JP3878870B2 - ディーゼル機関用メカニカルガバナ - Google Patents

ディーゼル機関用メカニカルガバナ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼル機関に用いられるメカニカルガバナの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、ディーゼル機関用のメカニカルガバナは、ガバナウェイトの遠心力をガバナレバー機構に伝達し、該ガバナレバー機構により燃料噴射ポンプのコントロールラック位置を制御するように構成されている。
このようなメカニカルガバナにおいては、トルク制御機構が設けられ、且つ中低速域においてもパーシャル復帰率が良いガバナとして、アングライヒスプリング付きガバナが一般に用いられている。
【0003】
図8に、従来のアングライヒスプリング付きガバナの一例を示す。
図8において、101はコントロールラック、102はガバナリンク、103はスプリングレバー、104はガバナハウジング、105はガバナレバー、106はトルクスプリング仕組、107はストップレバー、108はテンションレバー、109はアングライヒスプリング仕組、110は始動スプリング、111はアングライヒシフタ、112はスリーブ、113はガバナウェイトサポート、114はガバナウェイトである。トルクスプリング仕組106およびアングライヒスプリング仕組109により、トルク制御が可能とされる。
【0004】
図8において、トルクスプリング仕組106はガバナハウジングの外部に設けられており、内蔵されている場合と比べて、該仕組106の調整は比較的容易である。一方、アングライヒスプリング仕組109は、ガバナハウジングに内蔵されている。そして、該仕組109の調整機構の調整を行う際には、ガバナハウジング104に設けた調整窓の蓋115を取り外し、アングライヒスプリング仕組109を微調整の上、ゆるみ防止のロックナット116を締め付けるなどの難作業を行う必要があると共に、潤滑油の飛散も発生する。したがって、エンジン運転中に調整することは不可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
益々厳しくなるディーゼルエンジンの排気ガス規制に対応していくためには、エンジンの広い回転域での最大トルク(出力)を精度良く調整して規制値に入れることが必要となる。そのためには、エンジンを運転しながら、トルク特性の調整ができ、且つ中低速域においてパーシャル復帰率の良いガバナを開発する必要がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、ガバナレバー軸(9)とコントロールレバー軸(21)とを設けた二軸式のディーゼル機関用メカニカルガバナにおいて、ガバナレバー仕組(50)をガバナレバー(2)と、テンションレバー(3)と、アングライヒレバー(1)とを備えた構成とし、該テンションレバー(3)にトルク制御用のアングライヒスプリング仕組(40)を設けて、燃料噴射ポンプの最大噴射量を制御する構成とすると共に、該アングライヒスプリング仕組(40)の調整機構を内蔵し、該調整機構は、回動操作により調節可能なノッチ式の調整用回動部(16)を備え、該アングライヒスプリング仕組(40)は、アングライヒスプリング(6)により、アングライヒレバー(1)側へ付勢されるアングライシフタ(7)により構成し、該アングライヒシフタ(7)には、挿入時において上方から下方に行くに従い肉厚となる傾斜部(7e)を形成し、該傾斜部(7e)に前記ノッチ式調整用回動部(16)のテーパ部(16b)を当接させて構成し、該調整機構をガバナハウジング(19)の外部より調整可能としたものである。
【0007】
請求項2においては、前記ノッチ式の調整用回動部は、軸の先端にネジを設けると共に、軸の外周面上にテーパ部とノッチ部とを設けたものである。
【0008】
請求項3においては、前記調整機構に、前記ノッチ式の調整用回動部のノッチ部と係合するノッチプレートを設け、該調整用回動部とノッチプレートとの間に、付勢部材を設けたものである。
【0009】
請求項4においては、ガバナハウジングに、前記ノッチ式の調整用回動部を外部より調整するための貫通孔を設け、該貫通孔を封止部材により封止可能としたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に本発明の一実施例であるガバナ30について、図1、図2を用いて説明する。
図1は本発明の一実施例であるガバナ30を示す側面断面図であり、図2は同じく正面断面図である。
【0011】
ガバナ30は、図1、図2に示すように、ガバナレバー軸9と、コントロールレバー軸21とを備えた、二軸式のディーゼル機関用メカニカルガバナに構成されている。ガバナ30には、ガバナレバー仕組50と、トルク制御手段としてのアングライヒスプリング仕組40とが設けられている。以下において、図1の上下方向をガバナ30の上下方向とし、図1の左右方向は前後方向であって、カム軸23に対するガバナレバー軸9側、つまり図1の左側を前側とする。
【0012】
図1、図2において、燃料噴射ポンプのカム軸23がポンプハウジング24下部に支持されており、該カム軸23の一端部が、該ポンプハウジング24に取付固定されるガバナ30のガバナハウジング19内に突出している。該カム軸23の一端部にはガバナウェイト5が回動自在に取り付けられ、遠心力によるガバナウェイト5の動きを、スリーブ25を介してアングライヒレバー1の下端部に伝達するように構成している。
【0013】
アングライヒレバー1及びガバナレバー2は、上下中間部がテンションレバー3に圧入された第一回動軸8により回動自在に支持されており、連結スプリング12の付勢力により互いに当接・連結されている。第一回動軸8は、ガバナレバー軸9と同軸上に設けられる。また、第一回動軸8には回動軸受ブッシュ28が圧入され、該回動軸受ブッシュ28を介しテンションレバー3が、回動自在に支持されている。そして、ガバナレバー軸9回りに回動自在に設けた三つのレバー、アングライヒレバー1と、ガバナレバー2と、テンションレバー3とから、ガバナレバー仕組50が構成される。
【0014】
テンションレバー3の上部には、トルク制御用のアングライヒスプリング仕組40が設けられている。アングライヒスプリング仕組40では、テンションレバー3に対して摺動自在に挿入されるアングライヒシフタ7が、該仕組40に設けるアングライヒスプリング6により、アングライヒレバー1側へ付勢されている。アングライヒシフタ7は、アングライヒレバー1の上部に当接している。アングライヒスプリング仕組40の構成については、詳しくは後述する。
【0015】
ガバナレバー2は、その上端部がリンク20を介して燃料噴射ポンプのコントロールラックに連結されている。そして、該ガバナレバー2によりリンク20を介してコントロールラックを移動させることにより、燃料噴射ポンプの燃料噴射量が変化するように構成している。図1に示すように、ガバナレバー軸9に対してガバナレバー2が左回りに回動する方向を、増量方向Aとする。ガバナレバー2が増量方向Aに回動すると、リンク20、前記コントロールラックを介して、燃料噴射ポンプの燃料噴射量が増量される。また、ガバナレバー軸9に対してガバナレバー2が右回りに回動する方向を、減量方向Bとする。ガバナレバー2が減量方向Bに回動すると、燃料噴射量が減量される。
【0016】
また、テンションレバー3は、ガバナレバー軸9より上方に位置する部分が連結板44及びガバナスプリング4を介して、スプリングレバー15の先端部に連結されている。該スプリングレバー15の基端部は前記ガバナレバー軸9と平行なコントロールレバー軸21の一端部に固定されている。該コントロールレバー軸21の他端部にはコントロールレバー14が連結されている。該コントロールレバー14には図示しない操作機構が接続され、該操作機構によりコントロールレバー14を回動操作すると、コントロールレバー軸21、スプリングレバー15、ガバナスプリング4、及び連結板44を介してテンションレバー3が回動される。
【0017】
テンションレバー3が増量方向Aへ回動されると、アングライヒスプリング仕組40を介して、アングライヒレバー1が増量方向Aへ回動される。アングライヒレバー1の下端部とガバナレバー2の下端部とは連結スプリング12により連結されているので、アングライヒレバー1と一体的にガバナレバー2が増量方向Aへ回動して、コントロールラックを燃料増量方向へ移動させる。
【0018】
テンションレバー3の下端部とアングライヒレバー1の下端部との間には、始動スプリング11が圧縮状態で介装されている。アングライヒレバー1の下端部をガバナウェイト5側へ付勢して、ガバナレバー2を燃料増量側へ移動可能とし、始動増量を確保するようにしている。このように、始動時における燃料噴射量を増量することで、始動性能の向上を図っている。
【0019】
また、ガバナハウジング19には、アングライヒレバー1の上端部に当接する始動時噴射量調整ボルト17が取り付けられている。該始動時噴射量調整ボルト17はアングライヒレバー1の増量方向Aへの回動量を規制して、始動時噴射量の調整を可能としている。該始動時噴射量調整ボルト17はガバナハウジング19の外部から操作可能であり、調整後はキャップ17aを被装してユーザー側等で不用意な調整が行われることを防止している。このように、始動時噴射量調整ボルト17により始動時噴射量の調整を可能とすることで、始動時噴射量を適正にして、エンジンの始動立ち上がり時の黒煙排出の抑制を図ることができる。
【0020】
また、ガバナハウジング19における始動時噴射量調整ボルト17の上方には、テンションレバー3の回動動作位置を規制する噴射量制限ボルト18が取り付けられている。該噴射量制限ボルト18はテンションレバー3の上端部に当接可能であり、テンションレバー3が噴射量制限ボルト18に当接すると、該テンションレバー3のそれ以上の増量方向Aへの回動が規制される。該噴射量制限ボルト18はガバナハウジング19の外部から操作可能であり、調整後はキャップ18aを被装してユーザー側等で不用意な調整が行われることを防止している。これにより、燃料噴射ポンプの燃料噴射量が制限され、最大出力が規制される。
【0021】
アングライヒスプリング仕組40について、図1から図4を用いて説明する。図3はアングライヒシフタ7を示す斜視図であり、図4はアングライヒ調整ボルト16を示す斜視図である。テンションレバー3には、図1、図2に示すように、トルク制御用のアングライヒスプリング仕組40が設けられている。ガバナ30には、アングライヒスプリング仕組40の調整機構60が内蔵されており、該調整機構60は前記仕組40に付設されている。アングライヒスプリング仕組40および調整機構60は、両者共テンションレバー3の上部に設けられている。
【0022】
テンションレバ―3には、図1に示すように、カム軸23と平行な方向に挿入孔3aが形成されており、該挿入孔3aに、アングライヒシフタ7が挿入されている。挿入孔3aの後端部には、ネジ42が螺合固定されている。
【0023】
アングライヒシフタ7は、図3に示すように、挿入側の先端より後端にかけて、軸部7a・7b、円盤部7c、一対となる当接部7d・7dが設けられている。円盤部7cの後端には、前記当接部7d・7dが設けられると共に、該当接部7d・7d間には間隙が形成されると共に、該シフタ7の挿入時において、上方から下方に行くに従い肉厚となる傾斜部7eが形成されている。本実施例では傾斜部7eを平面で形成しているが、凸曲面で形成しても良い。当接部7d・7dの後端面は、アングライヒレバー1との当接部位である。また、傾斜部7eは、ノッチ式の調整用回動部であるアングライヒ調整ボルト16との当接部位である。これらについては後述する。
【0024】
前記挿入孔3aの内径は、アングライヒシフタ7の円盤部7cの外径と同径である。また、前記ネジ42には、前記軸部7aを摺動自在とする挿通孔が設けられている。つまり、アングライヒシフタ7は挿入孔3a内を摺動可能である。また、ネジ42の挿入側(前側)端面と、アングライヒシフタ7の円盤部7cの挿入側(後側)端面との間には、アングライヒスプリング6が設けられている。そして、アングライヒスプリング6は、アングライヒシフタ7を前側に付勢している。
【0025】
アングライヒスプリング仕組40の調整機構60には、工具等により調整可能なノッチ式の調整用回動部であるアングライヒ調整ボルト16が設けられている。テンションレバ―3には、図1に示すように、上下方向に挿入孔3bが形成されており、該挿入孔3bに、前記アングライヒ調整ボルト16が挿入される。挿入孔3bの下端部には雌ねじ3cが形成されており、アングライヒ調整ボルト16の先端に形成されるネジ部16aと螺合する。
【0026】
アングライヒ調整ボルト16は、図4に示すように、挿入側の先端より後端にかけて、ネジ部16a、軸の外周面がテーパ状であるテーパ部16bと、同じく軸の外周面にノッチが形成されるノッチ部16cが設けられ、ノッチ部16cの後方には、ボルト頭16dが設けられている。テーパ部16bは、前記アングライヒシフタ7の傾斜部7eとの当接部位である。また、ノッチ部16cは本実施例では、断面形状が正六角形となるように、ノッチ(刻み目)が形成されている。ボルト頭16dの後端面には、外周の直径上に溝15eが形成されており、該溝15eにマイナスドライバー等の工具の先端を挿入して、該工具によりアングライヒ調整ボルト16を回動可能としている。
【0027】
以上構成により、テンションレバー3よりアングライヒレバー1側へ付勢されるアングライヒシフタ7の突出量が、アングライヒ調整ボルト16により規制される。具体的には、アングライヒ調整ボルト16を工具により回動させると、該調整ボルト16がアングライヒシフタ7に対して直角方向に上下動し、アングライヒシフタ7の軸方向への前記テーパ部16bの突出量が変化する。そして、テーパ部16bに前記傾斜部7eで当接するアングライヒシフタ7が、テーパ部16bの突出量に応じて前後位置(自らの軸方向での位置)を変化させる。
【0028】
アングライヒスプリング仕組40を設けたガバナ30におけるトルク制御について、図1、図2、図5、図6を用いて説明する。図5はアングライヒレバー1のストロークの様子を示す図であり、図6はカム軸23の回転数とコントロールラック27の位置との対応関係を示す図である。
【0029】
アングライヒレバー1には、次のような力が作用している。アングライヒレバー1とテンションレバー3との間に設けた始動スプリング11は、アングライヒレバー1に増量方向Aへ付勢する力を加えている。この力はエンジンの始動時にのみ必要な力であり大きさは小さく、負荷発生時のトルク制御による燃料増量には影響しないため、以下では無視する。エンジンが回転している状態においては、スリーブ25は、カム軸23の回転より生じる遠心力により、アングライヒレバー1に減量方向Bへ押圧する力Nを加える。また、テンションレバー3に設けたアングライヒスプリング仕組40において、アングライヒスプリング6は、アングライヒシフタ7に増量方向Aへ付勢する力Fを加えている。アングライヒシフタ7は前記付勢力Fで、アングライヒレバー1を増量方向Aに押圧する。
【0030】
アングライヒレバー1は、後述の構成(当て金26およびアングライヒ調整ボルト10)により、テンションレバ―3に当接可能である。スリーブ25に押圧されてアングライヒレバー1がテンションレバ―3に当接すると、テンションレバ―3に作用するガバナスプリング4の付勢力(以下ガバナスプリング力)が、アングライヒレバー1に作用する。つまり、アングライヒレバー1は、減量方向Bへ作用するスリーブ25による押圧力Nと、増量方向Aへ作用するアングライヒスプリング6の付勢力Fおよびガバナスプリング力との大小により、自らの回転方向が決定される。特に、スリーブ25側からの押圧力Nが減少し、テンションレバ―3が噴射量制限ボルト18に当接して回転が制止された状態では、減量方向Bへの押圧力Nと、増量方向Aへの付勢力Fとの大小により、アングライヒレバー1の回転方向が決定される。この状態において、アングライヒレバー1による噴射量増量が行われる。
【0031】
前記アングライヒシフタ7の摺動範囲について説明する。アングライヒシフタ7は、アングライヒレバー1側への摺動は、前述したように、前記アングライヒ調整ボルト16により規制されている。ガバナレバー7の下方で、テンションレバー3には、第二アングライヒ調整ボルト10が設けられている。該調整ボルト10には雄ネジが形成されると共に、テンションレバー3には雌ねじが形成されており、相互が螺合可能である。また、ロックナット29により、第二アングライヒ調整ボルト10がテンションレバー3に締結固定される。第二アングライヒ調整ボルト10は、アングライヒレバー1と当接可能である。該調整ボルト10のスリーブ25側端と、アングライヒレバー1に設けた当て金26とが当接する。そして、第二アングライヒ調整ボルト10のテンションレバー3に対する螺合位置を調節することにより、アングライヒレバー1とテンションレバ―3との当接時におけるアングライヒシフタ7の押し込み量(摺動量)が変化し、アングライヒスプリング6の押圧力(付勢力F)の調整となる。前述したアングライヒレバー1による噴射量増量状態では、スリーブ25による押圧力Nと、アングライヒスプリング6による付勢力Fとの大小で、噴射量の増量が決定される。したがって付勢力Fの調整により、噴射量増量を開始する回転速度の調整が行われる。図6に示すアングライヒスプリング6の増量開始回転速度位置の調整が、第二アングライヒ調整ボルト10の螺合位置の調節により可能である。
【0032】
当て金26と前記調整ボルト10とが当接した状態が、アングライヒレバー1が最大限テンションレバー3側へ回動できる限界である。したがって、この回動位置が、前記アングライヒシフタ7の反アングライヒレバー1側への摺動の限界位置である。
一方、アングライヒシフタ7は、アングライヒレバー1側への摺動は、前述したように、前記アングライヒ調整ボルト16により規制されている。この摺動範囲を、アングライヒシフタ7のストローク幅とする。該ストローク幅は、エンジンが回転して、スリーブ25がアングライヒレバー1を押圧している状態においては、アングライヒレバー1のストローク幅dに等しい。該ストローク幅dを図5(c)に図示する。
【0033】
前述した燃料噴射量の制御(トルク制御)を、エンジンが無負荷・最高回転速度の状態から過負荷状態に移行する際を例にとって説明する。まず、図6の無負荷最高回転速度の位置Hi点では、ガバナウェイト5の遠心力により発生するスリーブ25の押圧力Nと、ガバナスプリング4の張力とが釣り合い、ガバナ30の制御状態にある。次に、徐々に負荷を掛けると、エンジン回転速度の低下と共に、スリーブ25の押圧力Nが低下し、テンションレバ―3はガバナスプリング4の付勢力によって反時計回りに回動し、噴射量が増加される。更に、負荷が増加して回転速度が落ち、図6の定格位置になると、テンションレバ―3は噴射量制限ボルト18に当接して回動が停止する。すなわち、定格出力位置に噴射量が制限されたこととなる。
【0034】
テンションレバ―3が噴射量制限ボルト18に当接した状態では、減量方向Bへの押圧力Nと、増量方向Aへの付勢力Fとの大小により、アングライヒレバー1の回転方向が決定される。この状態において、押圧力Nが付勢力Fよりも大きい間は、図5(a)に示すように、アングライヒシフタ7が反アングライヒレバー側の摺動限界位置に押し込まれたままである。更に、エンジンが過負荷状態に移行すると、カム軸23の回転速度が落ちて、スリーブ25の押圧力Nが小さくなっていく。押圧力Nが小さくなると、図5(b)に示すように、スリーブ25の押圧力Nによる減量方向Bへの力が、アングライヒスプリング6の増量方向Aへの付勢力Fよりも小さくなる。このとき、アングライヒレバー1は、アングライヒシフタ7に押されて増量方向Aへ回動する。アングライヒレバー1が増量方向Aに回動すると、ガバナレバー2、リンク20等を介して、コントロールラックが燃料増量位置に移動し、エンジンのトルク出力が向上する。図6において、カム回転速度が高側から低側に移行すると、押圧力Nが付勢力Fよりも大きい間は、コントロールラックは定格位置にある。図6中でラック位置が定格位置から変動せず、横軸と平行となる部分である。そして、押圧力Nが付勢力Fよりも小さくなると、アングライヒレバー1が増量方向Aに回動して、コントロールラックが燃料増量側に移動する。図6中で傾斜している部分である。
【0035】
過負荷状態が継続して、カム軸23の回転速度が低下して、スリーブ25の押圧力Nが小さくなり続けても、アングライヒシフタ7のアングライヒレバー1側への突出は、アングライヒ調整ボルト16により規制される。図5(c)に示すように、アングライヒシフタ7がアングライヒ調整ボルト16に当接すると、アングライヒシフタ7のアングライヒレバー1側への摺動は停止する。そして、アングライヒレバー1もアングライヒシフタ7に当接した状態で停止する。この状態は、アングライヒスプリング仕組40によって、燃料噴射が最大限増量された状態であり、最大トルクが発揮される状態である。図6において、アングライヒシフタ7の制止によりアングライヒレバー1の回動も制止されて、カム軸の回転速度がさらに低側に移行しても、コントロールラックの位置は変動しない。図6中で、定格位置のラック位置よりも増量側で、ラック位置が一定となる部分である。最大トルク時のラック位置は、アングライヒレバー1のストローク幅dに対応(比例)したストローク幅Dだけ、定格位置より増量側に変動した位置である。なおストローク幅Dは、ガバナレバー2、リンク20等を介して、ストローク幅dの変位に応じて変位する量である。
【0036】
以上において、アングライヒ調整ボルト16の回動操作により、次のような効果がある。アングライヒ調整ボルト16を下側へ移動させて、アングライヒシフタ7の軸上において、テーパ部16bの突出量を増大させると、アングライヒシフタ7のアングライヒレバー1側への突出量が小さくなる。つまり、前記ストローク幅dが小さくなり、アングライヒレバー1の増量方向A側への限界回動位置が、減量方向B側へ変位する。したがって、図6に示すように、アングライヒレバー1のストローク幅dに対応するラック位置のストローク幅Dも小さくなり、最大トルク時のラック位置が、図中二点鎖線で示す位置まで下降する。一方、アングライヒ調整ボルト16を上側へ移動させて、アングライヒシフタ7の軸上において、テーパ部16bの突出量を減少させると、アングライヒシフタ7のアングライヒレバー1側への突出量が大きくなる。つまり、前記ストローク幅dが大きくなり、アングライヒレバー1の増量方向A側への限界回動位置が、さらに増量方向A側へ変位する。したがって、図6に示すように、アングライヒレバー1のストローク幅dに対応するラック位置のストローク幅Dも大きくなり、最大トルク時のラック位置が、図中破線で示す位置まで上昇する。
【0037】
つまり、調整機構60に設けた調整用回動部であるアングライヒ調整ボルト16の回動操作により、エンジンの最大トルクが調整可能とされる。
【0038】
前記調整機構60に備える調整用回動部(アングライヒ調整ボルト16)をノッチ式とした構成について、図1、図2、図7を用いて説明する。図7はノッチプレート62とアングライヒ調整ボルト16との係合構成を示す平面図である。
【0039】
テンションレバー3の前端面の上部には、図1、図2、図7に示すように、ノッチプレート62が固設されている。ノッチプレート62は側面視L字状の部材であり、互いに垂直となる基部62aと係合部62bとの二つの面部より構成される。基部62aがテンションレバ―3の前側に位置し、係合部62bが前記アングライヒ調整ボルト16を挿入する挿入孔3bの上方に位置する。係合部62bには、係合溝62cが形成されており、係合部62bは平面視で二股に分岐した形状である。係合溝62cは端側(後側)より奥側(前側)にかけて左右幅が均一で左右が平行に形成されると共に、奥部で前記均一部よりも幅広に形成されている。また、アングライヒ調整ボルト16のノッチ部16cは、ノッチによる面が、調整ボルト16の軸心に対して平行に形成されている。したがって、係合部62bにアングライヒ調整ボルト16のノッチ部16cを係合可能である。また、係合部62bは薄板状に形成されている。このため、該係合部62bの弾性を利用して、アングライヒ調整ボルト16を係合溝62cに係合させた状態で、アングライヒ調整ボルト16の回動が可能である。つまり、ノッチ部16cのノッチ面が係合溝62cの左右に対して平行な状態で、アングライヒ調整ボルト16は係合部62bに安定的に保持されて、位置決めされる。また、この状態で、係合部62bの弾性に抗してアングライヒ調整ボルト16を回動させると、再びノッチ部16cのノッチ面が係合溝62cの左右に対して平行となる位置で、安定的に保持される。本実施例では、ノッチ部16cは断面が六角形状であり、60度毎に安定的な保持位置となる。つまり、アングライヒ調整ボルト16における一回転当りのノッチ回数は、六である。
【0040】
アングライヒ調整ボルト16は、以上構成により、調整機構60のケーシングでもあるテンションレバ―3より部分的に突出させた配置となる。該調整ボルト16のボルト頭16dは、上方を向いている。一方、ガバナハウジング19において、ボルト頭16dに対向する壁には、アングライヒ調整ボルト16を工具等により調整するための貫通孔32が、設けられている。このため、アングライヒ調整ボルト16を、ガバナハウジング19の外部より調整可能である。本実施例では、ガバナハウジング19に貫通孔32を設け、該貫通孔32を、後述の皿型プラグ22により封止する構成としているが、この構成に限定されるものではない。アングライヒ調整ボルト16を外部より調整可能とする構成としては、例えば、ガバナハウジング19の一角が、ボルト締結等により着脱可能として、内部を開放可能に構成したものでもよい。特に、アングライヒ調整ボルト16を、テンションレバ―3より部分的に突出させた配置とすることで、ガバナハウジング19の一部を開放するだけで、ドライバー等の工具により、アングライヒ調整ボルト16の調整が可能である。ガバナハウジング19の開放後に、アングライヒ調整ボルト16の調整のために、ガバナハウジング19内の部材を分解して、調整用のスペースを確保する必要がない。
【0041】
アングライヒスプリング仕組40に設けるアングライヒシフタ7と、調整機構60に設けるアングライヒ調整ボルト16の構成により、次の作用がある。アングライヒ調整ボルト16のネジ部16aのネジピッチと、テーパ部16bのテーパ角度θとにより、該調整ボルト16の一回転当りのアングライヒシフタ7の摺動量が決定される。特に、テーパ角度θを0度に近づけるにつれ、調整ボルト16の一回転当りのシフタ7の摺動量が小さくなる。なお、テーパ部16bのテーパ角度θと、シフタ7の傾斜部7eの傾斜角度とは、同一とされる。また、調整ボルト16は、ノッチ部16cと係合部62bとの構成により、一回転毎に複数のノッチ回数がある。
【0042】
したがって、以上の効果として、アングライヒ調整ボルト16の回動操作により、ノッチ式(目盛り的)に、回動位置が調節可能であると共に、ネジピッチとテーパ角度θとの選択により、アングライヒシフタ7の摺動量を極微調整可能である。詳しくは後述するが、シフタ7によりアングライヒレバー1の回動範囲が制限され、アングライヒレバー1とガバナレバー2との係合により、ガバナレバー2の回動位置により、燃料噴射量が変化される。つまり、シフタ7の摺動量を極微調整可能とすることで、燃料噴射量の極微調整が可能である。加えて、ノッチ部16cのノッチ回数、ネジ部16aのネジピッチ、テーパ部16bのテーパ角度θの選択により、異なる調整量のアングライヒ調整ボルト16を構成することができる。異なる調整量のアングライヒ調整ボルト16により、異なるパターンで、燃料噴射量の極微調整が可能である。そして、燃料噴射量の極微調整化により、エンジンの最大トルク(出力)の微調整による厳しい排気ガス規制のクリアーと、かつ、ドライバー等の工具でのワンタッチ操作による作業性の改善が図られる。
【0043】
以上をまとめると、本実施例のガバナ30は、まず、ガバナレバー軸9と、コントロールレバー軸21とを備えた、二軸式のディーゼル機関用メカニカルガバナに構成されている。また、ガバナ30には、ガバナレバー仕組50と、トルク制御手段としてのアングライヒスプリング仕組40とが設けられている。ガバナレバー仕組50には、アングライヒレバー1、ガバナレバー2、テンションレバー3が設けられている。テンションレバー3に、アングライヒスプリング仕組40が設けられて、ガバナレバー仕組50を構成する各レバーやリンク20等を介して、燃料噴射量ポンプの最大噴射量が制御される。加えて、アングライヒスプリング仕組40の調整機構60が、ガバナ30には内蔵される。調整機構60には、工具等により調整可能な、ノッチ式の調整用回動部であるアングライヒ調整ボルト16を備えている。アングライヒ調整ボルト16は、調整機構60のテンションレバ―3より部分的に突出させた配置としており、ガバナハウジング19に貫通孔32を設ける等により、外部から、ドライバー等の工具による調整が可能である。調整機構60の調整時に、ガバナ30に内蔵する他の部材を分解するなどの必要も無い。
【0044】
このため、パーシャル(軽負荷域)でのトルク復帰率の良いアングライヒスプリング付きガバナにおいて、エンジンを運転しながら、最大トルク(出力)の調整が可能である。したがって、厳しい排気ガス規制に対応し、クリーンなエンジンで、且つ、良好なパーシャル復帰率によってエンストが発生しないようなトルク調整を、作業者が能率良く快適に行うことができる。加えて、ドライバー等の工具によるワンタッチ調整で、調整が可能であるので、作業性の改善が実現され、エンジン生産の低コスト化が図られる。
【0045】
次に、調整機構60の耐久性を向上させる構造について、図1を用いて説明する。図1に示すように、ノッチプレート62とアングライヒ調整ボルト16との間には、付勢部材であるスプリング63が設けられている。スプリング63の配設位置は、より具体的には、ノッチプレート62の係合部62b上面と、前記アングライヒ調整ボルト16のボルト頭16dとの間である。そして、ノッチプレート62とアングライヒ調整ボルト16との間に、スプリング63の付勢力が作用するようにしている。
【0046】
このため、ノッチプレート62と、ノッチ式の調整用回動部であるアングライヒ調整ボルト16との間の付勢力により、テンションレバ―3とアングライヒ調整ボルト16との当接部のガタが除去されて、エンジンの振動に起因するアングライヒ調整ボルト16のネジ部16aの摩耗が防止される。
【0047】
次に、前記貫通孔32の封止手段について、図1、図2を用いて説明する。前述したように、ガバナハウジング19において、ボルト頭16dに対向する壁には、アングライヒ調整ボルト16を工具等により調整するための貫通孔32が、設けられている。貫通孔32は円形状であり、ガバナ30内部側の第一開口部32aと、第一開口部32aと連通し、ガバナ30の外部側に設けられる第二開口部32bとを備えている。第二開口部32bは第一開口部32aよりも大径に形成されている。第二開口部32bには、封止部材である皿形プラグ22が嵌め込まれて、貫通孔32を封止可能としている。皿型プラグ22は、球面の一部を切り取ったような形状であり、自らの有する弾性に抗して、自らの外周よりもやや狭い孔に嵌め込むことが可能である。そして、一旦嵌め込むと、自らの有する弾性により前記孔に突っ張るため、脱落することがない。また、封止部材としては、皿型プラグ22に限定されるものではなく、一旦嵌め込むと容易に脱落することのない部材であれば、他の部材であってもよい。
【0048】
皿型プラグ22の貫通孔32への嵌め込みは、ガバナ30を備えるエンジンの製造時等において、前記調整機構60の調整の終了後に行われる。また、皿型プラグ22の弾性に抗しての嵌め込みを行うため、人力ではなく機械的に、嵌め込み作業が行われる。
【0049】
このため、調整機構60の調整の終了後は、皿型プラグ22等の封止部材により貫通孔32が、人力では開放が不可能な程度に封印され、解除が容易にできない。加えて、安価な部品で容易に装着できる。米国のEPA規制においては、排気ガスの規制を守るためエンジンの性能に及ぼす部位、特に燃料噴射量に関係するものは封印し、市場で容易に短時間で解除変更できないことが法制化されているが、本発明の構成はこの規制に準拠している。
【0050】
【発明の効果】
請求項1記載の如く、ガバナレバー軸(9)とコントロールレバー軸(21)とを設けた二軸式のディーゼル機関用メカニカルガバナにおいて、ガバナレバー仕組(50)をガバナレバー(2)と、テンションレバー(3)と、アングライヒレバー(1)とを備えた構成とし、該テンションレバー(3)にトルク制御用のアングライヒスプリング仕組(40)を設けて、燃料噴射ポンプの最大噴射量を制御する構成とすると共に、該アングライヒスプリング仕組(40)の調整機構を内蔵し、該調整機構は、回動操作により調節可能なノッチ式の調整用回動部(16)を備え、該アングライヒスプリング仕組(40)は、アングライヒスプリング(6)により、アングライヒレバー(1)側へ付勢されるアングライシフタ(7)により構成し、該アングライヒシフタ(7)には、挿入時において上方から下方に行くに従い肉厚となる傾斜部(7e)を形成し、該傾斜部(7e)に前記ノッチ式調整用回動部(16)のテーパ部(16b)を当接させて構成し、該調整機構をガバナハウジング(19)の外部より調整可能としたので、パーシャル復帰率の良いアングライヒスプリング付きガバナにおいて、エンジンを運転しながら、最大トルク(出力)の調整が可能である。したがって、厳しい排気ガス規制に対応し、クリーンなエンジンで、且つ、良好なパーシャル復帰率によってエンストが発生しないようなトルク調整を、作業者が能率良く快適に行うことができる。
加えて、ドライバー等の工具によるワンタッチ調整で、調整が可能であるので、作業性の改善が実現され、エンジン生産の低コスト化が図られる。
【0051】
請求項2記載の如く、前記ノッチ式の調整用回動部は、軸の先端にネジを設けると共に、軸の外周面上にテーパ部とノッチ部とを設けたので、 調整用回動部の回動操作により、ノッチ式(目盛り的)に、調整用回動部の回動位置が調節可能であると共に、ネジピッチとテーパ角度との選択により、アングライヒスプリング仕組に設けるアングライヒシフタの摺動量を極微調整可能である。アングライヒシフタの摺動量を極微調整可能とすることで、燃料噴射量の極微調整が可能である。
加えて、テーパ部のノッチ回数、ネジ部のネジピッチ、テーパ部のテーパ角度の選択により、異なる調整量のアングライヒ調整ボルトを構成することができる。異なる調整量のアングライヒ調整ボルトにより、異なるパターンで、燃料噴射量の極微調整が可能である。
そして、燃料噴射量の極微調整化により、エンジンの最大トルク(出力)の微調整による厳しい排気ガス規制のクリアーと、かつ、ドライバー等の工具でのワンタッチ操作による作業性の改善が図られる。
【0052】
請求項3記載の如く、前記調整機構に、前記ノッチ式の調整用回動部のノッチ部と係合するノッチプレートを設け、該調整用回動部とノッチプレートとの間に、付勢部材を設けたので、ノッチプレートと、ノッチ式の調整用回動部との間に、ダンパーが構成される。該ダンパーにより、アングライヒスプリング仕組に設けるアングライヒシフタとアングライヒ調整ボルト16との当接部のガタが除去されて、前記調整用回動部に形成したネジ部の摩耗が防止される。
【0053】
請求項4記載の如く、ガバナハウジングに、前記ノッチ式の調整用回動部を外部より調整するための貫通孔を設け、該貫通孔を封止部材により封止可能としたので、調整機構の調整の終了後は、皿型プラグ等の封止部材により貫通孔が、人力では開放が不可能な程度に封印され、解除が容易にできない。加えて、安価な部品で容易に装着できる。
米国のEPA規制においては、排気ガスの規制を守るためエンジンの性能に及ぼす部位、特に燃料噴射量に関係するものは封印し、市場で容易に短時間で解除変更できないことが法制化されているが、本発明の構成はこの規制に準拠している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例であるガバナ30を示す側面断面図である。
【図2】 同じく正面断面図である。
【図3】 アングライヒシフタ7を示す斜視図である。
【図4】 アングライヒ調整ボルト16を示す斜視図である。
【図5】 アングライヒレバー1のストロークの様子を示す図である。
【図6】 カム軸23の回転数とコントロールラック27の位置との対応関係を示す図である。
【図7】 ノッチプレート62とアングライヒ調整ボルト16との係合構成を示す平面図である。
【図8】 従来のアングライヒスプリング付きガバナの一例を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 アングライヒレバー
2 ガバナレバー
3 テンションレバー
9 ガバナレバー軸
16 アングライヒ調整ボルト(ノッチ式調整用回動部)
16a ネジ部
16b テーパ部
16c ノッチ部
19 ガバナハウジング
21 コントロールレバー軸
22 皿型プラグ
30 ガバナ
32 貫通孔
40 アングライヒスプリング仕組
50 ガバナレバー仕組
60 調整機構
62 ノッチプレート
63 スプリング(付勢部材)

Claims (4)

  1. ガバナレバー軸(9)とコントロールレバー軸(21)とを設けた二軸式のディーゼル機関用メカニカルガバナにおいて、ガバナレバー仕組(50)をガバナレバー(2)と、テンションレバー(3)と、アングライヒレバー(1)とを備えた構成とし、該テンションレバー(3)にトルク制御用のアングライヒスプリング仕組(40)を設けて、燃料噴射ポンプの最大噴射量を制御する構成とすると共に、該アングライヒスプリング仕組(40)の調整機構を内蔵し、該調整機構は、回動操作により調節可能なノッチ式の調整用回動部(16)を備え、該アングライヒスプリング仕組(40)は、アングライヒスプリング(6)により、アングライヒレバー(1)側へ付勢されるアングライシフタ(7)により構成し、該アングライヒシフタ(7)には、挿入時において上方から下方に行くに従い肉厚となる傾斜部(7e)を形成し、該傾斜部(7e)に前記ノッチ式調整用回動部(16)のテーパ部(16b)を当接させて構成し、該調整機構をガバナハウジング(19)の外部より調整可能とした、ことを特徴とするディーゼル機関用メカニカルガバナ。
  2. 前記ノッチ式調整用回動部(16)は、軸の先端にネジを設けると共に、軸の外周面上にテーパ部(16b)とノッチ部(16c)とを設けた、ことを特徴とする請求項1に記載のディーゼル機関用メカニカルガバナ。
  3. 前記調整機構に、前記ノッチ式調整用回動部(16)のノッチ部(16c)と係合するノッチプレート(62)を設け、該調整用回動部(16)とノッチプレート(62)との間に、付勢部材(63)を設けた、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のディーゼル機関用メカニカルガバナ。
  4. ガバナハウジング(19)に、前記ノッチ式調整用回動部(16)を外部より調整するための貫通孔(32)を設け、該貫通孔(32)を封止部材(22)により封止可能とした、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のディーゼル機関用メカニカルガバナ。
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