JP2001264498A - 輝尽性蛍光体シートおよびその製造方法 - Google Patents

輝尽性蛍光体シートおよびその製造方法

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JP2001264498A
JP2001264498A JP2000079672A JP2000079672A JP2001264498A JP 2001264498 A JP2001264498 A JP 2001264498A JP 2000079672 A JP2000079672 A JP 2000079672A JP 2000079672 A JP2000079672 A JP 2000079672A JP 2001264498 A JP2001264498 A JP 2001264498A
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stimulable phosphor
sheet
phosphor
porous ceramic
partition walls
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JP2000079672A
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Katsuhiro Koda
勝博 幸田
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画質の優れた放射線画像を与える輝尽性蛍光
体シート、およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 放射線像記録再生方法に用いる輝尽性蛍
光体シートであって、その輝尽性蛍光体シートを平面に
沿って細分区画する隔壁と該隔壁により区画された輝尽
性蛍光体充填領域とからなり、そして該隔壁が、空隙率
が10〜70%であり、細孔の平均孔径が0.1〜30
μmの範囲にある多孔質セラミックからなり、また該輝
尽性蛍光体充填領域を占める輝尽性蛍光体の空間充填密
度が40〜95%であることを特徴とする輝尽性蛍光体
シート、およびその輝尽性蛍光体シートの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輝尽性蛍光体の輝
尽発光を利用する放射線像記録再生方法に用いられる輝
尽性蛍光体シートおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】放射線写真フィルムと増感スクリーンと
を組み合わせて用いる放射線写真法に代る方法として、
輝尽性蛍光体を用いる放射線像記録再生方法(放射線像
変換方法ともいう)が知られている。この方法は、輝尽
性蛍光体を含有する輝尽性蛍光体シート(放射線像変換
パネルともいう)を利用するもので、被写体を透過し
た、あるいは被検体から発せられた放射線をシートの輝
尽性蛍光体に吸収させ、その後、その輝尽性蛍光体に可
視光線あるいは赤外線などの電磁波(励起光)を照射し
て輝尽性蛍光体を励起することにより、該輝尽性蛍光体
中に蓄積されている放射線エネルギーを蛍光(輝尽発光
光)として放出させ、この蛍光を光電的に読み取って電
気信号に変え、この電気信号から被写体あるいは被検体
の放射線画像を可視像として再生する方法である。読み
取りを終えた輝尽性蛍光体シートは、輝尽性蛍光体中に
残存する放射線エネルギーを消去した後、同様な放射線
像記録再生方法に繰り返し使用される。
【0003】上記の放射線像記録再生方法にて用いられ
る輝尽性蛍光体シートは一般に、その下側表面に支持体
が設けられ、上側表面に保護膜が設けられた基本構成を
有する。また、輝尽性蛍光体シート(放射線像変換パネ
ルにおいては輝尽性蛍光体層と称する)は通常、輝尽性
蛍光体粒子とこれを分散状態で含有支持する結合剤とか
らなる。ただし、輝尽性蛍光体シートとしては、蒸着法
や焼結法などによって形成される結合剤を含まないで輝
尽性蛍光体の凝集体からなるものや、この輝尽性蛍光体
の凝集体の間隙に高分子物質を浸透させたものも知られ
ている。これらの輝尽性蛍光体シートはいずれも、前記
の放射線像記録再生方法に使用することができる。
【0004】上記の輝尽性蛍光体シートは、高感度であ
って、かつ高画質の放射線画像を再生できることが望ま
しい。すなわち、放射線像記録再生方法の代表的な用途
として、X線を用いる医療診断用の放射線画像の形成が
あるが、この用途に於いては特に、少ないX線照射量で
高い画質(特に高い解像力に結びつく高い鮮鋭度)を持
つ放射線画像を得ることが望まれるからである。
【0005】放射線像記録再生方法において形成される
放射線画像の鮮鋭度は、主として輝尽性蛍光体シート中
での励起光の拡散に依存している。すなわち、輝尽性蛍
光体シートに記録された放射線エネルギーの潜像は、シ
ートの表面にビーム状の励起光を移動させながら時系列
的に照射し、その励起光の照射によって発せられる輝尽
発光光を順次集光することによって読み出されるが、照
射された励起光がシートの内部で拡散する(特に平面方
向に拡散する)と、その励起光は照射領域を越えて、そ
の周囲の放射線エネルギーを持つ蛍光体粒子をも励起す
る結果となり、そのような照射領域の外の蛍光体の持つ
放射線エネルギーもが照射領域内の蛍光体の持つ放射線
エネルギーと一緒に輝尽発光光として取り出されてしま
うためである。これによって、画像の鮮鋭度が低下し、
好ましい画質とはならない。
【0006】この励起光の拡散を避けるために輝尽性蛍
光体シート(または放射線像変換パネルの輝尽性蛍光体
層)に、そのシートを平面方向に沿って細分区画する励
起光反射性隔壁を設けること、すなわちセル化すること
は既に知られている。特開昭59−202100号公報
に、基板に輝尽性蛍光体層を設けた放射線画像変換パネ
ルに、隔壁部材によって多数個に区切った小房からなる
ハニカム構造を設け、その各小房に輝尽性蛍光体を充填
することが記載されている。特開昭62−36599号
公報に、支持体の片面に、開口部の口径と深さとの比率
が1:3.5以上の凹部が規則的に多数個設けられ、か
つ該凹部に輝尽性蛍光体が充填された構造を有する放射
線画像変換パネルが記載されている。
【0007】励起光反射性隔壁の材料としては、金属、
ガラス、セラミックなどが提案されている。金属からな
る隔壁の場合には、一般にどのような金属であっても多
少なりとも光を吸収するため、隔壁に囲まれた輝尽性蛍
光体充填領域に励起光が入射すると、励起光は蛍光体充
填領域内で多重散乱を起こすが、散乱を繰り返している
うちに減衰してしまう。また、輝尽性蛍光体から放出さ
れた輝尽発光光も多重散乱しながらシート表面に達する
が、散乱を繰り返しているうちに隔壁の金属に吸収され
てしまって、充分な量の輝尽発光光が得られない。特
に、X線吸収を高めて高画質の画像を得ようとするとき
輝尽性蛍光体シートを厚くする必要があるが、シートを
厚くすると、深部まで励起光が到達しにくく、かつ発光
光もシートの外に出にくくなるため、その結果として良
好な画質が得られないという問題がある。
【0008】一方、ガラスや通常のセラミックからなる
隔壁の場合には、励起光や輝尽発光光を殆ど吸収しない
ものもあるが、散乱特性の点で充分とは言えない。例え
ば、一般のセラミックには微小な粒界や若干の空隙(1
〜数%の空隙率)は存在するものの、散乱長が充分に短
いとは言えない。このため、励起光の一部は隔壁を透過
して隣の輝尽性蛍光体充填領域まで広がってしまい、所
望とする高い鮮鋭度を得ることができない。隔壁を厚く
すれば、励起光の広がりを減らすことはできるが、輝尽
性蛍光体シートの全表面に対する蛍光体充填領域の面積
比率(蛍光体充填領域/蛍光体充填領域+隔壁)、すな
わち開口率が低下するため、入射X線を吸収して画像形
成に寄与する割合が減少してしまい、画質の低下を招く
ことになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、画質の優れ
た放射線画像を与える輝尽性蛍光体シートを提供するこ
とにある。また本発明は、高画質の輝尽性蛍光体シート
の製造方法を提供することにもある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の隔壁
が設けられたセル化構造について検討した結果、隔壁材
料として特定の空隙率および特定の平均孔径の空隙細孔
を有する多孔質セラミックを用いることにより、励起光
や輝尽発光光を吸収せず、かつ散乱特性の優れた(短散
乱長を有する)隔壁を形成でき、その結果実質的に有利
に放射線画像の画質を高められることを見い出した。す
なわち、多孔質セラミック中の空隙には空気が存在する
がその屈折率は1であり、一方セラミックの屈折率は最
小でも1.4であるので、両者の界面で光が強く散乱さ
れる。これにより、光は隔壁部分で吸収されることなく
反射されて、励起光が減衰しないで有効に利用されると
同時に、輝尽発光光も効率良くシート表面に達するの
で、輝尽発光の発光効率および検出効率を増加させるこ
とができ、結果として高画質の放射線画像を得ることが
できる。
【0011】また、本発明者は隔壁間に輝尽性蛍光体を
従来よりも高い密度で充填することを実現した。この多
孔質セラミックからなる隔壁は、高い光反射率を有する
のみならず、耐圧縮性などの機械的強度並びに耐熱性を
有するので、多孔質セラミック隔壁の間に輝尽性蛍光体
と結合剤からなる蛍光体シートを加熱圧縮により高密度
で埋め込んだり、さらには脱バインダー処理を施して結
合剤を分解消失させたり、高温で焼成して輝尽性蛍光体
を焼結させることにより、蛍光体充填領域における輝尽
性蛍光体の空間充填密度を高めることができる。このこ
とによっても、更に高画質の放射線画像を得ることがで
きる。
【0012】従って本発明は、放射線画像を潜像として
記録させた後、励起光を照射することにより該潜像から
輝尽発光光を放出させ、次いで該輝尽発光光を電気的に
処理することにより放射線画像を再生することからなる
放射線像記録再生方法に用いる輝尽性蛍光体シートであ
って、該輝尽性蛍光体シートが、そのシートを平面方向
に沿って細分区画する隔壁と該隔壁により区画された輝
尽性蛍光体充填領域とからなり、そして該隔壁が、空隙
率が10%乃至70%の範囲に有り、かつ細孔の平均孔
径が0.1μm乃至30μmの範囲にある多孔質セラミ
ックからなり、また該輝尽性蛍光体充填領域を占める輝
尽性蛍光体の空間充填密度が40%乃至95%の範囲に
あることを特徴とする輝尽性蛍光体シートにある。
【0013】なお、本発明において空隙率とは、体積比
での空隙率を意味し、また空間充填密度とは、隔壁に囲
まれた蛍光体充填領域の体積に占める輝尽性蛍光体の体
積の割合(体積充填率)を意味する。
【0014】本発明はまた、下記の工程からなる上記輝
尽性蛍光体シートの製造方法にもある: 1)輝尽性蛍光体および結合剤を含有する塗布液膜を形
成した後、これを乾燥して、蛍光体シートを形成する工
程;そして 2)平面方向に沿って細分区画する隔壁からなる多孔質
セラミックシートの上に該蛍光体シートを載せて加熱圧
縮して、隔壁間に蛍光体シートを埋め込むことにより、
輝尽性蛍光体と結合剤とが充填された多孔質セラミック
シートを得る工程。
【0015】本発明はまた、下記の工程からなる上記輝
尽性蛍光体シートの製造方法にもある: 1)輝尽性蛍光体が分散された蛍光体スラリー液または
輝尽性蛍光体と結合剤を含有する蛍光体分散液を調製す
る工程;そして 2)シート平面方向を細分区画する隔壁からなる多孔質
セラミックシートの上に該蛍光体スラリー液または蛍光
体分散液を注入または塗布したのち乾燥して、隔壁間に
輝尽性蛍光体または輝尽蛍光体と結合剤を充填する工
程;そして 3)輝尽性蛍光体または輝尽蛍光体と結合剤が充填され
た多孔質セラミックシートを、該輝尽性蛍光体の焼結温
度にて焼成して、焼結した輝尽性蛍光体が充填された多
孔質セラミックシートを得る工程。
【0016】本発明は更に、下記の工程からなる上記輝
尽性蛍光体シートの製造方法にもある: 1)輝尽性蛍光体および結合剤を含有する塗布液膜を形
成し、その塗布膜を乾燥して、蛍光体シートを形成する
工程; 2)シート平面を細分区画する隔壁からなる多孔質セラ
ミックシートの上に該蛍光体シートを載せて加熱圧縮し
て、隔壁間に蛍光体シートを埋め込む工程;そして 3)該多孔質セラミックシートに脱結合剤処理を行った
後、該輝尽性蛍光体の焼結温度にて焼成して、焼結した
輝尽性蛍光体が充填された多孔質セラミックシートを得
る工程。
【0017】本発明の輝尽性蛍光体シートの好ましい態
様を以下に記載する。 (1)輝尽性蛍光体充填領域に含まれる輝尽性蛍光体の
空間充填密度が60%以上、95%以下である輝尽性蛍
光体シート。 (2)隔壁の空隙率が30%以上、70%以下である輝
尽性蛍光体シート。 (3)細孔の平均孔径が0.5μm以上、10μm以下
である輝尽性蛍光体シート。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の輝尽性蛍光体シートは、
前記の放射線像記録再生方法に用いる輝尽性蛍光体シー
トであって、そのシートを平面方向に沿って細分区画す
る特定の多孔質セラミックからなる隔壁と、該隔壁によ
り区画された特定の空間充填密度を有する輝尽性蛍光体
充填領域とからなることを特徴とするものである。
【0019】上記の隔壁と輝尽性蛍光体充填領域とから
なる輝尽性蛍光体シートの構成を添付図面を参照しなが
ら説明する。図1は、本発明の輝尽性蛍光体シート10
の斜視図(1)、その表面の構成を明らかにするために
一部を拡大した拡大斜視図(2)、そして拡大斜視図
(2)におけるI−I線に沿った断面図(3)である。
図1の(2)と(3)における斜線部分が隔壁11であ
り、その斜線に囲まれた部分が輝尽性蛍光体充填領域1
2である。X線など放射線に対する吸収効率を高めるた
めには、輝尽性蛍光体シートの厚みは一般に50μm乃
至1500μmの範囲にある。好適な分解能特性および
画質を得るためには、輝尽性蛍光体充填領域の幅(平面
方向の幅の平均値)は5μm乃至300μmの範囲にあ
るのが望ましく、また隔壁の幅は0.5μm乃至50μ
mの範囲にあるのが望ましい。そして、輝尽性蛍光体シ
ートの全表面に対する輝尽性蛍光体充填領域の面積の比
率(開口率)は、40乃至98%の範囲にあるのが望ま
しい。
【0020】本発明において、上記隔壁11は、空隙率
(体積比)が10%以上70%以下であってかつその空
隙を構成する細孔の平均孔径が0.1μm乃至30μm
の範囲にある多孔質セラミックからなる。多孔質セラミ
ックの空隙率が10%未満では透明度が高く光の散乱が
弱い。一方、空隙率が70%を越えると、光の散乱は強
くなるが、隔壁としての強度が不充分となる。好ましく
は、空隙率は30%以上70%以下である。また、細孔
の孔径は、小さいほど光の散乱が強くなるものの、光の
波長オーダーに近づくと量子効果によって逆に散乱が弱
まるので、0.1μm以上であるのが良い。好ましく
は、細孔の平均孔径は0.5μm乃至10μmの範囲に
ある。なお、隔壁の励起光に対する散乱長は0.05〜
20μmの範囲にあることが望ましい。
【0021】上記の輝尽性蛍光体充填領域12におい
て、輝尽性蛍光体の空間充填密度は40%以上95%以
下である。好ましくは、蛍光体の空間充填密度は60%
以上95%以下である。
【0022】図1の輝尽性蛍光体シートでは、隔壁11
の頂部と底部はともにシートの両表面に露出していた
が、その頂部と底部の両方あるいはいずれか一方がシー
トに埋没していてもよい。ただし、隔壁の高さは輝尽性
蛍光体シートの厚みの1/3乃至1/1の範囲にあるの
が望ましい。
【0023】本発明においてセル化構造は、図1に示し
たような隔壁11が格子状に設けられたハニカム構造に
限定されるものではなく、その隔壁の形状や位置などは
適宜変更することができる。
【0024】図2は、隔壁の形状のバリエーションの例
を示す。図2の(1)は、隔壁11と輝尽性蛍光体充填
領域12とが交互に配された一次元のストライプ状であ
り、(2)は、ストライプ状の隔壁11が波形に設けら
れている。図2の(3)は、円形の輝尽性蛍光体充填領
域12を隔壁11が囲むように形成されたハニカム構造
である。なお、図2の(1)および(2)の構造の輝尽
性蛍光体シートから励起光を用いて放射線画像を読み取
る場合には、その励起光の照射はストライプ状の隔壁1
1と充填領域12とを横切るような方向で走査させなが
ら行うことが有利である。
【0025】図3は、本発明の輝尽性蛍光体シートの構
成の例を示す。図3の(1)は、図1の(1)の輝尽性
蛍光体シートの下側表面に支持体13が備えられ、上側
表面に保護膜14が備えられている構成を示す断面図で
ある。図3の(2)は、輝尽性蛍光体シートの下側表面
に支持体13および光反射層15が備えられ、上側表面
に保護膜14が備えられている構成を示す断面図であ
る。図3の(3)は、輝尽性蛍光体シートの下側表面に
支持体13が、上側表面に保護膜14が備えられている
構成であって、輝尽性蛍光体シートの隔壁の頂部が前述
したようにシート中に埋没している構造を示す断面図で
ある。
【0026】本発明の輝尽性蛍光体シートは、例えば下
記の第一の方法により製造することができる。まず、輝
尽性蛍光体および結合剤を含有する塗布液を調製する。
【0027】輝尽性蛍光体としては、波長が400〜9
00nmの範囲の励起光の照射により、300〜500
nmの波長範囲に輝尽発光を示す輝尽性蛍光体が好まし
い。そのような輝尽性蛍光体の例は、特開平2−193
100号公報および特開平4−310900号公報に詳
しく記載されている。なかでも好ましい輝尽性蛍光体と
しては、ユーロピウムあるいはセリウムによって付活さ
れているアルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍光体(例、
BaFBr:Eu、およびBaF(Br,I):E
u)、そしてセリウム付活希土類オキシハロゲン化物系
蛍光体を挙げることができる。
【0028】これらのうちでも、 基本組成式: MIIFX:zLn ‥‥(I) で代表される希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン
化物系輝尽性蛍光体は特に好ましい。ただし、MIIはB
a、Sr及びCaからなる群より選ばれる少なくとも一
種のアルカリ土類金属を表し、LnはCe、Pr、S
m、Eu、Tb、Dy、Ho、Nd、Er、Tm及びY
bからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素
を表す。XはCl、Br及びIからなる群より選ばれる
少なくとも一種のハロゲンを表す。zは0<z≦0.2
の範囲内の数値を表す。
【0029】上記基本組成式(I)中のMIIとしては、
Baが半分以上を占めることが好ましい。Lnとして
は、特にEu又はCeであることが好ましい。また、基
本組成式(I)では表記上F:X=1:1のように見え
るが、これはBaFX型の結晶構造を持つことを示すも
のであり、最終的な組成物の化学量論的組成を示すもの
ではない。一般に、BaFX結晶においてX-イオンの
空格子点であるF+(X-)中心が多く生成された状態
が、600〜700nmの光に対する輝尽効率を高める
上で好ましい。このとき、FはXよりもやや過剰にある
ことが多い。
【0030】なお、基本組成式(I)では省略されてい
るが、必要に応じて下記のような添加物を基本組成式
(I)に加えてもよい。 bA, wNI, xNII, yNIII ただし、AはAl23、SiO2及びZrO2などの金属
酸化物を表す。MIIFX粒子同士の焼結を防止する上で
は、一次粒子の平均粒径が0.1μm以下の超微粒子で
IIFXとの反応性が低いものを用いることが好まし
い。NIは、Li、Na、K、Rb及びCsからなる群
より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属の化合物を
表し、NIIは、Mg及び/又はBeからなるアルカリ土
類金属の化合物を表し、NIIIは、Al、Ga、In、
Tl、Sc、Y、La、Gd及びLuからなる群より選
ばれる少なくとも一種の三価金属の化合物を表す。これ
らの金属化合物としては、特開昭59−75200号公
報に記載のようなハロゲン化物を用いることが好ましい
が、それらに限定されるものではない。
【0031】また、b、w、x及びyはそれぞれ、MII
FXのモル数を1としたときの仕込み添加量であり、0
≦b≦0.5、0≦w≦2、0≦x≦0.3、0≦y≦
0.3の各範囲内の数値を表す。これらの数値は、焼成
やその後の洗浄処理によって減量する添加物に関しては
最終的な組成物に含まれる元素比を表しているわけでは
ない。また、上記化合物には最終的な組成物において添
加されたままの化合物として残留するものもあれば、M
IIFXと反応する、あるいは取り込まれてしまうものも
ある。
【0032】その他、上記基本組成式(I)には更に必
要に応じて、特開昭55−12145号公報に記載のZ
n及びCd化合物;特開昭55−160078号公報に
記載の金属酸化物であるTiO2、BeO、MgO、C
aO、SrO、BaO、ZnO、Y23、La23、I
23、GeO2、SnO2、Nb25、Ta25、Th
2;特開昭56−116777号公報に記載のZr及
びSc化合物;特開昭57−23673号公報に記載の
B化合物;特開昭57−23675号公報に記載のAs
及びSi化合物;特開昭59−27980号公報に記載
のテトラフルオロホウ酸化合物;特開昭59−4728
9号公報に記載のヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオ
ロチタン酸、及びヘキサフルオロジルコニウム酸の1価
もしくは2価の塩からなるヘキサフルオロ化合物;特開
昭59−56480号公報に記載のV、Cr、Mn、F
e、Co及びNiなどの遷移金属の化合物などを添加し
てもよい。さらに、本発明においては上述した添加物を
含む蛍光体に限らず、基本的に希土類付活アルカリ土類
金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体とみなされる組成
を有するものであれば如何なるものであってもよい。
【0033】上記基本組成式(I)で表される希土類付
活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体
は、通常は、アスペクト比が1.0乃至5.0の範囲に
ある。本発明の輝尽性蛍光体シートに用いる輝尽性蛍光
体粒子は一般に、アスペクト比が1.0乃至2.0(好
ましくは、1.0乃至1.5)の範囲にあり、粒子サイ
ズのメジアン径(Dm)が1μm乃至10μm(好まし
くは、2μm乃至7μm)の範囲にあり、そして粒子サ
イズ分布の標準偏差をσとしたときのσ/Dmが50%
以下(好ましくは、40%以下)のものである。また、
粒子の形状としては、直方体型、正六面体型、正八面体
型、14面体型、これらの中間多面体型および不定型粉
砕粒子などがあるが、それらのうちでは14面体型が好
ましい。ただし、上記アスペクト比、粒子サイズおよび
粒子サイズ分布を満たす輝尽性蛍光体粒子であれば、必
ずしも14面体型でなくとも本発明に用いることができ
る。
【0034】結合剤としては、たとえばゼラチン等の蛋
白質、デキストラン等のポリサッカライド、またはアラ
ビアゴムのような天然高分子物質;および、ポリビニル
ブチラール、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロース、エチ
ルセルロース、塩化ビニリデン・塩化ビニルコポリマ
ー、ポリアルキル(メタ)アクリレート、塩化ビニル・
酢酸ビニルコポリマー、ポリウレタン、セルロースアセ
テートブチレート、ポリビニルアルコール、線状ポリエ
ステル、熱可塑性エラストマーなどのような合成高分子
物質を挙げることができる。なお、これらの結合剤は架
橋剤によって架橋されたものであってもよい。
【0035】上記の輝尽性蛍光体粒子および結合剤を溶
剤に加え、これを充分に混合して、輝尽性蛍光体充填領
域形成用の塗布液を調製する。塗布液調製用の溶剤の例
としては、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、n−ブタノール等の低級アルコール;メチレンクロ
ライド、エチレンクロライドなどの塩素原子含有炭化水
素;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトンなどのケトン;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブ
チルなどの低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル;
ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル、
エチレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロ
フランなどのエーテル;そして、それらの混合物を挙げ
ることができる。
【0036】塗布液における結合剤と輝尽性蛍光体との
混合比は、目的とする輝尽性蛍光体シートの特性、蛍光
体の種類などによっても異なるが、一般には1:1乃至
1:100(重量比)の範囲から選ばれ、そして特に
1:1乃至1:40(重量比)の範囲から選ぶのが好ま
しい。なお、塗布液には、該塗布液中における蛍光体の
分散性を向上させるための分散剤や、形成後における結
合剤と蛍光体との間の結合力を向上させるための可塑剤
などの種々の添加剤が混合されていてもよい。この塗布
液を塗布機を用いて、ガラス板、金属板、プラスチック
シートなどの仮支持体上に塗布し乾燥して、蛍光体シー
トを得る。
【0037】次に、別途形成した任意の形状の隔壁から
なる多孔質セラミックシートを用意し、この多孔質セラ
ミックシートに上記の蛍光体シートを埋め込む。多孔質
セラミックシートの形成方法については後で述べる。図
4は、その代表的な例であるハニカム状(格子状)の多
孔質セラミックシート20を示す平面図である。図5
は、加熱圧縮処理により、図4に示した多孔質セラミッ
クシートに蛍光体シートを埋め込む工程を示す概略断面
図である。
【0038】図5に示すように、多孔質セラミックシー
ト20の両側に上記の蛍光体シート21、22を配置し
た後、両側から加圧板23、24により加熱圧縮して、
セラミックシート20のハニカム状の各隔壁の間に蛍光
体シートを埋め込む。加熱圧縮処理は一般に、蛍光体シ
ートの結合剤の軟化温度以上200℃以下の温度、およ
び5kg/cm2乃至3000kg/cm2の範囲の圧力
で行う。この際に、吸引しながら加熱圧縮処理を行って
もよい。この加熱圧縮処理(カレンダー処理)により、
隔壁間の蛍光体の充填密度を高めることができる。この
ようにして、多孔質セラミックの隔壁11と、輝尽性蛍
光体および結合剤が高密度で充填された蛍光体充填領域
12とからなる輝尽性蛍光体シート10が得られる。
【0039】本発明の輝尽性蛍光体シートは、以下に示
す第二の方法によっても製造することができる。まず、
輝尽性蛍光体が分散された蛍光体スラリー液または輝尽
性蛍光体と結合剤を含有する蛍光体分散液を調製する。
蛍光体スラリー液または蛍光体分散液の調製は、前述の
塗布液と同様にして行うことができ、分散媒(溶媒)お
よび結合剤も、前記の塗布液調製用の溶媒および結合剤
の中から任意に選択して用いることができる。
【0040】次に、任意の形状に形成された隔壁からな
る多孔質セラミックシート(図4参照)の上に、この蛍
光体スラリー液または蛍光体分散液を注入または塗布し
て、各隔壁間にスラリー液または分散液を充填する。
【0041】次いで、スラリー液または分散液が充填さ
れた多孔質セラミックシートを、乾燥して分散媒または
溶媒を除去した後、高温で焼成して、隔壁間に充填され
た輝尽性蛍光体を焼結させる。焼成温度は、輝尽性蛍光
体の焼結温度であり、蛍光体の種類によっても異なる
が、一般には700〜1300℃の範囲の温度が適当で
あり、好ましくは750〜950℃の範囲である。焼成
雰囲気としては、大気の他に窒素ガス雰囲気、微量の酸
素ガスを含有する窒素ガス雰囲気などを利用する。焼成
時間は、蛍光体の充填量、焼成温度および炉からの取出
し温度などによっても異なるが、一般には1〜7時間が
適当であり、好ましくは3〜5時間である。この焼結に
よって、蛍光体の高い充填密度を達成することができ
る。このようにして、多孔質セラミックの隔壁間に焼結
した輝尽性蛍光体が高密度で充填された輝尽性蛍光体シ
ートが得られる。
【0042】多孔質セラミックシートの隔壁間に輝尽性
蛍光体と一緒に結合剤が充填されている場合には、焼成
に先立って、多孔質セラミックシートに脱結合剤(バイ
ンダー)処理を行ってもよい。脱バインダー処理は、結
合剤が燃焼して分解消失する温度、一般には結合剤の軟
化温度〜200℃の範囲の温度で、酸素雰囲気中で、
0.5〜3時間熱処理することにより行う。
【0043】本発明の輝尽性蛍光体シートはまた、以下
に示す第三の方法によっても製造することができる。ま
ず、前述した第一の方法と同様にして、輝尽性蛍光体と
結合剤とからなる蛍光体シートを形成した後、多孔質セ
ラミックシートの両側に蛍光体シートを配置して加熱圧
縮処理し、セラミックシートの隔壁間に蛍光体シートを
埋め込む(図5参照)。
【0044】次に、輝尽性蛍光体と結合剤が埋め込まれ
た多孔質セラミックシートに、上記と同様にして脱バイ
ンダー処理を行う。その後、多孔質セラミックシートを
前記と同様にして焼成することにより、隔壁間に焼結し
た輝尽性蛍光体が高密度で充填された輝尽性蛍光体シー
トが得られる。この方法では、カレンダー処理に加えて
脱バインダー処理および蛍光体の焼成を行うことによっ
て、より一層高い充填密度が得られる。
【0045】輝尽性蛍光体シートの隔壁を前述したよう
に頂部、底部とも露出させるには、上記の加熱圧縮処理
あるいはスラリー液または分散液の流し込みにより隔壁
の頂部および/または底部からはみ出した蛍光体充填領
域部分を削り取ることによって実現できる。反対に、隔
壁の頂部および/または底部をシート中に埋没させるに
は、このはみ出した部分をそのまま残してもよいし、あ
るいは、はみ出した部分を削り取った後、その表面(片
面もしくは両面)に輝尽性蛍光体と結合剤とからなる蛍
光体シートを貼り合わせてもよい(図3の(3)参
照)。
【0046】上記の任意の形状の隔壁からなる多孔質セ
ラミックシートについて述べる。多孔質セラミックの一
般的な組成や製造法は広く知られており、本発明におい
ても適用することができる。本発明で好ましく用いるこ
とができる多孔質セラミックの単体原料としては、例え
ばアルミナ(Al23)、リン酸カルシウム、カルシウ
ムアパタイト、シリカ(SiO2)、ZrO2、Ti
2、HfO2、PbO 2、La23、Y23、CaC
3、MnO、MgO、LaMnO3、CeO2、Sm2
3、BaO、CaO、Gd23、Sb23を挙げること
ができる。さらに、これらの単体を組み合わせた複合物
も用いることができる。
【0047】これらのセラミック原料を多孔質とするに
は、好適な粒径の出発原料粉体を高温で焼成して焼結さ
せる。その際に、用いる焼結助剤の種類や量、焼成温
度、焼成雰囲気、焼成時間などを好適に選択することに
より、得られる多孔質セラミックの空隙率および空隙細
孔の平均孔径を所望の値に制御することが可能である。
細孔の平均孔径は、一般に出発原料粉体の概略粒径の1
/6乃至1/3になることが知られている。
【0048】上記のセラミック原料を用いて、前述した
ような隔壁形状を有する多孔質セラミックのシートを形
成する。例えば、セラミック原料を水などの適当な分散
媒に分散してセラミック原料のスラリーを調製した後、
スラリーを凝集させて板状の成形体に加圧成形する。こ
の成形体を、ハニカム状など所望の形状を有する金属板
(金型)を用いて更に加圧成形した後、高温で焼成して
所望の形状の隔壁からなる多孔質セラミックシート(図
4参照)を得る。
【0049】あるいは、セラミック原料と適当な結合剤
を溶媒に分散、溶解してセラミック原料分散液を調製し
た後、図6に示すように、スクリーン印刷法によりスク
ィージ31を数回摺動させてセラミック原料分散液32
をマスク33およびメッシュ34より押し出し、基板3
5上に積層する。得られた積層体36に脱バインダー処
理を施した後、高温で焼成することによっても多孔質セ
ラミックシートが得られる。
【0050】あるいは、図7の(1)に示すような金属
製の柱状ブロック37(38:柱状ブロック、39:ブ
ロックとブロックを連結する部材)を用いて、図7の
(2)に示すように、柱状ブロック37上にセラミック
原料分散液32を延ばし、その上からピストン40で圧
力を掛けて、柱状ブロック37のブロック間の溝から分
散液32を透過させて成形体41を得る。この成形体4
1を上記と同様に、脱バインダー処理したのち高温で焼
成することによっても多孔質セラミックシートが得られ
る。
【0051】あるいはまた、図8に示すように、アルコ
ール可溶性の多数のファイバー(例えば、ポリビニルブ
チラールファイバー)を束ねたもの42を用意し、これ
をセラミック原料分散液43に入れた後、乾燥して固化
させる。このとき、結合剤としては例えば、溶媒のメチ
ルエチルケトンには可溶性であるがアルコールには不溶
性であるポリウレタンなどが用いられる。次いで、固化
物44をアルコール45中に浸漬してファイバー42の
みを溶解して、多数の貫通穴46を有する成形体47を
得る。この成形体47を適当な厚みにスライスし、四角
形に切断した後、上記と同様に脱バインダー処理し、高
温で焼成することによっても多孔質セラミックシートが
得られる。
【0052】なお、本発明に係る多孔質セラミックシー
トの隔壁に囲まれた部分は、上述したように必ずしも貫
通穴である必要はなく、上部または下部の一方のみが開
口している孔であってもよい。また、多孔質セラミック
シートの形成は上記の方法に限定されるものではなく、
レーザ光を用いたエッチングなど従来の方法を利用する
こともできる。
【0053】前記のようにして製造された輝尽性蛍光体
シートは、特に支持体や保護膜を備えている必要はない
が、輝尽性蛍光体シートの搬送や取扱い上の便宜や特性
変化の回避のために、支持体と保護膜とを備えていても
よい。また、感度を高めるために、輝尽性蛍光体シート
の片側(支持体を設ける場合にはシートと支持体の間)
に光反射層を備えていてもよい。さらに、支持体は透明
であってもよく、その場合には輝尽発光光の取り出しを
輝尽性蛍光体シートの両側から行う両面集光方式による
読取方法に適している。
【0054】支持体は通常、柔軟な樹脂材料からなる厚
みが50μm乃至1mmのシートあるいはフィルムであ
る。支持体は透明であってもよく、あるいは支持体に、
励起光もしくは輝尽発光光を反射させるための光反射性
材料(例、アルミナ粒子、二酸化チタン粒子、硫酸バリ
ウム粒子)を充填してもよく、あるいは空隙を設けても
よい。または、支持体に励起光もしくは輝尽発光光を吸
収させるため光吸収性材料(例、カーボンブラック)を
充填してもよい。支持体の形成に用いることのできる樹
脂材料の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、アラミド樹脂、ポリイミド樹
脂などの各種樹脂材料を挙げることができる。必要に応
じて、支持体は金属シート、セラミックシート、ガラス
シートなどであってもよい。
【0055】保護膜は、励起光の入射や輝尽発光光の出
射に殆ど影響を与えないように、透明であることが望ま
しく、また外部から与えられる物理的衝撃や化学的影響
から輝尽性蛍光体シートを充分に保護することができる
ように、化学的に安定でかつ高い物理的強度を持つこと
が望ましい。保護膜としては、セルロース誘導体、ポリ
メチルメタクリレート、有機溶媒可溶性フッ素系樹脂な
どのような透明な有機高分子物質を適当な溶媒に溶解し
て調製した溶液を蛍光体層の上に塗布することで形成さ
れたもの、あるいはポリエチレンテレフタレートなどの
有機高分子フィルムや透明なガラス板などの保護膜形成
用シートを別に形成して蛍光体層の表面に適当な接着剤
を用いて設けたもの、あるいは無機化合物を蒸着などに
よって蛍光体層上に成膜したものなどが用いられる。ま
た、保護膜中には酸化マグネシウム、酸化亜鉛、二酸化
チタン、アルミナ等の光散乱性微粒子、パーフルオロオ
レフィン樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末等の滑り剤、お
よびポリイソシアネート等の架橋剤など各種の添加剤が
分散含有されていてもよい。保護膜の膜厚は一般に約
0.1〜20μmの範囲にある。
【0056】保護膜の表面にはさらに、保護膜の耐汚染
性を高めるためにフッ素樹脂塗布層を設けてもよい。フ
ッ素樹脂塗布層は、フッ素樹脂を有機溶媒に溶解(また
は分散)させて調製したフッ素樹脂溶液を保護膜の表面
に塗布し、乾燥することにより形成することができる。
フッ素樹脂は単独で使用してもよいが、通常はフッ素樹
脂と膜形成性の高い樹脂との混合物として使用する。ま
た、ポリシロキサン骨格を持つオリゴマーあるいはパー
フルオロアルキル基を持つオリゴマーを併用することも
できる。フッ素樹脂塗布層には、干渉むらを低減させて
更に放射線画像の画質を向上させるために、微粒子フィ
ラーを充填することもできる。フッ素樹脂塗布層の層厚
は通常は0.5μm乃至20μmの範囲にある。フッ素
樹脂塗布層の形成に際しては、架橋剤、硬膜剤、黄変防
止剤などのような添加成分を用いることができる。特に
架橋剤の添加は、フッ素樹脂塗布層の耐久性の向上に有
利である。
【0057】光反射層としては、例えば、アルミナ、二
酸化チタンあるいは硫酸バリウムなどの白色顔料、また
は輝尽発光を示さない蛍光体粒子を結合剤で分散支持さ
せて層状としたものを用いることができる。
【0058】さらに、輝尽性蛍光体シートと支持体との
間には、光吸収層、接着層、導電層などの補助機能層を
設けてもよく、また支持体表面には多数の凹部を形成し
てもよい。一方、支持体の輝尽性蛍光体シートを設けな
い側の表面には、搬送性を向上させたり、耐傷性を向上
させたりするために、摩擦低減層や耐傷層を設けてもよ
い。
【0059】
【実施例】[実施例1] 1)多孔質セラミックシートの形成 Al23ファイバー(Al23:97重量%、サフィル
HA、英国ICI社製)33g、及びアルミナ粉体(粒
径:8μm、住友化学(株)製)594gを、SiO2
ル(SiO2:40重量%、ST−40、日産化学(株)
製)83gとともに15リットルの水に加え、撹拌しな
がら分散してスラリーを調製した。
【0060】このスラリーに、凝集剤として澱粉水溶液
(固形分:2%)を加えて凝集させた後、吸引しながら
加圧成形して板状の成形体を得た。ハニカム状に旋盤加
工された2つの鉄板の間にこの成形体を置き、両側から
吸引加圧成形して、ハニカム状に穴が設けられた成形体
を得た。得られた成形体を90℃で乾燥した後、大気中
にて1300℃で2時間焼成して、図4に示したような
ハニカム状の多孔質セラミックシート(厚み:500μ
m、隔壁の幅:6μm、蛍光体充填領域の幅:50μ
m)を得た。多孔質セラミックシートの空隙率(体積
比)は40%であり、空隙細孔の平均孔径は2μmであ
った。
【0061】2)蛍光体シートの形成 輝尽性蛍光体(BaFBr:Eu)300g、および熱
可塑性ポリウレタン(パンディクスT5265M、大日本イン
キ(株)製)75gをメチルエチルケトンに加え、ホモジ
ナイザーでポリウレタンをメチルエチルケトンに溶解
し、同時に蛍光体をポリウレタン溶液に分散して、塗布
液を調製した。次に、離型剤処理を施したポリエチレン
テレフタレートフィルム(仮支持体)を水平なガラス板
上に固定し、この上に塗布液をドクターブレードを用い
て均一な膜となるように塗布した。塗膜を乾燥して有機
溶媒を完全に蒸発させた後、仮支持体より剥ぎ取って蛍
光体シートを得た。
【0062】3)輝尽性蛍光体シートの製造 得られた蛍光体シートを、図5に示したように、上記多
孔質セラミックシートの両側に置き、両側から吸引しな
がら加熱圧縮処理して、セラミックシートのハニカム状
の隔壁の間に蛍光体シートを埋め込んだ。このとき、加
熱温度はポリウレタン結合剤の軟化温度(55℃)より
高い100℃であり、圧力は500kg/cm2であっ
た。このようにして、多孔質セラミックの隔壁間に輝尽
性蛍光体と結合剤が充填された輝尽性蛍光体シートを得
た(図1参照)。
【0063】4)支持体および光反射層の付設 平均粒径0.6μmのアルミナ粒子と高分子量アクリル
樹脂を重量比15:1で有機溶剤中に分散して、光反射
層用分散液を調製した。この分散液を塗布機を用いて、
ポリエチレンテレフタレートシート(支持体、厚み:3
00μm)の上に100μmの厚みで塗布し、乾燥し
て、支持体上に光反射層を形成した。この光反射層の上
に、上記の輝尽性蛍光体シートを接着剤を用いて接合し
て、支持体および光反射層を設けた。
【0064】5)保護膜の付設 上記輝尽性蛍光体シートの光反射層とは反対側の表面
に、透明フッ素樹脂(ルミフロン、旭硝子(株)製)およ
び硬化剤を含む塗布液を5μmの膜厚で塗布し、乾燥、
熱硬化を行って透明保護膜を設けた。このようにして、
支持体、光反射層及び保護膜付き輝尽性蛍光体シート
(図3の(2)参照)を得た。
【0065】[実施例2] 1)輝尽性蛍光体シートの製造 輝尽性蛍光体(BaFBr:Eu)300gをエタノー
ルに加えた後、プロぺラミキサーにて分散して蛍光体ス
ラリー液を調製した。この蛍光体スラリー液を、実施例
1で得られた多孔質セラミックシートの上に流し込ん
で、セラミックシートの隔壁間に蛍光体粒子とエタノー
ルの混合物を充填した。このセラミックシートを室温に
て乾燥した後、100℃で、空気中にて10分間維持し
て残留エタノールを完全に除去した。次に、セラミック
シートを900℃、窒素ガス雰囲気中で2時間焼成し
て、隔壁間に焼結した輝尽性蛍光体が充填された輝尽性
蛍光体シートを得た。
【0066】2)支持体、光反射層および保護膜の付設 実施例1と同様にして、輝尽性蛍光体シートの片側に支
持体および光反射層を設け、その反対側に保護膜を設け
た。
【0067】[実施例3] 1)蛍光体シートの形成 輝尽性蛍光体(BaFBr:Eu)300gを、50重
量%のポリビニルブチラールのエタノール溶液20gに
加え、さらにエタノールを加えて粘度を調整した後、プ
ロぺラミキサーにて分散して蛍光体分散液を調製した。
次に、この蛍光体分散液を、離型剤処理を施したポリエ
チレンテレフタレートフィルム(仮支持体)の上に塗布
し、乾燥してエタノールを除去した後、仮支持体より剥
ぎ取って蛍光体グリーンシートを得た。
【0068】2)輝尽性蛍光体シートの製造 得られた蛍光体グリーンシートを、実施例1と同様にし
て、多孔質セラミックシートの両側に置き、両側から吸
引加熱圧縮処理して、セラミックシートの隔壁間に蛍光
体シートを埋め込んだ。この多孔質セラミックシートを
300℃、酸素ガス含有雰囲気中で1時間熱処理して、
脱バインダー処理を施した。次いで、セラミックシート
を900℃、窒素ガス雰囲気中で2時間焼成して、隔壁
間に焼結した輝尽性蛍光体が充填された輝尽性蛍光体シ
ートを得た。
【0069】3)支持体、光反射層および保護膜の付設 実施例1と同様にして、輝尽性蛍光体シートの片側に支
持体および光反射層を設け、その反対側に保護膜を設け
た。
【0070】[比較例1]実施例2において、多孔質セ
ラミックシートの焼成を行わなかったこと以外は実施例
2と同様にして、隔壁間に輝尽性蛍光体が充填された輝
尽性蛍光体シートを得た。更に実施例1と同様にして、
輝尽性蛍光体シートの片側に支持体および光反射層を設
け、その反対側に保護膜を設けた。
【0071】[実施例4〜7]実施例1の多孔質セラミ
ックシートの形成において、アルミナ粉体の粒径、焼成
温度および時間を表1に示すように変えたこと以外は実
施例1と同様にして、多孔質セラミックシートを得た。
この多孔質セラミックシートを用いて、実施例1と同様
にして輝尽性蛍光体シートを製造した後、更に実施例1
と同様にして、輝尽性蛍光体シートの片側に支持体およ
び光反射層を設け、その反対側に保護膜を設けた。
【0072】[比較例2、3]実施例1の多孔質セラミ
ックシートの形成において、焼成温度および時間を表1
に示すように変えたこと以外は実施例1と同様にして、
多孔質セラミックシートを得た。この多孔質セラミック
シートを用いて、実施例1と同様にして輝尽性蛍光体シ
ートを製造した後、更に実施例1と同様にして、輝尽性
蛍光体シートの片側に支持体および光反射層を設け、そ
の反対側に保護膜を設けた。
【0073】得られた各輝尽性蛍光体シートの物性値に
ついてまとめて表1に示す。なお、輝尽性蛍光体の空間
充填密度は、多孔質セラミックシートに蛍光体を充填す
る前と後にセラミックシートを重量測定することにより
求めた。また、隔壁の励起光(波長:633nm)に対
する散乱長は、隔壁の透過率を測定したのちクベルカの
理論に基づく計算式に代入して算出した。
【0074】
【表1】
【0075】[輝尽性蛍光体シートの性能評価]得られ
た各輝尽性蛍光体シートに、管電圧80kVpのX線
(線量10mR)を照射した後、シートのX線照射面を
He−Neレーザ光で走査してそのシート表面より片面
集光方式にて輝尽発光光を検出し、光電変換してデジタ
ル画像を得た。これをレーザプリンターでフィルムに出
力し、得られた画像を目視にて評価した。
【0076】その結果、本発明の輝尽性蛍光体シート
(実施例1〜7)はいずれも、粒状性および鮮鋭度とも
良好な画像を与え、診断画質性能が優れていることが明
らかであった。一方、比較例1の輝尽性蛍光体シート
は、蛍光体の充填密度が低いために粒状性の劣った画像
を与えた。比較例2の輝尽性蛍光体シートは、隔壁の空
隙率が低いために光の散乱が弱く(散乱長が長く)、励
起光は隔壁を透過して広がってしまい、結果として鮮鋭
度の低い画像を与えた。比較例3の輝尽性蛍光体シート
は、逆に隔壁の空隙率が高過ぎたために隔壁としての物
理的強度が不足し、蛍光体シートの埋め込み過程で隔壁
が破損してしまった。
【0077】
【発明の効果】本発明の多孔質セラミックの隔壁を有す
る輝尽性蛍光体シートによれば、隔壁が励起光や輝尽発
光光を吸収することがなく、かつ光を強く散乱するの
で、粒状性や鮮鋭度などの画質を顕著に高めることがで
きる。また、本発明に係る多孔質セラミック隔壁は、機
械的強度が強く耐熱性があるので、多孔質セラミックシ
ートにカレンダー処理や脱バインダー処理、高温焼成を
施すことが可能となる。従って本発明の製造方法によれ
ば、輝尽性蛍光体を隔壁間に高密度で充填することがで
きる。これにより、輝尽性蛍光体シートの厚さを厚くす
ることなく、X線など放射線の吸収を増加させることが
でき、高感度であって高画質の画像を実現することがで
きる。このため、特に医療用ラジオグラフィーや電子顕
微鏡用の記録媒体、あるいはその他の放射線記録媒体と
して使用した場合に、本発明の輝尽性蛍光体シートは有
利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(1)は、本発明の輝尽性蛍光体シートの構成
を示す斜視図である。そして、(2)は、(1)の輝尽
性蛍光体シートの部分拡大図であり、(3)は、(2)
のI−I線から見た部分断面図である。
【図2】(1)〜(3)はそれぞれ、隔壁の形状のバリ
エーションの例を示す部分拡大図である。
【図3】(1)〜(3)はそれぞれ、本発明の輝尽性蛍
光体シートの構成の例を示す概略断面図である。
【図4】ハニカム状の多孔質セラミックシートを示す平
面図である。
【図5】加熱圧縮処理により多孔質セラミックシートに
蛍光体シートを埋め込む工程を示す概略断面図である。
【図6】スクリーン印刷法により多孔質セラミックシー
トを形成する方法を示す概略断面図である。
【図7】(1)は、柱状ブロックを示す概略斜視図であ
り、(2)は柱状ブロックを用いた高圧透過法により多
孔質セラミックシートを形成する方法を示す概略断面図
である。
【図8】ファイバー形成抽出法により多孔質セラミック
シートを形成する方法を示す概略図である。
【符号の説明】
10 輝尽性蛍光体シート 11 隔壁 12 輝尽性蛍光体充填領域 13 支持体 14 保護膜 15 光反射層 20 ハニカム状の多孔質セラミックシート 21、22 蛍光体シート

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線画像を潜像として記録させた後、
    励起光を照射することにより該潜像から輝尽発光光を放
    出させ、次いで該輝尽発光光を電気的に処理することに
    より放射線画像を再生することからなる放射線像記録再
    生方法に用いる輝尽性蛍光体シートであって、該輝尽性
    蛍光体シートが、そのシート平面を細分区画する隔壁と
    該隔壁により区画された輝尽性蛍光体充填領域とからな
    り、そして該隔壁が、空隙率が10%乃至70%の範囲
    にあり、かつ細孔の平均孔径が0.1μm乃至30μm
    の範囲にある多孔質セラミックからなり、また該輝尽性
    蛍光体充填領域を占める輝尽性蛍光体の空間充填密度が
    40%乃至95%の範囲にあることを特徴とする輝尽性
    蛍光体シート。
  2. 【請求項2】 輝尽性蛍光体充填領域を占める輝尽性蛍
    光体の空間充填密度が60%以上、95%以下である請
    求項1に記載の輝尽性蛍光体シート。
  3. 【請求項3】 隔壁の空隙率が30%以上、70%以下
    である請求項1または2に記載の輝尽性蛍光体シート。
  4. 【請求項4】 細孔の平均孔径が0.5μm乃至10μ
    mの範囲にある請求項1乃至3のうちのいずれかの項に
    記載の輝尽性蛍光体シート。
  5. 【請求項5】 下記の工程からなる請求項1に記載の輝
    尽性蛍光体シートの製造方法: 1)輝尽性蛍光体および結合剤を含有する塗布液膜を形
    成した後、これを乾燥して、蛍光体シートを形成する工
    程;そして 2)シート平面を細分区画する隔壁からなる多孔質セラ
    ミックシートの上に該蛍光体シートを載せて加熱圧縮し
    て、隔壁間に蛍光体シートを埋め込むことにより、輝尽
    性蛍光体と結合剤が充填された多孔質セラミックシート
    を得る工程。
  6. 【請求項6】 工程2)において、加熱圧縮を、結合剤
    の軟化温度以上200℃以下の温度、および5kg/c
    2乃至3000kg/cm2の範囲の圧力で行う請求項
    5に記載の輝尽性蛍光体シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 下記の工程からなる請求項1に記載の輝
    尽性蛍光体シートの製造方法: 1)輝尽性蛍光体が分散された蛍光体スラリー液または
    輝尽性蛍光体と結合剤を含有する蛍光体分散液を調製す
    る工程;そして 2)シート平面を細分区画する隔壁からなる多孔質セラ
    ミックシートの上に該蛍光体スラリー液または蛍光体分
    散液を注入または塗布し、次いで乾燥して、隔壁間に輝
    尽性蛍光体または輝尽蛍光体と結合剤とを充填する工
    程;そして 3)輝尽性蛍光体または輝尽蛍光体と結合剤が充填され
    た多孔質セラミックシートを、該輝尽性蛍光体の焼結温
    度にて焼成することにより、焼結した輝尽性蛍光体が充
    填された多孔質セラミックシートを得る工程。
  8. 【請求項8】 工程3)において、多孔質セラミックシ
    ートを焼成する前に多孔質セラミックシートに脱結合剤
    処理を行う請求項7に記載の輝尽性蛍光体シートの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 下記の工程からなる請求項1に記載の輝
    尽性蛍光体シートの製造方法: 1)輝尽性蛍光体および結合剤を含有する塗布液膜を形
    成した後、これを乾燥して、蛍光体シートを形成する工
    程; 2)シート平面を細分区画する隔壁からなる多孔質セラ
    ミックシートの上に該蛍光体シートを載せて加熱圧縮し
    て、隔壁間に蛍光体シートを埋め込む工程;そして 3)該多孔質セラミックシートに脱結合剤処理を行った
    後、該輝尽性蛍光体の焼結温度にて焼成して、焼結した
    輝尽性蛍光体が充填された多孔質セラミックシートを得
    る工程。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2016021546A1 (ja) * 2014-08-08 2017-05-25 東レ株式会社 表示部材の製造方法
CN110615679A (zh) * 2019-06-25 2019-12-27 苏州创思得新材料有限公司 一种高光效陶瓷荧光片及其制备方法

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