JP4120123B2 - エステルの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はエステル、特に可塑剤として用いられるエステルの製造方法に関するものである。本発明によれば、高品質でかつ体積固有抵抗の大きいエステルを容易に製造することができる。
【0002】
【従来の技術】
有機酸(本明細書において有機酸とは有機酸無水物をも意味する)と1価アルコールとからエステルを製造することは周知であり、得られたエステルは可塑剤、樹脂添加剤、合成潤滑油、塗料、接着剤など種々の分野で広く用いられている。
エステルの製造方法はいくつも知られているが、その代表的な製造方法の一つは、有機酸とこれに対して過剰量の1価アルコールとを有機金属触媒の存在下に反応させ、反応生成液から過剰の1価アルコールを除去してエステルを取得する方法である。エステルに要求される物性によっては、残存する触媒金属や未反応の有機酸などを除去するため、得られたエステルは更に精製処理に付される。例えば汎用の可塑剤であるフタル酸エステルの代表的な製造法の一つでは、先ず無水フタル酸とこれに対して過剰量の1価アルコールとをテトライソプロピルチタネートなどの有機金属触媒の存在下に反応させてエステルを生成させ、次いで反応生成物から減圧下に残存している1価アルコールを留去する。得られた粗エステルは水を加えて触媒を分解し、更にアルカリ性物質を加えて残存するフタル酸を中和したのち、水蒸気蒸留して臭気等の原因となる低沸点成分を除去すると共に残存している1価アルコールを極微量にまで低減させる。最後に濾過して触媒残渣等の固形物を除くと、可塑剤として好適な高品質のフタル酸エステルが得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の方法の問題点の一つは、エステル化により得られる反応生成物は高温であり、かつ水蒸気蒸留は高温で行われるにもかかわらず、水を添加して触媒を分解するため、エステル化反応生成物をいったん降温させなければならないことである。
この問題点の解決策の一つとして、水を用いずに多価アルコールを用いて触媒を除去する乾式法が提案されている。本発明者も先に、エステル化反応生成物にペンタエリスリトールやジペンタエリスリトール等の多価アルコールを添加して攪拌し、次いで酸化マグネシウム及び汚性炭を添加して濾過することにより、高品質のフタル酸エステルを製造する方法を提案した(特許第2785962号公報参照)。この方法は優れた方法であるが、得られるエステルの体積固有抵抗が若干小さいという問題がある。
従って本発明は、臭気等の原因となる低沸点成分や1価アルコールを所望の値にまで容易に低減させることができ、かつ体積固有抵抗の大きい製品を与えるエステルの製造方法を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、乾式法による触媒除去の利点を生かすべく検討した結果、多価アルコールで触媒を不活性化した状態で水蒸気蒸留しても、酸価の上昇は認められないこと、及び水蒸気蒸留後に多価アルコールを吸着除去すると、得られるエステルの体積固有抵抗が改善されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明によれば、芳香族多価カルボン酸、芳香族モノカルボン酸、脂肪族多価カルボン酸及び脂肪族モノカルボン酸、並びにこれらの多価カルボン酸の対応する酸無水物より成る群から選ばれた有機酸と、炭素数4〜13の直鎖又は分岐アルコールより成る群から選ばれた1価アルコールとを、有機金属触媒の存在下に反応させるエステル化工程、エステル化工程の反応生成物に3〜6個の水酸基を有する多価アルコールを添加したのち水蒸気蒸留して軽沸物を留去する水蒸気蒸留工程、及び水蒸気蒸留を経た反応生成物を多価アルコールの吸着剤で処理して、多価アルコールを吸着除去する多価アルコール除去工程、の各工程を順次行うことにより、高品質でかつ体積固有抵抗の大きいエステルを容易に製造することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明では、有機酸と1価アルコールとの反応そのものは、常法に従って行うことができる。反応原料の有機酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸などの芳香族多価カルボン酸、安息香酸などの芳香族モノカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸などの飽和又は不飽和の脂肪族多価カルボン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの飽和又は不飽和の脂肪族モノカルボン酸などが用いられる。また無水フタル酸や無水マレイン酸など、上述のカルボン酸の対応する酸無水物も用いられる。可塑剤用エステルの場合には、通常は多価カルボン酸又はその酸無水物が用いられる。
【0006】
もう一方の反応原料である1価アルコールとしては、通常はn−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、セカンダリーブチルアルコール、n−ペンチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、イソオクチルアルコール、イソノニルアルコール、n−ノニルアルコール、イソデシルアルコール、n−デシルアルコール、ウンデシルアルコール、トリデシルアルコールなど、炭素数4〜13の直鎖又は分岐アルコールが用いられる。
有機金属触媒としても、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラ−2−エチルヘキシルチタネート等のアルキルチタネートや、ジブチル酸化スズ、ブチルスズマレート等のスズ化合物など常用のものが用いられる。
【0007】
反応は反応器に原料の有機酸と、これに対して化学量論量より過剰、通常は10%以上過剰の1価アルコールとを仕込み、更これに有機金属触媒を添加したのち、加熱して反応させればよい。反応により副生する水は反応を阻害するので、通常は1価アルコールと共に水を留出させ、反応器外で水と1価アルコールとに分液したのち、1価アルコールを反応器に還流させることにより副生する水を除去する。
【0008】
有機酸の反応率が所定の値に達したならば、残存する1価アルコールを減圧下に留去して反応生成物の粗エステルを取得する。本発明では後続する水蒸気蒸留により1価アルコールの残存量を所望の値にまで低減させるので、この段階での1価アルコールの留去は簡単に行える範囲で行えばよい。通常は1価アルコールの残存量が2重量%以下となるように留去する。
【0009】
得られた反応生成物の粗エステルは、多価アルコールを添加して触媒を不活性化したのち、水蒸気蒸留して臭気成分や1価アルコールなどの軽沸物を所望の値にまで低減させる。触媒を不活性化させずに水蒸気蒸留を行うと、エステルの酸価が上昇する。添加する多価アルコールとしては、ネオペンチルグリコールのような分岐を有するグリコールや、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどのような3価以上のアルコールを用いればよい。通常は3〜6価アルコールが用いられる。多価アルコールは触媒を不活性化させるのに十分な量で用いる。通常は次式で示されるR値が0.15以上、好ましくは0.20以上となるように用いる。
R=C×D/A×B
式中、 A:有機金属触媒の添加モル数
B:有機金属触媒の金属の価数
C:多価アルコールの価数
D:多価アルコールの添加モル数
【0010】
しかしながら、多価アルコールを多量に用いると後続する多価アルコール除去工程での負荷が大きくなるので、多価アルコールはR値が通常は1.5未満となるように用いる。R値が1.0未満、特に0.8未満となるように用いるのが好ましい。
水蒸気蒸留そのものは常法に従って行えばよい。例えばフタル酸ジ−2−エチルヘキシルの場合には、5KPa程度の減圧下、150℃程度の温度で水蒸気蒸留する。水蒸気蒸留により1価アルコールの残存量をどこまで低減させるかは、アルコールの除去し易さにより異なる。例えば2−エチルヘキサノールであれば通常100〜200ppmであるが、デカノールの場合には150〜300ppmである。逆に除去し易いブタノールの場合には通常は10〜80ppmまで除去する。
【0011】
水蒸気蒸留を経たエステルは、次いで多価アルコールの吸着剤で処理して、含有されている多価アルコールを除去する。多価アルコール吸着剤としては、多価アルコールを吸着することができ、エステルを汚染せず、かつ濾過等によりエステルから容易に分離できるものであれば任意のものを用いることができる。通常は酸性白土、ハイドロタルサイト、モンモリロナイトなどを用いればよい。これらの吸着剤をエステルに添加し、攪拌して両者を十分に接触させたのち濾過することによりエステルから多価アルコールを除去することができる。このとき吸着剤と共に水をエステルに添加するのが好ましい。前述のようにエステル中の多価アルコールはエステルの体積固有抵抗を低下させるので、多価アルコールの残存量はできるだけ少ない方が好ましい。通常はエステル中の多価アルコールが100ppm以下、好ましくは50ppm以下となるように吸着操作を行う。
なお、エステル中には有機酸が微量含まれているが、これを除去するには常法によりエステルを苛性ソーダ水溶液や炭酸ソーダ水溶液等のアルカリ性水溶液で処理すればよい。
【0012】
操作は多価アルコールの除去操作の前後いずれで行ってもよく、また、多価アルコールの除去操作と同時に行ってもよい。別法として水酸化カルシウムのような有機酸と水不溶性塩を形成するアルカリ性物質を添加して、有機酸塩を析出させて除去することもできる。この場合には多価アルコールの吸着剤と水酸化カルシウム等とを一緒にエステルに添加して攪拌すればよく、生成した有機酸塩は吸着剤と一緒に濾過により除去できる。この場合にも同時に水を添加するのが好ましい。更には多価アルコールを添加して水蒸気蒸留する際に、同時に水酸化カルシウムのようなアルカリ性物質を添加しておいてもよい。
【0013】
【実施例】
以下に実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0014】
実施例1
無水フタル酸0.5モル(74g)と2−エチルヘキサノール1.25モル(163g)とを反応器に仕込み、これにテトライソプロピルチタネート0.20gを添加した。攪拌下に加熱して190〜220℃で3時間反応させた。副生した水は2−エチルヘキサノールと共に留出させ、水と分離した後の2−エチルヘキサノールは反応器に戻した。反応終了後、0.65〜5KPaの減圧下で180〜200℃に加熱して、残留している2−エチルヘキサノールを留去した。得られた粗エステル(酸価0.05mgKOH/g、2−エチルヘキサノール含有率1.2%)にグリセリンを0.025g添加し、140℃で10分間攪拌した。引続いて140℃、8KPaで水蒸気蒸留して2−エチルヘキサノールの含有量を150ppmまで低下させた。エステルを120℃に降温させ、これに水酸化カルシウム0.02g、酸性白土0.2g及び水6gを添加して10分間攪拌し、120℃、1.3KPaで10分間脱水したのち濾過した。得られたエステルの酸価とJISK6751による体積固有抵抗を表−1に示す。なお、粗エステルの精製に要した時間は2時間40分であった。
【0015】
比較例1
実施例1と同様にして得られた粗エステルを120℃に降温させたのち、水酸化カルシウム0.02gと水6gとを添加して攪拌した。引続き実施例1と同様にして水蒸気蒸留したのち脱水・濾過した。得られたエステルの酸価と体積固有抵抗を表−1に示す。なお、粗エステルの精製に要した時間は3時間10分であった。
【0016】
比較例2
実施例1と同様にして得られた粗エステルに、多価アルコールを添加せずに実施例1と同様の水蒸気蒸留を施した。120℃に降温させ、これに水酸化カルシウム0.02gと水6gとを添加して攪拌したのち脱水・濾過した。得られたエステルの酸価と体積固有抵抗を表−1に示す。
【0017】
比較例3
実施例1と同様にして得られた粗エステルにグリセリンを0.03g添加し、140℃で10分間攪拌した。引続いて実施例1と同様にして水蒸気蒸留したのち、120℃に降温させた。これに水酸化カルシウム0.02gと水6gを添加し、攪拌したのち脱水・濾過した。得られたエステルの酸価と体積固有抵抗を表−1に示す。
【0018】
【表1】
Figure 0004120123

Claims (16)

  1. 芳香族多価カルボン酸、芳香族モノカルボン酸、脂肪族多価カルボン酸及び脂肪族モノカルボン酸、並びにこれらの多価カルボン酸の対応する酸無水物より成る群から選ばれた有機酸と、炭素数4〜13の直鎖又は分岐アルコールより成る群から選ばれた1価アルコールとを、有機金属触媒の存在下に反応させるエステル化工程、
    エステル化工程の反応生成物に3〜6個の水酸基を有する多価アルコールを添加したのち、水蒸気蒸留して軽沸物を留去する水蒸気蒸留工程、及び
    水蒸気蒸留を経た反応生成物を多価アルコールの吸着剤で処理して多価アルコールを吸着除去する多価アルコール除去工程、
    の各工程を順次行うことを特徴とするエステルの製造方法。
  2. 芳香族多価カルボン酸、芳香族モノカルボン酸、脂肪族多価カルボン酸及び脂肪族モノカルボン酸、並びにこれらの多価カルボン酸の対応する酸無水物より成る群から選ばれた有機酸と、これに対して過剰量の炭素数4〜13の直鎖又は分岐アルコールより成る群から選ばれた1価アルコールとを、有機金属触媒の存在下に反応させるエステル化工程、
    エステル化工程の反応生成物に3〜6個の水酸基を有する多価アルコールを添加したのち、水蒸気蒸留して軽沸物を留去する水蒸気蒸留工程、及び
    水蒸気蒸留を経た反応生成物に多価アルコールの吸着剤を添加したのち濾過する多価アルコール除去工程、
    の各工程を順次行うことを特徴とするエステルの製造方法。
  3. 芳香族多価カルボン酸、芳香族モノカルボン酸、脂肪族多価カルボン酸及び脂肪族モノカルボン酸、並びにこれらの多価カルボン酸の対応する酸無水物より成る群から選ばれた有機酸と、これに対して過剰量の炭素数4〜13の直鎖又は分岐アルコールより成る群から選ばれた1価アルコールとを、有機金属触媒の存在下に反応させるエステル化工程、
    エステル化工程の反応生成物に3〜6個の水酸基を有する多価アルコールとアルカリ性物質を添加したのち、水蒸気蒸留して軽沸物を留去する水蒸気蒸留工程、及び
    水蒸気蒸留工程を経た反応生成物に多価アルコールの吸着剤を添加したのち濾過する多価アルコール除去工程、
    の各工程を順次行うことを特徴とするエステルの製造方法。
  4. 有機酸が芳香族多価カルボン酸及び脂肪族多価カルボン酸、並びにこれらの対応する酸無水物より成る群から選ばれたものであることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載のエステルの製造方法。
  5. 有機酸がフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸及びこれらの酸の対応する酸無水物より成る群から選ばれたものであることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載のエステルの製造方法。
  6. 多価アルコールが、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及びジペンタエリスリトールより成る群から選ばれたものであることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載のエステルの製造方法。
  7. 多価アルコールの吸着剤が酸性白土、ハイドロタルサイト及びモンモリロナイトより成る群から選ばれたものであることを特徴とする、請求項1ないしのいずれかに記載のエステルの製造方法。
  8. フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸及びこれらの酸の対応する酸無水物より成る群から選ばれた有機酸と、これに対し過剰量の炭素数4〜13の直鎖又は分岐アルコールより成る群から選ばれた1価アルコールとを、有機金属触媒の存在下に反応させるエステル化工程、
    エステル化工程の反応生成物に、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及びジペンタエリスリトールより成る群から選ばれた多価アルコールを添加したのち、水蒸気蒸留して軽沸物を留去する水蒸気蒸留工程、及び
    水蒸気蒸留を経た反応生成物に、酸性白土、ハイドロタルサイト及びモンモリロナイト より成る群から選ばれた多価アルコールの吸着剤を添加したのち濾過する多価アルコール除去工程、
    の各工程を順次行うことを特徴とするエステルの製造方法。
  9. フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸及びこれらの酸の対応する酸無水物より成る群から選ばれた有機酸と、これに対し過剰量の炭素数4〜13の直鎖又は分岐アルコールより成る群から選ばれた1価アルコールとを、有機金属触媒の存在下に反応させるエステル化工程、
    エステル化工程の反応生成物に、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及びジペンタエリスリトールより成る群から選ばれた多価アルコールとアルカリ性物質を添加したのち、水蒸気蒸留して軽沸物を留去する水蒸気蒸留工程、及び
    水蒸気蒸留を経た反応生成物に、酸性白土、ハイドロタルサイト及びモンモリロナイトより成る群から選ばれた多価アルコールの吸着剤を添加したのち濾過する多価アルコール除去工程、
    の各工程を順次行うことを特徴とするエステルの製造方法。
  10. 多価アルコールを、下記式で示されるR値が0.15以上となるように反応生成物に添加することを特徴とする、請求項1ないしのいずれかに記載のエステルの製造方法。
    R=C×D/A×B
    式中 A:有機金属触媒のモル数
    B:有機金属触媒の金属の価数
    C:多価アルコールの価数
    D:多価アルコールの添加モル数
  11. 多価アルコールを、下記式で示されるR値が0.20以上となるように反応生成物に添加することを特徴とする、請求項1ないしのいずれかに記載のエステルの製造方法。
    R=C×D/A×B
    式中 A:有機金属触媒のモル数
    B:有機金属触媒の金属の価数
    C:多価アルコールの価数
    D:多価アルコールの添加モル数
  12. エステル中の残存多価アルコールが100ppm以下となるように多価
    アルコール除去工程を行うことを特徴とする、請求項1ないし11のいずれかに記載のエステの製造方法。
  13. エステル中の残存多価アルコールが50ppm以下となるように多価アルコール除去工程を行うことを特徴とする、請求項1ないし11のいずれかに記載のエステルの製造方法。
  14. 水蒸気蒸留を経た反応生成物を多価アルコールの吸着剤で処理する際に水を共存させることを特徴とする、請求項1ないし13のいずれかに記載のエステルの製造方法。
  15. 水蒸気蒸留を経た反応生成物を多価アルコールの吸着剤とアルカリ性物質とで処理することを特徴とする、請求項1ないし14のいずれかに記載のエステルの製造方法。
  16. エステルが可塑剤であることを特徴とする、請求項1ないし15のいずれかに記載のエステルの製造方法。
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