JP2001280156A - ディーゼルエンジンの燃料供給装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの燃料供給装置

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JP2001280156A
JP2001280156A JP2000092762A JP2000092762A JP2001280156A JP 2001280156 A JP2001280156 A JP 2001280156A JP 2000092762 A JP2000092762 A JP 2000092762A JP 2000092762 A JP2000092762 A JP 2000092762A JP 2001280156 A JP2001280156 A JP 2001280156A
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torque
pin
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fuel
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Manabu Miyazaki
学 宮▲崎▼
Kiyoshi Hataura
潔 畑浦
Takatoshi Imai
隆敏 今井
Takayuki Ichikawa
隆行 市川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過負荷運転時に適正な燃料を供給できるディ
ーゼルエンジンの燃料供給装置を提供する。 【解決手段】 ガバナレバー2に最大トルクアップ位置
を規定する最大トルク制限具27を設けたディーゼルエ
ンジンの燃料供給装置において、最大トルク制限具27
に弾圧バネ87を付設し、その弾圧バネ87は少なくと
も全負荷位置からトルクアップ位置へ移行する時を含ん
で機能するものであり、ガバナフォースの急激な変化に
よってガバナ力入力レバー5を介して燃料噴射ポンプ9
の燃料調量部10が増量側へ過剰に作動することを前記
弾圧バネ87で抑制するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンの燃料供給装置に関し、詳しくは、トルクアップ装置
を備えたものに関する。
【0002】
【従来技術】ディーゼルエンジンの燃料供給装置の従来
技術として図7に示すものがある。これは、本発明と同
様、次のような基本構造を備えている。すなわち、ガバ
ナ収容ケース101内でガバナレバー102をガバナレ
バー枢軸103で揺動自在に枢支し、このガバナレバー
102をスプリング力入力レバー104とガバナ力入力
レバー105とで構成し、調速レバー106にガバナス
プリング107を介して上記スプリング力入力レバー1
04を連動連結し、ガバナ力発生装置108に上記ガバ
ナ力入力レバー105を介して燃料噴射ポンプ109の
燃料調量部110を連携させてある。
【0003】そして、ガバナレバー102にホルダ11
1を設け、このホルダ111にトルクピン112をその
ピン軸線方向に沿ってスライド自在に支持し、ホルダ先
端部114からトルクピン112のピン先端部115を
突出させ、トルクバネ116のトルクバネ力117でト
ルクピン112をそのピン先端部115側に付勢し、ト
ルクピン112をトルクバネ力117に抗してそのピン
基端部側に押し込んだ状態で、ガバナスプリング力11
9とガバナ力120との不釣り合い力により、上記一対
のレバー104・105を一体に揺動させるように構成
してある。
【0004】そして、上記スプリング力入力レバー10
4に燃料制限具121を臨ませ、このスプリング力入力
レバー104が燃料制限具121に接当した後は、ガバ
ナ力120とトルクバネ力117との不釣り合い力によ
り、トルクピン112のピン先端部115を突出させる
ことにより、ガバナ力入力レバー105のみを揺動させ
て、燃料調量部110をトルクアップ領域122で調量
移動させるように構成し、上記ホルダ先端部114から
のトルクピン112のピン先端部115の最大突出寸法
123に対応して上記トルクアップ領域122の最大ト
ルクアップ位置124が規定されるように構成してあ
る。
【0005】この種の基本構造を備えたものでは、部分
負荷運転時には、トルクピン112をホルダ111内に
押し込んだ状態で、一対のレバー104・105が一体
に揺動し、燃料調量部110を部分負荷領域148で調
量移動させる。尚、図中、燃料調量部110の位置は、
ラックピン141の位置によって示し、以降も同様とす
る。また、全負荷運転時には、スプリング力入力レバー
104が燃料制限具121に接当し、燃料調量部110
を全負荷位置140に位置させる。過負荷運転時には、
トルクピン112のピン先端部115が突出することに
より、ガバナ力入力レバー105のみが揺動して燃料調
量部110をトルクアップ領域122で調量移動させ、
燃料制限具121による制限量を越える燃料を燃焼室
(図外)に供給して、エンストを回避する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術であれば
下記のような課題がある。前述の通り、トルクピン11
2の突出量は、ガバナ力120とトルクバネ力117と
の不釣り合い力によって決まるが、全負荷位置140か
らトルクアップ位置へ移行する時は、過負荷がかかるこ
とによりガバナ力120はエンジンの回転数の低下に伴
ってエンジン速度の2乗に比例して急速に小さくなるの
に対して、トルクバネ力117は全負荷位置からトルク
アップ位置へ移行するときでも一定であるため、両者の
釣り合いのバランスが一時的に崩れ、図8に示すよう
に、全負荷位置からトルクアップ位置へ移行する時に本
来の運転されるべきトルクアップ負荷直線132上を運
転せず、一時的に燃料噴射量が多くなる曲線133上を
運転することになってしまう。
【0007】このように全負荷位置からトルクアップ位
置へ移行する際に、ガバナ力の低下に見合った適正な燃
料噴射量を設定することが難しかったため、供給空気量
に対して過剰な燃料が供給され、黒煙の排気が発生する
など、排気ガス中の有害成分の量を増やしてしまう課題
を招来していた。本発明は上記課題に鑑みてなされたも
のであり、本発明の目的は、上記課題を解決できる、デ
ィーゼルエンジンの燃料供給装置を提供することにあ
る。具体的な目的の一例を示すと、以下の通りである。 (a)トルクアップ運転移行時に適正な燃料を供給できる
ディーゼルエンジンの燃料供給装置を提供する。なお、
上記に記載した以外の発明の課題及びその解決手段は、
後述する明細書内の記載において詳しく説明する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明を、例えば、本発
明の実施の形態を示す図1から図5に基づいて説明する
と、次のように構成したものである。第1発明は、次の
基本構造を備えている。すなわち、図1に例示するよう
に、ガバナ収容ケース1内でガバナレバー2をガバナレ
バー枢軸3で揺動自在に枢支し、このガバナレバー2を
スプリング力入力レバー4とガバナ力入力レバー5とで
構成し、調速レバー6にガバナスプリング7を介して上
記スプリング力入力レバー4を連動連結し、ガバナ力発
生装置8に上記ガバナ力入力レバー5を介して燃料噴射
ポンプ9の燃料調量部10を連携させてある。
【0009】そして、ガバナレバー2にホルダ11を設
け、このホルダ11にトルクピン12をそのピン軸線1
3方向に沿ってスライド自在に支持し、ホルダ先端部1
4からトルクピン12のピン先端部15を突出させ、ト
ルクバネ16のトルクバネ力17でトルクピン12をそ
のピン先端部15側に付勢し、トルクピン12をトルク
バネ力17に抗してそのピン基端部18側に押し込んだ
状態で、ガバナスプリング力19とガバナ力20との不
釣り合い力により、上記一対のレバー4・5を一体に揺
動させるように構成してある。
【0010】そして、図3に例示するように、上記スプ
リング力入力レバー4に燃料制限具21を臨ませ、この
スプリング力入力レバー4が燃料制限具21に接当した
後は、ガバナ力20とトルクバネ力17との不釣り合い
力により、トルクピン12のピン先端部15を突出させ
ることにより、ガバナ力入力レバー5のみを揺動させ
て、燃料調量部10をトルクアップ領域22で調量移動
させるように構成し、上記ホルダ先端部14からのトル
クピン12のピン先端部15の最大突出寸法23に対応
して上記トルクアップ領域22の最大トルクアップ位置
24が規定されるように構成し、ガバナ収容ケース1の
ケース壁26に設けた最大トルク制限具により前記最大
トルクアップ位置24を設定するように構成してある。
【0011】第1発明は、上記基本構造を備えたディー
ゼルエンジンの燃料供給装置において、次のようにした
ことを特徴とする。すなわち、最大トルク制限具にダン
パーを連携させ、そのダンパーは少なくとも全負荷位置
からトルクアップ位置へ移行する時を含んで機能するも
のであり、ガバナ力の急激な変化によってガバナ力入力
レバー5を介して燃料噴射ポンプ9の燃料調量部10が
増量側へ過剰に作動することを前記ダンパーで抑制する
ようにしたことを特徴とする。
【0012】第2発明は、前記ダンパーを最大トルク制
限具に付設した弾性手段88で構成したしたを特徴とす
る。第3発明は、上記ホルダ11をスプリング力入力レ
バー4に取り付け、トルクピン12のピン先端部15を
ガバナ力入力レバー5の被接当部25に接当させ、最大
トルク制限具を、ガバナ収容ケース1のケース壁26に
貫通状に螺動調節自在に設けられた最大トルク制限ボル
ト27で構成し、この最大トルク制限ボルト27のボル
ト先端部28をトルクピン12のピン先端部15に臨ま
せ、トルクピン12のピン先端部15が最大トルク制限
ボルト27のボルト先端部28に接当して、ホルダ先端
部14からのトルクピン12のピン先端部15の最大突
出寸法23が規制されるように構成し、ガバナ力入力レ
バー5の被接当部25に最大トルク制限ボルト27のボ
ルト先端部28と弾性手段88を通過させる通過口36
を形成したことを特徴とする。
【0013】
【作用及び効果】第1発明であれば、前記ダンパーによ
り、少なくとも全負荷位置からトルクアップ位置へ移行
する時に、ガバナ力の急激な変化によってガバナ力入力
レバーを介して燃料噴射ポンプの燃料調量部が増量側へ
過剰に作動することを抑制できるので、全負荷位置から
トルクアップ位置へ移行する際に、ガバナ力の低下に見
合った適正な燃料噴射量を設定することができ、排気ガ
ス中の有害成分の量を増やしてしまうことを抑制するこ
とができる。
【0014】第2発明であれば、ダンパーを最大トルク
制限具に付設した弾性手段で構成したので、従来ある最
大トルク制限具の構成を大幅に変更することなく、簡単
かつ安価に本発明を構成することができる。第3発明で
あれば、ガバナ力入力レバーの被接当部に最大トルク制
限ボルトのボルト先端部と弾性手段を通過させる通過口
を形成したことにより、ホルダにトルクピンとトルクバ
ネとを組み付けた後、弾性手段のトルクアップ領域にお
ける燃料増量の抑制作用を適宜、調節することが容易に
できる。
【0015】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づ
き説明する。図1〜図5は第1実施形態に係るディーゼ
ルエンジンの燃料供給装置を説明する図面である。図5
はこの第1実施形態の燃料供給装置を備えたディーゼル
エンジンの平面図である。このエンジンは、縦型直列4
気筒の水冷ディーゼルエンジンであり、その構成は次の
通りである。すなわち、図5に示すように、シリンダブ
ロック51の上側にシリンダヘッド52が組み付けら
れ、シリンダブロック51の前側にギヤケース53が組
み付けられ、その前側にはエンジン冷却ファン54が配
置されている。ギヤケース53の一方の横端部55はシ
リンダブロック51よりも横側に張り出され、この横端
部55の後側に燃料供給装置56が着脱自在に装着され
ている。この燃料供給装置56は、図1に示すように、
燃料噴射ポンプ9を内設した噴射ポンプケース57と、
メカニカルガバナ58を内設したガバナ収容ケース1と
で構成されている。燃料噴射ポンプ9にはボッシュ式の
列型ポンプが用いられている。
【0016】メカニカルガバナ58の構成は次の通りで
ある。すなわち、図1に示すように、ガバナ収容ケース
1内にガバナレバー2がガバナレバー枢軸3で揺動自在
に枢支されている。このガバナレバー2はスプリング力
入力レバー4とガバナ力入力レバー5とで構成された二
本レバー式のものであり、調速レバー6にガバナスプリ
ング7を介してスプリング力入力レバー4が連動連結さ
れている。ガバナ力入力レバー5の下端部には入力ロー
ラ59が設けられ、これにガバナ力発生装置8が臨ませ
てある。このガバナ力発生装置8は、カバナ軸60に揺
動自在に取り付けられたフライウェイト61と、ガバナ
軸60にスライド自在に外嵌されたガバナスリーブ62
とで構成されている。ガバナ軸60は、噴射ポンプケー
ス57内からガバナ収容ケース1内に突出された燃料噴
射カム軸63の後端部で構成されている。
【0017】ガバナ力入力レバー5のレバー上端部と燃
料噴射ポンプ9の燃料調量ラック49との間にはラック
連動板65が介設されている。ラック連動板65の前端
部には丸孔66があけられ、これに燃料調量ラック49
のラックピン41が内嵌されている。ラック連動板65
の後端部には燃料調量ラック49の移動方向と平行な向
きの長孔64があけられ、ガバナ力入力レバー5のレバ
ー上端部には係合ピン68が横向きに突設され、この係
合ピン68が長孔64にスライド自在に内嵌されてい
る。燃料調量ラック49は、スタートスプリング67
(図2、図3参照)で燃料増量方向に付勢されている。
【0018】図2に示すように、このメカニカルガバナ
58はトルクアップ装置45を備えており、その構成は
次の通りである。すなわち、ガバナレバー2にホルダ1
1が設けられ、ホルダ11にトルクピン12がそのピン
軸線13方向に沿ってスライド自在に支持されている。
そして、ホルダ先端部14からトルクピン12のピン先
端部15を突出させ、トルクバネ16のトルクバネ力1
7でトルクピン12をそのピン先端部15側に付勢し、
トルクピン12をトルクバネ力17に抗してそのピン基
端部18側に押し込んだ状態で、ガバナスプリング力1
9とガバナ力20との不釣り合い力により、一対のレバ
ー4・5を一体に揺動させるように構成されている。こ
の一対のレバー4・5が一体に揺動する場合には、スプ
リング力入力レバー4から突設した突片84がガバナ力
入力レバー5に接当した状態で、揺動が行われる。この
突片84により、トルクピン12の押し込みが規制さ
れ、過剰圧縮によるトルクバネ16の変形が防止され
る。この突片は板金のせん断加工によりスプリング力入
力レバー4と一体に形成されている。
【0019】そして、図3に示すように、ガバナ収容ケ
ース1のケース壁26に燃料制限具21を貫通させ、そ
の軸線方向に沿って進退調節自在とし、この燃料制限具
21をスプリング力入力レバー4に臨ませ、このスプリ
ング力入力レバー4が燃料制限具21に接当した後は、
ガバナ力20とトルクバネ力17との不釣り合い力によ
り、トルクピン12のピン先端部15を突出させること
により、ガバナ力入力レバー5のみを揺動させて、燃料
調量ラック49をトルクアップ領域22で調量移動させ
るように構成し、ホルダ先端部14からのトルクピン1
2のピン先端部15の最大突出寸法23に対応してトル
クアップ領域22の最大トルクアップ位置24が規定さ
れるように構成してある。尚、図中、燃料調量ラック4
9の位置は、ラックピン41の位置によって示し、以降
も同様とする。
【0020】図2に示すように、このメカニカルガバナ
58によれば、部分負荷運転時には、トルクピン12を
そのピン基端部18側に押し込んだ状態で、一対のレバ
ー4・5が一体に揺動し、燃料調量ラック49を部分負
荷領域39で調量移動させる。また、全負荷運転時に
は、スプリング力入力レバー4が燃料制限具21に接当
し、燃料調量ラック49を全負荷位置40に位置させ
る。また、図3に示すように、過負荷運転時には、トル
クピン12のピン先端部15が突出することにより、ガ
バナ力入力レバー5のみが揺動して燃料調量ラック49
をトルクアップ領域22で調量移動させ、燃料制限具2
1による制限量を越える燃料を燃焼室(図外)に供給し
て、エンストを回避する。
【0021】なお、図2に示すように、ラック連動板6
5はスタートスプリング67の付勢力71でラックピン
41と係合ピン68とに挟持されて連動されるため、係
合ピン68と長孔64との相互のガタつきは生じない。
また、エンジン始動時にはガバナ力20が発生してない
ので、スタートスプリング67の付勢力71で燃料調量
ラック49が始動増量位置46に位置され、始動増量に
よりエンジンが速やかに始動する。
【0022】この第1実施形態では、ホルダ11にトル
クピン12とトルクバネ16とを組み付けた後、最大ト
ルクアップ位置24を自由に調節できるようにするた
め、次のような構成が採用されている。すなわち、図3
に示すように、ホルダ11がスプリング力入力レバー4
に取り付けられている。トルクピン12のピン先端部1
5をガバナ力入力レバー5の被接当部25に接当させて
ある。また、ガバナ収容ケース1のケース壁26に螺動
調節自在の最大トルク制限ボルト27が貫通状に設ら
れ、この最大トルク制限ボルト27のボルト先端部28
をトルクピン12のピン先端部15に臨ませ、トルクピ
ン12のピン先端部15が最大トルク制限ボルト27の
ボルト先端部28に接当して、ホルダ先端部14からの
トルクピン12のピン先端部15の最大突出寸法23が
規制されるように構成してある。ピン先端部15は、円
板型に形成されている。
【0023】また、この第1実施例では、図4(C)に
示すように、ガバナ力入力レバー5の被接当部25を二
股状に形成し、この被接当部25に最大トルク制限ボル
ト27のボルト先端部28と弾圧バネ30を通過させる
通過口36を形成することにより、簡単な構造でボルト
先端部28と被接当部25との相互干渉を避けられるよ
うにしてある。さらに、図4(A)(B)に示すよう
に、最大トルク制限ボルト27にはボルトの所定位置に
係止部材86が固定してあり、その係止部材86により
前記弾性手段88としての弾圧バネ87を最大トルク制
限ボルト27に付設出来るように構成してある。
【0024】図4(A)に示す全負荷位置において、弾
圧バネ87は、通過口36を通過してトルクピン12の
ピン先端部15に当接するように設定してあり、弾圧バ
ネ87の減量側への付勢により、ダンパー機能を発揮し
て、トルクアップ運転移行時にガバナ力が小さくなるこ
とによる燃料噴射量の増加を抑制することができる。
【0025】図4(B)はトルクピン12のピン先端部
15が最大トルク制限ボルト27のボルト先端部28に
接当した状態を示す図であり、トルクアップ領域、最大
トルクアップ位置においてピン先端部15は弾圧バネ8
7により減量側の付勢を受け続けることになる。弾圧バ
ネ87の弾圧力は全負荷位置からトルクアップ領域へ移
行するときに燃料噴射量が過剰になりすぎないような付
勢力があれば足り、かつトルクバネ16の正常な機能を
阻害しない程度に設定すれば良い。
【0026】この第1実施形態のようにガバナ力入力レ
バー5の被接当部25を二股状に形成し、最大トルク制
限ボルト27のボルト先端部28と弾圧バネ87を二股
状の通過口36から通過させるように構成することによ
り、ホルダ11にトルクピン12とトルクバネ16とを
組み付けた後、トルクアップ領域においてガバナ力の減
少に伴う燃料増量の抑制作用を適宜に調節することがで
きる。つまり、採用する弾圧バネ87の長さ、弾圧バネ
87の弾性係数などを適宜、変更することにより、調整
が簡単に行える。
【0027】
【第2実施形態】図6は本発明の第2実施形態を示すデ
ィーゼルエンジンの燃料供給装置の図であり、図6
(A)は全負荷位置におけるガバナの状態を示す図、図
6(B)は最大トルクアップ位置におけるガバナの状態
を示す図である。この実施形態において第1実施形態と
同様の機能を実現する部材には同一の符号を付して詳細
な説明は省略する。この第2実施形態は、トルクピン1
2のピン先端部15とは異なるガバナ力入力レバー5の
位置80で、最大トルク制限ボルト27を当接させるよ
うに構成してある。そして、この位置80で最大トルク
制限ボルト27に付設された弾圧バネ87を受け止める
ことによりトックアップ運転移行時に極端な燃料増量が
なされることを防止している。
【0028】この第2実施形態においても、ガバナ力の
急激な減少に伴って過剰に燃料が増量されることを抑制
することができる。この発明は、上記実施形態に限定さ
れるものではなく、この発明の要旨を変更しない範囲内
において種々の設計変更を施すことが可能である。以
下、そのような実施形態を説明する。
【0029】(1)前記実施形態では本発明に係るダン
パーを弾圧バネなどの弾性手段で構成したが、空気を入
れた筒状体などによりダンパーを構成しても良い。要す
るに、ガバナ力の急激な変化によって燃料噴射量の急激
な増加を抑制するものであれば特に構成は限定されな
い。さらに、第1発明においてはダンパーは必ずしも最
大トルク制限具側に設ける必要はなく、ガバナ力入力レ
バーなどのガバナレバー側に設けても良い。
【0030】(2)本発明は、前記実施形態に挙げた遠
心式ガバナの構成に限定されず、前記遠心式ガバナ以外
のトルクアップ装置を備えたものにおいても適用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を説明するための燃料供
給装置を説明するための部分断面図である。
【図2】図2は、第1実施形態に係る燃料供給装置の模
式図であり、トルクピンが押し込まれた状態を示す図で
ある。
【図3】図3は、第1実施形態に係る燃料供給装置の模
式図であり、トルクピンの突出寸法が最大となった状態
を示す図である。
【図4】第1実施形態の要部を説明する図で、図2
(A)は全負荷位置のときのトルクピン付近の縦断側面
図、図2(B)は最大トルクアップ位置のトルクピン付
近の縦断側面図、図2(C)は図2(A)のC方向から
見た模式的矢視図である。
【図5】燃料供給装置を備えたディーゼルエンジンの平
面図である。
【図6】第2実施形態に係る燃料供給装置の模式図であ
り、図1(A)はトルクピンが押し込まれた状態を示す
図、図1(B)はトルクピンの突出寸法が最大となった
状態を示す図である。
【図7】従来技術に係る燃料供給装置を説明するための
図である。
【図8】トルクアップ領域での燃料噴射量の増加を説明
するための図である。
【符号の説明】
1…ガバナ収容ケース、2…ガバナレバー、3…ガバナ
レバー枢軸、4…スプリング力入力レバー、5…ガバナ
力入力レバー、6…調速レバー、7…ガバナスプリン
グ、8…ガバナ力発生装置、9…燃料噴射ポンプ、10
…燃料調量部、11…ホルダ、12…トルクピン、13
…ピン軸線、14…ホルダ先端部、15…ピン先端部、
16…トルクバネ、17…トルクバネ力、18…ピン基
端部、19…ガバナスプリング力、20…ガバナ力、2
1…燃料制限具、22…トルクアップ領域、23…最大
突出寸法、24…最大トルクアップ位置、25…ガバナ
力入力レバーの被接当部、26…ガバナ収容ケースのケ
ース壁、27…最大トルク制限具、28…最大トルク制
限ボルトのボルト先端部、36…通過口、87…弾圧バ
ネ、88…弾性手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 隆敏 大阪府堺市築港新町3丁8番 株式会社ク ボタ堺臨海工場内 (72)発明者 市川 隆行 大阪府堺市築港新町3丁8番 株式会社ク ボタ堺臨海工場内 Fターム(参考) 3G060 AA03 AB01 AC02 BA06 BB03 CA01 DA00 EA08 3G066 AA07 AB02 AC06 BA00 BA24 BA25 BA58 CA15S CE34 CE38 DA01 DB06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガバナ収容ケース(1)内でガバナレバー
    (2)をガバナレバー枢軸(3)で揺動自在に枢支し、この
    ガバナレバー(2)をスプリング力入力レバー(4)とガバ
    ナ力入力レバー(5)とで構成し、調速レバー(6)にガバ
    ナスプリング(7)を介して上記スプリング力入力レバー
    (4)を連動連結し、ガバナ力発生装置(8)に上記ガバナ
    力入力レバー(5)を介して燃料噴射ポンプ(9)の燃料調
    量部(10)を連携させ、 ガバナレバー(2)にホルダ(11)を設け、このホルダ
    (11)にトルクピン(12)をそのピン軸線(13)方向に
    沿ってスライド自在に支持し、ホルダ先端部(14)から
    トルクピン(12)のピン先端部(15)を突出させ、トル
    クバネ(16)のトルクバネ力(17)でトルクピン(12)
    をそのピン先端部(15)側に付勢し、トルクピン(12)
    をトルクバネ力(17)に抗してそのピン基端部(18)側
    に押し込んだ状態で、ガバナスプリング力(19)とガバ
    ナ力(20)との不釣り合い力により、上記一対のレバー
    (4・5)を一体に揺動させるように構成し、 上記スプリング力入力レバー(4)に燃料制限具(21)を
    臨ませ、このスプリング力入力レバー(4)が燃料制限具
    (21)に接当した後は、ガバナ力(20)とトルクバネ力
    (17)との不釣り合い力により、トルクピン(12)のピ
    ン先端部(15)を突出させることにより、ガバナ力入力
    レバー(5)のみを揺動させて、燃料調量部(10)をトル
    クアップ領域(22)で調量移動させるように構成し、上
    記ホルダ先端部(14)からのトルクピン(12)のピン先
    端部(15)の最大突出寸法(23)に対応して上記トルク
    アップ領域(22)の最大トルクアップ位置(24)が規定
    されるように構成し、ガバナ収容ケース(1)のケース壁
    (26)に設けた最大トルク制限具により前記最大トルク
    アップ位置(24)を設定するように構成した、ディーゼ
    ルエンジンの燃料供給装置において、 最大トルク制限具にダンパーを連携させ、そのダンパー
    は少なくとも全負荷位置からトルクアップ位置へ移行す
    る時を含んで機能するものであり、ガバナ力の急激な変
    化によってガバナ力入力レバー(5)を介して燃料噴射ポ
    ンプ(9)の燃料調量部(10)が増量側へ過剰に作動する
    ことを前記ダンパーで抑制するようにしたことを特徴と
    する、ディーゼルエンジンの燃料供給装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載のディーゼルエンジ
    ンの燃料供給装置において、前記ダンパーを最大トルク
    制限具に付設した弾性手段(88)で構成した、ディーゼ
    ルエンジンの燃料供給装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項2に記載のディーゼルエンジ
    ンの燃料供給装置において、 上記ホルダ(11)をスプリング力入力レバー(4)に取り
    付け、トルクピン(12)のピン先端部(15)をガバナ力
    入力レバー(5)の被接当部(25)に接当させ、最大トル
    ク制限具を、ガバナ収容ケース(1)のケース壁(26)に
    貫通状に螺動調節自在に設けられた最大トルク制限ボル
    ト(27)で構成し、この最大トルク制限ボルト(27)の
    ボルト先端部(28)をトルクピン(12)のピン先端部
    (15)に臨ませ、トルクピン(12)のピン先端部(15)
    が最大トルク制限ボルト(27)のボルト先端部(28)に
    接当して、ホルダ先端部(14)からのトルクピン(12)
    のピン先端部(15)の最大突出寸法(23)が規制される
    ように構成し、ガバナ力入力レバー(5)の被接当部(2
    5)に最大トルク制限ボルト(27)のボルト先端部(2
    8)と弾性手段(88)を通過させる通過口(36)を形成
    した、ディーゼルエンジンの燃料供給装置。
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