JP2003053442A - ハイドロフォーム加工用異材溶接金属管及びその製造方法 - Google Patents

ハイドロフォーム加工用異材溶接金属管及びその製造方法

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JP2003053442A
JP2003053442A JP2001251193A JP2001251193A JP2003053442A JP 2003053442 A JP2003053442 A JP 2003053442A JP 2001251193 A JP2001251193 A JP 2001251193A JP 2001251193 A JP2001251193 A JP 2001251193A JP 2003053442 A JP2003053442 A JP 2003053442A
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JP
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metal
welded
welding
hydroforming
pipe
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Hiroo Ishibashi
博雄 石橋
Ryuichi Muramoto
隆一 村元
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハイドロフォーム加工時に優れた加工性能を
持つ異材溶接金属管とその製造方法を提供すること。 【解決手段】 管軸方向に板厚及び/又は引張強さが異
なる溶接金属管であって、板厚及び/又は引張強さが同
じ金属同士の端面が形成する各々の溶接線は管軸に平行
な一本の直線をなし、板厚及び/又は引張強さが異なる
金属同士は突合せ溶接又は重ね溶接されてなり、前記突
合せ溶接又は重ね溶接された溶接線は管軸に対し、45
度から75度傾斜したらせん状であるハイドロフォーム
加工用異材溶接金属管。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複数の板を突合せ溶
接し、板厚や引張強さなどが長手方向で異なる金属板を
管状に成形して溶接することにより製造される長手方向
で厚みや引張強さなどの異なる金属管及びその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハイドロフォーム加工は、近年自動車用
構造部材の軽量化ニーズに応えるため、導入例が増加し
つつあるものである。チューブを用いたハイドロフォー
ム加工は、金型内に挿入した金属管内に高圧の液圧を付
与し膨張させ、金型の形状に添わせることにより任意の
形状に加工するものである。
【0003】ハイドロフォーム加工用異材溶接金属管
は、主に自動車構造部材の更なる軽量化や高機能化のた
めに、金属管の部分毎に最適な材料を組み合わせたもの
となっている。このような異材溶接金属管を製造するた
めには、径は同一で肉厚や引張強さの異なる金属管を長
手方向に連結・溶接して製造する方法と、板厚や引張強
さの異なる複数の板をあらかじめ突合せ溶接したものを
円筒状に成形溶接して製造するものがある。
【0004】上記のうち後者の板厚や引張強さの異なる
複数の鋼板をあらかじめ突合せ溶接したものを円筒状に
成形溶接して製造する場合、この鋼板の突合わせ溶接
は、溶接部の成形性劣化を最小限にするため熱影響部の
小さく成形性の劣化しにくいレーザー溶接が用いられる
ことが多いが、その場合でも母材に比較して、溶接部の
延びは約2〜7%劣化する。
【0005】このように板厚や引張強さの異なる複数の
金属板をあらかじめ突合せ溶接したものを円筒状に成形
溶接して製造した金属管のうち、特に長手方向に異材を
組み合わせた場合には、円筒溶接時において発生する長
手方向溶接線の他に、板の突合せ溶接時の溶接線が円周
方向に存在することになる。このような金属管をハイド
ロフォーム加工して、金属管を膨張させた場合、母材に
比べて溶接線部は延びが劣化しているため、母材の延び
が限界に達する前に溶接線部で破裂してしまい、十分な
膨張率を得ることが出来ず、このような金属管は従来加
工度の低い製品にしか適用出来なかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の問題点を解決し、ハイドロフォーム加工時の加
工性を向上させることができるハイドロフォーム加工用
異材溶接金属管とその製造方法を提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、 (1)管軸方向に板厚及び/又は引張強さが異なる溶接
金属管であって、板厚及び/又は引張強さが同じ金属同
士の端面が形成する各々の溶接線は管軸に平行な一本の
直線をなし、板厚及び/又は引張強さが異なる金属同士
は突合せ溶接又は重ね溶接されてなり、前記突合せ溶接
又は重ね溶接された溶接線は管軸に対し、45度から7
5度傾斜したらせん状であることを特徴とするハイドロ
フォーム加工用異材溶接金属管。 (2)板厚及び/又は引張強さの異なる複数の金属板を
突合せ溶接又は重ね溶接し、前記溶接時の溶接線に対
し、45度から75度傾斜した方向を長手方向として円
筒状に成形し溶接することを特徴とするハイドロフォー
ム加工用異材溶接金属管の製造方法。 である。尚、本発明の金属管とは、基本的に鉄、チタン
或いはアルミニウム等からなる管と定義する。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明による金属管を示し
ている。このような金属管を製造するにあたり、まず図
3に示されるような、板厚及び/又は引張強さの異なる
第1の金属板3及び第2の金属板4からなる複数の金属
板を突き合わせあるいは重ね溶接し、板厚や引張強さな
どが長手方向で異なる金属板を製作する。このような金
属板は所謂テーラードブランクといわれるものと同様の
製造方法で製作される。つまり複数の金属板それぞれを
台形状にカットし、それをレーザー溶接やプラズマ溶接
等、あるいはマッシュシーム溶接にて一枚の金属板とす
る。本発明ではこのときに、溶接線2と金属板の長手方
向との角度5は45度から75度の範囲とする。この複
数の金属板を接合してからなる板を、曲げあるいはプレ
ス加工により円筒状に成形し、管軸方向の溶接線1にて
溶接することで図1、図2のような金属管を製造する。
したがって、この45度から75度の板の状態での溶接
線の傾き5は、金属管成形後の軸線との傾き角度と同一
であり、溶接線1との角度とも同一である。
【0009】この突合せ溶接線を、管軸方向とほぼ直角
に配置した、すなわち複数の長方形の金属板を突合せ接
合し、この突合せ溶接線が金属板の長手方向に対し直角
に存在する場合は、ハイドロフォーム加工時に金属管の
拡管率に対して溶接線部分の伸び率が1:1で比例す
る。このため従来の技術の項で述べたように、ハイドロ
フォーム加工時の金属管の膨張過程において、溶接線部
分の延び許容値が、母材の延び許容値より低い為、溶接
線部分の延び許容値が金属管の膨張率を制限してしまう
ので、このような金属管は加工度の低いハイドロフォー
ム加工にしか適用できなかった。
【0010】例えば、母材の限界伸び率が20%とした
ときに、本来であれば20%の周方向延びすなわち拡管
が可能であるが、溶接線を軸方向に直角すなわち円周方
向に配置した場合には、溶接線も20%延びることを期
待されるに関わらず、熱影響による延び劣化により約1
8%の延びしか得ることが出来ない為、溶接部が拡管率
18%近傍で先に破断してしまう。これに対し本発明の
如く、溶接線を上記した範囲で傾けた場合には、溶接部
の延び率を、ハイドロフォーム加工時に、金属管円周方
向の延びよりも小さくすることが出来る。
【0011】図4に金属管が軸長方向に延びずに、20
%拡管し、すなわち円周方向に20%延びた時の、溶接
線の金属管軸方向に対する傾き角度と、溶接線の長手方
向の延び率との関係を示す。この図から、溶接線と金属
管軸方向の傾きを75度以下にすると、溶接線の延びは
18%以下にすることができ、溶接線の延び限界に関係
なく、母材の延び限界近傍まで拡管することができる。
一方、溶接線と金属管軸方向の傾きを小さくしていく
と、金属板を台形状にカットした端材である三角形部分
の量が大きくなり、材料歩留まりが悪化する。また45
度より傾きを小さくしてもその効果は見られないため、
この溶接線と金属管軸方向の傾きを、45度以上とする
(図4参照)。
【0012】
【実施例】実施例として、低炭素熱延鋼板材を用いて、
本発明による金属管を製作し、ハイドロフォーム加工実
験した結果例を図5に示す。本実施例では第1の金属板
と第2の金属板の板厚はそれぞれ2.0mmで同一のもの
で、引張強さはそれぞれ300MPa と320MPa であっ
た。製作した鋼管外径は70mmで、溶接には加工点8kW
の炭酸ガスレーザーを用いた。結果は図5に示すよう
に、多少のデータばらつきはあるものの、突合せ溶接線
と金属管軸線との傾きを75度以下にすれば、ハイドロ
フォーム加工時の拡管率が、傾きを90度の垂直にした
場合より向上することが確認され、本発明の有効性が確
認できた。
【0013】
【発明の効果】本発明により、ハイドロフォーム加工時
の成形能の大きな金属管を得ることができるため、従来
成形限界により発生する製品設計上の制限を取り除くこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による金属管の例の外観図である。
【図2】本発明による金属管の平面図である。
【図3】金属管に成形する前の、複数の金属板を突合せ
あるいは重ね溶接した金属板の平面図である。
【図4】金属管が円周方向に20%延びた時の、溶接線
の管軸方向に対する傾き角度と、溶接線の長手方向の延
び率との関係を示す図である。
【図5】本発明実施例における、溶接線の管軸方向に対
する傾き角度と、ハイドロフォーム加工時の限界拡管率
の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 金属管成形溶接時に発生する管軸方向の溶接線 2 複数の金属板を突合せあるいは重ね溶接することに
より発生する溶接線 3 第1の金属板 4 第2の金属板 5 金属板の突合せ溶接又は重ね溶接時の溶接線と、板
の長手方向軸線あるいは管軸との角度

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管軸方向に板厚及び/又は引張強さが異
    なる溶接金属管であって、板厚及び/又は引張強さが同
    じ金属同士の端面が形成する各々の溶接線は管軸に平行
    な一本の直線をなし、板厚及び/又は引張強さが異なる
    金属同士は突合せ溶接又は重ね溶接されてなり、前記突
    合せ溶接又は重ね溶接された溶接線は管軸に対し、45
    度から75度傾斜したらせん状であることを特徴とする
    ハイドロフォーム加工用異材溶接金属管。
  2. 【請求項2】 板厚及び/又は引張強さの異なる複数の
    金属板を突合せ溶接又は重ね溶接し、前記溶接時の溶接
    線に対し、45度から75度傾斜した方向を長手方向と
    して円筒状に成形し溶接することを特徴とするハイドロ
    フォーム加工用異材溶接金属管の製造方法。
JP2001251193A 2001-08-22 2001-08-22 ハイドロフォーム加工用異材溶接金属管及びその製造方法 Withdrawn JP2003053442A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004351514A (ja) * 2003-05-30 2004-12-16 Japan Aircraft Mfg Co Ltd 塑性成形可能板と超塑性成形可能板との組み合わせ板、管状塑性成形可能板と超塑性成形可能板との組み合わせ管、及びこれらの組み合わせ板又は組み合わせ管からの成形体
JP2005111511A (ja) * 2003-10-07 2005-04-28 Nippon Steel Corp テーラードチューブのハイドロフォーム加工方法及びハイドロフォーム成形品
JP2020131231A (ja) * 2019-02-19 2020-08-31 日本製鉄株式会社 バルジ成形品の製造方法

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