JP6722721B2 - 水性フッ素樹脂塗料組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、基材と強固に接着し、耐水蒸気性・耐食性に優れた塗膜を形成できる水性フッ素樹脂塗料組成物、それを塗装してなる塗膜、その塗膜を有する物品に関する。
フッ素樹脂は、優れた耐熱性、耐薬品性、電気的性質及び機械的性質を有し、また極めて低い摩擦係数、非粘着性、撥水撥油性も有しているため、化学、機械、電機などあらゆる工業分野において広く利用されている。
特に、フッ素樹脂の非粘着性、撥水撥油性を利用して、フッ素樹脂コーティングは、フライパン・炊飯器などの調理器具の塗装、OA機器のトナーを定着させる定着ロール・ベルトなど様々な分野で利用され、近年では、インクジェットノズル、化学プラントの設備など、利用分野はさらに広がっている。
ところが、各種基材にフッ素樹脂をコーティングする場合、フッ素樹脂の特性である非粘着性のために、フッ素樹脂を直接基材に塗装することは接着不良が生じ、極めて困難である。そのため、フッ素樹脂コーティングを行なう場合には、基材に対する接着性を有し、かつその上に塗装されるフッ素樹脂コーティングとも接着性を有するプライマー塗料組成物が通常利用されてきた。
このようなプライマー塗料組成物には、基材との接着性を有し、かつフッ素樹脂の融点以上の高温に耐えうる耐熱性樹脂(いわゆるエンジニアリングプラスチック)が用いられており、例えば、特許文献1には、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホンなどのプレカーサー及びポリフェニレンサルファイドなどの微粒子が開示されている。このような耐熱性樹脂をバインダーと呼ぶ。
一方、プライマー塗料組成物を含むフッ素樹脂塗料組成物の媒体には、有機溶剤(溶剤系塗料)か水(水性塗料)が用いられており、環境負荷や人体への有害性の観点から、特に近年では水性(水系)塗料組成物が好ましく用いられている。水性塗料組成物において、基材との接着性を付与する耐熱性樹脂(バインダー)は、通常非水溶性であるため、その粒子を塗料組成物の液中に分散させて用いられるが、このとき、水溶性のポリアミドイミドを用いることもできる(特許文献2)。
耐熱性樹脂(バインダー)として水溶性ポリアミドイミド(水溶性PAI)を用いた場合、水性フッ素樹脂塗料組成物中に均一に溶解するため、少量でも高い接着力が得られる。このため、フッ素樹脂の含有量を多くすることができ、プライマー塗料としての使用だけでなく、プライマー無しの1層のみで効果を発現できるワンコート塗料としても利用が可能となる。
また、水溶性ポリアミドイミドは粘度が高いことから、増粘剤を低減するか不使用とすることができ、塗膜の純粋性を高め、より良好な性能を得ることができる。さらに、水溶性ポリアミドイミドを用いることで、耐熱性樹脂(バインダー)として一般的な各種エンジニアリングプラスチックの粉体を用いる場合に必要な分散工程や分散度合いの管理が不要となり、生産性に優れ、かつ品質管理もし易いという利点も有する。
したがって、水性塗料組成物において、基材との接着性を付与する耐熱性樹脂(バインダー)として水溶性ポリアミドイミドを用いることが望まれている。
しかし、従来の水溶性ポリアミドイミドを用いたフッ素樹脂組成物から得られる塗膜では、耐水蒸気性と耐食性が不十分であったため、これらの特性が求められるフライパン・炊飯器などの調理器具の用途に適用することが困難であった。
そこで、これまでに、耐水蒸気性と耐食性に優れた水性塗料組成物として、水溶性ポリアミドイミドと共にポリエーテルスルホン樹脂を用いたフッ素樹脂塗料組成物が提案されている(特許文献3)。しかし、後述するが、本発明者らが比較例において試験したところ、水溶性ポリアミドイミドと共にポリエーテルスルホン樹脂を使用する塗料組成物は、耐食性において調理器具への適用にはまだ十分とは言えない。
また、特許文献4では、3,3’―ジメチルビフェニル―4,4’―ジイソシアネート及び/又は3,3’―ジメチルビフェニル―4,4’―ジアミンを構造単位として含む水溶性ポリアミドイミドを用いることにより、形成される塗膜の耐水蒸気性等を改善したフッ素樹脂塗料組成物が提案されている。しかし、このフッ素樹脂塗料組成物においても、調理器具への適用に十分な耐水蒸気性・耐食性は得られていない。
そして、従来、水溶性ポリアミドイミド樹脂の溶解・希釈・合成溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)が多く用いられているが、近年では、NMPの毒性(特に生殖毒性)が問題視されており、NMPの代わりに低毒性のN−ホルミルモルフォリンを溶媒として使用する水溶性ポリアミドイミド樹脂を含むフッ素樹脂塗料組成物も提案されている(特許文献5)。しかし、このフッ素樹脂塗料組成物でも、調理器具への適用のための耐水蒸気性や耐食性の問題を解決するものでは無い。
特公平4−71951号公報 特許第3491624号公報 特許第4534916号公報 国際公開WO2016/175099号 特開2016−89016号公報
本発明の目的は、基材と強固に接着し、フライパン・炊飯器などの調理器具にも好適に用いられるレベルの高い(優れた)耐水蒸気性と耐食性を兼ね備え、更に、環境・安全衛生面にも優れた、水性フッ素樹脂塗料組成物を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の水性フッ素樹脂塗料組成物は、水溶性ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド、及びフッ素樹脂を含むことを特徴とする。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
1.水溶性ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド、及びフッ素樹脂を含む、水性フッ素樹脂塗料組成物。
2.フッ素樹脂が、水溶性ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド、及びフッ素樹脂の合計に対して35〜90質量%である、1.に記載の水性フッ素樹脂塗料組成物。
3.フッ素樹脂が熱溶融性パーフルオロ樹脂である、1.又は2.に記載の水性フッ素樹脂塗料組成物。
4.フッ素樹脂がテトラフルオロエチレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体である、1.〜3.のいずれかに記載の水性フッ素樹脂塗料組成物。
5.1.〜4.のいずれかに記載の水性フッ素樹脂塗料組成物を塗装してなる塗膜。
6.5.に記載の塗膜を有する塗装物品。
7.調理器具である、6.に記載の塗装物品。
本発明によれば、基材との十分な接着性と、調理器具にも好適に用いられるレベルの高い耐水蒸気性と耐食性を兼ね備えた水性フッ素樹脂塗料組成物を提供することができる。また、本発明によれば、媒体として水を用い、環境・安全衛生面にも優れた水性フッ素樹脂塗料組成物を提供することができる。
さらに、本発明によれば、フッ素樹脂を多く含む塗膜を提供でき、フッ素樹脂コーティングの性能を向上させることができる。
基材接着性評価用試験片の作成手順を示す模式図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
1.水性フッ素樹脂塗料組成物
本発明の「水性フッ素樹脂塗料組成物」は、水溶性ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド、及びフッ素樹脂を含む。
<水性フッ素樹脂塗料組成物>
本発明の「水性フッ素樹脂塗料組成物」とは、水溶性ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド、及びフッ素樹脂を含む水性(水系)分散体である。本発明のフッ素樹脂塗料組成物は、通常、基材にフッ素樹脂層を接着させるためのプライマー塗料(下塗り)として好適に用いられるが、プライマー塗料を用いないワンコート塗料としても利用が可能である。
<水溶性ポリアミドイミド樹脂(PAI)>
本発明に用いられる「水溶性ポリアミドイミド樹脂(水溶性PAI)」とは、アミド結合とイミド結合とを主鎖に持つ水溶性樹脂であり、好ましくは下記一般式:
Figure 0006722721
(式中、R1は3価の有機基を表し、R2は2価の有機基を表す。)で表される繰り返し単位を有するものである。
本発明で用いられる水溶性PAIは、極性溶媒中で、アミン成分としてジイソシアネート化合物又はジアミン化合物と、酸成分として三塩基酸無水物又は三塩基酸ハライドとを共重合させることで得られる。水溶性PAIの合成条件は多様であり、特に限定されない
が、通常、80〜180℃の温度で行われ、空気中の水分の影響を低減するため、窒素等の雰囲気下で行うことが好ましい。
ジイソシアネート化合物としては、特に限定されないが、例えば、下記式(1)で表されるジイソシアネート化合物が挙げられる。式(1)中、Xは2価の有機基を示す。
Figure 0006722721
Xで示される2価の有機基としては、例えば、炭素数1〜20のアルキレン基;未置換、メチル基等の炭素数1〜5の低級アルキル基、又はメトキシ基等の炭素数1〜5の低級アルコキシ基で置換されているフェニレン基、ナフチレン基等のアリーレン基;単結合、炭素数1〜5の低級アルキレン基、オキシ基(−O−)、カルボニル基(−CO−)、又はスルホニル基(−SO2−)を介して上記アリーレン基が2つ結合してなる2価の有機基;上記アリーレン基を介して炭素数1〜5の低級アルキレン基が2つ結合してなる2価の有機基などが挙げられる。アルキレン基の炭素数は、より好ましくは1〜18であり、より好ましくは1〜12であり、更に好ましくは1〜6であり、特に好ましくは1〜4である。
Xで示される2価の有機基は、反応性、塗膜の接着強度向上等の観点から、好ましくは、単結合、炭素数1〜5の低級アルキレン基、オキシ基(−O−)、カルボニル基(−CO−)、又はスルホニル基(−SO2−)を介して上記アリーレン基が2つ結合してなる2価の有機基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1〜5の低級アルキレン基を介して上記アリーレン基が2つ結合してなる2価の有機基であり、更に好ましくは単結合又は炭素数1〜5の低級アルキレン基を介してフェニレン基が2つ結合してなる2価の有機基である。ジイソシアネート化合物を2種以上組み合わせて用いる場合も、これらの好ましい態様の中から2種以上を選択して使用することが好ましい。また、アリーレン基は、反応性の観点からは、未置換であることが好ましく、塗膜の接着強度向上の観点からは、メチル基等の炭素数1〜5の低級アルキル基、又はメトキシ基等の炭素数1〜5の低級アルコキシ基で置換されていることが好ましい。
ジイソシアネート化合物として、具体的には、キシリレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、3,3'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3'−ジメチルビフェニル−4,4'−ジイソシアネート、3,3'−ジメトキシビフェニル−4,4'−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアレート等が挙げられる。
ジアミン化合物としては、特に限定されないが、上記式(1)において、イソシアネート基をアミノ基に置き換えた化合物が挙げられる。ジアミン化合物として、具体的には、キシリレンジアミン、フェニレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、3,3'−ジアミノジフェニルスルホン、3,3'−ジメチルビフェニル−4,4'−ジアミン、イソホロンジアミン等が挙げられる。
アミン成分(ジイソシアネート化合物、ジアミン化合物)として、3,3′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネート及び/又は3,3′−ジメチルビフェニル−4
,4′−ジアミンを用いることが、塗膜の基材接着強度と耐水蒸気性を向上させることができるため、好ましい。更に、作業環境を向上させる観点から、3,3′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネートを用いることが好ましい(特許文献4)。
反応には、ジイソシアネート化合物を単独で用いても、ジアミン化合物を単独で用いても、ジイソシアネート化合物とジアミン化合物を併用してもよい。反応を容易に行う観点から、ジイソシアネート化合物が好ましく使用される。
三塩基酸無水物としては、トリカルボン酸無水物が挙げられる。特に限定されないが、好ましくは芳香族三塩基酸無水物であり、より好ましくは芳香族トリカルボン酸無水物であり、更に好ましくは下記式(2)又は式(3)で表される化合物である。耐熱性、コスト等の観点からトリメリット酸無水物が特に好ましい。
Figure 0006722721
(Rは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、又はフェニル基を示し、Yは、−CH2−、−CO−、−SO2−、又は−O−を示す。)
三塩基酸ハライドとしては、三塩基酸無水物ハライドが好ましく使用され、例えば、トリカルボン酸無水物ハライドが挙げられる。三塩基酸無水物ハライドは、三塩基酸無水物クロライドであることが好ましい。特に限定されないが、好ましくは芳香族三塩基酸無水物クロライドであり、より好ましくは芳香族トリカルボン酸無水物クロライドであり、更に好ましくは上記式(2)又は(3)において−COOR基を−COCl基に置き換えた化合物である。耐熱性、コスト等の観点から、トリメリット酸無水物クロライド(無水トリメリット酸クロライド)が特に好ましい。
環境への負荷を軽減させる観点から、トリカルボン酸無水物が好ましく使用され、トリメリット酸無水物が特に好ましい。
酸成分としては、三塩基酸無水物及び三塩基酸ハライドの他に、親水性を向上させるために、ジカルボン酸、テトラカルボン酸二無水物等の多塩基酸又は多塩基酸無水物を、PAIの耐熱性等の特性を損なわない範囲で用いることができる。
ジカルボン酸としては、特に限定されないが、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙げられる。テトラカルボン酸二無水物としては、特に限定されない
が、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。多塩基酸及び多塩基酸無水物は、それぞれ1種のみ使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
三塩基酸無水物及び三塩基酸ハライド以外の多塩基酸及び多塩基酸無水物(例えば、ジカルボン酸、テトラカルボン酸二無水物)の使用量は、PAIの耐熱性等の特性を保つ観点から、全酸成分中に0〜50モル%が好ましく、0〜30モル%がより好ましく、0〜15モル%が更に好ましい。
ジイソシアネート化合物及び/又はジアミン化合物と、酸成分(三塩基酸無水物及び/又は三塩基酸ハライド、並びに、必要に応じて用いられるジカルボン酸及び/又はテトラカルボン酸二無水物等)の使用比率は、生成させるPAIの分子量及び架橋度の観点から、酸成分の総量1.0モルに対してジイソシアネート化合物及び/又はジアミン化合物の総量が0.8〜1.1モルであることが好ましく、0.95〜1.08モルであることがより好ましく、1.0〜1.08モルであることが更に好ましい。
PAIとして、ジイソシアネート化合物及び/又はジアミン化合物と、酸成分とを反応させて得られるPAIをそのまま使用することができる。また、ブロック剤で保護した後に使用することも可能である。
原料化合物としてジイソシアネート化合物を使用する場合、PAIを安定化させる目的で、末端イソシアネート基のブロック剤(末端ブロック剤)を任意で使用してもよい。ブロック剤で保護することにより、PAIは、イソシアネート基(−NCO基)を有しないか、又は、イソシアネート化合物と酸成分とを反応させて得られるPAIと比べ、イソシアネート基(−NCO基)の量が低減されたものとなる。
ブロック剤としてアルコールが挙げられ、アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜6の低級アルコールが挙げられる。また、ブロック剤として、2−ブタノンオキシム、δ−バレロラクタム、ε−カプロラクタム等が挙げられる。ブロック剤は、これらの例示化合物に限定されることはない。ブロック剤を、1種を単独で、又は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
重合に使用される極性溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N−エチルモルフォリン、N−ホルミルモルフォリン、N−アセチルモルフォリン、N,N′−ジメチルエチレンウレア、N,N−ジメチルアセトアミド又はN,N−ジメチルホルムアミド、及びγ―ブチロラクトン等を用いることができる。入手容易であり、高沸点であることから、これまでNMPが好ましく用いられてきたが、人体への影響や、REACH規制や米国FDAなどの法規制の観点から、N−エチルモルフォリン、N−ホルミルモルフォリンを用いることが好ましい。
溶媒の使用量に特に制限はないが、アミン成分と酸成分の総量100質量部に対して50〜500質量部とすることが、得られる樹脂の溶解性の観点から好ましい。
PAIの数平均分子量は、塗膜の強度を確保する観点から、5,000以上が好ましく、10,000以上がより好ましく、13,000以上が更に好ましく、15,000以上が特に好ましい。また、数平均分子量は、水への溶解性を確保する観点から、50,000以下が好ましく、30,000以下がより好ましく、25,000以下が更に好ましく、20,000以下が特に好ましい。
PAIの数平均分子量は、合成時にPAIをサンプリングして、数平均分子量を測定し
、目的とする数平均分子量が得られるまで合成を継続することによって管理できる。数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定することができる。
PAIは、樹脂中のカルボキシル基と酸無水物基を開環させたカルボキシル基とを合わせた酸価が、10mgKOH/g以上であることが好ましい。より好ましくは25mgKOH/g以上、更に好ましくは35mgKOH/g以上である。これらの範囲は、PAIの溶解又は分散を容易にする観点から、好ましい範囲である。また、後述する塩基性化合物を含有する場合に、塩基性化合物と反応するカルボキシル基の量が十分となり、水溶化が容易になることからも好ましい範囲である。
また、酸価は、最終的に得られるフッ素樹脂塗料組成物について、経日によりゲル化を防止する観点から、80mgKOH/g以下が好ましい。より好ましくは60mgKOH/g以下、更には50mgKOH/g以下である。
酸価は、以下の方法で得ることができる。まず、PAIを0.5g採取し、これに1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンを0.15g加え、更にN−メチル−2−ピロリドン60gとイオン交換水1mLを加え、PAIが完全に溶解するまで撹拌し、評価用溶液を調製する。評価用溶液を用いて、電位差滴定法により、0.05mol/Lの水酸化カリウムエタノール溶液で滴定し、酸価を得る。酸価は、樹脂中のカルボキシル基と酸無水物基を開環させたカルボキシル基とを合わせた酸価である。
さらに、PAIの水への溶解性を高めるために、塩基性化合物を作用させてもよい。塩基性化合物は、PAIに含まれるカルボキシル基と反応し、塩基性化合物とPAIとによる塩が形成される。塩基性化合物の作用により、PAIの水への溶解性を高めることができる。
本発明において、塩基性化合物としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N',N",N"−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N',N'−トリメチルアミノエチルピペラジン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、エチルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン等のアルキルアミン類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、シクロヘキサノールアミン、N−メチルシクロヘキサノールアミン、N−ベンジルエタノールアミン等のアルカノールアミン類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の苛性アルカリ;又はアンモニア等が挙げられる。PAIの水への溶解性を高める観点から、アルキルアミン類及び/又はアルカノールアミン類が適している。
塩基性化合物は、PAIの水溶化を容易とし、かつ、塗膜の強度を向上させる観点から、樹脂中に含まれるカルボキシル基及び開環させた酸無水物基に対して、2.5当量以上となる量で使用されることが好ましく、より好ましくは3.5当量以上、更に好ましくは4当量以上である。また、塩基性化合物の含有量は、強度を維持する観点から、10当量以下となる量で使用されることが好ましく、より好ましくは8当量以下、更に好ましくは6当量以下である。
具体的な水溶性PAI及びその製造法は、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特開2016−17084号、特開2018−2802などに記載されている。
本発明に用いられる水溶性PAIは、通常、溶液として、フッ素樹脂塗料組成物の調製に用いられる。水溶性PAI溶液は、有機溶剤を含む水に水溶性PAIを溶解することにより容易に得ることができる。
上記有機溶剤としては、極性が高く高沸点を有するものであれば特に限定されず、PAIの重合に用いることのできる各種の極性溶媒が利用可能である。重合に用いる溶媒と同様に、入手容易であり、高沸点であることから、これまでNMPが好ましく用いられてきたが、人体への影響や、REACH規制や米国FDAなどの法規制の観点から、N−エチルモルフォリン、N−ホルミルモルフォリンを用いることが好ましい。
上記有機溶剤は、本発明のフッ素樹脂塗料組成物における後述の水性媒体に含有され得る溶剤と同じものであってもよい。
水溶性PAIは、粘度の点で、水溶性PAI溶液の1〜50質量%の濃度であることが好ましく、より好ましくは5〜40質量%である。
このような水溶性PAI溶液の市販品としては、日立化成工業(株)製HPC−1000−28、HPC−2100D−28が挙げられ、好ましくはHPC−2100D−28である。
<ポリエーテルイミド(PEI)>
本発明に用いられる「ポリエーテルイミド(PEI)」は、主鎖中に、イミド結合とエーテル結合を有する非晶性ポリマーであれば特に限定されないが、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパンとm−フェニレンジアミンとの縮重合が好ましい。
本発明に用いられるPEIの市販品としては、SABIC社製 Ultem 1000F3SP−1000が挙げられる。
PEIは、本発明のフッ素樹脂塗料組成物において、水溶性PAIとPEIとの合計質量の30〜90質量%であることが好ましく、50〜75質量%であることがより好ましい。30質量%未満であると、得られる塗膜の耐食性や耐水蒸気性が低下するおそれがあり、90質量%を超えると、塗膜の耐熱性が悪化し、加熱時に塗膜の硬度が低下するおそれがある。
PEIは、本発明のフッ素樹脂塗料組成物において、後述の水性媒体に粒子として分散したもの、又は、水性媒体に溶解したものである。水性媒体に粒子として分散している場合、粒子は、平均粒子径が0.1〜20μmである粒子であることが好ましい。PEIの平均粒子径が上記範囲内であると、本発明のフッ素樹脂塗料組成物から得られる塗膜の耐食性が良好である。上記平均粒子径は、遠心沈降法により測定して得られる値(D50)である。更に、遠心沈降法により測定して得られる最大粒子径(Dmax)が75μmより小さいことが好ましい。
<フッ素樹脂>
本発明に用いられる「フッ素樹脂」としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体、ポリビニリデンフルオライド、ポリクロロトリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体が挙げられ、これらは、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等の従来公知の方法によっ
て製造することができる。
本発明の水性フッ素樹脂塗料組成物に用いるフッ素樹脂としては、PTFE、PFA、FEP、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体といった、分子鎖中の水素原子が全てフッ素に置き換えられたパーフルオロ樹脂が、塗膜の非粘着性、耐熱性の観点から好ましく用いられる。ここで、融点以上で溶融流動性を示さない高分子量PTFEを用いることもできるが、融点以上になると溶融流動性を示す熱溶融性フッ素樹脂を用いることが好ましい。塗膜とした際にピンホールの発生を抑制でき、一様で平滑な塗膜が得られるからである。なかでも、PFAは耐熱性に優れることから特に好ましい。
PFAを使用する場合、PFA中のパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)のアルキル基は、炭素数が1〜5であることが好ましく、1〜3であることがより好ましい。またここで、PFA中のパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の量としては、1〜50質量%の範囲にあることが好ましい。
本発明の水性フッ素樹脂塗料組成物では、PFAなどの熱溶融性フッ素樹脂と共に、融点を超えても溶融流動性を示さないPTFEを用いることが好ましい。加熱後の塗膜に残留する応力を低下させることができ、コストの低減も可能となる。
本発明のフッ素樹脂は、公知の重合方法により得た樹脂を分離・乾燥することにより得られる粉体や、それを更に粉砕した粉体、また、特公昭52−44576に記載の方法などにより微細造粒化された粉体を、塗料組成物中に分散させて用いることができる。さらに、乳化重合により重合されたままのフッ素樹脂分散液(ディスパージョン)を、そのまま用いることもできるし、フッ素樹脂分散液に界面活性剤を添加して安定化させたもの、米国特許第3,037,953号に記載の方法などの公知の技術により濃縮してフッ素樹脂の濃度を高く調整したものを用いることもできる。安定化させたフッ素樹脂分散液は、フッ素樹脂が凝集や沈降せずに長期にわたって分散状態を維持できるため好ましい。
本発明の塗料組成物に用いられるフッ素樹脂分散液の濃度としては、20〜70質量%であることが好ましく、濃縮により40〜70質量%としたものを用いることが、塗料組成物中のフッ素樹脂濃度の調整が容易となり好ましい。本発明に用いられるフッ素樹脂分散液の市販品としては、三井・デュポンフロロケミカル(株)製テフロン(登録商標)PTFE 31−JR、PTFE 34−JR、PFA 334−JRが例示される。
本発明のフッ素樹脂塗料組成物をプライマー塗料として用いる場合、フッ素樹脂は、水溶性PAIとPEIとフッ素樹脂の合計に対して35〜90質量%であることが好ましく、45〜80質量%であることが特に好ましい。フッ素樹脂が35質量%未満であると、塗膜の耐水蒸気性・耐食性が低下し、さらに、トップコートの接着性が低下するおそれがあり、一方、フッ素樹脂が90質量%を超えると、塗膜の耐食性が低下し、さらに、基材への接着力・塗膜の強度が低下するおそれがある。
また、本発明のフッ素樹脂塗料組成物をワンコート塗料として用いる場合、フッ素樹脂は、樹脂固形分の合計に対して5〜90質量%であることが好ましく、10〜70質量%であることが特に好ましい。フッ素樹脂が5質量%未満であると、塗膜の耐水蒸気性・耐食性が低下し、さらに、離型性など、フッ素樹脂塗料の特性が十分得られないおそれがあり、一方、フッ素樹脂が90質量%を超えると、プライマー塗料の場合と同様に、塗膜の耐食性が低下し、さらに、基材への接着力・塗膜の強度が低下するおそれがある。
本発明において、上記「樹脂固形分」とは、本発明のフッ素樹脂塗料組成物を被塗装物
上に塗布したのち80〜100℃以下の温度で乾燥し、約380℃で45分間焼成した後の残渣におけるバインダー樹脂(水溶性PAI、PEI、その他耐熱性樹脂)とフッ素樹脂との合計質量を意味する。
本発明のフッ素樹脂塗料組成物において、フッ素樹脂は、水性媒体に粒子として分散したものである。上記フッ素樹脂は、平均粒子径が0.01〜50μmである粒子からなるものが好ましい。0.01μm未満であると、粒子の分散性が悪く、得られる塗料組成物が機械的安定性及び貯蔵安定性に劣るおそれがある。50μmを超えると、粒子の均一分散性に欠け、得られる塗料組成物を用いて塗装する際、表面が平滑な塗膜が得られず、塗膜物性が劣る場合がある。より好ましい上限は、5μmであり、更に好ましい上限は、0.5μmであり、より好ましい下限は、0.05μmである。上記機械的安定性とは、送液・再分散の際、ホモジナイザー等による強い攪拌や剪断力を与えても、再分散不可能な凝集体を生成しにくい性質のことである。
<その他の成分>
本発明のフッ素樹脂塗料組成物には、分散性・導電性・発泡防止・耐摩耗改善など求める特性に応じて通常の塗料に使用される各種の添加剤、例えば、界面活性剤(例えば、ライオン(株)製レオコール、ダウケミカルカンパニー製TRITON、TERGITOLシリーズ、花王(株)製エマルゲンなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系の非イオン系界面活性剤や、ライオン(株)製リパール、花王(株)製エマール、ぺレックスなどのスルホコハク酸塩、アルキルエーテルスルホン酸ナトリウム塩、硫酸モノ長鎖アルキル系の陰イオン系界面活性剤、ライオン(株)製レオアール、ダウケミカルカンパニー製OROTANなどのポリカルボン酸塩、アクリル酸塩系の高分子界面活性剤、モメンティブ社製L−77、AirProduct製サーフィノールシリーズ(サーフィノール420、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール485など))、造膜剤(例えば、ポリアミドやポリアミドイミド、アクリル、アセテートなどの高分子系造膜剤、高級アルコールやエーテル、造膜効果を有する高分子界面活性剤)、増粘剤(水溶性セルロール類や、溶剤分散系増粘剤、アルギン酸ソーダ、カゼイン、カゼイン酸ソーダ、キサンタンガム、ポリアクリル酸、アクリル酸エステル)なども加えることができる。
また、本発明のフッ素樹脂塗料組成物は、求める特性に応じて、各種の有機物・無機物をバインダーや充填材として加えることもできる。有機物としては、例えば、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリアミド、ポリイミド、フェノール樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンポリエステル樹脂などのエンジニアリングプラスチックが挙げられる。無機物としては、金属粉、金属酸化物(酸化アルミ、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタン等)、ガラス、セラミックス、炭化珪素、酸化珪素、弗化カルシウム、カーボンブラック、グラフアイト、マイカ、硫酸バリウムなどが挙げられる。充填材の形状としては、粒子状、繊維状、フレーク状など、各種の形状の物質が使用可能である。
<水性媒体>
本発明の水性フッ素樹脂塗料組成物は、水を主な媒体とするものである。ただし、環境面やコスト面からは好ましくないが、水性フッ素樹脂塗料組成物の液体粘度などのレオロジー特性の適切な調整や、PEIや充填材などの分散性改善のために、水と相溶性のある極性溶剤を加えたり、水と非相溶性の有機溶剤を分散させることもできる。また、極性溶剤を加えることで、耐熱性樹脂(バインダー)を溶解させ、塗装後の乾燥過程において耐熱性樹脂(バインダー)がより均一になり、塗膜が緻密化することや、基材の凹凸の凹部
に耐熱性樹脂(バインダー)が入り込みやすくなることで基材との接着力向上といった効果が期待できる。
<フッ素樹脂塗料組成物の製造プロセス>
本発明のフッ素樹脂塗料組成物は、従来公知の方法等により調製することができ、例えば、有機溶剤を含んだ水に溶解している上記水溶性PAI溶液と、PEI、フッ素樹脂、及び、必要に応じて配合するその他の添加剤や充填材を適宜混合することにより得られる。本発明のフッ素樹脂塗料組成物において、PEI、フッ素樹脂、顔料等は、また、それぞれの分散体(分散液)を予め調製し、得られる分散体を混合することより調製を行うものであってもよい。
本発明のフッ素樹脂塗料組成物は、25℃における粘度が0.1〜50000mPa・sであることが好ましい。粘度が0.1mPa・s未満であると、被塗装物上への塗布時にタレ等を生じやすく、目的とする膜厚を得ることが困難となる場合があり、50000mPa・sを超えると、塗装作業性が悪くなる場合があり、得られる塗膜の膜厚が均一とならず、表面平滑性等に劣る場合がある。より好ましい下限は、1mPa・sであり、より好ましい上限は、30000mPa・sである。上記粘度は、BM型単一円筒型回転粘度計(東京計器社製)を用いて測定することにより得られる値である。
2.塗膜
本発明の「塗膜」は、本発明の水性フッ素樹脂塗料組成物を塗装してなる塗膜である。本発明の塗料組成物を基材と接着するプライマー層とし、その上に複数の層を塗装して積層した塗膜も含まれる。
本発明の「塗膜」は、各種既存の塗装方法、例えば、スプレー塗装、ディップ塗装、スピンコート等通常一般的に用いられる方法により形成することができ、溶融流動させ均一な塗膜を得るために、フッ素樹脂の融点以上に加熱しておくことが好ましい。
3.塗装物品
本発明の「塗装物品」は、本発明の水性フッ素樹脂塗料組成物を塗装してなる塗膜を有する物品である。
本発明の「塗装物品」としては、フライパン・炊飯器などの調理器具、工場ラインなどでの耐熱離型性トレイ(パン焼き工程など)、定着ロール・ベルト・インクジェットノズルなどのOA機器関連物品、配管などの化学プラントの工業設備関連物品等、非粘着性、撥水撥油性が要求される物品が挙げられ、好ましくは、高い耐水蒸気性と耐食性も要求される調理器具である。
(水性フッ素樹脂塗料組成物の調製)
本実施例及び比較例には、以下の試薬を使用した。
水溶性ポリアミドイミド(PAI)樹脂
水溶性PAI(1):日立化成工業(株)製 HPC−1000−28(PAI濃度約28質量%、水25−35質量%、NMP27−37質量%の溶液)
水溶性PAI(2):日立化成工業(株)製 HPC−2100D−28(PAI濃度約28質量%、水22−32質量%、N−ホルミルモルフォリン30−40質量%の溶液)ポリエーテルイミド(PEI)樹脂
PEI粉末:SABIC社製 Ultem 1000F3SP−1000
その他のバインダー樹脂
ポリフェニルスルホン(PPSU)樹脂粉末:Solvey社製 レーデルR−5800
ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂粉末:DIC製 PQ−208
ポリエーテルスルホン(PES)樹脂粉末:Solvay社製 ベルテル(登録商標)3600RP
フッ素樹脂
PFA水性分散液:三井・デュポンフロロケミカル(株)製テフロン(登録商標)PFA334−JR(PFA濃度60質量%)
PTFE水性分散液(1):三井・デュポンフロロケミカル(株)製テフロン(登録商標)PTFE34−JR(PTFE濃度58質量%)
PTFE水性分散液(2):三井・デュポンフロロケミカル(株)製テフロン(登録商標)PTFE31−JR(PTFE濃度60質量%)
充填材(顔料)
カーボンブラック水性分散液:純水にカーボンブラックを分散させた分散液(カーボンブラック濃度26.9質量%、カーボンブラック粒径(Dmax)13μm)
実施例1
2Lのステンレスビーカーに純水319mlを入れ、攪拌機(YAMATO SCIENTIFIC CO.LTD.製)を用いて、140回転/分で攪拌しながら、界面活性剤水溶液(ライオン(株)製 レオコールTDN90−80、ノニオン型界面活性剤の80%水溶液)を30g添加した。更に、カーボンブラック水性分散液を39g加えて、10分間攪拌し、次いでこれに、PEI粉末を57g加えて、30分間攪拌した。攪拌したまま、PFA水性分散液を138g加えて、更にPTFE水性分散液(1)を248g加え、10分間攪拌した後、水溶性PAI(2)を169g加えて、更に60分間攪拌を行い、水性フッ素樹脂塗料組成物を得た。
実施例2
用いたカーボンブラック水性分散液の添加量を52gに増加した以外は、実施例1と同様に水性フッ素樹脂塗料組成物を作製した。
実施例3
実施例1の最初の純水にN−ホルミルモルフォリンを10g加えたこと以外は、実施例1と同様に水性フッ素樹脂塗料組成物を作製した。
実施例4〜17
下表1に記載の塗料組成(樹脂固形分中の組成比(質量%))となるように、各成分の量を調整して、実施例1と同様の手順にてフッ素樹脂塗料組成物を得た。
比較例1
2Lのステンレスビーカーに純水306mlを入れ、攪拌機(YAMATO SCIENTIFIC CO.LTD.製)を用いて、140回転/分で攪拌しながら、水溶性有機溶剤であるN−ホルミルモルフォリンを12g加えて、更に界面活性剤(AirProduct製サーフィノール440)を7g添加した。更に、カーボンブラック水性分散液を32g加えて、10分間攪拌し、次いで、攪拌したまま、PFA水性分散液を367g加えて、10分間攪拌した。そして更に、水溶性PAI(2)を276g加えて、60分間攪拌を行い、水性フッ素樹脂塗料組成物を得た。
比較例2〜5
下表1に記載の塗料組成(樹脂固形分中の組成比(質量%))となるように、各成分の量を調整して、比較例1と同様の手順にてフッ素樹脂塗料組成物を得た。
比較例6
実施例1のPEI粉末をPPSU粉末に替えたこと以外は、実施例1と同様にしてフッ
素樹脂塗料組成物を得た。
比較例7
PPSU粉末を48gに増加したこと以外は、比較例6と同様にしてフッ素樹脂塗料組成物を得た。
比較例8、9
PPSU粉末をPPS粉末に替えたこと以外は、比較例6、7と同様にしてフッ素樹脂塗料組成物を得た。
比較例10
PPSU粉末をPES粉末に替えたこと以外は、比較例6と同様にしてフッ素樹脂塗料組成物を得た。
比較例11
PES粉末を48gに増加し、PTFE水性分散液(1)をPTFE水性分散液(2)に樹脂の重量が同様になるように替えたこと以外は、比較例10と同様にしてフッ素樹脂塗料組成物を得た。
実施例、比較例の塗料組成物の樹脂固形分中の組成比(質量%)を下表1に示す。
なお、水性フッ素樹脂塗料組成物に含まれるカーボンブラックの含有量は、樹脂固形分を100部とした時、実施例2を除き約3部であり、実施例2のみ約4部となる。
Figure 0006722721
(性能評価)
下記性能評価に使用する塗膜を以下の手順で作成した。
<耐水蒸気性評価用、及び、耐食性評価用試験片の作成>
170mm×170mmのアルミニウム(A1050)を基材として用い、#60アルミナによるショットブラストを施した。その後、各実施例及び各比較例のフッ素樹脂塗料組成物を液体用スプレーガン(W−101−101G、アネスト岩田社製)を用いてスプレー塗装(塗料組成物1.4〜1.6g分)し、170℃にて20分間乾燥させプライマー層を形成した。
次に、PFA粉体塗料(三井・デュポンフロロケミカル(株)製 テフロン(登録商標)塗料 MJ−102)を、プライマー層上に粉体塗装用スプレーガン(PARKER IONICS社製 GX355HW)を用いて静電粉体塗装し(塗料重量2.8〜3.0g)、390℃(基材温度)にて30分間焼成してトップコート層を形成し、フッ素樹脂積層体を得た。得られたフッ素樹脂積層体を試験片とした。
耐水蒸気性評価
試験片を170℃で0.8メガパスカルの水蒸気中に100時間放置した後、常温になるまで静置して冷却し、その後、試験片の裏側(コーティングされていない面)をガスコンロの直火にて190℃まで加熱した。加熱後、水に浸漬急冷した後、塗膜表面のブリスター(直径2mm未満の湿疹状の膨れ)、膨れ(直径2mm以上の膨れ)の発生状況を観察した。評価は、これを1サイクルとして3回(100、200、300時間後)行った。
結果を下表に示す。ブリスターの個数のほか、1個以上膨れが発生したものは「膨れ」とし、塗膜全面に無数のブリスターや膨れが発生したものは「NG」とし、塗膜表面に変化がないものは「OK」として表に記載した。
Figure 0006722721
耐食性評価
試験片を170℃で0.8メガパスカルの水蒸気中に50時間放置した後、常温までゆっくり冷却した。その後、おでんの素(エスビー食品(株)製)20gを水1リットルに溶解した溶液中に試験片を浸漬し、90〜100℃に保温して、1週間毎に4週間まで、ブリスター(直径2mm未満の湿疹状の膨れ)、塗膜表面の膨れ(直径2mm以上の膨れ)の発生状況を観察した。
結果を下表に示す。ブリスターの個数のほか、塗膜全面に無数のブリスターが発生し、
一部塗膜の剥離が見られたものは「NG」として表に記載した。
Figure 0006722721
また、下記性能評価に使用する塗膜を以下の手順で作成した。
<接着性評価用試験片の作成>
図1に示す手順で、試験片を作成した。
まず、50mm(短片)×100mm(長辺)の長方形のアルミニウム(JIS A1050準拠品、厚み1mm)を基材として用い、基材の長辺に沿って片側約25mmをマ
スキングテープでマスキングした(図1A)。マスキング後、#60アルミナによるショットブラストを施し表面粗度(Ra)を1〜5μmとした後に、イソプロピルアルコールで拭き取った後、各実施例及び比較例のフッ素樹脂塗料組成物をスプレーガン(W−101−101G、アネスト岩田社製)を用いてスプレー塗装し(塗料組成物0.25〜0.30g)、170℃にて20分間乾燥させ、プライマー層(フッ素樹脂塗料組成物層)を形成した。マスキングテープを剥がし、マスキング部分を除きプライマー層が形成された基材(図1B)に、PFA粉体塗料(三井・デュポンフロロケミカル(株)製 テフロン(登録商標)塗料 MJ−102)を、全面に粉体スプレーガン(PARKER IONICS社製 GX355HW)を用いて静電粉体塗装(塗料重量0.4〜0.6g)し、390℃(基材温度)にて30分間焼成し、トップコート層(PFA層)を形成した。短辺方向に10mm幅にカッターナイフで切り込みを入れ(図1C)、マスキング部分(プライマー層がないトップコート単層部分)から、プライマー層(フッ素樹脂塗料組成物層)のある積層部分に向かって、マスキング部分を剥離し、剥離したマスキング部分をマスキングテープにて保護した。マスキング部分はプライマー層がないため、図1Dに示される断面から分かるとおり、トップコート層は基材に接着していない。これを接着性評価用試験片として用いた。
耐水蒸気性評価試験後の接着性評価
上記の接着性評価用試験片を、170℃で0.8メガパスカルの水蒸気中に100時間放置した後、常温になるまで静置して冷却し、接着強度(剥離強度)を測定した。これを繰り返し、100時間毎に300時間まで、3回測定を行った。測定は以下の方法により行った。
<接着力測定方法>
テンシロン万能試験機(エイ・アンド・デイ社製)を用い、JIS K 6854に規定される接着剤の剥離強さ(90度剥離試験法)の測定方法に準拠し、マスキングテープにて保護した部分を試験機のチャックに挟み、速度50mm/分で引っ張り、接着強度(剥離強度)を測定した。単位はgf(重量グラム)である。
結果を下表に示す。
Figure 0006722721

Claims (7)

  1. 水溶性ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド、及びフッ素樹脂を含み、ポリエーテルイミドが水溶性ポリアミドイミド樹脂とポリエーテルイミドの合計質量の50〜75質量%である、水性フッ素樹脂塗料組成物。
  2. フッ素樹脂が、水溶性ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド、及びフッ素樹脂の合計に対して35〜90質量%である、請求項1に記載の水性フッ素樹脂塗料組成物。
  3. フッ素樹脂が熱溶融性パーフルオロ樹脂である、請求項1又は2に記載の水性フッ素樹
    脂塗料組成物。
  4. フッ素樹脂がテトラフルオロエチレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水性フッ素樹脂塗料組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の水性フッ素樹脂塗料組成物を塗装してなる塗膜。
  6. 請求項5に記載の塗膜を有する塗装物品。
  7. 調理器具である、請求項6に記載の塗装物品。
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