JP2001264425A - ピーク検出装置 - Google Patents

ピーク検出装置

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JP2001264425A JP2000075999A JP2000075999A JP2001264425A JP 2001264425 A JP2001264425 A JP 2001264425A JP 2000075999 A JP2000075999 A JP 2000075999A JP 2000075999 A JP2000075999 A JP 2000075999A JP 2001264425 A JP2001264425 A JP 2001264425A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 雑音あるいは干渉波の多い環境下であっても
相関値のピークを正しく検出でき、通常速度の演算装置
でも実施可能なピーク検出手段を提供する。 【解決手段】 PN符号1周期分の相関値からピークと
なる相関値を検出する第1のピーク検出回路21と、ピ
ーク相関値をPN符号1周期分の相関値発生時刻中のピ
ーク相関値の発生時刻に対応させたアドレスに格納する
加算用記憶手段23と、新たなPN符号1周期分のピー
クとなる相関値が入力された場合、加算用記憶手段23
に格納された相関値と加算して元のアドレスに格納させ
る加算回路22と、加算用記憶手段23が格納した加算
結果を得て維持する加算結果維持手段24と、加算結果
維持手段24中の加算結果から、ピークを検出して出力
する第2のピーク検出回路とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペクトル拡散技
術を用いる送受信機の受信部における相関のピーク値を
検出する装置に関し、特に、スペクトル拡散技術を用い
たレーダ装置の受信部において、実際の受信波に基づく
相関のピーク値よりも雑音あるいは干渉波による相関の
ピークレベルが高くなる場合であっても、実際の受信波
の相関のピーク値を検出できるピーク検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来からスペクトル拡散技術が用いられ
たレーダ装置が知られている。従来のレーダ装置では、
擬似雑音(PN)信号を搬送波により変調した信号を測距
対象に向けて送信し、その送信信号は測距対象物に到達
すると測距対象物表面にて反射されて受信信号となる。
測距対象物からレーダー装置に戻った受信信号は、搬送
波により復調された後、擬似雑音(PN)信号により逆拡
散されて相関値となる。次に、逆拡散された相関値の1
周期分から、相関値のピークが検出される。その周期の
最初からピーク検出時までの時間により測距対象物まで
の距離が計算される。例えば、受信信号の1つの周期の
最初からピーク検出時までの時間は、レーダ装置から送
信された電波が測距対象物に反射して受信されるまでの
往復の行程に要した時間であるので、その時間と電波の
速度(光速)から往復の距離を算出し、その半分の距離
を演算すれば、測距対象物までの距離が得られることに
なる。このようにして、従来のレーダ装置では、レーダ
装置と測距対象物との間の距離を測定することができ
る。
【0003】次に、従来のレーダ装置のピーク検出回路
について説明する。
【0004】図4は、従来のレーダ装置のピーク検出回
路の構成を示すブロック図である。
【0005】図4に示した従来のピーク検出回路52
は、3段のシフトレジスタ53と、3個の比較器57〜
59と、比較器57〜59の全出力が入力されるAND
回路60と、AND回路60の出力が有る場合にピーク
値候補を1時格納するピーク値候補レジスタ61とから
構成されている。
【0006】シフトレジスタ53の中には第1のレジス
タ54と、第2のレジスタ55と、第3のレジスタ56
が直列に接続されており、逆拡散された復調信号(相関
値)は、クロックパルス毎に、第1のレジスタ54、第
2のレジスタ55、第3のレジスタ56の順にシフトし
ていく。例えば、クロックパルスが入力した場合、第1
のレジスタ54の出力Aは、第2のレジスタ55に入力
されると共に第1の比較器57にも入力される。それと
同時に、第2のレジスタ55の出力Bは、第3のレジス
タ56に入力されると共に第1の比較器57、第2の比
較器58および第3の比較器59にも入力され、第3の
レジスタ56の出力Cは、第2の比較器58に入力され
る。
【0007】第1の比較器57では、第1のレジスタ5
4の出力Aと、第2のレジスタ55の出力Bとの比較が
行われ、出力Bが出力Aよりも大きい場合に1がAND
回路60に出力され、出力Bが出力Aよりも大きくない
場合に0がAND回路60に出力される。
【0008】同様にして、第2の比較器58では、第2
のレジスタ55の出力Bと、第3のレジスタ56の出力
Cとの比較が行われ、出力Bが出力Cよりも大きい場合
に1がAND回路60に出力され、出力Bが出力Cより
も大きくない場合に0がAND回路60に出力される。
【0009】第3の比較器59では、第2のレジスタ5
5の出力Bと、後述するピーク値候補レジスタ61の出
力Sとの比較が行われ、出力Bが出力Sよりも大きい場
合に1がAND回路60に出力され、出力Bが出力Sよ
りも大きくない場合に0がAND回路60に出力され
る。
【0010】AND回路60では、第1〜第3の比較器
57〜59の全出力が1である場合に1を出力し、そう
でない場合には0を出力する。
【0011】ピーク値候補レジスタ61では、初期値が
0であり、AND回路60の出力が1となる毎に、第2
のレジスタ55の出力Bを新たなピーク値候補として取
り込む。また、外部の擬似雑音信号発生部等から新周期
開始信号(リセット信号)が入力されると、記憶内容を
消去する前にピーク値として後段の測距値計算回路に出
力する。
【0012】このようにしてピーク検出回路52から相
関値のピークが出力されると、レーダ装置では、その周
期の最初からピーク検出時までの時間に基づいて、レー
ダ装置から測距対象物までの距離を計算することができ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のピーク検出回路では、レーダ装置から測距対象
までの距離が遠くなった場合には、正確に相関値のピー
クを検出できない場合があった。
【0014】例えば、レーダ装置から測距対象までの距
離が遠くなると、受信信号のレベルが低下する。受信信
号のレベルが低下すると、受信信号と雑音あるいは干渉
波とのレベル差が少なくなる。その場合、逆拡散した復
調信号(相関値)内の受信信号の値はそのままでも、雑
音あるいは干渉波が底上げされることから、受信信号よ
りも雑音あるいは干渉波が一時的に大きくなることがあ
る。すると、従来のピーク検出回路では、単純に相関値
のピーク値を検出しているのみであるので、雑音あるい
は干渉波のピーク値を受信信号の相関のピーク値として
検出してしまうことになる。
【0015】上記のようにレーダ装置が雑音あるいは干
渉波のピーク値に基づいて測距対象物までの距離を計算
してしまう場合、誤った距離が計算結果となるので、レ
ーダ装置が誤動作するという問題があった。
【0016】また、上記したレーダ装置の誤動作を避け
るために、ピーク検出回路に入力する相関値について、
PN符号1周期毎に入力される各相関値を、それぞれの
周期毎に全相関値を加算する(平均化する)ことによ
り、雑音あるいは干渉波のピーク値を抑圧し、受信信号
の相関ピーク値を検出することが考えられた。
【0017】上記のように全相関値を加算(平均化)す
ることにより、雑音あるいは干渉波のピークが受信信号
の相関のピーク値よりも一時的に大きくなっても、加算
値(平均値)にした場合には受信信号の相関値の方が雑
音あるいは干渉波よりも大きくなるので、レーダ装置で
正確な距離を計算することができる。
【0018】しかし、この方法では、PN符号1周期毎
に全相関値を加算することにより平均化するので、1つ
の周期の相関値の平均化処理を実施したすぐ後に、次の
周期の相関値の平均化処理を始めなければならず、わず
かな周期の切替え時間内に終了するように平均化処理を
実行しなければならなかった。これを実施するために
は、非常に高速な処理速度の演算装置等が要求されるた
め、平均化処理の実現が困難であるという問題がある。
【0019】本発明は、上述した如き従来の問題を解決
するためになされたものであって、雑音あるいは干渉波
の多い環境下であっても相関値のピークを正しく検出で
き、通常速度の演算装置でも実施可能なピーク検出手段
を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、請求項1に記載した本発明のピーク検出装置は、ス
ペクトル拡散技術を用いる送受信装置の受信部におい
て、PN符号1周期分の相関値からピークとなる相関値
を検出して出力する第1のピーク検出回路と、前記ピー
ク相関値をPN符号1周期分の相関値発生時刻中の前記
ピーク相関値の発生時刻に対応させたアドレスに格納す
る加算用記憶手段と、前記第1のピーク検出回路から新
たなPN符号1周期分のピークとなる相関値が入力され
た場合、前記加算用記憶手段の各アドレスに格納された
相関値をアドレス毎に加算し、加算結果を前記加算用記
憶手段中の元のアドレスに格納させる加算回路と、前記
加算用記憶手段が、前記加算回路により加算された前記
加算結果を格納した場合、該加算結果を得て維持する加
算結果維持手段と、該加算結果維持手段中の前記加算結
果から、ピークとなる加算結果を検出して出力する第2
のピーク検出回路とを備えることを特徴とする。
【0021】請求項2の本発明は、請求項1に記載した
ピーク検出装置において、前記第1のピーク検出回路
は、PN符号1周期分の相関値からピークとなる相関値
を検出する際、該ピークとなる相関値の直前および直後
に各々検出される少なくとも2つの相関値を出力し、前
記加算用記憶手段、前記加算回路、および、前記加算結
果維持手段は、前記ピークとなる相関値に加えてその直
前および直後に検出される前記相関値についても格納、
加算および維持を実施することを特徴とする。
【0022】請求項3の本発明は、請求項1または2に
記載のピーク検出装置において、前記加算回路は、前記
第1のピーク検出回路から新たなPN符号1周期分のピ
ークとなる相関値が入力される毎に、前記加算用記憶手
段の各アドレスに格納された相関値とアドレス毎に加算
して加算結果を前記加算用記憶手段中の元のアドレスに
格納させる処理を、予め定められた所定回数だけ繰り返
し実施することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示した実施形態
に基づいて説明する。
【0024】図1は、本発明の第1の実施形態のピーク
検出部を利用するレーダ装置の構成を示すブロック図で
ある。
【0025】図1のレーダ装置1は、擬似雑音(PN)
信号を発生するPN符号発生部11と、無線周波数の搬
送波を発生する搬送波発生部12と、PN符号を搬送波
発生部12からの搬送波により変調して送信信号を生成
する変調部13と、送信信号を無線電波として測距対象
物にむけて放出する送信アンテナ14と、測距対象物に
反射して戻ってきた無線電波から電気信号に変換された
受信信号を得る受信アンテナ15と、受信信号を搬送波
発生部12からの搬送波により復調して復調信号を出力
する復調部16と、復調信号をPN符号発生部11から
のPN符号により逆拡散して相関値を出力する逆拡散部
17と、逆拡散部17から出力された相関値から各位相
周期毎にピークを検出するピーク検出部18と、ピーク
検出部18で検出された相関値のピーク発生タイミング
とPN符号の1周期の開始タイミングとから測距対象物
までの距離を計算する測距値計算部19と、から構成さ
れる。
【0026】図1のレーダ装置の動作は以下のように実
施される。
【0027】PN符号発生部11から出力されたPN符
号は、変調部13において搬送波発生部12から出力さ
れた搬送波により変調された送信信号になり、送信アン
テナ14から測距対象物に向けた無線電波となって送出
される。測定対象物で反射された無線電波は、受信アン
テナ15で電気信号の受信信号に変換される。受信アン
テナ15から出力した受信信号は、復調部16において
搬送波発生部12により復調された復調信号となり逆拡
散部17に入力される。逆拡散部17に入力した復調信
号は、PN符号発生部11から出力されたPN符号によ
り逆拡散されて相関値を出力する。逆拡散部17から出
力された相関値は、ピーク検出部18に入力する。ピー
ク検出部18では、入力した相関値から各位相周期毎に
ピークが検出され、それらのピークは比較されて大きい
方のピークを残す処理が繰り返された結果、相関値の最
大ピークのみが残される。そして、PN符号の1周期中
の周期開始タイミング信号と最大ピークのタイミング信
号とが測距値計算部19に出力される。測距値計算部1
9では、PN符号の1周期中の周期開始タイミング信号
と最大ピークのタイミング信号とから測距対象物までの
距離が計算される。
【0028】次に、本実施形態のピーク検出部について
説明する。
【0029】図2は、本発明の第1の実施形態のピーク
検出部の構成を示すブロック図である。
【0030】図2のピーク検出部18は、第1のピーク
検出部21と、加算回路22と、加算用記憶手段である
加算用メモリ23と、加算結果維持手段であるバッファ
24と、第2のピーク検出回路25と、から構成され
る。
【0031】第1のピーク検出回路21は、図4におけ
るシフトレジスタ53の段数、および、ピーク値候補レ
ジスタ61の周辺値を格納する新たなレジスタ等を有し
ており、AND回路60から1が出力される時に、ピー
ク値の周囲の相関値も出力する点以外は、従来のピーク
検出回路52と同様な内部構成を有しており、逆拡散部
17から復調された受信信号を1周期分のPN符号によ
り逆拡散して得られた相関値が入力されると、各相関値
から相関のピーク値を検出すると共に、その相関ピーク
値と共に相関ピーク値の直前および直後に各々検出され
る少なくとも2つの相関値を出力する。
【0032】加算回路22は、第1のピーク検出回路2
1で検出される各相関値をPN符号1周期における各相
関値の発生タイミングに対応させて後段に設けられた加
算用メモリ23中の異なるアドレスに記憶させるために
出力すると共に、PN符号1周期以降のPN符号の1周
期毎に入力される各相関値についても、各々の1周期に
おける相関値の発生タイミングに対応させてから、加算
用メモリ23中に各アドレス毎に記憶させた相関値を読
み出して加算処理を実施し、加算結果を再び加算用メモ
リ23中の元のアドレスに格納させるために出力する。
【0033】加算用メモリ23は、1周期分の各PN符
号に対応するアドレスを有し、加算回路22から出力さ
れた各相関値を、各相関値の発生タイミングに対応する
アドレスに格納する。
【0034】バッファ24は、1周期分の各PN符号に
対応するアドレスを有し、加算回路22における加算処
理が所定回数実施された後に、加算用メモリ23の各ア
ドレスに格納された相関値を対応する各アドレスに格納
する。
【0035】第2のピーク検出回路は、第1のピーク検
出回路21と同様に従来のピーク検出回路52と同様な
内部構成を有しており、バッファ24の各アドレスに格
納された相関値から、ピーク値を検出して、測距値計算
部19へ出力する。
【0036】ここで、第1のピーク検出回路21で検出
されて出力される相関値について説明する。
【0037】図3は、第1のピーク検出回路21から出
力される相関値を示す図である。
【0038】第1のピーク検出回路21では、図4のピ
ーク検出回路52に類似する構成を有していることか
ら、図3に示したPN符号1周期分の相関値入力に基づ
いて、一旦ピークP1〜P5を検出するものの各ピーク
値を比較することにより、最終的にピークP3を最大値
として出力している。例えば、第1のピーク検出回路2
1が図4のピーク検出回路52と同等であるとすると、
第1〜第3の比較器とAND回路60により、全てのピ
ークP1〜P5を一旦は検出できるが、各ピーク値は第
3の比較器59によりピーク候補レジスタ61に格納さ
れた値と比較されるため、最終的にピーク値候補レジス
タ61に格納されるのは、ピークP3の相関値R3のみ
となる。ピークP1の相関値については、一旦はピーク
値候補レジスタ61に格納されるものの、第3の比較器
でピークP3の相関値と比較されることにより、ピーク
値候補レジスタ61には格納されなくなる。また、それ
以外のピークP2,P4およびP5の相関値は、第3の
比較器でピークP1あるいはピークP3の相関値と比較
されることによりピーク値候補から脱落するので、ピー
ク値候補レジスタ61に格納されない。
【0039】本実施形態では、図3のピークP3の相関
値R3だけでなく、ピークP3の直前に検出されるピー
ク周辺点C1およびC2の各相関値R1およびR2、さ
らに、ピークP3の直後に検出されるピーク周辺点C3
およびC4の各相関値R4およびR5も加算回路22に
出力するようにした。
【0040】図3において、PN符号1周期中の最初の
出力時刻t0から相関値R1(C1の相関値)が検出さ
れる発生時刻t1までの検出時間がT1であり、同様に
して、出力時刻t0から相関値R2(C2の相関値)が
検出される発生時刻t2までの検出時間がT2であり、
出力時刻t0から相関値R3(P3の相関値)が検出さ
れる発生時刻t3までの検出時間がT3であり、出力時
刻t0から相関値R4(C3の相関値)が検出される発
生時刻t4までの検出時間がT4であり、出力時刻t0
から相関値R5(C4の相関値)が検出される発生時刻
t5までの検出時間がT5である。
【0041】図4に示した従来のピーク検出回路52で
は、相関値R3のみがピーク値として出力され、検出時
間T3を得るようにしていたが、本実施形態の第1のピ
ーク検出回路21からは、相関値R1〜R5が出力さ
れ、個々の相関値の発生時刻t1〜t5毎に個別のアド
レスに記憶されて、各アドレス毎、即ち、相関値の発生
時刻t1〜t5毎に、以降のPN符号1周期によって検
出された結果の相関値が加算処理されることになる。
【0042】ピーク検出部18の動作は、以下のように
行われる。
【0043】第1のピーク検出回路21で検出された図
3の相関値R1〜R5は、PN符号1周期中の発生時刻
t1〜t5に対応されて、加算回路22を経由して加算
用メモリ23に入力される。加算用メモリ23は、PN
符号1周期中の全ての相関値の発生時刻に対応するアド
レスを有していることから、発生時刻t1〜t5に対応
するアドレスに相関値R1〜R5を格納する。
【0044】次のPN符号1周期による相関値が入力し
た時に、再度、発生時刻t1〜t5において新たな相関
値R1〜R5が得られた場合には、加算回路22によ
り、加算用メモリ23の発生時刻t1〜t5に対応する
アドレスに格納されていた以前の各相関値R1〜R5が
読み出され、新たな各相関値R1〜R5と発生時刻毎に
対応させて加算し、加算結果を加算用メモリ23の元の
アドレスに戻す処理を実施する。
【0045】雑音や干渉波によるピークが検出される場
合にも上記の加算処理は同様に実施されるが、雑音や干
渉波によるピークの発生時刻は、受信信号による相関値
のピークP3の発生時刻とは異なっているので、同じ発
生時刻に加算されることは少ない。さらに、雑音や干渉
波によるピークは一時的なものであるため、受信信号に
よる相関値のピークP3ほど加算される機会の確率は高
くない。
【0046】本実施形態では、受信信号による相関値の
ピークP3と、雑音や干渉波によるピークとを明確に区
別できるようにするため、上記したピークとその周辺の
みの相関値を抽出して加算していく処理を複数回(n
回)繰り返す。この繰り返し回数が多くなるほど、受信
信号による相関値のピークP3と、雑音や干渉波による
ピークとの差が明確になる。本実施形態では、PN符号
の1周期は短いことから、予め定める繰り返しの所定回
数を100回以上として、受信信号による相関値のピー
クと、雑音や干渉波によるピークとの差を明確にした。
このように、ピークとその周辺のみの相関値を抽出して
加算していく処理を100回以上繰り返すことにより、
例え、雑音成分や干渉波成分が偶然に同じ発生時刻に重
なる場合であっても、受信信号成分に対する雑音成分や
干渉波成分のレベルを相対的に小さいレベルに抑圧する
ことができる。
【0047】上記のようにして、発生時刻毎(アドレス
毎)に所定回数だけ加算された相関値の加算結果が加算
用メモリ23に格納されると、加算結果は、そのままア
ドレス毎にバッファ24に移される。
【0048】バッファ24中のアドレス毎の加算結果か
らは、第2のピーク検出回路により相関値のピークが検
出される。第2のピーク検出回路では、入力する相関値
中の雑音成分や干渉波成分は既に抑圧されて小さい値に
なっているので、受信信号の相関値のピークを正確に検
出することができる。
【0049】また、本実施形態では、従来のように逆拡
散部17から出力された相関値を全て加算するわけでは
なく、第1のピーク検出回路21にて検出されたピーク
の発生時刻の前後数ポイントの時刻における相関値のみ
を抽出してから、それらに対して加算処理を実施してい
るので、相関値を全て加算する場合に比べて演算回数及
び計算量が非常に少なくすることができた。従って、例
えば、1つのPN符号周期の相関値の平均化処理を実施
したすぐ後に、次のPN符号周期の相関値の加算処理を
始める場合であっても、通常の処理速度の演算装置を用
いて、わずかな周期の切替え時間内に上記加算処理を終
了させることができる。
【0050】なお、本実施形態では、ピーク検出回路の
シフトレジスタ中の各レジスタを3段あるいは5段とし
て説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、
例えば、シフトレジスタの段数を7段あるいは9段等の
より多い段数のシフトレジスタを用いても良い。
【0051】また、本実施形態の加算回路、加算用メモ
リおよびバッファには、第1のピーク検出回路にて検出
されたピークの相関値を中心にして直前および直後の5
点の出力時刻の相関値を加算、格納および維持するよう
に説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、
例えば、ピークのみの1点の出力時刻の相関値、ピーク
を中心とした3点の出力時刻の相関値、或いは、ピーク
を中心とした7点の出力時刻の相関値等に出力時刻を増
減させて相関値を用いるようにしても良い。
【0052】
【発明の効果】上記のように本発明は、上記のように受
信信号成分に対する雑音成分や干渉波成分のレベルを相
対的に小さいレベルに抑圧することができるので、受信
信号の相関値のピークを正確に検出することができる。
【0053】また、本発明は、上記のように第1のピー
ク検出回路にて検出された相関ピークの発生時刻におけ
る相関値のみを抽出してから加算処理を実施しているの
で、相関値を全て加算する場合に比べて演算回数及び計
算量が非常に少なくなり、通常の処理速度の演算装置を
用いて、わずかな周期の切替え時間内に上記加算処理を
終了させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態のピーク検出部を利
用するレーダ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1のピーク検出部の構成を示すブロック図
である。
【図3】 図2の第1のピーク検出回路から出力される
相関値を示す図である。
【図4】 従来のピーク検出回路を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 レーダ装置、11 擬似雑音(PN)符号発生部、
12 搬送波発生部、13 変調部、14 送信アンテ
ナ、15 受信アンテナ、 16 復調部、17 逆拡
散部、18 ピーク検出部、19 測距計算部、21
第1のピーク検出回路、22 加算回路、23 加算用
メモリ(加算用記憶手段)、24 バッファ(加算結果
維持手段)、25 第2のピーク検出回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白木 裕一 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 Fターム(参考) 5J070 AB07 AC02 AD02 AH04 AK28 5K022 EE02 EE31

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スペクトル拡散技術を用いる送受信装置
    の受信部において、 PN符号1周期分の相関値からピークとなる相関値を検
    出して出力する第1のピーク検出回路と、 前記ピーク相関値をPN符号1周期分の相関値発生時刻
    中の前記ピーク相関値の発生時刻に対応させたアドレス
    に格納する加算用記憶手段と、 前記第1のピーク検出回路から新たなPN符号1周期分
    のピークとなる相関値が入力された場合、前記加算用記
    憶手段の各アドレスに格納された相関値をアドレス毎に
    加算し、加算結果を前記加算用記憶手段中の元のアドレ
    スに格納させる加算回路と、 前記加算用記憶手段が、前記加算回路により加算された
    前記加算結果を格納した場合、該加算結果を得て維持す
    る加算結果維持手段と、 該加算結果維持手段中の前記加算結果から、ピークとな
    る加算結果を検出して出力する第2のピーク検出回路と
    を備えることを特徴とするピーク検出装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のピーク検出回路は、PN符号
    1周期分の相関値からピークとなる相関値を検出する
    際、該ピークとなる相関値の直前および直後に各々検出
    される少なくとも2つの相関値を出力し、前記加算用記
    憶手段、前記加算回路、および、前記加算結果維持手段
    は、前記ピークとなる相関値に加えてその直前および直
    後に検出される前記相関値についても格納、加算および
    維持を実施することを特徴とする請求項1に記載のピー
    ク検出装置。
  3. 【請求項3】 前記加算回路は、前記第1のピーク検出
    回路から新たなPN符号1周期分のピークとなる相関値
    が入力される毎に、前記加算用記憶手段の各アドレスに
    格納された相関値とアドレス毎に加算して加算結果を前
    記加算用記憶手段中の元のアドレスに格納させる処理
    を、予め定められた所定回数だけ繰り返し実施すること
    を特徴とする請求項1または2に記載のピーク検出装
    置。
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