JP2001274128A - 薄板の研磨加工方法及び圧電振動片の製造方法 - Google Patents

薄板の研磨加工方法及び圧電振動片の製造方法

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JP2001274128A JP2000168817A JP2000168817A JP2001274128A JP 2001274128 A JP2001274128 A JP 2001274128A JP 2000168817 A JP2000168817 A JP 2000168817A JP 2000168817 A JP2000168817 A JP 2000168817A JP 2001274128 A JP2001274128 A JP 2001274128A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水晶等の圧電材料、その他の脆性材料薄板を
破損することなく超薄肉に研磨加工する。圧電材料のウ
エハを10〜25μm程度又はそれ以下の厚さに研磨加
工し、70〜160MHz程度又はそれ以上の高周波数
の圧電振動子を実現する。 【解決手段】 光硬化性接着剤で2枚の水晶ウエハを直
接、又はダミー板を挟んで貼り合わせて積層ウエハを形
成し、従来のキャリア及び研磨加工装置を用いて積層ウ
エハの両面を所望の板厚に研磨加工する。研磨加工後の
積層ウエハを、所望の振動片の外形寸法に加工する前に
又は加工した後に、剥離液に浸漬して接着剤を溶解さ
せ、個々の振動片に分離する。予め水晶ウエハ又はダミ
ー板の貼合せ面に多数の凹陥部を形成しておくと、研磨
時に凹陥部内に対応する水晶ウエハ部分が撓み、加工後
に元に復帰して反対側に突出し、凸形状断面の超薄肉振
動部を有する逆メサ型ATカット圧電振動片が容易に得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば水晶、その
他の圧電材料からなるウエハのような脆性材料の薄板を
超薄肉に精密に研磨加工するための技術に関し、特に圧
電振動子の振動片を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より掲帯電話、PHS等の情報通信
機器やコンピュータ等のOA機器、電子時計等の民生機
器を含む様々な電子機器には、電子回路のクロック源と
して圧電振動子が広く採用されている。特に携帯電話等
による情報通信の分野では、情報伝送の大容量化及び高
速化に伴い、通信周波数の高周波化、システムの高速化
が進行し、それに対応して従来の数十MHz程度までの
周波数よりも高い、90〜200MHz程度の高周波数
で動作する振動子が要求されている。
【0003】圧電振動子の高周波化を図るためには、水
晶その他の圧電材料からなる圧電振動片(又は振動部)
の厚さを、現在生産されている20〜30μm程度より
も更に薄くする必要がある。一般に圧電振動片の製造で
は、特開平10−180623号公報等に記載されるよ
うに、同軸上に回転自在な太陽ギヤとリングギヤとの間
に、これらと歯合して自転かつ公転する薄板状のキャリ
アを設け、該キャリアに開設した貫通孔に挿入・保持さ
れるウエハの上下両面を上下定盤間でスラリーを供給し
ながら研磨する研磨加工装置を用いて、ウエハを所望の
振動片の板厚に加工する。
【0004】このとき、ウエハの強度は、その厚さが薄
くなるほど低下して、割れや欠けを生じ易くなることか
ら、上記特開平10−180623号公報では、キャリ
アに追加の貫通孔を設けて、十分な量のスラリーがキャ
リア下面と下定盤との間に供給されるようにして、ウエ
ハの破損を防止している。また、ウエハを薄く加工する
ためには、それ以上に薄いキャリアが要求される。特開
平11−28661号公報に開示されるキャリアは、そ
の支持部を細かい格子構造にして機械的強度を高め、反
り等の変形を防止し、ウエハの薄肉化に対応し得る厚さ
及び良好な平坦性の実現を図っている。
【0005】他方、従来の例えば厚さ75μm程度のウ
エハをそのまま用いて、振動片の厚さを薄くすることな
く圧電振動子を高周波数で動作させることが可能であ
る。通常の圧電振動子は、その基本波振動周波数で動作
させるが、例えば3次のオーバートーンを使用すれば、
周波数を上げることができる。
【0006】また、ATカット圧電振動子は、振動片の
板厚に反比例して周波数が高くなるが、上述したように
板厚が薄くなるほど研磨による機械加工が困難で、振動
子として機械的強度が低下し、加工中又は使用時に衝撃
等により破損し易くなる。そこで最近は、例えば特開平
11−355094号公報、再公表WO98/0387
36号特許公報に記載されるように、厚さの薄い振動子
部分の周囲に厚い支持部を一体構造にし、それにより振
動子端部の欠けや割れ等が無く機械的強度に優れ、取扱
い及び実装が容易で、振動子部分の薄肉化・小型化及び
高周波数化が可能な所謂逆メサ型の圧電振動子が提案さ
れている。更に、振動子部分の断面形状をコンベックス
形状即ち凸形状にすることにより、断面形状が矩形の場
合よりも振動子端部での振動変位の減衰量が大きくなる
ので、エネルギ閉じ込め効果が大きくかつスプリアス抑
圧効果が向上し、従ってそれだけ振動子を小さくできる
ことが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように研磨加工技術を向上させた従来の研磨加工装置
を使用しても、ウエハ自体の強度は、板厚が薄くなるほ
ど低下するから、研磨加工時の取扱いが難しく、割れや
欠けを生じ易くなる。ウエハの強度を維持しつつ板厚を
薄く加工するためには、その外形寸法を大幅に小さく、
例えば通常数cm角のものを10mm角程度にまですればよ
いが、ウエハ1枚当たり得られる振動片の個数が大幅に
少なくなって生産効率が低下し、また個々の振動片に外
形加工する際に廃棄する部分が増えて収率が低下し、製
造コストの増大を招く。しかも、ウエハの外形が小さく
なるほど取扱いが難しく、破損し易くなって歩留まりが
低下する虞がある。
【0008】また、特開平11−28661号公報によ
れば、同公報記載のキャリアであっても、その板厚は2
0μm程度であり、それより薄いウエハを加工すること
はできない。また、20μmより薄いキャリアを実現で
きるとしても、薄いウエハを確実に保持することは比較
的困難で、研磨加工中に破損する虞があり、更にキャリ
ア自体の強度・耐用寿命が低下し、しかもキャリアの価
格が高くなって製造コストを増加させる可能性が高い。
【0009】これらに対し、圧電振動子の基本波振動周
波数のオーバートーンを使用する方法は、振動片の厚さ
を薄く加工する必要が無い点において有利であるが、周
波数の可変幅が小さく、そのために携帯電話等に使用す
るVCXO(電圧制御型水晶発振器)やVC−TCXO
(電圧制御・温度補償型水晶発振器)等の用途には使用
できないという問題がある。更に、基本波に比してCI
(クリスタル・インピーダンス)が高いので、消費電力
が大きく、扱い難いという問題や、振動片の表面状態に
よって振動子の低電圧駆動特性、周波数安定性等の品質
が大きく左右されるという問題がある。
【0010】また、上述した逆メサ型圧電振動子は、通
常ウエハをウェットエッチング又はドライエッチング等
の化学的加工やサンドブラスト等の機械的加工により、
中央の振動子部分を薄く加工する。しかしながら、振動
子部分の断面形状を所望の凸形状にするのは比較的困難
で、特開平11−355094号公報では、階段形状で
近似させているが、そのような加工工程は複雑かつ面倒
である。
【0011】そこで、本発明の目的は、従来のキャリ
ア、研磨加工技術をそのまま使用して、特に水晶その他
の圧電材料のような脆性材料の基板を超薄肉に、割れや
欠けを生じることなく研磨加工することができ、かつ比
較的取扱いが簡単な薄板の研磨加工方法を提供すること
にある。
【0012】本発明の別の目的は、例えば70〜160
MHz程度又はそれ以上の高周波数の圧電振動子を実現
できるように、圧電材料のウエハを例えば10〜25μ
m程度又はそれ以下の厚さに研磨加工することができ、
しかも歩留まりが良く生産効率及び収率の高い圧電振動
片の製造方法を提供することにある。
【0013】更に本発明の目的は、凸形状の断面形状を
有する振動子部分を、従来の階段形状に近似する面倒で
複雑な工程を経ることなく、容易に加工することができ
る逆メサ型圧電振動片の製造方法を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、2枚の
基板を接着剤により貼り合わせて積層板を形成し、該積
層板の両面を研磨加工した後、個々の薄板に分離する工
程を有することを特徴とする薄板の研磨加工方法が提供
される。
【0015】このように前記積層板を1枚の基板とし
て、従来のキャリア及び研磨加工装置をそのまま用いる
ことができ、それにより各基板を、少なくとも現在可能
な板厚の1/2の厚さまで薄く研磨することができる。
しかも、両基板間の接着剤が有する靭性により、積層板
の強度は、同じ厚さの1枚の基板の強度よりも大きいの
で、取扱いが容易であり、研磨加工時に割れや欠け等を
生じ難い。尚、本発明における「研磨加工」とは、ラッ
ピング加工及びラッピング加工に加えて行われる仕上げ
加工を含むものである。
【0016】更に本発明によれば、先に貼り合わせた2
枚の基板の上に第3の基板を貼り合わせて3層構造の積
層板を形成することができる。この積層板の両面を研磨
加工することにより、その両面を構成する第1及び第3
の基板を、現在可能な板厚の1/2よりも、第2の基板
の板厚の1/2相当分更に薄く研磨することができる。
逆に、積層板自体を厚くしても、第1及び第3の基板を
同じ薄さに研磨できるので、従来よりも厚いキャリアを
使用でき、これにより研磨加工がより容易で、しかも基
板の破損を少なくすることができる。
【0017】このように本発明の方法は、基板の破損を
少なくして従来よりも薄く研磨加工できることから、特
に水晶その他の圧電材料のような脆性材料からなる基板
の研磨加工に適している。
【0018】接着剤による基板の貼合せは、低粘性の前
記接着剤の液中に第1の基板を浸漬し、次に接着剤の液
中に第2の基板を、その下端を第1の基板の下端に合わ
せて浸漬した後、第1の基板に重ね合わせ、それらの間
に接着剤を浸透させて貼り合わせることにより積層板を
形成するのが好ましい。これにより、接着剤が毛管現象
により両基板の貼合せ面に沿って、その隙間から空気を
追い出すように吸い上げられ、気泡を含まない一様な厚
さの接着剤層が得られる。
【0019】また、前記3層構造の積層板は、上述した
ように接着剤の液中で第1及び第2の基板を重ね合わせ
た後、更に第3の前記基板を接着剤の液中に、第1及び
第2の基板の下端にその下端を合わせて浸漬した後、第
2の基板に重ね合わせ、それらの間に接着剤を浸透させ
て貼り合わせることにより、同様に気泡を含まない一様
な厚さの接着剤層を有するように形成することができ
る。
【0020】或る実施例では、光硬化性を有する接着剤
を使用し、積層板を研磨加工する以前に、光を照射して
接着剤を硬化させることが好ましい。これにより、積層
板の周囲や表面に付着した余分な接着剤を除去したり、
貼り合わせた基板同士の整合を調整したりすることがで
き、また基板全面に亘って接着剤が同時に硬化するの
で、接着剤層が均一な厚さになる。
【0021】更に、積層板に光を照射して接着剤を硬化
させる前に、積層板の全面に一様な圧力を加えて、その
厚さを調整する過程を有すると、接着剤層の厚さを調整
できるだけでなく、その中に含まれる細かい気泡を排除
することができるので、好都合である。
【0022】両面を研磨加工した積層板は、接着剤の溶
剤中に浸漬することにより比較的容易に個々の薄板に分
離することができる。
【0023】本発明の別の側面によれば、水晶等の圧電
材料からなる2枚のウエハを接着剤により貼り合わせて
積層板を形成し、該積層板の両面を研磨加工してウエハ
を所望の圧電振動片の板厚にし、所望の圧電振動片の外
形寸法に加工する前に又は加工した後に、接着剤を除去
して分離する工程を有することを特徴とする圧電振動片
の製造方法が提供される。積層されたウエハ又は圧電振
動片は、接着剤の剥離液中に浸漬して接着剤を溶解させ
ることにより、容易に分離することができる。
【0024】これにより、従来より板厚の薄い圧電振動
片を、従来と同じ外形寸法のウエハを用いて生産効率及
び収率良く、かつ歩留まりを低下させることなく製造す
ることができ、しかもウエハの研磨加工に連続して圧電
振動片の外形加工を行うことができる。
【0025】別の実施例では、前記積層板は、ダミー板
を挟んでその両側に2枚のウエハを接着剤により貼り合
わせて形成することができる。3層構造の積層板は十分
な厚さを確保できるので、両面研磨加工がより容易で両
ウエハを均等に加工でき、しかもダミー板が無い場合に
比してより板厚の薄い圧電振動片を製造することができ
る。
【0026】或る実施例では、前記積層板をウエハとダ
ミー板とで構成することができる。ここで、ウエハの硬
さとダミー板の硬さとが異なり、例えばダミー板の材質
がウエハよりも柔らかい場合、ウエハは、その研磨レー
トがダミー板よりも小さくなるので、より高精度に研磨
することができる。逆に、ダミー板の材質がウエハより
も硬い場合、ウエハは、その研磨レートがダミー板より
も大きくなるので、研磨時間を短縮することができる。
【0027】また、或る実施例では、ダミー板の貼合せ
面に、前記ウエハに加工しようとする圧電振動片の位置
に合わせて、予め凹陥部を形成する過程を更に有するこ
とが好ましい。通常前記積層板の研磨加工は、上述した
ようにその上下両面にスラリーを用いて上下定盤で均一
に押圧しながら行うが、その際に、ダミー板の凹陥部に
対応するウエハの部分が部分的に凹陥部内に突入するよ
うに撓む。この状態で積層板の両面を一様に研磨加工し
た後、その両面から押圧力を解放すると、撓んでいた前
記ウエハ部分が元に戻ることにより、その撓みに対応し
た形状の突起がウエハ研磨面に圧電振動片の位置に形成
される。この突起の反対側に振動部を凹設すると、上述
した所謂逆メサ型のATカット圧電振動片をウエハ単位
で容易に製造することができる。
【0028】別の実施例では、ウエハの貼合せ面に予め
凹陥部を形成する過程を更に有すると好都合である。こ
の場合、同じく前記積層板の上下両面に研磨剤を用いて
定盤等で均一に押圧しながら研磨加工を行うと、凹陥部
の底を形成するウエハの薄肉部分が部分的に凹陥部内に
突入するように撓む。この状態で積層板の両面を一様に
研磨加工した後、その両面から押圧力を解放すると、撓
んでいたウエハ部分が元の側に戻ることにより、前記撓
みに対応した形状の突起が、ウエハ研磨面の凹陥部の裏
側に形成される。従って、同様に逆メサ型のATカット
圧電振動子の振動部をウエハ単位で所望の厚さに薄肉化
することができる。
【0029】このような凹陥部を有するウエハ又はダミ
ー板を貼り合せる場合、前記接着剤は、凹陥部を完全に
充填しないようにウエハ又はダミー板の貼合せ面に塗布
することが好ましく、それにより積層板の研磨加工時
に、凹陥部内へのウエハの撓みが接着剤で妨げられない
ので、突起の形成が容易になる。
【0030】特に、前記接着剤がその硬化後に柔軟性を
有する性質のものである場合には、積層板の研磨加工時
にウエハは凹陥部内に撓み易く、またたとえ凹陥部を接
着剤が充填してもウエハは凹陥部内に撓むことができ、
突起の形成を妨げないので好ましい。
【0031】この場合にも、接着剤によるウエハの貼合
せは、低粘性の接着剤の液中に第1のウエハを浸漬し、
次に接着剤の液中に第2のウエハを、その下端を第1の
ウエハの下端に合わせて浸漬した後、第1のウエハに重
ね合わせ、それらの間に接着剤を毛管現象により浸透さ
せて貼り合わせることにより積層板を形成すると、好都
合である。
【0032】同様に、ダミー板を挟んだ3層構造の積層
板を形成する場合には、接着剤の液中に第1のウエハを
浸漬し、ダミー板をその下端を第1のウエハの下端に合
わせて浸漬した後、第1のウエハに重ね合わせ、それら
の間に接着剤を浸透させて貼り合わせ、前記第2のウエ
ハを、その下端を前記ダミー板の下端に合わせて浸漬し
た後、ダミー板に重ね合わせ、それらの間に接着剤を浸
透させて貼り合わせることにより積層板を形成すること
ができる。
【0033】また、ウエハとダミー板とを貼り合せて積
層板を形成する場合には、同様に接着剤の液中にウエハ
又はダミー板のいずれか一方を浸漬し、次にダミー板又
はウエハのいずれか他方を接着剤の液中に、それらの下
端を合わせて浸漬した後、両者を互いに重ね合わせ、そ
れらの間に接着剤を毛管現象により浸透させて貼り合わ
せると、好都合である。
【0034】或る実施例では、積層板を形成する前に、
ウエハの貼合せ面を予め仕上げ加工する過程を更に有す
ると、仕上げ加工は、適当な板厚のウエハに対して行う
ことができ、容易でウエハを破損する虞が無いので好ま
しい。
【0035】また、或る実施例では、光硬化性を有する
接着剤を使用し、積層板の研磨加工以前に光を照射して
接着剤を硬化させるのが好ましく、更に、光を照射して
接着剤を硬化させる前に、積層板の全面に一様な圧力を
加えて、接着剤層の厚さを調整する過程を更に有すると
好都合である。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施例に
ついて、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。図1
は、本発明を適用して水晶振動子の振動片を製造する方
法の第1実施例の工程を概略的に示している。先ず、ウ
エハの前処理工程(ステップS11)において、従来と同
様に人工水晶の原石から複数のウエハを所定の外形寸法
及び板厚に切り出し、研磨加工してその板厚を40μm
前後にした後、洗浄する。更に、前記各ウエハの少なく
とも一方の主面を、最終的な振動片に要求される所望の
表面状態に仕上げ加工する。
【0037】次に、このように前処理した2枚のウエハ
を接着剤で貼り合わせる(ステップS12)。図2Aに良
く示すように、槽1中の液体接着剤2に1枚のウエハ3
を浸漬する。ウエハ3は、その仕上げ加工した主面とは
反対側の主面を槽1の背もたれ4に立てかけるように配
置する。本実施例で使用する接着剤2は、変成アクリル
を主成分とした低粘性、水溶性、紫外線硬化性かつ嫌気
性の接着剤であり、槽1には、後の説明から分かるよう
に、ウエハ3の高さの1/5程度の深さになるように入
れるのが好ましい。
【0038】次に2枚目のウエハ5を、その下端をウエ
ハ3の下端に合わせて、かつその仕上げ加工した主面を
ウエハ3側に向けて槽1の接着剤2に浸漬する。ウエハ
5は、図2Bに示すように、その下端を支点として上端
側を捲るようにウエハ3にゆっくりと倒して重ね合わせ
る。接着剤2は、毛管現象により両ウエハ3、5の重な
り合う面に沿って、それらの間から空気を排除しながら
上端まで吸い上げられる。従って、貼り合わせた両ウエ
ハ3、5の間には、気泡が入り込まない均一な厚さの接
着剤層が得られる。接着剤層の厚さは、3〜数μm程度
が好ましい。このとき、減圧した雰囲気内で前記両ウエ
ハを重ね合わせると、それらの間から空気が抜け易くな
り、しかも接着剤の厚みが一定になり易いので、有利で
ある。
【0039】このように貼り合わせた積層ウエハ6を槽
1から引き上げ、その周囲及び表面に付着している余分
な接着剤を適当な布等で拭き取る。更に、適当なジグ等
を用いて、前記両ウエハの整合状態を適当に修正する。
この作業は、前記接着剤が嫌気性かつ低粘性で硬化して
いないため、容易に行うことができる。
【0040】更に本実施例では、図2Cに示すように、
積層ウエハ6を平坦なテーブル7上に載置し、その上に
該積層ウエハより寸法の大きい平坦な金属板8を載せ、
かつその中央に重り9を置いて、上から比較的軽い圧力
を積層ウエハ6の全面に一様に加え、その状態で一定時
間放置する。これにより、積層ウエハ6の接着剤層全体
が一様な所定の厚みに調整されると同時に、該接着剤層
中に含まれる微細な気泡を排除することができる。別の
実施例では、重り9の代わりに適当な空気圧手段を用い
て、同様に加圧することができる。
【0041】加圧後、重り9及び金属板8を取り外し、
積層ウエハ6の周囲に漏出した余分な接着剤を拭き取
る。前記重りや金属板の表面は、積層ウエハから容易に
取り外すことができるように、PTFE(polytetraflu
oroethylene)処理又はPTFEシートを貼り付けるこ
とが望ましい。次に、図2Dに示すように、積層ウエハ
6を再びテーブル7上に載置し、かつその上方から紫外
線灯10により紫外光を積層ウエハの全面に一定時間、
例えば5〜10分程度照射し、前記接着剤層の接着剤を
十分に硬化させる。これにより、完全に1枚のウエハに
一体化した積層ウエハ6が得られる。
【0042】或る実施例では、接着剤を均一に硬化させ
るため、紫外線を遮蔽する重りや金属板を積層ウエハの
上に載せた状態で紫外線を30秒程度照射して仮硬化さ
せ、その後重り及び金属板を取り外して更に紫外線を照
射し、本硬化させることが望ましい。別の実施例では、
複数の積層ウエハを並べて配置しかつ紫外光を照射し
て、それらの接着剤を同時に硬化させることもできる。
【0043】次に、従来のラッピング加工方法により、
積層ウエハ6の両面をラッピング加工し、更に必要に応
じて、従来の手法により仕上げ加工する(ステップS1
3)。積層ウエハ6は、従来の適当な厚さのキャリアに
保持し、例えば特開平10−180623号公報に記載
される従来の研磨加工装置を用いて、所望の厚さに研磨
する。加工中の積層ウエハ6の厚さは、例えば研磨加工
装置の研磨定盤に埋め込まれた電極に掃引周波数信号を
送り、該電極を前記積層ウエハが通過する際の共振応答
を測定することにより、自動制御することができる。例
えば元のウエハの板厚が40μmの場合、研磨加工前に
板厚約80μmの積層ウエハを、最終的に板厚20〜5
0μm程度にまで加工することができ、その結果板厚約
10〜25μmの超薄肉ウエハが得られる。
【0044】研磨加工した前記積層ウエハは、例えば特
開平9−266428号に記載されるような従来方法を
用いて、所定の水晶振動片の外形形状及び寸法に加工す
る(ステップS14)。即ち、複数の前記積層ウエハを2
枚のダミーガラス板で上下両側から挟んで積層しかつ同
様の接着剤で貼り合わせ、ブロック化したウエハ積層体
を形成する。これを或る方向に同一幅で切断して、複数
の短冊状の中間体を形成する。複数の前記中間体を横倒
しで接触した状態に並べ、かつ2枚のダミーガラス板で
上下両側から挟んで接着剤で貼り合わせ、ブロック化す
る。更に、このブロックを前記方向と直交する向きに同
一幅に切断し、短冊状の振動片積層体を形成する。これ
を適当な剥離液中に所定時間浸漬して接着剤を溶解さ
せ、所定の外形寸法・形状を有する個々の振動片に分離
する。この振動片に従来と同様にして電極を形成し、か
つ周波数調整を行い、パッケージに搭載すると、所望の
高周波数の水晶振動子が完成する。
【0045】当然ながら、別の実施例では、両面研磨加
工した前記積層ウエハを、剥離液を用いて接着剤層を溶
解させ、2枚のウエハに分離した後に切断して、所定の
水晶振動片の外形寸法・形状に加工することができる。
【0046】また別の実施例では、ウエハとダミー板と
を貼り合せて積層ウエハを構成し、その両面を同様に研
磨加工する。ここで、ダミー板が水晶ウエハよりも柔ら
かい材質の場合、ウエハの研磨レートはダミー板のそれ
よりも小さいので、その板厚をより高精度に研磨するこ
とができ、逆にダミー板の材質がウエハよりも硬い場合
には、ウエハの研磨レートがダミー板のそれよりも大き
いので、研磨時間が短縮される。
【0047】図3は、第1実施例の変形例を示してい
る。この変形例では、図3Aに示すように、第1実施例
と同様にして槽1の接着剤2に浸漬したウエハ3の仕上
げ加工面にダミー板11を重ね合わせ、毛管現象により
吸い上げられた接着剤で貼り合わせた後、2枚目の水晶
ウエハ5を接着剤2に、その下端をダミー板11の下端
に合わせて浸漬する。次に、ウエハ5をゆっくりと倒し
てその仕上げ加工面をダミー板11に重ね合わせ、同様
に接着剤の毛管現象を利用して貼り合わせる。これによ
り、図3Bに示すように、ダミー板11を挟んでその両
側に接着剤層12を介して2枚の水晶ウエハ3、5を貼
り合わせた3層構造の積層ウエハ13を形成する。次
に、図2C及びDに示す工程により接着剤を硬化させ
る。
【0048】ダミー板11としては、ガラス板又は水晶
ウエハを使用する。特に水晶ウエハをダミー板に用いた
場合には、その両面に貼り合わせる水晶ウエハとの接着
性がよいので、有利である。
【0049】次に、第1実施例と同様に従来の研磨加工
装置及びキャリアを用いて、積層ウエハ13の両面をラ
ッピング加工し、更に必要に応じて仕上げ加工する。こ
の変形例によれば、ダミー板11の板厚を適当に選択す
ることにより、第1実施例の場合よりも、該ダミー板の
板厚の概ね1/2相当分更に薄く水晶ウエハ3、5の板
厚をそれぞれ加工することができる。逆に、ダミー板1
1の板厚だけ厚いキャリアを用いて、前記各ウエハを第
1実施例の積層ウエハ6と同様の板厚に加工することが
できる。研磨加工した3層構造の積層ウエハ13も、同
様に従来方法を用いて、所望の外形形状・寸法の水晶振
動片に加工される。
【0050】図4は、本発明の第2実施例により逆メサ
型のATカット水晶振動子の振動片を製造する工程を概
略的に示している。最初にウエハの前処理工程(ステッ
プS21)において、第1実施例と同様に人工水晶の原石
から複数のウエハを所定の外形寸法及び板厚に切り出
し、板厚100μmから40μm前後にラッピング加工
した後洗浄する。次に、前記各ウエハの少なくとも一方
の主面を所望の表面状態に仕上げ加工した後、逆メサ型
ATカット水晶振動子の超薄肉振動部となる凹陥部を形
成する(ステップS22)。
【0051】本実施例では、図5Aに示すように水晶ウ
エハ14の一方の主面全面に亘って多数の凹陥部15を
所定の位置に、従来のフォトリソグラフィ技術を用いた
ウェットエッチング又はドライエッチングにより所定の
寸法及び深さに制御して形成する。例えばウェットエッ
チングの場合、水晶ウエハの両面全面にCr膜及びAu
膜からなる耐食膜を蒸着やスパッタリングで形成し、そ
の上にレジスト膜を塗布しかつパターニングした後、露
出する前記耐食膜をエッチング液でエッチングする。こ
の水晶ウエハを更にフッ酸を主体とするエッチング液に
浸漬して所定の深さまでエッチングし、残存するレジス
ト膜及び耐食膜を完全に除去する。
【0052】次に、2枚のウエハ14a、14bを、図
2A及びBに関連して上述した第1実施例の場合と同様
にして接着剤で貼り合わせ(ステップS23)、図5Bに
示すように互いに凹陥部15a、15bを形成した面を
対向させた積層ウエハ16を形成する。本実施例の接着
剤も、変成アクリルを主成分とした低粘性、水溶性、紫
外線硬化性かつ嫌気性の接着剤である。
【0053】積層ウエハ16は、図2C及びDに関連し
て上述したと同様にして、接着剤層17の厚さを調整し
かつ気泡を除去した後、紫外光を一定時間照射し、前記
接着剤を十分に硬化させて1枚のウエハにする。次に、
第1実施例のステップS13と同様に従来の研磨加工方法
により、積層ウエハ16の両面を研磨加工する(ステッ
プS24)。各ウエハ14a、14bの板厚及び凹陥部1
5a、15bの深さが予め分かっているので、積層ウエ
ハ16の研磨加工量を制御することにより、前記各ウエ
ハの板厚及び凹陥部における超薄肉振動部の厚さを高精
度に制御することができる。
【0054】研磨加工した前記積層ウエハは、前記接着
剤の剥離液中に所定時間浸漬して接着剤層17を溶解さ
せ、個々の水晶ウエハに分離させる(ステップS25)。
この結果、所望の超薄肉凹陥部を設けた所望の板厚の水
晶ウエハが得られる。この水晶ウエハは、その両面にそ
れぞれ所定の電極を、マスク蒸着又はフォトリソグラフ
ィを用いためっき等の従来方法により形成し、周波数調
整を行った後、個々の振動片に切断する。この振動片を
パッケージに搭載すると、所望の高周波数の逆メサ型A
Tカット水晶振動子が得られる。
【0055】別の実施例では、ステップS25において分
離したウエハを、所定の外形寸法・形状を有する振動片
に切断した後、各振動片にそれぞれ電極を形成し、かつ
周波数調整を行うことができる。更に別の実施例では、
ステップS25において分離したウエハの両面にそれぞれ
電極を形成した後、所定の外形寸法・形状を有する振動
片に切断し、かつ周波数調整を行うこともできる。いず
れの場合にも、ウエハ単位で水晶振動片を製造できるの
で、所望の高周波ATカット水晶振動子を歩留まり良く
大量生産することができる。
【0056】図6は、第2実施例の変形例を示してい
る。この変形例は、図3に関連して上述した第1実施例
の変形例と同様に、ダミー板18を挟んでその両側に接
着剤層17を介して2枚の水晶ウエハ14a、14b
を、その凹陥部15a、15bを形成した面を対向させ
て貼り合わせた3層構造の積層ウエハ19を形成する。
ダミー板18には、ガラス板又は水晶ウエハを使用する
が、特に水晶ウエハは、その両面に貼り合わせる水晶ウ
エハとの接着性において有利である。
【0057】積層ウエハ19は、従来の研磨加工装置及
びキャリアを用いて、所望の板厚に制御しながら両面を
研磨加工した後、前記接着剤の剥離液中に浸漬して、各
ウエハとダミー板とに分離させる。この場合にも、ダミ
ー板18の板厚を適当に選択することにより、水晶ウエ
ハ14a、14bの板厚及び凹陥部15a、15bの厚
さをより薄く加工することができる。このようにして得
られた各ウエハは、第2実施例と同様にして個々の振動
片に切断され、電極を形成し、周波数調整される。
【0058】更に第2実施例の別の変形例では、図7に
示すように、水晶ウエハ14の凹陥部15を形成した面
に接着剤層17を介してダミー板18を貼り合わせた積
層ウエハ20を使用し、その両面を同様に研磨加工す
る。ここで、ダミー板18が水晶ウエハ14よりも柔ら
かい材質の場合、ウエハの研磨レートはダミー板のそれ
よりも小さいので、その板厚をより高精度に研磨するこ
とができる。逆に、ダミー板の材質がウエハよりも硬い
場合には、ウエハの研磨レートがダミー板のそれよりも
大きいので、研磨時間が短縮される。この積層ウエハ2
0も、研磨加工後に剥離液でウエハとダミー板とに分離
させ、ウエハは個々の振動片に切断し、電極を形成し、
周波数調整される。
【0059】図8は、上記第2実施例を利用して、本発
明の第3実施例により凸形状断面の逆メサ型ATカット
水晶振動片を製造する工程を概略的に示している。本実
施例では、第2実施例と同様に、逆メサ型振動子の振動
部となる凹陥部21a、21bを形成した所定板厚の2
枚の水晶ウエハ22a、22bを、硬化後に柔軟性を有
する例えばシリコン系、ポリオレフィン系の接着剤23
を用いて、図5Bのように貼り合わせて積層ウエハ24
を形成する(図8A)。この接着剤も、図2の毛管現象
を用いた方法で塗布することができ、同様に光硬化性を
有することが好ましい。
【0060】次に、積層ウエハ24の両面を、第1実施
例と同様の従来の研磨加工方法を用いて研磨加工する。
研磨加工装置の上下定盤25、26間で積層ウエハ24
の上下両面を押圧しながらスラリー27で研磨すると、
凹陥部が形成された各水晶ウエハの薄肉部分28a、2
8bは、接着剤23が柔軟性を有するので、図8Bに拡
大して示すように、上下定盤25、26からの圧力で凹
陥部21a、21b内に部分的に突入するように撓む。
各水晶ウエハの研磨面には、撓みに対応する凹みが生じ
かつそこにはスラリーが溜まり易いので、この撓み状態
のまま積層ウエハの上下両面は一様に、かつ各水晶ウエ
ハが均等に研磨される。
【0061】図8Cに示すように、積層ウエハ24の上
下両面を所望の板厚に、好ましくは前記凹みが無くなる
程度まで研磨すると、薄肉部分28a、28bは、その
中央部分が厚くかつその周囲が薄い、凹陥部側を向いた
超薄肉の凸形状になる。その結果、前記積層ウエハを前
記研磨加工装置から取り出して、上下定盤の押圧力から
解放すると、薄肉部分28a、28bの撓みが元の側に
復帰して、図8Dに示すように中央部分が厚くかつその
周囲が薄い、凹陥部と反対側を向いた凸形状の超薄肉振
動部29a、29bが形成される。本実施例において
も、各ウエハ22a、22bの板厚及び凹陥部21a、
21bの深さが予め分かっているので、積層ウエハ24
の研磨加工量を制御することにより、最終的に各ウエハ
の板厚及び超薄肉部の厚さを高精度に調整することがで
きる。
【0062】研磨加工した前記積層ウエハは、第2実施
例と同様に、剥離液中に所定時間浸漬して接着剤23を
溶解させ、個々の水晶ウエハに分離した後、所定の外形
寸法・形状の振動片に切断する。この振動片30は、図
9A及びBによく示すように、凹陥部21による超薄肉
振動部29とその周囲に厚い支持部31とが一体構造を
なし、かつ該振動部の断面形状が凹陥部と反対側、即ち
外向きの凸形状をなす逆メサ型である。
【0063】振動片30には、電極が超薄肉振動部29
の両面、即ち凹陥部21の内側及びその裏側に、前記振
動片への切断後又は切断前に形成されかつ周波数調整さ
れ、最後にこの振動片をパッケージに搭載することによ
り、所望の高周波数でスプリアス抑制効果の高い逆メサ
型ATカット水晶振動子が得られる。電極は、マスク蒸
着又はフォトリソグラフィを用いためっき等の従来方法
により形成されるが、本発明によれば、凹陥部21の内
側及び裏側の振動部29両面が比較的平坦なため、電極
膜を容易にかつ高精度に成膜することができる。
【0064】本実施例は、図6に示す3層構造の積層ウ
エハについても、2枚の水晶ウエハとダミー板とを硬化
後に柔軟性を有する接着剤で貼り合わせることにより、
同様に適用することができる。この場合、図8の実施例
よりも水晶ウエハを薄く研磨することができる利点があ
る。また、本実施例は、図7の積層ウエハについても、
水晶ウエハとダミー板とを硬化後に柔軟性を有する接着
剤で貼り合わせることにより、同様に適用することがで
き、水晶ウエハとダミー板との研磨レートの相異によ
り、板厚の高精度な研磨又は研磨時間の短縮という利点
が得られる。
【0065】図10は、同様の凸形状断面を有する逆メ
サ型ATカット水晶振動片を製造するための図8の変形
例による工程を概略的に示している。この実施例では、
同様に凹陥部21a、21bを形成した2枚の水晶ウエ
ハ22a、22bからなる積層ウエハ24を形成する際
に、図10Aのように、接着剤32が凹陥部に完全に充
填しないようにする。これは、スプレーコート、静電塗
布又は転写法等の従来方法を用いて接着剤を一方の水晶
ウエハ22bの凹陥部形成面にのみ塗布し、これに他方
の水晶ウエハ22aの凹陥部形成面を貼り合わせること
によって行う。また、接着剤としては、同様に硬化後に
柔軟性を有するシリコン系、ポリオレフィン系のものが
好ましく、更に光硬化性を有することが好ましい。
【0066】次に図8の場合と同様に、積層ウエハ24
の上下両面を研磨加工装置の上下定盤25、26間で押
圧しながらスラリー27で研磨加工する。接着剤が充填
していない凹陥部内には十分な空隙があるので、各水晶
ウエハの薄肉部分28a、28bは図8の場合よりも撓
み易い。積層ウエハ24の上下両面は、図10Bに拡大
して示すように前記薄肉部分が凹陥部21a、21b内
に撓んだ状態で所望の厚さに、好ましくはその撓みによ
る上下両面の凹みが無くなる程度まで、一様に研磨す
る。これにより薄肉部分28a、28bは、図10Cに
示すように凹陥部側を向いた超薄肉の凸形状になり、上
下定盤の押圧力から解放すると、その撓みが元の側に復
帰して、凹陥部の反対側を向いた凸形状の超薄肉振動部
29a、29bが形成される(図10D)。前記積層ウ
エハを剥離液中に所定時間浸漬して接着剤32を溶解さ
せると、所望の厚さを有する個々の水晶ウエハに分離さ
れ、図9に示す振動部の断面形状が外向きの凸形状をな
す逆メサ型の振動片を得ることができる。
【0067】図11は、図10に示す実施例の変形例で
あって、積層ウエハにおける一方の水晶ウエハがダミー
板33に置き換えられている。この変形例の積層ウエハ
34は、接着剤35をスピンコート、スプレーコート、
静電塗布又は転写法等の従来方法を用いて、平坦なダミ
ー板33の貼合せ面にのみ塗布し、これに水晶ウエハ2
2の凹陥部形成面を貼り合わせることにより、接着剤が
凹陥部21に入らないようにすることができる。
【0068】図12に示す図10の別の変形例では、積
層ウエハ36が、ダミー板33を挟んで両側に2枚の水
晶ウエハ22a、22bを接着剤35で、その凹陥部形
成面を対向させて貼り合わせた3層構造のものである。
接着剤は、同様にスピンコート、スプレーコート、静電
塗布又は転写法等の従来方法で、平坦なダミー板33の
両面にのみ塗布し、これに各水晶ウエハの凹陥部形成面
を貼り合わせて、接着剤が凹陥部21a、21bに入ら
ないようにする。従って、図11及び図12の場合、接
着剤は、硬化後に柔軟性を有するシリコン系、ポリオレ
フィン系である必要はないが、加工の容易性から光硬化
性を有するものが好ましい。
【0069】図11及び図12のいずれの積層ウエハ3
4、36においても、その研磨加工時に図10の実施例
と同様に各ウエハの薄肉部分28、28a、28bが対
応する凹陥部内に撓み、研磨加工後には、凹陥部の反対
側を向いた凸形状の超薄肉振動部が形成され、図9に示
すように振動部の断面形状が外向きの凸形状をなす逆メ
サ型の振動片を得ることができる。図11の場合には、
水晶ウエハとダミー板との研磨レートの相異により板厚
をより精度良く研磨でき又は研磨時間を短縮でき、図1
2の場合には、同時に2枚の水晶ウエハを均等にかつよ
り薄肉に研磨することができる。
【0070】図13は、凸形状断面を有する逆メサ型A
Tカット水晶振動片を製造するための図8の別の変形例
による工程を概略的に示している。この実施例では、積
層ウエハ37が、図13Aに示すように凹陥部のない平
滑な水晶ウエハ38と、その一方の表面に多数の凹陥部
39を形成したダミー板40とを接着剤41で貼り合わ
せて構成する。各凹陥部は、水晶ウエハの圧電振動片を
加工しようとする位置に合わせて形成される。接着剤4
1は、図11及び図12と同様の方法により、平坦な水
晶ウエハ38の貼合せ面にのみ塗布し、これにダミー板
40の凹陥部形成面を貼り合わせることにより、凹陥部
39に接着剤を充填しないようにする。接着剤は、硬化
後に柔軟性を有するシリコン系、ポリオレフィン系のも
ので、更に光硬化性を有することが好ましい。
【0071】次に、積層ウエハ37の上下両面を研磨加
工装置の上下定盤25、26間で押圧しながらスラリー
27で研磨加工する。凹陥部39に対応する水晶ウエハ
の部分42は、図13Bに拡大して示すように、上下定
盤の押圧力により部分的に凹陥部内に突入するように撓
む。このようにウエハ部分42が撓んだ状態で積層ウエ
ハの両面を一様に所望の板厚に、好ましくは撓みによる
凹みが水晶ウエハ38研磨面から無くなる程度まで研磨
加工する(図13C)。前記水晶ウエハとダミー板との
研磨レートの相異により、板厚をより精度良く研磨で
き、又は研磨時間を短縮できる。
【0072】研磨後、積層ウエハから上下定盤の押圧力
を解放すると、凹陥部側に撓んでいた前記ウエハ部分が
元に戻り、その撓みに対応した形状の突起43が、図1
3Dに示すように反対側のウエハ研磨面に形成される。
この後、剥離液で接着剤41を溶解させて水晶ウエハを
ダミー板から分離し、突起43の反対側に凹陥部44を
形成すると、上記各実施例と同様に凹陥部の反対側を向
いた凸形状の超薄肉振動部が得られる。
【0073】図14は、図13に示す実施例の変形例で
あって、積層ウエハ45が、その両面に凹陥部を形成し
たダミー板46を挟んで両側に凹陥部のない平滑な2枚
の水晶ウエハ38a、38bを接着剤41で貼り合わせ
た3層構造のものである。各凹陥部は、同様に水晶ウエ
ハの圧電振動片を加工しようとする位置に合わせて形成
される。接着剤41は、同様に硬化後に柔軟性を有する
シリコン系、ポリオレフィン系のもので、更に光硬化性
を有することが好ましく、同様の方法で両水晶ウエハの
貼合せ面にのみ塗布し、これにダミー板46の凹陥部形
成面を貼り合わせて、各凹陥部に接着剤を充填しないよ
うにする。
【0074】積層ウエハ45の上下両面を同様に研磨す
ると、凹陥部39a、39b内に対応する水晶ウエハの
部分42a、42bが撓み、この状態でその両面を一様
に所望の厚さに、好ましくは撓みによる凹みが水晶ウエ
ハ38研磨面から無くなる程度まで加工する。これによ
り、同時に2枚の水晶ウエハを均等にかつより薄肉に加
工することができ、接着剤41を溶解させて個々の水晶
ウエハに分離した後、その研磨面に生じる突起の反対側
に凹陥部を形成して、その反対側を向いた凸形状の超薄
肉振動部が得られる。
【0075】通常、接着剤は、その厚さを均一にするた
めに、凹陥部のない平滑な水晶ウエハ又はダミー板の表
面に塗布することが好ましい。しかし、図13及び図1
4の実施例においては、凹陥部を形成したダミー板の表
面に塗布することもでき、その場合には、凹陥部に対応
する水晶ウエハ部分42,42a、42bに接着剤が付
着しないので、硬化後に柔軟性を有する接着剤でなくて
も、撓みを妨げる虞はない。また、接着剤が硬化後に柔
軟性を有する場合、積層ウエハ37、45の各ダミー板
の凹陥部39、39a、39b内に完全に充填しても、
図8の実施例と同様に凹陥部に対応する水晶ウエハ部分
は撓むことができるので、同様の断面凸形状の超薄肉振
動部を形成することができる。
【0076】以上、本発明の好適な実施例について詳細
に説明したが、本発明は、上記実施例に様々な変形・変
更を加えて実施することができる。例えば、本発明の研
磨加工方法は、水晶以外の圧電材料、その他の様々な脆
性材料の薄板を研磨加工する際に同様に適用することが
できる。また、上述した以外の接着剤を用いて積層ウエ
ハを貼り付けることができ、使用する接着剤の性質に適
した取扱いにより、同様の作用効果を得ることができ
る。
【0077】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような格別の効果を奏する。本
発明の薄板の研磨加工方法によれば、基板を接着剤で貼
り合わせた積層板を1枚の基板として、その両面を研磨
加工することにより、従来のキャリア及び研磨加工装置
をそのまま用いて、各基板を少なくとも従来の板厚の1
/2の厚さまで薄くかつ精密に研磨でき、かつ接着剤の
靭性により積層板は、同じ厚さの1枚の基板よりも大き
い強度を有するので、研磨加工時における破損が防止さ
れて、品質及び歩留まりが向上し、かつコストを低減で
きる。
【0078】また、本発明の圧電振動片の製造方法によ
れば、従来と同じ外形寸法のウエハを同様に接着剤で貼
り合わせた積層板を用いて、従来より板厚の薄い圧電振
動片を歩留まり及び収率の低下無しに製造できるので、
圧電振動子の高周波化を容易に実現することができ、し
かもウエハの研磨加工に連続して圧電振動片の外形加工
を行うことにより、生産効率の向上が図れるので、高周
波圧電振動子の大量生産が可能になる。
【0079】更に、予めダミー板又はウエハの貼合せ面
に圧電振動片の位置に合わせて凹陥部を形成し、ウエハ
が部分的に凹陥部内に撓んだ状態で積層板の両面を一様
に研磨加工することにより、ウエハ研磨面の圧電振動片
の振動部に対応する位置に突起を形成できるので、エネ
ルギ閉じ込め効果が大きくかつスプリアス抑圧効果に優
れた、所謂逆メサ型のATカット圧電振動片をウエハ単
位で容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例により水晶振動片を製造す
る工程を示すフロー図。
【図2】ウエハを貼り合わせて積層板を形成する過程を
概略的に示す図。
【図3】A図は第1実施例の変形例の積層板を形成する
過程を示す図、B図はその積層板の部分拡大断面図。
【図4】本発明の第2実施例により逆メサ型の水晶振動
片を製造する工程を示すフロー図。
【図5】A図は第2実施例に使用するウエハの断面図、
B図はこれを貼り合わせた積層板を示す断面図。
【図6】第2実施例の積層板の変形例を示す断面図。
【図7】第2実施例の積層板の別の変形例を示す断面
図。
【図8】A図〜D図は、本発明の第3実施例により凸形
状断面の逆メサ型水晶振動片を製造する過程を工程順
に、特にB図〜D図をA図より拡大して示す断面図。
【図9】A図は本発明による凸形状断面の逆メサ型水晶
振動片の斜視図、B図はA図のIX−IX線における断面
図。
【図10】A図〜D図は、図8の変形例により図9の逆
メサ型水晶振動片を製造する過程を工程順に、B図〜D
図をA図より拡大して示す断面図。
【図11】図10の変形例による積層ウエハを示す断面
図。
【図12】図10の別の変形例によるダミー板を挟んだ
3層構造の積層板を示す断面図。
【図13】A図〜D図は、図8の別の変形例により図9
の逆メサ型水晶振動片を製造する過程を工程順に、B図
〜D図をA図より拡大して示す断面図。
【図14】図13の変形例によるダミー板を挟んだ3層
構造の積層板を示す断面図。
【符号の説明】
1 槽 2 接着剤 3 水晶ウエハ 4 背もたれ 5 水晶ウエハ 6 積層ウエハ 7 テーブル 8 金属板 9 重り 10 紫外線灯 11 ダミー板 12 接着剤層 13 積層ウエハ 14、14a、14b 水晶ウエハ 15、15a、15b 凹陥部 16 積層ウエハ 17 接着剤層 18 ダミー板 19、20 積層ウエハ 21、21a、21b 凹陥部 22、22a、22b 水晶ウエハ 23 接着剤 24 積層ウエハ 25 上定盤 26 下定盤 27 スラリー 28、28a、28b 薄肉部分 29、29a、29b 振動部 30 振動片 31 支持部 32 接着剤 33 ダミー板 34 積層ウエハ 35 接着剤 36、37 積層ウエハ 38、38a、38b 水晶ウエハ 39、39a、39b 凹陥部 40 ダミー板 41 接着剤 42 ウエハ部分 43 突起 44 凹陥部 45 積層ウエハ 46 ダミー板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 英明 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 3C058 AA09 AB03 AB04 AB08 AC02 BA01 BA07 BA09 CA01 CB01 CB02 CB03 5J108 MM08

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の基板を接着剤により貼り合わせ
    て積層板を形成し、前記積層板の両面を研磨加工した
    後、前記積層板を個々の薄板に分離する工程を有するこ
    とを特徴とする薄板の研磨加工方法。
  2. 【請求項2】 貼り合わせた2枚の前記基板の上に第
    3の前記基板を貼り合わせて前記積層板を形成すること
    を特徴とする請求項1に記載の薄板の研磨加工方法。
  3. 【請求項3】 低粘性の前記接着剤の液中に第1の前
    記基板を浸漬し、前記接着剤の液中に第2の前記基板
    を、その下端を前記第1の基板の下端に合わせて浸漬し
    た後、前記第1の基板に重ね合わせ、それらの間に前記
    接着剤を浸透させて貼り合わせることにより、前記積層
    板を形成することを特徴とする請求項1に記載の薄板の
    研磨加工方法。
  4. 【請求項4】 前記接着剤の液中に第3の前記基板
    を、貼り合わせた前記第1及び第2の基板の下端にその
    下端を合わせて浸漬した後、前記第2の基板に重ね合わ
    せ、それらの間に前記接着剤を浸透させて貼り合わせる
    ことにより、前記積層板を形成することを特徴とする請
    求項3に記載の薄板の研磨加工方法。
  5. 【請求項5】 前記接着剤が光硬化性を有し、前記研
    磨加工の以前に、前記積層板に光を照射して前記接着剤
    を硬化させる過程を更に有することを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれかに記載の薄板の研磨加工方法。
  6. 【請求項6】 前記光の照射前に、前記積層板の全面
    に一様な圧力を加えて、その厚さを調整する過程を更に
    有することを特徴とする請求項5に記載の薄板の研磨加
    工方法。
  7. 【請求項7】 その両面を研磨加工した前記積層板を
    前記接着剤の剥離液中に浸漬することにより、前記積層
    板を分離することを特徴とする請求項1乃至6のいずれ
    かに記載の薄板の研磨加工方法。
  8. 【請求項8】 前記積層板の両面を構成する2枚の前
    記基板の少なくとも一方が圧電材料からなることを特徴
    とする請求項1乃至7のいずれかに記載の薄板の研磨加
    工方法。
  9. 【請求項9】 前記圧電材料が水晶であることを特徴
    とする請求項8に記載の薄板の研磨加工方法。
  10. 【請求項10】 2枚の圧電材料からなるウエハを接
    着剤により貼り合わせて積層板を形成し、前記積層板の
    両面を研磨加工して前記ウエハを所望の圧電振動片の板
    厚にし、所望の圧電振動片の外形寸法に加工する前に又
    は加工した後に、前記接着剤を除去して分離する工程を
    有することを特徴とする圧電振動片の製造方法。
  11. 【請求項11】 ダミー板を挟んで接着剤により前記
    2枚のウエハを貼り合わせて前記積層板を形成すること
    を特徴とする請求項10に記載の圧電振動片の製造方
    法。
  12. 【請求項12】 圧電材料からなるウエハとダミー板
    とを接着剤により貼り合わせて積層板を形成し、前記積
    層板の両面を研磨加工して前記ウエハを所望の圧電振動
    片の板厚にし、所望の圧電振動片の外形寸法に加工する
    前に又は加工した後に、前記接着剤を除去して分離する
    工程を有することを特徴とする圧電振動片の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記ウエハの硬さと前記ダミー板の
    硬さとが異なることを特徴とする請求項12に記載の圧
    電振動片の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記ダミー板の貼合せ面に、前記圧
    電振動片の位置に合わせて予め凹陥部を形成する過程を
    更に有することを特徴とする請求項11乃至13のいず
    れかに記載の圧電振動片の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記ウエハの貼合せ面に予め凹陥部
    を形成する過程を更に有することを特徴とする請求項1
    0乃至14のいずれかに記載の圧電振動片の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記接着剤を、前記凹陥部を完全に
    充填しないように前記ウエハ又はダミー板の貼合せ面に
    塗布することを特徴とする請求項14又は15に記載の
    圧電振動片の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記接着剤が、その硬化後に柔軟性
    を有する性質のものであることを特徴とする請求項14
    乃至16のいずれかに記載の圧電振動片の製造方法。
  18. 【請求項18】 低粘性の前記接着剤の液中に第1の
    前記ウエハを浸漬し、前記接着剤の液中に第2の前記ウ
    エハを、その下端を前記第1のウエハの下端に合わせて
    浸漬した後、前記第1のウエハに重ね合わせ、それらの
    間に前記接着剤を浸透させて貼り合わせることにより、
    前記積層板を形成することを特徴とする請求項10に記
    載の圧電振動片の製造方法。
  19. 【請求項19】 低粘性の前記接着剤の液中に第1の
    前記ウエハを浸漬し、前記ダミー板を、その下端を前記
    第1のウエハの下端に合わせて浸漬した後、前記第1の
    ウエハに重ね合わせ、それらの間に前記接着剤を浸透さ
    せて貼り合わせ、前記第2のウエハを、その下端を前記
    ダミー板の下端に合わせて浸漬した後、前記ダミー板に
    重ね合わせ、それらの間に前記接着剤を浸透させて貼り
    合わせることにより、前記積層板を形成することを特徴
    とする請求項11に記載の圧電振動片の製造方法。
  20. 【請求項20】 低粘性の前記接着剤の液中に前記ウ
    エハ又はダミー板のいずれか一方を浸漬し、前記接着剤
    の液中にダミー板又はウエハのいずれか他方を浸漬し、
    両者の下端を合わせて互いに重ね合わせ、それらの間に
    前記接着剤を浸透させて貼り合わせることにより、前記
    積層板を形成することを特徴とする請求項12又は13
    に記載の圧電振動片の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記ウエハの貼合せ面を予め仕上げ
    加工する過程を更に有することを特徴とする請求項10
    乃至20のいずれかに記載の圧電振動片の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記接着剤が光硬化性を有し、前記
    研磨加工の以前に、前記積層板に光を照射して前記接着
    剤を硬化させる過程を更に有することを特徴とする請求
    項10乃至21のいずれかに記載の圧電振動片の製造方
    法。
  23. 【請求項23】 前記光の照射前に、前記積層板の全
    面に一様な圧力を加えて、その厚さを調整する過程を更
    に有することを特徴とする請求項22に記載の圧電振動
    片の製造方法。
  24. 【請求項24】 前記接着剤の剥離液中に浸漬するこ
    とにより、前記積層板の接着剤を溶解させて除去するこ
    とを特徴とする請求項10乃至23のいずれかに記載の
    圧電振動片の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記圧電材料が水晶であることを特
    徴とする請求項10乃至24のいずれかに記載の薄板の
    研磨加工方法。
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