JP2001271981A - 鋼製曲管 - Google Patents
鋼製曲管Info
- Publication number
- JP2001271981A JP2001271981A JP2000087727A JP2000087727A JP2001271981A JP 2001271981 A JP2001271981 A JP 2001271981A JP 2000087727 A JP2000087727 A JP 2000087727A JP 2000087727 A JP2000087727 A JP 2000087727A JP 2001271981 A JP2001271981 A JP 2001271981A
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 曲管の耐震性能を向上させる。
【解決手段】 中央断面２中立部近傍の肉厚を、他の部
分の肉厚よりも局所的に厚くした鋼製曲管１。
分の肉厚よりも局所的に厚くした鋼製曲管１。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、鋼製曲管に地震
による強制繰り返し変位が負荷されても、鋼製曲管が損
傷されない耐震性に優れた鋼製曲管に関する。
による強制繰り返し変位が負荷されても、鋼製曲管が損
傷されない耐震性に優れた鋼製曲管に関する。
【０００２】
【従来の技術】地震発生時には、ガス配管や水道用配管
に使用される鋼製の曲管には、地震による強制繰り返し
変位が負荷される。そして、その結果として、外力の大
きさによっては鋼製曲管が損傷するという場合がある。
に使用される鋼製の曲管には、地震による強制繰り返し
変位が負荷される。そして、その結果として、外力の大
きさによっては鋼製曲管が損傷するという場合がある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来上
述したような鋼製曲管が地震による強制繰り返し変位に
よって損傷されるのを防止するために、疲労強度の向上
に主眼を置いた製造方法は確立されていないという問題
点がある。
述したような鋼製曲管が地震による強制繰り返し変位に
よって損傷されるのを防止するために、疲労強度の向上
に主眼を置いた製造方法は確立されていないという問題
点がある。
【０００４】この発明は従来技術の上述のような問題点
を解消するためになされたものであり、地震による強制
繰り返し変位が負荷されても、損傷し難い鋼製曲管を提
供することを目的としている。
を解消するためになされたものであり、地震による強制
繰り返し変位が負荷されても、損傷し難い鋼製曲管を提
供することを目的としている。
【０００５】
【課題を解決する手段】この発明に係る第一の鋼製曲管
は、中央断面中立部近傍の肉厚を、他の部分の肉厚より
も局所的に厚くしたものである。
は、中央断面中立部近傍の肉厚を、他の部分の肉厚より
も局所的に厚くしたものである。
【０００６】また、この発明に係る第二の鋼製曲管は、
中央断面中立部近傍の表面硬度を、他の部分の表面硬
度よりも局所的に高くしたものである。
中央断面中立部近傍の表面硬度を、他の部分の表面硬
度よりも局所的に高くしたものである。
【０００７】本発明者等は、鋼製曲管に地震による強制
繰り返し変位が負荷された場合に、鋼製曲管のどの部分
に疲労き裂が発生するのか、実験によって確認した。こ
の実験は、鋼製曲管と溶接接合した直管の端部に、面内
の両振り変位を繰り返し作用させるものである。
繰り返し変位が負荷された場合に、鋼製曲管のどの部分
に疲労き裂が発生するのか、実験によって確認した。こ
の実験は、鋼製曲管と溶接接合した直管の端部に、面内
の両振り変位を繰り返し作用させるものである。
【０００８】この結果、き裂は曲管中央断面中立部の軸
方向に成長していることが分かった。
方向に成長していることが分かった。
【０００９】このようなき裂の発生および進展に最も大
きく寄与しているのは、曲管の内曲げおよび外曲げによ
って生ずる管断面の長円化にともなう板曲げのひずみで
あると推定される。
きく寄与しているのは、曲管の内曲げおよび外曲げによ
って生ずる管断面の長円化にともなう板曲げのひずみで
あると推定される。
【００１０】すなわち、鋼製曲管に内曲げが作用する
と、中央断面は中立−中立方向へ長円化し、鋼製曲管に
外曲げが作用すると、曲管の背−腹方向（中立−中立方
向と直交する方向）へ長円化する。この長円化にともな
う板曲げのひずみが疲労き裂発生の主原因である。
と、中央断面は中立−中立方向へ長円化し、鋼製曲管に
外曲げが作用すると、曲管の背−腹方向（中立−中立方
向と直交する方向）へ長円化する。この長円化にともな
う板曲げのひずみが疲労き裂発生の主原因である。
【００１１】したがって、本発明の鋼製曲管において
は、鋼製曲管の中央断面部分の肉厚を他の部分の肉厚よ
りも厚くしたり、表面硬度を他の部分の表面硬度よりも
高くしたりして、疲労強度を高くしたのである。
は、鋼製曲管の中央断面部分の肉厚を他の部分の肉厚よ
りも厚くしたり、表面硬度を他の部分の表面硬度よりも
高くしたりして、疲労強度を高くしたのである。
【００１２】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。図１は、本発明の鋼製曲管の第一の実施
の形態を示す断面図である。この鋼製曲管１は、鋼製曲
管１の中央断面２部分の肉厚ｔ1を他の部分の肉厚ｔ2よ
りも厚くしている。このようにしたのは、地震により鋼
製曲管に曲げ加工を施した方向に沿って、両振りの繰り
返し変位が作用した時に、最もひずみの集中する中央断
面２部分の疲労強度を高めるためである。
して説明する。図１は、本発明の鋼製曲管の第一の実施
の形態を示す断面図である。この鋼製曲管１は、鋼製曲
管１の中央断面２部分の肉厚ｔ1を他の部分の肉厚ｔ2よ
りも厚くしている。このようにしたのは、地震により鋼
製曲管に曲げ加工を施した方向に沿って、両振りの繰り
返し変位が作用した時に、最もひずみの集中する中央断
面２部分の疲労強度を高めるためである。
【００１３】図２は、鋼製曲管の垂直方向を基準とし
て、時計回り方向の各角度位置におけるひずみの大きさ
を示す図であり、図２（ａ）は全ての断面で肉厚が一定
の場合、図２（ｂ）は中央断面部分２の肉厚を他よりも
厚くした本発明の場合である。肉厚一定の場合には、中
央断面部分２にひずみのピ−クが集中するが、中央断面
部分の肉厚を他よりも厚くした場合には、ひずみのピ−
クを示す範囲が広がり、かつひずみの大きさが低下して
おり、本発明の鋼製曲管が耐震性に優れていることが分
かる。
て、時計回り方向の各角度位置におけるひずみの大きさ
を示す図であり、図２（ａ）は全ての断面で肉厚が一定
の場合、図２（ｂ）は中央断面部分２の肉厚を他よりも
厚くした本発明の場合である。肉厚一定の場合には、中
央断面部分２にひずみのピ−クが集中するが、中央断面
部分の肉厚を他よりも厚くした場合には、ひずみのピ−
クを示す範囲が広がり、かつひずみの大きさが低下して
おり、本発明の鋼製曲管が耐震性に優れていることが分
かる。
【００１４】本発明の鋼製曲管１を用いて繰り返し曲げ
実験を行った。この実験は、図３の鋼製曲管１の試験体
の正面図に示すように、鋼製曲管１の両端に曲管と同一
径の袖管３および４を溶接で接続し、袖管３を固定した
上で、袖管４に鋼製曲管１の曲げ加工方向に沿って両振
れの繰り返し変位を作用させるものである。その結果、
本発明の鋼製曲管１は、従来の肉厚の均一な鋼製曲管と
比較して、１．５倍から２倍程度損傷するまでの寿命が
延びることが確認できた。
実験を行った。この実験は、図３の鋼製曲管１の試験体
の正面図に示すように、鋼製曲管１の両端に曲管と同一
径の袖管３および４を溶接で接続し、袖管３を固定した
上で、袖管４に鋼製曲管１の曲げ加工方向に沿って両振
れの繰り返し変位を作用させるものである。その結果、
本発明の鋼製曲管１は、従来の肉厚の均一な鋼製曲管と
比較して、１．５倍から２倍程度損傷するまでの寿命が
延びることが確認できた。
【００１５】なお、鋼製曲管１の肉厚を均一にｔ1の厚
さにしただけでは、ひずみの分布は、図２（ａ）と同じ
傾向を示し、耐震性を向上させることはできない。
さにしただけでは、ひずみの分布は、図２（ａ）と同じ
傾向を示し、耐震性を向上させることはできない。
【００１６】本発明の鋼製曲管１の製造方法としては、
例えば熱間マンドレル法で継目無鋼管を製造するとき
に、芯金の断面形状を真円ではなくて楕円形状とする方
法で行うことができる。
例えば熱間マンドレル法で継目無鋼管を製造するとき
に、芯金の断面形状を真円ではなくて楕円形状とする方
法で行うことができる。
【００１７】図４は、本発明の鋼製曲管の第二の実施の
形態を示す断面図である。この鋼製曲管１１は、鋼製曲
管１１の中央断面１２部分の表面硬度を他の部分の表面
硬度よりも高くしている。中央断面１２部分の表面硬度
を高くする方法としては、材料強度の劣化や著しい変形
を生じるものでなければ何でもよく、例えば、ショット
ピ−ニングや誘導加熱による方法が考えられる。
形態を示す断面図である。この鋼製曲管１１は、鋼製曲
管１１の中央断面１２部分の表面硬度を他の部分の表面
硬度よりも高くしている。中央断面１２部分の表面硬度
を高くする方法としては、材料強度の劣化や著しい変形
を生じるものでなければ何でもよく、例えば、ショット
ピ−ニングや誘導加熱による方法が考えられる。
【００１８】この鋼製曲管１１の場合にも、第一の実施
の形態の鋼製曲管１と同じように、損傷するまでの寿命
を延ばすことができる。
の形態の鋼製曲管１と同じように、損傷するまでの寿命
を延ばすことができる。
【００１９】
【発明の効果】本発明により、鋼製曲管に両振りの繰り
返し変位が作用しても、損傷するまでの寿命を延ばすこ
とができる。
返し変位が作用しても、損傷するまでの寿命を延ばすこ
とができる。
【図１】本発明の鋼製曲管の第一の実施の形態を示す断
面図である。
面図である。
【図２】鋼製曲管の時計回り方向の各角度位置における
ひずみの大きさを示す図であり、（ａ）は全ての断面で
肉厚が一定の場合、（ｂ）は中央断面部分２の肉厚を他
よりも厚くした本発明の場合である。
ひずみの大きさを示す図であり、（ａ）は全ての断面で
肉厚が一定の場合、（ｂ）は中央断面部分２の肉厚を他
よりも厚くした本発明の場合である。
【図３】本発明の鋼製曲管の試験体の正面図である。
【図４】本発明の鋼製曲管の第二の実施の形態を示す断
面図である。
面図である。
１ 鋼製曲管 ２ 中央断面 ３、４ 袖管 １１ 鋼製曲管 １２ 中央断面
フロントページの続き (72)発明者 小野 芳美 東京都千代田区丸の内一丁目１番２号 日 本鋼管株式会社内 Ｆターム(参考） 3H019 EA18
Claims (2)
- 【請求項1】 中央断面中立部近傍の肉厚を、他の部分
の肉厚よりも局所的に厚くしたことを特徴とする鋼製曲
管。 - 【請求項２】 中央断面中立部近傍の表面硬度を、他
の部分の表面硬度よりも局所的に高くしたことを特徴と
する鋼製曲管。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000087727A JP2001271981A (ja) | 2000-03-28 | 2000-03-28 | 鋼製曲管 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000087727A JP2001271981A (ja) | 2000-03-28 | 2000-03-28 | 鋼製曲管 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001271981A true JP2001271981A (ja) | 2001-10-05 |
Family
ID=18603691
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000087727A Pending JP2001271981A (ja) | 2000-03-28 | 2000-03-28 | 鋼製曲管 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001271981A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101314418B1 (ko) * | 2011-07-15 | 2013-10-04 | 김희수 | 연약지반에서 사용가능한 다굴절 크린넷 곡관의 연결장치 및 이를 이용한 토목 시공 방법 |
| KR101814058B1 (ko) * | 2017-05-25 | 2018-01-30 | 피피아이평화 주식회사 | 배관 |
-
2000
- 2000-03-28 JP JP2000087727A patent/JP2001271981A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101314418B1 (ko) * | 2011-07-15 | 2013-10-04 | 김희수 | 연약지반에서 사용가능한 다굴절 크린넷 곡관의 연결장치 및 이를 이용한 토목 시공 방법 |
| KR101814058B1 (ko) * | 2017-05-25 | 2018-01-30 | 피피아이평화 주식회사 | 배관 |
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