JP2001279165A - コーティング剤 - Google Patents

コーティング剤

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潤滑性、離型性、撥水性、耐熱性等に優れ、
かつ被塗物に対する密着性に優れる塗膜を形成するコー
ティング剤の提供。 【解決手段】 シリコーン単位、環状イミド基含有単量
体単位およびその他の単量体単位によって形成された共
重合体からなるコーティング剤。または、(a)シリコ
ーン単位、環状イミド基含有単量体単位およびその他の
単量体単位によって形成された共重合体および(b)
(メタ)アクリロイル基を1個以上有する分子量が10
0〜5,000の化合物からなるコーティング剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコーンの特性
である潤滑性、離型性、撥水性、耐熱性等の性質を発現
し、かつ被塗物に対する密着性に優れたコーティング剤
に関するものであり、特に感熱転写記録フイルムのステ
ィッキング防止のためのコーティング剤として好適なも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、基材表面に潤滑性、離型性、撥水
性、耐熱性等の性質を有するコーティング剤として、各
種のシリコーン系コーティング剤が開発されているが、
例えばシリコーンアルキッドワニス等のシリコーン系ワ
ニスは被塗物に対する密着性が十分でなく、密着性を向
上させるためプライマーを併用している。密着性向上の
ための別な手段として、シリコーンを枝成分とし(メ
タ)アクリル酸アルキル系共重合体を幹成分とするグラ
フト共重合体系のコーティング剤が提案されている(特
開昭60−123518号公報、特開昭63−2276
70号公報)。しかしながら、上記シリコーン系グラフ
ト共重合体を主成分とするコーティング剤は、耐熱性及
び密着性がまだ十分ではない。また、上記シリコーン系
グラフト共重合体を主成分とするコーティング剤は、グ
ラフト共重合体中に少量含まれるグラフト化していない
シリコーンの塗膜表面へのブリードによる問題があるた
め、例えば感熱転写記録フイルムのインク面とは反対の
面(裏面)にスティック防止剤としてコーティングする
と、ロールでの取り扱い時にブリードしたシリコーンが
該フイルムの表面を汚染し、該表面にインキ層を均質に
設けることが困難となる如く、用途的に制限されている
のが現状であった。
【0003】シリコーンのブリードを無くすために、特
開平3−296515号公報に記載されている線状シリ
コーンの片末端にラジカル重合性基を有するマクロモノ
マー(以下、シリコーンマクロモノマーと記す)とイソ
ボルニル(メタ)アクリレートを主成分とする単量体混
合物を共重合して得られるシリコーン系グラフト共重合
体からなるコーティング剤が提案されている。イソボル
ニル(メタ)アクリレートを導入することによりシリコ
ーンのブリードは実質上問題無いレベルまで低減される
が、イソボルニル(メタ)アクリレート主成分とする単
量体混合物をグラフト共重合体中に導入することによ
り、塗膜強度が下がるため、感熱転写記録フイルムのス
ティック防止剤として使用した場合、基材フイルムとの
密着性不良が生じその結果塗膜の一部がサーマルヘッド
に付着し、印字に問題が発生することがあった。
【0004】活性エネルギー線硬化型コーティング剤を
用いた感熱転写記録フイルムのスティック防止剤として
は、分子中に1個以上の(メタ)アクリロイル基を有す
るビニル重合体を用いるコーティング剤の例が知られて
いる(特開平8−258439号公報)。しかしなが
ら、感熱転写記録フイルムのスティック防止においては
通常コーティング膜の膜厚は0.1〜5μm程度と非常
に薄いため、紫外線等の照射により硬化させるとき雰囲
気中の酸素阻害により硬化不良が起こり易く、上記特許
公報開示のコーティング剤の場合も上記理由により満足
な性能のコーティング膜が得られなかった。他方、環状
イミド基を有する低分子の化合物およびその他の易重合
性化合物からなり、活性エネルギー線の照射により硬化
する硬化型組成物が感熱転写記録フイルムのスティック
防止の目的で使用されているが(特開平11−1985
52号公報)、この組成物は低分子の化合物によって構
成されているため、硬化時の体積収縮および加熱された
時の臭いの問題等があり実用的には今一歩であった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は、シリコーン単位、環状イ
ミド基含有単量体単位およびその他の単量体単位によっ
て形成された共重合体からなるコーティング剤であり、
さらには該共重合体からなる感熱転写フイルム背面のス
ティッキング防止コーティング剤である。さらにまた、
本発明は、上記共重合体および(メタ)アクリロイル基
を1個以上有する分子量が100〜5,000の化合物か
らなるコーティング剤である。以下、本発明についてさ
らに詳しく説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における共重合体は、前記
のとおり、シリコーン単位、環状イミド基含有単量体単
位およびその他の単量体単位によって形成される共重合
体であり、これは環状イミド基含有単量体単位およびそ
の他の単量体単位からなるランダム共重合体とシリコー
ンとがブロックまたはグラフト状に結合した化学構造を
有するものである。上記共重合体におけるシリコーン単
位は、種々の方法によって共重合体構成々分として導入
される。すなわち、ラジカル重合性基を有するシリコー
ンマクロモノマーを他の単量体と共重合させる方法、メ
ルカプト基を有するシリコーンの存在下に他の単量体を
ラジカル重合させることにより、重合時の連鎖移動を利
用してランダム共重合体の末端にブロック的にシリコー
ン単位を導入させる方法、および反応性官能基を有する
ランダム共重合体と反応性官能基を有するシリコーンを
化学反応させる方法等が挙げられる。上記のようなラジ
カル重合法を用いる以外に、ヒドロキシル基を有するシ
リコーン、2−ヒドロキシエチルシトラコイミドおよび
他のポリオールと多価イソシアネートを反応させる重縮
合によっても本発明における共重合体を製造することも
できる。共重合体におけるシリコーン単位の好ましい割
合は、共重合体の全構成々分の合計量を基準にして0.
5〜60重量%である。その割合が0.5重量%未満で
あると耐熱性等が向上し難く、一方60重量%を越える
とコーティング剤に一般的に用いられる有機溶剤に対す
る溶解度が劣る。
【0007】まず、ラジカル重合により、シリコーン単
位および環状イミド基含有単量体単位を有する共重合体
を製造する方法について説明する。上記シリコーンマク
ロモノマーとしては、ラジカル重合性基が(メタ)アク
リル基であるものが好ましく、また好ましい分子量はゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー法によるポリス
チレン換算の数平均分子量で、500〜200,000
である。シリコーンマクロモノマーの数平均分子量が5
00未満であると、シリコーンに由来する特性すなわち
潤滑性等の性質が発現し難い。一方、200,000を
超えると、シリコーンマクロモノマーの重合性が劣り未
反応のシリコーンマクロモノマーが残存し易くなる。他
の反応性シリコーンとしては、アミノ基含有シリコー
ン、メルカプト基含有シリコーン、エポキシ基含有シリ
コーン、カルボキシル基含有シリコーン、ヒドロキシル
基含有シリコーンまたはヒドロシリル基含有シリコーン
等が挙げられ、またシリコーンの分子鎖中の任意の部位
にラジカル重合性基の付いたラジカル重合性シリコー
ン、例えばビニル基含有シリコーン、(メタ)アクリロ
イル基含有シリコーンまたはスチリル基含有シリコーン
等も、上記シリコーンマクロモノマーと同様に使用でき
る。シリコーンとしては、ポリジメチルシロキサン、ポ
リジエチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサ
ン、ポリジフェニルシロキサン等が挙げられる。
【0008】本発明における共重合体中の環状イミド基
含有単量体単位の好ましい割合は、共重合体の全構成々
分の合計量を基準にして、5〜99.5重量%である。
環状イミド基含有単量体単位の割合が5重量%より少な
い場合は、塗膜に活性エネルギー線の照射をしても十分
な塗膜強度が得られ難く、一方99.5重量%を越える
と塗膜表面の潤滑性、離型性が不足することがある。環
状イミド基含有単量体としては、下記一般式(1)で表
されるマレイミド基を有する化合物が好ましい。
【0009】
【化1】 〔上記式(1)において、R1 及びR2 は、それぞれ独
立した水素原子または炭素数4以下のアルキル基である
か、又はR1 とR2 が結合して不飽和又は飽和の5又は
6員環を形成している。〕 R1 及びR2 としては、それらが結合して不飽和又は飽
和の5又は6員環を形成していることが好ましく、具体
的には、基−CH2 CH2 CH2 −、基−CH=CHC
2 −、基−CH2 CH2 CH2 CH2 −、基−CH2
CH=CHCH2−又は基−CH=CHCH=CH−等
であることが好ましい。さらに好ましい環状イミド基含
有単量体は、下記一般式(2)で表されるイミド(メ
タ)アクリレートである。
【0010】
【化2】 〔上記式(2)において、R1 及びR2 は、それぞれ独
立した水素原子または炭素数4以下のアルキル基である
か、又はR1 とR2 が結合して不飽和又は飽和の5又は
6員環を形成している。R3 は炭素数1〜6の直鎖状又
は分岐状アルキレン基であり、R4 は水素原子又はメチ
ル基であり、またnは1〜6の整数である。〕 一般式(2)で表される化合物は、例えば特開昭56−
53119号公報および特開平1−242569号公報
等に開示の公知の方法によって合成することができる。
【0011】一般式(2)に属する化合物の中でも、下
記一般式(3)〜(5)で表される化合物が特に好まし
い。
【化3】 〔式(3)において、R4 及びR5 は水素原子又はメチ
ル基を表し、nは1から6の整数を表す。〕
【0012】
【化4】 〔式(4)において、R4 及びR5 は水素原子又はメチ
ル基を表し、nは1から6の整数を表す。〕
【0013】
【化5】 〔式(5)において、R4 及びR5 は水素原子又はメチ
ル基を表し、nは1から6の整数を表す。]
【0014】本発明における共重合体を形成し得る単量
体としては、上記シリコーン化合物および環状イミド基
含有単量体以外に、以下に挙げるラジカル重合性単量体
がある。共重合体における該ラジカル重合性単量体単位
の好ましい含有量は、0〜94.5重量%である。その
使用量が94.5重量%を越えると、塗膜の耐熱性が低
下し易い。ラジカル重合性単量体としては、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−
プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)ア
クリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブ
チル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレ
ート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレ
ート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)
アクリレート、ジシクロペンテニルエチル(メタ)アク
リレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニ
ル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.
0]デカニル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)
アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、エチレンオキシド変性ヒドロキシ(メタ)ア
クリレート、ラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレ
ート、アクリル酸、メタクリル酸、(メタ)アクリロニ
トリル、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、イタコ
ン酸、マレイン酸、ビニルトリエトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アリルメタ
クリレート、ジアリルフタレート等が挙げられる。
【0015】本発明における共重合体には、ヘキシル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリ
ル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アク
リレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、
ジシクロペンテニルエチル(メタ)アクリレート、ボル
ニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アク
リレート、トリシクロ[5.2.1.0]デカニル(メ
タ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベ
ンジル(メタ)アクリレート等の炭素数が6以上のアル
キル基またはアリール基を有する(メタ)アクリレート
(以下疎水性(メタ)アクリレートという)に基づく繰
り返し単位が、全構成単位の合計量を基準にして10〜
94.5重量%含まれていることが好ましい。疎水性(メ
タ)アクリレート単量体単位を含む共重合体の好ましい
構成は、シリコーン単位0.5〜60重量%、環状イミド
基含有単量体単位5〜99.5重量%、疎水性(メタ)ア
クリレート単量体単位10〜94.5重量%およびその他
の単量体単位0〜84.5重量%である。疎水性(メタ)
アクリレート単量体単位の量が10重量%未満である
と、塗膜を形成させたとき未重合シリーンのブリードが
塗膜表面を汚染し易く、一方94.5重量%を越えると塗
膜表面の硬度が低下し易い。
【0016】ラジカル重合方法としては、ラジカル重合
開始剤を用いる方法が好ましく、また有機溶剤中で重合
させる溶液重合法によるのが更に好ましい。溶液重合法
でラジカル共重合を行う際に好ましい溶剤としては、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エ
ステル系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素系溶剤、イソプロパノール、エタノール、シ
クロヘキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシドおよびヘキサメチルホスホ
アミド等が挙げられ、より好ましくは、ケトン系溶剤、
酢酸エステル系溶剤または芳香族炭化水素系溶剤であ
る。
【0017】ラジカル重合開始剤としては、一般に用い
られているものは使用可能で、具体的には、過硫酸アン
モニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、パーオ
キシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパ
ーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジ
カーボネート、パーオキシエステル、シアノ系のアゾビ
スイソブチロニトリル、非シアノ系のジメチル−2,
2’−アゾビスイソブチレート等が挙げられる。構造の
明確なシリコーン系共重合体が得られる点で、分解温度
の低い有機過酸化物やアゾ系化合物が好ましく、特にア
ゾ系化合物が好ましい。重合開始剤の使用量は、一般に
重合性成分の全重量に対し0. 01〜10重量%が好ま
しく、さらに好ましくは0. 1〜5重量%である。重合
温度としては、50〜150℃が好ましく、さらに好ま
しくは60〜100℃である。重合時間は通常5〜25
時間が好ましい。
【0018】次に、重縮合による共重合体の製造につい
て述べる。重縮合において利用する好ましい反応として
は、ポリエステル化反応およびポリウレタン化反応等が
挙げられる。それらの反応において、重合体にシリコー
ン単位を与える化合物としては末端にヒドロキシル基を
有するシリコーンが挙げられ、また環状イミド含有単量
体単位を導入するための化合物としては2−ヒドロキシ
エチルシトラコイミドまたは2−ヒドロキシエチルフタ
ルイミド等が挙げられる。ポリエステル化反応において
は、ジカルボン酸として例えばコハク酸、アジピン酸、
セバシン酸およびフタル酸等を使用でき、ポリオールと
しては、エチレングリコール、プロピレングリコール、
シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ダイマージオール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリカーボネートジオールおよ
びポリエステルジオールも使用することができる。ポリ
ウレタン化反応においては、上記シリコーン化合物およ
びヒドロキシル基を有する環状イミド含有単量体以外の
ポリオール、例えばエチレングリコール、プロピレング
リコール、シクロヘキサンジメタノール、1,6−ヘキ
サンジオール、ダイマージオール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、ポリカーボネートジ
オールおよびポリエステルジオールも使用することがで
きる。また、ポリイソシアネートとしては、トリレンジ
イソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、
1,6−ヘキサンジイソシアネート3量体、4,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化トリレンジ
イソシアネート、イソホロンホロンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネートおよび水素化キシリレンジ
イソシアネート等が使用できる。重縮合反応の反応条件
等すなわち原料の仕込み割合、温度、圧力および反応時
間等は、従来公知のものを採用することができる。
【0019】ラジカル重合法または重縮合法によって得
られる共重合体は、通常有機溶剤溶液でコーティング剤
として用いられる。上記共重合体とともに、後に詳述す
る(メタ)アクリロイル基を1個以上有する分子量が1
00〜5,000の化合物(以下反応性希釈剤ということ
がある)を併用しても良く、その場合には前記有機溶剤
を使用しなくてもコーティングが可能になる。該共重合
体と反応性希釈剤の好ましい使用割合は、該共重合体2
〜90重量%対反応性希釈剤98〜10重量%である。
共重合体と併用する反応性化合物の分子量が、100未
満であるとその蒸発により環境が汚染され易く、またコ
ーティング剤の取扱い時に作業者の皮膚がかぶれること
がある。一方、該反応性化合物の分子量が、5,000を
越えると、2成分系で用いる場合には粘度が高くなりコ
ーティング性が劣り、また放射線硬化性が低下し易い。
【0020】従来公知のロールコーティング、ダイコー
ティングあるいはナイフコーティング等の方法により、
上記共重合体の有機溶剤溶液または該共重合体と反応性
希釈剤からなる混合液等を金属、プラスチックまたは紙
等の基材表面に塗布し、乾燥することにより優れた表面
物性を有する皮膜が形成される。塗膜厚は適宜選択すれ
ばよいが、好ましくは0.01〜200μmである。感
熱転写記録フィルムの裏面に上記共重合体をコーティン
グすることにより、該裏面の耐熱性を向上させることが
でき、感熱転写記録において加熱ヘッドが前記フィルム
裏面と繰り返し何度も接触しても加熱ヘッドに汚れが付
着し難くなる。上記方法で形成された塗膜は、上記した
ようにそのままでも優れた表面物性を示すが、表面硬度
を上げるために、紫外線、X線または電子線等の活性エ
ネルギー線を照射して共重合体を架橋させても良い。マ
レイミド基を有する共重合体は活性エネルギー線を吸収
することにより、該マレイミド基が光二量化反応を起こ
しその結果共重合体の架橋が起こる。取扱いが比較的容
易な紫外線の光源としては、高圧水銀灯、メタルハライ
ドランプ、キセノンランプ等が挙げられる。
【0021】(メタ)アクリロイル基を1個以上有する
分子量が100〜5,000の化合物としては、例えばア
ミド系モノマー、(メタ)アクリレートモノマー、ウレ
タンアクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート
およびエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられ、そ
れらの具体例は以下のとおりである。本発明においては
(メタ)アクリロイル基を2個以上有する反応性希釈剤
がより好ましい。アミド系モノマーとしては、アクリロ
イルモルホリン等のアミド化合物がある。(メタ)アク
リレートモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルプロピルア
クリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
ト類;フェノキシエチル(メタ)アクリレート等のフェ
ノールのアルキレンオキシド付加物のアクリレート類及
びそのハロゲン核置換体;エチレングリコールのモノま
たはジ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコ
ールのモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリ
コールのモノまたはジ(メタ)アクリレート、トリプロ
ピレングリコールのモノまたはジ(メタ)アクリレート
等の、グリコールのモノまたはジ(メタ)アクリレート
類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートお
よびペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のポ
リオールおよびそのアルキレンオキサイドの(メタ)ア
クリル酸エステル化物、イソシアヌール酸EO変成ジま
たはトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0022】ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
としては、ポリオールと有機ポリイソシアネート反応物
に対して、さらにヒドロキシル基含有(メタ)アクリレ
ートを反応させた反応物等が挙げられる。ここで、ポリ
オールとしては、低分子量ポリオール、ポリエチレング
リコール及びポリエステルポリオール等があり、低分子
量ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、シクロヘキサンジメタノール及び3−メ
チル−1,5−ペンタンジオール等が挙げられ、ポリエ
ーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール及
びポリプロピレングリコール等が挙げられ、ポリエステ
ルポリオールとしては、これら低分子量ポリオール又は
/及びポリエーテルポリオールと、アジピン酸、コハク
酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びテレフタル酸
等の二塩基酸又はその無水物等の酸成分との反応物が挙
げられる。有機ポリイソシアネートとしては、トリレン
ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート及びイソ
ホロンジイソシアネート等が挙げられる。ヒドロキシル
基含有(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
【0023】ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴ
マーとしては、ポリエステルポリオールと(メタ)アク
リル酸との脱水縮合物が挙げられる。ポリエステルポリ
オールとしては、エチレングリコール、ポリエチレング
リコール、シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、プロピレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール及
びトリメチロールプロパン等の低分子量ポリオール、並
びにこれらのアルキレンオキシド付加物等のポリオール
と、アジピン酸、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロフ
タル酸及びテレフタル酸等の二塩基酸又はその無水物等
の酸成分とからの反応物等が挙げられる。エポキシアク
リレートは、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸等の不
飽和カルボン酸を付加反応させたもので、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂のエポキシ(メタ)アクリレート、
フェノールあるいはクレゾールノボラック型エポキシ樹
脂のエポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテルのジ
グリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加反応体等
が挙げられる。
【0024】本発明の組成物を紫外線により硬化させる
場合には、必要に応じて光開始剤あるいは光増感剤を使
用しても良く、光開始剤あるいは光増感剤としては、ベ
ンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチ
ルエーテル及びベンゾインイソプロピルエーテル等のベ
ンゾインとそのアルキルエーテル;アセトフェノン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシアセ
トフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケ
トン及び2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン等のアセ
トフェノン;2−メチルアントラキノン、2−エチルア
ントラキノン、2−ターシャリ−ブチルアントラキノ
ン、1−クロロアントラキノン及び2−アミルアントラ
キノン等のアントラキノン;2,4−ジメチルチオキサ
ントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロ
チオキサントン及び2,4−ジイソピルチオキサントン
等のチオキサントン;アセトフェノンジメチルケタール
及びベンジルジメチルケタール等のケタール;2,4,
6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシ
ド等のモノアシルホスフィンオキシドあるいはビスアシ
ルホスフィンオキシド;ベンゾフェノン等のベンゾフェ
ノン類;並びにキサントン類等が挙げられる。これらの
光開始剤は単独で使用することも、安息香酸系、アミン
系等の光重合開始促進剤と組み合わせて使用することも
できる。
【0025】また、上記共重合体と共に、不飽和ポリエ
ステル系樹脂、フッ素系樹脂を併用しても良い。該共重
合体以外の樹脂の使用量は、該共重合体とこれら樹脂の
合計量を基準にして50重量%以下が望ましい。さら
に、充てん剤、各種安定剤および顔料等の添加剤を添加
しても良く、具体的には各種シリカ類、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化鉄、ガラス繊
維、分散安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収
剤、多価イソシアネート、ポリオキサゾリン、エポキシ
樹脂、アジジリンまたはポリカルボジイミドのような架
橋剤等が挙げられる。
【0026】本発明のコーティング剤をコーティングす
る対象としては、感熱転写記録フイルムの裏面が特に好
ましいが、それ以外に各種のゴム、プラスティック、金
属、セラミックス、ガラス、木材および紙等の各種の材
質の表面にコーティングすることができる。コーティン
グされたものの用途としては、磁気テープ・フイルム、
カセットシート、離型紙、マスキングテープ、粘着テー
プ、菓子カップ、ゴルロール、スタンピングホイル、磁
気カード、ICカード、キャッシュカード、クレジット
カード、プリペードカード、磁気切符等が挙げられる。
また、本発明のコーティング剤の使用目的としては、代
表的には熱転写記録用受像シート画像形成面またはその
背面等に適用される潤滑保護コート剤、落書き防止塗
料、貼紙防止塗料、防汚用塗料、結氷・結露防止塗料及
び高耐候性塗料、樹脂含浸木材用高耐候性コート剤、金
型等の離型剤、石膏用型枠等の離型剤、皮革類の艶出
し、撥水及び防汚コート剤等が挙げられる。
【0027】以下に実施例および比較例を挙げ、本発明
をより具体的に説明する。なお、以下の各例における
「部」は重量部を意味する。
【実施例1】撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入
管、液供給ポンプを備えたフラスコに、メタクリル基変
性シリコーン(信越化学(株)製 X−22−174D
X(分子量5,000))30部、下記式(6)で示さ
れるイミドアクリレート40部、メチルメタクリレート
30部、メチルエチルケトン100部を仕込み、窒素を
バブリングしながら70℃に昇温後、アゾビスイソブチ
ロニトリル1.5部、メチルエチルケトン50部の混合
液を3時間かけて供給し、全量供給後、70℃で更に5
時間加熱して、固形分40%の共重合体溶液(1)を合
成した。
【0028】
【化6】
【0029】得られた共重合体溶液100部を用い、そ
れをメチルエチルケトンで固形分10%に希釈して得ら
れる溶液を、膜厚50ミクロンのポリエステルフイルム
にバーコーターを用いて塗工し、膜厚5ミクロンの共重
合体が塗布されたポリエステルシートを得た。その後、
以下の条件で、紫外線ランプの下に上記塗布物を通過さ
せた。 紫外線照射条件; ランプ:80W/cm集光型高圧水銀ランプ ランプ高さ:10cm コンベアスピード:10m/min 得られたポリエステルシートについて、後記した方法に
より潤滑性、離型性を測定した。また、後記の条件で印
字を行った後のサーマルヘッドのスティック防止層の付
着状況、スティック現象(基材の損傷)、印字された文
字の印字状況をそれぞれ後記の基準で評価して、その結
果を表1に示した。
【0030】
【実施例2】ラジカル重合性成分として、X−22−1
74DXを1部、上記式(6)で示されるイミドアクリ
レートを79部、メチルメタアクリレートを20部とし
た以外は実施例1における重合条件をすべて採用して重
合を行い、固形分40%の共重合体溶液(2)を合成し
た。以下実施例1と同様にしてポリエステルシート上に
塗膜を形成して、該塗膜について性能を評価した。
【0031】
【実施例3】ラジカル重合性成分として、X−22−1
74DXを34部、上記式(6)で示されるイミドアク
リレートを6部、メチルメタアクリレートを60部とし
た以外は実施例1における重合条件をすべて採用して重
合を行い、固形分40%の共重合体溶液(3)を合成し
た。
【0032】
【実施例4】ラジカル重合性成分として、X−22−1
74DXを30部、上記式(6)で示されるイミドアク
リレートを40部、イソボルニルメタアクリレートを3
0部とした以外は実施例1における重合条件をすべて採
用して重合を行い、固形分40%の共重合体溶液(4)
を合成した。
【0033】
【実施例5】ラジカル重合性成分として、X−22−1
74DXを34部、上記式(6)で示されるイミドアク
リレートを6部、イソボルニルメタアクリレートを60
部とした以外は実施例1における重合条件をすべて採用
して重合を行い、固形分40%の共重合体溶液(5)を
合成した。これから得られた硬化塗膜の物性の評価結果
は表2に記載した。
【0034】
【実施例6】実施例1で得られた共重合体溶液(1)5
0部(固形分で20部)、アロニックスM−400〔東
亞合成(株)製、ジペンタエリスリトールのペンタアク
リレートとヘキサアクリレートの混合物(30%対70
%)〕60部およびトリメチロールプロパントリアクリ
レート〔東亞合成(株)製、アロニックスM−309〕
20部を混合してコーティング用組成物を得た。得られ
た組成物を膜厚50ミクロンのポリエテスルフイルム上
にバーコーターで塗工して、膜厚2ミクロンの皮膜を形
成させた。以下、実施例1と同様な方法により紫外線ラ
ンプを照射させてコーテイング皮膜を硬化させ、得られ
た硬化塗膜について同様な潤滑性および離型性を評価し
た。
【0035】
【実施例7】実施例2で得られた共重合体溶液(1)2
00部(固形分で80部)およびアロニックスM−80
60〔東亞合成(株)製、ポリエステルポリアクリレー
ト〕20部を混合してコーティング用組成物を得た。
【0036】
【実施例8】実施例3で得られた共重合体溶液(1)5
0部(固形分で20部)、アロニックスM−400の6
0部、トリメチロールプロパントリアクリレート20部
および光重合開始剤イルガキュア907〔チバガイギー
(株)製、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェ
ニル〕−2−モルフォリノプロパン−1〕0.52部を混
合してコーティング用組成物を得た。
【0037】
【比較例1】ラジカル重合性成分として、上記式(6)
で示されるイミドアクリレートを80部、メチルメタア
クリレートを20部とした以外は実施例1における重合
条件をすべて採用して重合を行い、固形分40%の共重
合体溶液(6)を合成した。該溶液を使用して形成した
硬化塗膜の物性評価結果は表3に記載した。
【0038】
【比較例2】ラジカル重合性成分として、X−22−1
74DXを40部、メチルメタアクリレートを60部と
した以外は実施例1における重合条件をすべて採用して
重合を行い、固形分40%の共重合体溶液(7)を合成
した。
【0039】上記の各例によって得られた塗膜の物性
は、以下の方法により測定した。 [潤滑性の測定]新東科学(株)製表面性測定装置を用
い、次の条件で動摩擦係数(μk)を測定した。 接触子…直径10mmのステンレス製球。 荷重…100g。 移動速度…250mm/min。 温度25℃、湿度60%RH。
【0040】[離型性の測定]コーティング表面にコク
ヨ製セロハンテープ(24mm巾)を圧着し、該セロテ
ープを引張試験機にて引張速度200mm/min、温
度25℃、湿度60%RHの条件下において角度180
度で剥離した時の引張強度(g)により評価した。
【0041】[未重合シリコーンの移行性]片面にコー
ティング剤をコーティングしたポリエステルシートを被
検体とし、このフイルム5枚について、各々が表・裏交
互に接するように重ねたものを2枚のガラス板にはさ
み、40g/cm2荷重下にて60℃で24時間加熱し
た。その後、フイルムのコーティングされていない面に
ついて、ぬれ指数標準液(和光純薬工業(株))製を用
いて表面張力を測定した(JISK6768−1977
に準拠)。測定された表面張力の数字が大きいほど、未
重合シリコーンによるブリードが少ない。実使用で、問
題無い表面張力値は380μN/cm以上である。
【0042】[印字条件] プリンター…カシオ計算機(株)製POSTWORD
HX−1。 印字スピード…5000mm/min。 印字走行距離…1000m。 被転写紙…ベック平滑度50秒の上質紙。
【0043】[サーマルヘッドへのスティック防止層成
分の付着状態の評価]金属顕微鏡(ELIZA製MIC
RO−SCANNER ACE)を使用し、スティック
防止層成分のサーマルヘッドへの付着状態を下記の評価
基準で評価した。 ○:未使用の状態と比べて変化が見られない。 △:アルコールで拭き取ることで、ほぼ未使用の状態に
戻る。 ×:スティック防止層成分がサーマルヘッド面に固着し
ており、アルコールで拭き取ることが出来ない。
【0044】[スティック現象の評価]印字中に、サー
マルヘッド面と接する熱転写シートのスティック防止層
の面が、溶融して、該サーマルヘッドに融着する現象
(スティック現象)を下記の評価基準で評価した。 ○:スティック現象が見られない。 △:スティック現象が少し発生する。 ×:リボンの破断が生じる。
【0045】[印字状態の評価]印字されたパターンの
印字状況を観察し、評価した。 ○:印字漏れ及び余分な印字跡がない。 △:印字漏れはないが、余分な印字跡がまれに発生す
る。 ×:印字漏れはないが、余分な印字跡があり。 ××: 印字漏れも、余分な印字跡もあり。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【発明の効果】本発明のコーティング剤は、シリコーン
の特性である潤滑性、離型性、撥水性、耐熱性を具備す
ると共に、環状イミド化合物の導入により塗膜の硬化性
および被塗物に対する密着性に優れる。用途的には、潤
滑・離型コーティング剤として好適であり、特に、感熱
転写記録フイルムの背面に塗布するスティッキング防止
コーティング剤として最適である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 135/00 C09D 135/00 143/04 143/04 Fターム(参考) 4J027 AC02 AC06 AF07 BA04 BA07 BA08 BA10 BA11 BA14 CD08 4J038 DL051 DL081 DL091 DL111 DL121 GA09 GA15 MA14 NA07 NA09 NA10 NA12 NA14 PB11 PC02 PC03 PC06 PC07 PC08 PC10 4J100 AG04R AJ02R AJ08R AJ09R AL03R AL04R AL05R AL08P AL08Q AL08R AL09R AM54Q BA08Q BA81P BC07R BC66Q CA04 CA05 FA03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーン単位、環状イミド基含有単量
    体単位およびその他の単量体単位によって形成された共
    重合体からなるコーティング剤。
  2. 【請求項2】 シリコーン単位、環状イミド基含有単量
    体単位およびその他の単量体単位によって形成され、そ
    れらの割合がシリコーン単位0.5〜60重量%、環状イ
    ミド基含有単量体単位5〜99.5重量%およびその他の
    単量体単位0〜94.5重量%である共重合体からなるコ
    ーティング剤。
  3. 【請求項3】 環状イミド基含有単量体がマレイミド基
    含有単量体である請求項1または2記載のコーティング
    剤。
  4. 【請求項4】 シリコーン単位、マレイミド基含有単量
    体単位、炭素数が6以上のアルキル基またはアリール基
    を有する(メタ)アクリレート単量体単位およびその他
    の単量体単位によって形成された共重合体からなるコー
    ティング剤。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4記載の共重合
    体からなる感熱転写フイルム背面のスティッキング防止
    コーティング剤。
  6. 【請求項6】 (a)シリコーン単位、環状イミド基含
    有単量体単位およびその他の単量体単位によって形成さ
    れた共重合体および(b)(メタ)アクリロイル基を1
    個以上有する分子量が100〜5,000の化合物からな
    るコーティング剤。
  7. 【請求項7】 前記成分(a)および成分(b)の割合
    が成分(a)2〜90重量%対成分(b)98〜10重
    量%である請求項6記載のコーティング剤。
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