JP2001278840A - エステルの製造方法 - Google Patents

エステルの製造方法

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JP2001278840A
JP2001278840A JP2000094719A JP2000094719A JP2001278840A JP 2001278840 A JP2001278840 A JP 2001278840A JP 2000094719 A JP2000094719 A JP 2000094719A JP 2000094719 A JP2000094719 A JP 2000094719A JP 2001278840 A JP2001278840 A JP 2001278840A
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ester
alcohol
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organic acid
acid
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Taisuke Matsushita
泰典 松下
Masatomo Asai
政知 浅井
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機酸とアルコールとを、有機金属触媒の存
在下、副生する水を除去しながら反応させてエステルを
生成させ、次いで反応生成液にアルカリ性物質を添加し
て撹拌し、残存有機酸をアルカリ性物質で中和したのち
濾過して不溶物を除去するエステルの製造方法におい
て、濾過を容易に行う方法を提供する。 【解決手段】 アルカリ性物質を添加した後の撹拌を、
300〜500W/m3の撹拌所要動力で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエステル、特に可塑
剤として用いられる高沸点のエステルの製造方法に関す
るものである。本発明によればエステルの製造に際し、
反応生成液からの残存有機酸を中和した後の濾過を容易
に行うことができる。
【0002】
【従来の技術】有機酸(本明細書において有機酸とは有
機酸無水物をも意味する)とアルコールとを反応させて
エステルを製造することは周知であり、得られたエステ
ルは可塑剤、樹脂添加剤、合成潤滑油、接着剤など種々
の分野で広く用いられている。エステルの製造方法はい
くつも知られているが、その代表的な製造方法の一つで
は、反応装置に有機酸とこれに対して過剰量のアルコー
ルとを仕込み、更にこれに有機金属触媒を加え、加熱し
て副生する水をアルコールと共に蒸発させて除去しなが
ら、エステル化反応を進行させる。蒸発したアルコール
と水とは反応装置外で凝縮させる。凝縮液はアルコール
相と水相とに分離し、アルコール相は反応装置に還流さ
せ、水相は系外に排出する。
【0003】得られた反応生成液には未反応のアルコー
ルや有機酸、更には副生した臭気成分などが含まれてい
るので、引続きこれに種々の精製処理を施して製品とし
てのエステルに仕上げる。未反応のアルコールや臭気成
分の除去には、反応生成液を減圧下に保持してこれらの
成分を留去したり、反応生成液に減圧下に水蒸気を吹込
んでこれらの成分を留去する方法が専ら用いられてい
る。有機金属触媒の除去には、反応生成液に水を加えて
触媒を分解して不溶物を生成させ、濾過してこれを除去
する方法が主として用いられている。また有機酸の除去
には、反応生成液をアルカリ性水溶液で洗浄する方法
や、反応生成液に溶解しない塩を形成するアルカリ性物
質を添加して有機酸を中和し、次いで濾過して生成した
有機酸塩を濾過により除去する方法などが用いられてい
る。この方法によるときは、アルカリ性物質として水酸
化カルシウムなどの非水溶性塩を形成するものを用いる
のが好ましいと考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】反応生成液にアルカリ
性物質を添加して有機酸を中和し、生成した塩を濾過し
て除去する方法の問題点の一つは、濾過性の悪い不溶物
が生成して、濾過操作に時間を要し、エステル製造工程
全体の生産性を低下させることである。従って本発明
は、反応生成液に水酸化カルシウム等を添加して有機酸
を中和するに際し、濾過性の良い塩を形成させる方法を
提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、有機酸
とアルコールとを、有機金属触媒の存在下、副生する水
を除去しながら反応させてエステルを生成させ、次いで
反応生成液にアルカリ性物質を添加し、撹拌して反応生
成液中の有機酸を中和したのち濾過して不溶物を除去す
るエステルの製造方法において、アルカリ性物質を添加
した後の撹拌を、反応生成液単位体積当り300〜50
0W/m3 の撹拌所要動力を用いて行うことにより、中
和を十分に行わせ、かつ後続する濾過を容易に行うこと
ができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明では、有機酸とアルコール
との反応そのものは、常法に従って行うことができる。
反応原料の有機酸としては、フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、トリメリット酸などの芳香族多価カルボ
ン酸、安息香酸などの芳香族モノカルボン酸、アジピン
酸、セバシン酸、アゼライン酸、コハク酸、マレイン
酸、フマル酸などの飽和又は不飽和の脂肪族多価カルボ
ン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの飽和又は不飽和
の脂肪族モノカルボン酸などが用いられる。また無水フ
タル酸や無水マレイン酸など、上記のカルボン酸の対応
する酸無水物も用いられる。可塑剤用エステルの場合に
は、通常は多価カルボン酸又はその酸無水物が用いられ
る。
【0007】もう一方の原料であるアルコールとして
は、通常はn−ブチルアルコール、イソブチルアルコー
ル、セカンダリーブチルアルコール、n−ペンチルアル
コール、n−ヘキシルアルコール、n−ヘプチルアルコ
ール、n−オクチルアルコール、2−エチルヘキシルア
ルコール、イソオクチルアルコール、イソノニルアルコ
ール、n−ノニルアルコール、イソデシルアルコール、
n−デシルアルコール、ウンデシルアルコール、トリデ
シルアルコールなど、炭素数4〜13の直鎖又は分岐鎖
の鎖状の1価アルコールが用いられる。
【0008】エステル化反応の触媒としては、常用の有
機金属化合物を用いる。例えばテトライソプロピルチタ
ネート、テトラブチルチタネート、テトラ−2−エチル
ヘキシルチタネート等のアルキルチタネートや、ジブチ
ル酸化スズ、ブチルスズマレートなどが用いられる。な
かでもアルキルチタネートに代表される有機チタン化合
物を用いるのが好ましい。反応は反応装置に原料の有機
酸と、これに対して化学量論量より過剰、通常は化学量
論量の1.05〜2.0倍のアルコールとを仕込み、更
にこれに触媒を添加したのち、加熱して反応させればよ
い。反応により副生する水は反応を阻害するので、アル
コールと一緒に蒸発させ、蒸気として反応装置外に抜出
す。抜出された蒸気は凝縮させ、生成した凝縮液は水相
とアルコール相とに分液する。水相は系外に排出し、ア
ルコール相は反応装置に還流させる。反応は通常120
〜250℃で行われるが、150〜230℃で行うのが
脱水効率及びエステルの品質の点からして好ましい。ま
たアルコールの還流状態を維持して脱水を促進するた
め、反応の進行と共に反応装置内は漸次減圧にするのが
好ましい。
【0009】反応の進行をクロマトグラフィーや酸塩基
滴定などで追跡し、有機酸の反応率が所定の値に達した
ならば、残留している未反応アルコールを留去して反応
を停止させる。通常は有機酸の反応率が少なくとも98
%、好ましくは99%以上に達するまで反応させる。得
られた反応生成液は、通常は減圧下に保持して未反応ア
ルコールの大部分を留去したのち、これに反応生成液中
の有機酸と反応して反応生成液に溶解しない塩を形成す
るアルカリ性物質を添加して撹拌し、反応生成液中の有
機酸と中和して塩を形成させる。アルカリ性物質として
は水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシ
ウムなどのアルカリ土類金属の酸化物又は水酸化物を用
いるのが好ましい。本発明ではアルカリ性物質を添加し
たのち、反応生成液を300〜500W/m3 の撹拌所
要動力で撹拌する。撹拌所要動力が300W/m3 未満
では、添加したアルカリ性物質を反応生成液中に均一に
分散させるのが困難であり、長時間の撹拌を行わない限
り得られるエステルの酸価を十分に低下させることがで
きない。また、場合によりゲル状の不溶物が生成して濾
過性が著るしく悪くなる。逆に撹拌所要動力が600W
/m3 を越えるような強力な撹拌を行うと、得られるエ
ステルの酸価を低下させる点では有利であるが、固体が
微細化するためか濾過性が著るしく悪化して、後続する
濾過操作に長時間を要するようになる。
【0010】本発明の好ましい一態様では、反応生成液
にアルカリ性物質と共に水を添加する。水を添加しなく
ても、アルカリ性物質は反応生成液中の有機酸と反応し
てこれを中和し、かつ有機金属触媒と反応して不溶物を
形成するが、水を添加するとこれらの反応を促進するこ
とができる。なお、有機金属触媒は水と反応して分解す
るので、アルカリ性物質だけを添加した場合と、アルカ
リ性物質と共に水を添加した場合とでは、有機金属触媒
からの不溶物の生成機構は異なる可能性がある。
【0011】本発明の好ましい他の一態様では、反応生
成液に水を添加して予じめ有機金属触媒を分解したの
ち、中和に要する理論量の1.5〜10倍程度のアルカ
リ性物質を添加して有機酸を中和する。この方法はアル
カリ性物質と共に水を添加する方法よりも操作は若干煩
雑であるが、一般に濾過性のよい不溶物が生成する傾向
がある。予じめ添加するか、又はアルカリ性物質と共に
添加するかを問わず、水の添加量は反応生成液に対して
0.5〜5重量%程度で十分である。
【0012】アルカリ性物質を添加したのち撹拌して残
存する酸分を中和したならば、常法により濾過して不溶
物を除去することにより、酸価の低いエステルを製品と
して取得することができる。なお、アルカリとして水酸
化ナトリウムなどの水溶性塩を形成するものを用いた場
合には、濾過前に水を蒸発させて除き、中和により生成
した塩を析出させておくことが必要である。不溶物を除
去した後の反応生成液は、所望により水蒸気吹込みなど
により更に精製して製品とする。なお、この処理は濾過
の前に行ってもよい。
【0013】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。なお、エステルの酸価はJIS K−6751に
準拠して判定した。
【0014】実施例1 撹拌機及び油水分離装置付きの冷却器を備えた反応装置
に、無水フタル酸、2−エチルヘキサノール及びテトラ
イソプロピルチタネートを仕込んだ。仕込モル比は無水
フタル酸:2−エチルヘキサノール:テトライソプロピ
ルチタネート=1:2.5:0.002である。これを
加熱してアルコールの還流下に190〜220℃でエス
テル化反応を行わせた。副生した水は油水分離装置で分
離して系外に排出した。反応装置を漸次減圧にしてアル
コールの還流状態を維持しながら反応を行わせ、3時間
後に反応生成液の酸価が0.11mgKOH/gとなっ
た時点で加熱を停止した。引続き減圧下で2−エチルヘ
キサノールを留出させたのち、得られた反応生成液に水
酸化カルシウム粉末(粒径15μm)を0.01重量%
となるように添加し、さらに水を3重量%となるように
添加したのち、450W/m3 の撹拌所要動力で15分
間撹拌した。反応生成液の温度は120℃であった。次
いで減圧下に加熱して水を蒸発させて除去したのち、濾
過して不溶物を除去した。得られたジオクチルフタレー
トの酸価は0.012mgKOH/gであった。
【0015】比較例1 実施例1において、水酸化カルシウム粉末及び水を添加
した後の撹拌を撹拌所要動力600W/m3 で15分間
行った以外は、実施例1と全く同様にして反応及び精製
処理を行った。得られたジオクチルフタレートの酸価は
0.007mgKOH/gであったが、濾過に要した時
間は実施例1の2.9倍であった。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機酸とアルコールとを、有機金属触媒
    の存在下、副生する水を除去しながら反応させてエステ
    ルを生成させ、次いで反応生成液にアルカリ性物質を添
    加し、撹拌して反応生成液中の有機酸を中和したのち濾
    過して不溶物を除去するエステルの製造方法において、
    撹拌を反応生成液単位体積当り300〜500W/m3
    の撹拌所要動力を用いて行うことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 有機酸が多価カルボン酸又は多価カルボ
    ン酸無水物であることを特徴とする請求項1記載のエス
    テルの製造方法。
  3. 【請求項3】 アルコールが炭素数4〜13の鎖状の1
    価アルコールであることを特徴とする請求項1又は2記
    載のエステルの製造方法。
  4. 【請求項4】 有機金属触媒が有機チタン化合物である
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の
    エステルの製造方法。
  5. 【請求項5】 アルカリ性物質がアルカリ土類金属の酸
    化物又は水酸化物であることを特徴とする請求項1ない
    し4のいずれかに記載のエステルの製造方法。
  6. 【請求項6】 反応生成液に水を添加して有機金属触媒
    を分解したのちアルカリ性物質を添加することを特徴と
    する請求項1ないし5のいずれかに記載のエステルの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 反応生成液にアルカリ性物質と水とを添
    加し、撹拌して反応生成液中の有機酸を中和することを
    特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のエステ
    ルの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007077042A (ja) * 2005-09-12 2007-03-29 Mitsubishi Chemicals Corp テレフタル酸ジエステルの製造方法
JP2008308451A (ja) * 2007-06-15 2008-12-25 Kawasaki Kasei Chem Ltd リンゴ酸ジアルキルエステル及びその製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007077042A (ja) * 2005-09-12 2007-03-29 Mitsubishi Chemicals Corp テレフタル酸ジエステルの製造方法
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