JP4149079B2 - 擬似雑音符号位相検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は擬似雑音符号または擬似雑音符号により変調された変調符号から擬似雑音符号の位相を検出する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばGPSにおいては、受信機が複数の衛星からの電波を受信することによって、複数の衛星から受信機までのそれぞれの距離を計り、これをもとに受信点の測位を行う。
すべてのGPS衛星からは、測位用として1.5GHz(L1帯)と1.2GHz(L2帯)の2波の電波が連続送信されている。両波とも擬似雑音符号で位相変調されているが、この擬似雑音符号は衛星毎に異なっていて、受信機側で生成する擬似雑音符号を切り換えることによって、選択受信できるように構成されている。
【0003】
L1帯の電波はm系列の擬似雑音符号を2つ組み合わせて生成されるゴールド符号と呼ばれる擬似雑音符号で位相変調されている。この擬似雑音符号は衛星ごとに異なり、L1帯における擬似雑音符号はC/Aコードと呼ばれている。GPS受信機は、内部で生成するC/Aコードを切り替えることによって、所望の衛星からの電波を分離受信できるように構成されている。以下、C/Aコードを擬似雑音符号の一例として説明する。
【0004】
GPSにおいては上記C/Aコードが一巡するのに要する時間を周期、C/Aコードの変化する最小の単位をチップ、一周期の中にあるチップの数をコード長と称している。
【0005】
C/Aコードはm系列の擬似雑音符号に準じ、自己相関に関しては以下(1) 〜(3) のような特徴を持つ。
(1) 図1に示すように遅延量(位相差)τが0で相関出力は最大となる。因みに、この相関出力の最大値を1としたときの相関値が相関係数である。
(2) ±1チップ以上ずれると相関出力は得られない。(相関値は殆ど0となる。)
(3) 位相差τ=0から±1チップの間で、相関出力は、位相のずれ量に比例して直線的に減少する。+側と−側の減少の割合は等しく、相関関数の形(以下「相関カーブ」という)はピーク位置を中心として左右対称となる。
【0006】
ところで、GPS衛星はその位置が時々刻々変化しており、衛星と受信機間の距離(この距離を「擬似距離」と呼んでいる。)もそれに応じて変化している。したがって衛星信号のキャリア周波数はドップラ周波数を含んでおり、常に一定でない。
【0007】
GPS受信機では、まず衛星信号の帯域において信号が存在するキャリア周波数とコード位相を特定して信号を検出するためのサーチを行い、続いて、検出した信号を擬似距離の変化によって引き起こされる位相のずれのために見失わないように追尾する動作を行っている。
【0008】
衛星をサーチする際、すなわちC/Aコードの位相をサーチする際には、受信機で発生させる擬似雑音符号の位相(以下、推定コード位相という)をすべての範囲に亘って変化させ、受信した信号との相関をとる。相関が一定のレベル以上あれば推定コード位相から±0.5チップ以内にピークが存在するものと判断する。
【0009】
GPSに用いられている擬似雑音符号のコード長は1023チップであり、一度に相関をとれる範囲を上記のように推定コード位相±0.5チップとすると、存在する可能性のあるすべての範囲をサーチするには1023回推定コード位相を変化させ、都度相関出力をチェックする必要がある。
【0010】
1回の相関を得るのにt秒かかるとすれば、すべての範囲をサーチするには1023×t秒が必要である。
【0011】
サーチにより衛星を検出すると、その後は追尾動作によって、推定コード位相が受信した信号の位相と常に一致するように制御され、相関が最大に維持されるように動作する。
【0012】
但し、追尾のために、相関値が最大となる位相を直接検出する方法は存在しない。一般には、相関カーブが左右対称である性質を利用し、中心と考えられるC/Aコード位相(PUNCTUAL)に対して一定量進んだC/Aコード(EARLY) と遅れたC/Aコード(LATE)を作り、EARLY 、LATEそれぞれについて受信信号との相関をとり、両者の相関値が等しくなるように、受信機が発生する位相を制御する方法が採られている。位相の進んだC/AコードEARLY と遅れたC/AコードLATEの間の位相差を以下「スペーシング」という。
【0013】
この方法によれば、EARLY 、LATEそれぞれの相関値が等しくなるときの上記2つのC/Aコードの中間の位相が、受信したC/Aコードのコード位相であるものと推定できる。
図2は、推定コード位相の設定に応じて生成されたC/Aコードを0.5チップ進ませてEARLY を、および生成されたC/Aコードを0.5チップ遅らせてLATEを生成し、それぞれについて受信信号との相関値を出力するようにした構成の一例である。
【0014】
また、図3はEARLY 、LATEの相関値出力を利用して推定コード位相を求める方法の説明図である。推定コード位相が受信信号のコード位相と一致した場合、図3の(a) のようにEARLY とLATEの相関値は等しい。一方、推定コード位相が受信信号のコード位相より進んでいる場合、(b) のようにEARLY の相関出力はLATEの相関出力より小さな値を示す。このような場合は推定コード位相をより遅れる方向に制御すれば受信信号のコード位相に近づくことがわかる。逆に、推定コード位相が受信信号のコード位相より遅れている場合、(c) のようにEARLY の相関出力はLATEの相関出力より大きな値を示すので、推定コード位相をより進む方向に制御すれば受信信号のコード位相に近づくことがわかる。
【0015】
サーチにより衛星が検出された位相の近傍では、EARLY とLATEの振幅の差(以下、E−Lと呼ぶ)は図5のようになっており、実際の受信機ではE−Lを推定コード位相の決定に用いるのが一般的である。矢印Aの区間では相関のピークを得るために位相を制御すべき方向と量をE−Lの値から知ることができ、この範囲をコード引き込み範囲と呼んでいる。コード引き込み範囲においてはE−L=0となるように位相を制御すれば相関のピークが求められるのは明らかである。
【0016】
また、スペーシングは一般に1チップにとられることから、コード引き込み範囲はピークを中心に±0.5チップであり、サーチにより、受信信号のC/Aコードの位相が検出された時点で推定コード位相はコード引き込み範囲に含まれているので、ただちにコード追尾を始めることができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、GPS測位を行う実際の状況においては、GPS衛星から送信された電波がアンテナに直接入射する経路だけでなく、何らかの物体に反射してからアンテナに入射する経路(以下この経路を「マルチパス」という。)が存在する。
【0018】
このようなマルチパスがあると、相関カーブは直接波による相関カーブと反射波による相関カーブを重ね合わせた形となる。図4は直接波よりレベルが6dB低く、0.5チップ遅れた反射波が直接波と共にアンテナに入った場合の例について示している。このように、相関カーブのピークはマルチパスの有無によらず変化しないが、相関カーブの傾きはマルチパスの影響がある場合、ピークの前後で異なり、相関カーブが左右対称でなくなる。したがってEARLY と LATE の相関値出力が等しい位置を求めると、図4のように、その中央はピーク位置からずれた位置として検出されてしまう。
【0019】
この誤差は、スペーシングを狭めるほどスペーシングに反比例して小さくなることが知られている。
【0020】
ところが、例えば、スペーシングを0.1チップにした場合、E−Lのカーブは図6のようになる。これによればコード引き込み範囲は0.1チップしかない。したがってサーチにおいて一度に相関をとれる範囲を±0.5チップにとってあると、信号の存在を検出しても推定コード位相がコード引き込み範囲の外にある可能性が高い。この場合、E−L=0にするために必要な位相の制御量と方向を知ることができず、追尾動作に移行するのに時間がかかったり、信号を見失ったりするおそれがある。
【0021】
一方、サーチ幅をコード引き込み範囲と同じく0.1チップにとってあると、信号の存在を検出してすぐに追尾を始められるが、すべてのコード位相の範囲をサーチするのに10倍の時間がかかり、信号の捕捉までに長時間を要することになる。
【0022】
この発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、マルチパスの影響を低減しつつ、推定コード位相の検出を短時間にできる擬似雑音符号位相検出装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
この発明は、受信された擬似雑音符号または擬似雑音符号により変調された変調符号の位相をサーチして擬似雑音符号の位相を検出する装置において、
前記擬似雑音符号の推定位相を中心として所定の位相範囲について、定められた位相差毎に位相の異なった複数の擬似雑音符号と、前記擬似雑音符号または前記変調符号との相関を求める相関手段と、
相対的に前記位相差の大きな段階で、前記相関手段により求められた、前記位相の異なった複数の擬似雑音符号についての相関のうち、最大の相関値を得た前記相関手段に対応する擬似雑音符号の位相を求め、前記位相差の大きな段階より後の、前記位相差の相対的に小さな段階で、前記擬似雑音符号を生成する際に、最大の相関値を得た前記相関手段に対応する擬似雑音符号の位相付近について前記複数の擬似雑音符号を生成するように、前記位相範囲と前記位相差を定める位相分解能制御手段と
を備える。
【0024】
例えば、サーチ時の位相分解能を1チップとして受信信号と複数個の擬似雑音符号との相関を同時にとり、相関を検出した場合にはその最大の相関を得た擬似雑音符号の位相を中心に幅1チップの範囲内に擬似雑音符号の位相が存在することがわかる。相関が得られなかった場合には、擬似雑音符号の推定位相をずらせて再度相関が得られるか否かを調べる。
【0025】
ここで、複数の相関器を例えばn個を有し、これらが互いに1チップずつ位相差を持つ擬似雑音符号との相関を求められるように構成すれば、サーチにおいてずらせる量はnチップになる。したがって、全コード位相すべてにわたって相関の有無を判断するのに要する時間は単一の相関器でサーチを行うときの1/nに短縮され、性能を落とすことなく、高速なサーチが可能になる。
【0026】
相関が得られた場合、擬似雑音符号の位相は最大の相関が得られた位相を中心にして1チップの範囲内にあるとすることができる。しかし、この状態で、マルチパスの影響を低減するためにEARLY,LATEのスペーシングを例えば0.1チップに狭めてコード位相誤差(前記E−Lの値)を検出するとともに、擬似雑音符号の位相を追尾したとしても、擬似雑音符号の推定位相がコード引き込み範囲に入っていない可能性があり、直ちに追尾を行うことができない。
【0027】
そこで、例えば位相差を0.1チップとして設定したn個の相関器によって受信信号と相関をとることにより、最大の相関を得るコード位相を0.1チップの分解能で求める。これにより、擬似雑音符号の推定位相を前記コード引き込み範囲に含めることができる。したがって、その後、EARLY,LATEのスペーシングを1チップ未満に設定してコード位相誤差を検出するとともに擬似雑音符号の位相を正常に追尾することができるようになる。
【0028】
【発明の実施の形態】
この発明の実施形態に係るGPS受信機におけるC/Aコード位相検出装置の構成を図9および図10を参照して説明する。
図9はC/Aコード位相検出装置の構成を示すブロック図である。図9においてC/Aコード発生器1は信号検出制御部2から指定されるC/Aコードの種類(衛星番号)とその位相の設定データ(推定コード位相)に応じてC/Aコードを発生する。
【0029】
シフトレジスタ3は、信号検出制御部から与えられる遅延時間間隔設定データによって選択されたクロックに応じて、C/Aコード発生器1から出力されるC/Aコードを順次シフトしていく。
【0030】
相関器#1〜#10(4−1〜4−10)はそれぞれシフトレジスタ3の所定の出力段から出力されるC/Aコードと受信データであるI相データとQ相データとのそれぞれの相関を求めて、相関データを信号検出制御部2へ与える。
【0031】
信号検出制御部2は、各相関器から出力された相関出力から相関の有無を判定し、その結果に応じてC/Aコード発生器1に対して、衛星番号、推定コード位相を与える。またシフトレジスタ3に対して遅延時間間隔設定データを与える。
まずC/Aコードの概略位相を検出する段階では、信号検出制御部2は、シフトレジスタ3の遅延時間間隔が1チップになるように設定し、シフトレジスタ3の各段から出力されるC/Aコード位相が1チップずつの位相差を持つように設定する。これにより相関器#1〜#10の出力には1チップずつ異なった位相を持つC/Aコードと受信データとの相関を同時に得る。
【0032】
図7は、シフトレジスタ3に与えられるクロックを1チップ周期にした場合、推定コード位相に対する受信信号の位相遅れに対して、各相関出力を示すものである。コード位相遅れが0±0.5チップであれば、すべての相関出力の中で相関出力#1が最大となり、コード位相遅れが1±0.5チップであれば、相関出力#2が最大となる。以下同様に、コード位相遅れが9±0.5チップのときは、相関出力#10が最大となる。したがって、逆に、相関出力が最大となる相関器を検知することにより、受信信号の位相を±0.5チップの範囲内(分解能)で求める。
【0033】
図8はシフトレジスタに与えられるクロックを0.1チップ周期にした場合、推定コード位相に対する受信信号の位相遅れに対して、各相関出力を示すものである。コード位相遅れが0.0±0.05チップであれば、すべての相関出力の中で相関出力#1が最大となり、コード位相遅れが0.1±0.05チップのときは相関出力#2が最大となる。以下同様に、コード位相遅れが0.9±0.05チップのときは相関出力#10が最大となる。したがって、逆に、相関出力が最大となる相関器を検知することにより、受信信号の位相を±0.05チップの範囲内(分解能)で求める。
【0034】
図10は上記信号検出制御部2の処理手順を示すフローチャートである。まずC/Aコード発生器1に対して、どのC/Aコードを発生すべきかを示すデータ(衛星番号)を設定し(s1)、最初は概略位相を検出するため、シフトレジスタのクロックを1チップ周期に設定する(s2)。その後、C/Aコード発生器1に対して、発生すべきC/Aコードの位相の初期設定を行う(s3)。これによりC/Aコード発生器1は、その位相からC/Aコードの発生を開始する。その後、相関器#1〜#10から相関データが出力されるのを待って、各相関器の出力から最大の相関データを出力する相関器を検出する(s4)。もし相関器#1〜#10のいずれの相関器から出力される相関データも所定値より低ければ、C/Aコード位相を切り替える(s5→s6→s7)。すなわちC/Aコード発生器1に対して、位相が現在より10チップ分進んだC/Aコードを発生するようにC/Aコード位相設定データを与える。上記s4〜s7の処理を繰り返すことによって、10チップ単位で並行して10個の相関器を用いて、相関カーブがピークを示す概略位相を検出する。相関器#1〜#10の出力からピークを検出すれば、シフトレジスタのクロックを0.1チップ周期に設定する(s8)。またC/Aコード発生器1に対して、発生すべきC/Aコードの位相が、上記1チップ分解能の概略位相を中心として、1チップ範囲に亘ってC/Aコードが発生されるように、C/Aコード位相設定データを設定する(s9)。その後、相関器#1〜#10の出力から相関データの最も大きな値を検出する(s10)。これにより0.1チップ単位で受信データに含まれるC/Aコードの位相を検出する。
【0035】
なお、概略位相を検出するモードで、C/Aコードの1周期分(1023チップ)について順次相関データを求め、これを所定回繰り返しても、ピークが現れなければ、そのC/Aコードについての位相検出はできなかったもの見なして、次にC/Aコードの切り替えを行い、以降そのC/Aコードについて同様の処理を行う(s6→s11→s3→...)。
【0036】
このようにしてC/Aコードの位相を0.1チップの分解能で検出した後は、0.1チップのスペーシングで位相の進んだ相関と位相の遅れた相関との差(E−L)を求め、発生するC/Aコードの位相をわずかずつ変化させて、その(E−L)の値が0となる位相を検出することにより、CAコード位相の追尾を行うことになる。
【0037】
次に第2の実施形態に係るC/Aコード位相検出装置の構成を図11を参照して説明する。
このC/Aコード位相検出装置は、相関処理をパイプライン化して、1つの積算器と1つの加算器を時分割的に用いて、実質上所定の位相だけ順次ずれた複数のC/Aコードとの相関データを求めるものである。図11においてC/Aコード発生器1、シフトレジスタ3の構成は図9に示したものと同様である。ラッチ回路5は受信データをサンプリング間隔でラッチする。マルチプレクサ4はシフトレジスタ3の各段から出力される信号を順次サンプリング間隔で切り替えて積算器6へ与える。積算器6はマルチプレクサ4の出力信号とラッチ回路5にラッチされたデータとの積算を行う。例えばラッチ回路5の出力データは2ビットであれば、+3,+1,−1,−3の4値を採り、マルチプレクサの出力データは1ビットであって、−1,+1の値を採る。
【0038】
図11において8はパイプライン化したラッチ回路(以下「パイプライン化ラッチ回路」という。)であり、シフトレジスタ3の出力段数に応じた段数を備えている。このパイプライン化ラッチ回路8の最終段の出力は加算器7の一方の入力に与えられる。加算器7は積算器6の出力値とパイプライン化ラッチ回路8の最終段の出力値とを加算してパイプライン化ラッチ回路8の初段へ与える。パイプライン化ラッチ回路8のシフトタイミングおよび加算器7の加算タイミングはマルチプレクサ4の入力切り替えのタイミングに同期している。たとえば概略位相検出モードでは、1チップ分の時間でパイプライン化ラッチ回路8のデータを一巡させ、詳細位相検出モードでは、0.1チップ分の時間でパイプライン化ラッチ回路8のデータを一巡させる。
【0039】
したがって、積算器6と加算器7による積和を所定時間繰り返すことによって、パイプライン化ラッチ回路8の各段にはシフトレジスタ3の各段から出力されるC/Aコードと受信データとの相関データが求まることになる。信号検出制御部2は、C/Aコードの1周期である1ms経過後、パイプライン化ラッチ回路8からすべての相関データを読み出し、パイプライン化ラッチ回路8の各段の値をクリアする。
【0040】
信号検出制御部2はパイプライン化ラッチ回路8からシリアルに出力される各相関データからピークを示すC/Aコードの概略位相を求め、次にその位相範囲についてシフトレジスタ3の遅延時間間隔および発生するC/Aコードの位相を制御する。この信号検出制御部2、C/Aコード発生器1およびシフトレジスタ3の動作は第1の実施形態で示したものと同様である。この構成によれば、単一の積算器と単一の加算器を時分割して用いるため、ハードウェアの規模が縮小化される。
【0041】
なお、実施形態では概略位相検出モードと詳細位相検出モード、という2つのモードで、2段階にC/Aコードの位相を絞り込んで検出するようにしたが、これをさらに3段階以上で擬似雑音符号の位相を順次絞り込んで検出するようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】
この発明によれば、まず擬似雑音符号の位相分解能が1チップで位相差が1チップずつであるような複数個(n個)の擬似雑音符号と受信信号との相関をそれぞれ求められるn個の相関器を並べて、nチップ分の範囲を並行してサーチできるので、サーチに要する時間が短縮できる。
【0043】
さらに、上記の過程で検出された位相の範囲において、位相分解能が0.1チップで位相差が0.1チップずつであるようにしたn個の擬似雑音符号の受信信号との相関をそれぞれ求められるn個の相関器を並べて、相関データのピークを0.1チップの分解能で求めることにより、スペーシングが0.1チップであるようにして、位相誤差が小さくなるように位相を追尾するループにおいて、擬似雑音符号の位相追尾をただちに開始することができる。結果的に、マルチパスの影響を軽減するためにE−Lのスペーシングを狭くするように構成した受信機の衛星のサーチ開始から追尾に至るまでの時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】GPSにおけるC/Aコードの自己相関を求める例と、その結果を示す図
【図2】擬似雑音符号の位相追尾のための相関値を求める構成を示す図
【図3】受信信号と位相の異なった2つの擬似雑音符号との相関値と、推定コード位相との関係を示す図
【図4】マルチパスによる影響を受けた相関カーブの例を示す図
【図5】スペーシングを設けた2つのC/Aコードによる相関カーブとその差の特性を示す図
【図6】微少なスペーシングを設けた2つのC/Aコードによる相関カーブとその差の特性を示す図
【図7】シフトレジスタ3に与えられるクロックを1チップ周期にした場合の、推定コード位相に対する受信信号の位相遅れに対しての各相関出力を示す図
【図8】シフトレジスタ3に与えられるクロックを0.1チップ周期にした場合の、推定コード位相に対する受信信号の位相遅れに対しての各相関出力を示す図
【図9】第1の実施形態に係るC/Aコード位相検出装置のブロック図
【図10】同装置の信号検出制御部の処理手順を示すフローチャート
【図11】第2の実施形態に係るC/Aコード位相検出装置のブロック図
【符号の説明】
7−加算器
8−パイプライン化ラッチ回路

Claims (1)

  1. 受信された擬似雑音符号または擬似雑音符号により変調された変調符号の位相をサーチして擬似雑音符号の位相を検出する装置において、
    前記擬似雑音符号の推定位相を中心として所定の位相範囲について、定められた位相差毎に位相の異なった複数の擬似雑音符号と、前記擬似雑音符号または前記変調符号との相関を求める相関手段と、
    相対的に前記位相差の大きな段階で、前記相関手段により求められた、前記位相の異なった複数の擬似雑音符号についての相関のうち、最大の相関値を得た前記相関手段に対応する擬似雑音符号の位相を求め、前記位相差の大きな段階より後の、前記位相差の相対的に小さな段階で、前記擬似雑音符号を生成する際に、最大の相関値を得た前記相関手段に対応する擬似雑音符号の位相付近について前記複数の擬似雑音符号を生成するように、前記位相範囲と前記位相差を定める位相分解能制御手段と
    を備えて成る擬似雑音符号位相検出装置。
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