JP2001268978A - 電動機制御装置 - Google Patents

電動機制御装置

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JP2001268978A
JP2001268978A JP2000075608A JP2000075608A JP2001268978A JP 2001268978 A JP2001268978 A JP 2001268978A JP 2000075608 A JP2000075608 A JP 2000075608A JP 2000075608 A JP2000075608 A JP 2000075608A JP 2001268978 A JP2001268978 A JP 2001268978A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力変換半導体10に内蔵されたパワー素子
7のスイッチングを制御して、電動機2の通電電流を制
御する電動機制御装置11において、電動機2に流れる
電流値を信頼性良く高精度に検出して制御性を向上させ
る。 【解決手段】 電導機2に流れる電流検出のための電流
検出器26に抵抗特性を有するものを採用して、電力変
換半導体10に内蔵し、該電流検出器26の近傍に温度
検出器25を配置し、温度変動による電流検出器26の
特性バラツキを補償するデータを予め格納部22に記憶
し、制御運転時において、温度検出器25からの検出温
度に基づいて、格納部22の補償データを用いて、電流
検出器26からの検出値を補正して電流値を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パワー素子を内
蔵する電力変換装置を用いて電動機を駆動する電動機制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】パワー素子のスイッチングを制御して電
動機の通電電流を制御するようにした従来の電動機制御
装置について以下に示す。図17は、従来の電動機制御
装置の構成例を示すブロック図である。ここでは、車両
に搭載される車載用電動機制御装置の例であり、また、
電動機として三相交流電動機を用いる。図において、1
は電動機制御装置、2は電動機、3は制御演算装置、4
は電力変換装置としての電力変換半導体である。電力変
換半導体4は、三相のスイッチングアーム(U相アー
ム、V相アーム、W相アーム)を備え、スイッチングア
ームの一つであるU相アームは、上アームスイッチング
素子5a、下アームスイッチング素子5b、上アームフ
リーホイーリングダイオード6a、下アームフリーホイ
ーリングダイオード6bで構成される。なお、V相アー
ム、W相アームの構成も同様で、上アームスイッチング
素子5c,5e、下アームスイッチング素子5d,5
f、上アームフリーホイーリングダイオード6c,6
e、下アームフリーホイーリングダイオード6d,6f
で構成される。なお、1個のスイッチング素子5(5a
〜5f)と1個のフリーホイーリングダイオード6(6
a〜6f)とにより1個のパワー素子7(7a〜7f)
が構成される。また、8(8a〜8c)はそれぞれU
相、V相、W相の電流検出器であり、電力変換半導体4
の外部で電動機2との電力線路上に配置される。図に示
すように、三相交流の一相に当たり2個のパワー素子7
が直列に接続されており、直流電力入力の高電位側に連
なる側を上アーム、低電位側に連なる側を下アームと呼
ぶ。
【0003】次に、動作について説明する。電動機制御
装置1は図示しない電源装置からの直流電力を交流電力
に変換して電動機2に供給する。その際、直流電力から
交流電力への変換は電力変換半導体4のパワー素子7を
構成するスイッチング素子5をスイッチングすることに
よりなされる。制御演算装置3では電動機2に所望の動
作を行わせるべく、通電する電流の指令値を演算し、電
流指令値通りの電流が流れるようにスイッチング素子5
をON/OFFするゲート駆動信号を生成する。ゲート
駆動信号は各相のスイッチング素子5のゲートGに伝達
される。
【0004】電動機2の発生トルクを精度良く制御する
手法として良く用いられるベクトル制御方法による制御
の例を説明する。この方法では、三相交流である電圧、
電流等の諸量を、磁束の方向と一致して回転する座標軸
(d軸)と、これに直交して回転する座標軸(q軸)と
にベクトル分解し、この直交座標上での電圧、電流を調
整・制御することで発生トルクを制御する。
【0005】電動機2として永久磁石式同期機を用いた
場合の回転直交座標(d,q座標)上での電圧と電流の
関係は次式となる。
【数1】 但し、Vdはd軸電圧、Vqはq軸電圧、idはd軸電
流、iqはq軸電流、Raは一次抵抗、Lはインダクタ
ンス、φaは磁石磁束、ωは回転角速度である。
【0006】この時の電動機2の発生トルクτmは次式
で表わされる。
【数2】 但し、Pmは電動機2の極対数である。
【0007】極対数Pm及び磁石磁束φaは電動機2に
よって固定の量であり、発生トルクτmの調整はq軸電
流iqの量を調整することによりなされる。したがっ
て、電動機2を精度良く制御することは、電動機2の発
生トルクを精度良く、すなわちq軸電流iqの量を精度
良く制御することに帰着する。このため電流検出器8に
より電動機2に流れる三相交流電流を検出し、d軸、q
軸にベクトル分解してd軸電流id、q軸電流iqを算
出する。更にこのid、iqを用いて所望の発生トルク
τmを得るべきd軸電圧Vd、q軸電圧Vqを算出し、
これに基づいてゲート駆動信号を生成する。
【0008】ところで車載用電動機制御装置1は、その
適用対象が電動機2を駆動源とする電気自動車の場合に
は、発生トルクの制御精度が車両の加減速に関係するこ
とから乗車フィーリングを左右する大切な要素となる。
また、対象が電動機2と内燃機関の両者を駆動源とする
ハイブリッド自動車の場合には、燃費の改善、排出ガス
中の有害物質の低減を目的にして電動機2と内燃機関双
方の発生トルクの協調制御を行うことから制御精度がよ
り重要となる。このように車載用の電動機制御装置1で
は、高い制御精度が要求されるものであり、上述したよ
うに、電動機2に流れる電流を電流検出器8を備えて検
出して、電動機2の発生トルクを直接制御しているた
め、高精度な制御が可能である。
【0009】しかしながら従来の電動機制御装置1で
は、電力変換半導体4の外部に電流検出器8を配置して
電動機2の三相電流を検出していたため、電流検出器8
を構成する固定部材が必要となるだけでなく、電流検出
器8と制御演算装置3とを接続する信号線が必要とな
り、組み立て工数が発生する。また、この信号線がノイ
ズの影響を受けて検出電流値に悪影響を及ぼしたり、さ
らには信号線がハーネスの経年劣化やコネクタのルーズ
コンタクト等により断線するような場合、動作中の発生
トルクの急激な変動を引き起こす要因となり、車載用電
動機制御装置1において制御の連続性を損ない、車両の
挙動に悪影響を与えることもあった。
【0010】このような問題点を改善するために、近
年、以下に示すような電動機制御装置が開発されてい
る。当出願人が出願した特願平11−149928号記
載の電動機制御装置では、電流検出器に抵抗特性を有す
るものを採用して、パワー素子と同一基板上に構成して
電力変換半導体に内蔵し、該電力変換半導体と制御演算
装置とを同一容器内に収納して一体化した。これによ
り、電流検出器の外部配置に起因する組み立て工数を解
消、構成部品を削減、故障要因箇所を削減すると共に、
電流検出器と制御演算装置との間の信号経路を短縮でき
てノイズの影響も低減された。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、電流検出
器に抵抗特性を有するものを採用して、パワー素子と同
一基板上に構成して電力変換半導体に内蔵した電動機制
御装置では、電流検出器が周囲環境の変動、特に温度変
動の影響を受け易く、電流検出器で検出する電流値の信
頼性が悪くなるという問題点があった。また、この傾向
は電流検出器を車室外に配置した場合に、周囲の環境温
度の変動が大きいため顕著であり、ひいては制御精度の
悪化や電流検出器自体の耐久性の劣化につながるもので
あった。
【0012】この発明は、上記のような問題点を解消す
るために成されたものであって、電流検出器によって検
出される電動機に流れる電流値を、周囲環境の変動、特
に温度変動の影響を防止して信頼性良く検出し、電動機
制御の信頼性を向上させ、安定して高精度な制御が可能
な電動機制御装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
記載の電動機制御装置は、パワー素子を内蔵した電力変
換装置と、該パワー素子と電動機とを接続する電力線路
上に配された電流検出器と、該電流検出器からの検出電
流を用いて上記パワー素子のスイッチングを制御する制
御演算装置とを備えて、上記電動機の通電電流を制御す
る装置構成であって、上記制御演算装置が、上記電流検
出器の特性バラツキを補償するための電流検出特性補償
データを予め記憶した格納部と、該電流検出特性補償デ
ータに基づいて上記電流検出器からの検出電流を補正し
て電流値を算出する電流値算出手段と、該算出された電
流値に基づいて上記パワー素子のスイッチングを制御す
る駆動信号を演算生成する手段とを備えたものである。
【0014】またこの発明に係る請求項2記載の電動機
制御装置は、電力変換装置内のパワー素子と電動機とを
接続する電力線路上に配された電流検出器と、該電流検
出器からの検出電流を用いて上記パワー素子のスイッチ
ングを制御する制御演算装置とを備えて、上記電動機の
通電電流を制御する電動機制御装置であって、上記制御
演算装置の周囲温度を検出する周囲温度検出器を設け、
該制御演算装置が、検出された周囲温度に基づいて、該
制御演算装置内の電子回路部品における温度変動による
定数変動を補償するように、上記電流検出器からの検出
電流を補正して電流値を算出する電流値算出手段を備え
たものである。
【0015】またこの発明に係る請求項3記載の電動機
制御装置は、請求項1において、制御演算装置の周囲温
度を検出する周囲温度検出器を設け、電流検出特性補償
データに基づいて電流検出器からの検出電流を補正して
電流値を算出する電流値算出手段が、該電流値算出の際
に、上記検出された周囲温度に基づいて該制御演算装置
内の電子回路部品における温度変動による定数変動を補
償するような補正演算を併せて行うことを可能としたも
のである。
【0016】またこの発明に係る請求項4記載の電動機
制御装置は、請求項1〜3のいずれかにおいて、電流検
出器が電力変換装置に内蔵され、該電力変換装置と制御
演算装置とが単一の容器内に収納されたものである。
【0017】またこの発明に係る請求項5記載の電動機
制御装置は、請求項1または3において、電力変換装置
と制御演算装置とが単一の容器内に収納され、電流検出
器に抵抗特性を有するものを採用して上記電力変換装置
に内蔵し、該電流検出器近傍に温度検出器を備え、格納
部が上記電流検出器の温度変動による特性バラツキを補
償する電流検出特性補償データを予め記憶したものであ
って、該電流検出特性補償データおよび上記温度検出器
からの検出温度に基づいて、上記電流検出器からの検出
電流を電流値算出手段により補正して電流値を算出する
ものである。
【0018】またこの発明に係る請求項6記載の電動機
制御装置は、請求項5において、電流検出器がパワー素
子近傍に配置され、温度検出器が、該パワー素子の過熱
を防止するためのパワー素子温度検出器を兼ねるもので
ある。
【0019】またこの発明に係る請求項7記載の電動機
制御装置は、請求項5または6において、温度検出器の
特性が、請求項3記載の周囲温度検出器からの検出温度
と関連したデータで構成されて予め記憶され、制御演算
装置が、該温度検出器の特性データに基づいて該温度検
出器からの検出値から温度を算出する温度算出手段を備
えたものである。
【0020】またこの発明に係る請求項8記載の電動機
制御装置は、請求項1、3または5〜7のいずれかにお
いて、電動機の制御運転を行う前に予め電流検出特性補
償データを作成する手段を制御演算装置内に備え、電流
検出器の特性を測定し、該特性バラツキを補償する上記
電流検出特性補償データを作成して格納部に記憶するも
のである。
【0021】またこの発明に係る請求項9記載の電動機
制御装置は、請求項8において、電流検出特性補償デー
タを作成する際に、パワー素子のスイッチング動作を伴
って電流検出器の特性を測定することを特徴とする請求
項8記載の電動機制御装置。
【0022】またこの発明に係る請求項10記載の電動
機制御装置は、請求項5〜7のいずれかにおいて、電動
機の制御運転を行う前に予め電流検出特性補償データを
作成する手段を制御演算装置内に備え、温度検出器から
の検出温度に基づいてパワー素子のスイッチング動作を
調整して電流検出器の特性を測定し、該電流検出器の温
度変動による特性バラツキを補償する上記電流検出特性
補償データを作成して格納部に記憶するものである。
【0023】またこの発明に係る請求項11記載の電動
機制御装置は、請求項9または10において、電流検出
特性補償データ作成時のパワー素子のスイッチング動作
を、電流検出器に流れる電流が直流となるように行うも
のである。
【0024】またこの発明に係る請求項12記載の電動
機制御装置は、請求項1、3または5〜11のいずれか
において、電流検出特性補償データは、各電流検出器に
対して個別に記憶され、電流値算出手段による電流値の
算出も各電流検出器に対して行うものである。
【0025】またこの発明に係る請求項13記載の電動
機制御装置は、請求項1、3または5〜12のいずれか
において、電流検出特性補償データが、温度に関する補
正マップあるいは、温度に関する補正式で構成されるも
のである。
【0026】またこの発明に係る請求項14記載の電動
機制御装置は、請求項13において、電流検出器からの
検出値データを、請求項5記載の温度検出器から検出さ
れた温度データと共に、上記電流検出器を流れる指示電
流値に対して該温度データの値が所定の間隔になるよう
に収集し、上記指示電流値を所定の間隔で変化させて収
集した(指示電流値、温度データ、検出値データ)によ
り補正マップを構成したものである。
【0027】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図について説明する。図1は、この発明
の実施の形態1による電動機制御装置の構成を示すブロ
ック図である。ここでは、車両に搭載される車載用電動
機制御装置の例であり、また、電動機として三相交流電
動機を用いる。なお、図中、従来のものと同一符号は、
同一または相当部分を示す。図において、2は電動機、
9は制御演算装置、10は電力変換装置としての電力変
換半導体であり、11は制御演算装置9と電力変換半導
体10とを単一の容器内に収納して一体化した電動機制
御装置である。また、制御演算装置9は制御演算手段1
2と、この装置9の周囲温度を検出する周囲温度検出器
13を備えている。
【0028】電力変換半導体10は、三相のスイッチン
グアーム(U相アーム、V相アーム、W相アーム)を備
え、スイッチングアームの一つであるU相アームは、上
アームスイッチング素子5a、下アームスイッチング素
子5b、上アームフリーホイーリングダイオード6a、
下アームフリーホイーリングダイオード6bで構成され
る。なお、V相アーム、W相アームの構成も同様で、上
アームスイッチング素子5c,5e、下アームスイッチ
ング素子5d,5f、上アームフリーホイーリングダイ
オード6c,6e、下アームフリーホイーリングダイオ
ード6d,6fで構成される。なお、1個のスイッチン
グ素子5(5a〜5f)と1個のフリーホイーリングダ
イオード6(6a〜6f)とにより1個のパワー素子7
(7a〜7f)が構成される。また、14(14a〜1
4c)はそれぞれU相、V相、W相の電流検出器であ
り、パワー素子7と電動機2とを接続する電力線路上に
配置されて、電力変換半導体10に内蔵される。また、
三相交流の一相に当たり2個のパワー素子7が直列に接
続されており、直流電力入力の高電位側に連なる側を上
アーム、低電位側に連なる側を下アームと呼ぶ。
【0029】次に、動作について説明する。電動機制御
装置11は図示しない電源装置からの直流電力を交流電
力に変換して電動機2に供給する。その際、直流電力か
ら交流電力への変換は電力変換半導体10のパワー素子
7を構成するスイッチング素子5をスイッチングするこ
とによりなされる。制御演算装置9では電動機2に所望
の動作を行わせるべく、通電する電流の指令値を演算
し、電流指令値通りの電流が流れるようにスイッチング
素子5をON/OFFするゲート駆動信号を生成する。
ゲート駆動信号は各相のスイッチング素子5のゲートG
に伝達される。
【0030】ここで具体的に電動機2として永久磁石式
同期機を用いてベクトル制御方法により制御する例につ
いて説明する。まず、図示しない外部装置より電動機制
御装置11に対して電動機2へ要求する発生トルクの指
令値τm*が入力される。電動機2の発生トルクτm
は、上述したように磁石磁束φaとq軸電流iqに比例
することから(数式(2)参照)、制御演算手段12で
発生トルク指令値τm*に応じたq軸電流指令値iq*
算出される。また、U相電流検出器14a、V相電流検
出器14b、W相電流検出器14cから出力される電動
機2のU相電流検出信号、V相電流検出信号、W相電流
検出信号を制御演算手段12に入力すると、これら検出
信号からそれぞれU相電流iu、V相電流iv、W相電
流iwが算出された後、公知の演算方法により磁束の方
向と一致して回転する座標軸(d軸)と、これに直交し
て回転する座標軸(q軸)とにベクトル分解され、それ
ぞれd軸実電流値id、q軸実電流値iqとして算出さ
れる。
【0031】電動機2の発生トルクを指令値τm*に一
致させるように制御するために、q軸電流については、
実電流値iqが指令値iq*に一致するように、偏差Δ
iq(=iq*−iq)を比例積分(PI)演算してq
軸電圧指令値Vq*を算出する。d軸電流については、
流さずとも良いため、電流指令値id*はゼロである。
d軸電流についてもq軸電流と同様に、実電流値idが
指令値id*に一致するように、偏差Δid(=id*
id)を比例積分(PI)演算してd軸電圧指令値Vd
*を算出する。このとき、電動機2が定常状態であれば
q軸電圧指令値Vq*、d軸電圧指令値Vd*は、上述し
た電圧電流方程式(数式(1))に示されるq軸電圧V
q、d軸電圧Vdと一致する。
【0032】続いて、上述した実電流値演算の際のベク
トル分解と逆の演算を辿って、電圧指令値Vq*、Vd*
により、電動機2に印加すべき電圧である三相交流電圧
指令値であるU相電圧指令値Vu*、V相電圧指令値V
*、W相電圧指令値Vw*が算出される。更に、この三
相交流電圧指令を印加するために、公知の三角波比較正
弦波形近似PWM作成法などによってU、V、W各相上
下アームの計6個のスイッチング素子5に対するゲート
駆動信号が作られて制御演算装置9から電力変換半導体
10内のスイッチング素子5a〜5fのゲートGへ伝達
される。
【0033】このような制御処理を行う制御演算装置9
の具体的な構成例を、図2を用いて以下に説明する。図
2において、15は信号入力インタフェース回路、16
はA/D変換器、17はCPU、18はROM、19は
RAM、20はゲート駆動信号作成回路、21はゲート
駆動信号出力インタフェース回路であり、これら15〜
21により制御演算手段12が構成される。
【0034】次に、動作の詳細を示す。電動機2に流れ
る三相電流量が電流検出器14により検出され、制御演
算手段12内の信号入力インタフェース回路15に信号
伝達される。電流検出信号は信号入力インタフェース回
路15にて波形整形、レベル変換された後、A/D変換
器16にて離散数値に変換されてCPU17に取り込ま
れる。一方、図示しない外部装置より出力される電動機
2への発生トルク指令信号も、信号入力インタフェース
回路15、A/D変換器16を経て離散数値に変換され
て発生トルク指令値τm*としてCPU17に取り込ま
れる。同様に周囲温度検出器13からの信号も信号入力
インタフェース回路15、A/D変換器16を経て制御
演算装置3の周囲温度としてCPU17に取り込まれ
る。
【0035】ところで、電流検出器14により検出され
て制御演算手段12へ伝達され、電流値としてCPU1
7に取り込まれた電流値データには、誤差が含まれる。
この誤差が発生する要因は、まず、第1に電流検出器1
4の特性のバラツキ、第2に電流検出器14の検出信号
を制御演算手段12へ伝達する経路におけるノイズの影
響、第3に制御演算手段12へ伝達した後、電流値とし
て変換して取り扱う際の誤差が挙げられる。これらのう
ち第2の要因であるノイズの影響については、この場
合、電力変換半導体10に電流検出器14を内蔵する構
成であること、さらに制御演算装置9と電力変換半導体
10とが単一の容器内に収納して一体化された構造とし
て電動機制御装置11を構成するため、各電流検出器1
4と制御演算手段12との間の信号経路が短くて済み、
ノイズの重畳が低減されているため問題ない。また、第
3の要因については、制御演算手段12内の信号入力イ
ンタフェース回路15を構成する電子回路部品における
温度変動による定数変動によるものである。
【0036】このように、CPU17に取り込まれた電
流検出器14からの電流値データには、電流検出器14
の特性のバラツキおよび制御演算手段12内の電子回路
部品における温度変動による定数変動によって、誤差が
含まれるものである。このような誤差を補償する電流検
出特性補償データを制御演算手段12内のROM18に
予め記憶しておき、CPU17では、周囲温度検出器1
3からの周囲温度に基づいて、ROM18内の電流検出
特性補償データを用い、取り込んだ電流値データに対し
て補正して電流値を算出する。
【0037】次に、CPU17はROM18に記憶され
たプログラムに従い、RAM19を演算領域として使用
しながら三相電流値のベクトル分解演算を行いd軸実電
流値id、q軸実電流値iqを算出する。また、入力さ
れた発生トルク指令値τm*に基づきq軸電流指令値i
*を算出する。また、d軸電流指令値id*を所定の値
(この場合はゼロ)に設定する。続いて、CPU17は
d軸、q軸各実電流値を各指令値に一致させるように、
比例積分(PI)演算を行って各電圧指令値Vd*、V
*を算出し、三相交流座標軸へのベクトル逆変換を行
い、三相交流電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*を算出す
る。次に、算出した三相交流電圧指令値をゲート駆動信
号作成回路20に入力し、スイッチング素子5をスイッ
チングするためのゲート駆動信号を作成する。この信号
はゲート駆動信号出力インタフェース回路21へ伝達さ
れて波形整形、レベル変換された後、電力変換半導体1
0内のスイッチング素子5a〜5fのゲートGに伝達さ
れる。
【0038】図2では、制御演算装置9の構成例を、用
いられている回路等により具体的に示したが、制御演算
手段12が備えた機能を図3を用いて以下に説明する。
図3において、22は電流検出特性補償データ格納部、
23は電流値算出手段、24は電動機駆動信号演算生成
手段である。電流検出器14により検出された三相の電
流検出信号は電流値算出手段23に入力され、電流値算
出手段23では、電流検出信号に応じて、電流検出特性
補償データ格納部22が予め記憶している電流検出器1
4の特性バラツキを補償するための電流検出特性補償デ
ータを用いて、補正演算して三相電流値を算出する。ま
た同時に、周囲温度検出器13からの信号が電流値算出
手段23へ入力され、制御演算装置9の周囲温度が検出
される。電流値算出手段23は周囲温度に応じて、電流
検出特性補償データ格納部22が予め記憶している電子
回路部品の定数変動を補償するための電流検出特性補償
データを用い、電流検出器14からの三相の電流検出信
号に対して補正演算を行って三相電流値を算出する。電
動機駆動信号演算生成手段24では、電流値算出手段2
3からの電流値を入力として上述した電動機駆動のため
の演算を行い、スイッチング素子5をスイッチングする
ためのゲート駆動信号を生成して出力する。
【0039】電流検出器14からの検出信号には、電流
検出器14の特性のバラツキおよび制御演算手段12内
の電子回路部品における温度変動による定数変動によっ
て、誤差が含まれるものであるが、この実施の形態で
は、このような誤差を補償する電流検出特性補償データ
を予め記憶した格納部22を備え、電流検出特性補償デ
ータを用いて補正して電流値を算出する。このため、電
動機2の発生トルクτmをトルク指令値τm*に追従さ
せる電動機制御が、電流検出器14が有している製造時
に発生する個体毎の特性バラツキや制御演算手段12内
の電子回路部品への温度変動の影響を低減して、安定し
て信頼性の高い制御が可能になる。
【0040】なお、周囲温度に基づいて行う温度変動に
よる電子回路部品の定数変動を補償する補正と、個体毎
の特性バラツキを補償する補正とは、同時に行っても、
別々に行っても良く、また、どちらか一方のみの補正を
可能としたものでも良い。さらに、それぞれの補正のた
めの電流検出特性補償データは共に格納部22に予め記
憶されているものとしたが、各々別の格納部に記憶して
も良い。
【0041】また、電流検出特性補償データのみ、ある
いは個体毎の特性バラツキのための電流検出特性補償デ
ータのみを1つのROMに記憶する等により、格納部2
2の範囲を明確にすることができ、その部分のみを容易
に変更することが可能になる。このため、電流値検出時
の補正に関連して、例えば車種や使用国等による設定変
更が容易に行うことができ、煩雑さを低減しつつ電流検
出精度を高く維持できる。
【0042】実施の形態2.以下、この発明の実施の形
態2を説明する。図4は、この発明の実施の形態2によ
る電動機制御装置の構成を示すブロック図である。な
お、図中、図1〜図3のものと同一符号は、同一または
相当部分を示す。図に示すように、各相の上下アームの
パワー素子7に対して、その近傍にパワー素子温度検出
器25(25a〜25c)を配し、また、パワー素子7
と電動機2とを接続する電力線路上に配置してU相、V
相、W相の電流を検出する電流検出器26(26a〜2
6c)を、抵抗特性を有する素子で構成してパワー素子
7と同一基板上でパワー素子7近傍に配置して電力変換
半導体10に内蔵する。また、制御演算手段12内にパ
ワー素子温度算出手段27と、パワー素子温度算出のた
めに温度検出器25の特性データを予め記憶した温度検
出特性格納部28とを備える。
【0043】次に、動作について説明する。パワー素子
温度検出器25により検出されたパワー素子温度検出信
号はパワー素子温度算出手段27に入力される。パワー
素子温度算出手段27は入力したU、V、W各相パワー
素子温度検出信号に応じて、予め温度検出特性格納部2
8に記憶されたパワー素子温度検出器25の特性データ
に基づいて各相のパワー素子温度を算出する。なお、パ
ワー素子温度検出器25は、例えば温度検出用ダイオー
ドで構成され、スイッチング素子5の過熱防止のために
パワー素子温度を認識するため配置されたもので、この
温度検出器25の近傍に電流検出器26が配置されるよ
うに、電流検出器26をパワー素子7近傍に配置したた
め、パワー素子温度検出器25で認識されるパワー素子
温度を電流検出器25の温度として利用できる。
【0044】電流検出器26により検出された三相の電
流検出信号は電流値算出手段23に入力される。ここで
電流検出器26が抵抗特性を持つことより、三相交流電
流が電流検出器26の中を流れる際に抵抗成分の両端に
発生する電位差が、電流検出信号となる。電流値算出手
段23では、パワー素子温度算出手段27からの各相パ
ワー素子温度に応じて、電流検出特性補償データ格納部
22が予め記憶している電流検出特性補償データを用い
て、電流検出器26からの三相の電流検出信号に対して
補正演算して三相電流値を算出する。ここで用いる電流
検出特性補償データ格納部22に予め記憶された電流検
出特性補償データは、この場合、電流検出器26の個体
毎の温度変動による特性バラツキを補償するデータであ
る。
【0045】また上記実施の形態1と同様に、周囲温度
検出器13からの信号も電流値算出手段23へ入力さ
れ、制御演算装置9の周囲温度が検出される。電流値算
出手段23は周囲温度に応じて、電流検出特性補償デー
タ格納部22が予め記憶している電子回路部品の定数変
動を補償するための電流検出特性補償データを用い、電
流検出器26からの三相の電流検出信号に対して補正演
算を行って三相電流値を算出する。電動機駆動信号演算
生成手段24では、電流値算出手段23からの電流値を
入力として上述した電動機駆動のための演算を行い、ス
イッチング素子5をスイッチングするためのゲート駆動
信号を生成して出力する。
【0046】この実施の形態では、電流検出器26に抵
抗特性を有する素子を採用したため電流検出器26をパ
ワー素子7と同一基板上に容易に構成することができる
が、周囲環境の変動、特に温度変動の影響を受けやす
く、電流検出信号には、個体毎の特性バラツキに加えて
温度変動による誤差が大きくなるものである。このよう
な誤差を解消するため、パワー素子温度検出器25を用
いて、電流検出器26の温度を検出させ、この検出温度
に応じて、予め記憶された電流検出特性補償データを用
いて補正して電流値を算出するようにした。このため、
高精度で信頼性の高い電流値が得られる。また、周囲温
度検出器13からの周囲温度に基づいた補正も併せて行
い、制御演算手段12内の電子回路部品への温度変動の
影響も低減して、安定して信頼性の高い制御が可能にな
る。
【0047】また、予めパワー素子温度検出器25の特
性データを温度検出特性格納部28に記憶しておき、パ
ワー素子温度算出手段27は、パワー素子温度検出器2
5により検出されたパワー素子温度検出信号に応じて、
パワー素子温度検出器25の特性データを用いて、各相
のパワー素子温度を算出する。このパワー素子温度検出
器25の特性データは、例えば、周囲温度検出器13か
ら得られる周囲温度と関連した実績データを予め記憶し
たもので、このような特性データを用いて温度算出を行
うようにしたため、信頼性良く高精度な温度検出が、個
々のパワー素子温度検出器25に対して行なうことがで
き、これにより、電流値算出手段23で算出される電流
値の精度もさらに向上する。
【0048】なお、この実施の形態では、電流検出器2
6をパワー素子7の近傍に配置してパワー素子温度検出
器25からの検出温度を電流検出器26の温度として利
用したが、各相の電流を検出する電流検出器26のそれ
ぞれの近傍に温度検出器を設けて、電流検出器26の温
度検出を行っても良い。
【0049】実施の形態3.次に、上記実施の形態2に
おいて、温度検出特性格納部28に予め記憶され、パワ
ー素子温度算出手段27での温度算出の際に用いるパワ
ー素子温度検出器25の特性データについて、特性マッ
プ、および特性の記憶方法の例を具体的に図を用いて説
明する。このような特性データを作成して記憶する手段
は、制御演算手段12が予め備えており、電動機2の制
御運転に先立って行われる。図5は、パワー素子温度検
出器25の特性マップ作成時に用いるシステムの構成を
示すブロック図である。なお、便宜上、V相、W相につ
いては図示を省略するものとし、図中、図4と同一符号
は、同一または相当部分を示す。ここでは、制御演算手
段12の具体的な構成例として図2に示されるものを考
える。図5において、29は電力変換半導体10の外部
に配置されて三相電流実際値を検出する高精度電流検出
器である。図6は、パワー素子温度特性マップ作成時の
スイッチング素子5a〜5fをスイッチングするパター
ンを示す図である。図7は、温度検出特性格納部28に
記憶されるパワー素子温度検出器25の特性データとし
てのパワー素子温度検出特性マップである。図8および
図9は、パワー素子温度検出特性マップの作成・記憶処
理を示すフローチャートである。
【0050】パワー素子温度検出特性マップの作成・記
憶処理は、上記実施の形態2による電動機制御装置によ
り図5に示されるシステムを構成して行い、図8、図9
のフローチャートに基づいて以下に説明する。まず、制
御演算装置9および電力変換半導体10はパワー素子7
の動作温度範囲の下限値、例えば常温付近に初期設定
し、m、jの値も初期値0に設定する(S0)。CPU
17は図6に示すスイッチングパターン0〜7を組み合
せてスイッチング素子5a〜5fをONあるいはOFF
する。ここでスイッチングパターンの組合わせは、電動
機2に流れる三相電流値、即ち高精度電流検出器29に
より検出される三相電流実際値が、所定の指示値i*
なるように、上記実施の形態1で述べた演算を経て公知
の三角波比較正弦波形近似PWM作成法などにより決定
される。但し三相電流を流す目的はU、V、W相各アー
ムの上下のスイッチング素子5を均等にONしてパワー
素子7の温度を調整することにあるため、この目的に沿
うものであればスイッチングのパターンについて制約さ
れない。このように、スイッチングパターン0〜7を組
み合わせて、電動機電流値が指示値i*となるように、
スイッチングによりパワー素子7の温度を上昇させ、周
囲温度検出器13により制御演算装置9の周囲温度tmj
を検出する(S1)。
【0051】次に、パワー素子温度特性マップ作成開始
後の経過時間が所定時間を超過しているか否かを判定す
る(S2)。S2で超過している場合は特性マップ作成
の進行が不調であることから異常終了とする(S3)。
S2で超過していない場合は、パワー素子温度が飽和し
て落ち着いたか否かを判定する。これは、前回周期にサ
ンプルした制御演算装置9の周囲温度tm(j-1)と今回周
期にサンプルした周囲温度tmjの偏差|Δtmj|(=|
tmj−tm(j-1)|)が所定の温度飽和判定閾値Δtth以
下であるか否かを判定する。ここで温度飽和判定閾値Δ
tthは周囲温度と各相パワー素子温度が等しいとみなせ
るような適切な値に設定する。また、j=0の時は、判
定しないでS5に移る(S4)。S4で|Δtmj|>Δ
tthであり、まだ温度が飽和していないと判定される場
合、jに1を加算して(S5)、S1に戻り、次回周期
の周囲温度tmjを検出する。
【0052】S4で|Δtmj|≦Δtthであり、温度が
飽和したと判定される場合、パワー素子温度検出器25
a〜25cからの検出信号(U相αum、V相αvm、W相
αwm)が妥当性のある値であるか否かを判定する。これ
は、検出信号どうしの偏差が所定のU、V、W相温度検
出値飽和判定閾値Δαth以下であるか否かを判定する
(S6)。S6で、Δαth<max(|αum−αvm|,
|αvm−αwm|,|αwm−αum|)であり、検出信号が
妥当性なしと判定される場合、jに1を加算して(S
5)、S1に戻る。S6で、Δαth≧max(|αum−
αvm|,|αvm−αwm|,|αwm−αum|)であり、検
出信号が妥当性ありと判定される場合、周囲温度tmjを
パワー素子温度tmと読み替え(S7)、パワー素子温
度tm、U相パワー素子温度検出値αum、V相パワー素
子温度検出値αvm、W相パワー素子温度検出値αwmをパ
ワー素子温度検出特性マップのm行目(図7参照)に記
憶する(S8)。
【0053】続いてパワー素子温度検出特性マップのm
+1行目のデータを作成するために、電動機2に流れる
三相電流指示値i*にΔi*を加算して漸増させる。ここ
でΔi*は周囲温度から読み替えたm行目データである
パワー素子温度tmをm+1行目データであるパワー素
子温度tm+1まで上昇させるのに適切な値に設定される
(S9)。次にパワー素子の温度検出を要する温度範囲
の上限値まで特性マップが作成されたか否かを、mが所
定の値n以上であるかどうかで判定する(S10)。m
<nならばmに1を加算し、jを初期値0に戻した後
(S11)、S1に戻る。S10で、m≧nならば、必
要な温度範囲のパワー素子温度特性マップが作成された
として処理を終了する。
【0054】以上の流れによりパワー素子温度検出特性
マップが作成されて温度検出特性格納部28に記憶さ
れ、電動機制御装置11の制御演算装置12の運転時に
は、パワー素子温度算出手段27での温度算出の際に、
予め記憶されているパワー素子温度検出器25の特性デ
ータとして用いられる。即ち、パワー素子温度算出手段
27において、U、V、W各相のパワー素子温度検出信
号それぞれにて、パワー素子温度検出特性マップを参照
することにより各相のパワー素子温度を算出する。例え
ば、U相のパワー素子温度の算出は次の手順となる。ま
ずU相パワー素子温度検出器25aの検出値αuxに基づ
いて、図7に示されるパワー素子温度検出特性マップの
U相要素列の内からαuxを間に挟んで低温側、高温側の
2つの要素を選択する。ここで低温側の要素をαum、こ
れに対応する温度をtmとする。また、高温側の要素を
αu(m+1)、これに対応する温度をtm+1とする。検出値
がαuxの場合のパワー素子温度tuxは比例計算により、
tux=(tm+1−tm)×(αux−αum)/(αu(m+1)−
αum)+tmの形で補間して算出される。また、V相、
W相についても同様にして算出される。
【0055】このように、パワー素子温度検出特性マッ
プの特性データは、周囲温度検出器13からの周囲温度
と関連したデータで構成され、周囲温度を用いた特性デ
ータに基づいて、各相のパワー素子温度検出器25a〜
25cの検出信号からパワー素子温度を精度良く算出す
ることができる。
【0056】なお、U、V、W各相のパワー素子温度検
出器25a〜25cのそれぞれについて別々に特性デー
タを採取して相毎の特性データを作成しても良い。ま
た、ここでは基準となる温度を周囲温度検出器13から
の周囲温度としたが、温度データが容易に信頼性良く検
出できるものであれば、これに限るものではない。その
場合、各相毎に温度検出器を備えて用いても良く、特性
データの精度がさらに向上する。
【0057】さらにまた、このようなパワー素子温度検
出器25の特性データに基づいてパワー素子温度算出手
段27で算出されたパワー素子温度は、電流検出器26
の温度として利用するだけでなく、スイッチング素子5
の過熱防止のためのパワー素子温度として当然用いるこ
とができ、パワー素子温度が精度良く検出できるため、
過熱防止の信頼性も向上する。
【0058】実施の形態4.次に、上記実施の形態2に
おいて、電流検出特性補償データ格納部22に記憶され
る電流検出器26の個体毎の温度変動による特性バラツ
キを補償するデータについて、補正マップとしての特性
マップ、および特性の記憶方法の例を具体的に図を用い
て説明する。このような電流検出特性補償データを作成
して記憶する手段は、制御演算手段12が予め備えてお
り、電動機2の制御運転を行うに先立って行われる。パ
ワー素子温度検出特性マップは、例えば、上記実施の形
態3に示す処理により既に作成されて温度検出特性格納
部28に記憶されているものとする。図10は、電流検
出器26の特性マップ作成時のシステムの構成を示すブ
ロック図である。なお、便宜上、V相、W相については
図示を省略するものとし、図中、図4と同一符号は、同
一または相当部分を示す。ここでは、制御演算手段12
の具体的な構成例として図2に示されるものを考える。
図10において、30は電力変換半導体10の外部に配
置され、電流実際値を検出する高精度電流検出器、31
は電流偏差出力器、32は相切替え器、33は定電流負
荷装置であり、特性マップ作成時に電動機2に替えて電
力変換半導体10と接続される。
【0059】図11は、電流検出特性マップ作成時のス
イッチング素子5a〜5fをスイッチングするパターン
を示す図である。図12は、電流検出特性補償データ格
納部22に記憶される電流検出特性補償データが構成す
る電流検出特性マップであり、U、V、W各相毎の検出
特性がそれぞれ対応した特性マップとして構成される例
を示している。図13〜図15は、電流検出特性マップ
の内、U相とW相の特性マップの作成・記憶処理を示す
フローチャートである。U相とW相の電流検出特性マッ
プの作成・記憶は、上記実施の形態2による電動機制御
装置11により図10に示されるシステムを構成して行
い、図13〜図15のフローチャートに基づいて以下に
説明する。
【0060】まず、制御演算装置9および電力変換半導
体10はパワー素子7の使用温度範囲の下限値t0*、例
えば常温付近に初期設定し、m、jの値も初期値0に設
定する(T0)。制御演算手段12により定電流負荷装
置33に対して負荷電流指示値として基準電流値imを
設定する。また、実電流は高精度電流検出器30で検出
され電流偏差出力器31および電流値算出手段23に入
力される。電流偏差出力器31では基準電流値imと実
電流値との偏差を算出し定電流負荷装置33に入力す
る。この入力により定電流負荷装置33は負荷電流を微
調整する(T1)。次に、図10に示されるスイッチン
グパターンA1に従いスイッチング素子5a、5fをO
N、これ以外をOFFして、電力変換半導体10のU相
からW相へ直流電流(=基準電流値im)を流し、この
時のU相電流検出器26aの検出値βumj_A1、W相電
流検出器26cの検出値βwmj_A1を読み込む。なお、
相切替え器32は電流がUW間に流れるようU相側に接
続される(T2)。
【0061】次に図10に示されるスイッチングパター
ンA2に従いスイッチング素子5b、5eをON、これ
以外をOFFして、電力変換半導体10のW相からU相
へ直流電流を流し、この時のU相電流検出器26aの検
出値βumj_A2、W相電流検出器26cの検出値βwmj_
A2を読み込む(T3)。次に、電流検出特性マップ作成
開始後の経過時間が所定時間を超過しているか否かを判
定する(T4)。T4で超過している場合は特性マップ
作成の進行が不調であることから異常終了とする(T
5)。T4で超過していない場合は、U相パワー素子温
度tumjおよびW相パワー素子温度twmjが、前回周期
でのデータ記憶時パワー素子温度tum(j-1)、twm(j-
1)に比較して所定の温度上昇判定閾値Δtth(特性マッ
プの温度軸のデータ刻み)よりも上昇したか否かを判定
する。ここで、U相パワー素子温度tumjおよびW相パ
ワー素子温度twmjは、パワー素子温度検出器25a、
25bの検出信号から温度検出特性格納部28に記憶さ
れたパワー素子温度検出器25の特性データに基づいて
パワー素子温度算出手段27により算出するものであ
る。また、j=0のときは判定しないでT7に移る(T
6)。T6で、(tumj−tum(j-1)<Δtth)または
(twmj−twm(j-1)<Δtth)であり、特性マップの
温度軸のデータ刻みよりもパワー素子温度が上昇してい
ないと判定される場合には、T2に戻る。
【0062】T6で、(tumj−tum(j-1)≧Δtth)
かつ(twmj−twm(j-1)≧Δtth)であり、特性マッ
プの温度軸のデータ刻みよりもパワー素子温度が上昇し
たと判定される場合には、U相電流検出値βumj_A1、
βumj_A2およびW相電流検出値βwmj_A1、βwmj_A2
が妥当性のある値であるか否かを、検出信号どうしの偏
差が所定値Δβth(電流検出器検出値収束判定閾値)以
内に収まっているか否かで判定する(T7)。T7で、
Δβth<max(|βumj_A1+βumj_A2|,|βwmj
_A2+βwmj_A1|)であり検出信号が妥当性なしと判定
される場合、T2に戻る。
【0063】T7で、Δβth≧max(|βumj_A1+
βumj_A2|,|βwmj_A2+βwmj_A1|)であり検出
信号が妥当性ありと判定される場合、U相からW相へ電
流が流れた場合のU相電流検出値βumj_A1とW相から
U相へ電流が流れた場合のU相電流検出値βumj_A2の
平均を取りβumjとする。またW相からU相へ電流が流
れた場合のW相電流検出値βwmj_A2とU相からW相へ
電流が流れた場合のW相電流検出値βwmj_A1の平均を
取りβwmjとする。但し、いずれも電力変換半導体10
から外部へ電流が流れ出す方向を正方向とする(T
8)。次に、U相パワー素子温度tumjとU相電流検出
値βumjとを電流検出特性マップのうち、U相特性マッ
プのumブロック(図12参照)に記憶する。これは、
U相パワー素子温度がtumjの場合にU相電流検出器2
6aに電流imが流れた際の電流検出器出力信号はβum
jとなることを関連付けて記憶するものである(T
9)。続いて、U相特性マップの場合と同様にW相特性
マップのwmブロックにW相パワー素子温度twmjとW
相電流検出値βwmjとをそれぞれ記憶する(T10)。
【0064】次に、パワー素子温度がパワー素子7の使
用温度範囲の上限値まで達して、電流検出特性マップで
必要な個数のデータが記憶されたか否かを、(tumj≧
tr)かつ(twmj≧tr)であるか否かで判定する。但
しtrはパワー素子7の使用温度範囲の上限値である
(T11)。T11で、(tumj<tr)または(twm
j<tr)であり、パワー素子温度がパワー素子7の使用
温度範囲の上限値まで達していない場合、jに1加算し
(T12)、更にパワー素子7の温度が上昇した場合の
電流検出特性マップのデータを作成するため、T2に戻
る。T11で、(tumj≧tr)かつ(twmj≧tr)で
あり、パワー素子温度がパワー素子7の使用温度範囲の
上限値まで達した場合、即ち、電流imが流れた時のパ
ワー素子7の使用温度範囲内でのデータが揃ったことか
ら、jの値を0に戻して、mに1加算し(T13)、パ
ワー素子7の温度をパワー素子使用温度範囲内での下限
値にあわせるため、スイッチングを停止する(T1
4)。
【0065】続いて、U相パワー素子温度およびW相パ
ワー素子温度をパワー素子温度検出器25からの検出値
から算出し、特性マップ要素の0番目の基準値である使
用温度範囲内での下限値t0*まで低下したか否かを判定
する。(tumj>t0*)または(twmj>t0*)であ
り、まだ温度が十分低下していない場合には、再びU相
パワー素子温度およびW相パワー素子温度を検出して上
記判定を行う(T15)。T15で、(tumj≦t0*
かつ(twmj≦t0*)であり、温度が低下した場合、U
相電流検出特性マップおよびW相電流検出特性マップの
データが揃い作成が終了したか否かを、mが所定の値n
を越えたかどうかで判定する。但しn行目のデータは電
流検出特性マップの最終行のデータであり、標準的に
は、電流検出器25に要求される内の最大電流でのデー
タである(T16)。
【0066】T16で、m≦nであり、電流検出特性マ
ップのデータがまだ揃っていない場合、次の行のデータ
を作成するために、定電流負荷装置33に指示する負荷
電流値imに電流検出特性マップの電流軸の刻み値であ
るΔimを加算して漸増させ、T1に戻る(T17)。
T16で、m>nであり、電流検出特性マップのデータ
がすべて揃った場合には、U相、W相の電流検出特性マ
ップの作成が完了したとして終了する。
【0067】以上の流れによりU相、W相の電流検出特
性マップが作成される。V相の電流検出特性マップの作
成については、図13〜図15のU相とW相の特性マッ
プの作成・記憶処理を示すフローチャートにてU相をV
相に置き換えるとともに、更に相切替え器32をV相側
に接続すること、および図11に示されるスイッチング
パターンB1、B2に従いスイッチング素子をスイッチ
ングすることにより、同様に作成される。
【0068】電動機制御装置11における電動機2の制
御運転時には、電流値算出手段23において、電流検出
器26の検出信号値に基づいて、U、V、W各相毎に電
流検出特性補償データ格納部22に記憶された電流検出
特性マップを参照し、U、V、W各相の電流検出特性補
償データを用いて各相の電流値を算出する。例えばU相
の電流値の算出は次の手順となる。まず図12に示され
るU相電流検出特性マップにおいて、データ参照の対象
として、パワー素子温度算出手段27より得られるU相
パワー素子温度tuxに基づいて、記憶ブロックu0〜
unにおける要素の内、tuxを間に挟んで高温側、低
温側で最も値が近い2つの要素をそれぞれの記憶ブロッ
ク毎に選択する。続いて、記憶ブロックu0〜un毎に
2つずつ選択した要素のペアの中から、U相電流検出器
26aの検出信号値βuxに基づいて、βuxを間に挟
むものを選択する。これにより、隣接する2つの記憶ブ
ロックum、u(m+1)の要素が2つずつ選択され、すなわ
ち、U相電流検出特性マップの要素においてU相パワー
素子温度tux、検出信号値βuxを取り囲む4つのデ
ータを選択することになる。
【0069】上記4つのデータを、(記憶ブロック、パ
ワー素子温度、電流検出値)で表すと、(um、tum
j、βumj)、(um、tum(j+1)、βum(j+1))、
(u(m+1)、tu(m+1)j、βu(m+1)j)、(u(m+1)、t
u(m+1)(j+1)、βu(m+1)(j+1))となる。次に、記憶ブ
ロックumにおけるU相パワー素子温度tuxでの電流
検出値をtumj、tum(j+1)およびβumj、βum(j+1)
を用いて補間して算出しβumとする。この時βumは
U相パワー素子温度tuxにて電流imが流れている場
合のU相電流検出値を指す。ここで例えば、βum=
(βum(j+1)−βumj)×(tux−tumj)/(tu
m(j+1)−tumj)+βumjの形で比例計算により線形補
間する。同様にして、記憶ブロックu(m+1)におけるU
相パワー素子温度tuxでの電流検出値をtu(m+1)j、
tu(m+1)(j+1)およびβu(m+1)j、βu(m+1)(j+1)を用
いて補間して算出しβu(m+1)とする。この時βu(m+1)
はU相パワー素子温度tuxにて電流i(m+1)が流れて
いる場合のU相電流検出値を指す。このとき、βu(m+
1)=(βu(m+1)(j+1)−βu(m+1)j)×(tux−tu
(m+1)j)/(tu(m+1)(j+1)−tu(m+1)j)+βu(m+
1)jの形で線形補間する。最後にU相電流検出値がβu
xの場合のU相電流値iuxを、iux=(i(m+1)−
im)×(βux−βum)/(βu(m+1)−βum)+
imとして算出する。V相、W相についても同様にして
算出される。
【0070】以上のように、電流検出特性補償データ格
納部22に(指示電流値による記憶ブロック、パワー素
子温度、電流検出値)により電流検出特性マップを構成
して格納したため、電流検出器26からの電流検出信号
には、個体毎の特性バラツキに加えて温度変動による誤
差が含まれているものであるが、上記格納部22からの
電流検出特性補償データにより補正して誤差を解消で
き、高精度で信頼性の高い電流値が得られる。また、電
流検出特性補償データ作成時のパワー素子7のスイッチ
ング動作を、電流検出器26に流れる電流が直流となる
ように行うため、電流検出特性補償データ作成が容易に
行うことができ、データ作成時間も短縮できる。
【0071】実施の形態5.次に、格納部に記憶された
電流検出特性補償データが、温度に関する補正式で構成
される場合について説明する。なお、電流検出特性補償
データの記憶構成を除くシステム全体の構成は実施の形
態2で示される構成と同一であるため、説明を省略す
る。図16は、電流検出特性補償データを温度に関する
補正式で構成する場合の補正式演算係数マップを示す図
である。電流検出器26は抵抗特性を持つことから電流
検出器26に流れる電流ik、電流検出器26の抵抗分
Rtk、電流検出器26の検出値Vsenの間には次の関係
が成り立つ。ここで上述したように、三相交流電流が電
流検出器26の中を流れる際に抵抗成分の両端に発生す
る電位差が、電流検出信号(検出値Vsen)となる。 ik=Vsen/Rtk … (3) ここで抵抗分Rtkは温度により変化をし、その特性は
次式のようになることが判っている。 Rtk=Rt(m-1)・{1+αtm×10-6×(tk−t(m-1))}… (4) 但し、tk、tm、t(m-1)は温度であり、t(m-1)<tk
≦tmとする。Rtkは温度tkでの抵抗分、Rt(m-1)は
温度t(m-1)での抵抗分であり、αtmはt(m-1)からtm
の温度間における1℃当りの抵抗分の変化率を示す温度
係数である。
【0072】ここで温度係数αtmは電流検出器26の
構成材料に固有の値として概略定まる値であるが、厳密
に値を設定することでより正確な電流値の算出が可能と
なる。このため、電流検出特性補償データとなる上記式
(4)に示す補正式の演算係数を、図16で示される補
正式演算係数マップの様式にて各温度における温度係数
αtmおよび抵抗分Rtmを電流検出特性補償データ格納
部22に予め記憶しておく。電動機制御装置11の運転
時には、まず、パワー素子温度算出手段27により算出
されたパワー素子温度に応じ、電流検出特性補償データ
格納部22の補正式演算係数マップより温度係数αtm
と抵抗分Rtmを抽出して上記式(4)の補正式に基づ
いて抵抗分Rtkを算出し、さらに電流値算出手段23
にて上記式(3)に基づいて電流値ikを算出する。
【0073】この実施の形態においても、上記実施の形
態4と同様に、格納部22からの電流検出特性補償デー
タにより個体毎の特性バラツキおよび温度変動による誤
差を補正して解消でき、高精度で信頼性の高い電流値が
得られる。また、図17で示される補正式演算係数マッ
プは、電流検出器26の使用温度範囲すなわちパワー素
子7の動作温度範囲における温度係数αの変動が少ない
場合には温度軸の刻みを粗くすることが可能なため、相
対的に上記実施の形態4における図12に示す電流検出
特性マップより少ない要素数で構成できる。なお、補正
式演算係数マップの作成は上記実施の形態4で示した電
流検出特性マップの作成と同様に、図13〜図15のフ
ローチャートに示す同様の処理により、素子温度t、温
度係数α、抵抗値Rを記憶することにより、作成でき
る。但し、抵抗値Rは上記式(3)を、温度係数αは上
記式(4)を用いて逆算して得るものである。
【0074】
【発明の効果】以上のようにこの発明に係る請求項1記
載の電動機制御装置は、パワー素子を内蔵した電力変換
装置と、該パワー素子と電動機とを接続する電力線路上
に配された電流検出器と、該電流検出器からの検出電流
を用いて上記パワー素子のスイッチングを制御する制御
演算装置とを備えて、上記電動機の通電電流を制御する
装置構成であって、上記制御演算装置が、上記電流検出
器の特性バラツキを補償するための電流検出特性補償デ
ータを予め記憶した格納部と、該電流検出特性補償デー
タに基づいて上記電流検出器からの検出電流を補正して
電流値を算出する電流値算出手段と、該算出された電流
値に基づいて上記パワー素子のスイッチングを制御する
駆動信号を演算生成する手段とを備えたため、スイッチ
ング制御の基となる電流検出器からの検出電流を、電流
検出器の特性バラツキなどの誤差を補償して信頼性良く
高精度に検出することができ、制御性が向上する。
【0075】またこの発明に係る請求項2記載の電動機
制御装置は、電力変換装置内のパワー素子と電動機とを
接続する電力線路上に配された電流検出器と、該電流検
出器からの検出電流を用いて上記パワー素子のスイッチ
ングを制御する制御演算装置とを備えて、上記電動機の
通電電流を制御する電動機制御装置であって、上記制御
演算装置の周囲温度を検出する周囲温度検出器を設け、
該制御演算装置が、検出された周囲温度に基づいて、該
制御演算装置内の電子回路部品における温度変動による
定数変動を補償するように、上記電流検出器からの検出
電流を補正して電流値を算出する電流値算出手段を備え
たため、スイッチング制御の基となる電流検出器からの
検出電流を、上記電子回路部品による定数変動による誤
差を補償して信頼性良く高精度に検出することができ、
制御性が向上する。
【0076】またこの発明に係る請求項3記載の電動機
制御装置は、請求項1において、制御演算装置の周囲温
度を検出する周囲温度検出器を設け、電流検出特性補償
データに基づいて電流検出器からの検出電流を補正して
電流値を算出する電流値算出手段が、該電流値算出の際
に、上記検出された周囲温度に基づいて該制御演算装置
内の電子回路部品における温度変動による定数変動を補
償するような補正演算を併せて行うことを可能としたも
のである。上記電流検出器からの検出電流を補正して電
流値を算出する電流値算出手段を備えたため、スイッチ
ング制御の基となる電流検出器からの検出電流を、電流
検出器の特性バラツキや上記電子回路部品による定数変
動による誤差を補償して信頼性良く高精度に検出するこ
とができ、制御性が一層向上する。
【0077】またこの発明に係る請求項4記載の電動機
制御装置は、請求項1〜3のいずれかにおいて、電流検
出器が電力変換装置に内蔵され、該電力変換装置と制御
演算装置とが単一の容器内に収納されたため、組み立て
工数、構成部品、および故障要因箇所が少ない構造とな
ると共に、さらに電流検出器と制御演算装置との間の信
号経路短縮によりノイズの影響が低減でき、検出電流値
の信頼性が一層向上する。
【0078】またこの発明に係る請求項5記載の電動機
制御装置は、請求項1または3において、電力変換装置
と制御演算装置とが単一の容器内に収納され、電流検出
器に抵抗特性を有するものを採用して上記電力変換装置
に内蔵し、該電流検出器近傍に温度検出器を備え、格納
部が上記電流検出器の温度変動による特性バラツキを補
償する電流検出特性補償データを予め記憶したものであ
って、該電流検出特性補償データおよび上記温度検出器
からの検出温度に基づいて、上記電流検出器からの検出
電流を電流値算出手段により補正して電流値を算出する
ため、抵抗特性を有して電力変換装置内に容易に内蔵で
きる電流検出器における、温度変動による特性バラツキ
に起因する誤差を補償して、信頼性良く高精度に電流値
を検出することができ、制御性が一層向上する。
【0079】またこの発明に係る請求項6記載の電動機
制御装置は、請求項5において、電流検出器がパワー素
子近傍に配置され、温度検出器が、該パワー素子の過熱
を防止するためのパワー素子温度検出器を兼ねるため、
電流検出器の温度をパワー素子温度検出器で容易に検出
でき、電流検出器における検出電流値の精度向上とパワ
ー素子の過熱防止効果とを併せ持ち、簡略な装置構成で
信頼性向上が図れる。
【0080】またこの発明に係る請求項7記載の電動機
制御装置は、請求項5または6において、温度検出器の
特性が、請求項3記載の周囲温度検出器からの検出温度
と関連したデータで構成されて予め記憶され、制御演算
装置が、該温度検出器の特性データに基づいて該温度検
出器からの検出値から温度を算出する温度算出手段を備
えたため、温度検出器の特性データを信頼性良く容易に
構築できて高精度に温度が検出できる。
【0081】またこの発明に係る請求項8記載の電動機
制御装置は、請求項1、3または5〜7のいずれかにお
いて、電動機の制御運転を行う前に予め電流検出特性補
償データを作成する手段を制御演算装置内に備え、電流
検出器の特性を測定し、該特性バラツキを補償する上記
電流検出特性補償データを作成して格納部に記憶するた
め、電動機の制御運転時と同一装置を用いて、制御のた
めの電流検出特性補償データの作成が容易に行うことが
でき、効率的で信頼性の高い電動機制御が可能になる。
【0082】またこの発明に係る請求項9記載の電動機
制御装置は、請求項8において、電流検出特性補償デー
タを作成する際に、パワー素子のスイッチング動作を伴
って電流検出器の特性を測定するため、信頼性の高いデ
ータ作成が容易で効果的に行える。
【0083】またこの発明に係る請求項10記載の電動
機制御装置は、請求項5〜7のいずれかにおいて、電動
機の制御運転を行う前に予め電流検出特性補償データを
作成する手段を制御演算装置内に備え、温度検出器から
の検出温度に基づいてパワー素子のスイッチング動作を
調整して電流検出器の特性を測定し、該電流検出器の温
度変動による特性バラツキを補償する上記電流検出特性
補償データを作成して格納部に記憶するため、電動機の
制御運転時と同一装置を用いて、制御のための電流検出
特性補償データの作成が容易に行うことができ、信頼性
の高いデータ作成が容易で効果的に行えるとともに、効
率的で信頼性の高い電動機制御が可能になる。
【0084】またこの発明に係る請求項11記載の電動
機制御装置は、請求項9または10において、電流検出
特性補償データ作成時のパワー素子のスイッチング動作
を、電流検出器に流れる電流が直流となるように行うた
め、電流検出特性補償データ作成が容易に行うことがで
き、データ作成時間も短縮できる。
【0085】またこの発明に係る請求項12記載の電動
機制御装置は、請求項1、3または5〜11のいずれか
において、電流検出特性補償データは、各電流検出器に
対して個別に記憶され、電流値算出手段による電流値の
算出も各電流検出器に対して行うため、電流検出器の個
体毎の特性バラツキも補償でき、高精度に電流値を検出
できる。
【0086】またこの発明に係る請求項13記載の電動
機制御装置は、請求項1、3または5〜12のいずれか
において、電流検出特性補償データが、温度に関する補
正マップあるいは、温度に関する補正式で構成されるた
め、電流検出器の温度変動による特性バラツキを補償す
る電流検出特性補償データが確実に得られる。
【0087】またこの発明に係る請求項14記載の電動
機制御装置は、請求項13において、電流検出器からの
検出値データを、請求項5記載の温度検出器から検出さ
れた温度データと共に、上記電流検出器を流れる指示電
流値に対して該温度データの値が所定の間隔になるよう
に収集し、上記指示電流値を所定の間隔で変化させて収
集した(指示電流値、温度データ、検出値データ)によ
り補正マップを構成したため、電流検出器の温度変動に
よる特性バラツキを補償する電流検出特性補償データ
を、容易で確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による電動機制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による制御演算装置
の具体的な構成例を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による電動機制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による電動機制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図5】 この発明の実施の形態3による電動機制御装
置による温度検出特性データ作成時の構成を示すブロッ
ク図である。
【図6】 この発明の実施の形態3において電動機制御
装置による温度検出特性データ作成時の、スイッチング
素子のスイッチングパターンを示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態3によるパワー素子温
度検出特性マップを示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態3において電動機制御
装置による温度検出特性データ作成における作成・記憶
処理を示すフローチャートである。
【図9】 この発明の実施の形態3において電動機制御
装置による温度検出特性データ作成における作成・記憶
処理を示すフローチャートである。
【図10】 この発明の実施の形態4において電動機制
御装置による電流検出検出特性データ作成時の構成を示
すブロック図である。
【図11】 この発明の実施の形態4において電動機制
御装置による電流検出特性データ作成時の、スイッチン
グ素子のスイッチングパターンを示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態4による電流検出特
性マップを示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態4において電動機制
御装置による電流検出特性データ作成における作成・記
憶処理を示すフローチャートである。
【図14】 この発明の実施の形態4において電動機制
御装置による電流検出特性データ作成における作成・記
憶処理を示すフローチャートである。
【図15】 この発明の実施の形態4において電動機制
御装置による電流検出特性データ作成における作成・記
憶処理を示すフローチャートである。
【図16】 この発明の実施の形態5による電流検出特
性の補正式演算係数マップを示す図である。
【図17】 従来の電動機制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
2 電動機、5,5a〜5f スイッチング素子、7,
7a〜7f パワー素子、9 制御演算装置、10 電
力変換装置としての電力変換半導体、11 電動機制御
装置、12 制御演算手段、13 周囲温度検出器、1
4,14a〜14c 電流検出器、22 電流検出特性
補償データ格納部、23 電流値算出手段、24 電動
機駆動信号演算生成手段、25,25a〜25c パワ
ー素子温度検出器、26,26a〜26c 電流検出
器、27 パワー素子温度算出手段、28 温度特性デ
ータ格納部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前川 博敏 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 三 菱電機エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 5H570 AA21 BB09 DD04 HA01 HA07 HB01 JJ03 JJ17 JJ25 KK06 LL02 LL17 5H575 AA17 BB06 DD06 GG04 HA01 HA08 JJ03 JJ17 JJ25 KK06 LL22 LL33 MM13 5H576 AA15 BB06 DD02 DD07 EE01 EE11 GG04 HA02 JJ03 JJ16 JJ17 JJ24 JJ25 KK06 LL22 LL44 MM12

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パワー素子を内蔵した電力変換装置と、
    該パワー素子と電動機とを接続する電力線路上に配され
    た電流検出器と、該電流検出器からの検出電流を用いて
    上記パワー素子のスイッチングを制御する制御演算装置
    とを備えて、上記電動機の通電電流を制御する電動機制
    御装置において、上記制御演算装置が、上記電流検出器
    の特性バラツキを補償するための電流検出特性補償デー
    タを予め記憶した格納部と、該電流検出特性補償データ
    に基づいて上記電流検出器からの検出電流を補正して電
    流値を算出する電流値算出手段と、該算出された電流値
    に基づいて上記パワー素子のスイッチングを制御する駆
    動信号を演算生成する手段とを備えたことを特徴とする
    電動機制御装置。
  2. 【請求項2】 電力変換装置内のパワー素子と電動機と
    を接続する電力線路上に配された電流検出器と、該電流
    検出器からの検出電流を用いて上記パワー素子のスイッ
    チングを制御する制御演算装置とを備えて、上記電動機
    の通電電流を制御する電動機制御装置において、上記制
    御演算装置の周囲温度を検出する周囲温度検出器を設
    け、該制御演算装置が、検出された周囲温度に基づい
    て、該制御演算装置内の電子回路部品における温度変動
    による定数変動を補償するように、上記電流検出器から
    の検出電流を補正して電流値を算出する電流値算出手段
    を備えたことを特徴とする電動機制御装置。
  3. 【請求項3】 制御演算装置の周囲温度を検出する周囲
    温度検出器を設け、電流検出特性補償データに基づいて
    電流検出器からの検出電流を補正して電流値を算出する
    電流値算出手段が、該電流値算出の際に、上記検出され
    た周囲温度に基づいて該制御演算装置内の電子回路部品
    における温度変動による定数変動を補償するような補正
    演算を併せて行うことを可能としたことを特徴とする請
    求項1記載の電動機制御装置。
  4. 【請求項4】 電流検出器が電力変換装置に内蔵され、
    該電力変換装置と制御演算装置とが単一の容器内に収納
    されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の電動機制御装置。
  5. 【請求項5】 電力変換装置と制御演算装置とが単一の
    容器内に収納され、電流検出器に抵抗特性を有するもの
    を採用して上記電力変換装置に内蔵し、該電流検出器近
    傍に温度検出器を備え、格納部が上記電流検出器の温度
    変動による特性バラツキを補償する電流検出特性補償デ
    ータを予め記憶したものであって、該電流検出特性補償
    データおよび上記温度検出器からの検出温度に基づい
    て、上記電流検出器からの検出電流を電流値算出手段に
    より補正して電流値を算出することを特徴とする請求項
    1または3記載の電動機制御装置。
  6. 【請求項6】 電流検出器がパワー素子近傍に配置さ
    れ、温度検出器が、該パワー素子の過熱を防止するため
    のパワー素子温度検出器を兼ねることを特徴とする請求
    項5記載の電動機制御装置。
  7. 【請求項7】 温度検出器の特性が、請求項3記載の周
    囲温度検出器からの検出温度と関連したデータで構成さ
    れて予め記憶され、制御演算装置が、該温度検出器の特
    性データに基づいて該温度検出器からの検出値から温度
    を算出する温度算出手段を備えたことを特徴とする請求
    項5または6記載の電動機制御装置。
  8. 【請求項8】 電動機の制御運転を行う前に予め電流検
    出特性補償データを作成する手段を制御演算装置内に備
    え、電流検出器の特性を測定し、該特性バラツキを補償
    する上記電流検出特性補償データを作成して格納部に記
    憶することを特徴とする請求項1、3または5〜7のい
    ずれかに記載の電動機制御装置。
  9. 【請求項9】 電流検出特性補償データを作成する際
    に、パワー素子のスイッチング動作を伴って電流検出器
    の特性を測定することを特徴とする請求項8記載の電動
    機制御装置。
  10. 【請求項10】 電動機の制御運転を行う前に予め電流
    検出特性補償データを作成する手段を制御演算装置内に
    備え、温度検出器からの検出温度に基づいてパワー素子
    のスイッチング動作を調整して電流検出器の特性を測定
    し、該電流検出器の温度変動による特性バラツキを補償
    する上記電流検出特性補償データを作成して格納部に記
    憶することを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載
    の電動機制御装置。
  11. 【請求項11】 電流検出特性補償データ作成時のパワ
    ー素子のスイッチング動作を、電流検出器に流れる電流
    が直流となるように行うことを特徴とする請求項9また
    は10記載の電動機制御装置。
  12. 【請求項12】 電流検出特性補償データは、各電流検
    出器に対して個別に記憶され、電流値算出手段による電
    流値の算出も各電流検出器に対して行うことを特徴とす
    る請求項1、3または5〜11のいずれかに記載の電動
    機制御装置。
  13. 【請求項13】 電流検出特性補償データが、温度に関
    する補正マップあるいは、温度に関する補正式で構成さ
    れることを特徴とする請求項1、3または5〜12のい
    ずれかに記載の電動機制御装置。
  14. 【請求項14】 電流検出器からの検出値データを、請
    求項5記載の温度検出器から検出された温度データと共
    に、上記電流検出器を流れる指示電流値に対して該温度
    データの値が所定の間隔になるように収集し、上記指示
    電流値を所定の間隔で変化させて収集した(指示電流
    値、温度データ、検出値データ)により補正マップを構
    成したことを特徴とする請求項13記載の電動機制御装
    置。
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