JP2001278220A - カートニングマシン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 移送されているカートンの姿勢を矯正するこ
と。 【解決手段】 カートニングマシンは、カートン１の本
体１ａの前後側面を、チェーン４ａに取付けられた前フ
ィンガ３ａおよびチェーン４ｂに取付けられた後フィン
ガ３ｂとで挟持される。カートニングマシンはカートン
１の本体１ａを保持した状態で、それぞれ別駆動される
チェーン４ａ，４ｂを介し、上下ガイドレール１１，１
２にガイドされて走行するように構成されている。カー
トニングマシンには、カートン１の走行動作にブレーキ
力を付与するためのベルト装置５がカートン１の走行軌
道に近接して設置されている。ベルト装置５は、プーリ
６ａ〜６ｃと、その外面に係止爪８ａ〜８ｃが等間隔に
取付けられ、これらのプーリに回動自在に巻回されたベ
ルト７とで構成されている。プーリ６ｃの軸６ｆには、
プーリ６ｃに所定のブレーキ力を付与する軸ブレーキ９
が嵌設されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主として小箱を対
象とした包装機械におけるカートニングマシン、具体的
にはその箱成形機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】

【発明の属する技術分野】図４は、カートニングマシン
の包装工程図を示す。カートン１の本体１ａは、折り目
に沿って四角形に形成され、蓋部１ｂ，１ｃは四片に分
割されて、マガジン１０内に用意されている。このカー
トン１は、図中の（ａ）に示す位置で、マガジン１０内
から取り出して搬送ライン２上に供給される。搬送ライ
ン２上のカートン１は、搬送ライン２の搬送方向に対し
て左右（直角方向）に蓋１ｂ，１ｃを向けて、下流側に
移送されている。この走行するカートン１に対して、搬
送ライン２上の（ｂ）に示す位置で、カートン１の本体
１ａ内に所定の被包装品２０を収納する。そして、
（ｃ）に示す位置で、蓋部１ｂ，１ｃに糊付けし、
（ｄ）に示す位置で、糊付けされた蓋部１ｂ，１ｃを貼
り付け、これによって製品１Ａを完成させる。

【０００３】図５は、搬送ライン２における従来の一般
的なカートン１の支持及び走行機構を示す。カートン１
は、その本体１ａの前側面および後側面を、チェーン４
ａ，４ｂに取付けられた前フィンガ３ａおよび後フィン
ガ３ｂで緩く挟持され、四角形（四角柱体）を保持した
状態で後フィンガ３ｂで押されながら、上下のガイドレ
ール１１，１２にガイドされて走行されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、チェー
ン４ａ及び４ｂはそれぞれ別駆動されており、そのた
め、カートン１に対する前後フィンガ３ａ，３ｂによる
挟持状態の調整が難しい。前後フィンガ３ａ，３ｂの挟
持が強すぎるとカートン１を傷つけるし、逆にその挟持
が弱すぎるとカートン本体１ａの四角形状が、図５の二
点鎖線で示すように、傾斜して姿勢が変形することがあ
り、この状態で蓋部１ｂ，１ｃを貼り付けると、製品１
Ａの外観が悪くなって商品価値が落ちるという課題があ
った。本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、前後
二組のフィンガで箱体の前後側面を挟持され、四角形状
を保持しながら走行するカートンに対して、所定のブレ
ーキ力を与え、箱体の姿勢の変形を矯正して、より正確
な四角形姿勢を保持して走行させ、蓋部貼り付けなどの
包装動作を行うようにしたものであり、搬送ライン上を
走行しているカートンの姿勢がずれているような場合
に、カートンの姿勢を正規の姿勢に戻すことができるカ
ートニングマシンを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明のカートニングマ
シンは、本体の前・後側面を、駆動索に取付けられた前
・後二組のフィンガで四角形状に挟持され、かつその後
側フィンガで押されながら搬送ライン上を走行するカー
トン内に、被包装品を収納し、蓋部を貼り付けて製品を
仕上げるカートニングマシンであって、上記カートンの
走行動作に所定のブレーキ力を付与するブレーキ装置を
設けている。また、上記発明は、上記ブレーキ装置を、
包装ラインの蓋部貼り付け工程に設置することができ
る。

【０００６】さらに上記発明は、上記ブレーキ装置が、
その外面に複数の係止爪が等間隔に取付けられたベルト
を、複数のプーリ間に回動自在に巻回し、かつ、複数の
プーリのうち、少なくとも一組のプーリの軸に軸ブレー
キが内設されたベルト装置で構成され、同ベルト装置を
カートンの走行軌道に近接・設置し、走行するカートン
の前側面に上記係止爪を引っ掛けて、その走行動作に所
定のブレーキ力を付与することができる。さらにまた上
記発明は、上記ブレーキ装置が、その底部に多数の空気
孔が開口されたバキュームチャンバで構成され、同バキ
ュームチャンバをカートンの走行軌道に近接・設置し、
カートンに吸引力を作用させてその走行動作に所定のブ
レーキ力を付与することができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の第１の実施の形態
によるカートニングマシンについて、図面を参照しなが
ら説明する。図１は、本実施の形態のカートニングマシ
ンの要部構成を示す図であり、その支持及び走行機構を
示し、図２は図１におけるＡ−Ａ線方向の断面図であ
る。カートニングマシンは、カートン１が前記した従来
例と同様に、その本体１ａの前後側面を、チェーン４ａ
に取付けられた狭持部材である前フィンガ３ａおよびチ
ェーン４ｂに取付けられた後フィンガ３ｂとで緩く挟持
されるように構成されている。また、カートニングマシ
ンはカートン１の本体１ａが四角形を保持した状態で、
それぞれ別駆動されるチェーン４ａ，４ｂを介し、上ガ
イドレール１１および下ガイドレール１２にガイドされ
て走行するように構成されている。そして、カートニン
グマシンには、カートン１の走行動作に所定のブレーキ
力を付与するためのブレーキ装置としてのベルト装置５
がカートン１の走行軌道に近接して、かつ、図示しない
蓋部貼り付け工程に設置されている。

【０００８】ベルト装置５は、複数（３個）のプーリ６
ａ，６ｂ，６ｃと、その外面に複数の係止爪８ａ，８
ｂ，８ｃが等間隔に取付けられ、これらのプーリに回動
自在に巻回されたベルト７とで構成されている。プーリ
６ａ，６ｂ，６ｃは、３角形状に配設され、上部にプー
リ６ｃと下部にプーリ６ａ，６ｂの軸６ｄ，６ｅが同一
水平線上に配設され、搬送ライン２上のカートン１の上
部に僅かに隙間を開けて配設されている。各プーリの軸
６ｄ，６ｅ，６ｆは回転が拘束され、このうちのプーリ
６ｃの軸６ｆには、プーリ６ｃの回転動作に所定のブレ
ーキ力を付与する軸ブレーキ９が嵌設されている（ブレ
ーキの形式、種類は限定しない）。係止爪８ａ，８ｂ，
８ｃは、全幅がベルト７と同じ幅であり、それらの間隔
はカートン１の搬送ライン２上の移送間隔とほぼ同じに
しているが、カートン１の移送間隔より短ければよい。
また、係止爪８ａ，８ｂ，８ｃの長さは、上記プーリ６
ａ，６ｂとカートン１との隙間より大きい長さであれば
よい。なお、このベルト装置５は本実施の形態では、蓋
部貼り付け工程（（ｄ）位置・図４参照）の、カートン
１の移送ライン２の上部に設置している。

【０００９】以下、本実施の形態の作用および効果につ
いて説明する。図１に示すように、本体１ａの前後側面
を前後フィンガ３ａ，３ｂで挟持されたカートン１が、
四角形状を保持した状態で蓋部貼り付け工程に送られて
来ると、本体１ａの前側面にベルト装置５の係止爪８ｂ
が引っ掛かる。すると、ベルト７が回動し、これに連動
してプーリ６ａ，６ｂ，６ｃが回転すると、プーリ６ｃ
の軸６ｆに設けた軸ブレーキ９が作用して、ベルト７の
回動動作にブレーキが働き、したがって、係止爪８ｂを
介してカートン１には、その走行動作を阻止する方向、
すなわち図１の左方向にブレーキ力が与えられる。な
お、ブレーキ力は、カートン１が潰れない程度で、カー
トン１の姿勢を矯正できる程度のブレーキ力でよく、一
定以上のブレーキ力が付加しないように、軸ブレーキ９
にクラッチ機構を設けてもよい。

【００１０】しかし、カートン１には後フィンガ３ｂに
よる押出し力が作用しており、これにより、カートン１
は、本体１ａの姿勢が矯正されて走行する。そこで、カ
ートン１の搬送ライン２における正規の姿勢で蓋部１
ｂ，１ｃの貼り付けを行うことができる。これにによ
り、カートン１の姿勢の変形がなく、外観の良い製品が
できる。また、係止爪８ｂが移動して係止爪８ａの位置
に移動すると、係止爪８ｂとカートン１との係合が解け
てブレーキ力が解除されるとともにベルト７の回転が静
止する。この状態では、次の係止爪８ｃが係止爪８ｂの
位置に達し、次のカートン１が移送されてくると上記の
動作が、順次繰返される。

【００１１】このように、本発明のカートニングマシン
によると、前後側面を前後フィンガ３ａ，３ｂで挟持さ
れて走行するカートン１に対して、ベルト装置５により
その走行動作に所定のブレーキ力を付与し、本体１ａの
変形を矯正するようにしたので、連続的に効率良く、高
品質の包装品１Ａを得ることができるという効果があ
る。なお、本実施の形態では、ベルト装置５を蓋部貼り
付け工程に設置した場合を示したが、この外、例えば被
包装品収納工程に設置することにより、収納ミスをなく
し、作業効率を上げることができる。

【００１２】次に、本発明の第２の実施の形態について
説明する。本実施の形態は、カートニングマシンに付設
するブレーキ装置の他の構成に関する。図３に示すよう
に、本実施の形態ではブレーキ装置としてバキュームチ
ャンバ１５を使用する。バキュームチャンバ１５は、密
閉された箱体１６および箱体１６に取付けられ、真空ポ
ンプ（図示せず）と接続された真空ホース１７より成
り、箱体１６の底部１６ａには多数の空気孔１６ｂが開
口されている。そして、本バキュームチャンバ１５は、
カートン１の走行軌道に近接して設置するが、その際、
箱体の底部１６ａと通過するカートン１の上面との間に
微少間隔ｃを保持するように設置する。

【００１３】次に、本第２の実施の形態の作用について
説明する。その前後側面を、前後フィンガ３ａ，３ｂで
挟持されたカートン１が、真空ホース１７を介して、箱
体１６内を所定の真空度に保持されたバキュームチャン
バ１５の設置位置に送られて来ると、カートン１の上面
には、空気孔１６ａを介して吸着力が作用し、これによ
り、カートン１の走行動作に所定のブレーキ力が付与さ
れ、カートン１はその本体１ａの変形が矯正されて搬送
ライン上２を走行する。そこで、蓋部１ｂ，１ｃの貼り
付けを行うことにより、変形がなく、外観の良い製品１
Ａができる。このように、本実施の形態のカートニング
マシンでは、バキュームチャンバ１５の吸着力を利用し
て、カートン１の変形姿勢を矯正するようにしたので、
上記第１の実施の形態と同様に、連続的に効率よく、高
品質の包装品１Ａを得ることができる。

【００１４】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、勿論、本発明はこれに限定されることなく本発明
の技術的思想に基いて種々の変形が可能である。

【００１５】

【発明の効果】以上述べたように、本発明は、蓋部を備
えたカートンの前後側面を、駆動索に取付けられた前後
二組の狭持部材により挟持しながら搬送ライン上を走行
させ、該搬送ラインにおいて上記カートンの蓋部を貼り
付けるカートニングマシンにおいて、上記カートンの走
行動作にブレーキ力を付与するブレーキ装置を設けたの
で、カートンの姿勢の変形を矯正することができる。ま
た、上記発明は、上記ブレーキ装置を、搬送ラインの上
記蓋部貼り付け工程に設置することにより、カートンの
蓋を正確に貼り付けることができる。さらに、上記発明
は、上記ブレーキ装置が、外面に複数の係止爪が等間隔
に取付けられたベルトを、複数のプーリ間に回動自在に
巻回し、かつ、複数のプーリのうち、少なくとも一組の
プーリの軸に軸ブレーキが内設させて構成され、このブ
レーキ装置をカートンの走行軌道に近接設置し、走行す
るカートンに上記係止爪を引っ掛けて、該カートンにブ
レーキ力を付与することによりカートンにブレーキ力を
伝えることができる。さらにまた、上記発明は、上記ブ
レーキ装置が、その底部に吸引孔が開口されたバキュー
ムチャンバで構成され、同バキュームチャンバをカート
ンの走行軌道に近接設置し、カートンに吸引力を作用さ
せて該カートンにブレーキ力を付与することによりカー
トンにブレーキ力伝えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態に係るカートニング
マシンの要部構成を示す図である。

【図２】図１におけるＡ−Ａ線方向の断面図である。

【図３】本発明の第２の実施の形態に係るカートニング
マシンの他の要部構成を示す図である。

【図４】従来のカートニングマシンの作業工程を示す概
略図である。

【図５】搬送ライン上のカートンを狭持する機構を示す
図である。

【符号の説明】

１ カートン １ａ 本体 ３ａ 前フィンガ（挟持部材） ３ｂ 後フィンガ（挟持部材） ４ａ，４ｂ チェーン ５ ベルト装置 ６ａ〜６ｃ プーリ ６ｄ〜６ｆ 軸 ７ ベルト ８ａ〜８ｃ 係止爪 ９ 軸ブレーキ １１，１２ ガイドレール １５ バキュームチャンバ １６ 箱体 １６ａ 底部 １６ｂ 空気孔

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カートンの前後側面を、移送装置に取付
   けられた前後二組の狭持部材により挟持しながら搬送ラ
   イン上を走行させ、該搬送ラインにおいて被包装品を収
   納して上記カートンの蓋部を貼り付けるカートニングマ
   シンにおいて、上記カートンの姿勢を矯正するためのブ
   レーキ力を付与するブレーキ装置を設けたことを特徴と
   するカートニングマシン。
2. 【請求項２】 上記ブレーキ装置を、搬送ラインの上記
   蓋部貼り付け工程に設置したことを特徴とする請求項１
   に記載のカートニングマシン。
3. 【請求項３】 上記ブレーキ装置が、複数のプーリとこ
   れらプーリ間に巻回され外周面に複数の係止爪を等間隔
   に取付けたベルトとを設けるとともに、上記複数のプー
   リのうち少なくとも一のプーリの軸に軸ブレーキを設
   け、上記ブレーキ装置を上記カートンの搬送ラインに近
   接設置し、搬送中のカートンを上記係止爪に引っ掛ける
   ようにして上記カートンにブレーキ力を付与するように
   したことを特徴とする請求項１又は２に記載のカートニ
   ングマシン。
4. 【請求項４】 上記ブレーキ装置が、吸引孔を開口させ
   た吸引装置で構成され、該吸引装置を上記カートンの搬
   送ラインに近接設置し、搬送中のカートンに上記吸引装
   置の吸引力を作用させてカートンにブレーキ力を付与す
   るようにしたことを特徴とする請求項１又は２に記載の
   カートニングマシン。