JP2001264972A - 転写フィルム - Google Patents

転写フィルム

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JP2001264972A
JP2001264972A JP2000081029A JP2000081029A JP2001264972A JP 2001264972 A JP2001264972 A JP 2001264972A JP 2000081029 A JP2000081029 A JP 2000081029A JP 2000081029 A JP2000081029 A JP 2000081029A JP 2001264972 A JP2001264972 A JP 2001264972A
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Takafumi Itano
考史 板野
Setsuko Noma
節子 野間
Takahiro Sakai
孝広 坂井
Hidetoshi Miyamoto
秀俊 宮本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピンホールや突起異物の生じない、均一性に
優れた転写フィルムを提供すること。 【解決手段】 支持フィルム上に無機粒子含有樹脂層が
形成された構造を有し、無機粒子含有樹脂層の膜厚を超
える粒径を有する無機粒子の数が、無機粒子含有樹脂層
中の全無機粒子数の10%以下であることを特徴とす
る、転写フィルムを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はピンホールや突起異
物の生じない、均一性に優れた転写フィルムに関し、さ
らに詳しくは、プラズマディスプレイパネルの各表示セ
ルを構成する誘電体層、電極、抵抗体、蛍光体、隔壁、
カラーフィルターおよびブラックマトリクスの形成にお
いて、膜欠陥やパターンの欠落が発生せず、寸法精度の
高い部材を形成するために好適に使用することができる
転写フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、平板状の蛍光表示体としてプラズ
マディスプレイが注目されている。図1は交流型のプラ
ズマディスプレイパネル(以下、「PDP」ともいう)
の断面形状を示す模式図である。同図において、1およ
び2は対向配置されたガラス基板、3は隔壁であり、ガ
ラス基板1、ガラス基板2および隔壁3によりセルが区
画形成される。4はガラス基板1に固定された透明電
極、5は透明電極の抵抗を下げる目的で、透明電極上に
形成されたバス電極、6はガラス基板2に固定されたア
ドレス電極、7はセル内に保持された蛍光体、8は透明
電極4およびバス電極5を被覆するようガラス基板1の
表面に形成された誘電体層、9はアドレス電極6を被覆
するようにガラス基板2の表面に形成された誘電体層、
10は例えば酸化マグネシウムよりなる保護膜である。
なお、直流型のPDPにおいては、通常、電極端子(陽
極端子)と電極リード(陽極リード)との間に抵抗体を
設ける。また、PDPのコントラストを向上させるため
に、赤色、緑色、青色のカラーフィルターや、通常スト
ライプ状や格子状の形状を有するブラックマトリクス
を、上記ガラス基板1と誘電体層8の間や上記誘電体層
8と保護膜10の間などに設ける場合もある。
【0003】以上のようなPDPの各種部材の形成方法
としては生産効率が高く、工程管理が簡便なことから転
写フィルムを用いる方法が有利であり、(1)無機粒子
含有樹脂層から構成される転写フィルムを転写して基板
上に膜形成し、これを焼成する方法、(2)感光性の無
機粒子含有樹脂層から構成される転写フィルムを転写し
て基板上に膜形成し、この膜にフォトマスクを介して紫
外線を照射した上で現像することにより基板上にパター
ンを残存させ、これを焼成する方法などが知られてい
る。
【0004】このような転写フィルムは、通常、支持フ
ィルム上に無機粒子含有ペーストを塗布、乾燥して無機
粒子含有樹脂層を形成した後、保護フィルムを圧着する
ことにより構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記転
写フィルムにおいては、無機粒子含有樹脂層に突起異物
が発生しやすく、また、保護フィルムを圧着する際に無
機粒子含有樹脂層にピンホールが発生しやすいという問
題があった。この結果、PDPの各種部材の形成におい
て、膜欠陥やパターン欠陥が発生しやすいという問題が
あった。
【0006】本発明は以上のような事情に基づいてなさ
れたものである。本発明の第一の目的は、ピンホールや
突起異物の生じない、均一性に優れた転写フィルムを提
供することにある。本発明の第二の目的は、プラズマデ
ィスプレイパネルの各表示セルを構成する誘電体層、電
極、抵抗体、蛍光体、隔壁、カラーフィルターおよびブ
ラックマトリクスの形成において、膜欠陥が発生せず、
寸法精度の高い部材を形成するために好適に使用するこ
とができる転写フィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の転写フィルム
は、支持フィルム上に無機粒子含有樹脂層が形成された
構造を有し、当該無機粒子含有樹脂層中に少なくとも
(A)無機粒子および(B)結着樹脂を含有し、かつ無
機粒子含有樹脂層の膜厚を超える粒径を有する無機粒子
の数が、無機粒子含有樹脂層中の全無機粒子数の10%
以下であることを特徴とする。また、本発明の転写フィ
ルムは、無機粒子含有樹脂層中に少なくとも(A)無機
粒子、(B−1)アルカリ可溶性樹脂、(C)エチレン
性不飽和基含有化合物および(D)光重合開始剤を含有
することが好ましい。さらに、本発明の転写フィルム
は、無機粒子含有樹脂層の膜厚が5〜20μmであるこ
とが好ましい。本発明の転写フィルムは、プラズマディ
スプレイパネルの誘電体層、電極、抵抗体、蛍光体、隔
壁、カラーフィルターおよびブラックマトリクスから選
ばれる少なくとも一種の部材を形成するために好適に用
いられる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の転写フィルムの詳
細について説明する。転写フィルム <支持フィルムおよび保護フィルム>本発明の転写フィ
ルムを構成する支持フィルムは、耐熱性および耐溶剤性
を有すると共に可撓性を有する樹脂フィルムであること
が好ましい。支持フィルムが可撓性を有することによ
り、ロールコーター等によってペースト状組成物を塗布
することによって無機粒子含有樹脂層を形成することが
でき、転写フィルムをロール状に巻回した状態で保存
し、供給することができる。支持フィルムを形成する樹
脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリ
エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリフロロエ
チレンなどの含フッ素樹脂、ナイロン、セルロースなど
を挙げることができる。支持フィルムの厚さとしては、
例えば20〜100μmとされる。支持フィルムの表面
には離型処理が施されていてもよい。これにより、後述
のパターンの形成工程において、支持フィルムの剥離操
作を容易に行うことができる。
【0009】また、本発明の転写フィルムにおいては、
必要に応じて、無機含有樹脂層の上に保護フィルムが設
けられる。当該保護フィルムについても、支持フィルム
と同様のものを用いることができる。また、保護フィル
ムの表面には好ましくは離型処理が施され、保護フィル
ム/無機粒子含有樹脂層間の剥離強度が、支持フィルム
/無機粒子含有樹脂層間の剥離強度よりも小さいことが
必要である。
【0010】<無機粒子含有樹脂層>本発明の転写フィ
ルムを構成する無機粒子含有樹脂層は、少なくとも
(A)無機粒子および(B)結着樹脂を含有し、かつ無
機粒子含有樹脂層の膜厚を超える粒径を有する無機粒子
数が、無機粒子含有樹脂層中の全無機粒子数の10%以
下であることを必須とする。無機粒子含有樹脂層は、通
常、(A)無機粒子、(B)結着樹脂、(E)溶剤およ
び必要に応じて(F)各種添加剤を含有するペースト状
の無機粒子含有樹脂組成物を支持フィルム上に塗布し、
塗膜を乾燥して溶剤の一部または全部を除去することに
より形成することができる。特に、電極、抵抗体、蛍光
体、隔壁、カラーフィルターおよびブラックマトリクス
などの、パターンを形成する工程を有する部材を形成す
るために用いられる転写フィルムにおいては、無機粒子
含有樹脂組成物として、好ましくは、(A)無機粒子、
(B−1)アルカリ可溶性樹脂、(C)エチレン性不飽
和基含有化合物、(D)光重合開始剤、(E)溶剤およ
び必要に応じて(F)各種添加剤を含有する、感光性を
有するペースト状の無機粒子含有樹脂組成物が用いられ
る。
【0011】無機粒子含有樹脂組成物を支持フィルム上
に塗布し、無機粒子含有樹脂層を得る方法としては、膜
厚の均一性に優れた膜厚の大きい(例えば1μm以上)
塗膜を効率よく形成することができるものであることが
好ましく、具体的には、ロールコーターによる塗布方
法、ブレードコーターによる塗布方法、スリットコータ
ーによる塗布方法、カーテンコーターによる塗布方法、
ワイヤーコーターによる塗布方法などを好ましいものと
して挙げることができる。塗膜の乾燥条件としては、5
0〜150℃で0.5〜30分間程度とされ、乾燥後に
おける溶剤の残存割合(無機粒子含有樹脂層中の含有
率)は、通常、2質量%以下とされる。上記のようにし
て支持フィルム上に形成される無機粒子含有樹脂層の膜
厚は5〜100μmであり、好ましくは5〜50μmで
あり、より好ましくは5〜20μmである。また、無機
粒子含有樹脂層の膜厚を超える粒径を有する無機粒子数
は、無機粒子含有樹脂層中の全無機粒子数の10%以下
であり、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以
下、特に好ましくは0.5%以下である。無機粒子含有
樹脂層の膜厚は触針式膜厚計、赤外線膜厚計、レーザー
膜厚計などの種々の膜厚計で測定することができる。ま
た、無機粒子含有樹脂層中の無機粒子の粒径は、無機粒
子含有樹脂層と後述する無機粒子含有樹脂組成物に用い
られる適量の有機溶剤に混合した後、レーザー回折/散
乱式粒度分布測定装置などの種々の粒度分布測定装置で
測定することができる。
【0012】<無機粒子含有樹脂組成物>本発明の転写
フィルムを構成する無機粒子含有樹脂層を形成するため
に用いられる無機粒子含有樹脂組成物は、(A)無機粒
子、(B)結着樹脂、(E)溶剤および必要に応じて
(F)各種添加剤を、好ましくは(A)無機粒子、(B
−1)アルカリ可溶性樹脂、(C)エチレン性不飽和基
含有化合物、(D)光重合開始剤、(E)溶剤および必
要に応じて(F)各種添加剤を、ロール混練機、ミキサ
ー、ホモミキサー、ボールミル、ビーズミルなどの混練
機を用いて混練することにより調製することができる。
上記のようにして調製される無機粒子含有樹脂組成物
は、塗布に適した流動性を有するペースト状の組成物で
あり、その粘度は、通常10〜100,000mPa・
-1とされ、好ましくは50〜10,000mPa・s
-1、より好ましくは100〜5,000mPa・s-1
される。また、無機粒子含有樹脂組成物は、フィルタリ
ングにより、目的とする無機粒子含有樹脂層の膜厚を超
える粒径を有する無機粒子数を無機粒子含有樹脂組成物
中の全無機粒子数の10%以下にすることが好ましく、
より好ましくは5%以下であり、さらに好ましくは1%
以下であり、特に好ましくは0.5%以下である。以
下、無機粒子含有樹脂組成物を構成する各成分について
説明する。
【0013】(A)無機粒子 無機粒子含有樹脂組成物に使用される無機粒子は、通
常、粉砕、分級等の方法により、目的とする無機粒子含
有樹脂層の膜厚を超える粒径を有する無機粒子数を全無
機粒子数の10%以下にする。無機粒子含有樹脂組成物
に使用される無機粒子の種類は、形成材料の種類によっ
て異なる。PDPを構成する誘電体層および隔壁形成材
料に使用される無機粒子としては、低融点ガラスフリッ
トなどが挙げられる。この低融点ガラスフリットは、そ
の軟化点が400〜600℃の範囲内にあることが好ま
しい。ガラスフリットの軟化点が400℃未満である場
合には、当該組成物による無機粒子含有樹脂層の焼成工
程において、結着樹脂などの有機物質が完全に分解除去
されない段階でガラスフリットが溶融してしまうため、
形成される焼結体中に有機物質の一部が残留し、この結
果、焼結体が着色されて、その光透過率が低下する傾向
がある。一方、ガラスフリットの軟化点が600℃を超
える場合には、600℃より高温で焼成する必要がある
ために、ガラス基板に歪みなどが発生しやすい。具体的
には、 酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素系(PbO
−B23−SiO2系)、 酸化鉛、酸化ホウ素、酸化
ケイ素、酸化アルミニウム系(PbO−B23−SiO
2−Al23系)、 酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ
素系(ZnO−B23−SiO2系)、 酸化亜鉛、酸
化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウム系(ZnO−
23−SiO2−Al23系)、 酸化鉛、酸化亜
鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素系(PbO−ZnO−B2
3−SiO2系)、 酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ
素、酸化ケイ素、酸化アルミニウム系(PbO−ZnO
−B23−SiO2−Al23系)、 酸化ビスマス、
酸化ホウ素、酸化ケイ素系(Bi23−B23−SiO
2系)、 酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸
化アルミニウム系(Bi23−B23−SiO2−Al2
3系)、 酸化ビスマス、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸
化ケイ素系(Bi23−ZnO−B23−SiO
2系)、 酸化ビスマス、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化
ケイ素、酸化アルミニウム系(Bi23−ZnO−B2
3−SiO2−Al23系)などのガラスフリットを挙
げることができる。また、上記低融点ガラスフリットの
形状は特に限定されない。上記低融点ガラスフリットは
単独であるいは異なるガラスフリット組成、異なる軟化
点、異なる形状、異なる平均粒径を有する低融点ガラス
フリットを2種以上組み合わせて使用することができ
る。
【0014】これらの低融点ガラスフリットは、誘電体
層および隔壁以外の構成要素(例えば電極・抵抗体・蛍
光体・カラーフィルター・ブラックマトリックス)を形
成するための組成物中に含有されていてもよい。この場
合の低融点ガラスフリットの含有量は、用途によって異
なるが、低融点ガラスフリットを含む無機粒子全量10
0質量部に対して、通常、70質量部以下であり、好ま
しくは50質量部以下であり、より好ましくは30質量
部以下である。
【0015】PDP、LCD、有機EL素子、プリント
回路基板、多層回路基板、マルチチップモジュールおよ
びLSIなどの電極形成材料に使用される無機粒子とし
ては、Ag、Au、Al、Ni、Ag−Pd合金、C
u、Crなどを挙げることができる。これらの中でも、
大気中で焼成した場合においても酸化による導電性の低
下が生じず、比較的安価なAgを用いることが好まし
い。電極形成材料に使用される無機粒子の形状として
は、粒状、球状、フレーク状等特に限定されず、単独で
あるいは二種以上の形状の無機粒子を混合して使用する
こともできる。また、異なる平均粒径を有する無機粒子
を混合して使用することもできる。
【0016】PDP、LCD、有機EL素子などの透明
電極形成材料に使用される無機粒子としては、酸化イン
ジウム、酸化錫、錫含有酸化インジウム(ITO)、ア
ンチモン含有酸化錫(ATO)、フッ素添加酸化インジ
ウム(FIO)、フッ素添加酸化錫(FTO)、フッ素
添加酸化亜鉛(FZO)、ならびに、Al、Co、F
e、In、SnおよびTiから選ばれた一種もしくは二
種以上の金属を含有する酸化亜鉛微粒子などを挙げるこ
とができる。PDPの抵抗体形成材料に使用される無機
粒子としては、RuO2などからなる粒子を挙げること
ができる。
【0017】PDPの蛍光体形成材料に使用される無機
粒子は、赤色用としてはY23 :Eu3+、Y2 SiO
5 :Eu3+、Y3 Al512:Eu3+、YVO4 :Eu
3+、(Y,Gd)BO3 :Eu3+、Zn3 (PO4
2 :Mnなど、緑色用としてはZn2 SiO4 :Mn、
BaAl1219:Mn、BaMgAl1423:Mn、L
aPO4 :(Ce,Tb)、Y3 (Al,Ga)5
12:Tbなど、青色用としてはY2 SiO5 :Ce、
BaMgAl1017:Eu2+、BaMgAl1423:E
2+、(Ca,Sr,Ba)10(PO46 Cl2 :E
2+、(Zn,Cd)S:Agなどを挙げることができ
る。PDP、LCD、有機EL素子などのカラーフィル
ター形成材料に使用される無機粒子は、赤色用としては
Fe23 など、緑色用としてはCr23 など、青色
用としてはCoO・Al23 などを挙げることができ
る。PDP、LCD、有機EL素子などのブラックスト
ライプ(マトリックス)形成材料に使用される無機粒子
としては、例えば、Co、Cr、Cu、Fe、Mn、N
i、Ti、Znなどの金属およびその酸化物、複合酸化
物、炭化物、窒化物、硫化物、けい化物、ほう化物やカ
ーボンブラック、グラファイトなどを挙げることがで
き、単独であるいは二種以上を混合して使用することが
できる。この中で好ましい無機粒子としてはCo、C
r、Cu、Fe、Mn、NiおよびTiの群から選ばれ
た金属粒子、金属酸化物粒子および複合酸化物粒子が挙
げられる。
【0018】(B)結着樹脂 無機粒子含有樹脂組成物に含有される結着樹脂として
は、アクリル樹脂が好ましい。結着樹脂としてアクリル
樹脂が含有されていることにより、形成される無機粒子
含有樹脂層には、ガラス基板に対する優れた(加熱)接
着性が発揮される。従って、本発明の転写フィルムは、
無機粒子含有樹脂層の転写性(ガラス基板への転写性)
に優れたものとなる。かかるアクリル樹脂としては、無
機粒子含有樹脂層の焼成処理温度(400〜600℃)
によって完全に除去される(共)重合体の中から選択さ
れる。このようなアクリル樹脂としては、下記のモノマ
ー(イ)の(共)重合体、モノマー(イ)とモノマー
(ロ)共重合体などのアクリル樹脂を挙げることができ
る。 モノマー(イ):−OH基、カルボキシル基を含まない
共重合可能なモノマー類(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブ
チル、(メタ)アクリル酸n−ラウリル、(メタ)アク
リル酸ベンジル、グリシジル(メタ)アクリレート、ジ
シクロペンタニル(メタ)アクリレートなどの(メタ)
アクリル酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレン
などの芳香族ビニル系モノマー類;ブタジエン、イソプ
レンなどの共役ジエン類;ポリスチレン、ポリ(メタ)
アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポ
リ(メタ)アクリル酸ベンジル等のポリマー鎖の一方の
末端に(メタ)アクリロイル基などの重合性不飽和基を
有するマクロモノマー類: モノマー(ロ):OH含有モノマー類 (メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸
3−ヒドロキシプロピルなどの水酸基含有モノマー類;
o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p
−ヒドロキシスチレンなどのフェノール性水酸基含有モ
ノマー類など。無機粒子含有樹脂組成物に用いられる結
着樹脂としては、(B−1)アルカリ可溶性樹脂を結着
樹脂中に30〜100質量%の割合で含有する樹脂であ
ることが好ましい。ここに、「アルカリ可溶性」とは、
アルカリ性の現像液によって溶解し、目的とする現像処
理が遂行される程度に溶解性を有する性質をいう。この
ようなアルカリ可溶性樹脂のうち、特に好ましいものと
しては、上記のモノマー(イ)と下記のモノマー(ハ)
との共重合体、モノマー(イ)、上記のモノマー(ロ)
およびモノマー(ハ)の共重合体などのアクリル樹脂を
挙げることができる。
【0019】モノマー(ハ):カルボキシル基含有モノ
マー類 アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケ
イ皮酸、コハク酸モノ(2−(メタ)アクリロイロキシ
エチル)、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ
(メタ)アクリレートなど。
【0020】上記モノマー(イ)とモノマー(ハ)との
共重合体や、モノマー(イ)、モノマー(ロ)およびモ
ノマー(ハ)の共重合体は、モノマー(ロ)のフェノー
ル性水酸基含有モノマーおよび/またはモノマー(ハ)
に由来する共重合成分の存在により、アルカリ可溶性を
有するものとなる。中でもモノマー(イ)、モノマー
(ロ)およびモノマー(ハ)の共重合体は、(A)無機
粒子の分散安定性や後述するアルカリ現像液への溶解性
の観点から特に好ましい。この共重合体におけるモノマ
ー(ロ)に由来する共重合成分の含有率は、好ましくは
1〜50質量%、特に好ましくは5〜30質量%であ
り、モノマー(ハ)に由来する共重合成分の含有率は、
好ましくは1〜50質量%、特に好ましくは5〜30質
量%である。また、モノマー(ロ)成分としては、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリ
ル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−
ヒドロキシプロピルなどの水酸基含有モノマー類が好ま
しい。
【0021】無機粒子含有樹脂組成物を構成する結着樹
脂の分子量としては、GPCによるポリスチレン換算の
重量平均分子量(以下、単に「重量平均分子量(M
w)」ともいう)として、5,000〜5,000,0
00であることが好ましく、さらに好ましくは10,0
00〜300,000とされる。無機粒子含有樹脂組成
物における結着樹脂の含有割合としては、無機粒子10
0質量部に対して、通常1〜500質量部とされ、好ま
しくは5〜200質量部、より好ましくは10〜100
質量部とされる。
【0022】(C)エチレン性不飽和基含有化合物 無機粒子含有樹脂組成物は、特に感光性を持たせる場
合、エチレン性不飽和基含有化合物を含有することが好
ましい。エチレン性不飽和基含有化合物としては、エチ
レン性不飽和基を含有し、後述する光重合開始剤により
ラジカル重合反応し得る化合物である限り特に限定はさ
れないが、通常、(メタ)アクリレート化合物が用いら
れる。かかる(メタ)アクリレート化合物の具体例とし
ては、エチレングリコール、プロピレングリコールなど
のアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールな
どのポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレー
ト類;両末端ヒドロキシポリブタジエン、両末端ヒドロ
キシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラク
トンなどの両末端ヒドロキシル化重合体のジ(メタ)ア
クリレート類;グリセリン、1,2,4−ブタントリオ
ール、トリメチロールアルカン、テトラメチロールアル
カン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール
などの3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリ
レート類;3価以上の多価アルコールのポリアルキレン
グリコール付加物のポリ(メタ)アクリレート類;1,
4−シクロヘキサンジオール、1,4−ベンゼンジオー
ル類などの環式ポリオールのポリ(メタ)アクリレート
類;ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メ
タ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ア
ルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコーン樹脂(メ
タ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)アクリレート
等のオリゴ(メタ)アクリレート類などを挙げることが
できる。なお、前述した結着樹脂を構成するモノマー
(イ)、(ロ)および(ハ)に示された化合物を使用し
てもよい。これらのエチレン性不飽和基含有化合物の分
子量としては、特に限定されないが、通常、分子量が
5,000以下である。これらの(メタ)アクリレート
化合物は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用す
ることができ、通常、前述のアルカリ可溶性樹脂100
質量部に対して20〜500質量部、より好ましくは、
40〜250質量部で用いられる。
【0023】(D)光重合開始剤 無機粒子含有樹脂組成物を構成する構成する光重合開始
剤としては、後述する露光工程においてラジカルを発生
し、前述したエチレン性不飽和基含有化合物の重合反応
を開始せしめる化合物である限り特に限定はされない。
かかる光重合開始剤の具体例としては、ベンジル、ベン
ゾイン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、4,4’−
ビスジエチルアミノベンゾフェノン、カンファーキノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェ
ノン、2−メチル−〔4’−(メチルチオ)フェニル〕
−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−
2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニ
ル)−ブタン−1−オン、2,4−ジエチルチオキサン
トン、イソプロピルチオキサントンなどのカルボニル化
合物;ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,
4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビ
ス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホ
スフィンオキサイドなどのホスフィンオキサイド化合
物;アゾイソブチロニトリル、4−アジドベンズアルデ
ヒドなどのアゾ化合物あるいはアジド化合物;メルカプ
タンジスルフィドなどの有機硫黄化合物;ベンゾイルパ
ーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、te
rt−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパ
ーオキシド、パラメタンハイドロパーオキシドなどの有
機パーオキシド;2,4−ビス(トリクロロメチル)−
6−(2’−クロロフェニル)−1,3,5−トリアジ
ン、2−〔2−(2−フラニル)エチレニル〕−4,6
−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジ
ン、などのトリハロメタン類;2,2’−ビス(2−ク
ロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル
1,2’−ビイミダゾールなどのイミダゾール二量体な
どを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上
を組み合わせて使用することができる。また、増感剤、
増感助剤、水素供与体、連鎖移動剤を併用してもよい。
光重合開始剤の含有割合としては、前記アルカリ可溶性
樹脂とエチレン性不飽和基含有化合物の合計量100質
量部に対して、通常、0.1〜100質量部とされ、好
ましくは1〜50質量部である。
【0024】(E)溶剤 無機粒子含有樹脂組成物には、通常、溶剤が含有され
る。上記溶剤としては、(A)無機粒子との親和性、お
よびその他の有機成分の溶解性が良好で、無機粒子含有
樹脂組成物に適度な粘性を付与することができ、乾燥さ
れることによって容易に蒸発除去できるものであること
が好ましい。かかる溶剤の具体例としては、ジエチルケ
トン、メチルブチルケトン、ジプロピルケトン、シクロ
ヘキサノンなどのケトン類;n−ペンタノール、4−メ
チル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、ジアセ
トンアルコールなどのアルコール類;エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレング
リコールモノエチルエーテルなどのエーテル系アルコー
ル類;酢酸−n−ブチル、酢酸アミルなどの飽和脂肪族
モノカルボン酸アルキルエステル類;乳酸エチル、乳酸
−n−ブチルなどの乳酸エステル類;メチルセロソルブ
アセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3
−エトキシプロピオネートなどのエーテル系エステル類
などを例示することができ、これらは、単独でまたは2
種以上を組み合わせて使用することができる。無機粒子
含有樹脂組成物における溶剤の含有割合としては、良好
な無機粒子含有樹脂層形成性能(流動性または可塑性)
が得られる範囲内において適宜選択することができる
が、通常、(A)無機粒子100質量部に対して、1〜
10,000質量部であり、好ましくは10〜1,00
0質量部とされる。
【0025】(F)各種添加剤 無機粒子含有樹脂組成物には、上記(A)〜(E)の成
分のほかに、可塑剤、接着助剤、分散剤、保存安定剤、
消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、現
像促進剤などの各種添加剤が任意成分として含有されて
いてもよい。 可塑剤 可塑剤は、形成される無機粒子含有樹脂層に良好な可撓
性と燃焼性とを発現させるために添加される。具体的に
は、下記式(1)または(2)で表される化合物が、熱
により容易に分解除去され、得られる各種部材の性能に
悪影響を及ぼさないため、好ましく用いられる。
【0026】
【化1】
【0027】(式中、R1 およびR4 は、それぞれ、同
一または異なる炭素数1〜30のアルキル基を示し、R
2 およびR3 は、それぞれ、同一または異なるメチレン
基または炭素数2〜30のアルキレン基を示し、sは0
〜5の数であり、tは1〜10の数である。)
【0028】
【化2】
【0029】(式中、R5 は炭素数1〜30のアルキル
基またはアルケニル基を示す。)
【0030】上記式(1)において、R1 またはR4
示されるアルキル基、並びにR2 またはR3 で示される
アルキレン基は、直鎖状であっても分岐状であってもよ
く、また、飽和基であっても不飽和基であってもよい。
1 またはR4 で示されるアルキル基の炭素数は、1〜
30とされ、好ましくは2〜20、さらに好ましくは4
〜10とされる。当該アルキル基の炭素数が30を超え
る場合には、溶剤に対する可塑剤の溶解性が低下し、転
写フィルムの良好な可撓性が得られない場合がある。
【0031】上記式(1)で示される化合物の具体例と
しては、ジブチルアジペート、ジイソブチルアジペー
ト、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジ−2−エチ
ルヘキシルアゼレート、ジブチルセバケート、ジブチル
ジグリコールアジペートなどが挙げられる。好ましく
は、nが2〜6で表される化合物である。
【0032】上記式(2)において、R5 で示されるア
ルキル基およびアルケニル基は、直鎖状であっても分岐
状であってもよく、また、飽和基であっても不飽和基で
あってもよい。R5 で示されるアルキル基またはアルケ
ニル基の炭素数は、1〜30とされ、好ましくは2〜2
0、さらに好ましくは10〜18とされる。上記式
(2)で示される化合物の具体例としては、プロピレン
グリコールモノラウレート、プロピレングリコールモノ
オレートなどが挙げられる。
【0033】無機粒子含有樹脂組成物における可塑剤の
含有割合としては、無機粒子100重量部に対して、
0.1〜20重量部であることが好ましく、さらに好ま
しくは0.5〜10重量部とされる。
【0034】接着助剤 接着助剤としては、下記式(3)で表される化合物など
のシランカップリング剤〔飽和アルキル基含有(アルキ
ル)アルコキシシラン〕が好適に用いられる。
【0035】
【化3】
【0036】(式中、pは3〜20の整数、mは1〜3
の整数、nは1〜3の整数、aは1〜3の整数であ
る。)
【0037】上記式(3)において、飽和アルキル基の
炭素数を示すpは3〜20の整数とされ、好ましくは4
〜16の整数とされる。
【0038】上記式(3)で表されるシランカップリン
グ剤の具体例としては、n−プロピルジメチルメトキシ
シラン、n−ブチルジメチルメトキシシラン、n−デシ
ルジメチルメトキシシラン、n−ヘキサデシルジメチル
メトキシシラン、n−イコサンジメチルメトキシシラン
などの飽和アルキルジメチルメトキシシラン類(a=
1,m=1,n=1);n−プロピルジエチルメトキシ
シラン、n−ブチルジエチルメトキシシラン、n−デシ
ルジエチルメトキシシラン、n−ヘキサデシルジエチル
メトキシシラン、n−イコサンジエチルメトキシシラン
などの飽和アルキルジエチルメトキシシラン類(a=
1,m=1,n=2);n−ブチルジプロピルメトキシ
シラン、n−デシルジプロピルメトキシシラン、n−ヘ
キサデシルジプロピルメトキシシラン、n−イコサンジ
プロピルメトキシシランなどの飽和アルキルジプロピル
メトキシシラン類(a=1,m=1,n=3);n−プ
ロピルジメチルエトキシシラン、n−ブチルジメチルエ
トキシシラン、n−デシルジメチルエトキシシラン、n
−ヘキサデシルジメチルエトキシシラン、n−イコサン
ジメチルエトキシシランなどの飽和アルキルジメチルエ
トキシシラン類(a=1,m=2,n=1);n−プロ
ピルジエチルエトキシシラン、n−ブチルジエチルエト
キシシラン、n−デシルジエチルエトキシシラン、n−
ヘキサデシルジエチルエトキシシラン、n−イコサンジ
エチルエトキシシランなどの飽和アルキルジエチルエト
キシシラン類(a=1,m=2,n=2);n−ブチル
ジプロピルエトキシシラン、n−デシルジプロピルエト
キシシラン、n−ヘキサデシルジプロピルエトキシシラ
ン、n−イコサンジプロピルエトキシシランなどの飽和
アルキルジプロピルエトキシシラン類(a=1,m=
2,n=3);n−プロピルジメチルプロポキシシラ
ン、n−ブチルジメチルプロポキシシラン、n−デシル
ジメチルプロポキシシラン、n−ヘキサデシルジメチル
プロポキシシラン、n−イコサンジメチルプロポキシシ
ランなどの飽和アルキルジメチルプロポキシシラン類
(a=1,m=3,n=1);n−プロピルジエチルプ
ロポキシシラン、n−ブチルジエチルプロポキシシラ
ン、n−デシルジエチルプロポキシシラン、n−ヘキサ
デシルジエチルプロポキシシラン、n−イコサンジエチ
ルプロポキシシランなどの飽和アルキルジエチルプロポ
キシシラン類(a=1,m=3,n=2);n−ブチル
ジプロピルプロポキシシラン、n−デシルジプロピルプ
ロポキシシラン、n−ヘキサデシルジプロピルプロポキ
シシラン、n−イコサンジプロピルプロポキシシランな
どの飽和アルキルジプロピルプロポキシシラン類(a=
1,m=3,n=3);
【0039】n−プロピルメチルジメトキシシラン、n
−ブチルメチルジメトキシシラン、n−デシルメチルジ
メトキシシラン、n−ヘキサデシルメチルジメトキシシ
ラン、n−イコサンメチルジメトキシシランなどの飽和
アルキルメチルジメトキシシラン類(a=2,m=1,
n=1);n−プロピルエチルジメトキシシラン、n−
ブチルエチルジメトキシシラン、n−デシルエチルジメ
トキシシラン、n−ヘキサデシルエチルジメトキシシラ
ン、n−イコサンエチルジメトキシシランなどの飽和ア
ルキルエチルジメトキシシラン類(a=2,m=1,n
=2);n−ブチルプロピルジメトキシシラン、n−デ
シルプロピルジメトキシシラン、n−ヘキサデシルプロ
ピルジメトキシシラン、n−イコサンプロピルジメトキ
シシランなどの飽和アルキルプロピルジメトキシシラン
類(a=2,m=1,n=3) n−プロピルメチルジエトキシシラン、n−ブチルメチ
ルジエトキシシラン、n−デシルメチルジエトキシシラ
ン、n−ヘキサデシルメチルジエトキシシラン、n−イ
コサンメチルジエトキシシランなどの飽和アルキルメチ
ルジエトキシシラン類(a=2,m=2,n=1);n
−プロピルエチルジエトキシシラン、n−ブチルエチル
ジエトキシシラン、n−デシルエチルジエトキシシラ
ン、n−ヘキサデシルエチルジエトキシシラン、n−イ
コサンエチルジエトキシシランなどの飽和アルキルエチ
ルジエトキシシラン類(a=2,m=2,n=2);n
−ブチルプロピルジエトキシシラン、n−デシルプロピ
ルジエトキシシラン、n−ヘキサデシルプロピルジエト
キシシラン、n−イコサンプロピルジエトキシシランな
どの飽和アルキルプロピルジエトキシシラン類(a=
2,m=2,n=3);n−プロピルメチルジプロポキ
シシラン、n−ブチルメチルジプロポキシシラン、n−
デシルメチルジプロポキシシラン、n−ヘキサデシルメ
チルジプロポキシシラン、n−イコサンメチルジプロポ
キシシランなどの飽和アルキルメチルジプロポキシシラ
ン類 (a=2,m=3,n=1);n−プロピルエチ
ルジプロポキシシラン、n−ブチルエチルジプロポキシ
シラン、n−デシルエチルジプロポキシシラン、n−ヘ
キサデシルエチルジプロポキシシラン、n−イコサンエ
チルジプロポキシシランなどの飽和アルキルエチルジプ
ロポキシシラン類 (a=2,m=3,n=2);n−
ブチルプロピルジプロポキシシラン、n−デシルプロピ
ルジプロポキシシラン、n−ヘキサデシルプロピルジプ
ロポキシシラン、n−イコサンプロピルジプロポキシシ
ランなどの飽和アルキルプロピルジプロポキシシラン類
(a=2,m=3,n=3);
【0040】n−プロピルトリメトキシシラン、n−ブ
チルトリメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラ
ン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−イコサ
ントリメトキシシランなどの飽和アルキルトリメトキシ
シラン類(a=3,m=1);n−プロピルトリエトキ
シシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−デシル
トリエトキシシラン、n−ヘキサデシルトリエトキシシ
ラン、n−イコサントリエトキシシランなどの飽和アル
キルトリエトキシシラン類(a=3,m=2);n−プ
ロピルトリプロポキシシラン、n−ブチルトリプロポキ
シシラン、n−デシルトリプロポキシシラン、n−ヘキ
サデシルトリプロポキシシラン、n−イコサントリプロ
ポキシシランなどの飽和アルキルトリプロポキシシラン
類(a=3,m=3)などを挙げることができ、これら
は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用すること
ができる。
【0041】これらのうち、n−ブチルトリメトキシシ
ラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシ
ルトリメトキシシラン、n−デシルジメチルメトキシシ
ラン、n−ヘキサデシルジメチルメトキシシラン、n−
ブチルトリエトキシシラン、n−デシルトリエトキシシ
ラン、n−ヘキサデシルトリエトキシシラン、n−デシ
ルエチルジエトキシシラン、n−ヘキサデシルエチルジ
エトキシシラン、n−ブチルトリプロポキシシラン、n
−デシルトリプロポキシシラン、n−ヘキサデシルトリ
プロポキシシランなどが特に好ましい。
【0042】無機粒子含有樹脂組成物における接着助剤
の含有割合としては、無機粒子100重量部に対して、
0.001〜10重量部であることが好ましく、さらに
好ましくは0.001〜5重量部とされる。
【0043】分散剤 無機粒子の分散剤としては、脂肪酸が好ましく用いられ
る。特に、炭素数8〜30の脂肪酸が好ましい。上記脂
肪酸の好ましい具体例としては、オクタン酸、ウンデシ
ル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ペン
タデカン酸、ステアリン酸、アラキン酸等の飽和脂肪
酸;エライジン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン
酸、アラキドン酸などの不飽和脂肪酸を挙げることがで
き、これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使
用することができる。
【0044】無機粒子含有樹脂組成物における分散剤の
含有割合としては、無機粒子100重量部に対して、
0.01〜20重量部であることが好ましく、さらに好
ましくは0.1〜10重量部とされる。
【0045】部材の形成方法 本発明の転写フィルムは、膜欠陥が発生せず、寸法精度
の高い部材を形成するために好適に使用することができ
る本発明の転写フィルムを用いた部材の形成方法におい
ては、少なくとも〔1〕無機粒子含有樹脂層の転写工程
および〔4〕無機粒子含有樹脂層(パターン)の焼成工
程の各工程を有する。また、無機粒子含有樹脂層が感光
性を有するものである場合には、前記〔1〕と〔4〕の
各工程の間に〔2〕無機粒子含有樹脂層の露光工程、
〔3〕無機粒子含有樹脂層の現像工程の各工程を有す
る。 〔1〕無機粒子含有樹脂層の転写工程 転写工程では、本発明の転写フィルムを使用し、当該転
写フィルムを構成する無機粒子含有樹脂層を基板上に転
写する。基板材料としては、例えばガラス、シリコー
ン、アルミナなどからなる板状部材が用いられ、PDP
用にはガラス基板が用いられる。この板状部材の表面に
予め所望のパターンを形成したものを用いても差し支え
ない。基板表面に対しては、必要に応じて、シランカッ
プリング剤などによる薬品処理;プラズマ処理;イオン
プレーティング法、スパッタリング法、気相反応法、真
空蒸着法などによる薄膜形成処理のような適宜の前処理
を施していてもよい。転写工程の一例を示せば以下のと
おりである。転写フィルムの保護フィルムを剥離した
後、基板上に、無機粒子含有樹脂層の表面が当接される
ように転写フィルムを重ね合わせ、この転写フィルムを
加熱ローラなどにより熱圧着する。これにより、基板上
に無機粒子含有樹脂層が転写されて密着した状態とな
る。ここで、転写条件としては、例えば、加熱ローラの
表面温度が20〜140℃、加熱ローラによるロール圧
が1〜5kg/cm2 、加熱ローラの移動速度が0.1
〜10.0m/分を示すことができる。また、基板は予
熱されていてもよく、予熱温度としては例えば40〜1
00℃とすることができる。
【0046】〔2〕無機粒子含有樹脂層の露光工程 露光工程においては、無機粒子含有樹脂層の表面に、露
光用マスクを介して、放射線を選択的照射(露光)し
て、無機粒子含有樹脂層のパターンの潜像を形成する。
なお、無機粒子含有樹脂層上の支持フィルムは露光工程
の前に剥離除去してもよく、また、露光工程の後、後述
する現像工程の前に剥離除去してもよい。感度上昇の観
点から、無機粒子含有樹脂層上の支持フィルムは露光工
程の後、後述する現像工程の前に剥離除去することが好
ましい。露光工程において放射線を選択的照射(露光)
される放射線としては、可視光線、紫外線、遠紫外線、
電子線あるいはX線等を含むものであり、好ましくは可
視光線、紫外線および遠紫外線が用いられ、さらに好ま
しくは紫外線が用いられる。露光用マスクの露光パター
ンは目的によって異なるが、例えば、10〜500μm
幅のストライプが用いられる。放射線照射装置として
は、フォトリソグラフィー法で使用されている紫外線照
射装置、半導体および液晶表示装置を製造する際に使用
されている露光装置など特に限定されるものではない。
【0047】〔3〕無機粒子含有樹脂層の現像工程 現像工程においては、露光された無機粒子含有樹脂層を
現像処理することにより、無機粒子含有樹脂層のパター
ン(潜像)を顕在化させる。無機粒子含有樹脂層の現像
工程で使用される現像液としては、アルカリ現像液を使
用することができる。これにより、無機粒子含有樹脂層
に含有されるアルカリ可溶性樹脂を容易に溶解除去する
ことができる。なお、無機粒子含有樹脂層に含有される
無機粒子は、アルカリ可溶性樹脂により均一に分散され
ているため、バインダーであるアルカリ可溶性樹脂を溶
解させ、洗浄することにより、無機粒子も同時に除去さ
れる。アルカリ現像液の有効成分としては、例えば水酸
化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン
酸水素ナトリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸
水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水
素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素
ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ
酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリ
ウム、アンモニアなどの無機アルカリ性化合物;テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキ
シエチルアンモニウムヒドロキシド、モノメチルアミ
ン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルア
ミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプ
ロピルアミン、ジイソプロピルアミン、エタノールアミ
ンなどの有機アルカリ性化合物などを挙げることができ
る。無機粒子含有樹脂層の現像工程で使用されるアルカ
リ現像液は、前記アルカリ性化合物の1種または2種以
上を水などに溶解させることにより調製することができ
る。ここに、アルカリ性現像液におけるアルカリ性化合
物の濃度は、通常0.001〜10質量%とされ、好ま
しくは0.01〜5質量%とされる。アルカリ現像液に
は、ノニオン系界面活性剤や有機溶剤などの添加剤が含
有されていてもよい。なお、アルカリ現像液による現像
処理がなされた後は、通常、水洗処理が施される。ま
た、必要に応じて現像処理後に無機粒子含有樹脂層パタ
ーン側面および基板露出部に残存する不要分を擦り取る
工程を含んでもよい。ここに、現像処理条件としては、
現像液の種類・組成・濃度、現像時間、現像温度、現像
方法(例えば浸漬法、揺動法、シャワー法、スプレー
法、パドル法)、現像装置などを適宜選択することがで
きる。この現像工程により、無機粒子含有樹脂層残留部
と、無機粒子含有樹脂層除去部とから構成される無機粒
子含有樹脂層パターン(露光用マスクに対応するパター
ン)が形成される。
【0048】〔4〕無機粒子含有樹脂層(パターン)の
焼成工程 この工程においては、無機粒子含有樹脂層(パターン)
を焼成処理して、部材を形成する。これにより、無機粒
子含有樹脂層残留部中の有機物質が焼失して、基板の表
面に部材を得ることができる。ここに、焼成処理の温度
としては、樹脂層残留部中の有機物質が焼失される温度
であることが必要であり、通常、大気中、400〜60
0℃とされる。また、焼成時間は、通常10〜90分間
とされる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。な
お、以下において「部」は「質量部」を示す。また、重
量平均分子量(Mw)は、東ソー株式会社製ゲルパーミ
ィエーションクロマトグラフィー(GPC)(商品名H
LC−802A)により測定したポリスチレン換算の平
均分子量である。
【0050】<実施例1> (1)無機粒子含有樹脂組成物の調製: (A)無機粒子として、平均粒径0.5μmのCr−C
u複合酸化物粒子(粒状)60部、平均粒径4μmのP
bO−B23 −SiO2系低融点ガラスフリット(不
定形、軟化点500℃)40部、(B−1)アルカリ可
溶性樹脂として、メタクリル酸n−ブチル/メタクリル
酸3−ヒドロキシプロピル/メタクリル酸=60/20
/20(質量%)共重合体(Mw=100,000)4
0部、(C)エチレン性不飽和基含有化合物として、ト
リメチロールプロパントリアクリレート40部、(D)
光重合開始剤として、2−ベンジル−2−ジメチルアミ
ノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−
オン5部、(E)溶剤として、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート150部および(F)分散
剤として、オレイン酸1部をビーズミルで混練りした
後、ステンレスメッシュ(2000メッシュ、12μm
径)でフィルタリングすることにより、無機粒子含有樹
脂組成物を調製した。
【0051】(2)転写フィルムの作製:下記(イ)、
(ロ)の操作により、支持フィルム、無機粒子含有樹脂
層、保護フィルムが順に積層されてなる本発明の転写フ
ィルムを作製した。 (イ)無機粒子含有樹脂組成物をPETフィルムよりな
る支持フィルム(幅200mm、長さ30m、厚さ38
μm)上にブレードコーターを用いて塗布し、塗膜を1
00℃で5分間乾燥して溶剤を完全に除去し、平均膜厚
10μmの無機粒子含有樹脂層を支持フィルム上に形成
した。 (ロ)上記(イ)で形成した無機粒子含有樹脂層上に予
め離型処理したPETフィルムよりなる保護フィルムを
熱圧着し、支持フィルム、無機粒子含有樹脂層、保護フ
ィルムが順に積層された転写フィルムを作製した。この
転写フィルムの6インチパネル(アスペクト比4:3)
相当分について、ピンホールおよび突起異物の目視観察
を行い、転写フィルムの欠陥評価を行った。また、無機
粒子含有樹脂層をプロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート中に混合し、無機粒子含有樹脂層中の有
機成分を完全に溶解した後、レーザー回折/散乱式粒度
分布測定装置により、無機粒子含有樹脂層中の無機粒子
の粒度分布を測定した。結果を表1に示す。
【0052】(3)部材の形成 無機粒子含有樹脂層の転写工程:転写フィルムより保護
フィルムを剥離除去した後、6インチパネル用(アスペ
クト比4:3)のガラス基板の表面に、無機粒子含有樹
脂層の表面が当接されるよう転写フィルムを重ね合わ
せ、この転写フィルムを加熱ローラにより熱圧着した。
ここで、圧着条件としては、加熱ローラの表面温度を1
20℃、ロール圧を4kg/cm2 、加熱ローラの移動
速度を0.5m/分とした。これにより、ガラス基板の
表面に無機粒子含有樹脂層が転写されて密着した状態と
なった。
【0053】無機粒子含有樹脂層の露光工程・現像工
程:無機粒子含有樹脂層に対して、露光用マスク(L/
S=100μm/400μmのストライプパターン)を
介して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの
紫外線)を照射した。ここに、照射量は400mJ/c
2とした。露光工程の終了後、無機粒子含有樹脂層よ
り支持フィルムを剥離除去した後、露光処理された無機
粒子含有樹脂層に対して、0.4質量%の炭酸ナトリウ
ム水溶液(30℃)を現像液とするシャワー法による現
像処理を1分かけて行った。次いで超純水による水洗処
理を行い、これにより、紫外線が照射されていない未硬
化の無機粒子含有樹脂層を除去し、パターンを形成し
た。
【0054】無機粒子含有樹脂層パターンの焼成工程:
無機粒子含有樹脂層パターンが形成されたガラス基板を
焼成炉内で580℃の温度雰囲気下で45分間にわたり
焼成処理を行った。これにより、ガラス基板の表面にブ
ラックマトリックスパターンが形成されてなるパネル材
料が得られた。得られたパネル材料におけるブラックマ
トリックスパターンについて、光学顕微鏡観察を行い、
パターンの欠落についての評価を行った。結果を表1に
示す。
【0055】<実施例2>平均膜厚15μmの無機粒子
含有樹脂層を支持フィルム上に形成したこと以外は実施
例1と同様にして、転写フィルムを作製し、ピンホー
ル、突起異物の評価および無機粒子含有樹脂層中の無機
粒子の粒度分布を測定した。当該転写フィルムを用いた
こと以外は実施例1と同様にして、ブラックマトリック
スパターンが形成されてなるパネル材料を作製し、パタ
ーンの欠落の評価を行った。結果を表1に示す。
【0056】<実施例3>ステンレスメッシュ(500
メッシュ、25μm径)でフィルタリングしたこと以外
は実施例1と同様にして、無機粒子含有樹脂組成物を調
製した。当該無機粒子含有樹脂組成物を用い、平均膜厚
15μmの無機粒子含有樹脂層を支持フィルム上に形成
したこと以外は実施例1と同様にして、転写フィルムを
作製し、ピンホール、突起異物の評価および無機粒子含
有樹脂層中の無機粒子の粒度分布を測定した。当該転写
フィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、ブ
ラックマトリックスパターンが形成されてなるパネル材
料を作製し、パターンの欠落の評価を行った。結果を表
1に示す。
【0057】<実施例4> (A)無機粒子として、Ag粒子(粒状)95部、平均
粒径4μmのBi2 3 −ZnO−B23 −SiO2
−Al23 系低融点ガラスフリット(不定形、軟化点
520℃)5部、(B−1)アルカリ可溶性樹脂とし
て、メタクリル酸n−ブチル/メタクリル酸3−ヒドロ
キシプロピル/メタクリル酸=60/20/20(質量
%)共重合体(Mw=100,000)20部、(C)
エチレン性不飽和基含有化合物として、トリメチロール
プロパントリアクリレート20部を用い、ステンレスメ
ッシュ(500メッシュ、25μm径)でフィルタリン
グしたこと以外は実施例1と同様にして、無機粒子含有
樹脂組成物を調製した。当該無機粒子含有樹脂組成物を
用い、平均膜厚20μmの無機粒子含有樹脂層を支持フ
ィルム上に形成したこと以外は実施例1と同様にして、
転写フィルムを作製し、ピンホール、突起異物の評価お
よび無機粒子含有樹脂層中の無機粒子の粒度分布を測定
した。当該転写フィルムを用いたこと以外は実施例1と
同様にして、電極パターンが形成されてなるパネル材料
を作製し、パターンの欠落の評価を行った。結果を表1
に示す。
【0058】<実施例5> (A)無機粒子として、平均粒径4μmのPbO−B2
3 −SiO2系低融点ガラスフリット(不定形、軟化
点500℃)100部、(B)結着樹脂として、メタク
リル酸n−ブチル/メタクリル酸3−ヒドロキシプロピ
ル=80/20(質量%)共重合体(Mw=100,0
00)20部、(E)溶剤として、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル100部および(F)可塑剤とし
て、ジブチルアジペート2.5部、分散剤として、オレ
イン酸1部をビーズミルで混練りした後、ステンレスメ
ッシュ(500メッシュ、25μm径)でフィルタリン
グすることにより、無機粒子含有樹脂組成物を調製し
た。当該無機粒子含有樹脂組成物を用い、平均膜厚20
μmの無機粒子含有樹脂層を支持フィルム上に形成した
こと以外は実施例1と同様にして、転写フィルムを作製
し、ピンホール、突起異物の評価および無機粒子含有樹
脂層中の無機粒子の粒度分布を測定した。当該転写フィ
ルムを用い、無機粒子含有樹脂層の露光工程・現像工程
を行わなかったこと以外は実施例1と同様にして、誘電
体層が形成されてなるパネル材料を作製し、膜欠陥の評
価を行った。結果を表1に示す。
【0059】<比較例>ステンレスメッシュ(500メ
ッシュ、25μm径)でフィルタリングしたこと以外は
実施例1と同様にして、無機粒子含有樹脂組成物を調製
した。当該無機粒子含有樹脂組成物を用い、平均膜厚1
0μmの無機粒子含有樹脂層を支持フィルム上に形成し
たこと以外は実施例1と同様にして、転写フィルムを作
製し、ピンホール、突起異物の評価および無機粒子含有
樹脂層中の無機粒子の粒度分布を測定した。当該転写フ
ィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、ブラ
ックマトリックスパターンが形成されてなるパネル材料
を作製し、パターンの欠落の評価を行った。結果を表1
に示す。
【0060】
【表1】
【0061】
【発明の効果】本発明の転写フィルムによれば、ピンホ
ールや突起異物の生じない、均一性に優れた転写フィル
ムを得ることができる。本発明の転写フィルムは、プラ
ズマディスプレイパネルの各表示セルを構成する誘電体
層、電極、抵抗体、蛍光体、隔壁、カラーフィルターお
よびブラックマトリクス形成のために好適に使用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 交流型のプラズマディスプレイパネルの断面
形状を示す模式図。
【符号の説明】 1 ガラス基板(前面基板) 2 ガラス基
板(背面基板) 3 隔壁 4 透明電極 5 バス電極 6 アドレス
電極 7 蛍光体 8 誘電体層
(前面基板) 9 誘電体層(背面基板) 10 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 291/00 C08F 291/00 C08J 5/18 CER C08J 5/18 CER C08K 3/00 C08K 3/00 5/00 5/00 C08L 33/00 C08L 33/00 (72)発明者 宮本 秀俊 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社 Fターム(参考) 2H025 AA02 AA18 AB11 AB13 AB20 AC01 AD01 BC13 BC31 BJ00 CA00 CB00 CB42 CC08 CC20 FA29 4F071 AA33 AB18 AB28 AC10 AC11 AH12 BB02 BC02 BC14 4J002 BG001 BG041 BG051 DE096 DJ006 EE028 EE058 EH077 EJ018 EK008 EN008 EQ018 ET008 EV048 EV318 FD016 FD148 FD207 GP03 4J011 BA04 DA04 PA02 PA07 PA13 PA15 PA69 PB22 PB39 PC02 QA13 QA22 QB04 QB13 QB14 QB24 QB25 SA01 SA21 SA31 SA63 SA64 SA76 SA79 SA84 UA01 VA01 WA01 4J026 AA43 AA44 AC23 AC36 BA28 BA50 DB02 DB12 DB13 DB30 FA05 GA07 GA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持フィルム上に無機粒子含有樹脂層が
    形成された構造を有し、当該無機粒子含有樹脂層中に少
    なくとも(A)無機粒子および(B)結着樹脂を含有
    し、かつ無機粒子含有樹脂層の膜厚を超える粒径を有す
    る無機粒子の数が、無機粒子含有樹脂層中の全無機粒子
    数の10%以下であることを特徴とする、転写フィル
    ム。
  2. 【請求項2】 無機粒子含有樹脂層中に少なくとも
    (A)無機粒子、(B−1)アルカリ可溶性樹脂、
    (C)エチレン性不飽和基含有化合物および(D)光重
    合開始剤を含有することを特徴とする、請求項1記載の
    転写フィルム。
  3. 【請求項3】 無機粒子含有樹脂層の膜厚が5〜20μ
    mであることを特徴とする、請求項1乃至2記載の転写
    フィルム。
  4. 【請求項4】 プラズマディスプレイパネルの誘電体
    層、電極、抵抗体、蛍光体、隔壁、カラーフィルターお
    よびブラックマトリクスから選ばれる少なくとも一種の
    部材を形成するために用いられることを特徴とする、請
    求項1乃至3記載の転写フィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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