JP2001280405A - 液封防振装置 - Google Patents

液封防振装置

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JP2001280405A
JP2001280405A JP2000092208A JP2000092208A JP2001280405A JP 2001280405 A JP2001280405 A JP 2001280405A JP 2000092208 A JP2000092208 A JP 2000092208A JP 2000092208 A JP2000092208 A JP 2000092208A JP 2001280405 A JP2001280405 A JP 2001280405A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】液封防振装置においてより広範囲の周波数帯域
を低動バネ化する。 【手段】第1の取付金具1と第2の取付金具2の間に設
けた弾性体3により形成される液室を仕切部材4で主液
室5と副液室7に仕切り、主液室5と副液室7を常時連
通する第1のオリフィス8、アイドル時のみバルブ10
を開いて連通する第2のオリフィス9を設ける。さらに
主液室5側の開口端部をバルブ13により開閉し、副液
室7側の他端を弾性膜12で塞いだ第3のオリフィス1
1を設ける。第3のオリフィス11は発進時のみバルブ
13を開いて弾性膜12の振動により液柱共振を発生さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両用エンジン
マウント等に使用して好適な液封防振装置に係り、特に
第1乃至第3からなる計3つのオリフィスを備えたもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用液封エンジンマウントにおいて
は、シェイク振動やチョッピー振動等のアイドル域より
も低い10Hz台の周波数域(以下、サスペンションか
らの入力振動域という)に共振点を有する第1のオリフ
ィスを設けたもの並びにこの第1のオリフィスに加えて
20〜30Hz台のアイドル時に共振点を有する開閉自
在の第2のオリフィスを設けたものが知られている。さ
らに40〜60Hz台の発進時に共振点を有する第3の
オリフィスを設けたものも知られている。
【0003】図5は、従来の液封エンジンマウントにお
ける典型例を略図にして示すものであり、第1の取付金
具1と第2の取付金具2の間に略円錐状をなすゴム等の
弾性体3を設け、その内部空間と第2の取付金具2との
間に弾性体3を壁部の一部とする液室を設け、この液室
を仕切部材4により主液室5と副液室7に区画してあ
る。副液室7は仕切部材4とダイアグラム6との間に形
成され、この副液室7と主液室5を常時連通してサスペ
ンションからの入力振動域におけるするダンピングオリ
フィスとして機能する第1のオリフィス8が仕切部材4
に設けられている。
【0004】図6は上記図5の液封エンジンマウントに
アイドルオリフィスとして機能する第2のオリフィス9
を追加した図5と同様の略図であり、第2のオリフィス
9は主液室5と副液室7を連絡するとともに、その主液
室5側の開口部が第1のバルブ10によりアイドル時の
み開くようになっている。
【0005】図7は図6に加えて第3のオリフィス11
を設けた図6と同様の図であり、この第3のオリフィス
11は発進時の振動を遮断する発進オリフィスとして機
能し、その一端は主液室5内へ開放され、他端は副液室
7に臨んで、ゴム膜等の弾性膜12により覆われてい
る。
【0006】図3は、これら従来例及び本願発明のエン
ジンマウントにおける減衰及び動バネ特性を示すグラフ
であり、横軸に周波数、縦軸に動バネ定数K(N/m
m)及び減衰係数C(N・s/m)をとったものであ
る。このうち実線は本願発明に係り、破線は図7の従来
例に係る。また、仮想線は図5に示す従来例の動バネ
特性曲線における反共振、仮想線は図6に示す従来例
の動バネ特性曲線における反共振をそれぞれ示す。
【0007】まず、図5の従来例における動バネ特性曲
線は、サスペンションからの入力振動域において本願発
明に係る実線と重なり、第1のオリフィス8の共振によ
ってボトムa1を生じて動バネ定数を下げ、サスペンシ
ョンからの入力振動にて生じる10Hz台のシェイク振
動やチョッピー振動を遮断する。同時にとして示す第
1のオリフィス8による減衰特性曲線はこの共振によっ
てピークb1を示し、サスペンションからの入力振動域
において低動バネ・高減衰を実現して乗り心地を良くす
る。
【0008】ところが、この構造の動バネ特性曲線は
に示すように、第1のオリフィス8による共振の反共振
として20Hz台のアイドル域に動バネ特性のピークc
を生じこのままでは高動バネとなる。そこで図6の構造
を採用することにより、アイドル時に第2のオリフィス
9に設けた第1のバルブ10を開くと、アイドル域にお
ける第2のオリフィス9の共振により、動バネ特性はボ
トムd1を生じ、低動バネ化を実現できる。
【0009】その反面、で示す動バネ特性曲線のよう
に、ボトムd1の反共振として発進域にピークeを生じ
てこの部分を高動バネ化し、このままでは発進時の振動
遮断が不十分になる場合がある。そこで図7の構造を採
用すると、動バネ特性曲線の反共振エネルギーで弾性
膜12を振動させ、この膜振動により第3のオリフィス
11内で液柱共振を発生させるため、動バネ特性曲線
を消滅させてボトムf2を生じさせることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、図7の構
造を採用すれば発進時の低動バネ化を実現できる。しか
しながら、図7に示す従来例は第3のオリフィス11に
おける主液室5側の端部が常時開放されているため、サ
スペンションからの入力振動域やアイドル域においても
主液室5の液圧を吸収するよう弾性変形するので、動バ
ネの各ボトムa2及びd2はa1及びd1に比べて高動
バネとなり、特性曲線全体としても比較的高動バネとな
る。しかも、減衰特性曲線で示すようにピークb2が
b1よりも下がるため特性曲線よりも低減衰になる。
【0011】そのうえ、発進時にボトムf2をつけた後
の動バネ特性曲線は、反共振によるピークgを発進直後
に生じるため、発進域において除去が望まれる高動バネ
部分Dを生じる。そこで、弾性膜が設けられる第3のオ
リフィスを設けた場合でも、アイドル域、発進域及びサ
スペンションからの入力振動域の全範囲で低動バネ化で
き、かつサスペンションからの入力振動域で高減衰を実
現できるようにすることが望まれる。また、上記以外の
他の周波数帯域でも同様に反共振のピークを下げてより
広範囲の帯域を低動バネ化することも望まれる。本願発
明はこれらの要請の実現を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】図1は本願発明の原理を
示す図である。なお、図5〜7の従来例と共通部分につ
いては同一符号を用いる。この図において、仕切部材4
に第1のオリフィス8,第2のオリフィス9及び第3の
オリフィス1が設けられている。
【0013】第1のオリフィス8は主液室5と副液室7
を常時連通してサスペンションからの入力振動域で共振
する。第2のオリフィス9は第1のバルブ10がアイド
ル域で開いて主液室5と副液室7を連通して共振する。
第3のオリフィス11は主液室5側の開口端部が第2の
バルブ13で開閉自在になっており発進時のみ開くよう
になっている。第3のオリフィス11の副液室7側はゴ
ム等の弾性膜12により覆われ、第3のオリフィス11
内に流入した流体を振動可能になっている。
【0014】図2は各オリフィス部分のみを拡大してそ
の動作について原理的に示す図であり、Aにサスペンシ
ョンからの入力振動域の状態、Bにアイドル域の状態、
Cに発進時の状態をそれぞれ示す。これらのオリフィス
は、第1オリフィス8<第2のオリフィス9<第3のオ
リフィス11の順に径が大きくなっている。 なお、第
3のオリフィス11については、第2のバルブ13を副
液室7側へ設け、弾性膜12を主液室5側へ設けること
もできる。また、必ずしも、上記のようにサスペンショ
ンからの入力振動域〜発進時の周波数域内だけで設ける
必要はなく、各オリフィスの目的を変更することによ
り、より低周波数域からより高周波数域を含む帯域もし
くはサスペンションからの入力振動域〜発進時の周波数
域とは別の帯域を対象にすることもできる。但し、これ
らいずれの場合でも、各オリフィスの共振周波数を、第
1のオリフィス、第2のオリフィス、第3のオリフィス
の順に高く設定する。
【0015】
【発明の効果】図2において、Aに示すサスペンション
からの入力振動域では、第2のオリフィス9は第1のバ
ルブ10が閉じ、かつ第3のオリフィス11も第2のバ
ルブ13が閉じることにより、第1のオリフィス8のみ
が主液室5と副液室7を連通している。その結果、、図
3に示す動バネ特性曲線のように、サスペンションから
の入力振動域において動バネ定数はボトムa1を生じ、
かつ減衰特性はピークb1を示し、良好な高減衰・低動
バネを実現する。
【0016】また、Bに示すようにアイドル域において
は、第2のオリフィス9に設けられた第1のバルブ10
が開き、主液室5と副液室7を第2のオリフィス9が連
通するため、第2のオリフィス9の液柱共振が生じる。
その結果、図3のアイドル域において、動バネ定数はボ
トムcを生じ、低動バネを実現できる。このとき第3の
オリフィス11は第2のバルブ13が閉じたままである
ため、第2のオリフィス9へ送り込まれる液量は十分に
確保され、動バネ特性曲線は図3に実線で示すように破
線で示されたものになり、従来例よりも低動バネ化でき
る。
【0017】さらに発進時になるとCに示すように、第
2のオリフィス9が第1のバルブ10を開い(又は閉
じ)たまま、第3のオリフィス11は第2のバルブ13
が開き主液室5の流体が第3のオリフィス11内へ入
る。その結果、第2のオリフィス9における反共振(図
3の特性曲線参照)のエネルギーにより弾性膜12が
振動するため、第3のオリフィス11内の流体は弾性膜
12の振動により上下方向へ振動させられて液柱共振を
生じる。
【0018】このため図3の発進域において、動バネ定
数は反共振を消滅させボトムf2よりも低いボトムf
1を生じる。続いてこの共振後に再び第2のバルブ13
を閉じると、第3のオリフィス11による共振が無くな
るため、発進時にボトムf1をつけた後の動バネ特性曲
線は、図7の従来例で不可避的に発生した反共振のピー
クgを消滅させ、発進域において除去が望まれる高動バ
ネ部分Dを生じさせない。このため、弾性膜12が設け
られる第3のオリフィス11を設けた場合でも、アイド
ル域、発進域及びサスペンションからの入力振動域の全
範囲で低動バネ化でき、かつで高減衰を実現できる。
【0019】また、各オリフィスの目的を変更すること
により、サスペンションからの入力振動域〜発進時の周
波数域に対して、より低周波数域からより高周波数域を
含む帯域もしくは別の帯域を対象にした場合であって
も、各オリフィスの共振周波数を、第1のオリフィス、
第2のオリフィス、第3のオリフィスの順に高く設定す
れば、前記同様の効果、すなわち第3のオリフィスによ
って反共振のピークを下げてより広範囲の帯域を低動バ
ネ化することができ、用途を拡大できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて自動車用液
封エンジンマウントとして構成された実施例を説明す
る。図4は、このエンジンマウントの具体化例であり、
弾性体3の中央部に一体化される第1の取付金具1は、
外表面側に図示省略のエンジンへ取付けるためのボルト
20を一体化し、主液室5側は細径の首部21をなして
主液室5内へ突出し、この先端に略皿状の中高周波デバ
イス22が取付けられている。中高周波デバイス22は
中高周波域(100Hz〜)にて周囲の流体に液柱共振
を生じさせるようになっている。なお、本願発明におい
ては、100Hz以下を低周波、100〜500Hzを
中周波、500Hz以上を高周波という。
【0021】弾性体3はゴム等公知の材料からなり、中
央側で第1の取付金具1と一体化するとともに、裾部周
囲はフランジ23をなして第2の取付金具2側の外フラ
ンジ部26上へ焼き付け一体化されている。弾性体3の
フランジ23より下方部分である薄肉筒状部24は図の
下方へ延出し、第2の取付金具2の一部をなす主液室側
円筒部27内へ焼き付け一体化されて主液室5内へ臨ん
でいる。但し、主液室側円筒部27及びその外側へ一体
化された外フランジ部26のうち、一部に穴28が設け
られ、この上を覆う薄肉筒状部24の部分が弾性変形可
能な第1弾性膜25をなしている。
【0022】この第1弾性膜25を内外へ貫いてバルブ
13の取付腕部29が設けられ、取付腕部29は外部に
て駆動部材30へ接続している。駆動部材30は電磁ソ
レノイド等からなり、取付腕部29を内外方向や上下方
向へ移動させることによりバルブ13を開閉動作させる
公知のものであり、例えば外フランジ部26へ支持され
ている。
【0023】主液室側円筒部27の下部は外フランジ3
1をなし、ここで第2の取付金具2を構成する下部側円
筒部32の上端部に設けられたカシメにより連結されて
いる。下部側円筒部32の内側は円筒状の支持部材34
が溶接により一体化され、その上端に形成された内フラ
ンジ35と主液室側円筒部27の外フランジ31との間
に仕切部材4の周囲及びダイアグラム6の周囲を一緒に
挟持固定している。
【0024】仕切部材4は各樹脂製の上部仕切36、中
間仕切37及び下部仕切38の3部材を上下に重ねて一
体化したものである。上部仕切36は主液室5側へ開口
する入り口40を備え、かつ下側が開放された側部通路
40a及びこれと連通して上部仕切36の中央部に下向
きに開口する中央通路41を有する。
【0025】上部仕切36の下側は中間仕切37の上面
へ当接し、側部通路40aは閉塞されて第2のオリフィ
ス9をなし、中央通路41は中間仕切37の中央に形成
された開口42及びこれと一致して下部仕切38の中央
部に開口する出口43と通じている。
【0026】また、上部仕切36の他の部分には、側部
通路40a及び中央通路41と独立して下向きに開放さ
れた通路40bが設けられ、その上部は上部仕切36の
上面に開口された入り口45にて主液室5と連通すると
ともに、第2のバルブ13により開閉され、通路40b
の下側開口部は中間仕切37の一部で下方から覆われ、
通路40bの内部を第3のオリフィス11にするととも
に、中間仕切37の一部に開口部を設け、この開口部に
第2弾性膜12を取付けてある。
【0027】さらに、中間仕切37の周囲には図の上向
きに開口する円弧状の溝が設けられ、この開口部を上部
仕切36で閉塞することにより第1のオリフィス8を形
成する。この第1のオリフィス8は図では明らかではな
いが、上部仕切36に設けられた入り口から主液室5へ
連通し、さらに下部仕切38に形成され中間仕切37で
閉じられる下段の円弧状通路44の一端と連通し、この
円弧状通路44の他端が副液室7へ開口する。円弧状通
路44は第1のオリフィス8を構成するため、第1のオ
リフィス8はダンピングオリフィスとして常時主液室5
と副液室7を連通する。
【0028】これら第1のバルブ10及び第2のバルブ
13はそれぞれ公知の方法、例えば、エンジンの回転数
を検出してコンピュータにより制御する。この場合、サ
スペンションからの入力振動域、アイドル域及び発進域
の各域を予めエンジンの回転数で定義しておくことによ
りエンジンの回転数に基づく制御が可能になる。但し、
エンジンの回転数に代えて又は一緒に他のエンジンの運
転状態を表す適宜数値を制御に利用することもできる。
【0029】出口43はダイアグラム6の中央部に設け
られている厚肉部46を第1のバルブ10で押しつける
ことにより第2のオリフィス9を閉じ、第1のバルブ1
0を下げることにより厚肉部46を出口43から離して
第2のオリフィス9を開くようになっている。
【0030】第1のバルブ10は、金属又は樹脂からな
るカップ状の心材47の周囲をゴム等の弾性カバー48
で一体に覆ったものであり、弾性カバー48の上部中央
は、押し当て部49をなしている。また、弾性カバー4
8の周囲は心材47の存在しない弾性体だけからなる薄
肉のダイアグラム部48aをなし、バルブ10全体の上
下動を可能にしている。
【0031】ダイアグラム部48aを挟んだ弾性カバー
48の外周は厚肉の環状壁48bをなし、その内側には
補強リング50が一体化されている。この環状壁48b
は樹脂製の底部プレート51上に重ねられ、下部側円筒
部32の下部内側へ溶接された支持リング52の上下各
端部をカシメることにより一体化されている。
【0032】底部プレート51中央部にはパイプ部53
が一体に設けられ、バルブ10と底部プレート51によ
って、形成された密閉空間54と外部の図示しない負圧
源とを連通するようになっている。この負圧源により密
閉空間54内を負圧にするとバルブ10が負圧によりリ
ターンスプリング55に抗して下降し、ダイアグラム6
の出口43を開く。
【0033】逆に、負圧を停止すると、バルブ10はリ
ターンスプリング55により上昇し、ダイアグラム6の
厚肉部46を出口43へ押しつけて出口43を閉じる。
なお、図中の符号56は、下部側円筒部32の下部に設
けられた取付フランジであり、ここで図示しない車体側
へボルト止めされる。
【0034】次に、本実施例の作用を説明する。図1〜
図3において既に説明したように、第3のオリフィス1
1はサスペンションからの入力振動域及びアイドル域に
おいて第2のバルブ13が閉じているため、第1のオリ
フィス8及び第2のオリフィス9がそれぞれ所定の性能
を発揮して十分な低動バネ化を実現でき、かつサスペン
ションからの入力振動域において十分な高減衰を得るこ
とができる。
【0035】また、発進時になると第3のオリフィス1
1は、第2のバルブ13が開くことにより発進時の低動
バネ化を実現でき、その後第2のバルブを再び閉じるこ
とにより、発進時の共振に対する反共振を消滅させて発
進直後の高動バネ化を防止する。このため、発進時及び
発進直後を含む発進域の低動バネ化を実現できるので、
発進時の騒音を低減し、かつ発進ショック等を緩和して
乗り心地を向上させることができる。
【0036】しかも、第2のバルブ13は主液室5の側
部に設けた第1弾性膜25を介して動作するので、第1
弾性膜25の弾性を利用して操作でき、かつシール性を
向上できる。そのうえ第1弾性膜25自体も主液室5内
の内圧上昇を吸収するので全体の低動バネ化に貢献でき
る。
【0037】この発進時に第1のバルブ10及び第2の
バルブ13がそれぞれ開いているが、第3のオリフィス
11の開口径が第1のオリフィス8及び第2のオリフィ
ス9の各開口径よりもかなり大きいので、液柱共振は第
3のオリフィス11のみにおいて発生することになる。
また発進後エンジンの回転数が所定値まで低下すると、
同時に開いていた第1のバルブ10及び第2のバルブ1
3がそれぞれ閉じてサスペンションからの入力振動域に
おける状態となり、主液室5及び副液室7を連通する第
1のオリフィス8のみに流体が流入する。但し、第1の
バルブ10は発進時に閉じるようにすることも可能であ
る。
【0038】なお、本願発明は上記実施例に限定される
ものではなく、発明の原理内において種々に変形や応用
が可能である。例えば、第2のバルブ13を副液室7側
へ設け、弾性膜12を主液室5側へ設けることもでき
る。
【0039】また、各オリフィスの目的を変更すること
により、サスペンションからの入力振動域〜発進時の周
波数域に対して、より低周波数域からより高周波数域を
含む帯域もしくは別の帯域を対象にした場合であって
も、各オリフィスの共振周波数を、第1のオリフィス、
第2のオリフィス、第3のオリフィスの順に高く設定す
れば、前記同様の効果、すなわち第3のオリフィスによ
って反共振のピークを下げてより広範囲の帯域を低動バ
ネ化することができ、用途を拡大できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の原理を示す概略断面図
【図2】その要部のみを示す図
【図3】本願発明及び従来例の動バネ定数及び減衰性能
を示すグラフ
【図4】実施例の断面図
【図5】従来例の概略断面図
【図6】同上
【図7】同上
【符号の説明】
1:第1の取付金具、2:第2の取付金具、3:弾性
体、4:仕切部材、5:主液室、6:ダイアグラム、
7:副液室、8:第1のオリフィス、9:第2のオリフ
ィス、10:第1のバルブ、11:第3のオリフィス、
12:弾性膜、13:第2のバルブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1及び第2の取付金具間に弾性体を介
    在させ、この弾性体を壁部の一部とする液室を設け、こ
    の液室内を仕切部材により主液室と副液室に区画し、こ
    れら主液室と副液室を常時連通する第1のオリフィス
    と、開閉自在の第2のオリフィスと、一端開口部側に設
    けた弾性膜の振動により液柱共振を発生する第3のオリ
    フィスとを備た液封防振装置において、前記各オリフィ
    スの共振周波数を、第1のオリフィス、第2のオリフィ
    ス、第3のオリフィスの順に高く設定するとともに、前
    記3のオリフィスの前記弾性膜が設けられている側と反
    対側の開口端部を開閉自在にしたことを特徴とする液封
    防振装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のオリフィスがサスペンション
    からの入力振動域に共振点を有し、前記第2のオリフィ
    スがアイドル域に共振点を有し、前記第3のオリフィス
    が発進域に共振点を有することを特徴とする請求項1に
    記載した液封防振装置。
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Cited By (3)

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