JP2001277758A - カード付き葉書用シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】情報を多く掲載することのできるという三つ折
り形式の葉書のメリットを生かしつつ、葉書を見開かな
くともカードを取り外すことができるようにし、三つ折
り葉書の有用性を向上させる。 【解決手段】葉書本体紙片３と葉書表面側となある貼着
紙片４との重ね合わせ面３ａ、４ａそれぞれに、通常の
状態では接着せず所定の接着条件を付与することにより
互いが剥離可能に接着する接着手段６を設け、葉書裏面
側となる貼着紙片５には、該貼着紙片５の重ね合わせ面
５ｂに、二層のフィルムを擬似接着した擬似接着手段７
を貼り合わせ、葉書裏面側となる貼着紙片５から擬似接
着手段７における貼着紙片５側のフィルムまで達する深
さに切り込み１３を入れてカード１２を分離可能に形成
した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はカードを分離可能に
備えた葉書を得ることのできるシートに関するものであ
る。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】従来から葉書は各種情
報の伝達の媒体として多く利用されており、銀行やクレ
ジット会社などの金融機関ばかりでなくデパートなどの
小売業においても、顧客側に新規商品や通知情報を伝え
るためにこの葉書が利用されている。そして近年におい
ては数々の工夫を施した葉書が提案されており、その一
つとしては葉書を受け取る顧客側で使用できるカードを
その葉書に組み付けた状態で送付できるようにした工夫
があり、具体的には葉書本体部にカードを分離可能に貼
り付けるようにした葉書、葉書本体部に剥離可能に貼着
する貼着片の一部にカードを分離可能に設けた二つ折り
形式の葉書や三つ折り形式の葉書（特開平１１−１０５
４６９号公報参照、特開平１１−２０８１６１号公報参
照）などがある。

【０００３】上述した葉書において三つ折り形式のもの
では、重ね合わせ面を剥離可能とすることで六面が宛名
情報などの配送情報、宣伝文や通知文などの連絡情報を
記載する面として利用でき、情報量を多く通知できる点
でメリットがある。そして、上述した公報に示されてい
る三つ折り形式の葉書においてもカードを分離可能に備
えるもので、この葉書では重ね合わせ面に剥離可能に接
着する接着剤が塗布され、さらにはカード形成部分にお
いての葉書表出面側が擬似接着された二層フィルムによ
り覆われている構造とされ、カードを分離する時点で前
記二層フィルムの内の一方のフィルムがカードとともに
剥離できるようにカード側のフィルムに切り込みが入れ
られたものとなっている。

【０００４】しかしながら、上記三つ折り構造の葉書で
は二層フィルムの内の切り込みのないフィルムが葉書の
外表面側に表出してカードを覆っている形態となってい
るため、葉書受取人側でカードを取り外す際には葉書を
見開く必要があり、カード取り外しが簡単に行なえない
という不都合がある。そこで本発明は上記課題を考慮し
てなされたもので、情報を多く掲載することのできると
いう三つ折り形式の葉書のメリットを生かしつつ、その
葉書を見開かなくともカードを取り外すことができるよ
うにすることを課題とし、三つ折り葉書の有用性を向上
させることを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を考慮
してなされたもので、葉書本体紙片の対向する辺部それ
ぞれに折り部を介して貼着紙片が連接されて、前記葉書
本体紙片が中心となりはがき表示が葉書表面側に表示す
るようにしてＺ折りしたときに対向する重ね合わせ面が
剥離可能に接着する葉書用シートにおいて、前記葉書本
体紙片と葉書本体紙片の葉書表面側となる面に重ね合わ
せる表面側の貼着紙片との重ね合わせ面それぞれに、通
常の状態では接着せず所定の接着条件を付与することに
より互いが剥離可能に接着する接着手段が設けられ、葉
書本体紙片の葉書裏面側となる面に重ね合わせる裏面側
の貼着紙片には、該裏面側の貼着紙片の重ね合わせ面に
剥離可能に擬似接着された二層フィルムを、フィルムそ
れぞれの外側面に設けた粘着剤の一方を介して貼り合わ
されてなり、他方の粘着剤が剥離紙で覆われ、前記裏面
側の貼着紙片から前記擬似接着された二層フィルムの
内、貼着紙片側のフィルムまで達する深さの切り込みに
より囲まれたカードが、前記裏面側の貼着紙片に分離可
能にして設けられていることを特徴とするカード付き葉
書用シートを提供して、上記課題を解消することを目的
とするものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】つぎに本発明を図１から図８に示
す実施の形態に基づいて詳細に説明する。図中１は本発
明に係るカード付き葉書用シートで、該シート１は三つ
の紙片が折り部２を介して連接されているものであり、
図１に示すように葉書本体紙片３を間にしてその葉書本
体紙片３の一方の側辺に前記折り部２を介して貼着紙片
４が連接され、葉書本体紙片３の他方の辺部に折り部２
を介して貼着紙片５が連接されており、葉書本体紙片３
を中心となるようにＺ折りして三紙片４、３、５を重ね
合わせることができるように設けられている。上記葉書
本体紙片３は、後述するように「郵便はがき」などのは
がき表示を有する葉書本体を構成するための紙片であ
る。また、貼着紙片４は、シート１をＺ折りしたときに
葉書本体紙片３の葉書表面側に重ねられ、貼着紙片５
は、シート１をＺ折りしたときに葉書本体紙片３の葉書
裏面側に重ねられるものである。

【０００７】上記カード付き葉書用シート１をＺ折りし
たときに対向する上記各紙片の重ね合わせ面は剥離可能
に接着するもので、この剥離可能に接着するための手段
が重ね合わせ面となる位置に予め設けられている。ま
ず、図３に示すように貼着紙片４と葉書本体紙片３との
重ね合わせ面４ａ、３ａには、通常の状態では接着せ
ず、重ね合わせ状態で加圧するなどの接着条件を付与す
ることで互いが剥離可能に接着する接着手段６が設けれ
ており、この接着手段６は接着素材の塗布を容易にする
ため、貼着紙片５における前記重ね合わせ面４ａ、３ａ
と同一面側であってＺ折りしたときに葉書裏面側として
外部に表れる表面５ａに対しても同様にして設けられて
いてもよい。上記重ね合わせ面４ａ、３ａはＺ折りした
ときには外部から見えない隠蔽された面となるため、受
取人以外の第三者が重ね合わせ面４ａ、３ａの間を開か
ない限り読むことのできない情報を設けることができ
る。また、貼着紙片４における重ね合わせ面４ａの反対
側はＺ折りしたときに葉書表面として外面に表れる表面
４ｂであり、宛名情報などが印字、印刷される面であ
る。

【０００８】また、葉書本体紙片３と貼着紙片５との重
ね合わせ面３ｂ、５ｂが剥離可能に接着するようにする
ために、貼着紙片５の前記重ね合わせ面５ｂに擬似接着
手段７が設けられている。前記擬似接着手段７は図３に
示されているように、積層された二層のフィルム８、９
を剥離可能に擬似接着し、その二層のフィルム８、９そ
れぞれの外側面（擬似接着面とは反対側の面）に粘着剤
１０を設けたもので、一方の粘着剤１０を介して貼着紙
片５にこの擬似接着手段７が貼り合わされている。擬似
接着手段７におけるもう一方の粘着剤１０は、シート１
をＺ折りしたときに葉書本体紙片３の重ね合わせ面３ｂ
が貼り合わされるものであり、Ｚ折りする前の時点では
剥離紙１１で剥離可能に覆われて保護されている。な
お、上記重ね合わせ面３ｂ、５ｂはＺ折りしたときには
外部から見えない隠蔽された面となるため、受取人以外
の第三者が重ね合わせ面３ｂ、５ｂの間を開かない限り
読むことのできない情報を設けることができ、重ね合わ
せ面５ｂに前記情報を設ける場合には疑似接着手段７を
貼り合わせる前に印字、印刷しておけばよい。

【０００９】上記擬似接着手段７が重ね合わせ面５ｂに
貼り合わされている貼着紙片５は、カード１２が分離可
能に設けられているものであって、切り込み１３を、表
面５ａ側から上記フィルム８、９の境界面に達してフィ
ルム８までを分断するように入れている。そして、この
切り込み１３により貼着紙片５中にカード１２が囲繞形
成され、フィルム８、９が擬似接着していることから、
必要時にカード１２を表面５ａ側から取り外すことがで
きるものとしている（図５参照）。取り外されたカード
１２では片面がフィルム８で覆われている状態となり、
擬似接着手段７を貼り合わせる前に重ね合わせ面５ｂに
おけるカード形成領域に印字出力などした情報を、カー
ド１２の取り外しした後においても保護できるようにし
ている。

【００１０】上記葉書本体紙片３の葉書表面側となる重
ね合わせ面３ａにおいては、貼着紙片５側の折り部２に
沿った位置にはがき表示１４が設けられていて、この重
ね合わせ面３ａに重ねる貼着紙片４は、Ｚ折りして貼り
合わせたときにはがき表示１４を表出させることができ
るように折り部２とは反対側が切り欠かれた状態となっ
ている。このように、シート１をＺ折りして三紙片４、
３、５を相互に貼り合わせた状態ではがき表示１４を表
出させることで、葉書本体紙片３ははがき表示１４がな
された葉書本体となり、この葉書本体の表裏に貼着紙片
４、５が剥離可能に貼り合わされた葉書１５が得られる
ようになる（図４参照）。前述したようにはがき表示１
４を表出させるために貼着紙片４の側辺が切り欠かれた
状態となっているが、具体的には貼着紙片４の連接方向
での寸法を小さくすることで、貼着紙片４の側辺が直線
状に切り欠かれている状態としている。また、カード付
き葉書用シート１からなる葉書１５では図３に示される
ようにカード１２は貼着紙片５中に面一にして位置して
いることから、葉書を取り扱う時などにおいて他物が葉
書に接触してもカード１２の辺部には引っ掛からず、葉
書１５を不用意に取り扱ってもカード１２が剥離しない
ようにしている。

【００１１】上記実施の例でははがき表示１４を表出さ
せるために、貼着紙片４の側辺を直線状に切り欠いたも
のとして説明したが、はがき表示１４の文字それぞれに
対応して開口した透孔を設け、葉書本体紙片３の重ね合
わせ面３ａ中、はがき表示１４のみを表出させるように
してもよい。

【００１２】上記各実施の例におけるシート１は、はが
き表示１４が葉書本体紙片３に設けられているものとし
て示したが、本発明はこれに限定されるものではない。
その例として、図６と図７とははがき表示１４が貼着紙
片３の葉書表面側に設けられている例を示している。こ
の実施の例においても葉書本体紙片３の両側に貼着紙片
４、５が折り部２を介して連接されていて、Ｚ折りする
ことでその葉書本体紙片３を中心にして貼着紙片４、５
を重ねることができるようにしているものである。図６
においては、葉書本体紙片３の左側に、葉書としたとき
に葉書裏面側に位置することになる貼着紙片５が連接さ
れ、葉書本体紙片３の右側に、葉書としたときに葉書表
面側に位置することになる貼着紙片４が連接されている
状態が示されている。そして、Ｚ折りしたときに葉書本
体紙片３の重ね合わせ面３ｂと対向する貼着紙片５の重
ね合わせ面５ｂに擬似接着手段７が貼り付けられ、図７
に示すようにその貼着紙片５のもう一方の面、即ち表面
５ａにはカード１２が切り込み１３により囲繞成形され
ている点で、上記実施の例と同じである。さらに、この
実施の例では、図７に示すように葉書本体紙片３の重ね
合わせ面３ａと貼着紙片４の重ね合わせ面４ａとがＺ折
りしたときに相対するもので、重ね合わせ面３ａ，４ａ
それぞれには剥離可能に接着する上記接着手段６が設け
られているとともに、葉書本体紙片３と貼着紙片４との
間の折り部２に沿った辺部には強接着手段１６が設けら
れている。そして、貼着紙片４の表面４ａにおいて前記
強接着手段１６が設けられている部分とは反対面となる
部分、即ち、前記表面４ｂの折り部２側の辺部にはがき
表示１４が設けられている。このように、強接着手段１
６に対応する位置となる貼着紙片４の折り部２側の辺に
はがき表示１４が設けられているため、シート１をＺ折
りして三紙片４、３、５を相互に貼り合わせると、はが
き表示１４が設けられている貼着紙片４の折り部２側の
辺部はその下位の葉書本体紙片３と一体化され、よっ
て、葉書本体紙片３ははがき表示１４を有する葉書本体
として構成されるようになる（図８参照）。このように
して得られた葉書においても、上記実施の例と同じよう
にカード１２は貼着紙片５の表面５ａから取り外すこと
ができ、そして、貼着紙片５の表面５ａと面一になって
いることから葉書取り扱い時に他物が接触してもカード
１２の辺部に引っ掛かることはない。

【００１３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のカード付
き葉書用シートによれば、葉書本体紙片の対向する辺部
それぞれに折り部を介して貼着紙片が連接されて、前記
葉書本体紙片が中心となりはがき表示が葉書表面側に表
示するようにしてＺ折りしたときに対向する重ね合わせ
面が剥離可能に接着するものであって、前記葉書本体紙
片と葉書本体紙片の葉書表面側となる面に重ね合わせる
表面側の貼着紙片との重ね合わせ面それぞれに、通常の
状態では接着せず所定の接着条件を付与することにより
互いが剥離可能に接着する接着手段が設けられ、葉書本
体紙片の葉書裏面側となる面に重ね合わせる裏面側の貼
着紙片には、該裏面側の貼着紙片の重ね合わせ面に剥離
可能に擬似接着された二層フィルムを、フィルムそれぞ
れの外側面に設けた粘着剤の一方を介して貼り合わされ
てなり、他方の粘着剤が剥離紙で覆われ、前記裏面側の
貼着紙片から前記擬似接着された二層フィルムの内、貼
着紙片側のフィルムまで達する深さの切り込みにより囲
まれたカードが、前記裏面側の貼着紙片に分離可能にし
て設けられていることを特徴とするものである。よっ
て、このシートから得られる葉書は、葉書本体と葉書表
面側の貼着紙片との間、葉書本体と葉書裏面側の貼着紙
片との間を見開くことができるものとなり、より多くの
情報を葉書に盛り込むことができるとともに、葉書受取
人以外の第三者の目に触れることのない親展情報も多く
盛り込むことができる葉書が得られるようになる。さら
に、貼着紙片に設けたカードは、葉書を見開くことなく
カードのみを直接取り外すことができるようになり、手
数をかけることなく簡単にカードの取り外しが行なえる
など、実用性に優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るカード付葉書用シートの一例にお
ける片面を示す説明図である。

【図２】一例におけるもう一方の面を示す説明図であ
る。

【図３】一例を断面で示す説明図である。

【図４】一例によりなる葉書を示す説明図である。

【図５】同じく一例によりなる葉書のカード側を示す説
明図である。

【図６】他の例における一方の面を示す説明図である。

【図７】同じく他の例における他方の面を示す説明図で
ある。

【図８】他の例によりなる葉書を示す説明図である。

【符号の説明】

１…カード付き葉書用シート ３…葉書本体紙片 ４…貼着紙片 ５…貼着紙片 ６…接着手段 ７…擬似接着手段 １２…カード １３…切り込み １４…はがき表示 １５…葉書 １６…強接着手段

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】葉書本体紙片の対向する辺部それぞれに折
   り部を介して貼着紙片が連接されて、前記葉書本体紙片
   が中心となりはがき表示が葉書表面側に表示するように
   してＺ折りしたときに対向する重ね合わせ面が剥離可能
   に接着する葉書用シートにおいて、 前記葉書本体紙片と葉書本体紙片の葉書表面側となる面
   に重ね合わせる表面側の貼着紙片との重ね合わせ面それ
   ぞれに、通常の状態では接着せず所定の接着条件を付与
   することにより互いが剥離可能に接着する接着手段が設
   けられ、 葉書本体紙片の葉書裏面側となる面に重ね合わせる裏面
   側の貼着紙片には、該裏面側の貼着紙片の重ね合わせ面
   に剥離可能に擬似接着された二層フィルムを、フィルム
   それぞれの外側面に設けた粘着剤の一方を介して貼り合
   わされてなり、他方の粘着剤が剥離紙で覆われ、 前記裏面側の貼着紙片から前記擬似接着された二層フィ
   ルムの内、貼着紙片側のフィルムまで達する深さの切り
   込みにより囲まれたカードが、前記裏面側の貼着紙片に
   分離可能にして設けられていることを特徴とするカード
   付き葉書用シート。