JP4009386B2 - 複写機能付き葉書シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は複写機能を備えて記入情報とその複写情報とを有する葉書が得られるようにした葉書シートに関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、電力会社やガス供給会社などのサービス提供者にあっては、契約者からの料金払い込みを口座自動引き落としや口座自動振り替えで行なうための申込を葉書にて受けることができるようにしており、このような申込方法では通常、表に返信先名が記載され、裏面の領域には銀行名、銀行口座番号、申込者名などの情報を記入する記入欄を有する葉書をサービス提供者側で予め用意しておき、この葉書に契約者が必要事項を書き込んだ後に返送してもらうようにしていた。
しかしながら、申込を受けたサービス提供者側にあっては、顧客が契約している金融機関への口座自動引き落としや口座自動振り替えの依頼に際しては、契約者の直筆による申込事項部分を金融機関側に渡すようにしていて、このサービス提供者側に控えが無くならないようにするため、その都度、コピーを取るようにしており、控えを残すための作業に手間を要するものとなっていた。この対策としては、自己発色下紙に剥離層を介して上紙を重ね合わせてその上紙に記載した情報が自己発色下紙に複写されるようにした複写方法が従来からあり、これを前記葉書に採用することが考えられるが、葉書の郵送時の取り扱いに際して上紙側に固いものなどが接触すると自己発色下紙側に汚れとしての発色が生じ、自己発色下紙に記載された情報が判読できない状態になり易いという問題があった。
一方、通常の葉書による申込では記載されている顧客の個人情報などが第三者の目に触れ易くなり、従来の葉書による申込ではプライバシーを保護し難いという問題があって、この顧客側の個人情報を隠蔽してプライバシーを保護した状態で葉書を送付できるようにしたいとの要望がなされるようになってきた。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、上記顧客が申し込みの事項を記載するときに同時に複写が得られるようにするとともに、送付に際してはその申し込み事項と複写された事項とが隠蔽された状態となるようにすることを課題とし、申し込みの葉書を受けた側での複写作業を無くすとともに、葉書を送付した側のプライバシーを保護できる葉書を得ることを目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、葉書本体片と、該葉書本体片に折り部を介して重ね合わせ可能に連接された第一貼着片と、葉書本体片の第一貼着片側とは反対側に折り部を介して重ね合わせ可能に連接された第二貼着片と、該第二貼着片の葉書本体片側とは反対側に折り兼切り取り部を介して重ね合わせ可能に連接された補助片とを備えて、前記補助片を折り兼切り取り部から除去し前記葉書本体片を中間にして葉書本体片と第一、第二貼着片とをZ状に折り合わせ接合したときに葉書となる葉書シートであって、前記第一貼着片は、前記Z折りしたときの表出面に宛先表示部を有するとともに、葉書本体片への重ね合わせ面に葉書本体片と剥離可能に接着する貼着手段を有し、第一貼着片を葉書本体片に重ね合わせたときに葉書本体片の第二貼着片側の辺部が表出する切り欠き部を有し、前記葉書本体片は、Z折りして第一貼着片を重ね合わせたときの重ね合わせ面に複写部を有するとともに、第一貼着片を重ね合わせたときに表出する第二貼着片側の辺部に葉書表示を有し、Z折りしたときの第二貼着片への重ね合わせ面に第二貼着片と剥離可能に接着する貼着手段を有し、前記第二貼着片は、Z折りしたときの前記葉書本体片への重ね合わせ面に書き込み用の複写記入部を有し、前記補助片は、固定情報記載部を有するとともに、該補助片を折り兼切り取り部から前記第二貼着片の複写記入部とは反対側の面に重ねてから葉書本体片に巻き折りして重ねたときに葉書本体片の複写部と重なる重ね合わせ面に複写手段を有して、前記巻き折りした状態で第二貼着片の複写記入部に記入された情報が前記複写部に複写可能に設けられ、前記補助片を前記第二貼着片の複写記入部とは反対側の面に重ね合わせたときの第二貼着片と補助片との重ね合わせ面それぞれは、前記巻き折りした状態で第二貼着片の複写記入部に記入された情報を前記補助片に複写する第二の複写手段を有して、前記第二貼着片の前記第二の複写手段は発色剤層からなり、前記補助片の前記第二の複写手段は顕色剤層からなり、Z折りしたときに前記第一貼着片が葉書本体片の複写部を覆うとともに、葉書本体片が第二貼着片の複写記入部を覆う構成としたことを特徴とする複写機能付き葉書シートを提供して、上記課題を解消するものである。
【0004】
また、もう一つの発明は、葉書本体片と、該葉書本体片に折り部を介して重ね合わせ可能に連接された第一貼着片と、葉書本体片の第一貼着片側とは反対側に折り部を介して重ね合わせ可能に連接された第二貼着片と、前記第一貼着片の葉書本体片側とは反対側に折り兼切り取り部を介して重ね合わせ可能に連接された補助片とを備えて、前記補助片を折り兼切り取り部から除去し前記葉書本体片を中間にして葉書本体片と第一、第二貼着片とをZ状に折り合わせ接合したときに葉書となる葉書シートであって、前記第一貼着片は、前記Z折りしたときの表出面に宛先表示部を有するとともに、葉書本体片への重ね合わせ面に葉書本体片と剥離可能に接着する貼着手段を有して、第一貼着片を葉書本体片に重ね合わせたときに葉書本体片の第二貼着片側の辺部が表出する切り欠き部を有し、前記葉書本体片は、Z折りして第一貼着片を重ね合わせたときの重ね合わせ面に複写部を有するとともに、第一貼着片を重ね合わせたときに表出する第二貼着片側の辺部に葉書表示を有し、Z折りしたときの第二貼着片への重ね合わせ面に第二貼着片と剥離可能に接着する貼着手段を有し、前記第二貼着片は、Z折りしたときの前記葉書本体片への重ね合わせ面に書き込み用の複写記入部を有し、前記補助片は、固定情報記載部を有し、前記第二貼着片を前記葉書本体片の複写部がある面側に重ね合わせたときの第二貼着片と葉書本体片との重ね合わせ面それぞれは、第二貼着片を前記葉書本体片の複写部がある面側に重ね合わせた状態で第二貼着片の複写記入部に記入された情報を前記複写部に複写する複写手段を有して、前記第二貼着片の前記複写手段は発色剤層からなり、前記葉書本体片の前記複写手段は顕色剤層からなり、前記補助片を折り兼切り取り部から第一貼着片の宛先表示部がある面側に重ねてから葉書本体片に巻き折りして重ねたときの補助片と葉書本体片との重ね合わせ面それぞれは、第二貼着片を前記葉書本体片の複写部がある面側に重ね合わせるとともに、補助片を折り兼切り取り部から第一貼着片の宛先表示部がある面側に重ねてから葉書本体片に巻き折りして重ねた状態で第二貼着片の複写記入部に記入された情報を補助片に複写する第二の複写手段を有して、前記補助片の前記第二の複写手段は顕色剤層からなり、前記葉書本体片の前記第二の複写手段は発色剤層からなり、Z折りしたときに前記第一貼着片が葉書本体片の複写部を覆うとともに、葉書本体片が第二貼着片の複写記入部を覆う構成としたことを特徴とする複写機能付き葉書シートであり、この複写機能付き葉書シートを提供して上記課題を解消するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明を図1から図7に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図中1は四紙片が横一連に連接されてなる複写機能付き葉書シートであって、一端側から第一貼着片2、葉書本体片3、第二貼着片4、補助片5とが順に連接されていて、第一貼着片2と葉書本体片3と第二貼着片4とがミシン目などを入れてなる折り部6を介して連接され、第二貼着片4と補助片5とはミシン目を穿設してなる折り兼切り取り部7を介して連接している。そして、この葉書シート1は前記折り兼切り取り部7から補助片5を分離除去して後述するように葉書本体片3を中間にして第一貼着片2と葉書本体片3と第二貼着片4とをZ状に折り合わせ接合することで葉書が得られるようにしたものである。
図1に示すように葉書シート1の片面において、上記第一貼着片2にあっては上記Z折りしたときに外方に表出して面することになる表出面2aが表れていて、この第一貼着片2の片面である表出面2aに宛先を印字または印刷してなる宛先表示部8が設けられている。また、この第一貼着片2は、Z折りして葉書本体片3に重ね合わせたときに葉書本体片3の第二貼着片4側の辺部が隠れずに表出するように折り部6と直交する方向の寸法、即ち、横幅が葉書本体片の横幅より小さくしてその側辺(折り部6とは反対側の辺)を直線状の切り欠き部としている。切り欠き部としてはこの他に葉書表示の文字それぞれに対応した複数の透孔としたり、この葉書表示が表れるように凹状に切り欠いた形状のものとしてもよい。
【0006】
上記葉書本体片3にあっては、Z折りしたときに第二貼着片4への重ね合わせ面3aが表れていて、この重ね合わせ面3aに第二貼着片4と剥離可能に接着する貼着手段9を有している。前記貼着手段9は再剥離再接着可能な弱接着力の粘着剤をこの重ね合わせ面3aに塗布してなるものであり、展開状態でこの葉書シート1を取り扱うときに接着することのないように剥離紙10で剥離可能に覆われている。また、貼着手段9としてはこの他に透明な二層の合成樹脂フィルムが擬似接着されているシートをこの重ね合わせ面3aに貼り合わせ、そのシートの上面に粘着剤を有しているものとし、これを剥離紙で覆うようにしたものとすることができ、葉書本体片3と第二貼着片4とを重ね合わせて二層フィルムが擬似接着された貼着手段9を介して接合させることも可能であり、接合した葉書本体片3と第二貼着片4との間を開くようにすることで貼着手段9の擬似接着部分から別れ、葉書本体片3と第二貼着片4の片面それぞれが透明な合成樹脂フィルムで覆われた形態とすることができる。
さらに、前記貼着手段9としては粘着剤転移型のものとして構成することも可能である。この粘着剤転移型の貼着手段9は葉書本体片3の重ね合わせ面3aに層内分離により剥離性を備えるようにした剥離層を形成してから粘着剤を塗布したものであって、この場合も予め剥離紙にてその粘着剤を覆うようにしておけばよい。この粘着剤転移型の貼着手段9で貼り合わせた葉書本体片3と第二貼着片4との間を開くようにした場合、前記剥離層の部分で層内分離が生じて第二貼着片4側に転移した粘着剤は分離した一方の剥離層で覆われたものとなっており、ベタ付くことがないようにしたものである。また、この他に貼着手段9として通常の状態では接着することがなく、所要の圧力を付与することで剥離可能な着接着力を生じる感圧性の接着剤にて構成するようにしてもよい。
【0007】
第二貼着片4にあっては、上述したようにZ折りしたときに葉書本体片3の重ね合わせ面3aと相対する重ね合わせ面4aが表れている。この重ね合わせ面4aは、口座振り替えや口座引き落としの申し込みに必要な所要の情報、例えば銀行名、銀行口座番号、口座登録名などの情報を葉書送付者が書き込む複写記入部11を有している。そして、前記複写記入部11は、葉書シート1をZ折りしたときに葉書本体片3の重ね合わせ面3aで完全に覆われるものであり、また、上述したように葉書本体片3とこの第二貼着片4とが貼着手段9を介して剥離可能に貼り合わされるようにしているため、複写記入部11に情報を記載したのちに葉書本体片3と第二貼着片4とを貼り合わせれば、葉書本体片3と第二貼着片4とを引き開くようにしなければ前記情報を見ることができず、よって、葉書形態となった時点では複写記入部11に記載された情報は第三者の目に触れないように隠蔽され、プライバシーが保護された状態となるものである。
【0008】
上記補助片5にあっては、該補助片5を折り兼切り取り部7から上記第二貼着片4の複写記入部11とは反対側の面に重ねてからその第二貼着片4とともに葉書本体片3に巻き折りして重ねたときにその葉書本体片3と直接相対することになる重ね合わせ面5aが表れている。この重ね合わせ面5aには複写カーボンからなる複写手段12が設けられていて、後述するように前記巻き折りした状態で第二貼着片4における複写記入部11に情報を記載したときに葉書本体片3にその情報を複写するようにしたものである。
【0009】
図2は葉書シート1のもう一方の片面側を示している。第一貼着片2にあっては、Z折りしたときの葉書本体片3への重ね合わせ面2bが表れていて、この重ね合わせ面2bに葉書本体片3と剥離可能に接着する貼着手段9を有している。この重ね合わせ面2bに有する貼着手段9は葉書本体片3の重ね合わせ面3aにある貼着手段9と同じものである。
図2の葉書本体片3にあっては、Z折りしたときに第一貼着片2の重ね合わせ面2bと相対する重ね合わせ面3bが示されている。この重ね合わせ面3bは複写部13を有しているとともに、第一貼着片2を重ね合わせたときにその第一貼着片2の側方で表出することになる第二貼着片4側の辺部に、折り部6に沿うようにして葉書表示14を有している。前記複写部13がある位置は、上述したように補助片5を巻き折りしたときにその補助片5の複写手段12と相対する位置でもあり、このように巻き折りした状態で第二貼着片4の複写記入部11に情報を記載することによって複写部13に、その記載情報が複写されるようにしている。なお、第二貼着片4の複写記入部11は、前述の巻き折りをしたときに前記複写部13に対応位置するように設けられていて、葉書表示14やZ折りしたときに表出する辺部に対応せず、巻き折りして複写記入部11に記載した情報の複写が前記葉書表示14や表出する辺部にかかることがないように設けられている。そして、上記第一貼着片2が前記複写部13のある重ね合わせ面3bに重ね合わせることができるため、この複写記入部11からの複写を行なったのちに第一貼着片2にある貼着手段9を介して第一貼着片2と葉書本体片3とを貼り合わせるようにすれば、複写部13に複写された情報が隠蔽される。
【0010】
図2の第二貼着片4にあっては重ね合わせ面4bが表れているとともに、補助片5にあっては重ね合わせ面5bが表れており、上述した巻き折りしたときに第二貼着片4と補助片5の重ね合わせ面4b、5bとが相対するようになる。そして、この両重ね合わせ面4b、5bは第二の複写手段15を有していて、この第二の複写手段15は第二貼着片4の重ね合わせ面4bに発色剤をカプセル化して分散させたインキを塗布した発色剤層16と補助片5の重ね合わせ面5bに顕色剤を塗布した顕色剤層17とからなるものであり、上述した巻き折りを行なったときにこの第二の複写手段15における発色剤層16と顕色剤層17とが相対し、上記第二貼着片4の複写記入部11に情報が記載されたときに上記補助片5の複写手段12で葉書本体片3の複写部13に複写が行われるのと同時に、この第二の複写手段15によって記載情報の複写が顕色剤層17に得られるようになる。なお、補助片5の重ね合わせ面5bにおいて、複写情報を設ける領域の外に、この葉書シートの取り扱い方法などや顧客への通知情報などの固定情報を記載した固定情報記載部18を有している。
【0011】
上記構造の葉書シート1において情報の記載から葉書の作成までの手順として、まず、図3に示すように補助片5側から巻き折りしてその補助片5の重ね合わせ面5aと葉書本体片3の重ね合わせ面3bとを直接、相対させた状態とし、第二貼着片4の複写記入部11に所要の情報を書き込む(A)。この書き込みAによって葉書本体片3の複写部13と補助片5の重ね合わせ面5bに情報が複写される。巻き折りの形態を戻した後、折り兼切り取り部7から補助片5を除去する。前記補助片5には重ね合わせ面5bに記入情報の複写が得られているために控えとして利用できるものとなる。そして、貼着手段9それぞれの保護材(剥離紙)を剥ぎ取ってから葉書本体片3が中間となるようにZ折りし、第一貼着片2と葉書本体片3と第二貼着片4の三片を重ね合わせ接合する。このようにして葉書表示14と宛先表示部8とが表に表れた葉書19が得られ、第一貼着片2は複写部13を隠蔽するとともに、第二貼着片4の複写記入部11は葉書本体片3で隠蔽されたものとなる(図4参照)。
葉書19を受取った側では、この葉書19を展開して第二貼着片4を折り部6から分離してこれを金融機関側に送るようにする。上述したように第二貼着片4の複写記入部11には葉書差出人の直筆にて必要な事項が記載されていて、金融機関が取り扱う申込書としての条件を満足できる。また、葉書本体片3の複写部13にも記載情報の複写が存在していて控えとして利用できるようになる。
【0012】
図5と図6とは第二の例を示している。この第二の例では、補助片5が第一貼着片2の葉書本体片3とは反対側に折り兼切り取り部7を介して連接されているもので、図5に示すように葉書シート1の片面において、補助片5の一方の重ね合わせ面5aが表れており(上記の実施の例とは異なってこの重ね合わせ面5aには複写手段は設けられていない)、折り兼切り取り部7からこの補助片5を第一貼着片2の表出面2aに重ねてからこの第一貼着片2とともに葉書本体片3の重ね合わせ面3aに巻き折りして重ねることが行なえるように、横幅が前記第一貼着片2の横幅より若干小さくなるように設けられている。
また、上記の実施の例と異なっている点は補助片5を用いて差出人側の控えを得る第二の複写手段15の構成である。この実施例では図5において葉書シート1のもう一方の片面で表れている補助片5の重ね合わせ面5bとこの補助片5側から巻き折りをしたときの葉書本体片3の重ね合わせ面3aとの両重ね合わせ面に第二の複写手段15が設けられていて、葉書本体片3の重ね合わせ面3aにあっては貼着手段9の剥離紙10に発色剤層16を有し、前記補助片5の重ね合わせ面5bに顕色剤層17を有することでこの第二の複写手段15が構成されており、後述するように前記補助片5側からの巻き折りをした状態で、かつ第二貼着片4を葉書本体片3の重ね合わせ面3bに重ね合わせて、その第二貼着片4の複写記入部11に情報が記載された時点で補助片5の顕色剤層17側に複写が行なえるようにしている。
【0013】
さらに、この第二の例では複写手段12の構成が上記した例と異なっている。図6に示すように、第二貼着片4を葉書本体片3の上記複写部13がある面側に重ね合わせるときに相対する葉書本体片3の重ね合わせ面3bと第二貼着片4の重ね合わせ面4bとに複写手段12を有していて、前記重ね合わせ面4bに発色剤層16を設けるとともに、重ね合わせ面3bに顕色剤層17を設けて、この第二貼着片4を葉書本体片3の重ね合わせ面3bに重ね合わせた状態で複写記入部11に情報を記入することで葉書本体片3の顕色剤層17がある複写部13に記載情報が複写されるようにしているものである。
【0014】
上記構造の葉書シート1において情報の記載から葉書の作成までの手順として、まず、上述したように補助片5側から巻き折りしてその補助片5の重ね合わせ面5bと葉書本体片3の重ね合わせ面3aとを相対させた状態とするとともに、第二貼着片4を葉書本体片3の重ね合わせ面3bに重ねてから、複写記入部11に所要の情報を書き込む(図7参照)。この書き込みによって葉書本体片3の複写部13と補助片5の重ね合わせ面5bに情報が複写される。
重ね合わせ状態を戻した後、折り兼切り取り部7から補助片5を除去する。そして、貼着手段9それぞれの保護材(剥離紙)を剥ぎ取ってから葉書本体片3が中間となるようにZ折りし、第一貼着片2と葉書本体片3と第二貼着片4の三片を重ね合わせ接合する。このようにして葉書表示14と宛先表示部8とが表に表れた葉書19が得られ、第一貼着片2は複写部13を隠蔽するとともに、第二貼着片4の複写記入部11は葉書本体片3で隠蔽されたものとなる。
【0015】
【発明の効果】
以上説明した本発明により、第二貼着片を葉書本体片と対応させて第二貼着片の複写記入部に記載した情報が複写手段により葉書本体片の複写部にも複写されるようにしているため、葉書を送付する側においての一回の書き込みで葉書受取人側で必要となる複写が得られ、葉書の送付者側に負担をかけることない。また、葉書受取人側でも従来のようなコピーにて控えを取らずとも控えが作成された状態で葉書が送付されてくるため、事務作業が軽減されるようになる。
さらに、葉書送付者側での情報の記入後、送付のための葉書を作成する時点で複写構成が形成されなくなるため、自己発色紙を用いていた場合の郵送過程における不用意な複写も確実に防止できるようになる。そして、折りによって第二貼着片と葉書本体片とが対応するようにしているため、複写記入部と複写部との対応位置がずれることが無く、適切に複写部へ複写が行なえるようになる。また、複写記入部と複写部との複写構成の他に、補助片への複写構成を設けているので、客控えも同時に得られるようになるなど、実用性に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る複写機能付き葉書シートの一例における片面側を示す説明図である。
【図2】 同じく一例におけるもう一方の片面側を示す説明図である。
【図3】 一例における情報記入時の重ね合わせを断面で示す説明図である。
【図4】 一例よりなる葉書を示すもので、(イ)は第一貼着片側を示す説明図、(ロ)は第二貼着片側を示す説明図である。
【図5】 他の実施の例における一方の片面を示す説明図である。
【図6】 同じく他の実施の例における他方の片面を示す説明図である。
【図7】 他の実施の例における情報記入時における重ね合わせを断面で示す説明図である。
【符号の説明】
1…複写機能付き葉書シート
2…第一貼着片
2a…表出面
2b…重ね合わせ面
3…葉書本体片
3a…重ね合わせ面
3b…重ね合わせ面
4…第二貼着片
4a…重ね合わせ面
5…補助片
6…折り部
7…折り兼切り取り部
8…宛先表示部
9…貼着手段
11…複写記入部
12…複写手段
13…複写部
14…葉書表示
15…第二の複写手段
19…葉書
Claims (2)
- 葉書本体片と、該葉書本体片に折り部を介して重ね合わせ可能に連接された第一貼着片と、葉書本体片の第一貼着片側とは反対側に折り部を介して重ね合わせ可能に連接された第二貼着片と、該第二貼着片の葉書本体片側とは反対側に折り兼切り取り部を介して重ね合わせ可能に連接された補助片とを備えて、前記補助片を折り兼切り取り部から除去し前記葉書本体片を中間にして葉書本体片と第一、第二貼着片とをZ状に折り合わせ接合したときに葉書となる葉書シートであって、
前記第一貼着片は、前記Z折りしたときの表出面に宛先表示部を有するとともに、葉書本体片への重ね合わせ面に葉書本体片と剥離可能に接着する貼着手段を有し、第一貼着片を葉書本体片に重ね合わせたときに葉書本体片の第二貼着片側の辺部が表出する切り欠き部を有し、
前記葉書本体片は、Z折りして第一貼着片を重ね合わせたときの重ね合わせ面に複写部を有するとともに、第一貼着片を重ね合わせたときに表出する第二貼着片側の辺部に葉書表示を有し、Z折りしたときの第二貼着片への重ね合わせ面に第二貼着片と剥離可能に接着する貼着手段を有し、
前記第二貼着片は、Z折りしたときの前記葉書本体片への重ね合わせ面に書き込み用の複写記入部を有し、
前記補助片は、固定情報記載部を有するとともに、該補助片を折り兼切り取り部から前記第二貼着片の複写記入部とは反対側の面に重ねてから葉書本体片に巻き折りして重ねたときに葉書本体片の複写部と重なる重ね合わせ面に複写手段を有して、前記巻き折りした状態で第二貼着片の複写記入部に記入された情報が前記複写部に複写可能に設けられ、
前記補助片を前記第二貼着片の複写記入部とは反対側の面に重ね合わせたときの第二貼着片と補助片との重ね合わせ面それぞれは、前記巻き折りした状態で第二貼着片の複写記入部に記入された情報を前記補助片に複写する第二の複写手段を有して、前記第二貼着片の前記第二の複写手段は発色剤層からなり、前記補助片の前記第二の複写手段は顕色剤層からなり、
Z折りしたときに前記第一貼着片が葉書本体片の複写部を覆うとともに、葉書本体片が第二貼着片の複写記入部を覆う構成としたことを特徴とする複写機能付き葉書シート。 - 葉書本体片と、該葉書本体片に折り部を介して重ね合わせ可能に連接された第一貼着片と、葉書本体片の第一貼着片側とは反対側に折り部を介して重ね合わせ可能に連接された第二貼着片と、前記第一貼着片の葉書本体片側とは反対側に折り兼切り取り部を介して重ね合わせ可能に連接された補助片とを備えて、前記補助片を折り兼切り取り部から除去し前記葉書本体片を中間にして葉書本体片と第一、第二貼着片とをZ状に折り合わせ接合したときに葉書となる葉書シートであって、
前記第一貼着片は、前記Z折りしたときの表出面に宛先表示部を有するとともに、葉書本体片への重ね合わせ面に葉書本体片と剥離可能に接着する貼着手段を有して、第一貼着片を葉書本体片に重ね合わせたときに葉書本体片の第二貼着片側の辺部が表出する切り欠き部を有し、
前記葉書本体片は、Z折りして第一貼着片を重ね合わせたときの重ね合わせ面に複写部を有するとともに、第一貼着片を重ね合わせたときに表出する第二貼着片側の辺部に葉書表示を有し、Z折りしたときの第二貼着片への重ね合わせ面に第二貼着片と剥離可能に接着する貼着手段を有し、
前記第二貼着片は、Z折りしたときの前記葉書本体片への重ね合わせ面に書き込み用の複写記入部を有し、
前記補助片は、固定情報記載部を有し、
前記第二貼着片を前記葉書本体片の複写部がある面側に重ね合わせたときの第二貼着片と葉書本体片との重ね合わせ面それぞれは、第二貼着片を前記葉書本体片の複写部がある面側に重ね合わせた状態で第二貼着片の複写記入部に記入された情報を前記複写部に複写する複写手段を有して、前記第二貼着片の前記複写手段は発色剤層からなり、前記葉書本体片の前記複写手段は顕色剤層からなり、
前記補助片を折り兼切り取り部から第一貼着片の宛先表示部がある面側に重ねてから葉書本体片に巻き折りして重ねたときの補助片と葉書本体片との重ね合わせ面それぞれは、第二貼着片を前記葉書本体片の複写部がある面側に重ね合わせるとともに、補助片を折り兼切り取り部から第一貼着片の宛先表示部がある面側に重ねてから葉書本体片に巻き折りして重ねた状態で第二貼着片の複写記入部に記入された情報を補助片に複写する第二の複写手段を有して、前記補助片の前記第二の複写手段は顕色剤層からなり、前記葉書本体片の前記第二の複写手段は発色剤層からなり、
Z折りしたときに前記第一貼着片が葉書本体片の複写部を覆うとともに、葉書本体片が第二貼着片の複写記入部を覆う構成としたことを特徴とする複写機能付き葉書シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09397699A JP4009386B2 (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 複写機能付き葉書シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09397699A JP4009386B2 (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 複写機能付き葉書シート |
Publications (2)
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