JP2001279206A - 粘着部材及びその製造方法 - Google Patents
粘着部材及びその製造方法Info
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Abstract
って安定して使用することができる粘着部材及びその製
造方法を提供する。 【解決手段】 粘着性ゴム層を有する粘着部材であっ
て、前記ゴム層が、ブチルゴム、ブチルゴムを一成分と
して含有するブレンドゴム、シリコーンゴム、及びポリ
ウレタンから選択された材料からなり、且つ当該ゴム層
の表面が研磨面で表面粗さRzが1〜40μmの間の所
定の値に調整する。
Description
し、テレホンカード、プリペイドカード、キャッシュカ
ード等のカード類又は紙幣、切符等に印刷を行うカード
類印刷機、又は一般的なプリンタ、複写機等において被
印刷物の付着物を除去するためのクリーニング機能を有
し、また、重送を防止する粘着部材に関する。
ャッシュカード等のカード類、あるいは紙幣、切符等を
搬送しながら印刷を行うカード類印刷機、または一般的
なプリンタ、電子写真複写機等には、被印刷物をクリー
ニングするための粘着部材が用いられている。すなわ
ち、このような被印刷物は静電気等により表面に埃等が
付着し易く、印刷品質が低下するので、このような問題
を解消するために、被印刷物の表面に付着したゴミ、埃
等をクリーニングするロール、シート、ベルトなどの粘
着部材が用いられるようになってきた。
ロールとしては、ゴム硬度が、JIS Aで30〜50
°のポリウレタンゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム等
で成形したもの、または、クロロプレンゴム(CR)、
EPDM等のゴム層の表面にポリウレタンゴム、シリコ
ーンゴム等をコーティングして粘着性を付与したものが
知られている。さらに、粘着成分を配合することにより
粘着性を出した粘着部材も知られている。
たクリーニング機能を有する粘着部材は、材料ゴムが有
する本来の粘着性をクリーニング機能として用いている
ため、クリーニング機能が画一的であり、機器の特性に
合わせて、粘着性の程度を柔軟に調整することができな
かった。従って、粘着性が高すぎる場合には被印刷物の
巻き込みが発生し、また、粘着性が低すぎると、ゴミ、
埃等を十分に除去できず、また、重送を防止できないと
いう問題がある。
ものについては、配合剤の分量等の調整によって初期の
粘着性は比較的容易に変更できるが、長期的な使用によ
って粘着性が変化しやすく、また、ブリードによって被
印刷物への印刷品質を低下させてしまうという問題があ
る。
は、製造コストが高く、また、層間剥離が生じやすく耐
久性が悪いという問題がある。このような問題から、粘
着部材を頻繁に交換する必要が生じるため、さらに手間
やコストがかかるという問題がある。さらに、理想的な
粘着性を得るためには種類の異なる粘着層を有するもの
を各種用意しなければならず、製造工程が煩雑であり、
手間及びコストがかかるという問題がある。
粘着性を長期に亘って有し、長期に亘って安定して使用
することができる粘着部材及びその製造方法を提供する
ことを課題とする。
明の第1の態様は、粘着性ゴム層を有する粘着部材であ
って、前記ゴム層が、ブチルゴム、ブチルゴムを一成分
として含有するブレンドゴム、シリコーンゴム、及びポ
リウレタンから選択された材料からなり、且つ当該ゴム
層の表面が研磨面で表面粗さRzが1〜40μmの間の
所定の値に調整されていることを特徴とする粘着部材に
ある。
て、前記ゴム層のゴム硬度が、JIS A 10〜70
°Hsであることを特徴とする粘着部材にある。
様において、前記ゴム層が、ゴム材料100重量部に対
して充填剤を10〜200重量部含有することを特徴と
する粘着部材にある。
層を有する粘着部材であって、前記ゴム層を、ブチルゴ
ム、ブチルゴムを一成分として含有するブレンドゴム、
シリコーンゴム、及びポリウレタンから選択された材料
で成形する工程と、前記ゴム層の表面粗さRzが1〜4
0μmの間の所定の値になるように研磨して粘着性の程
度を調整する工程とを具備することを特徴とする粘着部
材の製造方法にある。
て、前記ゴム層を成形する際に充填剤の含有量及びゴム
硬度を所定の範囲に設定することにより粘着性を調整す
ることを特徴とする粘着部材の製造方法にある。
料を使用すると共にその表面を所定の表面粗さに研磨す
ることにより粘着性を所望の程度に調整したものであ
る。また、ゴム材料を調製する際にゴム硬度、充填剤の
含有量を適宜変化させることにより粘着性を調整できる
のは勿論である。
チルゴム、ブチルゴム/EPDMのブレンドゴムなどの
ブチルゴムを一成分として含有するブレンドゴム、シリ
コーンゴム、及びポリウレタンなどから選択された材料
と用いることができる。
10〜90°Hs、好ましくはJIS A 10〜7
0°Hs、さらに好適にはJIS A 10〜50°H
sであるのが望ましい。
に対して充填剤を10〜200重量部、好ましくは50
〜100重量部含有するのが望ましい。なお、充填剤と
しては、カーボン、ホワイトカーボン(シリカ)などを
用いることができる。
により粘着性を調整する。すなわち、表面粗さRzを大
きく研磨すれば、粘着性を低下させることができる。こ
こで、表面粗さRzは1〜40μmの範囲で調整するの
が好ましい。表面粗さをこれ以上大きくするとクリーニ
ング性を発揮する粘着性が損なわれてしまうからであ
る。
面粗さを所定の値にすることにより、粘着性を所望の範
囲に調整することができ、ゴム材料、配合の選択、特
に、充填剤の配合量の変化による粘着性の調整と併せ
て、要求されるクリーニング性能に応じた製品を比較的
容易に製造することができる。
ルト状、シート状等、形態は特に限定されず、その製造
方法も特に限定されない。また、本発明の粘着部材の粘
着性は、材料本来の性質と表面粗さ、ゴム硬度により調
整されているので、ゴミ、埃等が付着してもアルコール
等で清浄すれば元の粘着性を保つことができる。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
した直径8mmの金属製シャフト20の周囲に円筒状の
ゴム成形体(ゴム硬度:JIS Aで40°)30を1
70℃で8分間電熱プレス成形し、図1に示すような粘
着部材10を得た。この表面を研磨して表面粗さRzを
10μmとしたものを実施例1の粘着ロールとした。
を変更することにより、表面粗さRzを40μmとした
ものを実施例2の粘着ロールとした。
を変更することにより、表面粗さRzを5μmとしたも
のを実施例3の粘着ロールとした。
をJIS Aで20°とし、表面粗さRzを10μmと
したものを実施例4の粘着ロールとした。
をJIS Aで60°としたものを実施例5の粘着ロー
ルとした。
140重量部、ゴム硬度をJIS A で40°Hsと
したものを実施例6の粘着ロールとした。
200重量部、ゴム硬度をJIS A で40°Hsと
したものを実施例7の粘着ロールとした。
70重量部、ゴム硬度をJIS A で80°Hsとし
たものを実施例8の粘着ロールとした。
°のシリコーンゴムを電熱プレス成形して円筒状のと同
様の筒状のゴム成形体を得た後、シリコーン製粘着材を
ディッピング法によりコーティングしたものを比較例の
粘着ロールとした。
基板上に載せて500g±50gの荷重を垂直にかけて
1分間放置する。その後、ガラス基板を転がり方向に1
0°傾け、各搬送用粘着ロールが転がり始めるまでの時
間を計測した。5回ずつ繰り返して平均値を求めた。
び比較例の表面粗さ、ゴム硬度及び充填剤量を表2に示
す。
炭酸カルシウム粉末を均一に散布した。散布量は極微量
とし、目安として1mm2当たりに1個程度の粉末量と
した。
ルを荷重をかけない状態で、この上に10cmの距離だ
けゆっくりと転がし、炭酸カルシウム粉末の除去状況か
らクリーニング性能を評価した。
以下の通りである。 ◎:90%以上の粉末を粘着した。 ○:70〜90%以上の粉末を粘着した。 △:40〜60%以上の粉末を粘着した。 ×:10〜30%以上の粉末を粘着した。 ××:粉末の除去量が10%に満たなかった。
ない清浄な平板上にロール紙を広げて静置する。このロ
ール紙上に上述した各実施例および比較例の粘着ロール
を500g±50gの荷重を垂直にかけながら転がし、
紙の巻き込みがないかどうかを確認した。一つのロール
について洗浄を行いながら10回繰り返して試験し、巻
き込み易さを評価した。
準は以下の通りである。 ◎:一回も巻き込みが発生せず、紙離れも非常に良好。 ○:多少くっつき気味だが、一回も巻き込みには至らな
かった。 △:10回試験中1〜3回の巻き込みが発生した。 ×:10回試験中4〜7回の巻き込みが発生した。 ××:10回試験中8回以上の巻き込みが発生した。
μm、ゴム硬度がJIS Aで10〜60°、充填剤量
が10〜200重量部のものは、粘着性があり、クリー
ニング性能に優れ、ロール巻き込みの不具合がないこと
がわかった。なお、実施例8は粘着性、クリーニング性
が良好ではないが、巻き込みが発生しなければクリーニ
ング性能が十分には必要ないプリンタ等、機種によって
使用できる搬送粘着ロールである。
充填剤量の変化により、特に表面粗さとゴム硬度により
粘着性を大きく変化させることができることがあきらか
となった。また、ゴム硬度、充填剤量はある程度の相関
があり、ポリマー、充填剤の種類、可塑剤の添加等によ
り制御しなければならないが、表面粗さは材質に関係な
く制御できるので、所望の程度の粘着性を容易に得るこ
とができることがわかった。
ゴム層を成形した後、表面粗さを所定の値にすることに
より、粘着性を所望の範囲に調整することができ、ゴム
材料、配合の選択、特に、充填剤の配合量の変化による
粘着性の調整と併せて、要求されるクリーニング性能に
応じた製品を比較的容易に製造することができる。
断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 粘着性ゴム層を有する粘着部材であっ
て、前記ゴム層が、ブチルゴム、ブチルゴムを一成分と
して含有するブレンドゴム、シリコーンゴム、及びポリ
ウレタンから選択された材料からなり、且つ当該ゴム層
の表面が研磨面で表面粗さRzが1〜40μmの間の所
定の値に調整されていることを特徴とする粘着部材。 - 【請求項2】 請求項1において、前記ゴム層のゴム硬
度が、JIS A10〜70°Hsであることを特徴と
する粘着部材。 - 【請求項3】 請求項1または2において、前記ゴム層
が、ゴム材料100重量部に対して充填剤を10〜20
0重量部含有することを特徴とする粘着部材。 - 【請求項4】 表面に粘着性ゴム層を有する粘着部材で
あって、前記ゴム層を、ブチルゴム、ブチルゴムを一成
分として含有するブレンドゴム、シリコーンゴム、及び
ポリウレタンから選択された材料で成形する工程と、前
記ゴム層の表面粗さRzが1〜40μmの間の所定の値
になるように研磨して粘着性の程度を調整する工程とを
具備することを特徴とする粘着部材の製造方法。 - 【請求項5】 請求項4において、前記ゴム層を成形す
る際に充填剤の含有量及びゴム硬度を所定の範囲に設定
することにより粘着性を調整することを特徴とする粘着
部材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000097167A JP4656461B2 (ja) | 2000-03-31 | 2000-03-31 | 粘着部材及びその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004209798A (ja) * | 2002-12-27 | 2004-07-29 | Konica Minolta Holdings Inc | インクジェット記録装置 |
JP2008115897A (ja) * | 2006-11-01 | 2008-05-22 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 真空シール機構 |
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CN114179471A (zh) * | 2021-12-15 | 2022-03-15 | 宁波通冠电气自动化设备有限公司 | 一种复合防水膜及其制备方法 |
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-
2000
- 2000-03-31 JP JP2000097167A patent/JP4656461B2/ja not_active Expired - Fee Related
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