JP2536392Y2

JP2536392Y2 - 隠蔽シート

Info

Publication number: JP2536392Y2
Application number: JP1989021666U
Authority: JP
Inventors: 秀仁菅原
Original assignee: トッパン・ムーア株式会社
Priority date: 1989-02-27
Filing date: 1989-02-27
Publication date: 1997-05-21
Anticipated expiration: 2004-02-27
Also published as: JPH02112481U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は、暗証番号や会員番号、あるいは預貯金残高
や保険金額等の隠蔽すべき情報（以下隠蔽情報という）
が隠蔽状態で表示された隠蔽情報所持体を作成するため
の隠蔽シートに関し、特に、隠蔽情報をはじめとする各
種の情報を複数回にわけて記入可能な隠蔽シートに関す
る。

従来の技術従来から種々の隠蔽情報所持体を作成するための隠蔽
シートが開発されているが、これらの隠蔽情報所持体に
あっては、隠蔽伏態にある隠蔽情報を、隠蔽部材を剥離
することによって一旦視認可能な状態にすると、隠蔽情
報の改鼠を防止するために、再び隠蔽情報を隠蔽するこ
とができないように構成されている。

考案が解決しようとする課題このため従来の隠蔽シートによる隠蔽情報所持体にあ
っては、一方的に隠蔽情報を伝達する場合には何らの支
障もなく好適であるが、隠蔽情報所持体の受領者が、隠
蔽されていた暗証番号、会員番号、預貯金残高、保険金
額等を確認したうえ、確認印を押したり、サインした
り、あるいは訂正金額を記入する等新たな隠蔽情報を記
入して、再度隠蔽状態にすることはできないという不都
合があった。

本考案は、このような不都合を解消するとともに、隠
蔽情報の改鼠も防止できる隠蔽情報所持体を作成するた
めの隠蔽シートを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段この目的を達成するために本考案は、一面に隠蔽すべ
き情報を含む各種の情報が記入される記入部を有するシ
ート状の記入部材と、この記入部材の記入部面に対して
剥離可能に接着される、前記記入部材に折り部を介して
連設したシート状の隠蔽部材とからなる隠蔽シートであ
って、前記記入部は隠蔽シート送付者が記入する第１記
入部と受取人が記入する第２記入部とからなる一方、前
記隠蔽部材上に、前記第１、第２記入部に対応するよう
分離可能に区画形成された透視可能なフィルムを剥離可
能に設け、このフィルム上に、同じく前記第１、第２記
入部に対応して分離可能に区画形成された隠蔽シート送
付者が剥離する第１剥離部と受取人が剥離する第２剥離
部とを有する剥離紙を接着剤を介して剥離可能に設けた
ことを特徴とする隠蔽シートを提供する。

作用第１記入部には隠蔽情報等の各種伝達情報を送付者側
で記入し、この第１記入部に対応する剥離紙の第１剥離
部を送付者側で剥がしたうえ、記入部材と隠蔽部材の接
着面を重ねると、これら両部材は、接着剤が露出した透
視可能なフィルムの第１記入部対応部分と前記隠蔽情報
等の各種伝達情報が記入された第１記入部において接着
し、隠蔽情報所持体となる。そして、前記隠蔽情報所持
体を前記記入部から剥離すると、前記隠蔽情報等の各種
伝達情報が記入された第１記入部には透視可能なフィル
ムが接着されて、記入された情報は視認可能になるとと
もに、あらたな記入が不可能になる一方、残りの受取人
が記入する第２記入部に対応する透視可能なフィルム部
分には受取人が剥離する第２剥離部が残っているので、
この第２記入部には透視可能なフィルムが接着すること
なく当初の状態を維持し、第２記入部は記入可能な状態
にある。したがって、前記第２記入部の全部あるいは一
部に、隠蔽情報等の各種伝達情報を受取人が新たに記入
して、前述したと同様に受取人が第２記入部に対応する
区画部分のフィルムから第２剥離部を剥がしうえ、第２
記入部材に重ねると、再び、接着剤が露出した前記フィ
ルムを介して前記両部材は接着状態となって隠蔽情報所
持体となる。

実施例以下、本考案を会員証を作成する隠蔽シートに適用し
た場合の好適な実施例について、添付図面に基づき詳細
に説明する。

ここにおいて、第１図は第１記入部への記入がなされ
た会員証の重ね合わせ面側を示す平面図、第２図はその
Ａ−Ａ線断面図、第３図は折り重ねて隠蔽情報所持体と
なった状態を示す断面図、第４図は折り重ね後見開き状
態にして新たな記入をした重ね合わせ面側を示す平面
図、第５図はそのＢ−Ｂ線断面図、第６図は再度折り重
ねて構成の異なる隠蔽情報所持体となった状態を示す断
面図、第７図は再度見開き状態にした重ね合わせ面側を
示す平面図、第８図はそのＣ−Ｃ線断面図である。

第１図及び第２図に示すように、隠蔽シートから作成
される隠蔽情報所持体となる会員証１は、シート状の記
入部材であるカード片1aとシート状の隠蔽部材であるカ
ード片1bが、折り部たる折り用ミシン目２を介して連設
されてなる。前記カード片1aの折り重ね面には、区画線
３で囲まれた受取人のサイン欄となる第２記入部５と、
その他の部分で形成される送付者が記入する第１記入部
４とが設けられている。前記第１記入部４には、「会員
番号」と「氏名」の各表題があらかじめ印刷され、これ
らの各表題の下には隠蔽情報である会員番号と氏名が会
員証を発行する際に、例えば「NO.1122334」と印字さ
れ、また、片仮名書きで「ヘイセイイチロウ」と印字さ
れるものである。さらに、第２記入部５の上縁に沿っ
て、あらかじめ「サイン欄」と印刷されている。

第１図では明らかではないが、カード片1bの折り重ね
面には、「××クラブ会員証」の表題の下に、会員証の
使用に関する注意書きが印刷され、さらに下部には、会
員証発行会社の名称と住所及び電話番号が印刷されてい
る（第７図参照）。第２図に示すように、前記カード片
1bの折り重ね面には、前記印刷部分を被覆するように、
強固な接着力を常時有する粘着剤６によってポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の合成樹脂からなる透明フィルム
７が接着されている。この透明フィルム７上には、同じ
くポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂からなる
透明フィルム８が重ねられ、互いの不完全な溶着によっ
て形成された剥離層９を介して剥離可能に疑似的に接着
されている。さらに、前記透明フィルム８上には強固な
接着力を常時有する粘着剤10が塗布され、この粘着剤10
は剥離処理が施された剥離紙11によって被覆されてい
る。すなわち、前記透明フィルム８が、前記剥離紙11を
剥がすという接着条件が与えられるとカード片1aの折り
重ね面、すなわち記入部面に対して接着可能となる透視
可能なフィルムを構成するものであり、カード片1bに対
しては、透明フィルム８との疑似的接着構造である剥離
層９を介して剥離可能に接着されている。そして、第１
図及び第２図に示すように、前記剥離紙11と前記透明イ
ルム８には、区画線３に対応する位置に切り込み12が設
けられ、第１記入部４に対応する区画部分8a及び送付者
が剥離する第１剥離部11aと第２記入部５に対応する区
画部分8b及び受取人が剥離する第２剥離部11bとに分離
可能に区画形成されている。

次に、上述のように構成した本実施例から会員証１を
作成する手順について説明する。

まず、会員証発行会社において、カード片1aの第１記
入部４に、「会員番号」の表題の下に会員番号を、例え
ば「NO.1122334」と印字し、また、「氏名」の表題の下
に対象会員の氏名を、例えば片仮名書きで「ヘイセイイ
チロウ」と印字する。続いて、この第１記入部４に対応
する剥離紙11の第１剥離部11aを剥離して粘着剤10を露
出させ、折り用ミシン目２で二つのカード片1a,1bを折
り重ねると、これらのカード片1a,1bは、第３図に示す
ように、粘着剤10が露出した透明フィルム８の区画部分
8aが第１記入部４に対して接着して、互いに接着状態と
なるが、他の区画部分8bは依然として剥離紙11の第２剥
離部11bで被覆され、接着条件が与えられていないので
非接着状態にある。そして、会員番号が外部から視認不
可能となった第３図図示状態で、会員証１は隠蔽情報所
持体となり、対象会員に宛てて適宜手段により送付さ
れ、あるいは手渡される。

会員証１を受領した対象会員が、二つのカード片1a,1
bを開くと、会員番号及び氏名が記入された第１記入部
４に接着された透明フィルム８の区画部分8aは、疑似的
に接着されていた透明フィルム７に対して剥離層９から
剥がされ、第４図及び第５図に示すように、見開き状態
となって会員番号及び氏名が前記透明フィルム８を通し
て視認可能となる。ここで、第１記入部４は前記透明フ
ィルム８の区画部分8aで被覆されることにより、保護さ
れるとともに新たな記入が不可能になる。一方、残りの
第２記入部５に対応する透明フィルム８の区画部分8bは
剥離紙11が剥離されていないので、前記第２記入部５は
当初の状態を維持し、記入可能な状態にある。したがっ
て、対象会員が、前記第２記入部５に自分の氏名を「平
成一郎」と署名13したのち、前述したと同様に対応する
剥離紙11の残った第２剥離部11bを剥離して粘着剤10を
露出させ、第６図に示すように、再び折り用ミシン目２
で二つのカード片1a,1bを折り重ねると、これらのカー
ド片1a,1bは、粘着剤10が露出した透明フィルム８の区
画部分8bが第２記入部５に対して接着することにより、
互いに接着状態となって、上述したものとは構成の異な
る隠蔽情報所持体となる。そしてさらに、対象会員が前
記二つのカード片1a,1bを開くと、氏名を署名13した第
２記入部５に接着された透明フィルム８の区画部分8b
は、疑似的に接着されていた透明フィルム７に対して剥
離層９から剥がされ、第７図及び第８図に示すように、
見開き状態となる。ここにおいて、第２記入部５に署名
13された文字は、前記透明フィルム８を透して視認可能
になり、また、前記第２記入部５も前記透明フィルム８
の区画部分8bで被覆されることにより、保護されるとと
もに新たな記入が不可能になるものである。

このようにして、各カード片1a,1bの表面がそれぞれ
透明フィルム8,7で全面的に被覆保護された、会員番
号、氏名が印字記入され、また署名13がなされた会員証
１が作成されて、使用可能になるものである。

なお、本考案は上述した実施例に限定されるものでは
なく、例えば、透明フィルム８をカード片1bに対して剥
離可能に接着する構成は、透明フィルム７と互いに剥離
層９を介して疑似的に接着する構成に限らず、接着力の
弱し、粘着剤で直接カード片1bに剥離可能に接着しても
よいものである。さらに、透視可能なフィルムとしては
透明フィルム８のほか、半透明フィルムでもよい。さら
にまた、カード片1bはカード片1aと同一大である必要は
なく、カード片1aの隠蔽情報が記入された複数の記入部
のみを部分的に被覆できる大きさであれば足りる。ま
た、本考案は会員証１のほか、各種保険における自動継
続の際の保険金額の確認や、住所変更等の問い合わせを
行う用紙にも適用可能であって、隠蔽情報が隠蔽状態で
表示されるものである限り、その用途は何ら限定されな
い。

効果以上説明したところで明らかなように、本考案によれ
ば、２回にわたる隠蔽情報をはじめとする各種情報の記
入が可能となり、記入の度毎に記入部材と隠蔽部材を接
着して隠蔽情報所持体を作成できるので、記入した隠蔽
情報は隠蔽状態を保つことができるとともに、記入部分
は透視可能なフィルムで被覆保護されて改鼠の防止がで
き、また、差出人からの隠蔽伏態による隠蔽情報の通知
に加えて、通知された隠蔽情報に関連する隠蔽情報を差
出人に対して隠蔽状態で回答することが可能になるの
で、用途が拡大し、さらに、簡潔な構造なので安価に提
供できるという多くの効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の好適な実施例を示し、第１図は第１記入部
への記入がなされた会員証の重ね合わせ面側を示す平面
図、第２図はそのＡ−Ａ線断面図、第３図は折り重ねて
隠蔽情報所持体となった状態を示す断面図、第４図は折
り重ね後見開き状態にして新たな記入をした重ね合わせ
面側を示す平面図、第５図はそのＢ−Ｂ線断面図、第６
図は再度折り重ねて構成の異なる隠蔽情報所持体となっ
た状態を示す断面図、第７図は再度見開き状態にした重
ね合わせ面側を示す平面図、第８図はそのＣ−Ｃ線断面
図である。１……会員証、1a,1b……カード片、２……折り用ミシ
ン４……第１記入部、５……第２記入部、6,10……粘着剤 7,8……透明フィルム、９……剥離層、11……剥離紙 11a……第１剥離部、11b……第２剥離部、12……切り込
み

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】一面に隠蔽すべき情報を含む各種の情報が
記入される記入部を有するシート状の記入部材と、この
記入部材の記入部面に対して剥離可能に接着される、前
記記入部材に折り部を介して連設したシート状の隠蔽部
材とからなる隠蔽シートであって、前記記入部は隠蔽シ
ート送付者が記入する第１記入部と受取人が記入する第
２記入部とからなる一方、前記隠蔽部材上に、前記第
１、第２記入部に対応するよう分離可能に区画形成され
た透視可能なフィルムを剥離可能に設け、このフィルム
上に、同じく前記第１、第２記入部に対応して分離可能
に区画形成された隠蔽シート送付者が剥離する第１剥離
部と受取人が剥離する第２剥離部とを有する剥離紙を接
着剤を介して剥離可能に設けたことを特徴とする隠蔽シ
ート。