JP2005265476A - 衛星航法装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】GPS信号を逆拡散するためのコード相関を求めるための処理時間は長く、また相関器の数が増加していた。また、航法データを復調するためのビット同期が面倒であった。
【解決手段】GPS信号は短い繰り返し周期のL1C/Aコードおよび長い繰り返し周期の変調コードであるL2CMコードあるいはL2CLコードによってスペクトル拡散される。これらの変調コードの相関ピークが探索され、いずれかの相関ピークが検出されたとき、このピーク情報を用いて他方の相関ピーク探索範囲が限定され、コード相関を容易に求めることができる。また、航法データを復調するためのビット同期を容易に行うため、L2CMあるいはL2CLコードの相関ピークを検出した時点のコード位相を用いてこの変調コードに同期した航法データが反転するタイミングを推定する。
【選択図】図8

Description

本発明はGPS衛星からの信号を受信し、現在時刻や利用者の現在位置を計算する衛星航法装置に関するものである。
米国のGPS(Global Positioning system)は現在世界中で広く利用されているが、採用されている技術はGPSの開発が開始された1970年代のものであり、その後の技術発展を取り入れて性能を向上させる必要性が叫ばれてきた。米国政府はGPSの近代化と称して、より高度な信号形式、新たな送信周波数の追加、高精度なシステム制御などの検討を続けており、2004年以降これらの成果を盛り込んだ新形式の衛星が順次打ち上げられる計画となっている。
GPSの近代化によれば、これまで軍用のP(Y)と呼ばれるコードのみで変調されていたL2と呼ばれる周波数(1227.60MHz)に、L2Cと呼ばれる新たな民間用コードの変調が追加される。この変調はP(Y)コードと直交したBPSK(Bi-Phase Shift Keying)であり、その時系列構造を図1に示す。L2CコードはL2CMとL2CLという2種類の擬似雑音コードを時分割して構成されている。この内、L2CMの部分にはさらに航法データと呼ばれる衛星の軌道情報や時刻情報がBPSK(Bi-Phase Shift Keying)によって乗ぜられている。
GPSで測位計算を行うには、GPS信号の観測によってGPS衛星と利用者受信機間の距離を測定する必要がある。この距離は一般に、擬似雑音コードでスペクトラム拡散されたGPS信号を逆拡散して得られる擬似雑音コードの位相すなわちGPS信号の送信時刻と、利用者受信機で逆拡散した時刻すなわち受信時刻との差から求める。こうして求めた距離には、GPSシステムのマスタークロックと利用者受信機の内蔵時計との時刻差が含まれるので、一般に擬似距離と呼ばれる。測位計算では、衛星を一つ余分に用いることでこの時刻差をも求めることができるので、時刻差が含まれていても問題とはならない。
さて、以下に本発明に関する従来の技術を2種類述べる。
一つ目は、信号を逆拡散するためのコード相関に関する技術である。
前述のL2Cコードを用いて測位計算を行うには、L2Cコードの位相を測定する必要があるので、L2Cコードの逆拡散を行う。ここでL2CMの部分に航法データが乗ぜられていないならば、L2CMとL2CLを時分割合成したL2Cコードのビット列が一義的に決まるので、この一義的なビット列を受信機で発生させてL2受信信号と相関を取ることにより逆拡散を行うことができる。しかし、実際にはL2CMの部分には航法データが乗ぜられている。航法データは衛星の軌道情報や時刻情報から成り立っており、通常2時間毎に最新の値に更新されるので、航法データのビット列は不定である。従って、L2Cコードを逆拡散するには、時分割されたL2CMとL2CLの各々の部分を独立にサンプリングし、各々独立に相関を取ることになる。利用者の受信機は一般にGPSのシステム時計と同期が取れていないので、逆拡散できる真のコード位相を推定することは困難であり、相関を取る際にはL2CM、L2CLいずれもコード長の全域をスキャンして真のコード位相を探索する。
二つ目は、測位計算に必要な航法データを復調するためのビット同期に関する技術である。
航法データは従来の民生用GPS受信機が使用していたL1と呼ばれる周波数(1575.42MHz)のC/Aと呼ばれるコードにもBPSK(Bi-Phase Shift Keying)によって乗ぜられている。測位計算を行うには、航法データに含まれる衛星の軌道情報や時刻情報を取得する必要があるので、GPS受信機では一般に航法データの復調を行う。復調のためには、航法データの各ビットの境界すなわちデータが反転するタイミングを検出するビット同期と呼ばれる処理が必要である。航法データのビット境界はC/Aコードの開始点と同期しており、その関係を図2に示す。C/Aコードの繰り返し周期が1msであるのに対し航法データの1ビットの長さは20msであるため、C/Aコードの逆拡散によって現在受信しているコード位相を検出したとしても、C/Aコードの1ms毎の開始点が把握できるだけで、航法データのビット境界は把握できない。この理由を図2を例に取って説明する。
逆拡散が成功し信号を捕捉した時のC/Aコード位相が、航法データ1ビットに含まれるC/Aコード20周期の内の2周期目の701チップ目と仮定する。C/Aコードの逆拡散で取得できる位相情報は701チップ目ということだけで、何周期目を捕捉したかということはわからない。701チップ目から逆算して0チップ目すなわちC/Aコードの1ms毎の開始点のタイミングは計算で求められるが、そこが何周期目に当たるのかがわからないため、航法データのビット境界すなわちC/Aコード1周期目の0チップ目がどこかを一義的に決定することができないのである。それでは従来のGPS受信機ではどのようにしてビット同期を行っていたかの一例を図3を用いて述べる。
航法データの1ビットは20msであることから、前述のC/Aコードの1ms毎の開始点の内から適当な一点を選び、そこから20ms間の受信信号を同期加算する。これを同期加算区間1とする。次に今選んだ開始点の1ms隣の開始点を選び、そこから同様に20ms間の受信信号を同期加算し、これを同期加算区間2とする。このように1msずつずらした同期加算値を20種類測定する。航法データのビット境界はC/Aコードの開始点と同期しており、かつ航法データの1ビットは20msであるから、これら20種類の同期加算区間のいずれかが航法データのビット境界と一致しているはずである。図3では、航法データの薄墨をかけたビットの部分とかけないビットの部分で航法データが反転しているので、同期加算区間19以外の区間は、加算区間内で加算値が相殺されて加算値が小さくなる。これに対して同期加算区間19は航法データのビット境界と一致しているので加算区間内で加算値が相殺されることがなく、加算値が最も大きくなる。この性質を利用して、加算値が最大となる同期加算区間を検出することでビット同期を行っていた。
上記の方法には次のような欠点がある。
まず一つ目の、信号を逆拡散するためのコード相関に関する欠点を述べる。一般に、擬似雑音コードのコード長が長いと逆拡散に要する相関処理の回数が多くなり、処理時間の増大を招く。処理時間の増大を嫌って相関器数を増やすと回路規模の増大を招く。従来の民生用GPS受信機が使用していたC/Aコードのコード長が1023チップであるのに対し、L2CMのコード長は10230チップ、L2CLのコード長は767250チップなので、C/Aコードと比較してL2CMは10倍、L2CLは750倍のコード長となっている。このため従来のL1 C/Aコード利用受信機に比べて、処理時間の増大を招いて使い勝手の低下を引き起こしたり、回路規模の増大を招いて価格の上昇を引き起こしたりする。
次に二つ目の、測位計算に必要な航法データを復調するためのビット同期に関する欠点を述べる。L1 C/Aコードに乗ぜられている航法データの復調のためにビット同期を行う際には、1msずつずらした同期加算値を20種類測定するのであるが、受信信号の信号強度が弱い場合にはS/Nを向上させるために同期加算の回数を増やすので、ビット同期にかかる時間が長くなる。またこの方法は同期加算中に航法データのビットが反転しないと機能しないので、航法データの値がたまたまゼロばかり長く続くような時には1の値が出現するまでビット境界が検出できず、ビット同期にかかる時間が長くなる。
本発明はかかる問題点を解決するためになされたものであり、一つ目の、信号を逆拡散するためのコード相関に関する欠点に対しては、L2Cコードを利用する場合の相関処理の増大を抑え、処理時間の増大を抑えて使い勝手の低下を防ぎ、回路規模の増大を抑えて価格の上昇を防ぐこと、二つ目の、測位計算に必要な航法データを復調するためのビット同期に関する欠点に対しては、L1 C/Aコードに乗ぜられている航法データの復調のためのビット同期時間を短縮することを目的としている。
本発明は上記欠点を除去するため、一つ目の、信号を逆拡散するためのコード相関に関する欠点に対しては、C/Aコードの相関ピークを検出した時点のC/Aコード位相を用いてL2CMコードの相関ピーク探索範囲を限定する手段、あるいはL2CMコードの相関ピークを検出した時点のL2CMコード位相を用いてC/Aコードの相関ピーク探索範囲を限定する手段、あるいはC/Aコードの相関ピークを検出した時点のL1搬送波周波数を用いてL2CMコードの相関ピーク探索におけるL2周波数の探索範囲を限定する手段、あるいはL2CMコードの相関ピークを検出した時点のL2搬送波周波数を用いてC/Aコードの相関ピーク探索におけるL1周波数の探索範囲を限定する手段を備える。
また、C/Aコードの相関ピークとL2CMコードの相関ピークの探索を並行して行い、いずれか先に相関ピークを検出した方のピーク情報を用いて他方の相関ピーク探索範囲を限定する手段、あるいはC/Aコードの相関ピークを検出した時点のC/Aコード位相を用いてL2CLコードの相関ピーク探索範囲を限定する手段、あるいはL2CLコードの相関ピークを検出した時点のL2CLコード位相を用いてC/Aコードの相関ピーク探索範囲を限定する手段を備える。
また、C/Aコードの相関ピークを検出した時点のL1搬送波周波数を用いてL2CLコードの相関ピーク探索におけるL2周波数の探索範囲を限定する手段、あるいはL2CLコードの相関ピークを検出した時点のL2搬送波周波数を用いてC/Aコードの相関ピーク探索におけるL1周波数の探索範囲を限定する手段を備える。
また、C/Aコードの相関ピークとL2CLコードの相関ピークの探索を並行して行い、いずれか先に相関ピークを検出した方のピーク情報を用いて他方の相関ピーク探索範囲を限定する手段、あるいはL2CMコードの相関ピークを検出した時点のL2CMコード位相を用いてL2CLコードの相関ピーク探索範囲を限定する手段、あるいはL2CLコードの相関ピークを検出した時点のL2CLコード位相を用いてL2CMコードの相関ピーク探索範囲を限定する手段を備える。
また、L2CMコードの相関ピークとL2CLコードの相関ピークの探索を並行して行い、いずれか先に相関ピークを検出した方のピーク情報を用いて他方の相関ピーク探索範囲を限定する手段、あるいはC/Aコードの相関ピークを検出した時点のC/Aコード位相と、航法データのデータが反転するタイミングとを用いてL2CMコードの相関ピーク探索範囲を限定する手段、あるいはC/Aコードの相関ピークを検出した時点のC/Aコード位相と、航法データのデータが反転するタイミングとを用いてL2CLコードの相関ピーク探索範囲を限定する手段を備えたことを特徴とする。
二つ目の、測位計算に必要な航法データを復調するためのビット同期に関する欠点に対しては、L2CMコードの相関ピークを検出した時点のL2CMコード位相を用いてC/Aコードに乗ぜられている航法データのデータが反転するタイミングを推定する手段、あるいはL2CLコードの相関ピークを検出した時点のL2CLコード位相を用いてC/Aコードに乗ぜられている航法データのデータが反転するタイミングを推定する手段、を備えたことを特徴とする。
従来は、L2Cコードを探索する際、C/Aコードと比較してL2CMは10倍、L2CLは750倍のコード長となっているため、従来のL1 C/Aコード利用受信機に比べて、処理時間の増大を招いて使い勝手の低下を引き起こしたり、回路規模の増大を招いて価格の上昇を引き起こしたりするという問題があった。
しかしながら、本発明では、C/AコードあるいはL2CMコードのいずれか相関ピークを検出した方のピーク情報を用いて他方の相関ピーク探索範囲を限定すること、あるいはC/AコードあるいはL2CLコードのいずれか相関ピークを検出した方のピーク情報を用いて他方の相関ピーク探索範囲を限定すること、あるいはL2CMコードあるいはL2CLコードのいずれか相関ピークを検出した方のピーク情報を用いて他方の相関ピーク探索範囲を限定することにより、L2Cコードを利用する場合の相関処理の増大を抑え、処理時間の増大を抑えて使い勝手の低下を防ぎ、回路規模の増大を抑えて価格の上昇を防ぐという優れた効果がある。
また、従来は、L1 C/Aコードに乗ぜられている航法データの復調のためにビット同期を行う際には、1msずつずらした20ms間の同期加算値を20種類測定しており、受信信号の信号強度が弱い場合にはS/Nを向上させるために同期加算の回数を増やすので、ビット同期にかかる時間が長くなり、またこの方法は同期加算中に航法データのビットが反転しないと機能しないので、航法データの値がたまたまゼロばかり長く続くような時には1の値が出現するまでビット境界が検出できず、ビット同期にかかる時間が長くなるという問題があった。
しかしながら、本発明では、L2CMあるいはL2CLコードの相関ピークを検出した時点の各々のコード位相を用いてL1 C/Aコードに乗ぜられている航法データのデータが反転するタイミングを推定することにより、L1 C/Aコードに乗ぜられている航法データの復調のためのビット同期時間を短縮するという優れた効果がある。
以下本発明を示す実施形態について説明する。
まず一つ目の欠点である、信号を逆拡散するためのコード相関を改善する実施形態を述べる。
図4に、L1とL2との間で互いに他方の捕捉情報を用いてGPS受信信号の逆拡散の処理速度を上げる装置の一実施形態を示す。最初に、L1 C/Aの捕捉情報を用いてL2CMの逆拡散の処理速度を上げる方法を述べる。L1 C/Aコードのビットレートは1.023Mbps、コード長は1023チップなので繰り返し周期は1msである。これに対し、L2CMコードのビットレートは511.5kbps、コード長は10230チップなので繰り返し周期は20msである。L1 C/AコードとL2CMコードの送信位相は同期しているので、L2CMコードが1周期送信される間にL1 C/Aコードはちょうど20周期送信される。図5にこの関係を示す。
図5において、L2CMの相関が最大となる真のコード位相をp3とし、この点がL2CMコードの先頭から(2+a)[ms]に位置すると仮定すると、L1 C/AコードとL2CMコードは同期しているので、L1 C/Aは、コードの先頭からa[ms]の点において相関が最大となり、この点で捕捉される。L1 C/Aを先に捕捉し、次にL2CMを捕捉しようとする場合、L2CMの真のコード位相はL2CMコードの先頭から(N+a)[ms] (N=0,1,2,・・・,19)の20ヶ所の候補p1〜p20のいずれかの点にあることは明らかである。従って、L2CMの10230チップ全域を探索しなくても、これら20ヶ所のごく近傍のみを探索すればL2CMの真のコード位相が捕捉できる。
また、L1信号の周波数は1575.42MHz、L2信号の周波数は1227.60MHzであり、77:60の比となっている。一般にGPS受信信号はGPS衛星の運動によってドップラー偏位を受けるが、このドップラー偏位もL1とL2とでは77:60の比となる。このように周波数比がわかっているので、L1 C/Aを捕捉した際のL1周波数を測定すればL2が捕捉されるであろう周波数を計算することができ、L2探索の際の周波数探索範囲を絞ることができる。
以下にこれらの手順の詳細を図4に従って述べる。まず1の受信アンテナでGPS信号を受信する。2のL1受信部は、1575.42MHzのGPS L1信号を数MHzの中間周波数に変換するダウンコンバータであり、ここに設けられたフィルタによって1227.60MHzのGPS L2信号は除去され、GPS L1信号だけが取り出される。次に3のL1 C/Aサンプリング部にて前記中間周波数よりも充分高いサンプリング周波数でサンプリングし、デジタル信号に変換する。4のL1キャリア相関器は、サンプリングされた受信信号と5のL1局部発振器で発生された搬送波(キャリア)との相関を取り、受信信号をベースバンド周波数に落とす。一般にGPS受信信号はGPS衛星の運動によってドップラー偏位を受けているので、L1周波数を例に取ると1575.42MHz±数kHzの範囲で周波数がオフセットしている。そのため5のL1局部発振器では、発生させる周波数を前記中間周波数±数kHzの範囲でスキャンさせる。6のL1 C/Aコード相関器は、ベースバンド周波数に落とされた受信信号と7のL1 C/Aコード発生器で発生されたL1 C/Aコードとの相関を取る。7のL1 C/Aコード発生器では、コード相関のピークを探索するため、発生させるL1 C/Aコードの位相をL1 C/Aコードのコード長 1023チップの範囲でスキャンさせる。6のL1 C/Aコード相関器から出力される相関値は8のL1 C/A相関ピーク検出部にて測定される。この相関値は、受信信号の周波数と5のL1局部発振器で発生されたキャリアの周波数が一致し、かつ受信信号のL1 C/Aコードの位相と7のL1 C/Aコード発生器で発生されたL1 C/Aコードの位相が一致した時、すなわち逆拡散が成功した時に最大となる。この最大値を検出するため、8のL1 C/A相関ピーク検出部は、5のL1局部発振器と7のL1 C/Aコード発生器が周波数とL1 C/Aコード位相をスキャンしている間に増減する相関値を測定し、スキャン実施中の相関値の最大値が更新されるたびにL1 C/A捕捉情報を出力し、相関が最大となった周波数とL1 C/Aコード位相とを9のL2探索周波数計算部と10のL2CM探索位相計算部に記憶させる。規定の範囲のスキャンが終了した際に9のL2探索周波数計算部に記憶されている周波数と10のL2CM探索位相計算部に記憶されているL1 C/Aコード位相とが、相関が最大値を取る状態ということになる。なお、相関の最大値の検出は次の方法によってもよい。L1 C/Aコードの自己相関はおよそ−21dBであるので、相関の最大ピークとその他の小さなピークとの間にしきい値を設定して最大ピークを識別することは容易である。そこで、8のL1 C/A相関ピーク検出部にて、前記スキャンの間に相関値を測定し、相関値が前記しきい値を越えたらL1 C/A捕捉情報を出力し、その時の周波数とL1 C/Aコード位相とを9のL2探索周波数計算部と10のL2CM探索位相計算部に記憶させる。この方法によれば、規定の範囲のスキャンが終了するのを待たなくても相関の最大値を検出することができる。
次に、9のL2探索周波数計算部にて、記憶している相関最大の際のL1周波数から、前記77:60の比を利用してL2の探索周波数を計算する。また、10のL2CM探索位相計算部にて、記憶している相関最大の際のL1 C/Aコード位相から、L2CMコードの前記探索候補20ヶ所のコード位相を計算する。
一方、1の受信アンテナで受信したGPS信号は11のL2受信部にも入力される。11のL2受信部は、1227.60MHzのGPS L2信号を数MHzの中間周波数に変換するダウンコンバータであり、ここに設けられたフィルタによって1575.42MHzのGPS L1信号は除去され、GPS L2信号だけが取り出される。次に12のL2CMサンプリング部にて前記中間周波数よりも充分高いサンプリング周波数でサンプリングし、デジタル信号に変換する。13のL2キャリア相関器は、サンプリングされた受信信号と14のL2局部発振器で発生された搬送波(キャリア)との相関を取り、受信信号をベースバンド周波数に落とす。14のL2局部発振器では、9のL2探索周波数計算部にて求められたL2探索周波数を発生する。L1 C/Aを捕捉した際の5のL1局部発振器の発生周波数は、周波数スキャン分解能の分だけ真の周波数とは異なっているため、L2探索においては前記L2探索周波数の周辺でこの誤差をカバーできる範囲をスキャンさせる。15のL2CMコード相関器は、ベースバンド周波数に落とされた受信信号と16のL2CMコード発生器で発生されたL2CMコードとの相関を取る。16のL2CMコード発生器では、10のL2CM探索位相計算部にて求められたL2CMコードの前記探索候補20ヶ所のコード位相にてL2CMコードを発生させる。探索の際にはL1 C/Aコード捕捉時からL2CMコード探索時までの間に進むコード位相の推定を行うが、この推定誤差などが発生するため、前記探索候補20ヶ所のコード位相のごく近傍でこの誤差をカバーできる範囲をスキャンさせる。15のL2CMコード相関器から出力される相関値は17のL2CM相関ピーク検出部にて測定される。相関の最大値の検出方法は、8のL1 C/A相関ピーク検出部で述べた方法と同様である。
以上のようにL1 C/Aの捕捉情報を用いてL2CMの探索周波数範囲と探索コード位相範囲を限定することで、L2周波数で予想されるドップラー偏位の範囲全域ならびにL2CMコードの全域をスキャンして探索する場合に比べて著しく探索速度を上げることができる。
このように、繰り返し周期の短いコードを捕捉した後、繰り返し周期の長いコードの探索範囲を限定する技術としては、GPSのL1 C/Aコードを捕捉した後、P(Y)コードの探索範囲を限定する技術が従来から知られている。これは、L1 C/Aコードを捕捉した後、L1 C/Aコードに乗ぜられている航法データを復調し、航法データの内の"Handover"というP(Y)コードの真のコード位相の場所を示す情報を取得してその付近を探索するというものである。この方法は"Handover"情報の取得を必要とし、GPS衛星からの"Handover"情報の放送間隔が6秒毎であることから、L1 C/Aコード捕捉後、最大で6秒程度の時間を必要とする。これに対し本発明の方法は、"Handover"情報のような支援情報の必要もなく、L2CMコードの候補20ヶ所のごく近傍を探索するだけの処理で実現できるので、きわめて短時間でL2CMコードを探索できるという優れた特長がある。
また、図8に示すように、L2CMコードの繰り返し周期はL1 C/Aに乗ぜられている航法データの1ビットと長さも位相も同期しているので、従来の技術の項で述べたビット同期を行って航法データのビット境界を検出すれば、ビット境界がそのままL2CMコードの先頭に対応するので、ビット境界と、捕捉したL1 C/Aコード位相との相対位相からL2CMのコード位相を容易に一義的に決定することができる。この方法によっても、L2CMコードの探索速度を著しく上げることができる。
同様な手法で、L1 C/Aの捕捉情報を用いてL2CLの逆拡散の処理速度を上げることもできる。前述したようにL1 C/Aコードのビットレートは1.023Mbps、コード長は1023チップなので繰り返し周期は1msである。これに対し、L2CLコードのビットレートは511.5kbps、コード長は767250チップなので繰り返し周期は1.5秒である。L1 C/AコードとL2CLコードの送信位相もまたL2CMと同様に同期しているので、L2CLコードが1周期送信される間にL1 C/Aコードはちょうど1500周期送信される。L1 C/Aを先に捕捉し、次にL2CLを捕捉しようとする場合、L2CMの場合と同様に、L2CLの真のコード位相はL2CLコード内の1500ヶ所の候補のいずれかの点にあることは明らかである。従って、L2CLの767250チップ全域を探索しなくても、これら1500ヶ所のごく近傍のみを探索すればL2CLの真のコード位相が捕捉できる。
また、L2CLコードもL2信号の変調の一つであるので搬送波周波数は1227.60MHzである。このためL1信号の周波数1575.42MHzとは、前述したように77:60の比となっている。よって前述したように、L1 C/Aを捕捉した際のL1周波数を測定すればL2が捕捉されるであろう周波数を計算することができ、L2探索の際の周波数探索範囲を絞ることができる。
これらL2CLの探索速度向上の手順の詳細は、図4のL2CM用の構成要素をL2CLに置き換えることにより、L2CMの場合と同様に説明することができる。L2CMの場合との相違点は、L2CMコードの探索候補が20ヶ所であるのに対し、L2CLコードの探索候補は1500ヶ所である点だけである。
また、図8に示すように、L2CMコードの繰り返し周期はL1 C/Aに乗ぜられている航法データの1ビットと長さも位相も同期しているので、従来の技術の項で述べたビット同期を行って航法データのビット境界を検出すれば、ビット境界がそのままL2CMコードの先頭に対応するので、ビット境界と、捕捉したL1 C/Aコード位相との相対位相からL2CMのコード位相を容易に一義的に決定することができる。L2CMコードのビットレートは511.5kbps、コード長は10230チップなので繰り返し周期は20msである。これに対し、L2CLコードのビットレートは511.5kbps、コード長は767250チップなので繰り返し周期は1.5秒である。L2CMコードとL2CLコードの送信位相は同期しているので、L2CLコードが1周期送信される間にL2CMコードはちょうど75周期送信される。図7にこの関係を示す。図7において、L2CLの相関が最大となる真のコード位相をp3とし、この点がL2CLコードの先頭から(40+a)[ms]に位置すると仮定すると、L2CMコードとL2CLコードは同期しているので、L2CMは、コードの先頭からa[ms]の点において相関が最大となり、この点で捕捉される。前述のようにL2CMのコード位相が決定できたならば、L2CLを捕捉しようとする場合、L2CLの真のコード位相はL2CLコードの先頭から(20×N+a)[ms] (N=0,1,2,・・・,74)の75ヶ所の候補p1〜p75のいずれかの点にあることは明らかである。従って、L2CLの767250チップ全域を探索しなくても、これら75ヶ所のごく近傍のみを探索すればL2CLの真のコード位相が捕捉できる。この方法によっても、L2CLコードの探索速度を著しく上げることができる。
次に、L2CMの捕捉情報を用いてL1 C/Aの逆拡散の処理速度を上げる方法を述べる。L2CMはL1 C/Aよりもコード長が長いため、自己相関・相互相関ともにL1 C/Aよりも特性が改善されている。この性質を利用して、妨害波の多い環境下でGPS信号を探索する場合などに、まずL2CMを探索することで捕捉の可能性を上げることができる。
前述したようにL1 C/AコードとL2CMコードの送信位相は同期しており、L1 C/Aコードの方がL2CMコードより繰り返し周期が短いので、図5に示すように、L2CMの真のコード位相がわかれば、対応するL1 C/Aのコード位相は一義的に定まる。ゆえにL2CMが捕捉され真のコード位相が判明したならば、対応するL1 C/Aのコード位相のごく近傍のみを探索すればよい。また周波数の探索については、L1信号とL2信号の周波数は77:60の比となっているので、前述したようにL2を捕捉した際のL2周波数の情報を用いてL1 C/Aの周波数探索範囲を絞ることができる。
以下にこれらの手順の詳細を図4に従って述べる。
まず1の受信アンテナでGPS信号を受信する。11のL2受信部は、1227.60MHzのGPS L2信号を数MHzの中間周波数に変換するダウンコンバータであり、ここに設けられたフィルタによって1575.42MHzのGPS L1信号は除去され、GPS L2信号だけが取り出される。次に12のL2CMサンプリング部にて前記中間周波数よりも充分高いサンプリング周波数でサンプリングし、デジタル信号に変換する。13のL2キャリア相関器は、サンプリングされた受信信号と14のL2局部発振器で発生された搬送波(キャリア)との相関を取り、受信信号をベースバンド周波数に落とす。一般にGPS受信信号はGPS衛星の運動によってドップラー偏位を受けているので、L2周波数を例に取ると1227.60MHz±数kHzの範囲で周波数がオフセットしている。そのため14のL2局部発振器では、発生させる周波数を前記中間周波数±数kHzの範囲でスキャンさせる。15のL2CMコード相関器は、ベースバンド周波数に落とされた受信信号と16のL2CMコード発生器で発生されたGPS L2CMコードとの相関を取る。16のL2CMコード発生器では、コード相関のピークを探索するため、発生させるL2CMコードの位相をL2CMコードのコード長 10230チップの範囲でスキャンさせる。15のL2CMコード相関器から出力される相関値は17のL2CM相関ピーク検出部にて測定される。この相関値は、受信信号の周波数と14のL2局部発振器で発生されたキャリアの周波数が一致し、かつ受信信号のL2CMコードの位相と16のL2CMコード発生器で発生されたL2CMコードの位相が一致した時、すなわち逆拡散が成功した時に最大となる。この最大値を検出するため、17のL2CM相関ピーク検出部は、14のL2局部発振器と16のL2CMコード発生器が周波数とL2CMコード位相をスキャンしている間に増減する相関値を測定し、スキャン実施中の相関値の最大値が更新されるたびにL2CM捕捉情報を出力し、相関が最大となった周波数とL2CMコード位相とを18のL1探索周波数計算部と19のL1 C/A探索位相計算部に記憶させる。規定の範囲のスキャンが終了した際に18のL1探索周波数計算部に記憶されている周波数と19のL1 C/A探索位相計算部に記憶されているL2CMコード位相とが、相関が最大値を取る状態ということになる。なお、相関の最大値の検出は次の方法によってもよい。L2CMコードの自己相関はおよそ−27dBであるので、相関の最大ピークとその他の小さなピークとの間にしきい値を設定して最大ピークを識別することは容易である。そこで、17のL2CM相関ピーク検出部にて、前記スキャンの間に相関値を測定し、相関値が前記しきい値を越えたらL2CM捕捉情報を出力し、その時の周波数とL2CMコード位相とを18のL1探索周波数計算部と19のL1 C/A探索位相計算部に記憶させる。この方法によれば、規定の範囲のスキャンが終了するのを待たなくても相関の最大値を検出することができる。
次に、18のL1探索周波数計算部にて、記憶している相関最大の際のL2周波数から、前記77:60の比を利用してL1の探索周波数を計算する。また、19のL1 C/A探索位相計算部にて、記憶している相関最大の際のL2CMコード位相から一義的に定まるL1 C/Aの探索コード位相を計算する。
一方、1の受信アンテナで受信したGPS信号は2のL1受信部にも入力される。2のL1受信部は、1575.42MHzのGPS L1信号を数MHzの中間周波数に変換するダウンコンバータであり、ここに設けられたフィルタによって1227.60MHzのGPS L2信号は除去され、GPS L1信号だけが取り出される。次に3のL1 C/Aサンプリング部にて前記中間周波数よりも充分高いサンプリング周波数でサンプリングし、デジタル信号に変換する。4のL1キャリア相関器は、サンプリングされた受信信号と5のL1局部発振器で発生された搬送波(キャリア)との相関を取り、受信信号をベースバンド周波数に落とす。5のL1局部発振器では、18のL1探索周波数計算部にて求められたL1探索周波数を発生する。L2CMを捕捉した際の14のL2局部発振器の発生周波数は、周波数スキャン分解能の分だけ真の周波数とは異なっているため、L1探索においては前記L1探索周波数の周辺でこの誤差をカバーできる範囲をスキャンさせる。6のL1 C/Aコード相関器は、ベースバンド周波数に落とされた受信信号と7のL1 C/Aコード発生器で発生されたL1 C/Aコードとの相関を取る。7のL1 C/Aコード発生器では、19のL1 C/A探索位相計算部にて求められたL1 C/Aコードの前記探索コード位相にてL1 C/Aコードを発生させる。探索の際にはL2CMコード捕捉時からL1 C/Aコード探索時までの間に進むコード位相の推定を行うが、この推定誤差などが発生するため、前記探索コード位相のごく近傍でこの誤差をカバーできる範囲をスキャンさせる。6のL1 C/Aコード相関器から出力される相関値は8のL1 C/A相関ピーク検出部にて測定される。相関の最大値の検出方法は、17のL2CM相関ピーク検出部で述べた方法と同様である。
以上のようにL2CMの捕捉情報を用いてL1 C/Aの探索周波数範囲と探索コード位相範囲を限定することで、L1周波数で予想されるドップラー偏位の範囲全域ならびにL1 C/Aコードの全域をスキャンして探索する場合に比べて著しく探索速度を上げることができる。
同様な手法で、L2CLの捕捉情報を用いてL1 C/Aの逆拡散の処理速度を上げることもできる。L2CLはL1 C/Aよりもコード長が長いため、自己相関・相互相関ともにL1 C/Aよりも特性が改善されている。また、L2CLには航法データと呼ばれる衛星の軌道情報や時刻情報が乗ぜられていない。L1 C/AやL2CMにはBPSK(Bi-Phase Shift Keying)によって航法データが乗ぜられている。GPSの受信においては、S/N比を改善するため一般に同期加算を行うが、航法データのビットレートは50cpsなので、航法データが乗ぜられているL1 C/AやL2CMは20ms以上の時間に亘る同期加算を行うことができず、S/N比改善の効果は限定的なものである。しかし航法データが乗ぜられていないL2CLは20ms以上の時間に亘る同期加算を行うことができるので、S/N比を大きく改善できる。この性質を利用して、室内などのGPS信号強度の弱い環境や妨害波の多い環境下でGPS信号を探索する場合などに、まずL2CLを探索することで捕捉の可能性を上げることができる。前述したようにL1 C/AコードとL2CLコードの送信位相は同期しており、L1 C/Aコードの方がL2CLコードより繰り返し周期が短いので、L2CLの真のコード位相がわかれば、対応するL1 C/Aのコード位相は一義的に定まる。ゆえにL2CLが捕捉され真のコード位相が判明したならば、対応するL1 C/Aのコード位相のごく近傍のみを探索すればよい。
また周波数の探索については、L1信号とL2信号の周波数は77:60の比となっているので、前述したようにL2を捕捉した際のL2周波数の情報を用いてL1 C/Aの周波数探索範囲を絞ることができる。
これらL2CLの捕捉情報を用いてL1 C/Aの探索速度を向上させる手順の詳細は、図4のL2CM用の構成要素をL2CLに置き換えることにより、L2CMの捕捉情報を用いてL1 C/Aの探索速度を向上させる場合と同様に説明することができる。
以上、L1 C/Aを先に探索し、その捕捉情報を用いてL2CMあるいはL2CLの探索速度を上げる方法、ならびにL2CMあるいはL2CLを先に探索し、その捕捉情報を用いてL1 C/Aの探索速度を上げる方法を述べたが、図4の実施形態はL1の信号処理回路とL2の信号処理回路とを備えているので、最初からL1 C/AとL2CMを並行して探索し、どちらかを捕捉できた時点でその捕捉情報を用いてもう片方のそれ以後の探索速度を上げることもできる。同様に、最初からL1 C/AとL2CLを並行して探索し、どちらかを捕捉できた時点でその捕捉情報を用いてもう片方のそれ以後の探索速度を上げることもできる。
次に、L2CMとL2CLとの間で互いに他方の捕捉情報を用いてGPS受信信号の逆拡散の処理速度を上げる装置の一実施形態を図6に示す。
最初に、L2CMの捕捉情報を用いてL2CLの逆拡散の処理速度を上げる方法を述べる。L2CMコードのビットレートは511.5kbps、コード長は10230チップなので繰り返し周期は20msである。これに対し、L2CLコードのビットレートは511.5kbps、コード長は767250チップなので繰り返し周期は1.5秒である。L2CMコードとL2CLコードの送信位相は同期しているので、L2CLコードが1周期送信される間にL2CMコードはちょうど75周期送信される。図7にこの関係を示す。図7において、L2CLの相関が最大となる真のコード位相をp3とし、この点がL2CLコードの先頭から(40+a)[ms]に位置すると仮定すると、L2CMコードとL2CLコードは同期しているので、L2CMは、コードの先頭からa[ms]の点において相関が最大となり、この点で捕捉される。L2CMを先に捕捉し、次にL2CLを捕捉しようとする場合、L2CLの真のコード位相はL2CLコードの先頭から(20×N+a)[ms] (N=0,1,2,・・・,74)の75ヶ所の候補p1〜p75のいずれかの点にあることは明らかである。従って、L2CLの767250チップ全域を探索しなくても、これら75ヶ所のごく近傍のみを探索すればL2CLの真のコード位相が捕捉できる。
また、L2CM、L2CLいずれも搬送波周波数はL2信号の周波数である1227.60MHzであり、L2CMを捕捉すれば同じ周波数でL2CLも捕捉されるはずなので、L2CL探索の際の周波数探索範囲を絞ることができる。
以下にこれらの手順の詳細を図6に従って述べる。まず41の受信アンテナでGPS信号を受信する。42のL2受信部は、1227.60MHzのGPS L2信号を数MHzの中間周波数に変換するダウンコンバータである。次に43のL2CMサンプリング部にて前記中間周波数よりも充分高いサンプリング周波数でサンプリングし、デジタル信号に変換する。44のL2CMキャリア相関器は、サンプリングされた受信信号と45のL2局部発振器で発生された搬送波(キャリア)との相関を取り、受信信号をベースバンド周波数に落とす。一般にGPS受信信号はGPS衛星の運動によってドップラー偏位を受けているので、L2周波数を例に取ると1227.60MHz±数kHzの範囲で周波数がオフセットしている。そのため45のL2局部発振器では、発生させる周波数を前記中間周波数±数kHzの範囲でスキャンさせる。46のL2CMコード相関器は、ベースバンド周波数に落とされた受信信号と47のL2CMコード発生器で発生されたL2CMコードとの相関を取る。47のL2CMコード発生器では、コード相関のピークを探索するため、発生させるL2CMコードの位相をL2CMコードのコード長 10230チップの範囲でスキャンさせる。46のL2CMコード相関器から出力される相関値は48のL2CM相関ピーク検出部にて測定される。この相関値は、受信信号の周波数と45のL2局部発振器で発生されたキャリアの周波数が一致し、かつ受信信号のL2CMコードの位相と47のL2CMコード発生器で発生されたL2CMコードの位相が一致した時、すなわち逆拡散が成功した時に最大となる。この最大値を検出するため、48のL2CM相関ピーク検出部は、45のL2局部発振器と47のL2CMコード発生器が周波数とL2CMコード位相をスキャンしている間に増減する相関値を測定し、スキャン実施中の相関値の最大値が更新されるたびにL2CM捕捉情報を出力し、相関が最大となった周波数とL2CMコード位相とを49のL2周波数記憶部と50のL2CL探索位相計算部に記憶させる。規定の範囲のスキャンが終了した際に49のL2周波数記憶部に記憶されている周波数と50のL2CL探索位相計算部に記憶されているL2CMコード位相とが、相関が最大値を取る状態ということになる。なお、相関の最大値の検出は次の方法によってもよい。L2CMコードの自己相関はおよそ−27dBであるので、相関の最大ピークとその他の小さなピークとの間にしきい値を設定して最大ピークを識別することは容易である。そこで、48のL2CM相関ピーク検出部にて、前記スキャンの間に相関値を測定し、相関値が前記しきい値を越えたらL2CM捕捉情報を出力し、その時の周波数とL2CMコード位相とを49のL2周波数記憶部と50のL2CL探索位相計算部に記憶させる。この方法によれば、規定の範囲のスキャンが終了するのを待たなくても相関の最大値を検出することができる。
次に、50のL2CL探索位相計算部にて、記憶している相関最大の際のL2CMコード位相から、L2CLコードの前記探索候補75ヶ所のコード位相を計算する。一方、42のL2受信部で中間周波数に落とされたGPS信号は51のL2CLサンプリング部にも入力される。51のL2CLサンプリング部にて前記中間周波数よりも充分高いサンプリング周波数でサンプリングし、デジタル信号に変換する。52のL2CLキャリア相関器は、サンプリングされた受信信号と45のL2局部発振器で発生された搬送波(キャリア)との相関を取り、受信信号をベースバンド周波数に落とす。次に49のL2周波数記憶部に記憶されているL2CMの相関が最大値を取った周波数がL2探索周波数として45のL2局部発振器に出力される。45のL2局部発振器では、このL2探索周波数を発生する。L2CMを捕捉した際の45のL2局部発振器の発生周波数は、周波数スキャン分解能の分だけ真の周波数とは異なっているため、L2CL探索においては前記L2探索周波数の周辺でこの誤差をカバーできる範囲をスキャンさせる。53のL2CLコード相関器は、ベースバンド周波数に落とされた受信信号と54のL2CLコード発生器で発生されたL2CLコードとの相関を取る。54のL2CLコード発生器では、50のL2CL探索位相計算部にて求められたL2CLコードの前記探索候補75ヶ所のコード位相にてL2CLコードを発生させる。探索の際にはL2CMコード捕捉時からL2CLコード探索時までの間に進むコード位相の推定を行うが、この推定誤差などが発生するため、前記探索コード位相のごく近傍でこの誤差をカバーできる範囲をスキャンさせる。53のL2CLコード相関器から出力される相関値は55のL2CL相関ピーク検出部にて測定される。相関の最大値の検出方法は、48のL2CM相関ピーク検出部で述べた方法と同様である。
以上のようにL2CMの捕捉情報を用いてL2CLの探索周波数範囲と探索コード位相範囲を限定することで、L2周波数で予想されるドップラー偏位の範囲全域ならびにL2CLコードの全域をスキャンして探索する場合に比べて著しく探索速度を上げることができる。
次に、L2CLの捕捉情報を用いてL2CMの逆拡散の処理速度を上げる方法を述べる。前述したようにL2CMコードとL2CLコードの送信位相は同期しており、L2CMコードの方がL2CLコードより繰り返し周期が短いので、L2CLの真のコード位相がわかれば、対応するL2CMのコード位相は一義的に定まる。ゆえにL2CLが捕捉され真のコード位相が判明したならば、対応するL2CMのコード位相のごく近傍のみを探索すればよい。また、L2CM、L2CLいずれも搬送波周波数はL2信号の周波数である1227.60MHzであり、L2CLを捕捉すれば同じ周波数でL2CMも捕捉されるはずなので、L2CM探索の際の周波数探索範囲を絞ることができる。
以下にこれらの手順の詳細を図6に従って述べる。まず41の受信アンテナでGPS信号を受信する。42のL2受信部は、1227.60MHzのGPS L2信号を数MHzの中間周波数に変換するダウンコンバータである。次に51のL2CLサンプリング部にて前記中間周波数よりも充分高いサンプリング周波数でサンプリングし、デジタル信号に変換する。52のL2CLキャリア相関器は、サンプリングされた受信信号と45のL2局部発振器で発生された搬送波(キャリア)との相関を取り、受信信号をベースバンド周波数に落とす。一般にGPS受信信号はGPS衛星の運動によってドップラー偏位を受けているので、L2周波数を例に取ると1227.60MHz±数kHzの範囲で周波数がオフセットしている。そのため45のL2局部発振器では、発生させる周波数を前記中間周波数±数kHzの範囲でスキャンさせる。53のL2CLコード相関器は、ベースバンド周波数に落とされた受信信号と54のL2CLコード発生器で発生されたL2CLコードとの相関を取る。54のL2CLコード発生器では、コード相関のピークを探索するため、発生させるL2CLコードの位相をL2CLコードのコード長 767250チップの範囲でスキャンさせる。53のL2CLコード相関器から出力される相関値は55のL2CL相関ピーク検出部にて測定される。この相関値は、受信信号の周波数と45のL2局部発振器で発生されたキャリアの周波数が一致し、かつ受信信号のL2CLコードの位相と54のL2CLコード発生器で発生されたL2CLコードの位相が一致した時、すなわち逆拡散が成功した時に最大となる。この最大値を検出するため、55のL2CL相関ピーク検出部は、45のL2局部発振器と54のL2CLコード発生器が周波数とL2CLコード位相をスキャンしている間に増減する相関値を測定し、スキャン実施中の相関値の最大値が更新されるたびにL2CL捕捉情報を出力し、相関が最大となった周波数とL2CLコード位相とを49のL2周波数記憶部と56のL2CM探索位相計算部に記憶させる。規定の範囲のスキャンが終了した際に49のL2周波数記憶部に記憶されている周波数と56のL2CM探索位相計算部に記憶されているL2CLコード位相とが、相関が最大値を取る状態ということになる。なお、相関の最大値の検出は次の方法によってもよい。L2CLコードの自己相関はおよそ−45dBであるので、相関の最大ピークとその他の小さなピークとの間にしきい値を設定して最大ピークを識別することは容易である。そこで、55のL2CL相関ピーク検出部にて、前記スキャンの間に相関値を測定し、相関値が前記しきい値を越えたらL2CL捕捉情報を出力し、その時の周波数とL2CLコード位相とを49のL2周波数記憶部と56のL2CM探索位相計算部に記憶させる。この方法によれば、規定の範囲のスキャンが終了するのを待たなくても相関の最大値を検出することができる。
次に、56のL2CM探索位相計算部にて、記憶している相関最大の際のL2CLコード位相から一義的に定まるL2CMの探索コード位相を計算する。一方、42のL2受信部で中間周波数に落とされたGPS信号は43のL2CMサンプリング部にも入力される。43のL2CMサンプリング部にて前記中間周波数よりも充分高いサンプリング周波数でサンプリングし、デジタル信号に変換する。44のL2CMキャリア相関器は、サンプリングされた受信信号と45のL2局部発振器で発生された搬送波(キャリア)との相関を取り、受信信号をベースバンド周波数に落とす。この時、49のL2周波数記憶部に記憶されているL2CLの相関が最大値を取った周波数がL2探索周波数として45のL2局部発振器に出力される。45のL2局部発振器では、このL2探索周波数を発生する。L2CLを捕捉した際の45のL2局部発振器の発生周波数は、周波数スキャン分解能の分だけ真の周波数とは異なっているため、L2CM探索においては前記L2探索周波数の周辺でこの誤差をカバーできる範囲をスキャンさせる。46のL2CMコード相関器は、ベースバンド周波数に落とされた受信信号と47のL2CMコード発生器で発生されたL2CMコードとの相関を取る。47のL2CMコード発生器では、56のL2CM探索位相計算部にて求められたL2CMコードの前記探索コード位相にてL2CMコードを発生させる。探索の際にはL2CLコード捕捉時からL2CMコード探索時までの間に進むコード位相の推定を行うが、この推定誤差などが発生するため、前記探索コード位相のごく近傍でこの誤差をカバーできる範囲をスキャンさせる。46のL2CMコード相関器から出力される相関値は48のL2CM相関ピーク検出部にて測定される。相関の最大値の検出方法は、55のL2CL相関ピーク検出部で述べた方法と同様である。
以上のようにL2CLの捕捉情報を用いてL2CMの探索周波数範囲と探索コード位相範囲を限定することで、L2周波数で予想されるドップラー偏位の範囲全域ならびにL2CMコードの全域をスキャンして探索する場合に比べて著しく探索速度を上げることができる。
以上、L2CMを先に探索し、その捕捉情報を用いてL2CLの探索速度を上げる方法、ならびにL2CLを先に探索し、その捕捉情報を用いてL2CMの探索速度を上げる方法を述べたが、図6の実施形態はL2CMの信号処理回路とL2CLの信号処理回路とを備えているので、最初からL2CMとL2CLを並行して探索し、どちらかを捕捉できた時点でその捕捉情報を用いてもう片方のそれ以後の探索速度を上げることもできる。
さらに以上の応用として、図4と図6の実施形態を組み合わせ、最初にL1 C/Aを探索し、その捕捉情報を用いてL2CMの探索速度を上げ、L2CMが捕捉されたらその捕捉情報を用いてL2CLの探索速度を上げるというように処理を引き継ぐことにより、探索の効率をさらに高めることもできる。同様にたとえば弱電界における探索感度を向上させるために、航法データが乗ぜられていないため高感度化を図ることが可能なL2CLを最初に探索し、次にL2CM、最後にL1 C/Aというように探索の順序を変えることもできる。
次に二つ目の欠点である、測位計算に必要な航法データを復調するためのビット同期を改善する実施形態を述べる。まず、L2CMの捕捉情報を用いてL1 C/Aに乗ぜられている航法データのデータが反転するタイミングを推定する方法を述べる。前述したように、L1 C/Aコードのコード長は1023チップ、繰り返し周期は1ms、L2CMコードのコード長は10230チップ、繰り返し周期は20ms、L2CLコードのコード長は767250チップ、繰り返し周期は1.5秒で、すべて送信位相が同期している。また、L1 C/Aの部分にはさらに航法データと呼ばれる衛星の軌道情報や時刻情報がBPSK(Bi-Phase Shift Keying)によって乗ぜられている。この航法データの1ビットの長さは20msであり、L2CMコードの繰り返し周期と同一で、なおかつ各ビットの境界すなわちデータが反転するタイミングはL2CMコードの10230チップの開始点と同期している。図8にこの関係を示す。図8では捕捉したコード位相がL2CMコードでは862チップ目となっている。この位相はL1 C/Aコードの2周期目の701チップ目に相当する。従来の技術にて述べたように、L1 C/Aコードを捕捉しただけでは、航法データのビットの境界を一義的に決定することはできない。しかし、L2CMコードの繰り返し周期は航法データのビットと長さも位相も一致しているので、L2CMコードの捕捉位相である862チップ目から逆算して0チップ目すなわちL2CMコードの開始点のタイミングを計算で求めれば、そこがそのまま航法データのビット境界となる。以上のようにしてL2CMの捕捉情報を用いることで、L1 C/Aに乗ぜられている航法データのデータが反転するタイミングの推定に要する時間を短縮すること、ならびに従来の技術にて述べたように同期加算値の最大値を検出するよりもはるかに高い信頼性で航法データが反転するタイミングの推定を行うことができる。
次に、L2CLの捕捉情報を用いてL1 C/Aに乗ぜられている航法データのデータが反転するタイミングを推定する方法を述べる。図8に示すように、L1 C/Aコードのコード長は1023チップ、繰り返し周期は1ms、L2CMコードのコード長は10230チップ、繰り返し周期は20ms、L2CLコードのコード長は767250チップ、繰り返し周期は1.5秒で、すべて送信位相が同期している。図8では捕捉したコード位相がL2CLコードでは11092チップ目となっている。この位相はL1 C/Aコードの2周期目の701チップ目に相当する。背景技術にて述べたように、L1 C/Aコードを捕捉しただけでは、航法データのビットの境界を一義的に決定することはできない。しかし、L2CLコードの開始点は航法データのビット境界と一致しており、なおかつL2CLコードの10230チップ毎に航法データのビット境界が位置するという関係になっているため、L2CLコードの捕捉位相である11092チップ目から逆算して10230チップ単位の位相を計算で求めれば、そこがそのまま航法データのビット境界となる。以上のようにしてL2CLの捕捉情報を用いることで、L1 C/Aに乗ぜられている航法データのデータが反転するタイミングの推定に要する時間を短縮すること、ならびに従来の技術にて述べたように同期加算値の最大値を検出するよりもはるかに高い信頼性で航法データが反転するタイミングの推定を行うことができる。
また、本発明の波及効果として、次のような優れた効果もある。GPSの近代化では、L2Cコード追加の後に、L5と呼ばれる周波数(1176.45MHz)にL5I5およびL5Q5と呼ばれるコードが追加される予定である。これらのコードは図9に示すようにL1 C/Aコードと位相が同期している。よってL2Cコードとも同期している。L5I5およびL5Q5コードのビットレートは10.23Mbps、コード長は10230チップなので繰り返し周期は1msである。繰り返し周期がL1 C/Aコードと同じなので、L1 C/Aコードのコード位相とL5I5およびL5Q5コードのコード位相とは一対一に対応する。従って本発明と同じ技術によって、L1 C/Aの捕捉コード位相に対応するL5I5およびL5Q5のコード位相のごく近傍のみを探索すればL5I5およびL5Q5の真のコード位相を短時間に捕捉できる。逆にL5I5またはL5Q5の捕捉コード位相に対応するL1 C/Aのコード位相のごく近傍のみを探索することでL1 C/Aの真のコード位相を短時間に捕捉することもできる。さらに、L2CMおよびL2CLコードとL5I5およびL5Q5コードの間でも、本発明と同じ技術によって真のコード位相を短時間に捕捉することができるのは言うまでもない。
また、L1信号の周波数は1575.42MHz、L5信号の周波数は1176.45MHzであり、154:115の比となっている。このように周波数比がわかっているので、本発明と同じ技術によって、L1 C/Aを捕捉した際のL1周波数を測定すればL5が捕捉されるであろう周波数を計算してL5探索の際の周波数探索範囲を絞ることができる。逆にL5I5またはL5Q5を捕捉した際のL5周波数を用いてL1探索の際の周波数探索範囲を絞ることもできる。さらに、L2周波数とL5周波数の間でも、本発明と同じ技術によって周波数探索範囲を絞ることができるのは言うまでもない。
L2Cコードの時系列構造を示す説明図である。 L1 C/Aコードとそれに乗ぜられている航法データとの位相関係を示す説明図である。 L1 C/Aコードとそれに乗ぜられている航法データならびに航法データのビット同期のための20ms同期加算区間との位相関係を示す説明図である。 本発明の一実施形態を示す全体構成図である。 L1 C/AコードとL2CMコードとの位相関係を示す説明図である。 本発明の一実施形態を示す全体構成図である。 L2CMコードとL2CLコードとの位相関係を示す説明図である。 L1 C/Aコードとそれに乗ぜられている航法データならびにL2CMコード、L2CLコードとの位相関係を示す説明図である。 L1 C/AコードとL5I5コード、L5Q5コードとの位相関係を示す説明図である。
符号の説明
1 受信アンテナ、2 L1受信部、3 L1 C/Aサンプリング部、4 L1キャリア相関器、5 L1局部発振器、6 L1 C/Aコード相関器、7 L1 C/Aコード発生器、8 L1 C/A相関ピーク検出部、9 L2探索周波数計算部、10 L2CM探索位相計算部、11 L2受信部、12 L2CMサンプリング部、13 L2キャリア相関器、14 L2局部発振器、15 L2CMコード相関器、16 L2CMコード発生器、17 L2CM相関ピーク検出部、18 L1探索周波数計算部、19 L1 C/A探索位相計算部、41 受信アンテナ、42 L2受信部、43 L2CMサンプリング部、44 L2CMキャリア相関器、45 L2局部発振器、46 L2CMコード相関器、47 L2CMコード発生器、48 L2CM相関ピーク検出部、49 L2周波数記憶部、50 L2CL探索位相計算部、51 L2CLサンプリング部、52 L2CLキャリア相関器、53 L2CLコード相関器、54 L2CLコード発生器、55 L2CL相関ピーク検出部、56 L2CM探索位相計算部。

Claims (14)

  1. 互いに同期した短い繰り返し周期の変調コードと長い繰り返し周期の変調コードによってそれぞれスペクトル拡散されたGPS信号を逆拡散するために両変調コードのコード相関を求める衛星航法装置であって、
    各変調コードのそれぞれの相関ピークを探索する手段を備え、いずれか相関ピークを検出した方のピーク情報を用いて他方の相関ピーク探索範囲を限定することを特徴とする衛星航法装置。
  2. いずれか一方の変調コードの相関ピークを検出した時点の当該コード位相を用いて他方の変調コードの相関ピーク探索範囲を限定することを特徴とする請求項1記載の衛星航法装置。
  3. 短い繰り返し周期の変調コードの相関ピークと長い繰り返し周期の変調コードの相関ピークの探索を並行して行い、いずれか先に相関ピークを検出した方のピーク情報を用いて他方の相関ピーク探索範囲を限定することを特徴とする請求項1記載の衛星航法装置。
  4. 短い繰り返し周期の変調コードはGPSのC/Aコードであり、長い繰り返し周期の変調コードはGPSのL2CMコードであることを特徴とする請求項2または3のいずれか1記載の衛星航法装置。
  5. 短い繰り返し周期の変調コードはGPSのC/Aコードであり、長い繰り返し周期の変調コードはGPSのL2CLコードであることを特徴とする請求項2または3のいずれか1記載の衛星航法装置。
  6. 短い繰り返し周期の変調コードはGPSのL2CMコードであり、長い繰り返し周期の変調コードはGPSのL2CLコードであることを特徴とする請求項2または3のいずれか1記載の衛星航法装置。
  7. いずれか一方の変調コードの相関ピークを検出した時点の当該コードの搬送波周波数を用いて他方の変調コードの相関ピーク探索における搬送波周波数の探索範囲を限定することを特徴とする請求項1記載の衛星航法装置。
  8. 短い繰り返し周期の変調コードの搬送波周波数はGPSのL1搬送波周波数であり、長い繰り返し周期の変調コードの搬送波周波数はGPSのL2搬送波周波数であることを特徴とする請求項8記載の衛星航法装置。
  9. 互いに同期した短い繰り返し周期の変調コードと長い繰り返し周期の変調コードによってそれぞれスペクトル拡散されたGPS信号を逆拡散するとともに、短い繰り返し周期の変調コードに同期した第3の変調コードを復調して測位計算を行う衛星航法装置であって、短い繰り返し周期の変調コードと長い繰り返し周期の変調コードのそれぞれの相関ピークを探索する手段と、第3の変調コードが反転するタイミングを検出する手段とを備え、短い繰り返し周期の変調コードの相関ピークを検出した時点の当該コード位相と、第3の変調コードが反転するタイミングとを用いて、長い繰り返し周期の変調コードの相関ピーク探索範囲を限定することを特徴とする衛星航法装置。
  10. 短い繰り返し周期の変調コードはGPSのC/Aコードであり、長い繰り返し周期の変調コードはGPSのL2CMコードであり、第3の変調コードはGPSの航法データであることを特徴とする請求項9記載の衛星航法装置。
  11. 短い繰り返し周期の変調コードはGPSのC/Aコードであり、長い繰り返し周期の変調コードはGPSのL2CLコードであり、第3の変調コードはGPSの航法データであることを特徴とする請求項9記載の衛星航法装置。
  12. 第1の変調コードによりスペクトル拡散されたGPS信号を逆拡散するとともに、第1の変調コードに同期し、かつ繰り返し周期が第1の変調コードと同じもしくは短い第2の変調コードを復調して測位計算を行う衛星航法装置であって、第1の変調コードの相関ピークを検出した時点の当該コード位相を用いて、第2の変調コードが反転するタイミングを推定することを特徴とする衛星航法装置。
  13. 第1の変調コードはGPSのL2CMコードであり、第2の変調コードはGPSの航法データであることを特徴とする請求項12記載の衛星航法装置。
  14. 第1の変調コードはGPSのL2CLコードであり、第2の変調コードはGPSの航法データであることを特徴とする請求項12記載の衛星航法装置。
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