JPS6012904Y2 - 内燃機関の急加速制限装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、燃料噴射ポンプを備えた内燃機関、例えばデ
ィーゼル機関の急加速制限装置に関する。

、、、この種の機関
では、燃料の噴射量を調整することによって機関の回転
速度を制御しているが、従来ではアクセルペダルに連係
させたコントロールロッドと燃料噴射ポンプのコントロ
ールラックニ連係させたコントロールレバーとを同期し
て作動させるようにしているために、アクセルペダルを
急激に踏み込むと燃料過多の状態となり、□不完全燃焼
が行われて排気中の未燃成分（ＨＣ，ＣＯ）が増加する
と同時に黒煙が排出される。

本考案は、上記に鑑みてなされたものであって、アクセ
ルペダルに連係するコントロールロッドに一端部が係合
するコントロールレバーの他端部に、コントロールレバ
ーの増量側への急激な移動を制限するダッシュポットを
連結することにより、通常のコントロール性を損うこと
なく機関の急加速を防止し、排気の悪化を予防しようと
するものである。

−以下に本考案を図面に示された一実施例に基
づいて詳細に説明する。

第１図〜第４図において、アクセルペダル１には従来同
様にコントロールロッド２の一端を連結する。

・従来同様に構成された燃料噴射ポンプ３のガバナ部に
設けられたコントロールレバー４の一端部・には前記コ
ントロールロッド２を摺動自在に挿通する孔を貫通形成
した連結部材５をレバー４の支軸と平行な軸にて回動自
在に装着する。

連結部材５に挿通した５ントロールロツド２の先端には
ナツト６にてスプリングシート７を抜は止め係止し、こ
のスプリング７．シート７と連結部材５の一端部、との
間にスプリング８を張設してコントロールレバー４を燃
料増量方向に向って弾圧保持させる。

他方、コントロールレバー４の他端部と燃料噴射ポンプ
３のがバナ部外壁面との間には、コントロールレバー４
の増量側への移動速度を制限する速度制限機構としての
ダッシュポット９を装着する。

尚、このダッシュポット９は、第４図に示したように、
コントロールレバー４にロッド１０を介して結合された
ピストン１１と、このピストン１１を摺動自在に内挿し
たシリンダ１２とで形成され、前記ピストン１１には、
シリンダ１２内に画成された両室を連通させる小孔１３
及び大径の連通孔１４とを設けるが、大径の連通孔１４
にはコントロールレバー４の増量側への移動、即チ、ピ
ストン１１が図中左側に移動する時にのみ閉弁する逆止
弁１５を装着することにより、コントロールレバー４の
増量側への移動速度を制限するようにしである。

尚、実施例では、シリンダ１２内に画成された両室にオ
イル等を封入したものであるが、他の構成になるダッシ
ュポットでもよい。

上記構成において、アクセルペダル１を踏ミ込むと、コ
ントロールロッド２が図中右側に引かれ、コントロール
レバー４を右方向に回転させて燃料噴射ポンプ３内のコ
ントロールラックを増量側に移動させるのである。

ここに、通常の運転状態、即ち、コントロールレバー４
がダッシュポット９による制限速度以下の速度で移動す
る時は、ダッシュポット９が作動しないのでコントロー
ルレバー４はコントロールロッド２に追従移動する。

又、コントロールロッド２が急激に移動してコントロー
ルレバー４が増量側に急激に移動しようとする時は、ダ
ッシュポット９による速度制限作用が行われるので、ス
プリング８に抗してコントロールロッド２のみが増量側
に先行移動する。

他方、コントロールレバー４は、スプリング８の撓みに
よる増量側への押圧力とダッシュポット９による抵抗力
とのバランスを保持するよう比較的低速度で移動する。

従って、スプリング８とダッシュポット９とを適宜選択
すれば、少くとも機関の回転立上りと燃料供給量の立上
りとをマツチングさせ得るため、急加速時の墨煙排出あ
るいは排気特性の悪化を予防できる。

又、スプリング８とダッシュポット９との特性によって
は、機関の過度の急加度をも予防できることは詳述する
までもない。

尚、コントロールレバー４が減量方向に急激に移動する
時は、ダッシュポット９か作用しないので従来同様にコ
ントロール占ツド２と共にコントロールレバー４が減量
方向に移動する。

以上説明したように、本考案によれば、通常の運転状態
、即ち、コントロールロッドを介してコントロールレバ
ーを通常の速度で移動させようとする時はダッシュポッ
トが作用しないので従来同様ノコントロール性を保持で
きる。

又、コントロールレバーが急激に増量側に移動されよう
とする時はコントロールロッドのみを先行移動させてス
プリングをたわませ、・ダッシュポットによって規制さ
れた速度でコントロールレバーを増を側に移動させ得る
ために、過度の急加速を予防できると共に、いわゆる急
加速時の排気特性の悪化及び黒煙の排出を確実に予防で
きる。

更に、コントロールレバーのコントロールロッド結合端
とは反対側の端部にダッシュポットを連結するようにし
たので、アクセルペダルからコントロールラックまでの
伝達系統の構造は何ら設計変更することな〈従来のもの
をそのまま適用でき、単にダッシュポットを新たに取り
付けるだけでよく、アクセルフィーリング等が悪化する
ことはない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る急加速制限装置の一実施例を示すも
のであって、第１図は要部の側面図、第２図は第１図の
■矢視図、第３図は第２図のｍ−■断面図、第４図は第
２図のＩＶ−ＩＶ断面図である。 ′ □・１・・・・・・アクセルペダル、２
・・・・・・コントロールロッド、３・・・、・・・燃
料噴射ポンプ、４・・・・・・コントロールレバー、訃
・…トスプリング、９・・・…ダッシュポット。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アクセルペダルに連係させたコントロールロッドと燃料
   噴射ポンプの燃料供給量調整機構に連係させたコントロ
   ールレバーのフ端部とをコントロールロッドの移動方向
   に相対移動自在に係合し、コントロールロッドとコン、
   トロ声ルレバーとの間には該レバーを増量方向べ弾圧保
   持するスプリングを設けると共に、コントロールレバー
   の他端部と燃料噴射ポンプのガバナ部外壁との間に、コ
   ントロールレバーの増量側への移動速度を制限するダッ
   シュポットを設けたことを特徴どする内燃機関の急加速
   制限装置。