JP2001274642A - Cmos入力回路 - Google Patents

Cmos入力回路

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JP2001274642A JP2001054673A JP2001054673A JP2001274642A JP 2001274642 A JP2001274642 A JP 2001274642A JP 2001054673 A JP2001054673 A JP 2001054673A JP 2001054673 A JP2001054673 A JP 2001054673A JP 2001274642 A JP2001274642 A JP 2001274642A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低電圧レールツーレールCMOS入力段を提
供する。 【解決手段】 本入力段は、差動出力電流信号を生成す
るPチャネル金属酸化物半導体電界効果(PMOS)ト
ランジスタの差動対を備える。本入力段は、PMOSト
ランジスタの差動対のバルク端子に接続されて入力信号
を受け取る、一対のNチャネルデプレッション型金属酸
化物半導体電界効果(NMOS)トランジスタをさらに
備える。デプレッション型NMOSトランジスタは、さ
らに、PMOSトランジスタの差動対のバルク端子を駆
動するために、ソースフォロアデバイスとして機能す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集積回路に関し、
特に、低電圧CMOS差動増幅器入力段を備える増幅器
に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、演算増幅器を包含する電子システ
ムは、一般に、主に低バッテリ電源により、以前よりも
低い動作電源を有する。さらに、電源電圧への要求が低
減し続ける一方で、ダイナミックレンジへの要件は本質
的に一定のままである。幸いなことに、集積回路の各種
製造工程により、レールツーレール差動入力段を製作す
ることが可能である。
【0003】各種タイプの入力段は、単一の供給電圧源
から動作するが、増幅器動作の低電圧制限は、各タイプ
の入力段および各集積回路製造工程によって異なる。現
在の演算増幅器入力段設計は、電圧動作限度を示し、こ
れにより、略1ボルトの最終電圧を有するバッテリによ
って電源供給される製品への適用が妨げられる。例え
ば、相補的なバイポーラトランジスタ差動対を用いて、
正または負の電源付近で信号を増幅する演算増幅器は、
標準的なトランジスタのベースからエミッタへの電圧降
下によって課される低動作電圧制限を有する。
【0004】レールツーレール入力段についての1つの
従来の解決策は、デプレッション型MOSFETを用い
て、差動入力の増幅を行うというものである。図1は、
低電圧演算増幅器用の従来技術による入力段100を示
す概略図である。入力段100は、2つのNチャネルデ
プレッション型MOSFET2および4のゲートに接続
される差動入力信号VINを含む。MOSFET2のドレ
インは、電流源6の一端子に接続され、MOSFET4
のドレインは電流源8の一方の端子に接続される。電流
源6および8双方の第2の端子は、動作電位VCCに接続
される。MOSFET2および4のソース端子は双方と
も、電流シンク10の一方の端子に接続される一方で、
電流シンク10の他方の端子は、接地基準に接続され
る。MOSFET2およびMOSFET4双方のバルク
またはウェル端子もまた、接地基準に接続される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】MOSFET2および
4の差動対は、入力信号VINを受け取り、入力14およ
び16におけるMOSFET2および4のドレイン端子
からシステムの残りに差動出力電流を生成する。従来技
術による入力段100は、入力トランスコンダクタンス
を生成するが、入力段100の使用が制限される。例え
ば、入力段100では、適切な同相範囲を有し、かつ適
宜機能するために、入力NMOSトランジスタ2および
4が、閾値電圧とバルク濃度の特定の組み合わせを有す
る必要がある。これにより、同相入力範囲が最大化され
るように、入力段100の工程要件が厳しく定義される
ことになる。
【0006】上記を鑑みて、必要とされるのは、バッテ
リソースから電源供給される広範な用途に使用すること
ができる汎用演算増幅器入力段である。さらに、増幅器
入力段は、ほぼレールツーレール性能が可能であり、か
つ従来技術による入力段よりも設計の柔軟性を増大する
ことが可能であるべきである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、低電圧レール
ツーレールCMOS入力段を提供することで、この必要
性に対処する。
【0008】
【発明の実施の形態】一実施形態において、低電圧演算
増幅器入力段が開示される。該入力段は、差動電流を生
成するPチャネル金属酸化物半導体電界効果(PMO
S)トランジスタの差動対を備える。本入力段は、PM
OSトランジスタの差動対のバルク端子に接続されて入
力信号を受け取る、2つのNチャネルデプレッション型
金属酸化物半導体電界効果(NMOS)トランジスタを
さらに備える。デプレッション型NMOSトランジスタ
は、さらに、PMOSトランジスタの差動対のバルク端
子を駆動するために、ソースフォロアデバイスとして機
能する。
【0009】別の実施形態において、低電圧演算増幅器
の入力段から出力信号を提供する方法が開示される。本
方法は、入力信号をPMOSトランジスタの差動対のバ
ルク端子に接続された2つのNMOSトランジスタに提
供することを含む。本方法は、PMOSトランジスタの
差動対を用いて、第1および第2の交流電流信号を提供
することをさらに含む。
【0010】低電圧演算増幅器入力段用の入力段を備え
る特定用途向け集積回路(ASIC)が開示される。本
ASICは、差動出力電流を生成する、Pチャネル金属
酸化物半導体電界効果(PMOS)トランジスタの差動
対を備える。本ASICは、PMOSトランジスタの差
動対のバルク端子に接続されて入力信号を受け取る、2
つのNチャネルデプレッション型金属酸化物半導体電界
効果(NMOS)トランジスタをさらに備える。デプレ
ッション型NMOSトランジスタは、さらに、PMOS
トランジスタの差動対のバルク端子を駆動するために、
ソースフォロアデバイスとして機能する。
【0011】さらに別の実施形態において、低電圧演算
増幅器入力段が開示される。本入力段は、差動電流を生
成するNMOSトランジスタの差動対を備える。本入力
段は、NMOSトランジスタの差動対のバルク端子に接
続されて入力信号を受け取る、2つのデプレッション型
PMOSトランジスタをさらに備える。デプレッション
型PMOSトランジスタは、さらに、NMOSトランジ
スタの差動対のバルク端子を駆動するために、ソースフ
ォロアデバイスとして機能する。
【0012】さらに別の実施形態において、低電圧演算
増幅器入力段が開示される。本入力段は、差動電流を生
成するNMOSトランジスタの差動対を備える。本入力
段は、NMOSトランジスタの差動対のバルク端子に接
続されて入力信号を受け取る、2つのJFETトランジ
スタをさらに備える。JFETトランジスタは、さら
に、NMOSトランジスタの差動対のバルク端子を駆動
するために、ソースフォロアデバイスとして機能する。
【0013】有利なことに、本発明は、低電力バッテリ
ソースから電源供給される用途を含む、広範な用途に使
用することができる汎用演算増幅器入力段を提供する。
さらに、本発明の入力段は、レールツーレールのパフォ
ーマンスが可能であり、かつ従来技術による入力段より
も設計の柔軟性を増大することが可能である。
【0014】
【実施例】低電圧レールツーレールCMOS入力段につ
いての発明が、開示される。以下の説明において、本発
明の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細
が記載される。しかし、当業者には、これら具体的な詳
細のすべてまたはいくつかなしでも、本発明を実施しう
ることが理解されよう。他の例では、本発明を不必要に
曖昧にしないために、周知の工程ステップについては詳
細に説明していない。
【0015】図1については、従来技術に関して説明し
た。図2は、本発明の一実施形態による演算増幅器15
0を示すブロック図である。演算増幅器150は、入力
段200と、出力段201と、を備える。
【0016】動作において、入力段200は、差動入力
信号VINを受け取る。次に、入力段200は、差動入力
信号を出力信号に変換してから、その出力信号を出力段
201に与える。出力段201は、入力段出力信号を受
け取り、これを増幅された出力電圧VOに変換する。
【0017】出力段201は、レールツーレール性能を
提供し、かつ単一のVGS電圧と同程度に低い電源で動作
可能である。次により詳細に説明するように、出力段2
01は、出力シンク回路およびソース回路を用いて、こ
の機能性を可能にする。
【0018】図3は、本発明の一実施形態による入力段
200のブロック図である。入力段200は、電圧入力
回路202と、該電圧入力回路202に接続されたトラ
ンスコンダクタンス回路204と、を備える。電圧入力
回路202は、差動入力信号VINを受けとる一方で、ト
ランスコンダクタンス回路204は、差動電流I0をシ
ステムの残り、例えば演算増幅器に提供する。
【0019】VCCおよびVEEを含む、増幅器の同相範囲
全体にわたる差動入力電圧に基づいて、電流を生成する
ことが望ましい。したがって、動作において、入力段2
00は、低電力バッテリソースに必要であることが多
い、低電圧でのレールツーレール動作のための電力を提
供する。従来のトランスコンダクタンス回路は、VCC
よびVEEを含まない、一般に、電流を生成することが可
能な入力同相電圧範囲が限られている。しかし、本発明
は、電圧入力回路202により、トランスコンダクタン
ス回路204が略VEEからVCCまでの電圧範囲にわたっ
て電流を生成することができるため、略完全なレールツ
ーレール性能を可能にする。
【0020】図4は、本発明の別の実施形態による入力
段300を示す概略図である。入力段300は、電圧入
力回路202と、トランスコンダクタンス回路204
と、を備える。電圧入力回路202は、デプレッション
型NMOSトランジスタ302と、デプレッション型N
MOSトランジスタ304と、を備える。デプレッショ
ン型NMOSトランジスタ302および304のドレイ
ンは、VCCに接続され、デプレッション型NMOSトラ
ンジスタ302および304のソースは、トランスコン
ダクタンス回路204に接続される。最後に、差動入力
信号VINは、デプレッション型NMOSトランジスタ3
02および304のゲートを通して、電圧入力回路20
2に提供される。
【0021】使用中、デプレッション型NMOSトラン
ジスタ302および304は、トランスコンダクタンス
電流回路204を駆動するため、ソースフォロアデバイ
スとして用いられる。有利なことに、デプレッション型
NMOSトランジスタ302および304は、ゲート電
圧がVEEに等しいとき、VEEよりも高いソース電位を有
する。さらに、デプレッション型NMOSトランジスタ
302および304のゲート電圧がVCCに近いとき、こ
れらトランジスタにおけるバックゲート効果により、閾
値が正になるため、ソース電圧がゲート電圧より低くな
る。次により詳細に説明するように、デプレッション型
NMOSトランジスタ302および304のこの特性に
より、本発明の入力段がVCCおよびVEEを含む、同相電
圧範囲にわたって動作可能になる。
【0022】図5は、本発明の一実施形態による、デプ
レッション型NMOSトランジスタのソース電圧対ゲー
ト電圧のプロットを示すグラフ400である。グラフ4
00は、電圧ゲート軸402と、電圧ソース軸404
と、ゲート電圧に対するソース電圧406のプロット
と、を含む。グラフ400に示すように、ゲート電圧が
EEにあるとき、ソース電圧は、正の約200mVであ
り、ゲート電圧が1Vにあるとき、ソース電圧は約90
0mVである。したがって、本発明のデプレッション型
NMOSトランジスタのソース範囲は、約200mVか
ら900mVであり、次により詳細に説明するように、
この範囲でこれらのデバイスがPMOSトランジスタの
バルク端子を駆動可能である。本質的に、デプレッショ
ン型NMOSトランジスタは、実寸大の入力電圧を供給
電圧VCCおよびVEE内の範囲に縮める。
【0023】デプレッション型NMOSトランジスタ
は、概して、ゲート、ドレイン、ソース、およびバルク
と表される4つの端子を有するシリコン基板上に構築さ
れる。処理マスク層は、ソースおよびドレイン領域を形
成するために砒素等のN型ドーピング材料をシリコン中
に注入する領域を画定する。MOSゲート領域もまた、
ゲート導電体とゲート酸化物がソース領域およびドレイ
ン領域を物理的に分離するように、処理マスク層によっ
て画定される。Nチャネルソースおよびドレイン領域
は、ボロン等、P型材料注入を受けるウェル領域内又
は、P型基板領域内にその領域を作られる。ウェル領域
又は、基板領域の背景濃度が、ソースからバルクへの電
圧によって決定される閾値電圧における変化を制御する
バックゲート効果を決定する。アルミニウム金属等の低
抵抗導電材料は、ゲート端子、ソース端子、ドレイン端
子、およびバルク端子に電気接続を提供する。
【0024】図6Aは、本発明の一実施形態による低電
圧レールツーレールCMOS入力段500の概略図であ
る。入力段500は、電圧入力回路202と、トランス
コンダクタンス回路204と、を備える。電圧入力回路
202は、デプレッション型NMOSトランジスタ30
2と、デプレッション型NMOSトランジスタ304
と、を備える。デプレッション型NMOSトランジスタ
302および304のドレインは、VCCに接続され、デ
プレッション型NMOSトランジスタ302および30
4のソースは、トランスコンダクタンス回路204に接
続される。最後に、差動入力信号VINは、デプレッショ
ン型NMOSトランジスタ302および304のゲート
を通して、電圧入力回路202に提供される。
【0025】使用中、デプレッション型NMOSトラン
ジスタ302および304は、トランスコンダクタンス
回路204を駆動するため、ソースフォロアデバイスと
して用いられる。有利なことに、デプレッション型NM
OSトランジスタ302および304は、ゲート電圧が
EEに等しいとき、VEEよりも高いソース電位を有す
る。さらに、デプレッション型NMOSトランジスタ3
02および304のゲート電圧がVCCに近いとき、これ
らトランジスタにおけるバックゲート効果により、閾値
が正になるため、ソース電圧がゲート電圧より低くな
る。デプレッション型NMOSトランジスタ302およ
び304のこの特性により、本発明の入力段が略レール
ツーレールで動作可能になる。
【0026】トランスコンダクタンス回路204は、P
MOSトランジスタの差動対502および504を備え
る。PMOSトランジスタ502および504のゲート
は、接地基準VEEに接続され、PMOSトランジスタ5
02および504のソースは、電流源506に接続され
る。PMOSトランジスタ502および504のドレイ
ンは、差動出力I0を演算増幅器等のシステムの残りに
提供する。最後に、PMOSトランジスタ502のバル
ク端子は、デプレッション型NMOSトランジスタ30
2のソースに接続され、PMOSトランジスタ504の
バルク端子は、デプレッション型NMOSトランジスタ
304のソースに接続される。
【0027】本質的に、VCCおよびVEEを含む、増幅器
の同相範囲全体にわたる差動入力電圧に基づいて、電流
を生成することが望ましい。本発明は、PMOSトラン
ジスタの差動対502および504バルク端子を駆動し
て、ゲートを接地基準に接続することで、これに対処す
る。したがって、動作において、デプレッション型NM
OSトランジスタ302および304は、PMOSトラ
ンジスタ502および504のバルク端子を駆動するた
め、ソースフォロアデバイスとして利用される。ソース
フォロアNMOSトランジスタ302および304を介
して、PMOSトランジスタ502および504のバル
ク電圧を変調することで、トランジスタ502および5
04のチャネルが、増幅器に対する入力トランスコンダ
クタンスを生成するために十分に変調される。
【0028】トランジスタ502および504のバルク
端子は、PMOSトランジスタへの別のゲート入力とし
て扱うことができるため、本発明が、VCCからVEEの入
力同相モード範囲全体にわたって動作することが可能に
なる。本発明において、電流を生成可能な電圧の範囲
は、デプレッション型トランジスタの入力範囲に一致す
る。
【0029】NMOSトランジスタ302および304
のバルク端子はVEEに接続されるため、これらトランジ
スタのゲート電圧がVEEに等しいとき、ソース電圧が正
(すなわち、ゲートよりも高く)になる。さらに、ゲー
ト電圧トランジスタ302および304がVCC近くに移
るとき、これらトランジスタにおけるバックゲート効果
により、閾値電圧が正になるため、図5を参照して上述
したように、ソース電圧がゲート電圧より低くなる。
【0030】これらのデプレッション型デバイスは、本
発明では、トランスコンダクタンスの制御よりもむし
ろ、主に電圧レベルシフタ用に用いられる。これによ
り、従来技術の構成で可能な柔軟性よりも、柔軟性を大
きくすることができる。例えば、本デバイスは、異なる
サイズを有してもよいため、演算増幅器の帯域幅に影響
を及ぼさずに、異なるトランスコンダクタンスを有する
ことができる。これは、差動対トランジスタ502およ
び504における電流およびこれらデバイスのサイズ
が、出力段201における補償回路と共に、演算増幅器
の帯域幅を設定するからである。
【0031】図6Bは、本発明の別の実施形態による、
低電圧レールツーレールCMOS入力段600の概略図
である。図6Bにおける実施形態は、図6Aの実施形態
と対をなすものである。入力段600は、電圧入力回路
602と、トランスコンダクタンス回路604と、を備
える。図6Bにおける電圧入力回路602は、PMOS
トランジスタ308および310を備える。また、トラ
ンスコンダクタンス回路604は、NMOSトランジス
タの差動対510および512を備える。当業者には明
らかなように、図6Bの実施形態は、図6Aの実施形態
と同様に実行する。さらに別の実施形態において、図6
BにおけるPMOSトランジスタをJFETトランジス
タで置換することができる。
【0032】図6Aの実施形態か、または図6Bの実施
形態かの選択は、本質的に、実施されている工程によっ
て決まる。工程に応じて、該実施形態のうちの一方のほ
うが実施しやすいことがある。しかし、双方とも本質的
に同じ機能を提供する。
【0033】図7は、本発明の別の実施形態による、1
ボルトレールツーレールCMOS入力段700を示す概
略図である。入力段700は、デプレッション型NMO
Sトランジスタ302と、デプレッション型NMOSト
ランジスタ304と、トランスコンダクタンス回路20
4と、を備える。デプレッション型NMOSトランジス
タ302および304のドレインは、VCCに接続され、
デプレッション型NMOSトランジスタ302および3
04のソースは、トランスコンダクタンス回路204に
接続される。最後に、差動入力信号VINは、デプレッシ
ョン型NMOSトランジスタ302および304のゲー
トを通して提供される。
【0034】使用中、デプレッション型NMOSトラン
ジスタ302および304は、トランスコンダクタンス
回路204を駆動するため、ソースフォロアデバイスと
して用いられる。有利なことに、デプレッション型NM
OSトランジスタ302および304は、ゲート電圧が
EEに等しいとき、VEEよりも高いソース電位を有す
る。さらに、デプレッション型NMOSトランジスタ3
02および304のゲート電圧がVCCに近いとき、これ
らトランジスタにおけるバックゲート効果により、閾値
が正になるため、ソース電圧がゲート電圧より低くな
る。デプレッション型NMOSトランジスタ302およ
び304のこの特性により、本発明の入力段が略レール
ツーレールで動作可能になる。
【0035】トランスコンダクタンス回路204は、P
MOSトランジスタの差動対502および504を備え
る。PMOSトランジスタ502および504のゲート
は、接地基準VEEに接続され、PMOSトランジスタ5
02および504のソースは、電流源506に接続され
る。PMOSトランジスタ502および504のドレイ
ンは、差動出力電流I0を演算増幅器等システムの残り
に提供する。最後に、PMOSトランジスタ502のバ
ルク端子は、デプレッション型NMOSトランジスタ3
02のソースに接続され、PMOSトランジスタ504
のバルク端子は、デプレッション型NMOSトランジス
タ304のソースに接続される。
【0036】本質的に、VCCおよびVEEを含む、増幅器
の同相範囲全体にわたる差動入力電圧に基づいて、電流
を生成することが望ましい。本発明は、PMOSトラン
ジスタの差動対502および504のバルク端子を駆動
して、ゲートを接地基準に接続することで、これに対処
する。したがって、動作において、デプレッション型N
MOSトランジスタ302および304は、PMOSト
ランジスタ502および504のバルク端子を駆動する
ため、ソースフォロアデバイスとして利用される。ソー
スフォロアNMOSトランジスタ302および304を
介して、PMOSトランジスタ502および504のバ
ルク電圧を変調することで、PMOSトランジスタ50
2および504のチャネルが、増幅器に対する入力トラ
ンスコンダクタンスを生成するために十分に変調され
る。
【0037】PMOSトランジスタ502および504
のバルク端子は、PMOSトランジスタへの別のゲート
入力として扱うことができるため、本発明が、VCCから
EEの入力同相範囲全体にわたって動作することが可能
になる。本発明において、電流を生成可能な電圧の範囲
は、デプレッション型トランジスタの入力範囲に一致す
る。
【0038】NMOSトランジスタ302および304
のバルク端子はVEEに接続されるため、これらトランジ
スタのゲート電圧がVEEに等しいとき、ソース電圧が正
(すなわち、ゲートよりも高く)になる。さらに、ゲー
ト電圧トランジスタ302および304がVCC近くに移
るとき、これらトランジスタにおけるバックゲート効果
により、閾値電圧が正になるため、図5を参照して上述
したように、ソース電圧がゲート電圧より低くなる。
【0039】入力段700は、電流源として動作するN
MOSトランジスタ702および704と、PMOSト
ランジスタ706および708を有する電流ミラー70
5と、NMOSトランジスタ710および712を有す
る折り返しカスコード709と、をさらに備える。動作
において、電流ミラー705は、出力V0に対して差動
からシングルエンドへの変換を行うために用いられ、こ
の場合、トランジスタ714および716は、電流源と
して機能する。トランスコンダクタンス回路204から
の電流は、トランジスタ714および716のドレイン
電流から差し引かれる。次に、差動電流が、折り返しカ
スコード709に適用され、ここで、トランジスタ71
2からの電流が電流ミラー705によって複製され、出
力V0においてトランジスタ710における電流と比較
される。
【0040】本発明について、いくつかの好ましい実施
形態に関して説明したが、本発明の範囲内にありうる多
くの代替、変更、および同等物がある。また、本発明の
実施の代替方法および装置が数多くあることにも留意さ
れたい。したがって、以下に添付する特許請求の範囲
は、本発明の精神および範囲内にあるかかるすべての代
替、変更、および同等物を包含するものと解釈されるよ
う意図される。
【0041】
【発明の効果】 【図面の簡単な説明】
【図1】低電圧演算増幅器のための従来技術による入力
段を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態による演算増幅器を示すブ
ロック図である。
【図3】本発明の一実施形態による入力段を示すブロッ
ク図である。
【図4】本発明の別の実施形態による入力段を示す概略
図である。
【図5】本発明の一実施形態による、デプレッション型
NMOSトランジスタのソース電圧対ゲート電圧のプロ
ットを示すグラフである。
【図6】本発明の一実施形態による、低電圧レールツー
レールCMOS入力段の概略図である。
【図7】本発明の別の実施形態による、1ボルトレール
ツーレールCMOS入力段を示す概略図である。
【符号の説明】
2、4 MOSFET 6、8 電流源 10 電流シンク 14,16 入力 100 入力段 150 演算増幅器 200 入力段 201 出力段 202 電圧入力回路 204 トランスコンダクタンス回路 300 入力段 302、304 デプレッション型NMOSトランジス
タ 406 ソース電圧 500 入力段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トロイ スタックスタッド アメリカ合衆国85745−1715 アリゾナ州 タクソン ウエスト ブロードウエイ ビーエルブイディー 2700 ゲイン テク ノロジー コーポレーション内

Claims (39)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1および第2の電流信号を生成する、
    それぞれバルク端子を有するPチャネル金属酸化物半導
    体電界効果(PMOS)トランジスタの差動対と、 該PMOSトランジスタの差動対のバルク端子に接続さ
    れ、入力信号を受け取るとともに、前記PMOSトラン
    ジスタの差動対のバルク端子を駆動するためのソースフ
    ォロアデバイスとして機能するNチャネルデプレッショ
    ン型金属酸化物半導体電界効果(NMOS)トランジス
    タの対と、を備える、演算増幅器入力段。
  2. 【請求項2】 前記入力信号は、前記デプレッション型
    NMOSトランジスタのゲート端子に接続される差動入
    力信号である、請求項1記載の演算増幅入力段。
  3. 【請求項3】 前記PMOSトランジスタの差動対のゲ
    ート端子は、接地接続され、前記PMOSトランジスタ
    の差動対のソース端子は、電流源に接続される、請求項
    1記載の演算増幅入力段。
  4. 【請求項4】 前記デプレッション型NMOSトランジ
    スタのバルク端子は、接地基準に接続され、前記デプレ
    ッション型NMOSトランジスタのドレイン端子は、V
    CCに接続される、請求項1記載の演算増幅入力段。
  5. 【請求項5】 前記デプレッション型NMOSトランジ
    スタのソース端子は、前記PMOSトランジスタの差動
    対のバルク端子に接続される、請求項4記載の演算増幅
    入力段。
  6. 【請求項6】 前記デプレッション型NMOSトランジ
    スタそれぞれのソース端子は、該デプレッション型MO
    SトランジスタがそれぞれVEEに等しい電圧を有すると
    き、VEEよりも高い電圧を有する、請求項1記載の演算
    増幅入力段。
  7. 【請求項7】 前記デプレッション型NMOSトランジ
    スタそれぞれのソース端子は、該デプレッション型MO
    SトランジスタがそれぞれVCCに等しい電圧を有すると
    き、VCCよりも低い電圧を有する、請求項6記載の演算
    増幅入力段。
  8. 【請求項8】 演算増幅器の入力段から出力信号を提供
    方法であって、 Pチャネル金属酸化物半導体電界効果(PMOS)トラ
    ンジスタの差動対のバルク端子に接続されたNチャネル
    デプレッション型金属酸化物半導体電界効果(NMO
    S)トランジスタの対に、入力信号を提供する動作と、 前記PMOSトランジスタの差動対を用いて、差動出力
    電流信号を提供する動作と、を含む、出力信号提供方
    法。
  9. 【請求項9】 前記デプレッション型NMOSトランジ
    スタに入力信号を提供する動作は、差動入力信号を前記
    デプレッション型NMOSトランジスタのゲート端子に
    加えることを含む、請求項8記載の出力信号提供方法。
  10. 【請求項10】 前記PMOSトランジスタの差動対の
    ゲート端子は、接地接続され、前記PMOSトランジス
    タの差動対のソース端子は、電流源に接続される、請求
    項8記載の出力信号提供方法。
  11. 【請求項11】 前記デプレッション型NMOSトラン
    ジスタのバルク端子は、VEEに接続され、前記デプレッ
    ション型NMOSトランジスタのドレイン端子は、VCC
    に接続される、請求項8記載の出力信号提供方法。
  12. 【請求項12】 前記デプレッション型NMOSトラン
    ジスタのソース端子は、前記PMOSトランジスタの差
    動対のバルク端子に接続される、請求項11記載の出力
    信号提供方法。
  13. 【請求項13】 前記デプレッション型NMOSトラン
    ジスタそれぞれのソース端子は、該デプレッション型N
    MOSトランジスタがそれぞれVEEに等しい電圧を有す
    るとき、VEEよりも高い電圧を有する、請求項8記載の
    出力信号提供方法。
  14. 【請求項14】 前記デプレッション型NMOSトラン
    ジスタそれぞれのソース端子は、該デプレッション型N
    MOSトランジスタがそれぞれVCCに等しい電圧を有す
    るとき、VCCよりも低い電圧を有する、請求項6記載の
    出力信号提供方法。
  15. 【請求項15】 演算増幅器入力段用の入力段を備える
    特定用途向け集積回路(ASIC)であって、 それぞれバルク端子を有し、差動電流信号を生成する、
    Pチャネル金属酸化物半導体電界効果(PMOS)トラ
    ンジスタの差動対と、 該PMOSトランジスタの差動対のバルク端子に接続さ
    れ、入力信号を受け取るとともに、前記PMOSトラン
    ジスタの差動対のバルク端子を駆動するためのソースフ
    ォロアデバイスとして機能するNチャネルデプレッショ
    ン型金属酸化物半導体電界効果(NMOS)トランジス
    タの対と、を備える、ASIC。
  16. 【請求項16】 前記入力信号は、前記デプレッション
    型NMOSトランジスタのゲート端子に接続される差動
    入力信号である、請求項15記載のASIC。
  17. 【請求項17】 前記PMOSトランジスタの差動対の
    ゲート端子は、VEEに接続され、前記PMOSトランジ
    スタの差動対のソース端子は、電流源に接続される、請
    求項15記載のASIC。
  18. 【請求項18】 前記デプレッション型NMOSトラン
    ジスタのバルク端子は、接地基準に接続され、前記デプ
    レッション型NMOSトランジスタのドレイン端子は、
    CCに接続される、請求項15記載のASIC。
  19. 【請求項19】 前記デプレッション型NMOSトラン
    ジスタのソース端子は、前記PMOSトランジスタの差
    動対のバルク端子に接続される、請求項18記載のAS
    IC。
  20. 【請求項20】 前記デプレッション型NMOSトラン
    ジスタそれぞれのソース端子は、該デプレッション型M
    OSトランジスタがそれぞれVEEに等しい電圧を有する
    とき、VEEよりも高い電圧を有する、請求項15記載の
    ASIC。
  21. 【請求項21】 前記デプレッション型NMOSトラン
    ジスタそれぞれのソース端子は、該デプレッション型N
    MOSトランジスタがそれぞれVCCに等しい電圧を有す
    るとき、VCCよりも低い電圧を有する、請求項20記載
    のASIC。
  22. 【請求項22】 差動入力信号を受け取り、電圧入力回
    路出力信号を提供する電圧入力回路であって、前記電圧
    入力回路出力信号は、前記差動入力信号がV EEにおける
    ときには、VEEよりも上である、電圧入力回路と、 前記電圧入力回路出力信号を受け取り、差動出力信号を
    提供するトランスコンダクタンス回路と、を備える、演
    算増幅器入力段。
  23. 【請求項23】 前記電圧入力回路は、デプレッション
    型NMOSトランジスタの対を含む、請求項22記載の
    演算増幅器入力段。
  24. 【請求項24】 前記トランスコンダクタンス回路は、
    それぞれバルク端子を備えるPMOSトランジスタの差
    動対を含む、請求項23記載の演算増幅器入力段。
  25. 【請求項25】 前記デプレッション型NMOSトラン
    ジスタは、前記PMOSトランジスタの差動対のバルク
    端子を駆動する、請求項24記載の演算増幅器入力段。
  26. 【請求項26】 前記デプレッション型NMOSトラン
    ジスタそれぞれのソース端子は、該デプレッション型M
    OSトランジスタがそれぞれVEEに等しい電圧を有する
    とき、VEEよりも高い電圧を有する、請求項22記載の
    演算増幅器入力段。
  27. 【請求項27】 前記デプレッション型NMOSトラン
    ジスタそれぞれのソース端子は、該デプレッション型N
    MOSトランジスタがそれぞれVCCに等しい電圧を有す
    るとき、VCCよりも低い電圧を有する、請求項26記載
    の演算増幅器入力段。
  28. 【請求項28】 低い供給電圧で動作可能な演算増幅器
    であって、 PMOSトランジスタの差動対と、NMOSトランジス
    タの対とを有する入力段と、 出力段と、を備える、演算増幅器。
  29. 【請求項29】 前記PMOSトランジスタはそれぞれ
    バルク端子を有し、前記PMOSトランジスタの差動対
    は、差動出力信号を生成する、請求項28記載の演算増
    幅器。
  30. 【請求項30】 前記NMOSトランジスタは、デプレ
    ッション型NMOSトランジスタであり、該デプレッシ
    ョン型NMOSトランジスタは、前記PMOSトランジ
    スタの差動対のバルク端子に接続される、請求項29記
    載の演算増幅器。
  31. 【請求項31】 前記デプレッション型NMOSトラン
    ジスタは、前記NMOSトランジスタのゲート端子を用
    いて、差動入力信号を受け取る、請求項30記載の演算
    増幅器。
  32. 【請求項32】 前記PMOSトランジスタは、折り返
    しカスコード回路に接続される、請求項30記載の演算
    増幅器。
  33. 【請求項33】 前記折り返しカスコード回路は、NM
    OSトランジスタの対を含む、請求項32記載の演算増
    幅器。
  34. 【請求項34】 第1および第2の電流信号を生成す
    る、それぞれバルク端子を有するNチャネル金属酸化物
    半導体電界効果(NMOS)トランジスタの差動対と、 該NMOSトランジスタの差動対のバルク端子に接続さ
    れ、入力信号を受け取るとともに、前記NMOSトラン
    ジスタの差動対のバルク端子を駆動するためのソースフ
    ォロアデバイスとして機能するPチャネルデプレッショ
    ン型金属酸化物半導体電界効果(PMOS)トランジス
    タの対と、を備える、演算増幅器入力段。
  35. 【請求項35】 前記入力信号は、前記デプレッション
    型PMOSトランジスタのゲート端子に接続される差動
    入力信号である、請求項34記載の入力段。
  36. 【請求項36】 前記NMOSトランジスタの差動対の
    ゲート端子は、VCCに接続され、前記PMOSトランジ
    スタの差動対のソース端子は、電流源に接続される、請
    求項34記載の入力段。
  37. 【請求項37】 前記デプレッション型PMOSトラン
    ジスタのドレイン端子は、VEEに接続される、請求項3
    4記載の入力段。
  38. 【請求項38】 前記デプレッション型PMOSトラン
    ジスタのソース端子は、前記NMOSトランジスタの差
    動対のバルク端子に接続される、請求項37記載の入力
    段。
  39. 【請求項39】 第1および第2の電流信号を生成す
    る、それぞれバルク端子を有するNチャネル金属酸化物
    半導体電界効果(NMOS)トランジスタの差動対と、 該NMOSトランジスタの差動対のバルク端子に接続さ
    れ、入力信号を受け取るとともに、前記NMOSトラン
    ジスタの差動対のバルク端子を駆動するためのソースフ
    ォロアデバイスとして機能するJFETトランジスタの
    対と、を備える、演算増幅器入力段。
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