JP2001264973A - 無機粒子含有感光性組成物および感光性フィルム - Google Patents

無機粒子含有感光性組成物および感光性フィルム

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JP2001264973A JP2000081030A JP2000081030A JP2001264973A JP 2001264973 A JP2001264973 A JP 2001264973A JP 2000081030 A JP2000081030 A JP 2000081030A JP 2000081030 A JP2000081030 A JP 2000081030A JP 2001264973 A JP2001264973 A JP 2001264973A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精度の高いパターンを形成することができ、
かつ有機成分の熱分解性に優れた無機粒子含有感光性組
成物およびそれから得られる感光性フィルムを提供する
こと。 【解決手段】 (A)無機粒子、(B)アルカリ可溶性
樹脂(C)1分子中に少なくとも2つのメタクリロイル
基を有する化合物および(D)光重合開始剤を含有する
ことを特徴とする無機粒子含有感光性組成物およびそれ
から得られる感光性フィルムを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無機粒子含有感光性
組成物および感光性フィルムに関し、さらに詳しくは、
プラズマディスプレイパネルの各表示セルを構成する誘
電体、電極、抵抗体、蛍光体、隔壁、カラーフィルター
およびブラックマトリクスの形成において、有機成分の
熱分解性に優れ、精度の高いパターンを形成するために
好適に使用することができる無機粒子含有感光性組成物
および感光性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、平板状の蛍光表示体としてプラズ
マディスプレイが注目されている。図1は交流型のプラ
ズマディスプレイパネル(以下、「PDP」ともいう)
の断面形状を示す模式図である。同図において、1およ
び2は対向配置されたガラス基板、3は隔壁であり、ガ
ラス基板1、ガラス基板2および隔壁3によりセルが区
画形成される。4はガラス基板1に固定された透明電
極、5は透明電極の抵抗を下げる目的で、透明電極上に
形成されたバス電極、6はガラス基板2に固定されたア
ドレス電極、7はセル内に保持された蛍光体、8は透明
電極4およびバス電極5を被覆するようガラス基板1の
表面に形成された誘電体層、9はアドレス電極6を被覆
するようにガラス基板2の表面に形成された誘電体層、
10は例えば酸化マグネシウムよりなる保護膜である。
なお、直流型のPDPにおいては、通常、電極端子(陽
極端子)と電極リード(陽極リード)との間に抵抗体を
設ける。また、PDPのコントラストを向上させるため
に、赤色、緑色、青色のカラーフィルターや、通常スト
ライプ状や格子状の形状を有するブラックマトリクス
を、上記ガラス基板1と誘電体層8の間や上記誘電体層
8と保護膜10の間などに設ける場合もある。
【0003】このようなPDPの各種部材の形成方法と
しては、(1)非感光性の無機粒子含有ペーストを基板
上にスクリーン印刷してパターンを得、これを焼成する
スクリーン印刷法、(2)感光性の無機粒子含有組成物
の膜を基板上に膜形成し、この膜にフォトマスクを介し
て紫外線を照射した上で現像することにより基板上にパ
ターンを残存させ、これを焼成するフォトリソグラフィ
ー法などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ス
クリーン印刷法では、パネルの大型化および高精細化に
伴い、パターンの位置精度の要求が非常に厳しくなり、
通常の印刷では対応できないという問題がある。また、
前記フォトリソグラフィー法では、パターンの位置精度
には優れるものの、焼成工程における感光性有機成分の
熱分解性が低いという問題があった。
【0005】本発明は以上のような事情に基づいてなさ
れたものである。本発明の第一の目的は、精度の高いパ
ターンを形成することができ、かつ有機成分の熱分解性
に優れた無機粒子含有感光性組成物を提供することにあ
る。本発明の第二の目的は、精度の高いパターンを形成
することができ、かつ有機成分の熱分解性に優れた無機
粒子含有感光性樹脂層を有する感光性フィルムを提供す
ることにある。本発明の無機粒子含有感光性組成物およ
び感光性フィルムは、プラズマディスプレイパネルの各
表示セルを構成する部材形成のために好適に使用するこ
とができる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の無機粒子含有感
光性組成物は、(A)無機粒子、(B)アルカリ可溶性
樹脂、(C)1分子中に少なくとも2つのメタクリロイ
ル基を有する化合物(以下、「特定メタクリレート化合
物」ともいう)および(D)光重合開始剤を含有するこ
とを特徴とする。また、本発明の無機粒子含有感光性組
成物は、(C)特定メタクリレート化合物として、トリ
メチロールプロパントリメタクリレートを用いることが
好ましい。
【0007】本発明の感光性フィルムは、上記無機粒子
含有感光性組成物から得られる無機粒子含有感光性樹脂
層を含有することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の無機粒子含有感光
性組成物の詳細について説明する。
【0009】(A)無機粒子 無機粒子含有感光性組成物に使用される無機粒子は、形
成材料の種類によって異なる。PDPを構成する誘電体
および隔壁形成材料に使用される無機粒子としては、低
融点ガラスフリットなどが挙げられる。この低融点ガラ
スフリットは、その軟化点が400〜600℃の範囲内
にあることが好ましい。ガラスフリットの軟化点が40
0℃未満である場合には、当該組成物による無機粒子含
有感光性樹脂層の焼成工程において、アルカリ可溶性樹
脂などの有機物質が完全に分解除去されない段階でガラ
スフリットが溶融してしまうため、形成される焼結体中
に有機物質の一部が残留し、この結果、焼結体が着色さ
れて、その光透過率が低下する傾向がある。一方、ガラ
スフリットの軟化点が600℃を超える場合には、60
0℃より高温で焼成する必要があるために、ガラス基板
に歪みなどが発生しやすい。具体的には、 酸化鉛、
酸化ホウ素、酸化ケイ素系(PbO−B23−SiO2
系)、 酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アル
ミニウム系(PbO−B23−SiO2−Al2
3系)、 酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素系(Zn
O−B23−SiO2系)、 酸化亜鉛、酸化ホウ素、
酸化ケイ素、酸化アルミニウム系(ZnO−B23−S
iO2−Al23系)、 酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ
素、酸化ケイ素系(PbO−ZnO−B23−SiO2
系)、 酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ
素、酸化アルミニウム系(PbO−ZnO−B23−S
iO2−Al23系)、 酸化ビスマス、酸化ホウ素、
酸化ケイ素系(Bi23−B23−SiO2系)、 酸
化ビスマス、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウ
ム系(Bi23−B23−SiO2−Al23系)、
酸化ビスマス、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素系
(Bi23−ZnO−B23−SiO2系)、 酸化ビ
スマス、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アル
ミニウム系(Bi23−ZnO−B23−SiO2−A
23系)などのガラスフリットを挙げることができ
る。また、上記低融点ガラスフリットの形状としては特
に限定されず、平均粒径としては、好ましくは0.1〜
10μm、より好ましくは0.5〜5μmである。上記
低融点ガラスフリットは単独であるいは異なるガラスフ
リット組成、異なる軟化点、異なる形状、異なる平均粒
径を有する低融点ガラスフリットを2種以上組み合わせ
て使用することができる。
【0010】上記低融点ガラスフリットは、誘電体およ
び隔壁以外の構成要素(例えば電極・抵抗体・蛍光体・
カラーフィルター・ブラックマトリックス)を形成する
ための組成物中に含有されていてもよい。この場合の低
融点ガラスフリットの含有量は、用途によって異なる
が、低融点ガラスフリットを含む無機粒子全量100質
量部に対して、通常、70質量部以下であり、好ましく
は50質量部以下であり、より好ましくは30質量部以
下である。
【0011】PDP、LCD、有機EL素子、プリント
回路基板、多層回路基板、マルチチップモジュールおよ
びLSIなどの電極形成材料に使用される無機粒子とし
ては、Ag、Au、Al、Ni、Ag−Pd合金、C
u、Crなどを挙げることができる。これらの中でも、
大気中で焼成した場合においても酸化による導電性の低
下が生じず、比較的安価なAgを用いることが好まし
い。電極形成材料に使用される無機粒子の形状として
は、粒状、球状、フレーク状等特に限定されず、単独で
あるいは二種以上の形状の無機粒子を混合して使用する
こともできる。また、平均粒径としては、好ましくは
0.01〜10μm、より好ましくは0.05〜5μm
であり、異なる平均粒径を有する無機粒子を混合して使
用することもできる。
【0012】PDP、LCD、有機EL素子などの透明
電極形成材料に使用される無機粒子としては、酸化イン
ジウム、酸化錫、錫含有酸化インジウム(ITO)、ア
ンチモン含有酸化錫(ATO)、フッ素添加酸化インジ
ウム(FIO)、フッ素添加酸化錫(FTO)、フッ素
添加酸化亜鉛(FZO)、ならびに、Al、Co、F
e、In、SnおよびTiから選ばれた一種もしくは二
種以上の金属を含有する酸化亜鉛微粒子などを挙げるこ
とができる。PDPの抵抗体形成材料に使用される無機
粒子としては、RuO2などからなる粒子を挙げること
ができる。
【0013】PDPの蛍光体形成材料に使用される無機
粒子は、赤色用としてはY23 :Eu3+、Y2 SiO
5 :Eu3+、Y3 Al512:Eu3+、YVO4 :Eu
3+、(Y,Gd)BO3 :Eu3+、Zn3 (PO4
2 :Mnなど、緑色用としてはZn2 SiO4 :Mn、
BaAl1219:Mn、BaMgAl1423:Mn、L
aPO4 :(Ce,Tb)、Y3 (Al,Ga)5
12:Tbなど、青色用としてはY2 SiO5 :Ce、
BaMgAl1017:Eu2+、BaMgAl1423:E
2+、(Ca,Sr,Ba)10(PO46 Cl2 :E
2+、(Zn,Cd)S:Agなどを挙げることができ
る。PDP、LCD、有機EL素子などのカラーフィル
ター形成材料に使用される無機粒子は、赤色用としては
Fe23 など、緑色用としてはCr23 など、青色
用としてはCoO・Al23 などを挙げることができ
る。PDP、LCD、有機EL素子などのブラックスト
ライプ(マトリックス)形成材料に使用される無機粒子
としては、例えば、Co、Cr、Cu、Fe、Mn、N
i、Ti、Znなどの金属およびその酸化物、複合酸化
物、炭化物、窒化物、硫化物、けい化物、ほう化物やカ
ーボンブラック、グラファイトなどを挙げることがで
き、単独であるいは二種以上を混合して使用することが
できる。この中で好ましい無機粒子としてはCo、C
r、Cu、Fe、Mn、NiおよびTiの群から選ばれ
た金属粒子、金属酸化物粒子および複合酸化物粒子が挙
げられる。また、平均粒径としては、好ましくは0.0
1〜10μm、より好ましくは0.05〜5μmであ
り、特に好ましくは0.1〜2μmである。
【0014】(B)アルカリ可溶性樹脂 無機粒子含有感光性組成物に使用されるアルカリ可溶性
樹脂としては、種々の樹脂を用いることができる。ここ
に、「アルカリ可溶性」とは、アルカリ性の現像液によ
って溶解し、目的とする現像処理が遂行される程度に溶
解性を有する性質をいう。かかるアルカリ可溶性樹脂の
具体例としては、例えば(メタ)アクリル系樹脂、ヒド
ロキシスチレン樹脂、ノボラック樹脂、ポリエステル樹
脂などを挙げることができる。このようなアルカリ可溶
性樹脂のうち、特に好ましいものとしては、下記のモノ
マー(イ)とモノマー(ハ)との共重合体、モノマー
(イ)、モノマー(ロ)およびモノマー(ハ)の共重合
体などのアクリル樹脂を挙げることができる。
【0015】モノマー(イ):カルボキシル基含有モノ
マー類 アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケ
イ皮酸、コハク酸モノ(2−(メタ)アクリロイロキシ
エチル)、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ
(メタ)アクリレートなど。 モノマー(ロ):OH含有モノマー類 (メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸
3−ヒドロキシプロピルなどの水酸基含有モノマー類;
o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p
−ヒドロキシスチレンなどのフェノール性水酸基含有モ
ノマー類など。 モノマー(ハ):その他の共重合可能なモノマー類 (メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル
酸n−ラウリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メ
タ)アクリレートなどのモノマー(イ)以外の(メタ)
アクリル酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレン
などの芳香族ビニル系モノマー類;ブタジエン、イソプ
レンなどの共役ジエン類;ポリスチレン、ポリ(メタ)
アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポ
リ(メタ)アクリル酸ベンジル等のポリマー鎖の一方の
末端に(メタ)アクリロイル基などの重合性不飽和基を
有するマクロモノマー類:
【0016】上記モノマー(イ)とモノマー(ハ)との
共重合体や、モノマー(イ)、モノマー(ロ)およびモ
ノマー(ハ)の共重合体は、モノマー(イ)および/ま
たはモノマー(ロ)のフェノール性水酸基含有モノマー
に由来する共重合成分の存在により、アルカリ可溶性を
有するものとなる。中でもモノマー(イ)、モノマー
(ロ)およびモノマー(ハ)の共重合体は、(A)無機
粒子の分散安定性や後述するアルカリ現像液への溶解性
の観点から特に好ましい。この共重合体におけるモノマ
ー(イ)に由来する共重合成分の含有率は、好ましくは
1〜50質量%、特に好ましくは5〜30質量%であ
り、モノマー(ロ)に由来する共重合成分の含有率は、
好ましくは1〜50質量%、特に好ましくは5〜30質
量%である。また、モノマー(ロ)成分としては、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリ
ル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−
ヒドロキシプロピルなどの水酸基含有モノマー類が好ま
しい。
【0017】無機粒子含有感光性組成物を構成するアル
カリ可溶性樹脂の分子量としては、GPCによるポリス
チレン換算の重量平均分子量(以下、単に「重量平均分
子量(Mw)」ともいう)として、5,000〜5,0
00,000であることが好ましく、さらに好ましくは
10,000〜300,000とされる。無機粒子含有
感光性組成物におけるアルカリ可溶性樹脂の含有割合と
しては、無機粒子100質量部に対して、通常1〜50
0質量部とされ、好ましくは10〜200質量部とされ
る。なお、無機粒子含有感光性組成物中にアルカリ可溶
性樹脂以外の樹脂を含有してもよい。
【0018】(C)特定メタクリレート化合物 本発明の無機粒子含有感光性組成物は、1分子中に少な
くとも2つのメタクリロイル基を有する化合物を有す
る。エチレン性不飽和基として、1分子中に少なくとも
2つのメタクリロイル基を有する化合物を含有すること
により、精度の高いパターンを形成することができ、か
つ熱分解性に優れた無機粒子含有感光性組成物を提供す
ることができる。かかるメタクリレート化合物の具体例
としては、エチレングリコール、プロピレングリコール
などのアルキレングリコールのジメタクリレート類;ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなど
のポリアルキレングリコールのジメタクリレート類;両
末端ヒドロキシポリブタジエン、両末端ヒドロキシポリ
イソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトンなど
の両末端ヒドロキシル化重合体のジメタクリレート類;
グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、トリメチ
ロールアルカン、テトラメチロールアルカン、ペンタエ
リスリトール、ジペンタエリスリトールなどの3価以上
の多価アルコールのポリメタクリレート類;3価以上の
多価アルコールのポリアルキレングリコール付加物のポ
リメタクリレート類;1,4−シクロヘキサンジオー
ル、1,4−ベンゼンジオール類などの環式ポリオール
のポリメタクリレート類;ポリエステルメタクリレー
ト、エポキシメタクリレート、ウレタンメタクリレー
ト、アルキド樹脂メタクリレート、シリコーン樹脂メタ
クリレート、スピラン樹脂メタクリレート等のオリゴメ
タクリレート類などを挙げることができる。これらのう
ち、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの
アルキレングリコールのジメタクリレート類;ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリ
アルキレングリコールのジメタクリレート類;グリセリ
ン、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールア
ルカン、テトラメチロールアルカン、ペンタエリスリト
ール、ジペンタエリスリトールなどの3価以上の多価ア
ルコールのポリメタクリレート類;3価以上の多価アル
コールのポリアルキレングリコール付加物のポリメタク
リレート類が好ましく、エチレングリコールジメタクリ
レート、プロピレングリコールジメタクリレート、ポリ
エチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレン
グリコールジメタクリレート、グリセリンジメタクリレ
ート、グリセリントリメタクリレート、トリメチロール
プロパントリメタクリレート、ジトリメチロールプロパ
ンテトラメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメ
タクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレ
ート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレートお
よびジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートがよ
り好ましく、トリメチロールプロパントリメタクリレー
トが特に好ましい。これらの特定メタクリレート化合物
は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用すること
ができる。本発明の無機粒子含有感光性組成物には、特
定メタクリレート化合物と併用してその他のエチレン性
不飽和基含有化合物を用いることもできる。その他のエ
チレン性不飽和基含有化合物としては、後述する光重合
開始剤により、ラジカル重合反応し得る化合物である限
り特に限定はされないが、例えば、前述したメタクリレ
ート化合物におけるメタクリロイル基をアクリロイル基
に変えた化合物、前述した結着樹脂を構成するモノマー
(イ)、(ロ)および(ハ)に示された化合物などを挙
げることができる。これらの特定メタクリレート化合物
およびその他のエチレン性不飽和基含有化合物の分子量
としては、特に限定されないが、通常、分子量が5,0
00以下である。特定メタクリレート化合物の使用量と
しては、アルカリ可溶性樹脂100質量部に対して、通
常、20〜500質量部、より好ましくは、40〜25
0質量部である。また、その他のエチレン性不飽和化合
物の使用量としては、アルカリ可溶性樹脂100質量部
に対して、通常、100質量部以下である。
【0019】(D)光重合開始剤 無機粒子含有感光性組成物を構成する光重合開始剤とし
ては、後述する露光工程においてラジカルを発生し、前
述したエチレン性不飽和基含有化合物の重合反応を開始
せしめる化合物である限り特に限定はされない。かかる
光重合開始剤の具体例としては、ベンジル、ベンゾイ
ン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、4,4’−ビス
ジエチルアミノベンゾフェノン、カンファーキノン、2
−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1
−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノ
ン、2−メチル−〔4’−(メチルチオ)フェニル〕−
2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2
−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)
−ブタン−1−オン、2,4−ジエチルチオキサント
ン、イソプロピルチオキサントンなどのカルボニル化合
物;ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,
4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス
(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホス
フィンオキサイドなどのホスフィンオキサイド化合物;
アゾイソブチロニトリル、4−アジドベンズアルデヒド
などのアゾ化合物あるいはアジド化合物;メルカプタン
ジスルフィドなどの有機硫黄化合物;ベンゾイルパーオ
キシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、tert
−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオ
キシド、パラメタンハイドロパーオキシドなどの有機パ
ーオキシド;2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−
(2’−クロロフェニル)−1,3,5−トリアジン、
2−〔2−(2−フラニル)エチレニル〕−4,6−ビ
ス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、な
どのトリハロメタン類;2,2’−ビス(2−クロロフ
ェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル1,
2’−ビイミダゾールなどのイミダゾール二量体などを
挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組
み合わせて使用することができる。また、増感剤、増感
助剤、水素供与体、連鎖移動剤を併用してもよい。光重
合開始剤の含有割合としては、前記アルカリ可溶性樹脂
とエチレン性不飽和基含有化合物の合計量100質量部
に対して、通常、0.1〜100質量部とされ、好まし
くは1〜50質量部である。
【0020】(E)溶剤 無機粒子含有感光性組成物には、通常、溶剤が含有され
る。上記溶剤としては、(A)無機粒子との親和性、お
よびその他の有機成分の溶解性が良好で、無機粒子含有
感光性組成物に適度な粘性を付与することができ、乾燥
されることによって容易に蒸発除去できるものであるこ
とが好ましい。かかる溶剤の具体例としては、ジエチル
ケトン、メチルブチルケトン、ジプロピルケトン、シク
ロヘキサノンなどのケトン類;n−ペンタノール、4−
メチル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、ジア
セトンアルコールなどのアルコール類;エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノエチルエーテルなどのエーテル系アルコ
ール類;酢酸−n−ブチル、酢酸アミルなどの飽和脂肪
族モノカルボン酸アルキルエステル類;乳酸エチル、乳
酸−n−ブチルなどの乳酸エステル類;メチルセロソル
ブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−
3−エトキシプロピオネートなどのエーテル系エステル
類などを例示することができ、これらは、単独でまたは
2種以上を組み合わせて使用することができる。無機粒
子含有感光性組成物における溶剤の含有割合としては、
良好な無機粒子含有感光性樹脂層の形成性能(流動性ま
たは可塑性)が得られる範囲内において適宜選択するこ
とができるが、通常、(A)無機粒子100質量部に対
して、1〜10,000質量部であり、好ましくは10
〜1,000質量部とされる。
【0021】(F)各種添加剤 無機粒子含有感光性組成物には、上記(A)〜(E)の
成分のほかに、可塑剤、接着助剤、分散剤、保存安定
剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング
剤、現像促進剤などの各種添加剤が任意成分として含有
されていてもよい。 可塑剤 可塑剤は、形成される無機粒子含有感光性樹脂層に良好
な可撓性と燃焼性とを発現させるために添加される。具
体的には、下記式(1)または(2)で表される化合物
が、熱により容易に分解除去され、得られる各種部材の
性能に悪影響を及ぼさないため、好ましく用いられる。
【0022】
【化1】
【0023】(式中、R1 およびR4 は、それぞれ、同
一または異なる炭素数1〜30のアルキル基を示し、R
2 およびR3 は、それぞれ、同一または異なるメチレン
基または炭素数2〜30のアルキレン基を示し、sは0
〜5の数であり、tは1〜10の数である。)
【0024】
【化2】
【0025】(式中、R5 は炭素数1〜30のアルキル
基またはアルケニル基を示す。)
【0026】上記式(1)において、R1 またはR4
示されるアルキル基、並びにR2 またはR3 で示される
アルキレン基は、直鎖状であっても分岐状であってもよ
く、また、飽和基であっても不飽和基であってもよい。
1 またはR4 で示されるアルキル基の炭素数は、1〜
30とされ、好ましくは2〜20、さらに好ましくは4
〜10とされる。当該アルキル基の炭素数が30を超え
る場合には、溶剤に対する可塑剤の溶解性が低下し、フ
ィルムの良好な可撓性が得られない場合がある。
【0027】上記式(1)で示される化合物の具体例と
しては、ジブチルアジペート、ジイソブチルアジペー
ト、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジ−2−エチ
ルヘキシルアゼレート、ジブチルセバケート、ジブチル
ジグリコールアジペートなどが挙げられる。好ましく
は、nが2〜6で表される化合物である。
【0028】上記式(2)において、R5 で示されるア
ルキル基およびアルケニル基は、直鎖状であっても分岐
状であってもよく、また、飽和基であっても不飽和基で
あってもよい。R5 で示されるアルキル基またはアルケ
ニル基の炭素数は、1〜30とされ、好ましくは2〜2
0、さらに好ましくは10〜18とされる。上記式
(2)で示される化合物の具体例としては、プロピレン
グリコールモノラウレート、プロピレングリコールモノ
オレートなどが挙げられる。
【0029】無機粒子含有感光性組成物における可塑剤
の含有割合としては、無機粒子100重量部に対して、
0.1〜20重量部であることが好ましく、さらに好ま
しくは0.5〜10重量部とされる。
【0030】接着助剤 接着助剤としては、下記式(3)で表される化合物など
のシランカップリング剤〔飽和アルキル基含有(アルキ
ル)アルコキシシラン〕が好適に用いられる。
【0031】
【化3】
【0032】(式中、pは3〜20の整数、mは1〜3
の整数、nは1〜3の整数、aは1〜3の整数であ
る。)
【0033】上記式(3)において、飽和アルキル基の
炭素数を示すpは3〜20の整数とされ、好ましくは4
〜16の整数とされる。
【0034】上記式(3)で表されるシランカップリン
グ剤の具体例としては、n−プロピルジメチルメトキシ
シラン、n−ブチルジメチルメトキシシラン、n−デシ
ルジメチルメトキシシラン、n−ヘキサデシルジメチル
メトキシシラン、n−イコサンジメチルメトキシシラン
などの飽和アルキルジメチルメトキシシラン類(a=
1,m=1,n=1);n−プロピルジエチルメトキシ
シラン、n−ブチルジエチルメトキシシラン、n−デシ
ルジエチルメトキシシラン、n−ヘキサデシルジエチル
メトキシシラン、n−イコサンジエチルメトキシシラン
などの飽和アルキルジエチルメトキシシラン類(a=
1,m=1,n=2);n−ブチルジプロピルメトキシ
シラン、n−デシルジプロピルメトキシシラン、n−ヘ
キサデシルジプロピルメトキシシラン、n−イコサンジ
プロピルメトキシシランなどの飽和アルキルジプロピル
メトキシシラン類(a=1,m=1,n=3);n−プ
ロピルジメチルエトキシシラン、n−ブチルジメチルエ
トキシシラン、n−デシルジメチルエトキシシラン、n
−ヘキサデシルジメチルエトキシシラン、n−イコサン
ジメチルエトキシシランなどの飽和アルキルジメチルエ
トキシシラン類(a=1,m=2,n=1);n−プロ
ピルジエチルエトキシシラン、n−ブチルジエチルエト
キシシラン、n−デシルジエチルエトキシシラン、n−
ヘキサデシルジエチルエトキシシラン、n−イコサンジ
エチルエトキシシランなどの飽和アルキルジエチルエト
キシシラン類(a=1,m=2,n=2);n−ブチル
ジプロピルエトキシシラン、n−デシルジプロピルエト
キシシラン、n−ヘキサデシルジプロピルエトキシシラ
ン、n−イコサンジプロピルエトキシシランなどの飽和
アルキルジプロピルエトキシシラン類(a=1,m=
2,n=3);n−プロピルジメチルプロポキシシラ
ン、n−ブチルジメチルプロポキシシラン、n−デシル
ジメチルプロポキシシラン、n−ヘキサデシルジメチル
プロポキシシラン、n−イコサンジメチルプロポキシシ
ランなどの飽和アルキルジメチルプロポキシシラン類
(a=1,m=3,n=1);n−プロピルジエチルプ
ロポキシシラン、n−ブチルジエチルプロポキシシラ
ン、n−デシルジエチルプロポキシシラン、n−ヘキサ
デシルジエチルプロポキシシラン、n−イコサンジエチ
ルプロポキシシランなどの飽和アルキルジエチルプロポ
キシシラン類(a=1,m=3,n=2);n−ブチル
ジプロピルプロポキシシラン、n−デシルジプロピルプ
ロポキシシラン、n−ヘキサデシルジプロピルプロポキ
シシラン、n−イコサンジプロピルプロポキシシランな
どの飽和アルキルジプロピルプロポキシシラン類(a=
1,m=3,n=3);
【0035】n−プロピルメチルジメトキシシラン、n
−ブチルメチルジメトキシシラン、n−デシルメチルジ
メトキシシラン、n−ヘキサデシルメチルジメトキシシ
ラン、n−イコサンメチルジメトキシシランなどの飽和
アルキルメチルジメトキシシラン類(a=2,m=1,
n=1);n−プロピルエチルジメトキシシラン、n−
ブチルエチルジメトキシシラン、n−デシルエチルジメ
トキシシラン、n−ヘキサデシルエチルジメトキシシラ
ン、n−イコサンエチルジメトキシシランなどの飽和ア
ルキルエチルジメトキシシラン類(a=2,m=1,n
=2);n−ブチルプロピルジメトキシシラン、n−デ
シルプロピルジメトキシシラン、n−ヘキサデシルプロ
ピルジメトキシシラン、n−イコサンプロピルジメトキ
シシランなどの飽和アルキルプロピルジメトキシシラン
類(a=2,m=1,n=3) n−プロピルメチルジエトキシシラン、n−ブチルメチ
ルジエトキシシラン、n−デシルメチルジエトキシシラ
ン、n−ヘキサデシルメチルジエトキシシラン、n−イ
コサンメチルジエトキシシランなどの飽和アルキルメチ
ルジエトキシシラン類(a=2,m=2,n=1);n
−プロピルエチルジエトキシシラン、n−ブチルエチル
ジエトキシシラン、n−デシルエチルジエトキシシラ
ン、n−ヘキサデシルエチルジエトキシシラン、n−イ
コサンエチルジエトキシシランなどの飽和アルキルエチ
ルジエトキシシラン類(a=2,m=2,n=2);n
−ブチルプロピルジエトキシシラン、n−デシルプロピ
ルジエトキシシラン、n−ヘキサデシルプロピルジエト
キシシラン、n−イコサンプロピルジエトキシシランな
どの飽和アルキルプロピルジエトキシシラン類(a=
2,m=2,n=3);n−プロピルメチルジプロポキ
シシラン、n−ブチルメチルジプロポキシシラン、n−
デシルメチルジプロポキシシラン、n−ヘキサデシルメ
チルジプロポキシシラン、n−イコサンメチルジプロポ
キシシランなどの飽和アルキルメチルジプロポキシシラ
ン類 (a=2,m=3,n=1);n−プロピルエチ
ルジプロポキシシラン、n−ブチルエチルジプロポキシ
シラン、n−デシルエチルジプロポキシシラン、n−ヘ
キサデシルエチルジプロポキシシラン、n−イコサンエ
チルジプロポキシシランなどの飽和アルキルエチルジプ
ロポキシシラン類 (a=2,m=3,n=2);n−
ブチルプロピルジプロポキシシラン、n−デシルプロピ
ルジプロポキシシラン、n−ヘキサデシルプロピルジプ
ロポキシシラン、n−イコサンプロピルジプロポキシシ
ランなどの飽和アルキルプロピルジプロポキシシラン類
(a=2,m=3,n=3);
【0036】n−プロピルトリメトキシシラン、n−ブ
チルトリメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラ
ン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−イコサ
ントリメトキシシランなどの飽和アルキルトリメトキシ
シラン類(a=3,m=1);n−プロピルトリエトキ
シシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−デシル
トリエトキシシラン、n−ヘキサデシルトリエトキシシ
ラン、n−イコサントリエトキシシランなどの飽和アル
キルトリエトキシシラン類(a=3,m=2);n−プ
ロピルトリプロポキシシラン、n−ブチルトリプロポキ
シシラン、n−デシルトリプロポキシシラン、n−ヘキ
サデシルトリプロポキシシラン、n−イコサントリプロ
ポキシシランなどの飽和アルキルトリプロポキシシラン
類(a=3,m=3)などを挙げることができ、これら
は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用すること
ができる。
【0037】これらのうち、n−ブチルトリメトキシシ
ラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシ
ルトリメトキシシラン、n−デシルジメチルメトキシシ
ラン、n−ヘキサデシルジメチルメトキシシラン、n−
ブチルトリエトキシシラン、n−デシルトリエトキシシ
ラン、n−ヘキサデシルトリエトキシシラン、n−デシ
ルエチルジエトキシシラン、n−ヘキサデシルエチルジ
エトキシシラン、n−ブチルトリプロポキシシラン、n
−デシルトリプロポキシシラン、n−ヘキサデシルトリ
プロポキシシランなどが特に好ましい。
【0038】無機粒子含有感光性組成物における接着助
剤の含有割合としては、無機粒子100重量部に対し
て、0.001〜10重量部であることが好ましく、さ
らに好ましくは0.001〜5重量部とされる。
【0039】分散剤 無機粒子の分散剤としては、脂肪酸が好ましく用いられ
る。特に、炭素数8〜30の脂肪酸が好ましい。上記脂
肪酸の好ましい具体例としては、オクタン酸、ウンデシ
ル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ペン
タデカン酸、ステアリン酸、アラキン酸等の飽和脂肪
酸;エライジン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン
酸、アラキドン酸などの不飽和脂肪酸を挙げることがで
き、これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使
用することができる。
【0040】無機粒子含有感光性組成物における分散剤
の含有割合としては、無機粒子100重量部に対して、
0.01〜20重量部であることが好ましく、さらに好
ましくは0.1〜10重量部とされる。本発明の無機粒
子含有感光性組成物は、(A)無機粒子、(B)アルカ
リ可溶性樹脂、(C)特定メタクリレート化合物、
(D)光重合開始剤、(E)溶剤および必要に応じて
(F)各種添加剤を、ロール混練機、ミキサー、ホモミ
キサー、ボールミル、ビーズミルなどの混練機を用いて
混練することにより調製することができる。上記のよう
にして調製される無機粒子含有感光性組成物は、塗布に
適した流動性を有するペースト状の組成物であり、その
粘度は、通常10〜100,000mPa・s-1とさ
れ、好ましくは50〜10,000mPa・s-1、より
好ましくは100〜5,000mPa・s-1とされる。
本発明の組成物は、以下に詳述する本発明の感光性フィ
ルムを製造するために特に好適に使用することができ
る。 <感光性フィルム>本発明の感光性フィルムは、通常、
支持フィルムと、この上に形成された無機粒子含有感光
性樹脂層とを有してなり、当該無機粒子含有感光性樹脂
層の表面に保護フィルムが設けられていてもよい。
【0041】<支持フィルムおよび保護フィルム>本発
明の感光性フィルムを構成する支持フィルムは、耐熱性
および耐溶剤性を有すると共に可撓性を有する樹脂フィ
ルムであることが好ましい。支持フィルムが可撓性を有
することにより、ロールコーター等によってペースト状
組成物を塗布することによって無機粒子含有感光性樹脂
層を形成することができ、感光性フィルムをロール状に
巻回した状態で保存し、供給することができる。支持フ
ィルムを形成する樹脂としては、例えばポリエチレンテ
レフタレート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン、ポリイミド、ポリビニルアルコ
ール、ポリフロロエチレンなどの含フッ素樹脂、ナイロ
ン、セルロースなどを挙げることができる。支持フィル
ムの厚さとしては、例えば20〜100μmとされる。
支持フィルムの表面には離型処理が施されていてもよ
い。これにより、後述のパターンの形成工程において、
支持フィルムの剥離操作を容易に行うことができる。な
お、保護フィルムについても、支持フィルムと同様のも
のを用いることができる。また、保護フィルムの表面に
は好ましくは離型処理が施され、保護フィルム/無機粒
子含有感光性樹脂層間の剥離強度が、支持フィルム/無
機粒子含有感光性樹脂層間の剥離強度よりも小さいこと
が必要である。本発明の感光性フィルムは、本発明の無
機粒子含有感光性組成物を支持フィルム上に塗布し、塗
膜を乾燥して溶剤の一部又は全部を除去して無機粒子含
有感光性樹脂層を形成し、通常、当該無機粒子含有感光
性樹脂層上に保護フィルムを設ける(圧着する)ことに
より製造することができる。
【0042】無機粒子含有感光性組成物を支持フィルム
上に塗布し、無機粒子含有感光性樹脂層を得る方法とし
ては、膜厚の均一性に優れた膜厚の大きい(例えば1μ
m以上)塗膜を効率よく形成することができるものであ
ることが好ましく、具体的には、ロールコーターによる
塗布方法、ブレードコーターによる塗布方法、スリット
コーターによる塗布方法、カーテンコーターによる塗布
方法、ワイヤーコーターによる塗布方法などを好ましい
ものとして挙げることができる。塗膜の乾燥条件として
は、50〜150℃で0.5〜30分間程度とされ、乾
燥後における溶剤の残存割合(無機粒子含有感光性樹脂
層中の含有率)は、通常、2質量%以下とされる。上記
のようにして支持フィルム上に形成される無機粒子含有
感光性樹脂層の膜厚としては、無機粒子の含有率、部材
の種類やサイズなどにより、適宜選択することができ
る。
【0043】部材の形成方法 本発明の無機粒子含有感光性組成物および感光性フィル
ムに関し、は、プラズマディスプレイパネルの各表示セ
ルを構成する誘電体、電極、抵抗体、蛍光体、隔壁、カ
ラーフィルターおよびブラックマトリクスの形成におい
て、有機成分の熱分解性に優れ、精度の高いパターンを
形成するために好適に使用することができる。本発明の
感光性フィルムを用いた部材の形成方法においては、少
なくとも〔1〕無機粒子含有感光性樹脂層の転写工程、
〔2〕無機粒子含有感光性樹脂層の露光工程、〔3〕無
機粒子含有感光性樹脂層の現像工程および〔4〕無機粒
子含有感光性樹脂層パターンの焼成工程の各工程を有す
る。 〔1〕無機粒子含有感光性樹脂層の転写工程 転写工程では、本発明の感光性フィルムを使用し、当該
感光性フィルムを構成する無機粒子含有感光性樹脂層を
基板上に転写する。基板材料としては、例えばガラス、
シリコーン、アルミナなどからなる板状部材が用いら
れ、PDP用にはガラス基板が用いられる。この板状部
材の表面に予め所望のパターンを形成したものを用いて
も差し支えない。基板表面に対しては、必要に応じて、
シランカップリング剤などによる薬品処理;プラズマ処
理;イオンプレーティング法、スパッタリング法、気相
反応法、真空蒸着法などによる薄膜形成処理のような適
宜の前処理を施していてもよい。転写工程の一例を示せ
ば以下のとおりである。必要に応じて設けられる感光性
フィルムの保護フィルムを剥離した後、基板上に、無機
粒子含有感光性樹脂層の表面が当接されるように感光性
フィルムを重ね合わせ、この感光性フィルムを加熱ロー
ラなどにより熱圧着する。これにより、基板上に無機粒
子含有感光性樹脂層が転写されて密着した状態となる。
ここで、転写条件としては、例えば、加熱ローラの表面
温度が20〜140℃、加熱ローラによるロール圧が1
〜5kg/cm2 、加熱ローラの移動速度が0.1〜1
0.0m/分を示すことができる。また、基板は予熱さ
れていてもよく、予熱温度としては例えば40〜100
℃とすることができる。また、本発明の感光性フィルム
から形成された無機粒子含有感光性樹脂層の上に、無機
粒子を含有しない、感光性樹脂層(レジスト層)がさら
に設けられても良い。この感光性樹脂層は、通常、後述
する現像工程・焼成工程においてパターン上から消失す
る。さらに、本発明の無機粒子含有感光性樹脂組成物か
ら得られる樹脂層以外の無機粒子含有樹脂層が、設けら
れてもよい。当該無機粒子含有樹脂層は、感光性であっ
ても非感光性であってもよい。
【0044】〔2〕無機粒子含有感光性樹脂層の露光工
程 露光工程においては、無機粒子含有感光性樹脂層の表面
に、露光用マスクを介して、放射線を選択的照射(露
光)して、無機粒子含有感光性樹脂層のパターンの潜像
を形成する。なお、無機粒子含有感光性樹脂層上の支持
フィルムは露光工程の前に剥離除去してもよく、また、
露光工程の後、後述する現像工程の前に剥離除去しても
よい。感度上昇の観点から、無機粒子含有感光性樹脂層
上の支持フィルムは露光工程の後、後述する現像工程の
前に剥離除去することが好ましい。また、前述したレジ
スト層を設ける場合には、レジスト層の表面に露光用マ
スクを介して放射線を照射する。露光工程において放射
線を選択的照射(露光)される放射線としては、可視光
線、紫外線、遠紫外線、電子線あるいはX線等を含むも
のであり、好ましくは可視光線、紫外線および遠紫外線
が用いられ、さらに好ましくは紫外線が用いられる。露
光用マスクの露光パターンは目的によって異なるが、例
えば、10〜500μm幅のストライプが用いられる。
放射線照射装置としては、フォトリソグラフィー法で使
用されている紫外線照射装置、半導体および液晶表示装
置を製造する際に使用されている露光装置など特に限定
されるものではない。
【0045】〔3〕無機粒子含有感光性樹脂層の現像工
程 現像工程においては、露光された無機粒子含有感光性樹
脂層を現像処理することにより、無機粒子含有感光性樹
脂層のパターン(潜像)を顕在化させる。無機粒子含有
感光性樹脂層の現像工程で使用される現像液としては、
アルカリ現像液を使用することができる。これにより、
無機粒子含有感光性樹脂層に含有されるアルカリ可溶性
樹脂を容易に溶解除去することができる。なお、無機粒
子含有感光性樹脂層に含有される無機粒子は、アルカリ
可溶性樹脂により均一に分散されているため、バインダ
ーであるアルカリ可溶性樹脂を溶解させ、洗浄すること
により、無機粒子も同時に除去される。アルカリ現像液
の有効成分としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、リン酸水素ナトリウム、リ
ン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン
酸水素二ナトリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン
酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、ケイ酸リ
チウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸リチ
ウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸リチウ
ム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、アンモニアな
どの無機アルカリ性化合物;テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウ
ムヒドロキシド、モノメチルアミン、ジメチルアミン、
トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイ
ソプロピルアミン、エタノールアミンなどの有機アルカ
リ性化合物などを挙げることができる。
【0046】無機粒子含有感光性樹脂層の現像工程で使
用されるアルカリ現像液は、前記アルカリ性化合物の1
種または2種以上を水などに溶解させることにより調製
することができる。ここに、アルカリ性現像液における
アルカリ性化合物の濃度は、通常0.001〜10質量
%とされ、好ましくは0.01〜5質量%とされる。ア
ルカリ現像液には、ノニオン系界面活性剤や有機溶剤な
どの添加剤が含有されていてもよい。なお、アルカリ現
像液による現像処理がなされた後は、通常、水洗処理が
施される。また、必要に応じて現像処理後に無機粒子含
有感光性樹脂層パターン側面および基板露出部に残存す
る不要分を擦り取る工程を含んでもよい。ここに、現像
処理条件としては、現像液の種類・組成・濃度、現像時
間、現像温度、現像方法(例えば浸漬法、揺動法、シャ
ワー法、スプレー法、パドル法)、現像装置などを適宜
選択することができる。この現像工程により、無機粒子
含有感光性樹脂層残留部と、無機粒子含有感光性樹脂層
除去部とから構成される無機粒子含有感光性樹脂層パタ
ーン(露光用マスクに対応するパターン)が形成され
る。
【0047】〔4〕無機粒子含有感光性樹脂層パターン
の焼成工程 この工程においては、無機粒子含有感光性樹脂層パター
ンを焼成処理して、部材を形成する。これにより、無機
粒子含有感光性樹脂層残留部中の有機物質が焼失して、
基板の表面に部材を得ることができる。ここに、焼成処
理の温度としては、樹脂層残留部中の有機物質が焼失さ
れる温度であることが必要であり、通常、大気中、40
0〜600℃とされる。また、焼成時間は、通常10〜
90分間とされる。なお、無機粒子含有感光性樹脂層パ
ターンの焼成工程は、製造効率向上の観点から、目的と
する部材の性能を著しく損なわない限り、他の部材の焼
成工程と同時に行われることが好ましい。
【0048】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。な
お、以下において「部」は「質量部」を示す。また、重
量平均分子量(Mw)は、東ソー株式会社製ゲルパーミ
ィエーションクロマトグラフィー(GPC)(商品名H
LC−802A)により測定したポリスチレン換算の平
均分子量である。
【0049】<実施例1> (1)無機粒子含有感光性組成物の調製: (A)無機粒子として、平均粒径0.5μmのCr−C
u複合酸化物粒子(粒状)60部、平均粒径1μmのP
bO−B23 −SiO2 系低融点ガラスフリット(不
定形、軟化点500℃)40部、(B)アルカリ可溶性
樹脂として、メタクリル酸n−ブチル/メタクリル酸3
−ヒドロキシプロピル/メタクリル酸=60/20/2
0(質量%)共重合体(Mw=100,000)40
部、(C)特定メタクリレート化合物として、トリメチ
ロールプロパントリメタクリレート40部、(D)光重
合開始剤として、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−
1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン
5部、(E)溶剤として、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート150部および(F)分散剤と
して、オレイン酸1部をビーズミルで混練りした後、ス
テンレスメッシュ(500メッシュ、25μm径)でフ
ィルタリングすることにより、無機粒子含有感光性組成
物を調製した。
【0050】(2)感光性フィルムの作製:下記
(イ)、(ロ)の操作により、支持フィルム、無機粒子
含有感光性樹脂層、保護フィルムが順に積層されてなる
本発明の無機粒子含有フィルムを作製した。 (イ)無機粒子含有感光性組成物をPETフィルムより
なる支持フィルム(幅200mm、長さ30m、厚さ3
8μm)上にブレードコーターを用いて塗布し、塗膜を
100℃で5分間乾燥して溶剤を完全に除去し、平均膜
厚15μmの無機粒子含有感光性樹脂層を支持フィルム
上に形成した。 (ロ)上記(イ)で形成した無機粒子含有感光性樹脂層
上に予め離型処理したPETフィルムよりなる保護フィ
ルムを熱圧着し、支持フィルム、無機粒子含有感光性樹
脂層、保護フィルムが順に積層された感光性フィルムを
作製した。
【0051】(3)部材の形成 無機粒子含有感光性樹脂層の転写工程:感光性フィルム
より保護フィルムを剥離除去した後、6インチパネル用
のガラス基板の表面に、無機粒子含有感光性樹脂層の表
面が当接されるよう感光性フィルムを重ね合わせ、この
感光性フィルムを加熱ローラにより熱圧着した。ここ
で、圧着条件としては、加熱ローラの表面温度を120
℃、ロール圧を4kg/cm2 、加熱ローラの移動速度
を0.5m/分とした。これにより、ガラス基板の表面
に無機粒子含有感光性樹脂層が転写されて密着した状態
となった。
【0052】無機粒子含有感光性樹脂層の露光工程・現
像工程:無機粒子含有感光性樹脂層に対して、露光用マ
スク(400μm幅のストライプパターン)を介して、
超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)
を照射した。ここに、照射量は400mJ/cm2とし
た。露光工程の終了後、無機粒子含有感光性樹脂層より
支持フィルムを剥離除去した後、露光処理された無機粒
子含有感光性樹脂層に対して、0.4質量%の炭酸ナト
リウム水溶液(30℃)を現像液とするシャワー法によ
る現像処理を1分かけて行った。次いで超純水による水
洗処理を行い、これにより、紫外線が照射されていない
未硬化の無機粒子含有感光性樹脂層を除去し、無機粒子
含有感光性樹脂層パターンを形成した。
【0053】誘電体ペーストの印刷工程:無機粒子含有
感光性樹脂パターンが形成されたガラス基板上に、誘電
体ペースト(旭硝子株式会社製YPT030)をスクリ
ーン印刷した後、100℃で5分間乾燥を行い、平均膜
厚30μmの誘電体ペースト膜を形成した。
【0054】無機粒子含有感光性樹脂層パターンおよび
誘電体ペースト膜の焼成工程:無機粒子含有感光性樹脂
層パターン上に誘電体ペースト膜が形成されたガラス基
板を焼成炉内で580℃の温度雰囲気下で30分間にわ
たり焼成処理を行った。これにより、ガラス基板の表面
にブラックマトリックスパターンおよび誘電体層が形成
されてなるパネル材料が得られた。得られたパネル材料
におけるブラックマトリックスパターン上の誘電体層に
ついて、光学顕微鏡観察を行ったところ、誘電体層に直
径20μm以上の気泡は観測されなかった。
【0055】<実施例2> (C)特定メタクリレート化合物として、トリプロピレ
ングリコールジメタクリレート40部を用いたこと以外
は実施例1と同様にして、無機粒子含有感光性組成物を
調製した。当該無機粒子含有感光性組成物を用いたこと
以外は実施例1と同様にして、感光性フィルムを作製し
た。当該感光性フィルムを用いたこと以外は実施例1と
同様にして、無機粒子含有感光性樹脂層の転写工程およ
び無機粒子含有感光性樹脂層の露光工程・現像工程を行
い、無機粒子含有感光性樹脂層パターンを形成した。次
いで、実施例1と同様にして、誘電体ペーストの印刷工
程ならびに無機粒子含有感光性樹脂層パターンおよび誘
電体ペースト膜の焼成工程を行い、これにより、ガラス
基板の表面にブラックマトリックスパターンおよび誘電
体層が形成されてなるパネル材料が得られた。得られた
パネル材料におけるブラックマトリックスパターン上の
誘電体層について、光学顕微鏡観察を行ったところ、誘
電体層に直径20μm以上の気泡は観測されなかった。
【0056】<実施例3> (A)無機粒子として、Ag粒子(粒状)95部、平均
粒径3μmのBi2 3 −ZnO−B23 −SiO2
−Al23 系低融点ガラスフリット(不定形、軟化点
520℃)5部を用いたこと以外は実施例1と同様にし
て、無機粒子含有感光性組成物を調製した。当該無機粒
子含有感光性組成物を用いたこと以外は実施例1と同様
にして、感光性フィルムを作製した。当該感光性フィル
ムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、無機粒子
含有感光性樹脂層の転写工程および無機粒子含有感光性
樹脂層の露光工程・現像工程を行い、無機粒子含有感光
性樹脂層パターンを形成した。次いで、実施例1と同様
にして、誘電体ペーストの印刷工程ならびに無機粒子含
有感光性樹脂層パターンおよび誘電体ペースト膜の焼成
工程を行い、これにより、ガラス基板の表面に電極パタ
ーンおよび誘電体層が形成されてなるパネル材料が得ら
れた。得られたパネル材料における電極パターン上の誘
電体層について、光学顕微鏡観察を行ったところ、誘電
体層に直径20μm以上の気泡は観測されなかった。
【0057】<比較例1> (C)特定メタクリレート化合物の代わりに、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート40部を用いたこと以
外は実施例1と同様にして、無機粒子含有感光性組成物
を調製した。当該無機粒子含有感光性組成物を用いたこ
と以外は実施例1と同様にして、感光性フィルムを作製
した。当該感光性フィルムを用いたこと以外は実施例1
と同様にして、無機粒子含有感光性樹脂層の転写工程お
よび無機粒子含有感光性樹脂層の露光工程・現像工程を
行い、無機粒子含有感光性樹脂層パターンを形成した。
次いで、実施例1と同様にして、誘電体ペーストの印刷
工程ならびに無機粒子含有感光性樹脂層パターンおよび
誘電体ペースト膜の焼成工程を行い、これにより、ガラ
ス基板の表面にブラックマトリックスパターンおよび誘
電体層が形成されてなるパネル材料が得られた。得られ
たパネル材料におけるブラックマトリックスパターン上
の誘電体層について、光学顕微鏡観察を行ったところ、
誘電体層に直径20μm以上の気泡が多数観測された。
【0058】<比較例2> (C)特定メタクリレート化合物の代わりに、トリプロ
ピレングリコールジアクリレート40部を用いたこと以
外は実施例1と同様にして、無機粒子含有感光性組成物
を調製した。当該無機粒子含有感光性組成物を用いたこ
と以外は実施例1と同様にして、感光性フィルムを作製
した。当該感光性フィルムを用いたこと以外は実施例1
と同様にして、無機粒子含有感光性樹脂層の転写工程お
よび無機粒子含有感光性樹脂層の露光工程・現像工程を
行い、無機粒子含有感光性樹脂層パターンを形成した。
次いで、実施例1と同様にして、誘電体ペーストの印刷
工程ならびに無機粒子含有感光性樹脂層パターンおよび
誘電体ペースト膜の焼成工程を行い、これにより、ガラ
ス基板の表面にブラックマトリックスパターンおよび誘
電体層が形成されてなるパネル材料が得られた。得られ
たパネル材料におけるブラックマトリックスパターン上
の誘電体層について、光学顕微鏡観察を行ったところ、
誘電体層に直径20μm以上の気泡が観測された。
【0059】
【発明の効果】本発明の無機粒子含有感光性組成物およ
び感光性フィルムによれば、有機成分の熱分解性に優
れ、かつ精度の高いパターンを形成することができる。
本発明の無機粒子含有感光性組成物および感光性フィル
ムは、プラズマディスプレイパネルの各表示セルを構成
する誘電体、電極、抵抗体、蛍光体、隔壁、カラーフィ
ルターおよびブラックマトリクス形成のために好適に使
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】交流型のプラズマディスプレイパネルの断面形
状を示す模式図。
【符号の説明】
1 ガラス基板(前面基板) 2 ガラス基
板(背面基板) 3 隔壁 4 透明電極 5 バス電極 6 アドレス
電極 7 蛍光体 8 誘電体層
(前面基板) 9 誘電体層(背面基板) 10 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 5/18 CEY C08J 5/18 CEY 5C027 C08K 3/00 C08K 3/00 5C040 C08L 101/12 C08L 101/12 G03F 7/027 502 G03F 7/027 502 H01J 9/02 H01J 9/02 F 11/02 11/02 B Fターム(参考) 2H025 AA02 AB11 AB13 AB20 AC01 AD01 BC13 BC43 BC82 CA00 CB42 CC08 CC20 FA29 4F071 AA32X AA33X AB17 AB26 AB27 AC10 AC19 AE06 AE17 AH12 BA02 BC01 4J002 AC112 BC051 BC121 BG011 BG041 BG051 BG061 BG071 BH021 BL011 CC041 CF001 CF192 CH052 CP162 DA026 DA036 DA076 DC006 DD006 DE096 DE146 DE156 DJ016 DK006 DL006 EE038 EE058 EH077 EK028 EK048 EQ038 ET008 EU118 EV058 EW148 FA066 FD016 FD208 4J011 PA03 PA04 PA13 PA14 PA65 PA69 PA85 PA88 PB22 PC01 QA13 QA22 QA23 QA24 QB05 QB14 QB16 SA21 SA31 SA41 SA64 SA76 SA78 SA79 SA80 SA83 SA84 UA01 4J026 AA16 AA43 AA45 AA53 AB01 BA27 BA28 BA43 BA46 BA47 BA50 GA07 5C027 AA10 5C040 FA01 FA02 GB02 GD09 GF19 GG09 GH03 JA09 KA16 MA22 MA24 MA25

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)無機粒子、(B)アルカリ可溶性樹
    脂(C)1分子中に少なくとも2つのメタクリロイル基
    を有する化合物および(D)光重合開始剤を含有するこ
    とを特徴とする、無機粒子含有感光性組成物。
  2. 【請求項2】 (C)1分子中に少なくとも2つのメタ
    クリロイル基を有する化合物として、トリメチロールプ
    ロパントリメタクリレートを用いることを特徴とする、
    請求項1記載の無機粒子含有感光性組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1乃至2記載の無機粒子含有感光
    性組成物から得られる無機粒子含有感光性樹脂層を含有
    することを特徴とする、感光性フィルム。
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