JPH0827275A - N−カルバゾリルポリシランおよびオルガノ−n−カルバゾリルジハロゲノシラン化合物 - Google Patents

N−カルバゾリルポリシランおよびオルガノ−n−カルバゾリルジハロゲノシラン化合物

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JPH0827275A
JPH0827275A JP15995094A JP15995094A JPH0827275A JP H0827275 A JPH0827275 A JP H0827275A JP 15995094 A JP15995094 A JP 15995094A JP 15995094 A JP15995094 A JP 15995094A JP H0827275 A JPH0827275 A JP H0827275A
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Masaya Kakimoto
正也 柿本
Hideki Ueno
秀樹 上野
Hiroyuki Kojima
啓之 児嶋
Akira Nishimura
昭 西村
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式: 【化1】 で示されるオルガノ−N−カルバゾリルジハロゲノシラ
ン化合物、および該オルガノ−N−カルバゾリルジハロ
ゲノシラン化合物から誘導された繰り返し単位を有する
N−カルバゾリルポリシラン。 【効果】 本発明のN−カルバゾリルポリシランは、導
電性および光導電性に優れた有用な光機能材料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は導電性および光導電性に
優れた新規なポリシラン類およびそのモノマーとなるジ
ハロゲノシラン化合物およびそれらの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ポリシラン類として従来の技術では、下
記一般式(4):
【化4】 [式中、R4およびR5はそれぞれ炭化水素基である。]
で示されるポリマーが、例えば、ジェイ・オルガノメト
・ケム(J.Organomet.Chem.),300(1986)
327,アール・ウェスト(R.West)に報告されて
いる。カルバゾリル基を側鎖として含有するポリシラン
類およびその製造方法が特開平5−43702号公報に
提案されており、カルバゾリル基をポリシランに導入す
ることにより、ポリシランの耐光分解性が向上すること
が述べられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来より製造されてい
るポリシランに対して、耐光分解性を改善し、有機光導
電性材料として有用なカルバゾリル基をその側鎖に含有
するポリシランが前述の特開平5−43702号公報に
提案されている。該公報記載の方法によれば、カルバゾ
リル基をその側鎖として導入することが可能となるが、
少なくとも2つのメチレン基を介してしか導入すること
ができない。しかし、ポリシランを有機光導電性材料、
および導電性材料として有用なものとするためには、主
鎖のδ(シグマ)電子共役を十分に生かすため、カルバ
ゾリル基が直接主鎖のケイ素原子に結合した新規なN−
カルバゾリルポリシランを製造することが有効であると
考えられる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記事情を鑑
み検討を重ねた結果、有機光導電性材料および導電性材
料として有用な、カルバゾリル基が直接主鎖のケイ素原
子に結合した新規なN−カルバゾリルポリシランおよび
その製造方法を見いだした。さらに、上記ポリシランを
製造するためのモノマーとなる新規なオルガノ−N−カ
ルバゾリルジハロゲノシラン化合物およびその製造方法
をも見いだした。
【0005】本発明は、一般式(1):
【化5】 [式中、R1、R2およびR3はそれぞれ水素原子、もし
くは炭化水素基である。またl、m、nは0≦l<1、
0<m≦1、l+m=1、n≧4である。]で示される
Si主鎖にカルバゾール基が直接に結合したN−カルバ
ゾリルポリシランを提供する。(1)式中、R1、R2
3が炭化水素基である場合に、炭化水素基としては炭
素数1〜18のものが好適に用いられ、例えばアルキル
基、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。炭化
水素基は、アルコキシ基(アルコキシ基中のアルキル基
の炭素数は例えば1〜10)などで置換されていてもよ
い。アルキル基の炭素数は、通常、1〜18、好ましく
は1〜10、より好ましくは1〜6(例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基およ
びヘキシル基)である。アリール基の炭素数は、好まし
くは6〜18、より好ましくは6〜10(例えば、フェ
ニル基およびナフチル基)である。アラルキル基の炭素
数は、好ましくは、7〜18、より好ましくは7〜10
である。アラルキル基の例は、アニシル基(特に、p−
アニシル基)およびβ−フェネチル基などである。本発
明のN−カルバゾリルポリシラン(1)は、オルガノ−
N−カルバゾリルハロゲノシラン(2)から誘導された
繰り返し単位、および存在してもしなくてもよいジオル
ガノハロゲノシラン(3)から誘導された繰り返し単位
を有しており、繰り返し単位の合計数は、少なくとも4
以上である。N−カルバゾリルポリシラン(1)におい
てジオルガノハロゲノシラン(3)から誘導された繰り
返し単位が存在する場合に、オルガノ−N−カルバゾリ
ルハロゲノシラン(2)から誘導された繰り返し単位と
ジオルガノハロゲノシラン(3)から誘導された繰り返
し単位とのモル比は、いくらであっても良いが、1:1
〜1:9が好ましい。本発明のN−カルバゾリルポリシ
ランはSi主鎖に直接カルバゾリル基が結合していると
いう特徴を有しており、これにより有機光導性材料およ
び導電性材料として有用である。
【0006】本発明は、一般式(2):
【化6】 [式中、R3は水素原子もしくは炭化水素基である。X
は塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子である。]で
示されるオルガノ−N−カルバゾリルジハロゲノシラン
化合物をも提供する。ここで、(2)式中、R3が炭化水
素基である場合に、炭化水素基としては炭素数1〜18
のものが好適に用いられ、例えばアルキル基、アリール
基、アラルキル基などが挙げられる。本発明のオルガノ
−N−カルバゾリルジハロゲノシラン化合物(2)は、
N−カルバゾリルポリシラン(1)を製造するためのモ
ノマー成分となる。
【0007】本発明において、オルガノ−N−カルバゾ
リルジハロゲノシラン化合物(2)の製造は、カルバゾ
ールと有機リチウム試薬を反応せしめ、N−リチオカル
バゾールを製造し(反応式)、オルガノトリハロゲノ
シランと反応させる(反応式)ことからなる、2段階
の反応によって行える。
【0008】
【化7】
【0009】ここでR3は水素原子もしくは炭化水素基
であり、炭化水素基としては炭素数1〜18のものが好
適に用いられ、例えばアルキル基、アリール基、アラル
キル基などが挙げられる。また式中、Xはハロゲン原
子であり、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。また
4Liは有機リチウム試薬であり、アルキルリチウム、
アリールリチウム、アラルキルリチウムなどが用いら
れ、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムなどが好
適に用いられる。R4Liの使用量は、カルバゾール1モ
ルに対して、通常、0.9〜1.2モル、特に約1モルで
ある。第1段反応は非プロトン性溶媒、例えばn−ヘキ
サン、ベンゼン、トルエン、エーテル、テトラヒドロフ
ランなどの溶媒、好ましくはテトラヒドロフランもしく
はジエチルエーテル溶媒中で行ってよい。溶媒の量は、
使用するカルバゾール100重量部に対して、通常10
0〜5000重量部である。反応温度は0〜100℃、
より好ましくは20〜60℃が適している。反応時間は
使用した有機リチウム試薬が完全に消費されるまで行う
のが好ましい。反応時間は、通常、0.1〜10時間で
ある。
【0010】反応終了後、生成したN−リチオカルバゾ
ールの反応溶液をそのまま第2段反応に用いてオルガノ
トリハロゲノシランと反応させる。この場合、オルガノ
トリハロゲノシランはN−リチオカルバゾール1モルに
対して、多めに用いることが好ましく、通常約1〜3モ
ル用いる。第2段反応も第1段反応と同様の非プロトン
性溶媒中で行う。反応温度は−20〜60℃が好適であ
り、通常0.5〜10時間で反応は完結する。反応終了
後、溶媒を留去した後、蒸留・再結晶などの手段により
精製して目的物であるオルガノ−N−カルバゾリルジハ
ロゲノシラン(2)が得られる。尚、本発明のオルガノ
−N−カルバゾリルジハロゲノシラン(2)は文献未記
載の新規化合物であり、カルバゾールを有機リチウム試
薬によって高活性化し、オルガノハロゲノシランと反応
させることを特徴とする、本発明により合成することが
可能となったものである。
【0011】本発明において、N−カルバゾリルポリシ
ラン(1)の製造は、オルガノ−N−カルバゾリルジハ
ロゲノシラン(2)を単独でもしくは一般式(3):
【化8】 [式中、R1およびR2はそれぞれ水素原子、もしくは炭
化水素基である。]で示されるジオルガノジハロゲノシ
ランとともに、不活性溶媒中、アルカリ金属と反応させ
ることによって行う。
【0012】反応に用いるアルカリ金属としては、例え
ばリチウム、ナトリウム、カリウム、カリウムナトリウ
ム合金などを用いることができるが、中でもナトリウム
が好ましい。このアルカリ金属の量は式(2)および
(3)に示した用いるジハロゲノシラン類の合計ハロゲ
ン原子含有量1モルに対し、1〜1.5モル、特に1〜
1.1モル用いることが好ましい。アルカリ金属は、微
粒子状、例えば、粒子寸法0.01〜1.0mmとして用い
ることが好ましい。また、反応において使用する不活性
溶媒の具体例は、炭化水素(例えばトルエン、キシレン
などの芳香族炭化水素、デカンなどの脂肪族炭化水素)
であり、使用量は原料ハロゲノシラン類の合計使用量1
00重量部に対して、通常100〜5000重量部、好
ましくは500〜1500重量部である。
【0013】原料ジハロゲノシラン類とアルカリ金属と
の反応条件については、反応温度は20〜150℃が好
ましい。反応時間は反応温度によって変わるが、通常
0.1〜5時間、好ましくは1〜3時間である。用いる
ジハロゲノシラン類はなるべく高純度のものを用いるこ
とが好ましい。特に、式(2)に示したオルガノ−N−
カルバゾリルジハロゲノシランは加水分解性があるため
蒸留もしくは再結晶により精製した後、不活性ガス下で
保存しなるべく早く用いることが好ましい。反応終了後
に有機層を取り出して濃縮後、精製ポリマーを分別沈殿
することにより重量平均分子量700〜1,000,00
0のN−カルバゾリルポリシラン(1)が得られる。重
量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
(GPC)を用いて、ポリスチレン換算で求めたもので
ある。
【0014】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を具体的に説明
する。実施例1 冷却管、滴下ロートを備えた500ml、3ツ口フラスコ
を窒素置換した後、カルバゾール33.4g(0.20モ
ル)および乾燥テトラヒドロフラン200mlを仕込み溶
解させた。磁気撹拌子を入れ、磁気撹拌しながら滴下ロ
ートより、1.6M n−ブチルリチウムヘキサン溶液1
25ml(0.20モル)を室温でゆっくりと約2時間を
要して滴下した。滴下終了後、80℃に加熱し、2時間
撹拌を続け反応を完結した。反応終了後、そのまま放置
し室温まで冷却した。次いで、冷却管、滴下ロートを備
えた別の1リットルの3ツ口フラスコ中に、窒素雰囲気
下でメチルトリクロロシラン約50g(0.33モル)
と乾燥エーテル200mlおよび磁気撹拌子を収めた。上
記の操作により作製したN−リチオカルバゾール溶液を
滴下ロートに移し水冷下でゆっくりと約3時間かけて滴
下した。反応は発熱的に進行した。全量滴下後、50℃
で3時間加熱撹拌し、その後、反応溶液を室温に戻して
反応を終了させた。生成した塩を濾過、溶媒留去を行っ
た後、濃縮生成物を減圧蒸留により分別精製して、目的
のメチル−N−カルバゾリルジクロロシラン20.2g
(0.072モル)を白色結晶として得た。収率36
%、沸点140〜155℃/0.25mmHg。生成物の1
H−NMRおよび13C−NMRスペクトルを測定した結
果を以下に示す。これにより目的のメチル−N−カルバ
ゾリルジクロロシランが得られたことが確認できた。1 H−NMR(400MHz, δ in CDCl3):1.49(s,
−3H,Si−C 3) 7.32(t,−2H,Cz−),7.42(t,−2H,C
z−H),7.80(d,−2H,Cz−),8.05(d,−
2H,Cz−H)13 C−NMR(100MHz,δ in CDCl3):8.27(S
i−3),110.55,113.89,120.24,
121.61,126.18,142.24(Cz−Carbon
s)
【0015】実施例2 窒素雰囲気下、フラスコに金属ナトリウム0.92g
(0.04モル)、トルエン20mlを入れ110℃で加熱
撹拌し、ナトリウムディスパージョンを形成させた。実
施例1により製造したメチル−N−カルバゾリルジクロ
ロシラン5.60g(0.02モル)をトルエン10mlに
溶解した溶液を滴下し、110℃で3時間加熱撹拌を行
い反応を終了させた。反応溶液を室温まで冷却した後、
エタノール20mlを添加し、数回水洗を行い不溶物を濾
過して取り除いた後、有機層を濃縮し、THF/エタノ
ール系より分別沈殿を行った。収率90%で重量平均分
子量740、分散1.6(分子量はゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフ(GPC)を用いて、ポリスチレン換
算で求めた)のポリ(メチル−N−カルバゾリルシラ
ン)が得られた。
【0016】実施例3 ナトリウム 0.92g、トルエン 20mlをフラスコに
収め、実施例2と同様の条件下、実施例1で製造したメ
チル−N−カルバゾリルジクロロシラン(MeCzSiCl2
2.80g(0.01モル)およびメチルフェニルジクロ
ロシラン(MePhSiCl2)1.91g(0.01モル)をト
ルエン10mlに溶解させた溶液を滴下し、110℃で3
時間加熱撹拌を行い反応させた。この後、反応溶液を室
温まで冷却後、トルエン50mlを加えて溶液を希釈し、
吸引濾過により、不溶物を除去した後、エバポレーター
で濾液を濃縮した後、THF/n−ヘキサン系により分
別沈殿を行ったところ、表1に示すポリシラン共重合体
を得た。1H−NMRチャートを図2に示す。8ppm付近
にカルバゾイル基に特有のスペクトルが見られ、カルバ
ゾイル基がポリシラン共重合体に導入されていることが
確認できた。
【0017】実施例4 メチル−N−カルバゾリルジクロロシラン 1.87g
(0.0067モル)およびメチルフェニルジクロロシ
ラン 2.55g(0.0133モル)をトルエン10ml
に溶解させた溶液を滴下する以外は、実施例3と同様に
反応および後処理を行い、表1に示すポリシラン共重合
体を得た。実施例5 メチル−N−カルバゾリルジクロロシラン 1.12g
(0.004モル)およびメチルフェニルジクロロシラ
ン 3.06g(0.016モル)をトルエン10mlに溶
解させた溶液を滴下する以外は、実施例3と同様に反応
および後処理を行い、表1に示すポリシラン共重合体を
得た。実施例6 メチル−N−カルバゾリルジクロロシラン 0.56g
(0.002モル)およびメチルフェニルジクロロシラ
ン 3.44g(0.018モル)をトルエン10mlに溶
解させた溶液を滴下する以外は、実施例3と同様に反応
および後処理を行い、表1に示すポリシラン共重合体を
得た。
【0018】比較例1 メチルフェニルジクロロシラン 3.82g(0.02モ
ル)を10mlトルエンに溶解させた溶液を用いる以外
は、実施例3と同様に反応および後処理を行い、表1に
示すポリメチルフェニルシランを得た。実施例7 メチル−N−カルバゾリルジクロロシラン(MeCzSiC
l2)2.80g(0.01モル)とメチル−n−プロピル
ジクロロシラン(MePrSiCl2)1.57g(0.01モ
ル)を10mlトルエンに溶解させた溶液を用いる以外
は、実施例3と同様に反応および後処理を行い、表2に
示すポリシラン共重合体を得た。
【0019】実施例8 メチル−N−カルバゾリルジクロロシラン 1.87g
(0.0067モル)、メチル−n−プロピルジクロロ
シラン 2.09g(0.0133モル)を10mlトルエ
ンに溶解させた溶液を滴下する以外は、実施例3と同様
に反応および後処理を行い、表2に示すポリシラン共重
合体を得た。比較例2 メチル−n−プロピルジクロロシラン 3.14g(0.
02モル)を10mlトルエンに溶解させた溶液を滴下す
る以外は、実施例3と同様に反応および後処理を行い、
表2に示すポリ(メチル−n−プロピルシラン)を得
た。
【0020】
【表1】 重量平均 MeCzSiCl2:MePhSiCl2(モル比) 収率(%) 分子量 分散 実施例3 1:1 4 17,000 3.1 4 1:2 3 16,000 2.9 5 1:4 7 42,000 6.7 6 1:9 6 21,000 3.2比較例1 −:1 10 29,000 4.2
【0021】
【表2】 重量平均 MeCzSiCl:MePrSiCl(モル比) 収率(%)
分子量 分散 実施例7 1:1 2 10,000 2.0 8 1:2 9 12,000 2.5比較例2 −:1 8 17,000 1.9
【0022】吸収スペクトル測定 実施例3、4および5で得られたN−カルバゾリルポリ
シラン共重合体を石英基板上に約0.2μmに製膜し、そ
の紫外線吸収スペクトルを測定した。更に比較のため比
較例1で得られたポリシランについても同様の測定を行
った。紫外線吸収スペクトルのチャートを図1に示す。
共重合体においてカルバゾイル基を含むモノマーの割合
が増えるほど、290mm付近にカルバゾール環に起因す
る吸収ピークが大きくなることがわかる。これによりN
−カルバゾリルポリシランが製造されていることが確認
できる。
【0023】
【発明の効果】本発明は、カルバゾリル基が直接主鎖の
ケイ素原子に結合した新規なN−カルバゾリルポリシラ
ンおよびそのモノマーとなる新規なオルガノ−N−カル
バゾリルジハロゲノシランおよびそれらの製造方法を提
供するものである。本発明のN−カルバゾリルポリシラ
ンは、導電性および光導電性に優れた有用な光機能材料
であり、例えば、電磁シールド材料、電子写真感光体材
料、光センサー材料などにおいて使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例3〜5で得られたN−カルバゾリルポ
リシランの紫外線吸収スペクトルを比較例1で得られた
ポリシランのものと共に示した図である。
【図2】 実施例3により製造したポリシランの重クロ
ロホルム溶液中での1H−NMRスペクトルを示す図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 昭 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1): 【化1】 [式中、R1、R2およびR3はそれぞれ水素原子、もし
    くは炭化水素基である。またl、m、nは0≦l<1、
    0<m≦1、l+m=1、n≧4である。]で示される
    Si主鎖にカルバゾール基が直接に結合したN−カルバ
    ゾリルポリシラン。
  2. 【請求項2】 一般式(2): 【化2】 [式中、R3は水素原子もしくは炭化水素基である。X
    は塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子である。]で
    示されるオルガノ−N−カルバゾリルジハロゲノシラン
    化合物。
  3. 【請求項3】 カルバゾールと有機リチウム試薬を反応
    させ、N−リチオ化物とし、これをオルガノトリハロゲ
    ノシランと反応させることを特徴とする請求項2に記載
    のオルガノ−N−カルバゾリルジハロゲノシラン化合物
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のオルガノ−N−カルバ
    ゾリルジハロゲノシランを単独でもしくは一般式
    (3): 【化3】 [式中、R1およびR2はそれぞれ水素原子、もしくは炭
    化水素基である。]で示されるジオルガノジハロゲノシ
    ランとともに、不活性溶媒中、アルカリ金属と反応させ
    ることを特徴とする請求項1に記載のN−カルバゾリル
    ポリシランの製造方法。
JP15995094A 1994-07-12 1994-07-12 N−カルバゾリルポリシランおよびオルガノ−n−カルバゾリルジハロゲノシラン化合物 Pending JPH0827275A (ja)

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