JP2001281871A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JP2001281871A JP2000099403A JP2000099403A JP2001281871A JP 2001281871 A JP2001281871 A JP 2001281871A JP 2000099403 A JP2000099403 A JP 2000099403A JP 2000099403 A JP2000099403 A JP 2000099403A JP 2001281871 A JP2001281871 A JP 2001281871A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 露光感度の優れたケイ素系感光性樹脂組成物
を提供する。 【解決手段】 特定のハロシランに、非プロトン性溶媒
中でLi塩および金属ハロゲン化物の共存下にMgまた
はMg合金を作用させることにより得られる感光性樹脂
組成物であって、(a)一般式 【化1】 [式中、Rは、水素原子、水酸基、アルキル基、アルケ
ニル基、アリールアルキル基、アリール基、アルコキシ
ル基またはシリル基を示す。Rは、全てが同一でも或い
は2つ以上が異なっていてもよい。x、y、zは、それ
ぞれ0以上の数を示し、x、yおよびzの和は5〜40
0であり、かつ(y+z)/(x+y+z)が0.15
以下である。]で表されるポリシラン100重量部、お
よび(b)一般式 【化2】 [式中、Rは、水素原子、水酸基、アルキル基、アルケ
ニル基、アリールアルキル基、アリール基、アルコキシ
ル基またはシリル基を示す。Rは、全てが同一でも或い
は2つ以上が異なっていてもよい。nは4〜20であ
る。]で表される環状シラン化合物10〜200重量部
を含有してなる感光性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂組成
物、その製造方法、感光性塗料および感光性塗膜に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ケイ素系感光性樹脂組成物は、炭素系に
はない種々の機能を有していることから、半導体分野の
フォトレジスト、光分解・硬化性樹脂、CD−Rなどの
光記録材料、液晶ディスプレイのカラーフィルタなどへ
の応用が検討されている。しかしながら、これらの用途
において必要とされる露光感度を有するケイ素系感光性
樹脂組成物は得られておらず、露光感度の向上したケイ
素系感光性樹脂組成物が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、露光
感度の優れたケイ素系感光性樹脂組成物、該組成物を高
収率で得る製造方法、感光性塗料および感光性塗膜を提
供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究を
重ねた結果、ポリシランに特定のシラン化合物を混合す
ることにより、上記目的を達成できることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、下記に示す感光性樹
脂組成物、その製造方法、感光性塗料および感光性塗膜
を提供するものである。 項1. 一般式 R2SiX2 (3) [式中、Rは、同一または異なって、水素原子、水酸
基、アルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、
アリール基、アルコキシル基またはシリル基を示す。X
は、ハロゲン原子を示す。]で表されるジハロシラン、
ならびに、必要に応じて一般式 RSiX3 (4) [式中、RおよびXは、前記と同様である。]で表され
るトリハロシランおよび/または一般式 SiX4
(5) [式中、Xは、前記と同様である。]で表されるテトラ
ハロシランに、非プロトン性溶媒中でLi塩および金属
ハロゲン化物の共存下にMgまたはMg合金を作用させ
ることにより得られる感光性樹脂組成物であって、
(a)一般式
【0006】
【化3】
【0007】[式中、Rは、水素原子、水酸基、アルキ
ル基、アルケニル基、アリールアルキル基、アリール
基、アルコキシル基またはシリル基を示す。Rは、全て
が同一でも或いは2つ以上が異なっていてもよい。x、
y、zは、それぞれ0以上の数を示し、x、yおよびz
の和は5〜400であり、かつ(y+z)/(x+y+
z)が0.15以下である。]で表されるポリシラン1
00重量部、および(b)一般式
【0008】
【化4】
【0009】[式中、Rは、水素原子、水酸基、アルキ
ル基、アルケニル基、アリールアルキル基、アリール
基、アルコキシル基またはシリル基を示す。Rは、全て
が同一でも或いは2つ以上が異なっていてもよい。nは
4〜20である。]で表される環状シラン化合物10〜
200重量部を含有してなる感光性樹脂組成物。項2.
さらに溶媒を含有してなる項1に記載の感光性樹脂組
成物。項3. 項1に記載の感光性樹脂組成物の製造方
法であって、 一般式 R2SiX2 (3) [式中、Rは、同一または異なって、水素原子、水酸
基、アルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、
アリール基、アルコキシル基またはシリル基を示す。X
は、ハロゲン原子を示す。]で表されるジハロシラン、
ならびに、必要に応じて一般式 RSiX3 (4) [式中、RおよびXは、前記と同様である。]で表され
るトリハロシランおよび/または一般式 SiX4
(5) [式中、Xは、前記と同様である。]で表されるテトラ
ハロシランに、非プロトン性溶媒中でLi塩および金属
ハロゲン化物の共存下にMgまたはMg合金を作用させ
ることを特徴とする方法。項4. 項2に記載の感光性
樹脂組成物からなる感光性塗料。項5. 項4に記載の
感光性塗料を基体上に塗布した後、溶媒を除去して得ら
れる感光性塗膜。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の感光性樹脂組成物は、ポ
リシランと環状シラン化合物とを含有する。
【0011】本発明に係るポリシランは、下記一般式
(1)で表される。
【0012】
【化5】
【0013】[式中、Rは、水素原子、水酸基、アルキ
ル基、アルケニル基、アリールアルキル基、アリール
基、アルコキシル基またはシリル基を示す。Rは、全て
が同一でも或いは2つ以上が異なっていてもよい。x、
y、zは、それぞれ0以上の数を示し、x、yおよびz
の和は5〜400であり、かつ(y+z)/(x+y+
z)が0.15以下である。] 式中、x、yおよびzの和は重合度を表す。これらの和
は5〜400であり、好ましくは10〜300、より好
ましくは20〜200である。また、x、y、zのう
ち、xは直鎖構造の割合を、yおよびzは分岐構造の割
合を表す。これらの割合としては、(y+z)/(x+
y+z)が通常0.15以下であり、好ましくは0.0
7以下である。すなわち、一般式(1)で表されるポリ
シランは、主として鎖状のポリシランであり、一部に分
岐構造を有することがある。
【0014】本発明に係る環状シラン化合物は、下記一
般式(2)で表される。
【0015】
【化6】
【0016】[式中、Rは、水素原子、水酸基、アルキ
ル基、アルケニル基、アリールアルキル基、アリール
基、アルコキシル基またはシリル基を示す。Rは、全て
が同一でも或いは2つ以上が異なっていてもよい。nは
4〜20である。] 式中、nは重合度を表す。nは4〜20であり、好まし
くは4〜10である。すなわち、一般式(2)で表され
る環状シラン化合物は、環状のシランオリゴマーであ
る。
【0017】上記一般式(1)で表されるポリシランお
よび上記一般式(2)で表される環状シラン化合物にお
いて、アルキル基、アリールアルキル基のアルキル部分
およびアルコキシル基のアルキル部分としては、直鎖
状、環状または分岐状の炭素数1〜10程度、好ましく
は炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基が挙げられる。アル
ケニル基としては、少なくとも1つの炭素−炭素二重結
合を有する1価の直鎖状、環状または分岐状の炭素数1
〜10程度、好ましくは炭素数1〜6の脂肪族炭化水素
基が挙げられる。アリール基およびアリールアルキル基
のアリール部分としては、少なくとも1つの置換基を有
していてもよい芳香族炭化水素が挙げられ、好ましくは
少なくとも1つの置換基を有していてもよいフェニル基
またはナフチル基が挙げられる。アリール基およびアリ
ールアルキル基のアリール部分の置換基は、特には制限
されないが、アルキル基、アルコキシル基および水酸基
からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。シ
リル基としては、ケイ素数1〜10程度、好ましくはケ
イ素数1〜6のシリル基が挙げられる。
【0018】上記のポリシランおよび環状シラン化合物
は、例えば、以下の方法により、両者の混合物として同
時に製造される。
【0019】すなわち、一般式 R2SiX2 (3) [式中、Rは、同一または異なって、水素原子、水酸
基、アルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、
アリール基、アルコキシル基またはシリル基を示す。X
は、ハロゲン原子を示す。]で表されるジハロシラン
(sモル)、一般式 RSiX3 (4) [式中、RおよびXは、前記と同様である。]で表され
るトリハロシラン(tモル)、および一般式 SiX4
(5) [式中、Xは、前記と同様である。]で表されるテトラ
ハロシラン(uモル)に、非プロトン性溶媒中でLi塩
および金属ハロゲン化物の共存下にMgまたはMg合金
を作用させる。
【0020】ここで、s、t、uは、それぞれ0以上の
数を示し、(t+u)/(s+t+u)は、0.1以下
であり、好ましくは0.05以下である。
【0021】一般式(3)で表されるジハロシランおよ
び一般式(4)で表されるトリハロシランにおいて、ア
ルキル基、アリールアルキル基のアルキル部分およびア
ルコキシル基のアルキル部分としては、直鎖状、環状ま
たは分岐状の炭素数1〜10程度、好ましくは炭素数1
〜6の脂肪族炭化水素基が挙げられる。アルケニル基と
しては、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する
1価の直鎖状、環状または分岐状の炭素数1〜10程
度、好ましくは炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基が挙げ
られる。アリール基およびアリールアルキル基のアリー
ル部分としては、少なくとも1つの置換基を有していて
もよい芳香族炭化水素が挙げられ、好ましくは少なくと
も1つの置換基を有していてもよいフェニル基またはナ
フチル基が挙げられる。アリール基およびアリールアル
キル基のアリール部分の置換基は、特には制限されない
が、アルキル基、アルコキシル基および水酸基からなる
群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。シリル基と
しては、ケイ素数1〜10程度、好ましくはケイ素数1
〜6のシリル基が挙げられる。Rが、上記の有機置換基
またはシリル基である場合には、その水素原子の少なく
とも1つが、他のアルキル基、アリール基、アルコキシ
ル基などの官能基により置換されていてもよい。このよ
うな官能基としては、上記と同様なものが挙げられる。
【0022】また、一般式(3)〜(5)で表されるハ
ロシランにおいて、Xは、ハロゲン原子(Cl、F、B
r、I)を示す。ハロゲン原子としては、Clが好まし
い。
【0023】本発明においては、一般式(3)〜(5)
で表されるそれぞれのハロシランを、それぞれ1種単独
で使用してもよいし、或いはそれぞれ2種以上を混合使
用してもよい。
【0024】ハロシランは、できるだけ高純度のもので
あることが好ましく、例えば、液体のハロシランについ
ては、水素化カルシウムにより乾燥し、蒸留して使用す
ることが好ましく、また、固体のハロシランについて
は、再結晶法により、精製し、使用することが好まし
い。
【0025】反応に際しては、ハロシランを溶媒に溶解
して使用する。溶媒としては、非プロトン性溶媒が広く
使用でき、より具体的には、テトラヒドロフラン、1,
2−ジメトキシエタン、プロピレンカーボネート、アセ
トニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,4−
ジオキサン、塩化メチレンなどの極性溶媒;トルエン、
キシレン、ベンゼン、n−ペンタン、n−ヘキサン、n
−オクタン、n−デカン、シクロヘキサンなどの非極性
溶媒が例示される。これらの溶媒は、単独でも、或いは
2種以上の混合物としても使用できる。溶媒としては、
極性溶媒の単独、2種以上の極性溶媒の混合物、極性溶
媒と非極性溶媒との混合物が好ましい。極性溶媒と非極
性溶媒との混合物を使用する場合には、前者:後者=
1:0.01〜20程度とすることが好ましい。単独で
或いは他の溶媒との混合物として使用する極性溶媒とし
ては、テトラヒドロフランおよび1,2−ジメトキシエ
タンが好ましい。
【0026】溶媒中のハロシランの濃度は、低すぎる場
合には、重合が効率よく行われないのに対し、高すぎる
場合には、反応に使用するLi塩および金属ハロゲン化
物が溶解しないことがある。従って、溶媒中のハロシラ
ンの濃度は、通常0.05〜20mol/l程度であ
り、好ましくは0.2〜15mol/l程度であり、よ
り好ましくは0.3〜13mol/l程度である。
【0027】Li塩としては、LiCl、LiNO3
Li2CO3、LiClO4などが例示される。これらの
Li塩は、単独で使用してもよく、或いは2種以上を併
用してもよい。これらLi塩の中でも、LiClが最も
好ましい。
【0028】溶媒中のLi塩の濃度は、通常0.05〜
5mol/l程度であり、好ましくは0.1〜4mol
/l程度であり、より好ましくは0.15〜3mol/
l程度である。
【0029】金属ハロゲン化物としては、FeCl2
FeCl3、FeBr2、FeBr3、CuCl2、AlC
3、AlBr3、ZnCl2、SnCl2、SnCl4
CoCl2、VCl2、TiCl4、PdCl2、SmCl
2、SmI2などが例示される。これらの金属ハロゲン化
物の中でも、FeCl2、ZnCl2およびCuCl2
より好ましい。
【0030】溶媒中の金属ハロゲン化物の濃度は、低す
ぎる場合には、反応が十分に進行しなくなり、一方、高
すぎる場合には、反応に関与しなくなる。従って、溶媒
中の金属ハロゲン化物の濃度は、通常0.01〜6mo
l/l程度であり、好ましくは0.02〜4mol/l
程度であり、より好ましくは0.03〜3mol/l程
度である。
【0031】MgまたはMg系合金の形状は、反応を行
いうる限り特に限定されないが、粉体、粒状体、リボン
状体、切削片状体、塊状体、棒状体、平板などが例示さ
れ、これらの中でも、表面積の大きい粉体、粒状体、リ
ボン状体、切削片状体などが好ましい。MgまたはMg
系合金の使用量は、通常ハロシランに対して等モル(M
gとして)以上であり、好ましくは3倍モル以上であ
り、より好ましくは5倍モル以上である。MgまたはM
g系合金は、一般式(3)〜(5)で表されるハロシラ
ンを還元して、一般式(1)で表されるポリシランおよ
び一般式(2)で表される環状シラン化合物を形成させ
るとともに、それ自身は酸化されて、ハロゲン化Mgを
形成する。
【0032】ポリシランと環状シラン化合物の製造は、
例えば、密閉可能な反応容器に一般式(3)〜(5)で
表されるハロシラン、Li塩、金属ハロゲン化物および
Mg(またはMg系合金)を溶媒とともに収容し、好ま
しくは機械的もしくは磁気的に撹拌しつつ、反応を行わ
せる方法により行うことができる。反応容器は、密閉で
きる限り、形状および構造についての制限は特にない。
【0033】反応容器内は、乾燥雰囲気であればよい
が、乾燥した窒素または不活性ガス雰囲気であることが
好ましく、さらに脱酸素し、乾燥した窒素雰囲気或いは
不活性ガス雰囲気であることがより好ましい。
【0034】撹拌を行う場合には、一般の反応の場合と
同様に、撹拌速度が大きいほど、重合に必要な反応時間
が短縮される。撹拌状態は、重合装置により異なるが、
例えば、100mlナスフラスコを使用する場合には、
長さ10mm以上の撹拌子を使用し、撹拌子の回転数を
20回/分以上とすることにより、反応がより円滑に進
行する。
【0035】反応時間は、原料ハロシラン、Li塩、金
属ハロゲン化物およびMg(および/またはMg合金)
の量などによって異なり得るが、30分程度以上であ
り、通常1〜100時間程度である。
【0036】反応時の温度は、通常−20℃から使用す
る溶媒の沸点までの温度範囲内にあり、好ましくは−1
0〜50℃程度の範囲内にあり、より好ましくは−5〜
35℃程度の範囲内にある。
【0037】反応終了後、必要に応じて抽出、溶媒留去
などの操作を行うことにより、目的の組成物を得ること
ができる。
【0038】上記製造方法によると、ポリシランと環状
シラン化合物は、混合物として同時に得られる。混合物
中の比率は、製造の条件によって変動するが、ポリシラ
ン100重量部に対して環状シラン化合物は10〜20
0重量部程度の範囲である。
【0039】なお、本発明においては、上記製造方法で
得られた混合物をそのまま目的の樹脂組成物とすること
もできるし、また、上記製造方法で得られた混合物を公
知の方法によりポリシランと環状シラン化合物とに一旦
分別した後、適当な割合で混合してもよい。さらに、上
記製造方法で得られた混合物に、分別したポリシランま
たは環状シラン化合物を、適当な割合となるように添加
してもよい。
【0040】本発明の感光性樹脂組成物における、ポリ
シランと環状シラン化合物の割合は、使用目的によって
最適値は異なるが、ポリシラン100重量部に対して、
環状シラン化合物10〜200重量部程度、好ましくは
環状シラン化合物20〜150重量部程度である。
【0041】本発明の感光性樹脂組成物は、さらに溶媒
を含有してもよい。
【0042】また、本発明の感光性樹脂組成物は、必要
に応じて各種添加剤を含有していてもよい。このような
添加剤としては、増感剤、可塑剤、充填剤、難燃助剤、
表面改質剤、低応力化剤、流動調整剤、レベリング剤、
消泡剤、分散剤などが挙げられる。これらの添加剤は、
1種または2種以上を混合して用いることができる。
【0043】本発明の感光性樹脂組成物は、溶媒などに
溶解または分散させ、感光性塗料の形態にし得る。
【0044】使用する溶媒は、ポリシランおよび環状シ
ラン化合物の構造、ならびに用途によって適宜選択され
る。溶媒は、一般に、ポリシランおよび環状シラン化合
物を溶解できるか、または不溶もしくは難溶であっても
均一に分散可能であることが好ましい。一例として、ト
ルエン、キシレン、ベンゼン、n−ペンタン、n−ヘキ
サン、n−オクタン、n−デカン、シクロヘキサン、テ
トラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、プロピ
レンカーボネート、アセトニトリル、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、ビス(2−メトキシエチ
ル)エーテル、1,4−ジオキサン、塩化メチレン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノー
ル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、乳酸ブ
チル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテ
ート、またはこれらの混合溶媒などを挙げることができ
る。
【0045】感光性塗料における溶媒とポリシランおよ
び環状シラン化合物との割合は、塗膜の形成方法や使用
目的により異なるが、溶媒100重量部に対し、ポリシ
ランおよび環状シラン化合物は、好ましくは0.1〜3
00重量部程度である。
【0046】上記の感光性塗料を、ガラス板などの基板
(基体)上に塗布した後、溶媒を留去することにより、
感光性の塗膜を形成し得る。
【0047】感光性塗料を基板などに塗布する方法とし
ては、公知の方法、例えば、フローコーティング法、ス
ピンコーティング法、スプレーコーティング法、スクリ
ーン印刷法、キャスト法、バーコート法、カーテンコー
ト法、ロールコート法、ディップ法などを用いることが
できる。
【0048】塗布の後、必要に応じて塗布物の乾燥処理
を行ってもよい。乾燥処理は、公知の方法を用いて行う
ことができる。乾燥処理の際は、必要に応じて加熱して
もよい。加熱温度は、溶媒および目的に応じて適宜設定
できるが、通常40〜250℃程度である。また、乾燥
処理は、窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気中また
は空気中において行ってもよい。乾燥処理は、常圧下、
加圧下または減圧下で行ってもよい。
【0049】本発明の感光性樹脂組成物、感光性塗料お
よび感光性塗膜は、光照射により諸物性が変性すること
により種々の用途に応用できる。例えば、半導体分野の
フォトレジスト、光分解・硬化性樹脂、CD−Rなどの
光記録材料、液晶ディスプレイのカラーフィルタなどの
用途に応用できる。
【0050】光照射源は、感光性樹脂組成物が感度を有
する領域の波長成分を有していれば、特に制限されず、
また、波長域は、感光性樹脂組成物の構造、増感剤など
の添加剤によって適宜定められる。光照射源としては、
例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀
ランプ、水素ランプ、重水素ランプ、蛍光灯、ハロゲン
ランプ、エキシマレーザー、窒素レーザー、色素レーザ
ー、ヘリウム−カドミウムレーザーなどが挙げられる。
光照射エネルギー量は、用途、塗膜の膜厚などによって
異なるが、通常0.1〜10000mJ/cm2程度、
好ましくは0.5〜2000mJ/cm2程度である。
光照射は、窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気中ま
たは空気中において行ってよく、また、常圧下、加圧下
または減圧下で行ってもよい。
【0051】
【実施例】以下、本発明を更に詳しく説明するために種
々の実施例を示す。本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。
【0052】合成例1 三方コックを装着した内容積100mlのナスフラスコ
に、粒状のマグネシウム6.0g、無水塩化リチウム
(LiCl)1.6gおよび無水塩化第一鉄(FeCl
2)0.96gを収容し、50℃で133Paに加熱減
圧して、収容物を乾燥した後、乾燥アルゴンガスを反応
器内に導入し、さらに予めナトリウム−ベンゾフェノン
ケチルで乾燥したテトラヒドロフラン60mlを加え、
室温で約30分撹拌した。これに、予め蒸留により精製
したメチルフェニルジクロロシラン(MePhSiCl
2)7.6g(40mmol)をシリンジで加え、室温
で約12時間撹拌した。反応終了後、反応液を1mol
/l塩酸50ml中に投入し、さらにエーテル100m
lで抽出した。エーテル層を純水50mlで2回洗浄
し、エーテル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、
エーテルを留去することにより反応生成物である樹脂組
成物(a)4.6g(収率95%)を得た。
【0053】得られた物をGPCとマススペクトルで分
析したところ、メチルフェニルポリシラン(重量平均分
子量13200、平均重合度110程度)と環状メチル
フェニルシラン(重量平均分子量640、平均重合度
5.3)の2成分から構成されており、構成割合は前者
が71重量%、後者が29重量%であった。
【0054】合成例2 合成例1によって得られた樹脂組成物(a)4.6g
を、良溶媒テトラヒドロフラン20ml、貧溶媒エタノ
ール200mlを用いて再沈殿して濾過し、重量平均分
子量14500(平均重合度121程度)のメチルフェ
ニルポリシラン(b)2.2gを得た。
【0055】合成例3 合成例2の濾液(エタノール溶液)を濃縮したものを、
良溶媒テトラヒドロフラン20mlに溶解し、これを貧
溶媒エタノール200mlに滴下して沈殿したポリシラ
ンを濾過により除去し、濾液を濃縮することにより、重
量平均分子量650(平均重合度5.4)の環状メチル
フェニルシラン(c)1.2gを得た。
【0056】合成例4 三方コックを装着した内容積100mlのナスフラスコ
に、粒状のマグネシウム6.0g、無水塩化リチウム
(LiCl)1.6gおよび無水塩化第一鉄(FeCl
2)0.96gを収容し、50℃で133Paに加熱減
圧して、収容物を乾燥した後、乾燥アルゴンガスを反応
器内に導入し、さらに予めナトリウム−ベンゾフェノン
ケチルで乾燥したテトラヒドロフラン60mlを加え、
室温で約30分撹拌した。これに、予め蒸留により精製
したメチルフェニルジクロロシラン(MePhSiCl
2)7.3g(38mmol)およびメチルトリクロロ
シラン(MeSiCl3)0.3g(2mmol)をシ
リンジで加え、室温で約12時間撹拌した。反応終了
後、反応液を1mol/l塩酸50ml中に投入し、さ
らにエーテル100mlで抽出した。エーテル層を純水
50mlで2回洗浄し、エーテル層を無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、エーテルを留去することにより反応
生成物である樹脂組成物(d)4.3g(収率93%)
を得た。
【0057】得られた物をGPCとマススペクトルで分
析したところ、分岐構造を有するメチルフェニルポリシ
ラン(重量平均分子量12800、平均重合度107程
度)と環状メチルフェニルシラン(重量平均分子量63
0、平均重合度5.3)の2成分から構成されており、
構成割合は前者が68重量%、後者が32重量%であっ
た。
【0058】合成例5 合成例4によって得られた樹脂組成物(d)4.3g
を、良溶媒テトラヒドロフラン20ml、貧溶媒エタノ
ール200mlを用いて再沈殿して濾過し、重量平均分
子量13800(平均重合度115程度)の分岐構造を
有するメチルフェニルポリシラン(e)2.0gを得
た。
【0059】合成例6 合成例5の濾液(エタノール溶液)を濃縮したものを、
良溶媒テトラヒドロフラン20mlに溶解し、これを貧
溶媒エタノール200mlに滴下して沈殿したポリシラ
ンを濾過により除去し、濾液を濃縮することにより、重
量平均分子量650(平均重合度5.4)の環状メチル
フェニルシラン(f)1.2gを得た。
【0060】合成例7 三方コックを装着した内容積100mlのナスフラスコ
に、粒状のマグネシウム6.0g、無水塩化リチウム
(LiCl)1.6gおよび無水塩化第一鉄(FeCl
2)0.96gを収容し、50℃で133Paに加熱減
圧して、収容物を乾燥した後、乾燥アルゴンガスを反応
器内に導入し、さらに予めナトリウム−ベンゾフェノン
ケチルで乾燥したテトラヒドロフラン60mlを加え、
室温で約30分撹拌した。これに、予め蒸留により精製
したメチルフェニルジクロロシラン(MePhSiCl
2)7.2g(38mmol)、メチルトリクロロシラ
ン(MeSiCl3)0.18g(1.2mmol)お
よびテトラクロロシラン(SiCl4)0.2g(1.
2mmol)をシリンジで加え、室温で約12時間撹拌
した。反応終了後、反応液を1mol/l塩酸50ml
中に投入し、さらにエーテル100mlで抽出した。エ
ーテル層を純水50mlで2回洗浄し、エーテル層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥した後、エーテルを留去する
ことにより反応生成物である樹脂組成物(g)4.3g
(収率94%)を得た。
【0061】得られた物をGPCとマススペクトルで分
析したところ、分岐構造を有するメチルフェニルポリシ
ラン(重量平均分子量11900、平均重合度99程
度)と環状メチルフェニルシラン(重量平均分子量64
0、平均重合度5.3)の2成分から構成されており、
構成割合は前者が73重量%、後者が27重量%であっ
た。
【0062】合成例8 三方コックを装着した内容積100mlのナスフラスコ
に、粒状のマグネシウム6.0g、無水塩化リチウム
(LiCl)1.6gおよびZnCl2を0.92g収
容し、50℃で133Paに加熱減圧して、収容物を乾
燥した後、乾燥アルゴンガスを反応器内に導入し、さら
に予めナトリウム−ベンゾフェノンケチルで乾燥したテ
トラヒドロフラン60mlを加え、室温で約30分撹拌
した。これに、予め蒸留により精製したメチルフェニル
ジクロロシラン(MePhSiCl 2)7.4g(39
mmol)およびメチルトリクロロシラン(MeSiC
3)0.18g(1.2mmol)をシリンジで加
え、室温で約12時間撹拌した。反応終了後、反応液を
1mol/l塩酸50ml中に投入し、さらにエーテル
100mlで抽出した。エーテル層を純水50mlで2
回洗浄し、エーテル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た後、エーテルを留去することにより反応生成物である
樹脂組成物(h)4.5g(収率95%)を得た。
【0063】得られた物をGPCとマススペクトルで分
析したところ、分岐構造を有するメチルフェニルポリシ
ラン(重量平均分子量12100、平均重合度101程
度)と環状メチルフェニルシラン(重量平均分子量63
0、平均重合度5.3)の2成分から構成されており、
構成割合は前者が69重量%、後者が31重量%であっ
た。
【0064】合成例9 FeCl2に代えてCuCl2を1.03g用いる以外
は、合成例1と同様にして反応を行った。その結果、反
応生成物である樹脂組成物(i)4.5g(収率93
%)を得た。
【0065】得られた物をGPCとマススペクトルで分
析したところ、メチルフェニルポリシラン(重量平均分
子量14000、平均重合度117程度)と環状メチル
フェニルシラン(重量平均分子量630、平均重合度
5.3)の2成分から構成されており、構成割合は前者
が71重量%、後者が29重量%であった。
【0066】実施例1 樹脂組成物(a)0.1gをトルエン0.9gに溶解さ
せて10重量%の塗料を調製した。次いで、この塗料を
スピンコート法にてガラス基板上に塗布した後、100
℃で15分間乾燥を行い、膜厚0.48μmの塗膜を得
た。
【0067】この塗膜に、超高圧水銀ランプにて200
mJ/cm2の紫外光を照射した。照射前後の吸光度ス
ペクトルの測定を行い、220〜370nmの吸光度の
積分値を比較したところ、照射後の値は照射前の53%
まで低下しており、効率良く光反応していた。また、4
50nmにおける屈折率が照射前は1.74であった
が、照射後は1.66まで低下した。
【0068】実施例2 樹脂組成物(a)0.05gおよび環状メチルフェニル
シラン(c)0.05gをトルエン0.9gに溶解させ
て10重量%の塗料を調製した。次いで、この塗料をス
ピンコート法にてガラス基板上に塗布した後、100℃
で15分間乾燥を行い、膜厚0.47μmの塗膜を得
た。
【0069】この塗膜に、超高圧水銀ランプにて200
mJ/cm2の紫外光を照射した。照射前後の吸光度ス
ペクトルの測定を行い、220〜370nmの吸光度の
積分値を比較したところ、照射後の値は照射前の40%
まで低下しており、効率良く光反応していた。また、4
50nmにおける屈折率が照射前は1.73であった
が、照射後は1.65まで低下した。
【0070】実施例3 樹脂組成物(d)0.1gをトルエン0.9gに溶解さ
せて10重量%の塗料を調製した。次いで、この塗料を
スピンコート法にてガラス基板上に塗布した後、100
℃で15分間乾燥を行い、膜厚0.48μmの塗膜を得
た。
【0071】この塗膜に、超高圧水銀ランプにて200
mJ/cm2の紫外光を照射した。照射前後の吸光度ス
ペクトルの測定を行い、220〜370nmの吸光度の
積分値を比較したところ、照射後の値は照射前の51%
まで低下しており、効率良く光反応していた。また、4
50nmにおける屈折率が照射前は1.74であった
が、照射後は1.65まで低下した。
【0072】実施例4 樹脂組成物(d)0.05gおよび環状メチルフェニル
シラン(f)0.05gをトルエン0.9gに溶解させ
て10重量%の塗料を調製した。次いで、この塗料をス
ピンコート法にてガラス基板上に塗布した後、100℃
で15分間乾燥を行い、膜厚0.48μmの塗膜を得
た。
【0073】この塗膜に、超高圧水銀ランプにて200
mJ/cm2の紫外光を照射した。照射前後の吸光度ス
ペクトルの測定を行い、220〜370nmの吸光度の
積分値を比較したところ、照射後の値は照射前の41%
まで低下しており、効率良く光反応していた。また、4
50nmにおける屈折率が照射前は1.72であった
が、照射後は1.65まで低下した。
【0074】実施例5 樹脂組成物(g)0.1gをトルエン0.9gに溶解さ
せて10重量%の塗料を調製した。次いで、この塗料を
スピンコート法にてガラス基板上に塗布した後、100
℃で15分間乾燥を行い、膜厚0.48μmの塗膜を得
た。
【0075】この塗膜に、超高圧水銀ランプにて200
mJ/cm2の紫外光を照射した。照射前後の吸光度ス
ペクトルの測定を行い、220〜370nmの吸光度の
積分値を比較したところ、照射後の値は照射前の55%
まで低下しており、効率良く光反応していた。また、4
50nmにおける屈折率が照射前は1.74であった
が、照射後は1.66まで低下した。
【0076】実施例6 樹脂組成物(h)0.1gをトルエン0.9gに溶解さ
せて10重量%の塗料を調製した。次いで、この塗料を
スピンコート法にてガラス基板上に塗布した後、100
℃で15分間乾燥を行い、膜厚0.47μmの塗膜を得
た。
【0077】この塗膜に、超高圧水銀ランプにて200
mJ/cm2の紫外光を照射した。照射前後の吸光度ス
ペクトルの測定を行い、220〜370nmの吸光度の
積分値を比較したところ、照射後の値は照射前の52%
まで低下しており、効率良く光反応していた。また、4
50nmにおける屈折率が照射前は1.73であった
が、照射後は1.64まで低下した。
【0078】実施例7 樹脂組成物(h)0.05gおよび環状メチルフェニル
シラン(c)0.05gをトルエン0.9gに溶解させ
て10重量%の塗料を調製した。次いで、この塗料をス
ピンコート法にてガラス基板上に塗布した後、100℃
で15分間乾燥を行い、膜厚0.48μmの塗膜を得
た。
【0079】この塗膜に、超高圧水銀ランプにて200
mJ/cm2の紫外光を照射した。照射前後の吸光度ス
ペクトルの測定を行い、220〜370nmの吸光度の
積分値を比較したところ、照射後の値は照射前の39%
まで低下しており、効率良く光反応していた。また、4
50nmにおける屈折率が照射前は1.71であった
が、照射後は1.63まで低下した。
【0080】実施例8 樹脂組成物(i)0.1gをトルエン0.9gに溶解さ
せて10重量%の塗料を調製した。次いで、この塗料を
スピンコート法にてガラス基板上に塗布した後、100
℃で15分間乾燥を行い、膜厚0.48μmの塗膜を得
た。
【0081】この塗膜に、超高圧水銀ランプにて200
mJ/cm2の紫外光を照射した。照射前後の吸光度ス
ペクトルの測定を行い、220〜370nmの吸光度の
積分値を比較したところ、照射後の値は照射前の57%
まで低下しており、効率良く光反応していた。また、4
50nmにおける屈折率が照射前は1.75であった
が、照射後は1.67まで低下した。
【0082】比較例1 メチルフェニルポリシラン(b)0.1gをトルエン
0.9gに溶解させて10重量%の塗料を調整した。次
いで、この塗料をスピンコート法にてガラス基板上に塗
布した後、100℃で15分間乾燥を行い、膜厚0.4
7μmの塗膜を得た。
【0083】この塗膜に、超高圧水銀ランプにて200
mJ/cm2の紫外光を照射した。照射前後の吸光度ス
ペクトルの測定を行い、220〜370nmの吸光度の
積分値を比較したところ、照射後の値は照射前の74%
までの低下にとどまった。また、450nmにおける屈
折率が照射前は1.76、照射後は1.70であり、環
状メチルフェニルシランが含まれている場合(実施例)
に比較して変化の程度は小さかった。
【0084】比較例2 メチルフェニルポリシラン(e)0.1gをトルエン
0.9gに溶解させて10重量%の塗料を調整した。次
いで、この塗料をスピンコート法にてガラス基板上に塗
布した後、100℃で15分間乾燥を行い、膜厚0.4
8μmの塗膜を得た。
【0085】この塗膜に、超高圧水銀ランプにて200
mJ/cm2の紫外光を照射した。照射前後の吸光度ス
ペクトルの測定を行い、220〜370nmの吸光度の
積分値を比較したところ、照射後の値は照射前の77%
までの低下にとどまった。また、450nmにおける屈
折率が照射前は1.75、照射後は1.71であり、環
状メチルフェニルシランが含まれている場合(実施例)
に比較して変化の程度は小さかった。
【0086】
【発明の効果】本発明は、露光感度の優れたケイ素系感
光性樹脂組成物を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阪本 浩規 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA01 AB20 AC01 AD01 BD20 CC03 4J002 CP011 EX006 GP03 4J035 JA01 LA03 LB20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 R2SiX2 (3) [式中、Rは、同一または異なって、水素原子、水酸
    基、アルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、
    アリール基、アルコキシル基またはシリル基を示す。X
    は、ハロゲン原子を示す。]で表されるジハロシラン、
    ならびに、必要に応じて一般式 RSiX3 (4) [式中、RおよびXは、前記と同様である。]で表され
    るトリハロシランおよび/または一般式 SiX4
    (5) [式中、Xは、前記と同様である。]で表されるテトラ
    ハロシランに、非プロトン性溶媒中でLi塩および金属
    ハロゲン化物の共存下にMgまたはMg合金を作用させ
    ることにより得られる感光性樹脂組成物であって、
    (a)一般式 【化1】 [式中、Rは、水素原子、水酸基、アルキル基、アルケ
    ニル基、アリールアルキル基、アリール基、アルコキシ
    ル基またはシリル基を示す。Rは、全てが同一でも或い
    は2つ以上が異なっていてもよい。x、y、zは、それ
    ぞれ0以上の数を示し、x、yおよびzの和は5〜40
    0であり、かつ(y+z)/(x+y+z)が0.15
    以下である。]で表されるポリシラン100重量部、お
    よび(b)一般式 【化2】 [式中、Rは、水素原子、水酸基、アルキル基、アルケ
    ニル基、アリールアルキル基、アリール基、アルコキシ
    ル基またはシリル基を示す。Rは、全てが同一でも或い
    は2つ以上が異なっていてもよい。nは4〜20であ
    る。]で表される環状シラン化合物10〜200重量部
    を含有してなる感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 さらに溶媒を含有してなる請求項1に記
    載の感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の感光性樹脂組成物の製
    造方法であって、 一般式 R2SiX2 (3) [式中、Rは、同一または異なって、水素原子、水酸
    基、アルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基、
    アリール基、アルコキシル基またはシリル基を示す。X
    は、ハロゲン原子を示す。]で表されるジハロシラン、
    ならびに、必要に応じて一般式 RSiX3 (4) [式中、RおよびXは、前記と同様である。]で表され
    るトリハロシランおよび/または一般式 SiX4
    (5) [式中、Xは、前記と同様である。]で表されるテトラ
    ハロシランに、非プロトン性溶媒中でLi塩および金属
    ハロゲン化物の共存下にMgまたはMg合金を作用させ
    ることを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の感光性樹脂組成物から
    なる感光性塗料。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の感光性塗料を基体上に
    塗布した後、溶媒を除去して得られる感光性塗膜。
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