JPH09117859A - 被研磨基板の研磨方法 - Google Patents

被研磨基板の研磨方法

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JPH09117859A
JPH09117859A JP28033395A JP28033395A JPH09117859A JP H09117859 A JPH09117859 A JP H09117859A JP 28033395 A JP28033395 A JP 28033395A JP 28033395 A JP28033395 A JP 28033395A JP H09117859 A JPH09117859 A JP H09117859A
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polished
polishing
pedestal
thickness variation
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JP28033395A
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English (en)
Inventor
Atsushi Komatsu
敦 小松
Yoshihiro Tomita
佳宏 冨田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種の基板の薄板化研磨において、被研磨基
板の研磨後の表裏面の厚さムラ、平行度という問題を解
決し、より高精度かつ超薄板化するための基板の研磨方
法を提供する。 【解決手段】 被研磨基板1に突起部2を形成する工程
と、被研磨基板と台座3を突起を介してオプティカルコ
ンタクトする工程と、複数の突起により形成される突起
間の空隙に接着剤4を充填し被研磨基板と台座を固着す
る工程と、被研磨基板の表面を研磨する工程とからな
り、突起と台座のそれぞれの厚さバラツキが、研磨後の
被研磨基板に要求される厚さバラツキの精度よりも小さ
いことを特徴とする。この研磨方法により被研磨基板
は、表裏面の厚さバラツキのない平行度の良い面に超薄
板化研磨することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被研磨基板をより高
精度に超薄板加工するための被研磨基板の研磨方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、振動子あるいはフィルタの高周波
化が望まれ、圧電基板の高精度な超薄板化、超薄片化技
術が求められている。例えば、水晶振動子に用いられる
水晶基板加工では、厚さ30μm以下の水晶基板を、厚
さに対して0.1%以下のバラツキに制御した研磨方法
が求められている。
【0003】従来、高精度な平行面を得るための方法と
して、基板の両面研磨や片面研磨が行われてきた。前記
両面研磨は、2枚の研磨定盤の間に被研磨基板を挟み、
この間に砥粒を流しながら2枚の研磨定盤を回転させ被
研磨基板の表裏面とこすり合わせて削ることにより被研
磨基板の薄板化を行う方法である。一方、片面研磨では
図5に示されるような研磨方法を有している。(a)に
おいて、1は被研磨基板であり、3はオプティカルフラ
ットと呼ばれる表裏面の平行度および表面と裏面の厚さ
バラツキが、研磨後の被研磨基板に要求される厚さバラ
ツキの大きさよりも小さいことを特徴とする台座、4は
接着剤である。
【0004】以上の様に構成された保持具で、被研磨基
板1と台座3を接着剤4を用いて固着すると、接着剤の
逃げ場がないため、全体的に接着剤の厚さが厚くなり
(a)に示すように台座3と固着後に被研磨基板にうね
りを生じる。このようにして被研磨基板の保持を行って
(b)に示すような研磨定盤5を用いて薄板化研磨を行
なうと、基板表面は台座と同じ平行度に薄板化研磨され
るが、接着剤を取り除いて被研磨基板単体にすると
(c)に示すような基板形状になる。(c)より、基板
表面の平坦度は出ているが、基板の表裏面の厚さにバラ
ツキがあることがわかる。これらの問題を解決する方法
の1つとして、従来、実開平4−125445号公報に
示されるような台座の表面に複数の溝を形成して、被研
磨基板と台座の間に存在する余分な接着剤を、前記溝部
を通して前記被研磨基板の裏面から排除できるようにし
た図6に示すような構成が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の構成では、高精度な超薄板化が難しいという問題を有
していた。
【0006】まず、前記両面研磨では片面研磨より良い
平行度が得られるが、被研磨基板が薄くなると割れや反
りという問題を生じる。また、両面研磨を用いると工業
的に量産可能な基板厚は50μm程度で、これ以下の厚
さでは前述のような問題を生じる。例えばATカット水
晶の場合、厚みすべりの共振周波数は厚さに反比例す
る。このため、基本共振で30MHz以上の水晶振動子
の作成はきわめて困難である。
【0007】また、図5に示すような前記片面研磨で
は、接着剤の厚さにバラツキが生じるので、オプティカ
ルフラットな台座を用ても台座に対して基板にうねりや
傾きを生じ、超薄板化研磨後に、厚さバラツキの小さい
高精度な薄板を得るのが難しいという問題を有してい
る。このため、この基板を用いて振動子を作成すると、
表面と裏面の厚さに大きなバラツキがあるため振動子の
Q値が低下する。また、ウェハ単位で基板を研磨し、1
枚の基板から複数個の振動子を作製すると、基板の厚さ
にバラツキがあるため、個々の振動子間で共振周波数な
どの特性が変化し、生産性に大きな影響を与える。ま
た、電極を多対構造にしてフィルタを作製すると、基板
の厚さバラツキにより電極間の共振周波数に違いが生
じ、フィルタとしての特性を得ることが困難であるとい
う問題を有する。
【0008】また、図6に示すような台座に溝を設けた
構成では、被研磨基板と台座を全面で固着することがで
きるが、溝の頂部での接着剤の層を十分に薄くすること
ができず、溝の頂部間での接着剤の厚さを一様にするこ
とが困難であり、やはり溝を設けない場合と同様に被研
磨基板の表面にうねりや傾きを生じてしまう。さらに片
面研磨においては、接着剤の厚さを薄くすると保持力が
低下し、研磨中に被研磨基板が剥がれるという問題を有
している。一般的に接着剤の厚さは1μm以上で、うね
りが0.5μm以上というのが最適な条件とされてい
る。
【0009】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、表裏面の厚さバラツキがなく、平行度が良好でかつ
超薄板化を行うための基板の研磨方法を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の被研磨基板の研磨方法は、被研磨基板に、前
記被研磨基板の研磨後に要求される厚さバラツキの大き
さよりも小さな厚さバラツキを有する突起部を複数形成
する工程と、前記研磨後に要求される厚さバラツキの大
きさよりも小さな厚さバラツキを有する台座と前記被研
磨基板とを前記突起部を介してオプティカルコンタクト
する工程と、前記突起部により形成された前記被研磨基
板と前記台座の空隙に接着剤を流し込み固着する工程
と、前記被研磨基板の表面を片面研磨機により薄板化研
磨する工程とからなる。
【0011】さらに本発明では、両面研磨機を用いた薄
板化研磨を行うために、2枚の被研磨基板に、前記被研
磨基板の研磨後に要求される厚さバラツキの大きさより
も小さな厚さバラツキを有する突起部を複数形成する工
程と、前記研磨後に要求される厚さバラツキの大きさよ
りも小さな厚さバラツキを有する台座と前記被研磨基板
とを前記突起部を介してオプティカルコンタクトする工
程と、前記突起部により形成された前記被研磨基板と前
記台座の空隙に接着剤を流し込み固着する工程と、前記
被研磨基板の表面を両面研磨機により薄板化研磨する工
程とからなる。
【0012】
【発明の実施の形態】この研磨方法には大きく分けて以
下に示すような2つの特徴がある。
【0013】第1の特徴は、被研磨基板と台座をオプテ
ィカルコンタクトと呼ばれる接合方法を用いて接合する
というものである。ここで、オプティカルコンタクトと
は、表面の平坦な基板同士を直接あるいは非常に薄い、
例えば1μm以下の分子層を介して接合するものであ
り、それは以下の方法によってなされるものである。
【0014】まず、基板表面に存在しているゴミ等の除
去を洗浄により行い、接合したときに起こるゴミの介入
による厚さバラツキを抑え、その後水分子あるいは希釈
されたワックスあるいは非常に粘度の低い樹脂などを用
いて接合するものである。これにより、被研磨基板と台
座を研磨後に要求される被研磨基板の厚さバラツキの大
きさよりも小さい厚さバラツキで接合することが可能と
なる。
【0015】また、本発明の第2の特徴は、突起の形成
と接着剤の充填により接合強度を強めるというものであ
る。この突起を形成することにより被研磨基板と台座を
オプティカルコンタクトするための面積が減少し、全体
としての接合強度はさらに減少する。しかし、突起によ
り形成された空隙に毛細管現象などを利用して接着剤を
充填することにより接着強度を増すことができる。これ
により被研磨基板と台座は、突起部を設けないで接着剤
を用いた場合と同等の接合強度で固着することが可能と
なる。
【0016】ここで、オプティカルコンタクトのみを用
いて接合すると、接合強度が弱く研磨時に被研磨基板が
剥がれてしまう場合や、被研磨基板を薄板化研磨してい
く工程で、徐々に被研磨基板の保持力が弱くなり剥がれ
てしまう場合などがある。
【0017】さらにこの研磨方法を用いて被研磨基板の
研磨を行うことにより、被研磨基板の表裏面を厚さバラ
ツキの小さい平行度の良い面に超薄板化研磨することが
できる。このような構成にすることにより片面研磨にお
いても、両面研磨と同じ精度を得ることができる。さら
に、片面研磨において0.1μm以上の精度を得ること
も可能である。
【0018】さらに、この保持方法を用いて両面研磨を
行うことにより、両面研磨では今まで不可能であった厚
さ30μm以下の研磨を行うことができるようになる。
また、両面研磨を用いることにより、片面研磨よりも生
産性が向上し、更に精度の良い研磨を行うことが可能と
なる。
【0019】(実施例1)以下本発明の一実施例につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0020】図1において、(a)が被研磨基板1であ
る水晶基板で、突起2は(b)に示すように、水晶基板
にレジストを用いてパターンニングし、除去方法として
エッチングを用いて形成された厚さ1μmの段差であ
る。この突起は、水晶基板をエッチングするため、頂部
の精度は水晶基板の精度と同じで、厚さバラツキは0.
1μmより小さい。(c)はオプティカルフラットなガ
ラス台座3と水晶基板に突起を形成したものをオプティ
カルコンタクトしたもので、(d)は水晶基板とガラス
台座の間の突起により形成された空隙に接着剤4として
ワックスを充填したものである。これを、片面研磨機の
研磨定盤5を用いて(e)に示すように研磨を行う。そ
の後、ガラス台座と水晶基板の間に充填してあるワック
スをアセトンを用いて除去すると、(f)に示すような
厚さ30μm以下の水晶薄板を作成することができる。
この(f)の薄板には突起が形成されているが、この突
起を取り除いて、(g)に示すように金の電極6を形成
することにより水晶振動子を作成することができる。
【0021】以上のように本実施例によれば、水晶基板
に突起部を設けることにより、水晶基板とガラス台座の
オプティカルコンタクトのみでは不完全であった接合強
度をワックスを充填することにより補強できる。また接
合がオプティカルコンタクトであるため、水晶基板とガ
ラス台座を研磨精度以上の十分な平行度で固着すること
が可能となる。これにより、水晶基板の超薄板化を高精
度で行うことができ、基本振動を用いて50MHz以上
の高周波振動子を作成することができる。また、この高
周波振動子では、研磨精度が厚さバラツキ1%以下と高
精度であるため、Q値が10万以上という良好なものを
得ることができる。
【0022】なお、本実施例では水晶基板に形成した突
起部の厚さバラツキを0.1μmより小さいとしたが、
厚さバラツキを少なくとも0.3μmより小さく形成す
れば同様な効果を得ることができる。
【0023】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて第1の実施例同様、図1を参照しながら説明す
る。図1において第1の実施例との違いは突起2を薄膜
形成法として蒸着を用いて厚さバラツキが0.05μm
以下のアルミニウム膜を0.5μm作製し、メタルマス
クを用いてパターンニングした点である。
【0024】以上のように本実施例よれば第1の実施例
と同様の効果を得ることができる。また、突起部にアル
ミニウムを用いているため、容易にエッチングを用いて
除去することが可能であり、突起の形成と除去が容易に
行えるという特徴を有している。
【0025】(実施例3)以下本発明の第3の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。図2において、第
1の実施例との違いは、被研磨基板である水晶基板をガ
ラス台座の両面に固着した点と、両面に被研磨基板を固
着しているため、両面研磨機を用いて研磨するという点
である。
【0026】以上のように本実施例によれば、水晶基板
を片面のみに固着した第1の実施例と同様な効果が得ら
れる。また、両面研磨では今まで不可能であった厚さ3
0μm以下という超薄板化加工が可能となり、両面研磨
の研磨精度を50μm以下の薄板でも割れや反りの問題
を生じることなく得ることが可能となる。また、両面研
磨を用いるため、2枚の水晶基板を同時に精度良く研磨
することができる。
【0027】(実施例4)以下本発明の第4の実施例に
ついて第3の実施例同様、図2を参照しながら説明す
る。図2において第3の実施例との違いは突起2を薄膜
形成法として蒸着を用い、パターンニングにはメタルマ
スクを用いて厚さ0.1μmのクロムと1μmの金を連
続して堆積し、厚さバラツキが0.1μm以下のパター
ンを形成した点である。
【0028】以上のように本実施例によれば第3の実施
例と同様の効果を得ることができる。また、本実施例で
は突起部にクロムと金を蒸着したものを用いるため、容
易にエッチングを用いて除去することが可能であり、突
起部の形成と除去が容易に行えるという第2の実施例と
同様な効果を得ることもできる。
【0029】(実施例5)以下本発明の第5の実施例に
ついて図面を参照しながら説明する。図3において、
(a)では被研磨基板1である水晶基板と保持基板7で
ある厚さバラツキが0.1μm以下の精度を持つ両面研
磨された厚さ500μmのガラス基板が直接接合技術と
呼ばれる技術を用いて接合されている。この直接接合と
は、2枚の基板を接着剤を用いることなく、強力に接合
する技術であり、以下にそのプロセスを示す。直接接合
では、まず最初に基板を洗浄し表面に付着しているゴミ
や炭素汚染物などの除去を行う。この基板を水を介して
接合することにより、水酸基同士による水素結合がなさ
れる。一般的にこのままの状態では接合強度が弱いた
め、熱処理を行ってその接合強度を強固なものとしてい
る。このようにして接合された保持基板と被研磨基板
は、オプティカルフラットなガラス台座3と、ガラス台
座の表面にレジストを用いてパターンニングし除去方法
としてエッチングを用いて形成された厚さ3μmの突起
2を介してオプティカルコンタクトされ、接着剤4とし
てワックスを充填して固着される。この被研磨材は
(b)に示すように研磨定盤5により片面研磨される。
この研磨された基板を取り外し、保持基板の裏面を
(c)に示すようにパターンエッチングし、クロムと金
の2層電極6を形成することにより水晶振動子を作成す
ることができる。本実施例では、被研磨基板に保持基板
を直接接合技術を用いて接合し、また突起部をガラス台
座に設けているが、基本的な精度や製造方法などは実施
例1と同様である。
【0030】以上のように本実施例によれば、突起を水
晶側に設け、被研磨基板に保持基板を接合していない第
1の実施例と同様な効果が得られる。また、本実施例を
用いることにより、被研磨基板に保持基板を接合した構
成であるため、被研磨基板の厚さが20μm以下という
超薄板化加工を行なっても、台座から取り外した後の工
程で基板を容易に取り扱うことが可能となり、さらなる
超薄板化加工が可能となる。これにより、振動周波数が
90MHz以上という水晶振動子を作成することが可能
となる。さらに、複数回の使用が可能な台座に突起を形
成することにより、被研磨基板側に突起を形成する場合
には毎回行わなければならない突起の形成の工程を省略
することができる。このため、被研磨基板側に突起を形
成する場合よりも工程数が減少し、コストの削減を行う
ことが可能となる。
【0031】なお、本実施例において、被研磨基板と保
持基板を接合したものを台座の片面に固着しているが、
被研磨基板と保持基板を接合した2枚の基板を台座の両
面に固着し、両面研磨機を用いて研磨しても同様な効果
が得られる。さらに、この構成にすることにより第3の
実施例と同様に高精度な研磨を生産性良く行うことも可
能となる。
【0032】さらに、第1と第3の実施例と本実施例に
おいて、除去方法としてエッチングを用いているが、エ
ッチング以外の方法でも研磨後に被研磨基板に要求され
る厚さバラツキの大きさよりも小さければ、例えば、ダ
イシングソーを用いて被研磨基板上に突起を形成しても
同様な効果を得ることができる。また、パターンニング
もレジストに限らず、基板、もしくは台座にパターンを
形成しエッチングすることができれば、例えば金属を蒸
着しても同様の効果を得ることができる。
【0033】(実施例6)以下、本発明の第6の実施例
について図面を参照しながら説明する。図4(a)に示
されるように研磨定盤5は、研磨を行う前に修正用ブロ
ック8といわれる鋳鉄製の金属のブロックで平面出しが
行われる。この工程で、研磨定盤の反りなどが修正用ブ
ロックに転写され、修正用ブロックの形状を測定するこ
とにより、研磨定盤の精度を測定することができる。こ
のため本研磨では、修正用ブロックの位置を移動させな
がら、研磨定盤の平面精度を研磨に要求される精度以上
に調整している。このため、研磨定盤の精度が転写され
る修正用ブロックも、研磨後の被研磨基板に要求される
厚さバラツキの大きさよりも小さくなる。本実施例で
は、この修正用ブロックを台座として用いた。(b)
は、被研磨基板1としての水晶基板上に、堆積手段とし
て蒸着を用い、パターンニングにメタルマスクを用いて
アルミニウムを形成した。この基板を、アセトンで希釈
したワックスを用いて修正用ブロック上に仮固定した。
ワックスをアセトンで希釈することにより、接着力は低
下するが非常に薄い層で水晶基板と修正用ブロックを固
定することが可能となる。その後(c)に示すように接
着剤4としてのワックスを突起により形成された空隙に
充填して被研磨基板と修正用ブロックを研磨に十分耐え
得る強度で固着した。これを、修正用ブロックにより平
面出しが行われた研磨定盤を用いて(d)に示すように
研磨する。その後修正用ブロックと被研磨基板の間に充
填してあるワックスをアセトンを用いて除去し、エッチ
ングを用いてアルミニウムの突起を除去した。この水晶
基板の表裏面に金の電極を蒸着することにより、(e)
に示すような厚さ30μm以下の水晶基板を用いた水晶
振動子を作成することができる。
【0034】以上のように本実施例によれば、水晶基板
と修正用ブロックの精度のよい接合と、強い接合力によ
る固着を、別々の工程で得ているため、2つの特性を同
時に実現することが可能となった。まず第1の接合精度
は、ワックスをアセトンにより希釈し非常に粘度を小さ
くした状態で用いることにより、研磨に要求される精度
以上に十分に薄くすることが可能となる。第2の接合強
度は、突起部を設けることによりできる空隙にワックス
を充填することにより得ることが可能となる。これによ
り、水晶基板の薄板化を高精度で行うことができ、基本
振動を用いて50MHz以上でQ値が10万以上という
高周波振動子を作成することができる。また、本実施例
では台座として修正用ブロックを用いているため、その
平面は研磨を行う度に調整が行われ、精度の安定した薄
板化研磨を行うことができる。
【0035】なお、第1の実施例から第6の実施例にお
いて、この効果は基板の材質によらず得られ、例えば、
タンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム、ガラスなどの
他の基板でも同様の効果を得ることができる。また、オ
プティカルフラットなガラス台座の厚さ精度は、0.3
μmより良ければ同様な効果を得られる。このため、台
座は他の材料、例えば水晶などでも同様の効果を得るこ
とができる。さらに、突起の厚さは0.5から20ミク
ロンの範囲であれば同様の効果が得られる。
【0036】また、第2と第4の実施例と本実施例にお
いて、薄膜形成法は蒸着以外でも研磨後の被研磨基板に
要求される厚さバラツキの大きさよりも小さければ、例
えば、スパッタリング、化学気相成長法などでも同様の
効果を得ることができる。また、薄膜材料もアルミニウ
ム以外の金属材料あるいは金属酸化物、金属窒化物、二
酸化シリコン、窒化シリコンなどでも同様の効果を得る
ことができる。さらに、パターンニング方法としてメタ
ルマスクを用いたが、メタルマスクに限らずパターンを
形成することができれば、例えば薄膜をエッチングなど
の方法を用いてパターンニングしても同様の効果を得る
ことができる。
【0037】さらに、第1から第6の実施例によれば振
動子だけでなく、電極構造を多電極構造にすることによ
り、水晶を用いたMCFと呼ばれるフィルターを作成す
ることも可能である。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明は、被研磨基板に、
前記被研磨基板の研磨後に要求される厚さバラツキの大
きさよりも小さな厚さバラツキを有する突起部を複数形
成する工程と、前記研磨後に要求される厚さバラツキの
大きさよりも小さな厚さバラツキを有する台座と前記被
研磨基板とを前記突起部を介してオプティカルコンタク
トする工程と、前記突起部により形成された前記被研磨
基板と前記台座の空隙に接着剤を流し込み固着する工程
と、前記被研磨基板の表面を片面研磨機により薄板化研
磨する工程とからなる研磨方法を用いることにより、接
合強度を低下させることなく、表裏面の厚さバラツキが
研磨後に被研磨基板に要求される厚さバラツキの大きさ
よりも小さくでき、被研磨基板の超薄板化が高精度で実
現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1と第2の実施例における被研磨基
板の研磨方法を示す工程図
【図2】本発明の第3と第4の実施例における被研磨基
板の研磨方法を示す図
【図3】本発明の第5の実施例における被研磨基板の研
磨方法を示す工程図
【図4】本発明の第6の実施例における被研磨基板の研
磨方法を示す工程図
【図5】従来の被研磨基板の研磨方法を示す工程図
【図6】従来の被研磨基板の研磨方法を示す図
【符号の説明】
1 被研磨基板 2 突起 3 台座 4 接着剤 5 研磨定盤 6 電極 7 保持基板 8 修正用ブロック

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被研磨基板に、前記被研磨基板の研磨後に
    要求される厚さバラツキの大きさよりも小さな厚さバラ
    ツキを有する突起部を複数形成する工程と、前記研磨後
    に要求される厚さバラツキの大きさよりも小さな厚さバ
    ラツキを有する台座と前記被研磨基板とを前記突起部を
    介してオプティカルコンタクトする工程と、前記突起部
    により形成された前記被研磨基板と前記台座の空隙に接
    着剤を流し込み固着する工程と、前記被研磨基板の表面
    を片面研磨機により薄板化研磨する工程とからなること
    を特徴とする被研磨基板の研磨方法。
  2. 【請求項2】2枚の被研磨基板に、前記被研磨基板の研
    磨後に要求される厚さバラツキの大きさよりも小さな厚
    さバラツキを有する突起部を複数形成する工程と、前記
    研磨後に要求される厚さバラツキの大きさよりも小さな
    厚さバラツキを有する台座と前記被研磨基板とを前記突
    起部を介してオプティカルコンタクトする工程と、前記
    突起部により形成された前記被研磨基板と前記台座の空
    隙に接着剤を流し込み固着する工程と、前記被研磨基板
    の表面を両面研磨機により薄板化研磨する工程とからな
    ることを特徴とする被研磨基板の研磨方法。
  3. 【請求項3】被研磨基板と、前記被研磨基板の研磨後に
    要求される厚さバラツキの大きさよりも小さな厚さバラ
    ツキを有する保持基板を接合する工程と、前記保持基板
    に、前記小さな厚さバラツキを有する突起部を複数形成
    する工程と、前記小さな厚さバラツキを有する台座と前
    記保持基板とを前記突起部を介してオプティカルコンタ
    クトする工程と、前記突起部により形成された前記保持
    基板と前記台座の空隙に接着剤を流し込み固着する工程
    と、前記被研磨基板の表面を片面研磨機により薄板化研
    磨する工程とからなることを特徴とする被研磨基板の研
    磨方法。
  4. 【請求項4】複数の突起部は、2枚の被研磨基板と接合
    された、前記被研磨基板の研磨後に要求される厚さバラ
    ツキの大きさよりも小さな厚さバラツキを有する2枚の
    保持基板の裏面に形成され、前記2枚の保持基板が、台
    座の両面に前記複数の突起部を介してオプティカルコン
    タクトされて研磨されることを特徴とする請求項2記載
    の被研磨基板の研磨方法。
  5. 【請求項5】複数の突起部が、被研磨基板側または保持
    基板側に形成されるのに代え、台座側に形成されること
    を特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の被研磨
    基板の研磨方法。
  6. 【請求項6】被研磨基板と保持基板の接合を直接接合に
    より行うことを特徴とする請求項3または4に記載の被
    研磨基板の研磨方法。
  7. 【請求項7】被研磨基板の研磨後に要求される厚さバラ
    ツキの大きさが、0.3μmより小さいことを特徴とする
    請求項1から5のいずれかに記載の被研磨基板の研磨方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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