JP4007744B2 - ピーク検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スペクトル拡散技術を用いる送受信機の受信部における相関のピーク値を検出する装置に関し、特に、スペクトル拡散技術を用いたレーダ装置の受信部において、実際の受信波に基づく相関のピーク値よりも雑音あるいは干渉波による相関のピークレベルが高くなる場合であっても、実際の受信波の相関のピーク値を検出できるピーク検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からスペクトル拡散技術が用いられたレーダ装置が知られている。従来のレーダ装置では、擬似雑音(PN)信号を搬送波により変調した信号を測距対象に向けて送信し、その送信信号は測距対象物に到達すると測距対象物表面にて反射されて受信信号となる。測距対象物からレーダー装置に戻った受信信号は、搬送波により復調された後、擬似雑音(PN)信号により逆拡散されて相関値となる。次に、逆拡散された相関値の1周期分から、相関値のピークが検出される。その周期の最初からピーク検出時までの時間により測距対象物までの距離が計算される。例えば、受信信号の1つの周期の最初からピーク検出時までの時間は、レーダ装置から送信された電波が測距対象物に反射して受信されるまでの往復の行程に要した時間であるので、その時間と電波の速度(光速)から往復の距離を算出し、その半分の距離を演算すれば、測距対象物までの距離が得られることになる。このようにして、従来のレーダ装置では、レーダ装置と測距対象物との間の距離を測定することができる。
【0003】
次に、従来のレーダ装置のピーク検出回路について説明する。
【0004】
図4は、従来のレーダ装置のピーク検出回路の構成を示すブロック図である。
【0005】
図4に示した従来のピーク検出回路52は、3段のシフトレジスタ53と、3個の比較器57〜59と、比較器57〜59の全出力が入力されるAND回路60と、AND回路60の出力が有る場合にピーク値候補を1時格納するピーク値候補レジスタ61とから構成されている。
【0006】
シフトレジスタ53の中には第1のレジスタ54と、第2のレジスタ55と、第3のレジスタ56が直列に接続されており、逆拡散された復調信号(相関値)は、クロックパルス毎に、第1のレジスタ54、第2のレジスタ55、第3のレジスタ56の順にシフトしていく。例えば、クロックパルスが入力した場合、第1のレジスタ54の出力Aは、第2のレジスタ55に入力されると共に第1の比較器57にも入力される。それと同時に、第2のレジスタ55の出力Bは、第3のレジスタ56に入力されると共に第1の比較器57、第2の比較器58および第3の比較器59にも入力され、第3のレジスタ56の出力Cは、第2の比較器58に入力される。
【0007】
第1の比較器57では、第1のレジスタ54の出力Aと、第2のレジスタ55の出力Bとの比較が行われ、出力Bが出力Aよりも大きい場合に1がAND回路60に出力され、出力Bが出力Aよりも大きくない場合に0がAND回路60に出力される。
【0008】
同様にして、第2の比較器58では、第2のレジスタ55の出力Bと、第3のレジスタ56の出力Cとの比較が行われ、出力Bが出力Cよりも大きい場合に1がAND回路60に出力され、出力Bが出力Cよりも大きくない場合に0がAND回路60に出力される。
【0009】
第3の比較器59では、第2のレジスタ55の出力Bと、後述するピーク値候補レジスタ61の出力Sとの比較が行われ、出力Bが出力Sよりも大きい場合に1がAND回路60に出力され、出力Bが出力Sよりも大きくない場合に0がAND回路60に出力される。
【0010】
AND回路60では、第1〜第3の比較器57〜59の全出力が1である場合に1を出力し、そうでない場合には0を出力する。
【0011】
ピーク値候補レジスタ61では、初期値が0であり、AND回路60の出力が1となる毎に、第2のレジスタ55の出力Bを新たなピーク値候補として取り込む。また、外部の擬似雑音信号発生部等から新周期開始信号(リセット信号)が入力されると、記憶内容を消去する前にピーク値として後段の測距値計算回路に出力する。
【0012】
このようにしてピーク検出回路52から相関値のピークが出力されると、レーダ装置では、その周期の最初からピーク検出時までの時間に基づいて、レーダ装置から測距対象物までの距離を計算することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のピーク検出回路では、レーダ装置から測距対象までの距離が遠くなった場合には、正確に相関値のピークを検出できない場合があった。
【0014】
例えば、レーダ装置から測距対象までの距離が遠くなると、受信信号のレベルが低下する。受信信号のレベルが低下すると、受信信号と雑音あるいは干渉波とのレベル差が少なくなる。その場合、逆拡散した復調信号(相関値)内の受信信号の値はそのままでも、雑音あるいは干渉波が底上げされることから、受信信号よりも雑音あるいは干渉波が一時的に大きくなることがある。すると、従来のピーク検出回路では、単純に相関値のピーク値を検出しているのみであるので、雑音あるいは干渉波のピーク値を受信信号の相関のピーク値として検出してしまうことになる。
【0015】
上記のようにレーダ装置が雑音あるいは干渉波のピーク値に基づいて測距対象物までの距離を計算してしまう場合、誤った距離が計算結果となるので、レーダ装置が誤動作するという問題があった。
【0016】
また、上記したレーダ装置の誤動作を避けるために、ピーク検出回路に入力する相関値について、PN符号1周期毎に入力される各相関値を、それぞれの周期毎に全相関値を加算する(平均化する)ことにより、雑音あるいは干渉波のピーク値を抑圧し、受信信号の相関ピーク値を検出することが考えられた。
【0017】
上記のように全相関値を加算(平均化)することにより、雑音あるいは干渉波のピークが受信信号の相関のピーク値よりも一時的に大きくなっても、加算値(平均値)にした場合には受信信号の相関値の方が雑音あるいは干渉波よりも大きくなるので、レーダ装置で正確な距離を計算することができる。
【0018】
しかし、この方法では、PN符号1周期毎に全相関値を加算することにより平均化するので、1つの周期の相関値の平均化処理を実施したすぐ後に、次の周期の相関値の平均化処理を始めなければならず、わずかな周期の切替え時間内に終了するように平均化処理を実行しなければならなかった。これを実施するためには、非常に高速な処理速度の演算装置等が要求されるため、平均化処理の実現が困難であるという問題がある。
【0019】
本発明は、上述した如き従来の問題を解決するためになされたものであって、雑音あるいは干渉波の多い環境下であっても相関値のピークを正しく検出でき、通常速度の演算装置でも実施可能なピーク検出手段を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、請求項1に記載した本発明のピーク検出装置は、スペクトル拡散技術を用いる送受信装置の受信部において、PN符号1周期分の相関値からピークとなる相関値を検出して出力する第1のピーク検出回路と、前記ピーク相関値をPN符号1周期分の相関値発生時刻中の前記ピーク相関値の発生時刻に対応させたアドレスに格納する加算用記憶手段と、前記第1のピーク検出回路から新たなPN符号1周期分のピークとなる相関値が入力された場合、前記加算用記憶手段の各アドレスに格納された相関値をアドレス毎に加算し、加算結果を前記加算用記憶手段中の元のアドレスに格納させる加算回路と、前記加算用記憶手段が、前記加算回路により加算された前記加算結果を格納した場合、該加算結果を得て維持する加算結果維持手段と、該加算結果維持手段中の前記加算結果から、ピークとなる加算結果を検出して出力する第2のピーク検出回路とを備えることを特徴とする。
【0021】
請求項2の本発明は、請求項1に記載したピーク検出装置において、前記第1のピーク検出回路は、PN符号1周期分の相関値からピークとなる相関値を検出する際、該ピークとなる相関値の直前および直後に各々検出される少なくとも2つの相関値を出力し、前記加算用記憶手段、前記加算回路、および、前記加算結果維持手段は、前記ピークとなる相関値に加えてその直前および直後に検出される前記相関値についても格納、加算および維持を実施することを特徴とする。
【0022】
請求項3の本発明は、請求項1または2に記載のピーク検出装置において、前記加算回路は、前記第1のピーク検出回路から新たなPN符号1周期分のピークとなる相関値が入力される毎に、前記加算用記憶手段の各アドレスに格納された相関値とアドレス毎に加算して加算結果を前記加算用記憶手段中の元のアドレスに格納させる処理を、予め定められた所定回数だけ繰り返し実施することを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示した実施形態に基づいて説明する。
【0024】
図1は、本発明の第1の実施形態のピーク検出部を利用するレーダ装置の構成を示すブロック図である。
【0025】
図1のレーダ装置1は、擬似雑音(PN)信号を発生するPN符号発生部11と、無線周波数の搬送波を発生する搬送波発生部12と、PN符号を搬送波発生部12からの搬送波により変調して送信信号を生成する変調部13と、送信信号を無線電波として測距対象物にむけて放出する送信アンテナ14と、測距対象物に反射して戻ってきた無線電波から電気信号に変換された受信信号を得る受信アンテナ15と、受信信号を搬送波発生部12からの搬送波により復調して復調信号を出力する復調部16と、復調信号をPN符号発生部11からのPN符号により逆拡散して相関値を出力する逆拡散部17と、逆拡散部17から出力された相関値から各位相周期毎にピークを検出するピーク検出部18と、ピーク検出部18で検出された相関値のピーク発生タイミングとPN符号の1周期の開始タイミングとから測距対象物までの距離を計算する測距値計算部19と、から構成される。
【0026】
図1のレーダ装置の動作は以下のように実施される。
【0027】
PN符号発生部11から出力されたPN符号は、変調部13において搬送波発生部12から出力された搬送波により変調された送信信号になり、送信アンテナ14から測距対象物に向けた無線電波となって送出される。測定対象物で反射された無線電波は、受信アンテナ15で電気信号の受信信号に変換される。受信アンテナ15から出力した受信信号は、復調部16において搬送波発生部12により復調された復調信号となり逆拡散部17に入力される。逆拡散部17に入力した復調信号は、PN符号発生部11から出力されたPN符号により逆拡散されて相関値を出力する。逆拡散部17から出力された相関値は、ピーク検出部18に入力する。ピーク検出部18では、入力した相関値から各位相周期毎にピークが検出され、それらのピークは比較されて大きい方のピークを残す処理が繰り返された結果、相関値の最大ピークのみが残される。そして、PN符号の1周期中の周期開始タイミング信号と最大ピークのタイミング信号とが測距値計算部19に出力される。測距値計算部19では、PN符号の1周期中の周期開始タイミング信号と最大ピークのタイミング信号とから測距対象物までの距離が計算される。
【0028】
次に、本実施形態のピーク検出部について説明する。
【0029】
図2は、本発明の第1の実施形態のピーク検出部の構成を示すブロック図である。
【0030】
図2のピーク検出部18は、第1のピーク検出部21と、加算回路22と、加算用記憶手段である加算用メモリ23と、加算結果維持手段であるバッファ24と、第2のピーク検出回路25と、から構成される。
【0031】
第1のピーク検出回路21は、図4におけるシフトレジスタ53の段数、および、ピーク値候補レジスタ61の周辺値を格納する新たなレジスタ等を有しており、AND回路60から1が出力される時に、ピーク値の周囲の相関値も出力する点以外は、従来のピーク検出回路52と同様な内部構成を有しており、逆拡散部17から復調された受信信号を1周期分のPN符号により逆拡散して得られた相関値が入力されると、各相関値から相関のピーク値を検出すると共に、その相関ピーク値と共に相関ピーク値の直前および直後に各々検出される少なくとも2つの相関値を出力する。
【0032】
加算回路22は、第1のピーク検出回路21で検出される各相関値をPN符号1周期における各相関値の発生タイミングに対応させて後段に設けられた加算用メモリ23中の異なるアドレスに記憶させるために出力すると共に、PN符号1周期以降のPN符号の1周期毎に入力される各相関値についても、各々の1周期における相関値の発生タイミングに対応させてから、加算用メモリ23中に各アドレス毎に記憶させた相関値を読み出して加算処理を実施し、加算結果を再び加算用メモリ23中の元のアドレスに格納させるために出力する。
【0033】
加算用メモリ23は、1周期分の各PN符号に対応するアドレスを有し、加算回路22から出力された各相関値を、各相関値の発生タイミングに対応するアドレスに格納する。
【0034】
バッファ24は、1周期分の各PN符号に対応するアドレスを有し、加算回路22における加算処理が所定回数実施された後に、加算用メモリ23の各アドレスに格納された相関値を対応する各アドレスに格納する。
【0035】
第2のピーク検出回路は、第1のピーク検出回路21と同様に従来のピーク検出回路52と同様な内部構成を有しており、バッファ24の各アドレスに格納された相関値から、ピーク値を検出して、測距値計算部19へ出力する。
【0036】
ここで、第1のピーク検出回路21で検出されて出力される相関値について説明する。
【0037】
図3は、第1のピーク検出回路21から出力される相関値を示す図である。
【0038】
第1のピーク検出回路21では、図4のピーク検出回路52に類似する構成を有していることから、図3に示したPN符号1周期分の相関値入力に基づいて、一旦ピークP1〜P5を検出するものの各ピーク値を比較することにより、最終的にピークP3を最大値として出力している。例えば、第1のピーク検出回路21が図4のピーク検出回路52と同等であるとすると、第1〜第3の比較器とAND回路60により、全てのピークP1〜P5を一旦は検出できるが、各ピーク値は第3の比較器59によりピーク候補レジスタ61に格納された値と比較されるため、最終的にピーク値候補レジスタ61に格納されるのは、ピークP3の相関値R3のみとなる。ピークP1の相関値については、一旦はピーク値候補レジスタ61に格納されるものの、第3の比較器でピークP3の相関値と比較されることにより、ピーク値候補レジスタ61には格納されなくなる。また、それ以外のピークP2,P4およびP5の相関値は、第3の比較器でピークP1あるいはピークP3の相関値と比較されることによりピーク値候補から脱落するので、ピーク値候補レジスタ61に格納されない。
【0039】
本実施形態では、図3のピークP3の相関値R3だけでなく、ピークP3の直前に検出されるピーク周辺点C1およびC2の各相関値R1およびR2、さらに、ピークP3の直後に検出されるピーク周辺点C3およびC4の各相関値R4およびR5も加算回路22に出力するようにした。
【0040】
図3において、PN符号1周期中の最初の出力時刻t0から相関値R1(C1の相関値)が検出される発生時刻t1までの検出時間がT1であり、同様にして、出力時刻t0から相関値R2(C2の相関値)が検出される発生時刻t2までの検出時間がT2であり、出力時刻t0から相関値R3(P3の相関値)が検出される発生時刻t3までの検出時間がT3であり、出力時刻t0から相関値R4(C3の相関値)が検出される発生時刻t4までの検出時間がT4であり、出力時刻t0から相関値R5(C4の相関値)が検出される発生時刻t5までの検出時間がT5である。
【0041】
図4に示した従来のピーク検出回路52では、相関値R3のみがピーク値として出力され、検出時間T3を得るようにしていたが、本実施形態の第1のピーク検出回路21からは、相関値R1〜R5が出力され、個々の相関値の発生時刻t1〜t5毎に個別のアドレスに記憶されて、各アドレス毎、即ち、相関値の発生時刻t1〜t5毎に、以降のPN符号1周期によって検出された結果の相関値が加算処理されることになる。
【0042】
ピーク検出部18の動作は、以下のように行われる。
【0043】
第1のピーク検出回路21で検出された図3の相関値R1〜R5は、PN符号1周期中の発生時刻t1〜t5に対応されて、加算回路22を経由して加算用メモリ23に入力される。加算用メモリ23は、PN符号1周期中の全ての相関値の発生時刻に対応するアドレスを有していることから、発生時刻t1〜t5に対応するアドレスに相関値R1〜R5を格納する。
【0044】
次のPN符号1周期による相関値が入力した時に、再度、発生時刻t1〜t5において新たな相関値R1〜R5が得られた場合には、加算回路22により、加算用メモリ23の発生時刻t1〜t5に対応するアドレスに格納されていた以前の各相関値R1〜R5が読み出され、新たな各相関値R1〜R5と発生時刻毎に対応させて加算し、加算結果を加算用メモリ23の元のアドレスに戻す処理を実施する。
【0045】
雑音や干渉波によるピークが検出される場合にも上記の加算処理は同様に実施されるが、雑音や干渉波によるピークの発生時刻は、受信信号による相関値のピークP3の発生時刻とは異なっているので、同じ発生時刻に加算されることは少ない。さらに、雑音や干渉波によるピークは一時的なものであるため、受信信号による相関値のピークP3ほど加算される機会の確率は高くない。
【0046】
本実施形態では、受信信号による相関値のピークP3と、雑音や干渉波によるピークとを明確に区別できるようにするため、上記したピークとその周辺のみの相関値を抽出して加算していく処理を複数回(n回)繰り返す。この繰り返し回数が多くなるほど、受信信号による相関値のピークP3と、雑音や干渉波によるピークとの差が明確になる。本実施形態では、PN符号の1周期は短いことから、予め定める繰り返しの所定回数を100回以上として、受信信号による相関値のピークと、雑音や干渉波によるピークとの差を明確にした。このように、ピークとその周辺のみの相関値を抽出して加算していく処理を100回以上繰り返すことにより、例え、雑音成分や干渉波成分が偶然に同じ発生時刻に重なる場合であっても、受信信号成分に対する雑音成分や干渉波成分のレベルを相対的に小さいレベルに抑圧することができる。
【0047】
上記のようにして、発生時刻毎(アドレス毎)に所定回数だけ加算された相関値の加算結果が加算用メモリ23に格納されると、加算結果は、そのままアドレス毎にバッファ24に移される。
【0048】
バッファ24中のアドレス毎の加算結果からは、第2のピーク検出回路により相関値のピークが検出される。第2のピーク検出回路では、入力する相関値中の雑音成分や干渉波成分は既に抑圧されて小さい値になっているので、受信信号の相関値のピークを正確に検出することができる。
【0049】
また、本実施形態では、従来のように逆拡散部17から出力された相関値を全て加算するわけではなく、第1のピーク検出回路21にて検出されたピークの発生時刻の前後数ポイントの時刻における相関値のみを抽出してから、それらに対して加算処理を実施しているので、相関値を全て加算する場合に比べて演算回数及び計算量が非常に少なくすることができた。従って、例えば、1つのPN符号周期の相関値の平均化処理を実施したすぐ後に、次のPN符号周期の相関値の加算処理を始める場合であっても、通常の処理速度の演算装置を用いて、わずかな周期の切替え時間内に上記加算処理を終了させることができる。
【0050】
なお、本実施形態では、ピーク検出回路のシフトレジスタ中の各レジスタを3段あるいは5段として説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、シフトレジスタの段数を7段あるいは9段等のより多い段数のシフトレジスタを用いても良い。
【0051】
また、本実施形態の加算回路、加算用メモリおよびバッファには、第1のピーク検出回路にて検出されたピークの相関値を中心にして直前および直後の5点の出力時刻の相関値を加算、格納および維持するように説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、ピークのみの1点の出力時刻の相関値、ピークを中心とした3点の出力時刻の相関値、或いは、ピークを中心とした7点の出力時刻の相関値等に出力時刻を増減させて相関値を用いるようにしても良い。
【0052】
【発明の効果】
上記のように本発明は、上記のように受信信号成分に対する雑音成分や干渉波成分のレベルを相対的に小さいレベルに抑圧することができるので、受信信号の相関値のピークを正確に検出することができる。
【0053】
また、本発明は、上記のように第1のピーク検出回路にて検出された相関ピークの発生時刻における相関値のみを抽出してから加算処理を実施しているので、相関値を全て加算する場合に比べて演算回数及び計算量が非常に少なくなり、通常の処理速度の演算装置を用いて、わずかな周期の切替え時間内に上記加算処理を終了させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態のピーク検出部を利用するレーダ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1のピーク検出部の構成を示すブロック図である。
【図3】 図2の第1のピーク検出回路から出力される相関値を示す図である。
【図4】 従来のピーク検出回路を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 レーダ装置、11 擬似雑音(PN)符号発生部、12 搬送波発生部、13 変調部、14 送信アンテナ、15 受信アンテナ、 16 復調部、 17 逆拡散部、18 ピーク検出部、19 測距計算部、21 第1のピーク検出回路、22 加算回路、23 加算用メモリ(加算用記憶手段)、24 バッファ(加算結果維持手段)、25 第2のピーク検出回路。

Claims (3)

  1. スペクトル拡散技術を用いる送受信装置の受信部において、
    PN符号1周期分の相関値からピークとなる相関値を検出して出力する第1のピーク検出回路と、
    前記ピーク相関値をPN符号1周期分の相関値発生時刻中の前記ピーク相関値の発生時刻に対応させたアドレスに格納する加算用記憶手段と、
    前記第1のピーク検出回路から新たなPN符号1周期分のピークとなる相関値が入力された場合、前記加算用記憶手段の各アドレスに格納された相関値をアドレス毎に加算し、加算結果を前記加算用記憶手段中の元のアドレスに格納させる加算回路と、
    前記加算用記憶手段が、前記加算回路により加算された前記加算結果を格納した場合、該加算結果を得て維持する加算結果維持手段と、
    該加算結果維持手段中の前記加算結果から、ピークとなる加算結果を検出して出力する第2のピーク検出回路とを備えることを特徴とするピーク検出装置。
  2. 前記第1のピーク検出回路は、PN符号1周期分の相関値からピークとなる相関値を検出する際、該ピークとなる相関値の直前および直後に各々検出される少なくとも2つの相関値を出力し、前記加算用記憶手段、前記加算回路、および、前記加算結果維持手段は、前記ピークとなる相関値に加えてその直前および直後に検出される前記相関値についても格納、加算および維持を実施することを特徴とする請求項1に記載のピーク検出装置。
  3. 前記加算回路は、前記第1のピーク検出回路から新たなPN符号1周期分のピークとなる相関値が入力される毎に、前記加算用記憶手段の各アドレスに格納された相関値とアドレス毎に加算して加算結果を前記加算用記憶手段中の元のアドレスに格納させる処理を、予め定められた所定回数だけ繰り返し実施することを特徴とする請求項1または2に記載のピーク検出装置。
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