電池61から、二次
電池62に電流i(A)が流れ、二次電池62を充電す
る。そして、二次電池62に充電された電圧で時計回路
64を駆動する。また、逆流防止ダイオード63は、二
次電池62から電流が太陽電池61側に流れることを防
ぐ役割を持つ。
【0083】図15から明らかなように、太陽電池61
の電圧は、二次電池62の電圧と逆流防止ダイオード6
3の電圧の和に等しくなる。このことから、太陽電池6
1から二次電池62に充電するときの、動作電圧と動作
電流を、太陽電池61と逆流防止ダイオード63の電圧
電流特性から求めることができる。
【0084】図16において、曲線71は太陽電池61
の電圧電流特性を示し、曲線72は二次電池62の電圧
を重畳した逆流防止ダイオード63の電圧電流特性を示
している。曲線71と曲線72の交点66が、充電を行
う太陽電池の動作点になる。すなわち、太陽電池61の
電圧がV0(V)で、電流I0(A)が二次電池62に
流れ、充電を行うことになる。
【0085】図1に示す本実施の形態の太陽電池を、図
14に示す構造で腕時計に適用したときの、二次電池に
充電する機構について図17を用いて説明する。なお、
腕時計は図15に示す充電回路を備えているものとす
る。
【0086】図17において、曲線72は二次電池62
の電圧を重畳した逆流防止ダイオード63の電圧電流特
性である。図1に示す本実施形態の太陽電池の全面に光
が当たって発電を行うときの、太陽電池の電圧電流特性
を曲線75に示す。前述したように、曲線75と曲線7
2の交点67が、図1に示す本実施形態の太陽電池から
二次電池62に充電する動作点になる。
【0087】したがって、図1に示す本実施形態の太陽
電池の全面に光が当たって発電したときは、電圧V1
(V)で電流I1(A)が二次電池62に流れ、充電を
行う。
【0088】本実施の形態の太陽電池では、全面に光が
当たらなくても、二次電池62に充電することができ
る。例えば、腕時計の半分が袖口などの影になり、半分
だけに光が当たったときは、図1に示す本実施形態の太
陽電池の左半分の面積に光が当たらず、右半分の面積だ
けに光が当たった場合に相当する。図1に示すように、
本実施形態の太陽電池では、一本一本の素子列24のそ
れぞれが直列4段の構成であるので、発電面積が半分に
なっても、直列4段の電圧が得られ、発電電圧が下がら
ない。
【0089】図1に示す本実施形態の太陽電池におい
て、半分の面積で発電したときの電圧電流特性を図17
の曲線76に示す。曲線76では、発電電流は低下して
いるが発電電圧は低下していない。そして、曲線72と
の交点68が二次電池62に充電する動作点になる。
【0090】したがって、図1に示す本実施形態の太陽
電池の半分の面積に光が当たって発電したときは、太陽
電池の電圧V2(V)で、電流I2(A)が二次電池6
2に流れ、充電を行う。
【0091】比較例として、図5に示す従来の太陽電池
の動作点を図5と図15と図18を用いて説明する。前
述したように、図5に示す従来の太陽電池を、接続電極
53aが12時の方向に、接続電極53cが6時の方向
になるように配置して、腕時計に組み込む。なお、腕時
計は図15に示す充電回路を備えているものとする。
【0092】例えば腕時計の左半分が袖口の影になる
と、図5に示す従来の太陽電池の半分の面積に光が当た
らなくなり、残りの半分の面積しか発電しなくなる。こ
のような状態では、発電する段数が少なくなってしま
い、直列2段の発電電圧しか得られなくなってしまう。
【0093】図18において、曲線72は二次電池62
の電圧を重畳した逆流防止ダイオード63の電圧電流特
性である。曲線77は、図5の従来の太陽電池の全面に
光が当たって発電をするときの電圧電流特性であり、曲
線78は図5の従来の太陽電池の半分の面積に光が当た
って発電するときの電圧電流特性である。
【0094】曲線77は曲線72と交点69が存在する
が、曲線78と曲線72には交点が存在しない。このこ
とは、図5に示す従来の太陽電池の全面に光が当たって
発電するときは、二次電池62に充電できるが、図5に
示す従来の太陽電池の半分の面積にしか光が当たらない
ときは、二次電池62に充電できなくなることを示して
いる。
【0095】図5に示す従来の太陽電池では、半分の面
積にしか光が当たらないときは、直列2段の発電電圧し
か得られない。二次電池62の電圧と逆流防止ダイオー
ド63の電圧の和よりも、太陽電池の発電電圧が低くな
るので、二次電池62に充電することはできない。
【0096】(第1の実施の形態の変形例の構造の説
明:図4)太陽電池構造を図4を用いて説明する。図4
は第1の実施形態の変形例の太陽電池を示す平面図であ
る。
【0097】図4において太陽電池は、矩形の形状をし
た金属基板10と、その上に設けられた透明絶縁層11
と、直線状の第1の共通電極31aと、それに平行した
直線状の第2の共通電極31bと、複数の太陽電池素子
22からなる複数の素子列24と、出力端子35から構
成されている。
【0098】第1の共通電極31aと第2の共通電極3
1bは、金属基板10の対向する辺に沿って配置されて
おり、互いに向かい合っている。第1の共通電極31a
と第2の共通電極31bの内側には、複数本の素子列2
4が並んで配置されている。線状の素子列24は、12
本図示してあるが、実際は100本以上存在する。ま
た、位置関係を明確にするために、素子列24の構成は
簡略化して図示してある。
【0099】素子列24の構造は、第1の実施の形態と
全く同じであるので説明を省略する。また、発電層の色
が見えなくなる作用効果も同じであるので説明を省略す
る。そして、本実施形態の太陽電池の製造方法と、第1
の実施の形態の太陽電池の製造方法も、同じであるので
説明を省略する。さらに、二次電池を備えた腕時計に組
み込む構成と、二次電池への充電機構も第1の実施形態
と同じであるので、説明を省略する。
【0100】本実施形態の太陽電池では、太陽電池の一
部に光が当たらない状態であっても、発電電圧が下がる
ことがなく、電子機器を駆動することができる。
【0101】これは、光の当たっている素子列24のそ
れぞれが、複数の太陽電池素子22の直列接続で構成さ
れているので、発電面積が低下しても、直列接続の段数
は変わらず、発電電圧が低下しないためである。
【0102】さらに本実施形態の太陽電池では、矩形の
金属基板10を用いる。第1の共通電極31aと第2の
共通電極31bが平行に配置されるので、その間に配置
される複数の素子列24の長さは等しくなる。すなわ
ち、それぞれの素子列24の発電電流は等しくなる。
【0103】したがって、本実施形態の太陽電池の一部
が影になって、複数本の素子列24に光が当たらない状
態において、いずれの素子列24が影になっても、発電
電流の低下が一定であるので、電子機器に供給する電流
が安定する。
【0104】以上の説明において、本発明の太陽電池の
直列接続は4段で説明したが、4段に規制されるもので
はなく、使用する電子機器を駆動するのに十分な電圧、
電流が得られれば、何段でも良い。
【0105】使用する電子機器の機密性が高く、水分や
ほこりが侵入しなければ、本発明の太陽電池の透明保護
膜16はなくてもよい。
【0106】金属基板10はコバールで説明したが、S
K材や真鍮など他の金属材料や合金材料でもよい。ま
た、例えば金メッキを施したSK材などのように、単層
あるいは多層の表面処理を行った金属基板でもよい。
【0107】透明絶縁層11はガラス層で説明したが、
光透過性が高くてなおかつ絶縁性が高ければ他の材料で
も良い。SiO2などの透明な酸化物、Si3N4など
の透明なチッ化物でもよく、透明な樹脂でも良い。透明
な樹脂としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチ
レンなどが挙げられる。
【0108】下部電極12および上部電極14および接
続電極23は、透明な電極としては、ITOに限らずS
nO2、ZnOなどでもよい。また発電層13として
は、多結晶シリコン、cdSeなどでもよい。さらに発
電層13は、透明絶縁層11側から見てpinダイオー
ド構造で説明したが、透明絶縁層11側から見て、ni
pダイオード構造でもよい。
【0109】また、上部電極14側から光を入射させて
発電する構造であるので、下部電極12は光透過性のな
い金属膜でも良く、例えば10nm〜200nmのTi
膜でもよい。
【0110】透明絶縁膜15は、チッ化シリコンで説明
したが、酸化シリコンなどの透明な酸化物や、ポリエチ
レンなどの透明な樹脂でもよい。また透明保護膜16
は、ポリエチレンなどの透明な樹脂、酸化シリコンなど
の透明な酸化物、チッ化シリコンなどの透明な窒化物で
もよい。
【0111】透明絶縁層11である塗布ガラス膜は、回
転塗布法以外に、印刷法や、塗布ガラス液中に金属基板
10を浸漬して形成するディップ法や、ロールを用いて
形成する方法によっても形成することができる。
【0112】下部電極12及び上部電極14及び接続電
極23の形成方法は、スパッタに限らず、蒸着など一般
的な膜形成方法を用いることができる。またそのエッチ
ング方法は、ウェットエッチングによって行っても良
い。例えば下部電極12がITOのとき、酸化鉄と塩酸
と水の混合比が3:5:2となるように混合した溶液で
エッチングする。
【0113】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の太陽電池では、太陽電池の一部に光が当たらない状態
であっても、発電電圧が下がることがなく、電子機器を
駆動することができる。
【0114】これは、光の当たっている素子列のそれぞ
れが、複数の太陽電池素子の直列接続で構成されている
ので、発電面積が低下しても、直列接続の段数が変わら
ず、発電電圧が下がらないためである。
【0115】二次電池を備える腕時計に組みこんだ、本
発明の太陽電池では、太陽電池の一部に光が当たらない
状態であっても、発電電圧が下がらないので、二次電池
に充電を行うことができる。
【0116】本発明の太陽電池では、隣り合った素子列
同士の間隔に対し、線状に形成された素子列の線幅を小
さくすることによって、太陽電池素子の発電層の色が肉
眼で知覚できなくなる。したがって太陽電池素子を形成
していない金属基板と、ほぼ同じ外観の太陽電池を得る
ことができる。
【0117】また本実施形態の太陽電池では、上部電極
側から入射した光で発電を行う。そして、上部電極側か
ら発電層に入射した光のうち、発電層で吸収されずに金
属基板まで到達した光が、金属基板で反射されて、再び
発電層を通過するので、発電層での光の吸収量が多くな
り、発電効率が向上する。
【0118】本発明の太陽電池は、発電層の色が肉眼で
知覚できず、外観が、太陽電池素子を形成していない金
属基板とほぼ同じであるので、電子機器である時計に組
みこんでも、時計の外観やデザインに何ら制約を与えな
い。したがって時計の見栄えが悪くなることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における太陽電池の平面図
である。
【図2】本発明の実施の形態における太陽電池の平面図
である。
【図3】本発明の実施の形態における太陽電池の断面図
である。
【図4】本発明の実施の形態の変形例における太陽電池
の平面図である。
【図5】従来例の太陽電池を示す平面図である。
【図6】本発明の実施の形態における太陽電池の製造方
法を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態における太陽電池の製造方
法を示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態における太陽電池の製造方
法を示す断面図である。
【図9】本発明の実施の形態における太陽電池の製造方
法を示す断面図である。
【図10】本発明の実施の形態における太陽電池の製造
方法を示す断面図である。
【図11】本発明の実施の形態における太陽電池の製造
方法を示す断面図である。
【図12】本発明の実施の形態における太陽電池の製造
方法を示す断面図である。
【図13】本発明の実施の形態における太陽電池の製造
方法を示す断面図である。
【図14】本発明の実施形態における太陽電池を適用し
た時計を示す一部断面図である。
【図15】二次電池を備えた腕時計の充電回路の模式図
である。
【図16】太陽電池の動作電圧、電流を示すグラフであ
る。
【図17】本発明の実施の形態における太陽電池の動作
電圧、電流を示すグラフである。
【図18】従来例の太陽電池の動作電圧、電流を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
10 金属基板 11 透明絶縁層 21 共通電極 22 太陽電池素子 24 素子列 25 出力端子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属基板上に設けた透明絶縁層上に、所
    定の間隔を介して線状に形成された素子列と、当該素子
    列を並列に接続する共通電極と、当該素子列と共通電極
    上に設ける透明保護膜を有する太陽電池であって、 前記素子列は、前記透明絶縁層上に設ける下部電極と発
    電層と上部電極とが順次積層されてなる太陽電池素子
    と、当該太陽電池素子を被覆するように形成する透明絶
    縁膜と、当該透明絶縁膜の開口部を介して上部電極と、
    隣接する太陽電池素子の下部電極を接続するように設け
    る接続電極とを有していることを特徴とする太陽電池。
  2. 【請求項2】 前記太陽電池素子は、直列に接続されて
    いることを特徴とする請求項1記載の太陽電池。
  3. 【請求項3】 前記太陽電池素子の面積はそれぞれほぼ
    等しい面積であることを特徴とする請求項1記載の太陽
    電池。
  4. 【請求項4】 金属基板上に設けた透明絶縁層上に、所
    定の間隔を介して線状に形成された素子列と、当該素子
    列を並列に接続する共通電極と、当該素子列と共通電極
    上に設ける透明保護膜を有する太陽電池であり、前記素
    子列は、前記透明絶縁層上に設ける下部電極と発電層と
    上部電極とが順次積層されてなる太陽電池素子と、当該
    太陽電池素子を被覆するように形成する透明絶縁膜と、
    当該透明絶縁膜の開口部を介して上部電極と、隣接する
    太陽電池素子の下部電極を接続するように設ける接続電
    極とを有していることを特徴とする太陽電池の製造方法
    であって、金属基板上に透明絶縁層を形成する工程と、
    下部電極を形成し発電層を形成し上部電極を形成して太
    陽電池素子を形成する工程と、当該太陽電池素子を被覆
    するように透明絶縁膜を形成し接続電極を形成する工程
    と、透明保護膜を形成する工程を有することを特徴とす
    る太陽電池の製造方法。
  5. 【請求項5】 風防ガラスを有するケースと、指針を駆
    動するムーブメントと、文字板とを備える時計であっ
    て、 前記文字板は、金属基板上に設けた透明絶縁層上に、所
    定の間隔を介して線状に形成された素子列と、当該素子
    列を並列に接続する共通電極と、当該素子列と共通電極
    上に設ける透明保護膜を有する太陽電池を形成してな
    り、前記素子列は、前記透明絶縁層上に設ける下部電極
    と発電層と上部電極とが順次積層されてなる太陽電池素
    子と、当該太陽電池素子を被覆するように形成する透明
    絶縁膜と、当該透明絶縁膜の開口部を介して上部電極
    と、隣接する太陽電池素子の下部電極を接続するように
    設ける接続電極とを有していることを特徴とする太陽電
    池を用いた時計。
JP2000090528A 2000-03-29 2000-03-29 太陽電池とその製造方法及びそれを用いた時計 Pending JP2001284618A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000090528A JP2001284618A (ja) 2000-03-29 2000-03-29 太陽電池とその製造方法及びそれを用いた時計

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000090528A JP2001284618A (ja) 2000-03-29 2000-03-29 太陽電池とその製造方法及びそれを用いた時計

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001284618A true JP2001284618A (ja) 2001-10-12

Family

ID=18606126

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000090528A Pending JP2001284618A (ja) 2000-03-29 2000-03-29 太陽電池とその製造方法及びそれを用いた時計

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001284618A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9639061B2 (en) 2014-08-28 2017-05-02 Seiko Epson Corporation Solar cell module, timepiece, and electronic device
CN111769176A (zh) * 2019-04-01 2020-10-13 北京纳米能源与系统研究所 发电器件及其电压提升方法、自驱动电子设备

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9639061B2 (en) 2014-08-28 2017-05-02 Seiko Epson Corporation Solar cell module, timepiece, and electronic device
CN111769176A (zh) * 2019-04-01 2020-10-13 北京纳米能源与系统研究所 发电器件及其电压提升方法、自驱动电子设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4281208A (en) Photovoltaic device and method of manufacturing thereof
US3427797A (en) Timepiece using a solar battery as the power source
US6372977B1 (en) Electronic apparatus with a solar battery
JP2005529356A (ja) 太陽電池配列および液晶ディスプレイを備える装置
CN101515608B (zh) 硅纳米晶体光电池及其在薄膜晶体管面板内的应用
TWI395034B (zh) 薄膜電晶體陣列基板、顯示面板、液晶顯示裝置及其製作方法
CN101604085A (zh) 平面显示面板、紫外光传感器及其制造方法
JPS55121685A (en) Manufacture of photovoltaic device
JP7206660B2 (ja) 光電変換素子、光電変換モジュールおよび電子機器
JP2001284618A (ja) 太陽電池とその製造方法及びそれを用いた時計
JPS5914681A (ja) 蓄電機能付太陽電池
JP2001305249A (ja) 太陽電池時計
JP2001284617A (ja) 太陽電池とその製造方法及びそれを用いた時計
JP2001267599A (ja) 太陽電池とその製造方法及びそれを用いた時計
CN102422435A (zh) 薄膜太阳能电池及其制造方法
JPS6292380A (ja) 蓄電機能を一体化した太陽電池
JP4397092B2 (ja) 電子機器及び太陽電池モジュール
JPS6110997B2 (ja)
JPH07209439A (ja) 時計用文字板およびその製造方法
JP2003289150A (ja) 太陽電池装置
JP2000162342A (ja) 太陽電池付き時計
JPH08334572A (ja) 時計用文字板およびその製造方法
JP2001250971A (ja) 太陽電池とその製造方法及びそれを用いた時計
JP6644885B2 (ja) ウオッチ又は計時装置などの可搬体用ソーラー針
JP4397091B2 (ja) 電子機器及び太陽電池モジュール