JP2686906B2 - 耐汚染性被膜形成用熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

耐汚染性被膜形成用熱硬化性樹脂組成物

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JP2686906B2 JP34781893A JP34781893A JP2686906B2 JP 2686906 B2 JP2686906 B2 JP 2686906B2 JP 34781893 A JP34781893 A JP 34781893A JP 34781893 A JP34781893 A JP 34781893A JP 2686906 B2 JP2686906 B2 JP 2686906B2
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則夫 二重作
泉 福森
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐汚染性の要求される
分野における塗装ないしコーティングに好適に用い得
る、耐汚染性に優れ、かつ優れた耐熱密着性、耐屈曲性
をも兼ね備えた被膜を形成する熱硬化性樹脂組成物に関
する。さらに具体的には、主として厨房機器やその周辺
部、石油やガス燃焼暖房機および給湯機等の塗装ないし
コーティングに好適に用いられ、それらの表面に、汚染
による染み跡が残らない優れた耐汚染性を有し、かつ優
れた耐熱密着性、耐屈曲性をも兼ね備えた被膜を形成す
る熱硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】耐汚染性の要求される厨房機器やその周
辺部等の塗装ないしコーティングには、従来、フッ素樹
脂、あるいはフッ素樹脂にシリコーン樹脂、変性シリコ
ーン樹脂またはポリスルホン樹脂を配合した樹脂組成
物、あるいはシリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂にシ
リコーンオイルを配合した樹脂組成物が用いられてい
た。しかし、フッ素樹脂を用いた場合の被膜は、清掃性
に優れ、食品類、油類等の付着物を拭き取り等により容
易に除去できるものの、これらの付着物に起因する拭き
取り等では容易に消すことのできない汚染の染み跡が残
る、耐熱密着性が劣る、また基板への密着性が不十分な
ため下塗りが必要であるといった問題があり、またフッ
素樹脂に他の樹脂を配合した樹脂組成物を用いた場合の
被膜は、付着物を拭き取り等で容易に除去できなかった
り、付着物に起因する汚染の染み跡が残り、さらには耐
屈曲性もあまり良くないといった問題がある。また、シ
リコーン樹脂、変性シリコーン樹脂にシリコーンオイル
を配合した樹脂組成物を用いた場合の被膜は、付着物は
比較的容易に拭き取り等により除去できるが、付着物に
起因する汚染の染み跡が残るという問題がある。
【0003】一方、石油やガス燃焼暖房機および給湯機
等の塗装ないしコーティングには、従来、主としてシリ
コーン系樹脂が用いられていた。しかし、シリコーン系
樹脂の被膜は、耐熱密着性が優れているものの、石油や
ガスの燃焼に伴う煤煙、燃焼ガス、室内のたばこの煙等
に起因する汚染の染み跡が生じるといった問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような従来のフッ素樹脂、フッ素樹脂に他の樹脂を配
合した樹脂組成物あるいはシリコーン系樹脂等の問題点
を解決して、汚染による染み跡が残らない優れた耐汚染
性を有し、かつ優れた耐熱密着性、耐屈曲性をも兼ね備
えて、耐久性のある被膜を形成し得る熱硬化性樹脂組成
物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の本
発明の目的を達成すべく鋭意研究した結果、アルケニル
置換ナジイミドをベースにし、それに特定の他の樹脂を
配合した熱硬化性樹脂組成物が、硬化により、優れた耐
汚染性を有し、かつ優れた耐熱密着性、耐屈曲性をも兼
ね備えて耐久性のある被膜となることを見出して本発明
を完成した。
【0006】すなわち、本発明の要旨は、(A)一般式
[1]
【化2】 [ここで、R1、R2はそれぞれ独立に選ばれた水素また
はメチル基、R3は−Cp2p−(ただしpは2〜20の
整数)で表されるアルキレン基、C5〜C8のシクロアル
キレン基、−{(Cq2qO)t(Cr2rO)u
s2s}−(ただしq、r、sはそれぞれ独立に選ばれた2
〜6の整数、tは0または1の整数、uは1〜30の整
数)で表されるポリオキシアルキレン基、C6〜C12
二価の芳香族基、−(R)a−C64−R´−(ただ
し、aは0または1の整数、R、R´は少なくとも一方
が独立に選ばれた、C1〜C4のアルキレン基またはC5
〜C8のシクロアルキレン基)で表されるアルキレン・
フェニレン基、−C64−T−C64−{ただしTは−
CH2−、−C(CH32−、−CO−、−O−、−O
64C(CH3)264O−、−S−、−SO2−}で
表される基またはこれらの基の1〜3個の水素を水酸基
で置換した基]で表されるビスアルケニル置換ナジイミ
ドと、(B)シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、ポ
リスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂およ
びフッ素樹脂から選ばれた少なくとも一種の樹脂とを必
須の樹脂成分として含有することを特徴とする耐汚染性
被膜形成用熱硬化性樹脂組成物に存する。
【0007】以下、本発明の樹脂組成物についてさらに
詳細に説明する。
【0008】本発明の樹脂組成物に用いられる(A)成
分のビスアルケニル置換ナジイミドとしては、特開昭5
9−80662号公報、特開昭60−178862号公
報、特開昭61−18761号公報および特開昭63−
170358号公報等に記載されている公知のアルケニ
ル置換ナジイミド、あるいは平成5年8月13日付け丸
善石油化学株式会社の特許出願(特願平5−22225
8)に係る種々のアルケニル置換ナジイミドを用いるこ
とができ、一般に、一般式[1]
【化3】 [ここで、R1、R2はそれぞれ独立に選ばれた水素また
はメチル基、R3は−Cp2p−(ただしpは2〜20の
整数)で表されるアルキレン基、C5〜C8のシクロアル
キレン基、−{(Cq2qO)t(Cr2rO)u
s2s}−(ただしq、r、sはそれぞれ独立に選ばれた2
〜6の整数、tは0または1の整数、uは1〜30の整
数)で表されるポリオキシアルキレン基、C6〜C12
二価の芳香族基、−(R)a−C64−R´−(ただ
し、aは0または1の整数、R、R´は少なくとも一方
が独立に選ばれた、C1〜C4のアルキレン基またはC5
〜C8のシクロアルキレン基)で表されるアルキレン・
フェニレン基、−C64−T−C64−{ただしTは−
CH2−、−C(CH32−、−CO−、−O−、−O
64C(CH3)264O−、−S−、−SO2−}で
表される基またはこれらの基の1〜3個の水素を水酸基
で置換した基]で表されるビスアルケニル置換ナジイミ
ドが用いられる。このビスアルケニル置換ナジイミド
は、一般に、対応する無水アルケニル置換ナジック酸と
ジアミンの反応によって合成される。
【0009】上記一般式[1]で表されるビスアルケニ
ル置換ナジイミドとしては、ジアミンが脂肪族ジアミン
であるN,N′−エチレン−ビス(アリルビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキ
シイミド)、N,N′−トリメチレン−ビス(アリルビ
シクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカ
ルボキシイミド)、N,N′−ヘキサメチレン−ビス
(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−
2,3−ジカルボキシイミド)、N,N′−ドデカメチ
レン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5
−エン−2,3−ジカルボキシイミド)等;ジアミンが
芳香族ジアミンであるN,N′−p−フェニレン−ビス
(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−
2,3−ジカルボキシイミド)、N,N′−m−フェニ
レン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5
−エン−2,3−ジカルボキシイミド)、ビス{4−
(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−
2,3−ジカルボキシイミド)フェニル}メタン、ビス
{4−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エ
ン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル}エーテル
等;ジアミンがフェニレン・アルキレンジアミンである
N,N′−p−キシリレン−ビス(アリルビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキ
シイミド)、N,N′−m−キシリレン−ビス(アリル
ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジ
カルボキシイミド)等があげられる。
【0010】勿論、ここに例示した化合物のアリル基を
メタリル基で置き換えたもの、あるいは上に例示した化
合物ならびに前記したそれらのメタリル置換体のノルボ
ルネン環の1つの水素原子がメチル基で置換された化合
物も本発明で使用され得る化合物として例示され得る。
【0011】これらのビスアルケニル置換ナジイミドは
単独で用いても良いし、複数種を混合して用いても良
い。また、これらのビスアルケニル置換ナジイミドはオ
リゴマーとして用いても差し支えない。本発明では、
「ビスアルケニル置換ナジイミド」は、そのオリゴマー
も含めた意味で用いる。
【0012】また、本発明の樹脂組成物に用いられる
(B)成分のシリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、ポ
リスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂およ
びフッ素樹脂としては、公知の種々のものを用いること
ができる。その具体例を示せば、シリコーン樹脂として
は、メチルポリシロキサン樹脂、メチルフェニルポリシ
ロキサン樹脂およびメチル水素ポリシロキサン樹脂等、
変性シリコーン樹脂としては、エポキシ変性シリコーン
樹脂、ポリエステル変性シリコーン樹脂、アクリル変性
シリコーン樹脂およびフェノール変性シリコーン樹脂
等、ポリスルホン樹脂としては、ポリスルホン樹脂、ポ
リアリルスルホン樹脂およびポリエーテルスルホン樹脂
等、フッ素樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン
樹脂、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン・ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチ
エレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロアル
キルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン
・エチレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン
樹脂およびポリビニリデンフルオライド樹脂等があげら
れる。これらの(B)成分の各樹脂は、それぞれ単独で
用いても良いし、複数種を混合して用いても良い。
【0013】本発明の樹脂組成物においては、(A)成
分のビスアルケニル置換ナジイミドと(B)成分の各樹
脂の混合割合を、当該樹脂組成物を硬化して得られる被
膜の所望の物性に応じて任意に選択することができる
が、一般に、(A)成分のビスアルケニル置換ナジイミ
ドの含有割合を、(A)成分のビスアルケニル置換ナジ
イミドと(B)成分の各樹脂の合計重量に対して10〜
90重量%とするのが適当である。(A)成分であるビ
スアルケニル置換ナジイミドの割合が90重量%を越え
ると得られる被膜の耐熱密着性が低下し好ましくなく、
また10重量%未満になると(A)成分であるビスアル
ケニル置換ナジイミドを添加することによる効果が充分
に認められない。
【0014】また、本発明の樹脂組成物においては、上
記必須の樹脂成分である(A)成分のビスアルケニル置
換ナジイミドおよび(B)成分の各樹脂に加えて、必要
に応じて、カーボンブラック、金属酸化物等の着色顔料
および硫酸バリウム、タルク、雲母粉等の体質顔料等の
顔料を適宜配合することができる。これらの顔料の配合
割合は、必須の樹脂成分の合計重量に対して50重量%
以下が適当である。50重量%を越えると耐汚染性およ
び耐屈曲性が低下する。また、必要に応じて、分散剤、
沈降防止剤、可塑剤、その他一般に塗料ないしコーティ
ング材に用いられるような添加剤を適宜配合することも
できる。
【0015】本発明の樹脂組成物の調製は、上記必須の
樹脂成分と、必要に応じて顔料、その他添加剤を任意の
方法で、必要に応じ溶剤としてトルエン、キシレン、ブ
チルセロソルブ、N−メチル−2−ピロリドンおよびナ
フサ等を使用し、均一に混合すれば良い。一般には、デ
ィスパーで撹拌製造、あるいはサンドミルで分散製造し
て調製される。
【0016】また、本発明の樹脂組成物の被膜の形成
は、一般に、上記方法で調製された樹脂組成物を、エア
ースプレー塗装やディップ塗装等の任意の方法で、物品
の表面を当該樹脂組成物で被覆し、当該樹脂組成物を硬
化させることにより行われる。すなわち、80〜420
℃、好ましくは120〜400℃の温度で、0.005
〜2時間、好ましくは0.005〜1時間加熱すること
により、硬化し被膜となる。また、硬化被膜は、必要に
応じて、150〜350℃で、0.5〜1時間後硬化処
理することにより、一層強固な被膜とすることができ
る。
【0017】
【実施例】本発明を実施例および比較例によってさらに
具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定され
るものではない。
【0018】実施例1〜8および比較例1〜2 ビスアルケニル置換ナジイミドとしてビス{4−(アリ
ルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−
ジカルボキシイミド)フェニル}メタン(丸善石油化学
社製;BANI−M、以下「BANI−M」と略す)、
シリコーン樹脂としてメチルフェニルポリシロキサン樹
脂(信越化学工業社製;KR−311、以下「シリコー
ンKR311」と略す)、変性シリコーン樹脂としてエ
ポキシ変性シリコーン樹脂(信越化学工業社製;ES−
1001、以下「シリコーンEP」と略す)およびポリ
エステル変性シリコーン樹脂(コールドシュミット社
製;シリコフタルHTL、以下「シリコーンES」と略
す)の各樹脂を、溶剤としてトルエンおよびブチルセロ
ソルブを使用し、表1に示す割合(重量%)でディスパ
ーで1時間撹拌製造した後、一般のエアースプレーガン
を用いてアルミニウム板に塗装した。これを280℃で
15分間加熱硬化させて被膜を形成し、所定の方法で耐
汚染性、耐熱密着性および耐屈曲性を調べた。結果を表
1に示す。
【0019】表中、耐汚染性の評価は、豚肉、サンマお
よび醤油をそれぞれ付けて、それぞれ250℃で16時
間加熱した時の染み跡の付き具合について、汚染物を除
去した後に、30cm離れた距離から目視判定したもの
の平均の評価であり、◎は染み跡がほとんどわからな
い、○は染み跡がわずかにわかる、△は染み跡はわかる
が目立たない、×は染み跡がよくわかることを示す。
【0020】耐熱密着性の評価は、300℃で100時
間加熱した時の素材への接着性について、JIS K5
400 8.5.2の碁盤目テープ法により評価したも
のであり、◎は10点、○は8点、△は6点、×は6点
未満を示す。
【0021】また耐屈曲性の評価は、100mmの心棒
を中心に180°折り曲げた時の素材に対する接着性に
ついて、JIS K5400 8.1により評価したも
のであり、◎は割れが認められずセロファンテープによ
る密着試験でも剥がれない、○は割れは認められないが
セロファンテープによる密着試験では剥がれが生ずる、
△はごくわずかに割れがある、×は割れが著しいことを
示す。
【0022】この結果から、ビスアルケニル置換ナジイ
ミドを10〜90重量%含有する樹脂組成物は、良好な
耐汚染性、耐熱密着性および耐屈曲性を示すことがわか
る。
【0023】
【表1】
【0024】実施例9〜18 ビスアルケニル置換ナジイミドとしてBANI−M、ポ
リスルホン樹脂としてポリエーテルスルホン樹脂(住友
化学工業社製;PES−5003P、以下「PES」と
略す)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(東レ・ピー
ピーエス社製;M3910、以下「PPS」と略す)、
フッ素樹脂としてポリテトラフルオロエチレン樹脂(ヘ
キストジャパン社製;TF−9205、以下「PTF
E」と略す)およびテトラフルオロエチレン・パーフル
オロアルキルビニルエーテル共重合体(三井デュポンフ
ロロケミカル社製;MP−10、以下「PFA」と略
す)の各樹脂と、分散剤(楠本化成社製;ディスパロン
#1860、(以下「ディスパロン」と略す)を、溶剤
としてトルエン、ブチルセロソルブおよびN−メチル−
2−ピロリドンを使用し、表2に示す割合(重量%)で
サンドミルで2時間分散製造した後、一般のエアースプ
レーガンでアルミニウム板に塗装した。これを370℃
で15分間加熱硬化させて被膜を形成し、実施例1〜8
と同様に試験を行った。結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】実施例19〜26 ビスアルケニル置換ナジイミドとしてBANI−M、シ
リコーン樹脂としてシリコーンKR311、ポリスルホ
ン樹脂としてPESおよびフッ素樹脂としてPTFEの
各樹脂を、溶剤としてトルエンおよびブチルセロソルブ
を使用し、表3に示す割合(重量%)でサンドミルで2
時間分散製造した後、一般のエアースプレーガンでSU
S430板に塗装した。これを370℃で15分間加熱
硬化させて被膜を形成し、実施例1〜8と同様に試験を
行った。結果を表3に示す。
【0027】
【表3】
【0028】実施例27〜34および参考例1〜2 ビスアルケニル置換ナジイミドとしてN,N´−m−キ
シリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト
−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)(丸善石油
化学社製;BANI−X、以下「BANI−X」と略
す)、シリコーン樹脂としてメチルフェニルポリシロキ
サン樹脂(東芝シリコーン社製;TSR145、以下
「シリコーンTSR」と略す)およびフッ素樹脂として
PTFEの各樹脂と、着色顔料としてカーボンブラック
(旭化成工業社製;ブラック3078、以下「CB30
78」と略す)、体質顔料として硫酸バリウム(堺化学
工業社製;沈降性硫酸バリウム#100、以下「硫酸バ
リウム」と略す)、タルク(日本タルク社製;タルクM
S、以下「タルク」と略す)および雲母粉(山口雲母工
業所社製;マイカA−1、以下「雲母粉」と略す)、ま
た沈降防止剤(RHEOX Inc.社製;ベントン2
7、以下「沈降防止剤」と略す)を、溶剤としてナフサ
およびブチルセロソルブを使用し、表4に示す割合(重
量%)でサンドミルで3時間分散製造した後、一般のエ
アースプレーガンでSUS430板に塗装した。これを
380℃で15分間加熱硬化させて被膜を形成し、実施
例1〜8と同様に試験を行った。結果を表4に示す。
【0029】
【表4】
【0030】実施例35および比較例3〜7 ビスアルケニル置換ナジイミドとしてBANI−X、シ
リコーン樹脂としてメチルポリシロキサン樹脂(信越化
学工業社製;KR−220、以下「シリコーンKR22
0」と略す)、変性シリコーン樹脂としてシリコーンE
P、ポリスルホン樹脂としてPES、フッ素樹脂として
PTFEの各樹脂と、シリコーンオイル(信越化学工業
社製;KF−96、以下「シリコーンオイル」と略
す)、着色顔料としてカーボンブラック(三菱化成工業
社製;カーボンブラック#45、以下「CB45」と略
す)、分散剤としてでディスパロンを、溶剤としてナフ
サ、ブチルセロソルブおよびN−メチル−2−ピロリド
ンを使用し、表5に示す割合(重量%)でサンドミルで
2時間分散製造した後、一般のエアースプレーガンでS
US430板に塗装した。これを380℃で15分間加
熱硬化させて被膜を形成し、実施例1〜8と同様に試験
を行った。結果を表5に示す。
【0031】
【表5】
【0032】比較例8 フッ素樹脂としてダイキン工業社製の2コート(下塗
り;EK−1909BK、上塗り;EK−4109B
K)をSUS430板に塗装した。これを380℃で1
5分間加熱硬化させて被膜を形成し、実施例1〜8と同
様に試験を行ったところ、耐汚染性は○、耐熱密着性は
×、耐屈曲性は◎の結果が得られた。
【0033】
【発明の効果】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、耐汚染
性の要求される分野における塗装ないしコーティングに
おいて、従来使用されているフッ素樹脂、フッ素樹脂に
他の樹脂を配合した樹脂組成物あるいはシリコーン系樹
脂等に比べ、汚染による染み跡が残らない優れた耐汚染
性を有し、かつ優れた耐熱密着性、耐屈曲性をも兼ね備
えて、耐久性のある硬化物を与える。
【0034】従って、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、
厨房機器やその周辺部、石油やガス燃焼暖房機および給
油機等の塗装ないしコーティングに有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−170358(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式[1] 【化1】 [ここで、R1、R2はそれぞれ独立に選ばれた水素また
    はメチル基、R3は−Cp2p−(ただしpは2〜20の
    整数)で表されるアルキレン基、C5〜C8のシクロアル
    キレン基、−{(Cq2qO)t(Cr2rO)u
    s2s}−(ただしq、r、sはそれぞれ独立に選ばれた2
    〜6の整数、tは0または1の整数、uは1〜30の整
    数)で表されるポリオキシアルキレン基、C6〜C12
    二価の芳香族基、−(R)a−C64−R´−(ただ
    し、aは0または1の整数、R、R´は少なくとも一方
    が独立に選ばれた、C1〜C4のアルキレン基またはC5
    〜C8のシクロアルキレン基)で表されるアルキレン・
    フェニレン基、−C64−T−C64−{ただしTは−
    CH2−、−C(CH32−、−CO−、−O−、−O
    64C(CH3)264O−、−S−、−SO2−}で
    表される基またはこれらの基の1〜3個の水素を水酸基
    で置換した基]で表されるビスアルケニル置換ナジイミ
    ドと、(B)シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、ポ
    リスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂およ
    びフッ素樹脂から選ばれた少なくとも一種の樹脂とを必
    須の樹脂成分として含有することを特徴とする耐汚染性
    被膜形成用熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】(A)ビスアルケニル置換ナジイミドの含
    有割合が、必須の樹脂成分の合計重量に対して10〜9
    0重量%である請求項1記載の耐汚染性被膜形成用熱硬
    化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】着色顔料および/または体質顔料を、必須
    の樹脂成分の合計重量に対して50重量%以下の割合で
    含有する請求項1または2記載の耐汚染性被膜形成用熱
    硬化性樹脂組成物。
JP34781893A 1993-12-24 1993-12-24 耐汚染性被膜形成用熱硬化性樹脂組成物 Expired - Fee Related JP2686906B2 (ja)

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