JP3674205B2 - ポリシラン類の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリシラン類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリシランは、セラミックス前駆体;フォトレジスト、有機感光体、光導波路、光メモリなどの光・電子材料などとして注目されている。
【0003】
従来、ポリシランの製造方法としては、金属ナトリウムなどのアルカリ金属を用いて、トルエン溶媒中のジアルキルジハロシランあるいはジクロロテトラアルキルジシランを100℃以上の温度で強力に攪拌し、還元的にカップリングさせる方法が知られている{J.Am.Chem.Soc.,103(1981)7352}。しかしながら、この方法は、過酷な反応条件を必要とすること、工業的規模での生産に際しては安全性に大きな問題があり、また、分子量分布が多峰性になるなど品質に関しても問題がある。
【0004】
これらの諸欠点を克服すべく、例えば、下記に示す様に、アルカリ金属を用いて100℃以下で縮合させ、ポリシラン類を製造する方法が提案されている。
【0005】
(a)アルカリ金属としてナトリウムを用い、溶媒としてトルエンを用いて、超音波を照射しつつ、ジハロシランを縮合させる方法(特開昭62-241926号公報)。
【0006】
(b)アルカリ金属としてナトリウムを用い、溶媒としてジエチルエーテルを用い、クラウンエーテルを添加して、ジハロシランを縮合させる方法(J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,1147(1990))。
【0007】
(c)アルカリ金属としてリチウムを用い、溶媒としてテトラヒドロフランを用いて、ジハロシランを縮合させる方法(特開昭56-123993号公報)。
【0008】
しかしながら、(a)の方法では、超音波照射のための特別な装置とその操作が必要であり、(b)の方法では、高価な試薬であるクラウンエーテルを使用する必要がある。(c)の方法は、環状の低分子量ポリシランが主生成物であるため、ポリシランの製造方法として適しているとは言えない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の主な目的は、アルカリ金属を用いてジハロシランを縮合してポリシラン類を製造するに際し、特別な装置或いは煩雑な操作を必要とすることなく、安全性に優れ、しかも安価に且つ高収率で所望のポリシランを製造しうる新たなポリシラン類の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の如き従来技術の現状に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、非プロトン性溶媒中で特定の金属ハロゲン化物の存在下に、ハロシランにアルカリ金属或いはアルカリ金属とアルカリ土類金属とを作用させる場合には、従来技術の問題点が実質的に解消されるか乃至は大幅に軽減されることを見出した。
【0011】
すなわち、本発明は、下記のポリシラン類の製造方法を提供するものである:
1.ポリシラン類の製造方法であって、一般式
【0012】
【化5】
Figure 0003674205
【0013】
(式中mは、1〜3である:Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基またはシリル基を表す。m=1の場合には2つのRが、m=2の場合には4つのRが、m=3の場合は6つのRが、それぞれ同一でもあるいは2つ以上が相異なっていてもよい:Xは、ハロゲン原子を表す)
で示されるジハロシランを非プロトン性溶媒中金属ハロゲン化物の存在下アルカリ金属を作用させることにより、一般式
【0014】
【化6】
Figure 0003674205
【0015】
(式中Rは、出発原料に対応して上記に同じ:nは、2〜10000である)で示されるポリシランを形成させることを特徴とする方法。
【0016】
2.金属ハロゲン化物として、FeCl2、FeCl3、FeBr2、FeBr3、AlCl3、AlBr3、ZnCl2、SnCl2、CoCl2、VCl2、TiCl4、PdCl2、SmCl2およびSmI2の少なくとも1種を使用する上記項1に記載の方法。
【0017】
3.金属ハロゲン化物として、FeCl2を使用する上記項1または2に記載の方法。
【0018】
4.ポリシラン類の製造方法であって、一般式
【0019】
【化7】
Figure 0003674205
【0020】
(式中mは、1〜3である:Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基またはシリル基を表す。m=1の場合には2つのRが、m=2の場合には4つのRが、m=3の場合は6つのRが、それぞれ同一でもあるいは2つ以上が相異なっていてもよい:Xは、ハロゲン原子を表す)
で示されるジハロシランを非プロトン性溶媒中で金属ハロゲン化物の存在下アルカリ金属とアルカリ土類金属を作用させることにより、一般式
【0021】
【化8】
Figure 0003674205
【0022】
(式中Rは、出発原料に対応して上記に同じ:nは、2〜10000である)で示されるポリシランを形成させることを特徴とする方法。
【0023】
5.金属ハロゲン化物として、FeCl2、FeCl3、FeBr2、FeBr3、AlCl3、AlBr3、ZnCl2、SnCl2、CoCl2、VCl2、TiCl4、PdCl2、SmCl2およびSmI2の少なくとも1種を使用する上記項4に記載の方法。
【0024】
6.金属ハロゲン化物として、FeCl2を使用する上記項5に記載の方法。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下においては、請求項1〜3に記載された発明を本願第1発明といい、請求項4〜6に記載された発明を本願第2発明という。また、両発明に共通な事項を説明する場合には、単に本発明という。
【0026】
本発明において、出発原料として使用するハロシランは、一般式
【0027】
【化9】
Figure 0003674205
【0028】
(式中、mは、1〜3である:Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基またはシリル基を表す。m=1の場合には2つのRが、m=2の場合には4つのRが、m=3の場合は6つのRが、それぞれ同一でもあるいは2つ以上が相異なっていてもよい:Xはハロゲン原子を表す)
で示されるジハロシランである。
【0029】
また、本発明における反応生成物は、一般式
【0030】
【化10】
Figure 0003674205
【0031】
(式中Rは、出発原料に対応して、上記に同じ;nは、2〜10000である)で示されるポリシランである。
【0032】
一般式(1)で示されるジハロシランにおいて、mは、1〜3であり、Rで示される水素原子、アミノ基、有機置換基(アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基)およびシリル基は、それぞれが同一であってもよく、2つ以上が相異なっていても良い。より具体的には、m=1の場合には2つのRが、m=2の場合には4つのRが、m=3の場合には6つのRが、それぞれ同一であっても或いは2つ以上が相異なっていても良い。
【0033】
一般式(1)で表される化合物としては、mが1または2であることが、より好ましい。アルキル基としては、炭素数1〜10程度のものが挙げられ、これらの中でも炭素数1〜6のものがより好ましい。アリール基としては、フェニル基、炭素数1〜10個のアルキル基を1つ以上置換基として有するフェニル基、p−アルコキシフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。アルコキシ基としては、炭素数1〜10程度のものが挙げられ、これらの中でも炭素数1〜6のものがより好ましい。シリル基としては、ケイ素数1〜10程度のものが挙げられ、これらの中でも、ケイ素数1〜6のものがより好ましい。Rが上記のアミノ基、有機置換基およびシリル基である場合には、その水素原子の少なくとも1つが、他のアルキル基、アリール基、アルコキシ基などの官能基により置換されていても良い。この様な官能基としては、上記と同様なものが挙げられる。
【0034】
また、一般式(1)において、Xは、ハロゲン原子(Cl,F,Br,I)を表す。ハロゲン原子としては、Clがより好ましい。
【0035】
本発明においては、一般式(1)で表されるジハロシランの1種を単独で使用しても良く、或いは2種を混合使用しても良い。ジハロシランは、できるだけ高純度のものであることが好ましく、例えば、液体のジハロシランについては、水素化カルシウムにより乾燥し、蒸留して使用することが好ましく、また、固体のジハロシランについては、再結晶法により、精製し、使用することが好ましい。
【0036】
本発明においては、反応に際し、ジハロシランを溶媒に溶解して使用する。溶媒としては、非プロトン性溶媒が広く使用でき、より具体的には、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、プロピレンカーボネート、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,4−ジオキサン、塩化メチレンなどの極性溶媒;トルエン、キシレン、ベンゼン、n-ペンタン、n-ヘキサン、n-オクタン、n-デカン、シクロヘキサンなどの非極性溶媒が例示される。これらの溶媒は、単独でも、或いは2種以上の混合物としても使用できる。溶媒としては、極性溶媒の単独、2種以上の極性溶媒の混合物、極性溶媒と非極性溶媒との混合物が好ましい。極性溶媒と非極性溶媒との混合物を使用する場合には、前者:後者=1;0.01〜20程度とすることが好ましい。単独で或いは他の溶媒との混合物として使用する極性溶媒としては、テトラヒドロフランおよび1,2−ジメトキシエタンがより好ましい。
【0037】
溶媒中のジハロシランの濃度は、低すぎる場合には、重合が効率よく行われないのに対し、高すぎる場合には、反応に使用する金属ハロゲン化物が溶解しないことがある。従って、溶媒中のジハロシランの濃度は、通常0.05〜20mol/l程度であり、より好ましくは0.2〜15mol/l程度であり、特に好ましくは0.3〜13mol/l程度である。
【0038】
本発明で使用する金属ハロゲン化物としては、FeCl2、FeCl3、FeBr2、FeBr3、AlCl3、AlCl3、ZnCl2、SnCl2、CoCl2、VCl2、TiCl4、PdCl2、SmCl2、SmI2などが例示される。これらの金属ハロゲン化物の中でも、FeCl2がより好ましい。溶媒中の金属ハロゲン化物の濃度は、低すぎる場合には、反応が十分に進行しなくなり、一方、高すぎる場合には、反応に関与しなくなる。従って、溶媒中の金属ハロゲン化物の濃度は、通常0.001〜6mol/l程度であり、より好ましくは0.005〜4mol/l程度であり、特に好ましくは0.01〜3mol/l程度である。
【0039】
本発明において使用するアルカリ金属としては、Li、Li合金、Na、Na合金などが例示される。これらのアルカリ金属とその合金は、それぞれ単独で使用しても良く、或いは混合して使用しても良い。
【0040】
本発明で使用するアルカリ金属の形状は、反応を行いうる限り特に限定されないが、粉体、粒状体、リボン状体、切削片状体、塊状体、棒状体、平板などが例示され、これらの中でも、表面積の大きい粉体、粒状体、リボン状体、切削片状体などが好ましい。アルカリ金属の保存状況などによってはその表面に形成されることある被膜は、反応に悪影響を及ぼすことがあるので、必要に応じて、切削などにより除去することができる。アルカリ金属の使用量は、通常ジハロシランに対して2倍モル(アルカリ金属として)以上であれば良い。アルカリ金属は、一般式(1)でジハロシランを還元して、一般式(2)で示されるポリシランを形成させるとともに、それ自身は、酸化されてアルカリ金属のハロゲン化物を形成する。
【0041】
本願第2発明において使用するアルカリ土類金属としては、MgおよびMg系合金などが好ましく、アルカリ土類金属とその合金は、それぞれ単独で使用しても良く、或いは混合して使用しても良い。
【0042】
本願第2発明で使用するアルカリ土類金属の形状も、反応を行いうる限り特に限定されないが、粉体、粒状体、リボン状体、切削片状体、塊状体、棒状体、平板などが例示され、これらの中でも、表面積の大きい粉体、粒状体、リボン状体、切削片状体などが好ましい。アルカリ土類金属についても、保存状況などによってはその表面に形成されることある被膜が、反応に悪影響を及ぼすことがあるので、必要に応じて、切削などにより除去することができる。
【0043】
アルカリ金属とアルカリ土類金属との混合物も、一般式(1)で示されるジハロシランを還元して、一般式(2)で示されるポリシランを形成させるとともに、それ自身は酸化されて、それぞれのハロゲン化物を形成する。
【0044】
本願第2発明で使用するアルカリ金属とアルカリ土類金属との割合は、前者:後者=1:0.05〜10程度であることが好ましく、1:0.05〜5程度であることが、より好ましい。
【0045】
本発明は、例えば、密閉可能な反応容器に、一般式(1)で表されるジハロシラン、金属ハロゲン化物とアルカリ金属(本願第1発明)、或いは一般式(1)で表されるジハロシラン、金属ハロゲン化物とアルカリ金属およびアルカリ土類金属(本願第2発明)を溶媒とともに収容し、好ましくは機械的もしくは磁気的に攪拌しつつ、反応を行わせる方法により行うことができる。反応容器は、密閉できる限り、形状および構造についての制限は特にない。
【0046】
反応容器内は、乾燥雰囲気であればよいが、乾燥したアルゴンガス雰囲気であることがより好ましく、さらに脱酸素し、乾燥したアルゴンガス雰囲気であることが特に好ましい。
【0047】
反応時間は、原料ジハロシラン、金属ハロゲン化物およびアルカリ金属(或いはアルカリ金属とアルカリ土類金属)の量などに異なり得るが、5分程度以上であり、通常30分〜100時間程度である。反応時間を調整することにより、ポリシランの分子量制御が可能となる。
【0048】
反応時の温度は、通常−20℃から使用する溶媒の沸点までの温度範囲内にあり、より好ましくは−10〜70℃程度の範囲内にあり、最も好ましくは−5〜50℃程度の範囲内にある。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、下記のような顕著な効果が達成される。
【0050】
(a)市販の原料を用い、室温近傍の温度で撹拌操作を行うだけの簡便な方法で、分子量の揃った高分子量のポリシランを高収率で製造できる。
【0051】
(b)超音波照射装置などの特殊な装置或いは高価な試薬などを使用しないので、ポリシラン類を安価に製造できる。
【0052】
(c)反応時間を調整するだけで、所望の分子量のポリシランを製造できる。
【0053】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明確にする。
【0054】
実施例1
三方コックを装着した内容積100mlの3つ口フラスコ(以下反応器という)に塩化第1鉄(FeCl2)0.96gを収容し、50℃で1mmHgに加熱減圧して、FeCl2を乾燥した後、脱酸素した乾燥アルゴンを反応器内に導入し、さらに予めナトリウム−ベンゾフェノンケチルで乾燥したテトラヒドロフラン40mlを加えた。これに3mm角の塊状のリチウム0.58gを加え、次いで予め蒸留により精製したメチルフェニルジクロロシラン7.6g(40mmol)をシリンジで加え、反応器を室温に保持しつつ、マグネティックスターラーにより反応溶液を4時間攪拌して、反応を行った。
【0055】
反応終了後、反応溶液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加えて、ジエチルエーテル300mlで抽出し、貧溶媒エタノール400ml、良溶媒テトラヒドロフラン20mlを用いて再沈した。
【0056】
その結果、重量平均分子量26500のメチルフェニルポリシランが収率45%で得られた。
【0057】
実施例2
リチウム量を0.58gに代えて0.28gとし、攪拌時間を8時間とする以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0058】
その結果、重量平均分子量18400のメチルフェニルポリシランが収率36%で得られた。
【0059】
実施例3
メチルフェニルジクロロシランの量を15.2g(80mmol)とする以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0060】
その結果、重量平均分子量20800のメチルフェニルポリシランが収率33%で得られた。
【0061】
実施例4
塩化第一鉄(FeCl2)量を0.48gとする以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0062】
その結果、重量平均分子量25900のメチルフェニルポリシランが収率48%で得られた。
【0063】
実施例5
一般式(1)で示されるジハロシランとして、蒸留法で精製したメチル(p-エチルフェニル)ジクロロシラン8.8g(40mmol)を使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0064】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加え、ジエチルエーテル300mlで抽出し、貧溶媒エタノール400ml、良溶媒テトラヒドロフラン20mlを用いて再沈した。
【0065】
その結果、重量平均分子量20600の対応するポリシランが収率42%で得られた。
【0066】
実施例6
一般式(1)で示されるジハロシランとして、蒸留法で精製したメチルフェニルジクロロシラン3.8g(20mmol)とメチル(p-プロピルフェニル)ジクロロシラン4.7g(20mmol)を使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0067】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加え、ジエチルエーテル300mlで抽出し、貧溶媒エタノール400ml、良溶媒テトラヒドロフラン20mlを用いて再沈した。
【0068】
その結果、重量平均分子量21800の対応するポリシランが収率44%で得られた。
【0069】
実施例7
一般式(1)で示されるジハロシランとして、蒸留法で精製したメチルフェニルジクロロシラン6.1g(32mmol)とメチル(p-ブチルフェニル)ジクロロシラン2.0g(8mmol)を使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0070】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加え、ジエチルエーテル300mlで抽出し、貧溶媒エタノール400ml、良溶媒テトラヒドロフラン20mlを用いて再沈した。
【0071】
その結果、重量平均分子量24700の対応するポリシランが収率43%で得られた。
【0072】
実施例8
一般式(1)で示されるジハロシランとして、蒸留法で精製したシクロヘキシルメチルジクロロシラン7.9g(40mmol)を使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0073】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加え、n-ヘキサン300mlで抽出し、貧溶媒アセトン400ml、良溶媒n-ヘキサン20mlを用いて再沈した。
【0074】
その結果、重量平均分子量28200の対応するポリシランが収率44%で得られた。
【0075】
実施例9
一般式(1)で示されるジハロシランとして、蒸留法で精製したn-ヘキシルメチルジクロロシラン7.9gを使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0076】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加えて、さらに蒸留水240mlを加え、n-ヘキサン300mlで抽出し、貧溶媒アセトン400ml、良溶媒n-ヘキサン20mlを用いて再沈した。
【0077】
その結果、重量平均分子量24900の対応するポリシランが収率39%で得られた。
【0078】
実施例10
一般式(1)で示されるジハロシランとして、蒸留法で精製した1,2-ジクロロ-1.1.2-トリメチル-2-フェニルジシラン7.7g(40mmol)を使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0079】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加え、ジエチルエーテル300mlで抽出し、貧溶媒エタノール400ml、良溶媒テトラヒドロフラン20mlを用いて再沈した。
【0080】
その結果、重量平均分子量28400の対応するポリシランが収率36%で得られた。
【0081】
実施例11
一般式(1)で示されるジハロシランとして、蒸留法で精製したメチルフェニルジブロモシラン11.2g(40mmol)を使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0082】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加え、ジエチルエーテル300mlで抽出し、貧溶媒エタノール400ml、良溶媒テトラヒドロフラン20mlを用いて再沈した。
【0083】
その結果、重量平均分子量20100の対応するメチルフェニルポリシランが収率41%で得られた。
【0084】
実施例12
一般式(1)で示されるジハロシランとして、メチルフェニルジクロロシラン3.82g(20mmol)とジメチルジクロロシラン1.87g(20mmol)とを使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0085】
その結果、重量平均分子量27900のメチルフェニルポリシランが収率41%で得られた。
【0086】
実施例13
金属ハロゲン化物としてFeCl31.23gを用いる以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0087】
その結果、高分子量のポリシランが高収率で得られた。
【0088】
実施例14
金属ハロゲン化物としてFeBr21.63gを用いる以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0089】
その結果、高分子量のポリシランが高収率で得られた。
【0090】
実施例15
金属ハロゲン化物としてAlCl31.01gを用いる以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0091】
その結果、高分子量のポリシランが高収率で得られた。
実施例16
金属ハロゲン化物としてZnCl21.03gを用いる以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0092】
その結果、高分子量のポリシランが高収率で得られた。
【0093】
実施例17
金属ハロゲン化物としてSnCl21.44gを用いる以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0094】
その結果、高分子量のポリシランが高収率で得られた。
【0095】
実施例18
金属ハロゲン化物としてCoCl20.98gを用いる以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0096】
その結果、高分子量のポリシランが高収率で得られた。
【0097】
実施例19
金属ハロゲン化物としてVCl20.92gを用いる以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0098】
その結果、高分子量のポリシランが高収率で得られた。
【0099】
実施例20
金属ハロゲン化物としてTiCl41.44gを用いる以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0100】
その結果、高分子量のポリシランが高収率で得られた。
【0101】
実施例21
金属ハロゲン化物としてPdCl21.34gを用いる以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0102】
その結果、高分子量のポリシランが高収率で得られた。
【0103】
実施例22
金属ハロゲン化物としてSmCl21.68gを用いる以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0104】
その結果、高分子量のポリシランが高収率で得られた。
【0105】
実施例23
金属ハロゲン化物としてSmI23.06gを用いる以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0106】
その結果、高分子量のポリシランが高収率で得られた。
【0107】
実施例24
溶媒として、予めナトリウム-ベンゾフェノンケチルで乾燥した1,2−ジメトキシエタンを使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0108】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加え、ジエチルエーテル300mlで抽出し、貧溶媒エタノール400ml、良溶媒テトラヒドロフラン20mlを用いて再沈した。
【0109】
その結果、重量平均分子量23500のメチルフェニルポリシランが収率40%で得られた。
【0110】
実施例25
溶媒として、予めナトリウム-ベンゾフェノンケチルで乾燥したTHF20mlとトルエン20mlとの混合溶媒を使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0111】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加え、ジエチルエーテル300mlで抽出し、貧溶媒エタノール400ml、良溶媒テトラヒドロフラン20mlを用いて再沈した。
【0112】
その結果、重量平均分子量22900のメチルフェニルポリシランが収率31%で得られた。
【0113】
実施例26
アルカリ金属として、3mm角の塊状のナトリウム1.93gを使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0114】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加え、ジエチルエーテル300mlで抽出し、貧溶媒エタノール400ml、良溶媒テトラヒドロフラン20mlを用いて再沈した。
【0115】
その結果、重量平均分子量23800のメチルフェニルポリシランが収率48%で得られた。
【0116】
実施例27
一般式(1)で示されるジハロシランとして、蒸留法で精製したメチル(p-エチルフェニル)ジクロロシラン8.8g(40mmol)を使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0117】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加え、ジエチルエーテル300mlで抽出し、貧溶媒エタノール400ml、良溶媒テトラヒドロフラン20mlを用いて再沈した。
【0118】
その結果、重量平均分子量23300の対応するポリシランが収率40%で得られた。
【0119】
実施例28
一般式(1)で示されるジハロシランとして、蒸留法で精製したメチルフェニルジクロロシラン6.1g(32mmol)とメチル(p-ブチルフェニル)ジクロロシラン2.0g(8mmol)を使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0120】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加え、ジエチルエーテル300mlで抽出し、貧溶媒エタノール400ml、良溶媒テトラヒドロフラン20mlを用いて再沈した。
【0121】
その結果、重量平均分子量23600の対応するポリシランが収率44%で得られた。
【0122】
実施例29
アルカリ金属として3mm角の塊状のリチウム0.29gと3mm角の塊状のナトリウム0.96gを使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0123】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加え、ジエチルエーテル300mlで抽出し、貧溶媒エタノール400ml、良溶媒テトラヒドロフラン20mlを用いて再沈した。
【0124】
その結果、重量平均分子量21100のメチルフェニルポリシランが収率41%で得られた。
【0125】
実施例30
アルカリ金属として3mm角の塊状のリチウム0.58g、アルカリ土類金属として1mm粒状のマグネシウム0.41gを使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0126】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加え、ジエチルエーテル300mlで抽出し、貧溶媒エタノール400ml、良溶媒テトラヒドロフラン20mlを用いて再沈した。
【0127】
その結果、重量平均分子量23100のメチルフェニルポリシランが収率39%で得られた。
【0128】
実施例31
アルカリ金属として3mm角の塊状のナトリウム1.92g、アルカリ土類金属として1mm粒状のマグネシウム0.41gを使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0129】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加え、ジエチルエーテル300mlで抽出し、貧溶媒エタノール400ml、良溶媒テトラヒドロフラン20mlを用いて再沈した。
【0130】
その結果、重量平均分子量23400のメチルフェニルポリシランが収率40%で得られた。
【0131】
実施例32
アルカリ金属として3mm角の塊状のリチウム0.29gと3m角の塊状のナトリウム0.96g、アルカリ土類金属として1mm粒状のマグネシウム0.41gを使用する以外は実施例1と同様にして反応を行った。
【0132】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加え、ジエチルエーテル300mlで抽出し、貧溶媒エタノール400ml、良溶媒テトラヒドロフラン20mlを用いて再沈した。
【0133】
その結果、重量平均分子量24500のメチルフェニルポリシランが収率42%で得られた。
【0134】
比較例1
FeCl2を使用しない以外は実施例1と同様に反応を行った。
【0135】
反応終了後、反応液に1N塩酸60mlを加え、さらに蒸留水240mlを加え、ジエチルエーテル300mlで抽出し、貧溶媒エタノール400ml、良溶媒テトラヒドロフラン20mlを用いて再沈した。
【0136】
その結果、得られたポリシランの重量平均分子量は15200で、収率は8%であった。

Claims (4)

  1. 一般式
    Figure 0003674205
    (式中mは、1〜3である:Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基またはシリル基を表す。m=1の場合には2つのRが、m=2の場合には4つのRが、m=3の場合は6つのRが、それぞれ同一でもあるいは2つ以上が相異なっていてもよい:Xは、ハロゲン原子を表す)で示されるジハロシランを非プロトン性溶媒中金属ハロゲン化物の存在下アルカリ金属を作用させることにより、一般式
    Figure 0003674205
    (式中Rは、出発原料に対応して上記に同じ:nは、2〜10000である)で示されるポリシランを製造する方法であって、金属ハロゲン化物として、FeCl 2 、FeCl 3 、FeBr 2 、FeBr 3 、AlCl 3 、AlBr 3 、ZnCl 2 、SnCl 2 、CoCl 2 、VCl 2 、TiCl 4 、PdCl 2 、SmCl 2 およびSmI 2 の少なくとも1種を使用する方法。
  2. 金属ハロゲン化物として、FeCl2を使用する請求項1に記載の方法。
  3. 一般式
    Figure 0003674205
    (式中mは、1〜3である:Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基またはシリル基を表す。m=1の場合には2つのRが、m=2の場合には4つのRが、m=3の場合は6つのRが、それぞれ同一でもあるいは2つ以上が相異なっていてもよい:Xは、ハロゲン原子を表す)で示されるジハロシランを非プロトン性溶媒中で金属ハロゲン化物の存在下アルカリ金属とアルカリ土類金属を作用させることにより、一般式
    Figure 0003674205
    (式中Rは、出発原料に対応して上記に同じ:nは、2〜10000である)で示されるポリシランを製造する方法であって、金属ハロゲン化物として、FeCl 2 、FeCl 3 、FeBr 2 、FeBr 3 、AlCl 3 、AlBr 3 、ZnCl 2 、SnCl 2 、CoCl 2 、VCl 2 、TiCl 4 、PdCl 2 、SmCl 2 およびSmI 2 の少なくとも1種を使用する方法。
  4. 金属ハロゲン化物として、FeCl2を使用する請求項に記載の方法。
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