JP2001281728A - カメラ用羽根室構造 - Google Patents

カメラ用羽根室構造

Info

Publication number
JP2001281728A
JP2001281728A JP2000101156A JP2000101156A JP2001281728A JP 2001281728 A JP2001281728 A JP 2001281728A JP 2000101156 A JP2000101156 A JP 2000101156A JP 2000101156 A JP2000101156 A JP 2000101156A JP 2001281728 A JP2001281728 A JP 2001281728A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
shaft
caulking
caulking shaft
shutter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000101156A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Sekizawa
宏治 関澤
Kiyoshi Toma
清 當摩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Precision Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Copal Corp filed Critical Nidec Copal Corp
Priority to JP2000101156A priority Critical patent/JP2001281728A/ja
Publication of JP2001281728A publication Critical patent/JP2001281728A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shutters For Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】シャッタ羽根や絞り羽根の作動が好適に得られ
且つ製作上も有利なカメラ用羽根室構造を提供するこ
と。 【解決手段】先羽根群は、シャッタ地板1に枢着された
アーム3,4と、各々二つのかしめ軸9によって、それ
らに枢支された羽根5,6、7,8で構成されている。
そして、かしめ軸9の頭部が、シャッタ地板1側に突き
出ている。一方、シャッタ地板1の羽根室側の面には、
複数の突条1kが、各かしめ軸9の作動軌跡に沿って形
成されており、それらに対してかしめ軸9が摺動できる
ようにしている。従って、かしめ軸9の摺動領域が明確
になって、シャッタ地板1の製作時に、その領域に適切
に固体潤滑剤を塗布することが可能になっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光開口を開閉す
る少なくとも1枚の羽根が、スムーズに安定して作動で
きるようにしたカメラ用羽根室構造に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラ用シャッタには、フォーカルプレ
ンシャッタとレンズシャッタとがあるが、夫々のシャッ
タには、羽根の開閉作動に伴って、羽根にかしめられて
いる軸が、所定の軌跡に沿って作動するようにした構成
のものがある。以下、そのような軸を、かしめ軸とい
う。そこで、そのような構成を、先ず、フォーカルプレ
ンシャッタについて説明する。最近のフォーカルプレン
シャッタは、シャッタ羽根を二つ(先羽根(群)と後羽
根(群))備えていて、それらを、シャッタ地板,中間
版,補助地板と称されている3枚の板部材によって構成
された二つの羽根室内に、別々に配置させるようにして
いる。また、デジタルカメラ用のシャッタの中には、シ
ャッタ羽根を一つしか備えていないものがあるが、その
場合には、上記の二つの地板だけで一つの羽根室を構成
するようにしている。
【0003】しかしながら、いずれの場合にも、各シャ
ッタ羽根は、一端をシャッタ地板に枢着された二つのア
ームに対し、1枚以上の羽根を枢支することによって、
平行四辺形のリンク機構として構成されるのが普通であ
る。そして、アームと羽根との各枢支部の構成は、アー
ムと羽根とを重ねておき、それらに形成されている孔に
対して、かしめ軸をアーム側から挿入し、その挿入端を
羽根にかしめるようにしている。また、アームは、かし
め軸に対して回転可能となっているが、かしめ軸の先端
には軸部よりも大径の頭部が形成されているので、かし
め軸からは抜けないようになっている。そのため、各シ
ャッタ羽根は、開閉作動に際して、アームが回転させら
れると、各かしめ軸を円弧状に作動させることになり、
その作動中において、かしめ軸の先端部(頭部)が、上
記の板部材の一つに対して接触し得るようになってい
る。
【0004】他方、レンズシャッタの場合には、シャッ
タ羽根が、一つの羽根室内に配置されており、その羽根
室は、シャッタ地板と補助地板との二つの板部材の間に
構成されている。そして、最近では、シャッタ羽根を2
枚の羽根で構成することが多く、それらの羽根を、シャ
ッタ地板に回転可能に取り付け、露光作動時には、それ
らを相対的に往復作動させ、露光開口を開閉させるよう
にしている。その場合、それらの羽根を作動させる機構
として極めて一般的な構成は、2枚の羽根に形成されて
いる長孔を重ね合わせ、そこに、開閉部材に設けられて
いるピンを嵌合させるか、モータの出力ピンを直接嵌合
させるようにしたものである。
【0005】しかしながら、中には、それとは異なる構
成によって、開閉作動を行なわせるようにしたものが知
られている。そして、その一例が、特開平7−3608
0号公報に記載されている。この構成によれば、モータ
の出力ピンは、一方の羽根に形成された長孔にだけ嵌合
し、他方の羽根は、その一方の羽根に対して、ピン(4
b)と長孔(5b)との嵌合によって連結されている。
そして、このピンは、一端部を羽根にかしめ、他端部を
シャッタ地板に対向させ、開閉作動時には、所定の軌跡
で往復作動させられるようになっている。しかも、その
作動中に、他端部即ち先端部は、シャッタ地板に接触す
るようになっているので、このようなピンも、上記した
かしめ軸ということになる。そして、このような2枚の
羽根の連結構成は、絞り羽根においても用いられること
が周知となっている。
【0006】ところで、上記したように、かしめ軸は、
その先端部が、作動中に、羽根室を構成している板部材
の一方に対し、接触するようになっている。しかし、周
知のように、フォーカルプレンシャッタの場合には、作
動中において必ず接触し続けるわけではないし、接触し
ている場合でも常に同じ力で接触させられるわけではな
い。それは、羽根が作動しているときには、作動方向と
は異なる様々な方向への力が不規則的に働くからであ
る。しかも、かしめ軸は、細い棒材を旋盤で削り出して
製作される部品であることと、薄い羽根を損傷させない
でかしめ加工が行なえる部品でなければならないことか
ら、快削鋼といわれている比較的柔らかい鉄材で製作さ
れている。そのため、かしめ軸が、上記のようにして摺
接を重ねると、磨耗したり、傷付けられたりして、羽根
の作動を不安定にしたり、破壊の原因となってしまうこ
とがある。そして、上記したレンズシャッタの場合に
も、これに準じたことが発生する。
【0007】そこで、そのような事態を生じさせないよ
うにするためには、板部材側に、かしめ軸の作動軌跡に
沿って、貫通していない長溝を形成するか、貫通した長
孔を形成することによって、かしめ軸の先端部とは絶対
に接触しないようにすることが知られている。しかしな
がら、そのような長溝を形成できるのは、その分だけ板
部材を厚くしても良い場合だけであり、また、長孔を形
成できるのは、漏光の心配が全くない場合だけに限られ
る。そのため、従来は、上記のような制約があって、長
溝や長孔を形成することができない場合には、かしめ軸
の軌跡に沿って、板部材の表面に固体潤滑剤を塗布して
平滑化させるようにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に、固体潤滑剤を塗布する場合には、当然のことなが
ら、シャッタ羽根や絞り羽根が組み付けられていない状
態で塗布することになるが、従来は、かしめ軸の作動軌
跡に対応する領域が明確ではなく、作業者が見当を付け
て塗布していたために、塗布もれが生じるのを恐れるあ
まり、必要でない領域までも塗布するようにしていた。
従って、実際には、必要な領域の2倍以上もの領域に塗
布してしまうことが普通になっていて、特に作業工数の
点から、コストアップの要因となっていた。また、その
ように、必要な領域を越えて塗布していることから、必
要な塗布領域が露光用開口部の近くにまで及んでいる場
合には、うっかりして露光用開口部の縁にまで塗布して
しまうことがあり、それがために、その部分での光の反
射を大きくし、露光用開口部の周辺部からの漏光を助長
させ、所定の遮光効果が得られなくなってしまうという
問題点があった。
【0009】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、羽
根室を構成している二つの板部材の一方に対して、かし
め軸の先端部が接触する領域に、固体潤滑剤を好適に塗
布することができるようにしたカメラ用羽根室構造を提
供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のカメラ用羽根室構造は、二つの板部材間
に設けられた羽根室内で露光開口の開閉作動を行なう少
なくとも1枚の羽根と、一端部を前記羽根にかしめられ
他端部を前記板部材の一方に対向させ前記羽根の開閉作
動に伴って所定の軌跡で作動する少なくとも一つのかし
め軸と、を備えていて、前記板部材の一方には、前記か
しめ軸の他端部に接触し得る突条が、前記かしめ軸の作
動軌跡に沿って所定の長さにわたって形成されており、
該突条の接触面には固体潤滑剤が塗布されているように
する。
【0011】また、本発明のカメラ用羽根室構造におい
ては、前記かしめ軸は、前記板部材の一方に対する対向
面が平面状又は凹面状に形成されており、前記突条は、
前記接触面が平面状に形成され且つ前記かしめ軸との接
触面積が常に前記かしめ軸の対向面の面積よりも小さく
なるように形成されていると、羽根の作動がスムーズに
安定して行なえる構成となる。
【0012】更に、本発明のカメラ用羽根室構造におい
ては、前記かしめ軸は、前記板部材の一方に対する対向
面が平面状又は凹面状に形成されており、前記突条は、
その長さ方向に対して略直交するように切断した断面が
前記対向面に対して凸状をした半月形となるように形成
されていると、より一層、羽根の作動がスムーズに安定
して行なえる構成となる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図示した
二つの実施例によって説明する。尚、図1〜図3は、本
発明を、フォーカルプレンシャッタに適用した場合の第
1実施例を説明するためのものであり、図4は、本発明
を、レンズシャッタに適用した場合の第2実施例を説明
するためのものであるが、図2及び図3は、第2実施例
の説明においても準用される。
【0014】[第1実施例]本実施例は、本発明を、通
常のフォーカルプレンシャッタに適用したものである。
従って、その全体構成は周知であるため、図1において
は、説明に必要な最小限の構成だけを示している。図1
は、カメラに組み込まれたとき、被写体側から視た平面
図であって、シャッタ地板1の略中央部には、長方形を
した露光用開口部1aが形成されている。また、シャッ
タ地板1の背面側には、所定の間隔を空けて図示してい
ない中間板と補助地板が順に取り付けられており、シャ
ッタ地板1と中間板との間を先羽根群の羽根室とし、中
間板と補助地板との間を後羽根群の羽根室としている。
更に、その中間板と補助地板にも、露光用開口部1aと
類似の露光用開口部が形成されていて、それらの開口部
を重ねて配置し、シャッタとしての露光開口を規制する
ようにしているが、本実施例においては、露光用開口部
1aが、その露光開口を規制している。
【0015】その露光用開口部1aの左側には、円弧状
の長孔1b,1cが形成されている。また、シャッタ地
板1の表面側(被写体側)には、軸1d,1eが立設さ
れ、背面側には、軸1f,1g,1h,1iが立設され
ていて、軸1dと軸1f、及び軸1eと軸1hは、夫々
同心的に配置されている。上記の露光用開口部1aを囲
むようにして、シャッタ地板1の背面側には、傾斜部1
jが形成されている。この傾斜部1jは、シャッタ地板
1の背面側の基準面から露光用開口部1aの縁に向けて
傾斜しており、露光用開口部1aの縁に近付くにしたが
って、シャッタ地板1の厚さが薄くなるように形成され
ている。更に、シャッタ地板1の背面側には、略円弧状
をしている複数の突条1kが形成されている。図1にお
いては、それらの突条1kの平面領域を、便宜的に右上
がりの複数の斜線で示しているが、それらの長さ方向に
対して略直交するように切断した形状は、図2に示され
たようになっている。そして、その平面部1k1には固
体潤滑剤が塗布され、粗面の平滑化が図られている。
【0016】図1においては図示を省略しているが、実
際には、露光用開口部1aの左側のスペースに、開閉機
構部を構成する沢山の部材が取り付けられている。そし
て、それらの中には、周知のように、先羽根群に連結さ
れていて露光作動を行なわせる先羽根用駆動部材と、後
羽根群に連結されていて露光作動を行なわせる後羽根用
駆動部材とがある。そのうち、先羽根用駆動部材は、上
記の軸1dに回転可能に取り付けられていて、先羽根用
駆動ばねによって時計方向へ付勢されている。また、先
羽根群と連結している駆動ピン2は、長孔1bを貫通し
て先羽根群の羽根室に延伸しているが、図1において
は、その駆動ピン2を断面で示し、且つそのセット位置
を右下がりの斜線で示し、露光作動終了位置をドットで
示してある。他方、後羽根用駆動部材も、先羽根用駆動
部材と同様な方法で軸1eに取り付けられ、駆動ピンを
長孔1cに貫通させ、後羽根群の羽根室内で、後羽根群
に連結させている。
【0017】次に、シャッタ地板1の背面側に取り付け
られている先羽根群の構成を説明する。本実施例の先羽
根群は、二つのアーム3,4と、4枚の羽根5,6,
7,8とで構成されている。そして、アーム3,4は、
上記した軸1f,1gに回転可能に取り付けられてお
り、上記の駆動ピン2は、アーム3に形成されている孔
に嵌合させられている。また、羽根5,6,7,8は、
アーム3,4の先端部に向けて、夫々二つのかしめ軸9
を介して順に枢支され、最先端に枢支された羽根8をス
リット形成羽根としているが、その各枢支構成は、既に
説明したように、アームと羽根とを重ねておき、それら
に形成されている孔に対して、かしめ軸9をアーム側か
ら挿入し、その挿入端を羽根にかしめるようにしてい
る。
【0018】そして、図1から分かるように、二つのア
ーム3,4は、4枚の羽根5,6,7,8よりもシャッ
タ地板1側にあるため、かしめ軸9の頭部9aは、各ア
ーム3,4からシャッタ地板1側に突き出ていることに
なる。そこで、シャッタ地板1に形成された上記の突条
1kは、いずれも、それらのかしめ軸9の作動軌跡に沿
って形成されていて、それらの頭部9aと接触し得るよ
うになっている。また、本実施例におけるかしめ軸9の
頭部9aは、図2に示された形状をしていて、突条1k
の平面部1k1と接触する面が、平面状に形成されてい
る。しかしながら、従来のかしめ軸の中には、少しでも
羽根群の軽量化を図る目的で、その面が凹面状に形成さ
れたものも知られている。
【0019】他方、図示していない後羽根群は、先羽根
群と同様に、二つのアームと4枚の羽根とで構成されて
いて、周知のように、先羽根群を裏返した状態にして、
後羽根群の羽根室内に配置されている。そして、二つの
アームは、上記の軸1h,1iに回転可能に取り付けら
れていて、一方のアームに形成されている孔には、上記
した後羽根用駆動部材の駆動ピンが嵌合させられてい
る。従って、後羽根群の場合には、かしめ軸の頭部が補
助地板側となるので、シャッタ地板1の突条1kに相当
する突条が、それらのかしめ軸の作動軌跡に沿って補助
地板に形成されており、その平面部には固体潤滑剤が塗
布されていることになる。
【0020】次に、本実施例の露光作動を説明する。図
1は、セット状態を示している。そのため、露光用開口
部1aは、先羽根群の4枚の羽根5,6,7,8によっ
て覆われている。また、このとき、図示していない後羽
根群の4枚の羽根は、重畳状態となって、露光用開口部
1aの上方位置に格納されている。この状態で、カメラ
のレリーズが行なわれると、先ず、軸1dに取り付けら
れている先羽根用駆動部材が、先羽根用駆動ばねの付勢
力によって急速に時計方向へ回転され、駆動ピン2によ
ってアーム3を時計方向へ回転させる。そのため、4枚
の羽根5,6,7,8は、隣接する羽根同士の重なり量
を大きくしつつ急速に下方へ作動し、スリット形成羽根
8の上端縁(スリット形成縁)によって露光用開口部1
aを開いていく。
【0021】その場合、先羽根群の作動は、単純に、所
定の平面上を作動するのではなく、各枢支部の公差によ
るガタツキなどもあって、個々の羽根は、露光作動方向
と直交する方向への動きも行ないながら、全体として所
定の露光作動を行なうようになっている。そのため、羽
根5,6の各々の二つのかしめ軸9は、頭部9aが最初
から突条1kに摺接し得るようになっており、羽根7,
8の各々の二つのかしめ軸9は、露光作動の後半になっ
てから、傾斜部1jを経て突条1kに摺接し得るように
なっている。従って、先羽根群の全てのかしめ軸9は、
いずれも、シャッタ地板1の背面側の基準面には摺接せ
ず、突条1kとだけ摺接することになる。そして、その
突条1kの平面部1k1には固体潤滑剤が塗布されてい
るので、かしめ軸9の頭部9aが、上記した露光作動方
向とは直交する方向への動きによって、その平面部1k
1に当接するようなことがあっても、傷付けられたり、
破壊されたりすることなく、好適に摺動していくことに
なる。
【0022】ところで、従来は、本実施例における突条
1kが、シャッタ地板1に形成されていなかった。その
ため、作業者は、かしめ軸9の摺接する面の位置を推測
しながら固体潤滑剤を塗布するようにしていたが、塗布
もれが生じるのをおそれるあまり、必要以上の範囲にわ
たって塗布するようにしていた。そのため、塗布量や作
業工数を無駄にするばかりでなく、うっかりして傾斜部
1jに塗布してしまうことがあり、それが漏光の原因と
なってしまうようなこともあった。しかしながら、本実
施例の場合には、突条1kの平面部1k1に塗布するだ
けでよいから、従来よりも極めて効率的に塗布すること
が可能になっている。
【0023】先羽根群の露光作動は、このようにして行
なわれてゆき、先羽根用駆動部材の駆動ピン2が長孔1
bの下端に当接することによって停止させられる。その
結果、先羽根群の4枚の羽根5,6,7,8は、重畳状
態となって、露光用開口部1aの下方位置に格納される
が、その状態が、図1においては一点鎖線で示されてい
る。
【0024】他方、先羽根群の露光作動が開始されてか
ら所定の時間が経過すると、軸1eに取り付けられてい
る後羽根用駆動部材が、後羽根用駆動ばねの付勢力によ
って急速に時計方向へ回転させられる。それによって、
その駆動ピンが、後羽根群の4枚の羽根を展開させつつ
急速に下方へ作動させ、露光用開口部1aを閉じさせて
いく。また、その過程においては、後羽根群のかしめ軸
が、先羽根群の場合と同様にして、補助地板の突部を摺
接することになる。そして、後羽根用駆動部材の駆動ピ
ンが長孔1cの下端に当接することによって露光作動が
終了し、露光用開口部1aは、後羽根群の4枚の羽根に
よって覆われた状態になる。その後、セット作動が行な
われるが、それは周知のようにして行なわれ、図示して
いないセット部材が、上記した先羽根用駆動部材と後羽
根用駆動部材とを、各駆動ばねの付勢力に抗して反時計
方向へ回転させ、図1の状態へ復帰させる。
【0025】尚、本実施例においては、図2に示されて
いるように、かしめ軸9の頭部9aが、全面にわたっ
て、突条1kの平面部1k1に接触し得るように構成さ
れているが、突条1kの幅をもっと小さくし、図3
(a)に示すように形成しても差し支えなく、そのよう
にした場合には、固体潤滑剤の塗布量が少なくて済むよ
うになるほか、接触面積が小さくなって、各羽根の作動
もスムーズに行なえるようになる。また、図3(b)に
示されているように、突条1kの断面形状を、かしめ軸
9に向けて凸状をした半月形としても差し支えなく、そ
のようにした場合には、より一層、羽根の作動がスムー
ズに安定して行なえるようになる。更に、本実施例にお
いては、全てのかしめ軸9が夫々の突条1kに摺接でき
るようにしているが、本実施例のように、かしめ軸9の
摺接部をシャッタ地板1の基準面よりも高く形成した場
合には、羽根群の安定作動が保証されさえすれば、突条
1kの数を少なくすることが可能になる。
【0026】[第2実施例]次に、図4を用いて、本発
明の第2実施例を説明する。本実施例は、本発明を、上
記した特開平7―36080号公報に記載されているタ
イプのレンズシャッタに適用したものである。シャッタ
地板11は、その中央部に円形をした露光用開口部11
aを有している。また、シャッタ地板11には、その背
面側に、略同じ形状をした補助地板が取り付けられてい
て、それらの二つの地板間に羽根室を構成している。
【0027】シャッタ地板11の表面側には、上記の公
報に記載されているモータと実質的に同じ構成のモータ
が取り付けられている。このモータは、通常、ムービン
グマグネット型モータと称されている電流制御式のモー
タであって、その構成は周知であるが、簡単に説明して
おく。回転子12は、永久磁石製であって、固定子コイ
ル13が、回転子12の二つの回転軸部を囲むようにし
て巻かれている。また、回転子12には、その径方向に
延伸させた腕部に、出力ピン12aが設けられていて、
その出力ピン12aは、シャッタ地板11に形成された
長孔11bを貫通し、羽根室内に臨んでいる。そして、
回転子12は、固定子コイル13に順方向の電流を供給
すると、反時計方向へ回転し、その後、逆方向への電流
を供給すると時計方向へ回転するようになっている。ま
た、図4に示す状態においては、固定子コイル13に通
電していなくても、周知の手段を講じることによって、
回転子12は、自己の磁力によって時計方向への回転力
が付与されるようになっていて、所定のストッパによっ
て、この状態が維持されるようになっている。
【0028】シャッタ地板11の背面側に設けられた軸
11c,11dには、夫々、羽根14,15が回転可能
に取り付けられていて、羽根14の方がシャッタ地板1
1側に配置されている。そして、羽根14,15は、か
しめ軸16によって連結されているが、その連結方法
は、頭部16aを有しているかしめ軸16を、シャッタ
地板11側から順に、羽根14の長孔14aと、羽根1
5の丸孔に挿入し、その挿入端を、羽根15の背面側
で、羽根15にかしめている。従って、かしめ軸16の
頭部16aは、シャッタ地板11側に突き出ていること
になるが、その頭部16aは、シャッタ地板11に形成
された突条11eに摺接するようになっている。尚、図
1においては、その突条11eの形成されている領域
を、便宜的に複数の斜線で示してある。また、この突条
11eの断面形状も、図2に示された第1実施例の突条
1kの場合と同じ形状をしていて、平面部には固体潤滑
剤が塗布されている。従って、広範囲にわたって不必要
に塗布しなくても済むようになっている。
【0029】シャッタ地板11の表面側には、二つの柱
11f,11gが設けられていて、柱11fには、ばね
17が巻回されている。そして、そのばね17の一端は
柱11gに掛けられ、他端は、シャッタ地板11の長孔
11hを貫通し、羽根15に形成された四角い孔15a
に掛けられている。従って、羽根15は、ばね17によ
って反時計方向へ回転するように付勢されており、その
結果、羽根14は、時計方向へ回転する力を受けている
が、その力よりも、上記した回転子12の時計方向への
回転力が大きいため、羽根14の縁部14bが主力ピン
12aに抑止されて、図1に示された露光用開口部11
aの閉鎖状態が維持されている。
【0030】次に、本実施例の作動を簡単に説明する。
撮影に際して、固定子コイル13に対し順方向の電流が
供給されると、回転子12は反時計方向へ回転する。そ
のため、2枚の羽根14,15は、ばね17の付勢力に
よって、羽根14の縁部14bを出力ピン12aに追従
させながら相対的に作動し、露光用開口部1aを開いて
いく。このとき、かしめ軸16の頭部16aが突条11
e上を摺動することになるが、突条11eの平面部には
固体潤滑剤が塗布されているので、かしめ軸16が傷付
くことなく、好適に作動させられる。そして、羽根1
4,15が露光用開口部11aを全開にすると、回転子
12は、その回転を、図示していないストッパによって
停止させられる。そのときの羽根14,15の停止状態
は、図4において一点鎖線で示されている。
【0031】その後、所定の時間が経過すると、固定子
コイル13に対して、今度は逆方向の電流が供給され
る。そのため、回転子12は反時計方向へ回転させら
れ、その出力ピン12aが羽根14の縁部14bを押し
て、ばね17の付勢力に抗して、羽根14,15に、露
光用開口部11aの閉じ作動を行なわせる。このときに
も、かしめ軸16の頭部16aは、突条11eに沿って
好適に摺動し、羽根14,15が露光用開口部11aを
閉鎖した後、回転子12の回転が、所定のストッパによ
って停止させられ、一連の露光作動が終了する。そし
て、固定子コイル13に対する通電が断たれた状態が、
図4に示された状態である。
【0032】尚、本実施例の突条11eは、その断面形
状が、図2に示された形状と同じということで説明した
が、図3に示されているような各形状にしても、一向に
差し支えない。また、2枚の羽根を、本実施例のように
連結した構成は、絞り機構としても使用することが可能
である。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明は、羽根室を構成
している二つの板部材の一方に対して、かしめ軸の先端
部が接触する領域に、かしめ軸の作動軌跡に沿って突条
を形成するようにしたから、固体潤滑剤を最小限の領域
に確実に塗布することができるという利点がある。ま
た、本発明をフォーカルプレンシャッタに適用した場合
には、必ずしも全てのかしめ軸に対して突条を設ける必
要がないという特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のフォーカルプレンシャッタを被写
体側から視た平面図であって、先羽根群のセット状態と
撮影が終了した直後の状態を示したものである。
【図2】図1の要部の断面図である。
【図3】図2に示した要部の二つの変形例を、図2と同
様にして示した断面図である。
【図4】第2実施例のレンズシャッタを被写体側から視
た平面図であって、シャッタの閉鎖状態を示したもので
ある。
【符号の説明】
1,11 シャッタ地板 1a,11a 露光用開口部 1b,1c,11b,11h,14a 長孔 1d,1e,1f,1g,1h,1i,11c,11d
軸 1j 傾斜部 1k,11e 突条 1k1 平面部 2 駆動ピン 3,4 アーム 5,6,7,8,14,15 羽根 9,16 かしめ軸 9a,16a 頭部 11f,11g 柱 12 回転子 12a 出力ピン 13 固定子コイル 14b 縁部 15a 孔 17 ばね

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二つの板部材間に設けられた羽根室内で
    露光開口の開閉作動を行なう少なくとも1枚の羽根と、
    一端部を前記羽根にかしめられ他端部を前記板部材の一
    方に対向させ前記羽根の開閉作動に伴って所定の軌跡で
    作動する少なくとも一つのかしめ軸と、を備えていて、
    前記板部材の一方には、前記かしめ軸の他端部に接触し
    得る突条が、前記かしめ軸の作動軌跡に沿って所定の長
    さにわたって形成されており、該突条の接触面には固体
    潤滑剤が塗布されているようにしたことを特徴とするカ
    メラ用羽根室構造。
  2. 【請求項2】 前記かしめ軸は、前記板部材の一方に対
    する対向面が平面状又は凹面状に形成されており、前記
    突条は、前記接触面が平面状に形成され且つ前記かしめ
    軸との接触面積が常に前記かしめ軸の対向面の面積より
    も小さくなるように形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載のカメラ用羽根室構造。
  3. 【請求項3】 前記かしめ軸は、前記板部材の一方に対
    する対向面が平面状又は凹面状に形成されており、前記
    突条は、その長さ方向に対して略直交するように切断し
    た断面が前記対向面に対して凸状をした半月形となるよ
    うに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    カメラ用羽根室構造。
JP2000101156A 2000-03-31 2000-03-31 カメラ用羽根室構造 Pending JP2001281728A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000101156A JP2001281728A (ja) 2000-03-31 2000-03-31 カメラ用羽根室構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000101156A JP2001281728A (ja) 2000-03-31 2000-03-31 カメラ用羽根室構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001281728A true JP2001281728A (ja) 2001-10-10

Family

ID=18615251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000101156A Pending JP2001281728A (ja) 2000-03-31 2000-03-31 カメラ用羽根室構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001281728A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006293200A (ja) * 2005-04-14 2006-10-26 Nikon Corp カメラのレンズ鏡筒
JP2020016813A (ja) * 2018-07-27 2020-01-30 日本電産コパル株式会社 フォーカルプレンシャッタ、及び撮像装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006293200A (ja) * 2005-04-14 2006-10-26 Nikon Corp カメラのレンズ鏡筒
JP2020016813A (ja) * 2018-07-27 2020-01-30 日本電産コパル株式会社 フォーカルプレンシャッタ、及び撮像装置
JP7197302B2 (ja) 2018-07-27 2022-12-27 日本電産コパル株式会社 フォーカルプレンシャッタ、及び撮像装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5373433B2 (ja) カメラ用絞り装置
US6796729B2 (en) Shutter for camera
JP4409791B2 (ja) カメラ用レンズシャッタ
JP5719678B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP2001281728A (ja) カメラ用羽根室構造
JP2002196391A (ja) カメラ用シャッタ
JP4290284B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP4416908B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP2001083571A (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP4105804B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP5117047B2 (ja) フォーカルプレーンシャッタ
JP3977506B2 (ja) カメラ用シャッタ
JP2002296637A (ja) カメラ用絞り機構
JP3990820B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP4264158B2 (ja) 二重遮光方式のカメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP3990825B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP3705854B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP4450493B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP4382918B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP4017749B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP3378631B2 (ja) カメラ用シャッタ
JP4280364B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP2002162667A (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JP4216620B2 (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ
JPH09138439A (ja) カメラ用フォーカルプレンシャッタ