JP2001272698A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

液晶表示装置の製造方法

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JP2001272698A JP2000087408A JP2000087408A JP2001272698A JP 2001272698 A JP2001272698 A JP 2001272698A JP 2000087408 A JP2000087408 A JP 2000087408A JP 2000087408 A JP2000087408 A JP 2000087408A JP 2001272698 A JP2001272698 A JP 2001272698A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画素表示電極に段切れが生じて、画素表示電
極に断線が生じることを回避し得る液晶表示装置の製造
方法を提供する。 【解決手段】 画素へのスイッチングのためにソース電
極9b及びドレイン電極10を備えるTFT11を形成
する。その上に保護膜層12及び樹脂絶縁膜13を積層
し、樹脂絶縁膜13にコンタクトホール15を形成した
後、コンタクトホール15の下方の保護膜層12をエッ
チング処理して除去し、コンタクトホール15の領域に
液晶に電圧を印加するための画素表示電極14をドレイ
ン電極10に接触させて液晶表示装置を形成する。コン
タクトホール15の領域におけるドレイン電極10に下
層を臨ませる切り欠き部16を形成する。TFT11を
形成すべくTFT部島状半導体層8を形成する際に、コ
ンタクトホール15の領域においてもホール部島状半導
体層20を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
(以下、「TFT:Thin Film Transistor」と呼ぶ。)
を形成したアクティブマトリクス基板を用いて液晶を駆
動する液晶表示装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のTFTを用いた液晶表示装置は、
図9(a)(b)に示すように、ガラス等の絶縁性基板
101上に、ゲート信号入力端子102a及びゲート電
極102bが一体に形成されたゲート配線102と、補
助容量配線104と、この補助容量配線104に接続さ
れる補助容量電極104b及び補助容量信号入力端子1
04aとが設けられている。
【0003】そして、これらの上層には、ゲート絶縁膜
107を介して非晶質シリコン半導体層からなるia−
Si層108aと、このia−Si層108aとソース
電極109b及びドレイン電極110間とにオーミック
接続を実現するためにリン(P)等の不純物を添加した
非晶質シリコン半導体層であるn+ a−Si層108b
とを形成する。
【0004】次いで、上記の半導体であるia−Si層
108a及びn+ a−Si層108bの上に図示しない
Al/Ti等の多層構造膜を被着した後、ソース電極1
09b、ドレイン電極110、及びそのバス配線である
ソース配線109を形成する。さらに、上記ソース配線
109、このソース配線109と一体のソース電極10
9bとソース信号入力端子109c、ドレイン電極11
0によりTFT111を形成する。
【0005】次いで、ソース配線109及びTFT11
1を保護するSiN等の絶縁性膜からなる保護膜層11
2と、絶縁性のある感光性のアクリル系樹脂等からなる
樹脂絶縁膜113を順次積層することによって、2層構
造からなる保護層を形成する。
【0006】次に、上記感光性のアクリル系樹脂等から
なる樹脂絶縁膜113を露光工程にて所定のマスクを使
って感光させ、現像工程を経ることにより樹脂絶縁膜1
13にコンタクトホール115を形成し、このとき同時
に、ソース信号入力端子109c、ゲート信号入力端子
102a、補助容量信号入力端子104a上の樹脂絶縁
膜113を除去する。
【0007】以上のようにパターニングされた樹脂絶縁
膜113をエッチング処理時のマスクとして用いること
により、上記コンタクトホール115の基底部の保護膜
層112と前記ソース信号入力端子109c、ゲート信
号入力端子102a、補助容量信号入力端子104a上
の保護膜層112を同時に除去する。
【0008】続いて、同様にパターニングされた樹脂絶
縁膜113をエッチング処理時のマスクとして用いて、
ゲート信号入力端子102a、補助容量信号入力端子1
04a上のゲート絶縁膜107bを除去する。
【0009】次に、樹脂絶縁膜113に設けられたコン
タクトホール115内、及び樹脂絶縁膜113の表面に
渡って形成された液晶に電圧を印加するための画素表示
電極114が形成され、コンタクトホール115の基底
部のドレイン電極110に対して電気的接続を行う。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の液晶表示装置の製造方法では、マスクとなる樹脂絶
縁膜113と保護膜層112とのエッチング速度が、 樹脂絶縁膜113のエッチング速度<保護膜層112の
エッチング速度 の関係であり、かつ、ドレイン電極110のエッチング
速度が保護膜層112の1/10以下である場合、ゲー
ト信号入力端子102a及び補助容量信号入力端子10
4a部分のゲート絶縁膜107をエッチングしている間
にコンタクトホール115内部のエッチングは、下方向
への進行が止まり、横方向へのエッチングが進み、上記
保護膜層112が樹脂絶縁膜113の裏面側までエッチ
ングされて逆テーパー形状117を生じる。
【0011】この結果、このような状態では、その後に
形成する画素表示電極114が段切れしてしまい、画素
表示電極114における電気的な接続ができなくなって
しまうという問題が生じる。
【0012】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、画素表示電極に段切れが
生じて、画素表示電極に断線が生じることを回避し得る
液晶表示装置の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置の
製造方法は、上記課題を解決するために、画素へのスイ
ッチングのためにソース電極及びドレイン電極を備える
薄膜トランジスタを形成し、その上に保護膜層及び樹脂
絶縁膜を積層し、この樹脂絶縁膜にコンタクトホールを
形成した後、このコンタクトホールの下方の上記保護膜
層をエッチング処理して除去し、このコンタクトホール
の領域に液晶に電圧を印加するための画素表示電極を上
記ドレイン電極に接触させて形成する液晶表示装置の製
造方法において、上記コンタクトホールの領域における
ドレイン電極に下層を臨ませる貫通孔又は切り欠き部を
形成する一方、上記薄膜トランジスタを形成すべく第一
の島状半導体層を形成する際に、コンタクトホールの領
域においても第二の島状半導体層を形成することを特徴
としている。
【0014】上記の発明によれば、液晶表示装置の製造
する際には、先ず、画素へのスイッチングのためにソー
ス電極及びドレイン電極を備える薄膜トランジスタを形
成する。次いで、その上に保護膜層及び樹脂絶縁膜を積
層し、この樹脂絶縁膜にコンタクトホールを形成する。
その後、このコンタクトホールの下方の上記保護膜層を
エッチング処理して除去し、このコンタクトホールの領
域に液晶に電圧を印加するための画素表示電極を上記ド
レイン電極に接触させて形成する。
【0015】ここで、従来においては、コンタクトホー
ルの下方の保護膜層をエッチング処理する際に、その下
側にあるドレイン電極にてエッチングの進行が止まり、
横方向にエッチング方向が移動することにより、保護膜
層がコンタクトホールの領域を越えてエッチングされる
ことになっていた。
【0016】そして、その結果、このコンタクトホール
に上から画素表示電極を堆積させた場合に、コンタクト
ホールの基底部において、堆積導電材が保護膜層領域で
分散されるので、画素表示電極に段切れが生じて、画素
表示電極における電気的な接続ができなくなってしまう
という問題点を有していた。
【0017】しかし、本発明では、コンタクトホールの
領域におけるドレイン電極に下層を臨ませる貫通孔又は
切り欠き部を形成しておく。そして、その後、薄膜トラ
ンジスタを形成すべく第一の島状半導体層を形成する際
に、コンタクトホールの領域においても第二の島状半導
体層を形成する。なお、この第二の島状半導体層は、ダ
ミーとして形成するものである。
【0018】すなわち、薄膜トランジスタを形成すべく
第一の島状半導体層を形成する際に、コンタクトホール
の領域においても第二の島状半導体層を形成することに
よって、保護膜層をエッチング処理する際に、コンタク
トホール基底部には、上側から順に、保護膜層と、貫通
孔又は切り欠き部が形成されたドレイン電極と、第二の
島状半導体層とが積層されていることになる。
【0019】したがって、保護膜層をエッチング処理す
ると、先ず、保護膜層がエッチングされ、次いで、エッ
チングの方向はエッチングされ易い第二の島状半導体層
に向かうので、保護膜層の横方向へのエッチングが回避
され、順テーパーとなる。
【0020】そのため、エッチング処理した後に、画素
表示電極の導電材を堆積させたときに、導電材が段切れ
することがない。
【0021】この結果、画素表示電極に段切れが生じ
て、画素表示電極に断線が生じることを回避し得る液晶
表示装置の製造方法を提供することができる。
【0022】本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記
課題を解決するために、絶縁性基板上に、ゲート線と、
このゲート線に接続されるゲート電極と、補助容量線
と、この補助容量線に接続される補助容量電極とを形成
する工程と、上記ゲート線、ゲート電極、補助容量線及
び補助容量電極の各上にゲート絶縁膜を形成する工程
と、上記ゲート電極の上方にゲート絶縁膜を介してia
−Si層とn+ a−Si層とを積層した第一の島状半導
体層を形成するとともに、このとき同時に、補助容量電
極の上方にゲート絶縁膜を介してia−Si層とn+
−Si層とを積層した第二の島状半導体層を形成する工
程と、上記ゲート電極上方の第一の島状半導体層に対し
て、各一端がそれぞれ積層されるソース電極及びドレイ
ン電極とこのソース電極に接続されるソース線とを形成
するとともに、このドレイン電極を上記補助容量電極上
方の第二の島状半導体層に対してもその他端が積層され
るように形成しかつそのときその他端には貫通孔又は切
り欠き部を形成する工程と、上記貫通孔又は切り欠き部
を有するドレイン電極をマスクとして、上記補助容量電
極上方の第二の島状半導体層のn+ a−Si層をエッチ
ング処理し除去する工程と、上記補助容量電極上方の第
二の島状半導体層におけるn+ a−Si層のエッチング
処理と同時に、上記ゲート電極上方の第一の島状半導体
層の上に各一端がそれぞれ積層されたソース電極及びド
レイン電極をマスクとして、この第一の島状半導体層の
+ a−Si層をエッチング処理し分離する工程と、上
記基板上の全面に保護膜層を形成する工程と、上記保護
膜層上に樹脂絶縁膜を形成する工程と、上記樹脂絶縁膜
に、上記補助容量電極の上方におけるドレイン電極の貫
通孔又は切り欠き部のパターンが横切るようにコンタク
トホールを形成し、このとき同時に、ソース信号入力端
子、ゲート入力信号端子及び補助容量入力端子上の樹脂
絶縁膜を除去する工程と、上記パターンニングされた樹
脂絶縁膜と上記コンタクトホール内におけるドレイン電
極の貫通孔又は切り欠き部のパターンとをエッチングマ
スクとして、上記ソース信号入力端子、ゲート入力信号
端子及び補助容量入力端子上の保護膜層と、コンタクト
ホール基底部の保護膜層とを同時にエッチング除去する
工程と、上記ゲート信号入力端子及び補助容量信号入力
端子上のゲート絶縁膜をエッチングして上記ゲート信号
入力端子上のゲート絶縁膜を除去するとともに、このと
き同時に、上記ドレイン電極の貫通孔又は切り欠き部と
コンタクトホールとによって囲まれる領域に露出した上
記第二の島状半導体層のia−Si層を同時にエッチン
グする工程と、からなることを特徴としている。
【0023】上記の発明によれば、液晶表示装置を製造
する工程は、ゲート線と、このゲート線に接続されるゲ
ート電極と、補助容量線と、この補助容量線に接続され
る補助容量電極とを形成する工程と、上記ゲート線、ゲ
ート電極、補助容量線及び補助容量電極の各上にゲート
絶縁膜を形成する工程と、上記ゲート電極の上方にゲー
ト絶縁膜を介してia−Si層とn+ a−Si層とを積
層した第一の島状半導体層を形成するとともに、このと
き同時に、補助容量電極の上方にゲート絶縁膜を介して
ia−Si層とn+ a−Si層とを積層した第二の島状
半導体層を形成する工程と、上記ゲート電極上方の第一
の島状半導体層に対して、各一端がそれぞれ積層される
ソース電極及びドレイン電極とこのソース電極に接続さ
れるソース線とを形成するとともに、このドレイン電極
を上記補助容量電極上方の第二の島状半導体層に対して
もその他端が積層されるように形成しかつそのときその
他端には貫通孔又は切り欠き部を形成する工程と、上記
貫通孔又は切り欠き部を有するドレイン電極をマスクと
して、上記補助容量電極上方の第二の島状半導体層のn
+ a−Si層をエッチング処理し除去する工程と、上記
補助容量電極上方の第二の島状半導体層におけるn+
−Si層のエッチング処理と同時に、上記ゲート電極上
方の第一の島状半導体層の上に各一端がそれぞれ積層さ
れたソース電極及びドレイン電極をマスクとして、この
第一の島状半導体層のn+ a−Si層をエッチング処理
し分離する工程と、上記基板上の全面に保護膜層を形成
する工程と、上記保護膜層上に樹脂絶縁膜を形成する工
程と、上記樹脂絶縁膜に、上記補助容量電極の上方にお
けるドレイン電極の貫通孔又は切り欠き部のパターンが
横切るようにコンタクトホールを形成し、このとき同時
に、ソース信号入力端子、ゲート入力信号端子及び補助
容量入力端子上の樹脂絶縁膜を除去する工程と、上記パ
ターンニングされた樹脂絶縁膜と上記コンタクトホール
内におけるドレイン電極の貫通孔又は切り欠き部のパタ
ーンとをエッチングマスクとして、上記ソース信号入力
端子、ゲート入力信号端子及び補助容量入力端子上の保
護膜層と、コンタクトホール基底部の保護膜層とを同時
にエッチング除去する工程と、上記ゲート信号入力端子
及び補助容量信号入力端子上のゲート絶縁膜をエッチン
グして上記ゲート信号入力端子上のゲート絶縁膜を除去
するとともに、このとき同時に、上記ドレイン電極の貫
通孔又は切り欠き部とコンタクトホールとによって囲ま
れる領域に露出した上記第二の島状半導体層のia−S
i層を同時にエッチングする工程とからなっている。
【0024】したがって、樹脂絶縁膜のコンタクトホー
ルの内側に、このコンタクトホールを横切るようにドレ
イン電極に貫通孔又は切り欠き部を形成し、ドレイン電
極とその下層のゲート絶縁膜との間に第二の島状半導体
層を形成しておくことによって、この第二の島状半導体
層は、保護膜層とドレイン電極とのエッチング選択性が
中間を性質を有しているので、エッチングは下方の第二
の島状半導体層に進み、横方向に広がることがない。
【0025】このため、エッチング処理によって、コン
タクトホール基底部には、順テーパー形状が得られるの
で、画素表示電極をコンタクトホール内及び樹脂絶縁膜
の表面にかけて形成した場合に、画素表示電極がコンタ
クトホール内で段切れすることが防止できる。
【0026】この結果、画素表示電極に段切れが生じ
て、画素表示電極に断線が生じることを回避し得る液晶
表示装置の製造方法を提供することができる。
【0027】本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記
課題を解決するために、上記記載の液晶表示装置の製造
方法において、コンタクトホール内部のドレイン電極に
形成される貫通孔又は切り欠き部は、少なくとも一部が
コンタクトホールの領域よりも側方に延びて形成される
ことを特徴としている。
【0028】上記の発明によれば、コンタクトホール内
部のドレイン電極に形成される貫通孔又は切り欠き部
は、少なくとも一部がコンタクトホールの領域よりも側
方に延びて形成される。
【0029】このため、ドレイン電極と第二の島状半導
体層との間で逆テーパーのエッチングが発生したとして
も、樹脂絶縁膜と第二の島状半導体層との間に、樹脂絶
縁膜よりも第二の島状半導体層のエッチング速度が遅い
関係が成り立てば、順テーパーが形成され、ここからド
レイン電極と画素表示電極との間の電気的接続が確保さ
れることから、同様に、段切れすることを防止すること
ができる。
【0030】本発明の液晶表示装置の製造方法は、上記
課題を解決するために、上記記載の液晶表示装置の製造
方法において、ドレイン電極の貫通孔又は切り欠き部の
エッジとコンタクトホールのエッジとによって囲まれる
領域に露出した第二の島状半導体層のia−Si層と、
ゲート信号入力端子及びソース信号入力端子側領域のゲ
ート絶縁膜とは、各エッチング速度の比と各膜厚との比
が略同じであることを特徴としている。すなわち、(第
二の島状半導体層エッチング速度/ゲート絶縁膜エッチ
ング速度)≒(第二の島状半導体層の膜厚/ゲート絶縁
膜の膜厚)となっていることを特徴としている。
【0031】上記の発明によれば、ドレイン電極の貫通
孔又は切り欠き部のエッジとコンタクトホールのエッジ
とによって囲まれる領域に露出した第二の島状半導体層
のia−Si層と、ゲート信号入力端子及びソース信号
入力端子側領域のゲート絶縁膜とは、各エッチング速度
の比と各膜厚との比が略同じである。すなわち、(第二
の島状半導体層エッチング速度/ゲート絶縁膜エッチン
グ速度)≒(第二の島状半導体層の膜厚/ゲート絶縁膜
の膜厚)となっている。
【0032】この結果、第二の島状半導体層下のゲート
絶縁膜がアンダーエッチングとなるので、ゲート絶縁膜
がエッチングされて画素表示電極と補助容量電極との間
でリークすることによる輝点の発生を防止することがで
きる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図8に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0034】本実施の形態の液晶表示装置は、図1
(a)(b)に示すように、画素へのスイッチングのた
めにソース電極9b及びドレイン電極10を備える薄膜
トランジスタ(以下、「TFT:Thin Film Transisto
r」)という)11を形成し、その上に保護膜層12及
び樹脂絶縁膜13を積層し、この樹脂絶縁膜13にコン
タクトホール15を形成した後、このコンタクトホール
15の下方の保護膜層12をエッチング処理して除去
し、このコンタクトホール15の領域に液晶に電圧を印
加するための画素表示電極14を上記ドレイン電極10
に接触させて形成したものである。
【0035】そして、特に、本実施の形態の液晶表示装
置は、画素表示電極14の製造時に発生する断線を防止
するために、図2(a)(b)にも示すように、上記コ
ンタクトホール15の領域におけるドレイン電極10に
下層を臨ませる切り欠き部16を形成する一方、前記T
FT11を形成すべくTFT部島状半導体層8を形成す
る際に、コンタクトホール15の領域においてもダミー
としてホール部島状半導体層20を形成したものとなっ
ている。
【0036】上記の液晶表示装置の製造方法について説
明する。
【0037】先ず、図3(a)(b)(c)(d)に示
すように、先ず、洗浄したガラス等の絶縁性基板1上に
Ti、Al、Cr等の金属薄膜をスパッタリング法等に
て成膜し、これを例えばフォトリソ工程において、レジ
スト塗布工程、露光工程、現像工程を経てレジストパタ
ーンを作製した後、ドライ又はウエットエッチングをす
ることによってパターン形成する。
【0038】次いで、ゲート電極2bと、このゲート電
極2bに接続されたゲート線としてのゲート配線2(図
1(a)参照)と、このゲート配線2に接続されたゲー
ト信号入力端子2aと、補助容量電極4bと、この補助
容量電極4bに接続された補助容量線としての補助容量
配線4(図1(a)参照)と、この補助容量配線4に接
続された補助容量入力端子としての補助容量信号入力端
子4a(図1(a)参照)とを形成する。
【0039】次に、図4(a)(b)(c)(d)に示
すように、P−CVD法でSiH4、NH3 、N2 ガス
を使用し、SiNx からなるゲート絶縁膜7を絶縁性基
板1上の全面に形成する。
【0040】ここで、図4(a)(b)及び図1(a)
(b)に示すように、に示すように、ゲート絶縁膜7の
端子部域ではゲート絶縁膜端子部7bとなる。このた
め、ゲート絶縁膜7は、駆動回路入力端子部域であるゲ
ート信号入力端子2a、前記補助容量信号入力端子4
a、及び前記ソース信号入力端子9c上にもゲート絶縁
膜端子部7bとして残存している。
【0041】さらに、図4(c)に示すように、その上
に同じくP−CVD法にて真性アモルファスシリコンで
あるia−Si層としてのia−Si膜8a、及びオー
ミツクコンタクト層であるリン(P)をドーピングした
+ a−Si層としてのn+a−Si膜8bを成膜す
る。
【0042】このとき、原料ガスとしてia−Si膜8
aは、SiH4 又はH2 を使用する。一方、n+ a−S
i膜8bは、PH3 ガスが0.5%混在しているSiH
4 、H2 ガスを使用する。
【0043】上記のように成膜したia−Si膜8a及
びn+ a−Si膜8bをフォトリソグラフィー法等の方
法で、ゲート電極2bと重なるようにia−Si膜8a
及びn+ a−Si膜8bからなる第一の島状半導体層と
してのTFT部島状半導体層8にパターン形成するのと
同時に、図4(d)に示すように、補助容量電極4b上
にゲート絶縁膜7を介してその一部が重畳するようにア
モルファスシリコンからなる第二の島状半導体層として
のホール部島状半導体層20を形成する。
【0044】次に、図5(a)(b)(c)(d)に示
すように、スパッタリング法等によりTi、Al、Cr
等の金属薄膜を基板全面に形成し、フォトリソグラフィ
ー法を経て上記TFT部島状半導体層8にその一端が重
畳するドレイン電極10と、ソース電極9bと、このソ
ース電極9bに接続されるソース配線9と、さらに、こ
のソース配線9に接続されるソース信号入力端子9cと
が形成される。これら、ソース配線9、このソース配線
9と一体のソース電極9bとソース信号入力端子9c及
びドレイン電極10によりTFT11が形成される。
【0045】このとき、図2(a)(b)に示すよう
に、ドレイン電極10はその他端が前記補助容量電極4
b上のホール部島状半導体層20と重なり、かつドレイ
ン電極10はホール部島状半導体層20と重なる部分に
切り欠き部16が設けられ、ドレイン電極10は、ホー
ル部島状半導体層20に一部重なった状態で切り欠き部
16の形状とすることによりホール部島状半導体層20
の一部が露出する形状でパターニングされる。なお、本
実施の形態では、ドレイン電極10には切り欠き部16
が形成されているが、必ずしもこれに限らず、例えば、
下層を臨める貫通孔にて形成することも可能である。
【0046】次に、図5(a)(b)(c)(d)に示
すように、補助容量電極4b上の切り欠き部16又は貫
通孔状パターンを備えたドレイン電極10から露出した
ホール部島状半導体層20のn+ a−Si膜8b部分を
エッチング処理して除去するのと同時に、図5(d)に
示すように、補助容量電極4bの上方のホール部島状半
導体層20とその一端が重なり合うように形成されたド
レイン電極10をマスクとして、ホール部島状半導体層
20のn+ a−Si膜8bをエッチング処理し分離す
る。
【0047】続いて、図6(a)(b)(c)(d)に
示すように、P−CVD法でSiH 4 、NH3 、N2
スを使用し、SiNx からなる第1の保護膜である保護
膜層12を図5(a)(b)(c)(d)に示す状態の
基板上の全面に形成する。
【0048】上記保護膜層12上には絶縁性のある感光
性アクリル系樹脂からなる樹脂絶縁膜13がスピンコー
ト法等により全面に塗布された後、露光装置を用いてマ
スクの所定のパターンに応じた領域を感光させ、現像工
程において該感光領域の樹脂絶縁膜13を除去する。
【0049】これによって、樹脂絶縁膜13には、ゲー
ト信号入力端子2a、補助容量信号入力端子4a、ソー
ス信号入力端子9c及びドレイン電極10の各上のみが
除去されたパターンであるコンタクトホール15が形成
され、次いで、図6(d)に示すように、加熱処理等の
処理を行ってこの樹脂絶縁膜13を硬化させる。
【0050】ここで、図2(a)に示すように、ドレイ
ン電極10には、前述した通り、切り欠き部16が設け
られており、このドレイン電極10はコンタクトホール
15を横切るような位置関係に配置される。
【0051】また、コンタクトホール15内の側面とド
レイン電極10の切り欠き部16のエッジによって囲ま
れる領域は、ホール部島状半導体層20が露出した構造
としている。
【0052】さらに、コンタクトホール15の面積に占
める露出したホール部島状半導体層20の面積は1/3
〜2/3程度が望ましく、大き過ぎるとドレイン電極1
0は補助容量キャパシターを兼ねているため、ホール部
島状半導体層20のエッチング後の覆り膜厚のばらつき
により完成した液晶表示装置の表示品位を損なう。
【0053】また、小さすぎると本来の効果を得ること
ができなくなり、後述する画素表示電極14で導通をと
る際に、図9(b)に示すように、コンタクトホール1
15の逆テーパー形状117を引き起こし導通不良とい
う問題を生じる。
【0054】以上のような構成において、例えば、RI
EモードのドライエッチャーにてCF4 、O2 混合ガス
を使用し、図7(a)(b)(c)(d)に示すよう
に、ソース配線9のソース信号入力端子9c領域の保護
膜層12とゲート絶縁膜端子部7bを連続的にエッチン
グする。このとき同時に、上記コンタクトホール15内
もドライエッチングする。
【0055】上記コンタクトホール15は、補助容量電
極4bの上方にゲート絶縁膜7及びホール部島状半導体
層20を介して形成されたドレイン電極10上に設けら
れる。また、ドレイン電極10は切り欠き部16を備
え、コンタクトホール15内の基底部のドレイン電極1
0の切り欠き部16からその一部が露出したホール部島
状半導体層20がエッチストッパーとなり、その下のゲ
ート絶縁膜7は残存するが、外部入力端子であるソース
信号入力端子9c上の保護膜層12はエッチング除去さ
れる。
【0056】また、図7(a)に示すように、前記ゲー
ト信号入力端子2a上のゲート絶縁膜端子部7bと保護
膜層12も同時にエッチング除去される。
【0057】以上のように、本実施の形態に用いられる
TFTアレイ基板においては、図7(a)(b)(d)
に示すように、樹脂絶縁膜13と前記ソース配線9に接
続されるソース信号入力端子9cとドレイン電極10と
が、保護膜層12と前記ゲート絶縁膜端子部7bとをエ
ッチング除去するマスクとなることが大きな特徴の一つ
である。これによって、マスク枚数を少なくすることが
できる。
【0058】すなわち、樹脂絶縁膜13をマスクとして
保護膜層12とゲート絶縁膜端子部7bとを同時に、つ
まり同じマスクパターンによるパターニングが可能とな
ることによって、保護膜層12をエッチングするマクス
パターンとゲート絶縁膜端子部7bをエッチングするマ
クスパターンとが不要となる。つまり、従来では、コン
タクトホール15の画素表示電極14が段切れするので
実用化ができなかったが、本実施の形態では、樹脂絶縁
膜13をマスクとして保護膜層12及びゲート絶縁膜端
子部7bの連続エッチングが可能となり、マスク2枚分
の削減を図ることができる。
【0059】また、従来は、図9(a)に示すように、
コンタクトホール115内ではドレイン電極110を形
成するソース配線109の材料がゲート絶縁膜107の
端部領域をエッチングするときに全くエッチングされな
いため、その上の保護膜層112が急速にサイドエッチ
ングされてしまい、逆テーパー形状117となった。
【0060】しかし、本実施の形態のように、ドレイン
電極10に設けた切り欠き部16からホール部島状半導
体層20を露出させておくと、各入力端子部上層のゲー
ト絶縁膜7をエッチングしている間にもコンタクトホー
ル15内ではホール部島状半導体層20がエッチングさ
れるので、図7(d)に示すように、樹脂絶縁膜13へ
の入り込みは最小に抑えられるため、保護膜層12が樹
脂絶縁膜13下で順テーパー形状にエッチングできた。
【0061】最後に、図8(a)(b)(c)(d)に
示すように、画素表示電極14となる例えばITO(In
dium Tin Oxide:インジウムすず酸化物)等からなる透
明導電膜をスパッタリング法等の方法で成膜し、これを
フォトリソグラフィ法等の方法でパターン形成してドレ
イン電極10と接続した画素表示電極14を形成する。
なお、画素表示電極14を形成する際の透明導電膜は、
必ずしもITOに限らず、例えば、Al、Ag等の非光
透過性の導電性膜を用いて反射型の表示電極としても良
い。
【0062】また、図示しないが、以上のように形成さ
れたアクティブマトリクス基板上に配向膜を成膜し、対
向電極が形成され、該対向電極上に配向膜が形成された
カラーフィルター基板との間に液晶材を挟装する。
【0063】以上の製造方法によって、図1(b)に示
すように、ドレイン電極10と画素表示電極14とは、
コンタクトホール15内の接続部において逆テーパが生
じないことから、段切れせずに接続することができた。
【0064】また、コンタクトホール15を横切る形で
切り欠き部16を設けることにより、ドレイン電極10
上のコンタクトホール15の外周部で保護膜層12が樹
脂絶縁膜13の内側に入り込んだとしても、切り欠き部
16から露出したホール部島状半導体層20上のコンタ
クトホール15のエッジは、ホール部島状半導体層20
がゲート絶縁膜端子部7bよりもエッチング速度が遅い
(1/3〜1/5)エッチング条件であれば、順テーパ
ー形状となるので、こちらから導通を取ることができる
ので、信頼性は増している。
【0065】さらに、ホール部島状半導体層20がゲー
ト絶縁膜端子部7bよりもエッチング速度が遅いエッチ
ング条件であればその下のゲート絶縁膜7の保護も可能
となる。
【0066】このように、本実施の形態の液晶表示装置
の製造方法では、液晶表示装置の製造する際には、先
ず、画素へのスイッチングのためにソース電極9b及び
ドレイン電極10を備えるTFT11を形成する。次い
で、その上に保護膜層12及び樹脂絶縁膜13を積層
し、この樹脂絶縁膜13にコンタクトホール15を形成
する。その後、このコンタクトホール15の下方の保護
膜層12をエッチング処理して除去し、このコンタクト
ホール15の領域に液晶に電圧を印加するための画素表
示電極14をドレイン電極10に接触させて形成する。
【0067】ここで、従来においては、コンタクトホー
ル15の下方の保護膜層12をエッチング処理する際
に、その下側にあるドレイン電極10にてエッチングの
進行が止まり、横方向にエッチング方向が移動すること
により、保護膜層12がコンタクトホール15の領域を
越えてエッチングされることになっていた。
【0068】そして、その結果、このコンタクトホール
15に上から画素表示電極14を堆積させた場合に、コ
ンタクトホール15の基底部において、画素表示電極1
4を形成するための堆積導電材が保護膜層12の領域で
段差を乗り越えられないので、画素表示電極14に段切
れが生じて、画素表示電極14における電気的な接続が
できなくなってしまうという問題点を有していた。
【0069】しかし、本実施の形態では、コンタクトホ
ール15の領域におけるドレイン電極10に、下層を臨
ませる切り欠き部16又は貫通孔を形成しておく。そし
て、その後、TFT11を形成すべくTFT部島状半導
体層8を形成する際に、コンタクトホール15の領域に
おいてもホール部島状半導体層20を形成する。なお、
このホール部島状半導体層20は、ダミーとして形成す
るものである。
【0070】すなわち、TFT11を形成すべくTFT
部島状半導体層8を形成する際に、コンタクトホール1
5の領域においてもホール部島状半導体層20を形成す
ることによって、保護膜層12をエッチング処理する際
に、コンタクトホール15の基底部には、上側から順
に、保護膜層12と、切り欠き部16が形成されたドレ
イン電極10と、ホール部島状半導体層20とが積層さ
れていることになる。
【0071】したがって、保護膜層12をエッチング処
理すると、先ず、保護膜層12がエッチングされ、次い
で、エッチングの方向はエッチングされ易いホール部島
状半導体層20に向かうので、保護膜層12の横方向へ
のエッチングが回避され、順テーパーとなる。
【0072】そのため、エッチング処理した後に、画素
表示電極14の導電材を堆積させたときに、導電材が段
切れすることがない。
【0073】この結果、画素表示電極14に段切れが生
じて、画素表示電極14に断線が生じることを回避し得
る液晶表示装置の製造方法を提供することができる。
【0074】また、本実施の形態の液晶表示装置の製造
方法では、液晶表示装置を製造する工程は、ゲート配線
2と、このゲート配線2に接続されるゲート電極2b
と、補助容量配線4と、この補助容量配線4に接続され
る補助容量電極4bとを形成する工程と、上記ゲート配
線2、ゲート電極2b、補助容量配線4及び補助容量電
極4bの各上にゲート絶縁膜7を形成する工程と、上記
ゲート電極2bの上方にゲート絶縁膜7を介してia−
Si膜8aとn+ a−Si膜8bとを積層したTFT部
島状半導体層8を形成するとともに、このとき同時に、
補助容量電極4bの上方にゲート絶縁膜7を介してia
−Si膜8aとn+ a−Si膜8bとを積層したホール
部島状半導体層20を形成する工程と、上記ゲート電極
2bの上方のTFT部島状半導体層8に対して、各一端
がそれぞれ積層されるソース電極9b及びドレイン電極
10とこのソース電極9bに接続されるソース線として
のソース配線9とを形成するとともに、このドレイン電
極10を上記補助容量電極4bの上方のホール部島状半
導体層20に対してもその他端が積層されるように形成
しかつそのときその他端には切り欠き部16又は貫通孔
を形成する工程と、上記切り欠き部16又は貫通孔を有
するドレイン電極10をマスクとして、補助容量電極4
bの上方のホール部島状半導体層20のn+ a−Si膜
8bをエッチング処理し除去する工程と、補助容量電極
4bの上方のホール部島状半導体層20におけるn+
−Si膜8bのエッチング処理と同時に、ゲート電極2
bの上方のTFT部島状半導体層8の上に各一端がそれ
ぞれ積層されたソース電極9b及びドレイン電極10を
マスクとして、このTFT部島状半導体層8のn+ a−
Si膜8bをエッチング処理し分離する工程と、上記基
板上の全面に保護膜層12を形成する工程と、上記保護
膜層12の上に樹脂絶縁膜13を形成する工程と、上記
樹脂絶縁膜13に、上記補助容量電極4bの上方におけ
るドレイン電極10の切り欠き部16又は貫通孔のパタ
ーンが横切るようにコンタクトホール15を形成し、こ
のとき同時に、ソース信号入力端子9c、ゲート信号入
力端子2a及び補助容量信号入力端子4a上の樹脂絶縁
膜13を除去する工程と、上記パターンニングされた樹
脂絶縁膜13とコンタクトホール15内におけるドレイ
ン電極10の切り欠き部16又は貫通孔のパターンとを
エッチングマスクとして、上記ソース信号入力端子9
c、ゲート信号入力端子2a及び補助容量信号入力端子
4a上の保護膜層12と、コンタクトホール15の基底
部の保護膜層12とを同時にエッチング除去する工程
と、上記ゲート信号入力端子2a及び補助容量信号入力
端子4aの上のゲート絶縁膜7をエッチングして上記ゲ
ート信号入力端子2aの上のゲート絶縁膜7を除去する
とともに、このとき同時に、上記ドレイン電極10の切
り欠き部16又は貫通孔とコンタクトホール15とによ
って囲まれる領域に露出したホール部島状半導体層20
のia−Si膜8aを同時にエッチングする工程とから
なっている。
【0075】したがって、樹脂絶縁膜13のコンタクト
ホール15の内側に、このコンタクトホール15を横切
るようにドレイン電極10に切り欠き部16又は貫通孔
を形成し、ドレイン電極10とその下層のゲート絶縁膜
7との間にホール部島状半導体層20を形成しておくこ
とによって、このホール部島状半導体層20は、保護膜
層12とドレイン電極10とのエッチング選択性が中間
を性質を有しているので、エッチングは下方のホール部
島状半導体層20に進み、横方向に進むことがない。
【0076】このため、エッチング処理によって、コン
タクトホール15の基底部には、順テーパー形状が得ら
れるので、画素表示電極14をコンタクトホール15内
及び樹脂絶縁膜13の表面にかけて形成した場合に、画
素表示電極14がコンタクトホール15内で段切れする
ことが防止できる。
【0077】この結果、画素表示電極14に段切れが生
じて、画素表示電極14に断線が生じることを回避し得
る液晶表示装置の製造方法を提供することができる。
【0078】また、従来では、コンタクトホール15の
画素表示電極14が段切れするので実用化ができなかっ
たが、本実施の形態では、樹脂絶縁膜13をマスクとし
て保護膜層12及びゲート絶縁膜端子部7bの連続エッ
チングが可能となり、マスク2枚分の削減を図ることが
できる。
【0079】また、本実施の形態の液晶表示装置の製造
方法では、コンタクトホール15内部のドレイン電極1
0に形成される切り欠き部16又は貫通孔は、少なくと
も一部がコンタクトホール15の領域よりも側方に延び
て形成される。
【0080】このため、ドレイン電極10とホール部島
状半導体層20との間で逆テーパーのエッチングが発生
したとしても、樹脂絶縁膜13とホール部島状半導体層
20との間に、樹脂絶縁膜13よりもホール部島状半導
体層20のエッチング速度が遅い関係が成り立てば、順
テーパーが形成され、ここからドレイン電極10と画素
表示電極14との間の電気的接続が確保されることか
ら、同様に、段切れすることを防止することができる。
【0081】また、本実施の形態の液晶表示装置の製造
方法では、ドレイン電極10の切り欠き部16又は貫通
孔のエッジとコンタクトホール15のエッジとによって
囲まれる領域に露出したホール部島状半導体層20のi
a−Si膜8aと、ゲート信号入力端子2a及びソース
信号入力端子9c側領域のゲート絶縁膜7とは、各エッ
チング速度の比と各膜厚との比が略同じである。すなわ
ち、(ホール部島状半導体層20のia−Si膜8aの
エッチング速度/ゲート絶縁膜7のエッチング速度)≒
(ホール部島状半導体層20のia−Si膜8a/ゲー
ト絶縁膜7の膜厚)となっている。
【0082】この結果、ホール部島状半導体層20の下
のゲート絶縁膜7がアンダーエッチングとなるので、ゲ
ート絶縁膜7がエッチングされて画素表示電極14と補
助容量電極4bとの間でリークすることによる輝点の発
生を防止することができる。
【0083】
【発明の効果】本発明の液晶表示装置の製造方法は、以
上のように、コンタクトホールの領域におけるドレイン
電極に下層を臨ませる貫通孔又は切り欠き部を形成する
一方、上記薄膜トランジスタを形成すべく第一の島状半
導体層を形成する際に、コンタクトホールの領域におい
ても第二の島状半導体層を形成する方法である。
【0084】それゆえ、薄膜トランジスタを形成すべく
第一の島状半導体層を形成する際に、コンタクトホール
の領域においても第二の島状半導体層を形成することに
よって、保護膜層をエッチング処理する際に、コンタク
トホール基底部には、上側から順に、保護膜層と、貫通
孔又は切り欠き部が形成されたドレイン電極と、第二の
島状半導体層とが積層されていることになる。
【0085】したがって、保護膜層をエッチング処理す
ると、先ず、保護膜層がエッチングされ、次いで、エッ
チングの方向はエッチングされ易い第二の島状半導体層
に向かうので、保護膜層の横方向へのエッチングが回避
され、順テーパーとなる。
【0086】そのため、エッチング処理した後に、画素
表示電極の導電材を堆積させたときに、導電材が段切れ
することがない。
【0087】この結果、画素表示電極に段切れが生じ
て、画素表示電極に断線が生じることを回避し得る液晶
表示装置の製造方法を提供することができるという効果
を奏する。
【0088】本発明の液晶表示装置の製造方法は、以上
のように、絶縁性基板上に、ゲート線と、このゲート線
に接続されるゲート電極と、補助容量線と、この補助容
量線に接続される補助容量電極とを形成する工程と、上
記ゲート線、ゲート電極、補助容量線及び補助容量電極
の各上にゲート絶縁膜を形成する工程と、上記ゲート電
極の上方にゲート絶縁膜を介してia−Si層とn+
−Si層とを積層した第一の島状半導体層を形成すると
ともに、このとき同時に、補助容量電極の上方にゲート
絶縁膜を介してia−Si層とn+ a−Si層とを積層
した第二の島状半導体層を形成する工程と、上記ゲート
電極上方の第一の島状半導体層に対して、各一端がそれ
ぞれ積層されるソース電極及びドレイン電極とこのソー
ス電極に接続されるソース線とを形成するとともに、こ
のドレイン電極を上記補助容量電極上方の第二の島状半
導体層に対してもその他端が積層されるように形成しか
つそのときその他端には貫通孔又は切り欠き部を形成す
る工程と、上記貫通孔又は切り欠き部を有するドレイン
電極をマスクとして、上記補助容量電極上方の第二の島
状半導体層のn+ a−Si層をエッチング処理し除去す
る工程と、上記補助容量電極上方の第二の島状半導体層
におけるn+ a−Si層のエッチング処理と同時に、上
記ゲート電極上方の第一の島状半導体層の上に各一端が
それぞれ積層されたソース電極及びドレイン電極をマス
クとして、この第一の島状半導体層のn+ a−Si層を
エッチング処理し分離する工程と、上記基板上の全面に
保護膜層を形成する工程と、上記保護膜層上に樹脂絶縁
膜を形成する工程と、上記樹脂絶縁膜に、上記補助容量
電極の上方におけるドレイン電極の貫通孔又は切り欠き
部のパターンが横切るようにコンタクトホールを形成
し、このとき同時に、ソース信号入力端子、ゲート入力
信号端子及び補助容量入力端子上の樹脂絶縁膜を除去す
る工程と、上記パターンニングされた樹脂絶縁膜と上記
コンタクトホール内におけるドレイン電極の貫通孔又は
切り欠き部のパターンとをエッチングマスクとして、上
記ソース信号入力端子、ゲート入力信号端子及び補助容
量入力端子上の保護膜層と、コンタクトホール基底部の
保護膜層とを同時にエッチング除去する工程と、上記ゲ
ート信号入力端子及び補助容量信号入力端子上のゲート
絶縁膜をエッチングして上記ゲート信号入力端子上のゲ
ート絶縁膜を除去するとともに、このとき同時に、上記
ドレイン電極の貫通孔又は切り欠き部とコンタクトホー
ルとによって囲まれる領域に露出した上記第二の島状半
導体層のia−Si層を同時にエッチングする工程と、
からなる方法である。
【0089】それゆえ、樹脂絶縁膜のコンタクトホール
の内側に、このコンタクトホールを横切るようにドレイ
ン電極に貫通孔又は切り欠き部を形成し、ドレイン電極
とその下層のゲート絶縁膜との間に第二の島状半導体層
を形成しておくことによって、この第二の島状半導体層
は、保護膜層とドレイン電極とのエッチング選択性が中
間を性質を有しているので、エッチングは下方の第二の
島状半導体層に進み、横方向に進むことがない。
【0090】このため、エッチング処理によって、コン
タクトホール基底部には、順テーパー形状が得られるの
で、画素表示電極をコンタクトホール内及び樹脂絶縁膜
の表面にかけて形成した場合に、画素表示電極がコンタ
クトホール内で段切れすることが防止できる。
【0091】この結果、画素表示電極に段切れが生じ
て、画素表示電極に断線が生じることを回避し得る液晶
表示装置の製造方法を提供することができるという効果
を奏する。
【0092】本発明の液晶表示装置の製造方法は、以上
のように、上記記載の液晶表示装置の製造方法におい
て、コンタクトホール内部のドレイン電極に形成される
貫通孔又は切り欠き部は、少なくとも一部がコンタクト
ホールの領域よりも側方に延びて形成される方法であ
る。
【0093】それゆえ、ドレイン電極と第二の島状半導
体層との間で逆テーパーのエッチングが発生したとして
も、樹脂絶縁膜と第二の島状半導体層との間に、樹脂絶
縁膜よりも第二の島状半導体層のエッチング速度が遅い
関係が成り立てば、順テーパーが形成され、ここからド
レイン電極と画素表示電極との間の電気的接続が確保さ
れることから、同様に、段切れすることを防止すること
ができるという効果を奏する。
【0094】本発明の液晶表示装置の製造方法は、以上
のように、上記記載の液晶表示装置の製造方法におい
て、ドレイン電極の貫通孔又は切り欠き部のエッジとコ
ンタクトホールのエッジとによって囲まれる領域に露出
した第二の島状半導体層のia−Si層と、ゲート信号
入力端子及びソース信号入力端子側領域のゲート絶縁膜
とは、各エッチング速度の比と各膜厚との比が略同じで
ある。すなわち、第二の島状半導体層エッチング速度/
ゲート絶縁膜エッチング速度≒第二の島状半導体層の膜
厚/ゲート絶縁膜の膜厚となっている方法である。
【0095】それゆえ、第二の島状半導体層下のゲート
絶縁膜がアンダーエッチングとなるので、ゲート絶縁膜
がエッチングされて画素表示電極と補助容量電極との間
でのリークすることによる輝点の発生を防止することが
できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における液晶表示装置の実施の一形態を
示すものであり、(a)は平面図、(b)は(a)にお
けるX−X′線断面図である。
【図2】上記液晶表示装置を示すものであり、(a)は
図1のD−D′線近傍の平面図、(b)は(a)におけ
るD−D′線断面図である。
【図3】上記液晶表示装置の製造方法において、絶縁性
基板にゲート電極を形成する製造工程を示すものであ
り、(a)は図1のA−A′線断面図、(b)は図1の
B−B′線断面図、(c)は図1のC−C′線断面図、
(d)は図1のD−D′線断面図である。
【図4】上記液晶表示装置の製造方法において、TFT
部島状半導体層及びホール部島状半導体層を形成するま
での製造工程を示すものであり、(a)は図1のA−
A′線断面図、(b)は図1のB−B′線断面図、
(c)は図1のC−C′線断面図、(d)は図1のD−
D′線断面図である。
【図5】上記液晶表示装置の製造方法において、TFT
を形成するまでの製造工程を示すものであり、(a)は
図1のA−A′線断面図、(b)は図1のB−B′線断
面図、(c)は図1のC−C′線断面図、(d)は図1
のD−D′線断面図である。
【図6】上記液晶表示装置の製造方法において、樹脂絶
縁膜を形成するまでの製造工程を示すものであり、
(a)は図1のA−A′線断面図、(b)は図1のB−
B′線断面図、(c)は図1のC−C′線断面図、
(d)は図1のD−D′線断面図である。
【図7】上記液晶表示装置の製造方法において、コンタ
クトホールを形成してエッチング処理するまでの製造工
程を示すものであり、(a)は図1のA−A′線断面
図、(b)は図1のB−B′線断面図、(c)は図1の
C−C′線断面図、(d)は図1のD−D′線断面図で
ある。
【図8】上記液晶表示装置の製造方法において、画素表
示電極を形成するまでの製造工程を示すものであり、
(a)は図1のA−A′線断面図、(b)は図1のB−
B′線断面図、(c)は図1のC−C′線断面図、
(d)は図1のD−D′線断面図である。
【図9】従来の液晶表示装置の実施の一形態を示すもの
であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるY−
Y′線断面図である。
【符号の説明】 1 絶縁性基板 2 ゲート配線(ゲート線) 2a ゲート信号入力端子 2b ゲート電極 4 補助容量配線(補助容量線) 4a 補助容量信号入力端子(補助容量入力端子) 4b 補助容量電極 7 ゲート絶縁膜 7b ゲート絶縁膜端子部 8a ia−Si膜(ia−Si層) 8b n+ a−Si膜(n+ a−Si層) 8 TFT部島状半導体層(第一の島状半導体層) 9 ソース配線(ソース線) 9b ソース電極 9c ソース信号入力端子 10 ドレイン電極 11 TFT(薄膜トランジスタ) 12 保護膜層 13 樹脂絶縁膜 15 コンタクトホール 16 切り欠き部 20 ホール部島状半導体層(第二の島状半導体層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/78 616T Fターム(参考) 2H092 GA29 HA28 JA24 JA37 JA41 JA46 JA47 JB69 KA05 KB15 LA06 MA05 MA07 MA13 MA17 NA15 NA27 5C094 AA32 AA42 AA43 BA03 BA43 CA19 DA13 DA15 DB01 DB04 EA04 EA05 EA10 FA01 FA02 FB01 FB02 FB12 FB14 FB15 GB10 5F110 AA26 BB01 CC07 DD02 EE03 EE04 EE44 FF03 FF30 GG02 GG15 GG35 GG45 HK03 HK04 HK09 HK16 HK21 HK25 HK33 HK35 HL02 HL03 HL07 HL14 HL23 HM04 HM18 NN02 NN03 NN24 NN27 NN35 NN36 NN73 5G435 AA17 BB12 CC09 HH12 HH13 HH14 KK05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画素へのスイッチングのためにソース電極
    及びドレイン電極を備える薄膜トランジスタを形成し、
    その上に保護膜層及び樹脂絶縁膜を積層し、この樹脂絶
    縁膜にコンタクトホールを形成した後、このコンタクト
    ホールの下方の上記保護膜層をエッチング処理して除去
    し、このコンタクトホールの領域に液晶に電圧を印加す
    るための画素表示電極を上記ドレイン電極に接触させて
    形成する液晶表示装置の製造方法において、 上記コンタクトホールの領域におけるドレイン電極に下
    層を臨ませる貫通孔又は切り欠き部を形成する一方、 上記薄膜トランジスタを形成すべく第一の島状半導体層
    を形成する際に、コンタクトホールの領域においても第
    二の島状半導体層を形成することを特徴とする液晶表示
    装置の製造方法。
  2. 【請求項2】絶縁性基板上に、ゲート線と、このゲート
    線に接続されるゲート電極と、補助容量線と、この補助
    容量線に接続される補助容量電極とを形成する工程と、 上記ゲート線、ゲート電極、補助容量線及び補助容量電
    極の各上にゲート絶縁膜を形成する工程と、 上記ゲート電極の上方にゲート絶縁膜を介してia−S
    i層とn+ a−Si層とを積層した第一の島状半導体層
    を形成するとともに、このとき同時に、補助容量電極の
    上方にゲート絶縁膜を介してia−Si層とn+ a−S
    i層とを積層した第二の島状半導体層を形成する工程
    と、 上記ゲート電極上方の第一の島状半導体層に対して、各
    一端がそれぞれ積層されるソース電極及びドレイン電極
    とこのソース電極に接続されるソース線とを形成すると
    ともに、このドレイン電極を上記補助容量電極上方の第
    二の島状半導体層に対してもその他端が積層されるよう
    に形成しかつそのときその他端には貫通孔又は切り欠き
    部を形成する工程と、 上記貫通孔又は切り欠き部を有するドレイン電極をマス
    クとして、上記補助容量電極上方の第二の島状半導体層
    のn+ a−Si層をエッチング処理し除去する工程と、 上記補助容量電極上方の第二の島状半導体層におけるn
    + a−Si層のエッチング処理と同時に、上記ゲート電
    極上方の第一の島状半導体層の上に各一端がそれぞれ積
    層されたソース電極及びドレイン電極をマスクとして、
    この第一の島状半導体層のn+ a−Si層をエッチング
    処理し分離する工程と、 上記基板上の全面に保護膜層を形成する工程と、 上記保護膜層上に樹脂絶縁膜を形成する工程と、 上記樹脂絶縁膜に、上記補助容量電極の上方におけるド
    レイン電極の貫通孔又は切り欠き部のパターンが横切る
    ようにコンタクトホールを形成し、このとき同時に、ソ
    ース信号入力端子、ゲート入力信号端子及び補助容量入
    力端子上の樹脂絶縁膜を除去する工程と、 上記パターンニングされた樹脂絶縁膜と上記コンタクト
    ホール内におけるドレイン電極の貫通孔又は切り欠き部
    のパターンとをエッチングマスクとして、上記ソース信
    号入力端子、ゲート入力信号端子及び補助容量入力端子
    上の保護膜層と、コンタクトホール基底部の保護膜層と
    を同時にエッチング除去する工程と、 上記ゲート信号入力端子及び補助容量信号入力端子上の
    ゲート絶縁膜をエッチングして上記ゲート信号入力端子
    上のゲート絶縁膜を除去するとともに、このとき同時
    に、上記ドレイン電極の貫通孔又は切り欠き部とコンタ
    クトホールとによって囲まれる領域に露出した上記第二
    の島状半導体層のia−Si層を同時にエッチングする
    工程と、からなることを特徴とする液晶表示装置の製造
    方法。
  3. 【請求項3】コンタクトホール内部のドレイン電極に形
    成される貫通孔又は切り欠き部は、少なくとも一部がコ
    ンタクトホールの領域よりも側方に延びて形成されるこ
    とを特徴とする請求項2記載の液晶表示装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】ドレイン電極の貫通孔又は切り欠き部のエ
    ッジとコンタクトホールのエッジとによって囲まれる領
    域に露出した第二の島状半導体層のia−Si層と、ゲ
    ート信号入力端子及びソース信号入力端子側領域のゲー
    ト絶縁膜とは、各エッチング速度の比と各膜厚との比が
    略同じであることを特徴とする請求項2又は3記載の液
    晶表示装置の製造方法。
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