JPH07104063A - 超音波物体計測装置 - Google Patents

超音波物体計測装置

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Publication number
JPH07104063A
JPH07104063A JP24791993A JP24791993A JPH07104063A JP H07104063 A JPH07104063 A JP H07104063A JP 24791993 A JP24791993 A JP 24791993A JP 24791993 A JP24791993 A JP 24791993A JP H07104063 A JPH07104063 A JP H07104063A
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JP
Japan
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signal
pseudo noise
correlation
tone burst
ultrasonic
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Application number
JP24791993A
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English (en)
Inventor
Tadayoshi Makino
忠由 牧野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的簡素な構成で、周囲の超音波雑音の影
響及び複数の超音波変換器を近傍で並列運用する際の相
互干渉の発生並びに多重反射波のそれぞれの影響を低減
して、物体の有無及び距離を正確に計測する。 【構成】 トーンバースト波発生器1で発生するトーン
バースト波に、周波数拡散変調器3で疑似雑音信号発生
器2からの疑似雑音信号によって周波数拡散変調を施し
て送信する。反射波を受信して周波数拡散信号復調器7
で復調した信号と、周波数拡散を行う場合に用いた疑似
雑音信号との相互相関を相互相関器8で得る。さらに相
関度合検出器9で得られる相関度合から、物体での反射
信号の受信の有無を判定し、さらに距離を計測する。ま
た複数の疑似雑音信号を順次切り替えて区別した周波数
拡散変調信号を用いて送信トーンバースト波を送出し、
複数のトーンバスト波を区別判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送出する超音波の反射
波を受信して物体の有無及び距離を計測する超音波物体
計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の超音波物体計測装置では
トーンバースト波を超音波送信器から物体方向に向けて
送出し、この物体で反射したトーンバースト波の反射波
を受信している。この受信信号における振幅値の大小を
判定して、物体の有無及び距離を計測している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
の超音波物体計測装置では送出するトーンバースト波の
周波数に接近した超音波雑音が発生している場合に、こ
の周囲の超音波雑音がトーンバースト波に混入して、正
確な物体の有無及び距離計測が出来ないという欠点があ
る。さらに複数の超音波変換器を近傍に設置した場合、
すなわち並列運用を行う場合に、この複数の超音波変換
器から送出するトーンバースト波の相互干渉が発生し易
い。したがって複数の超音波変換器から送出するトーン
バースト波の同期を取る必要があり、信号処理規模及び
装置規模が増大化するという欠点がある。また、トンネ
ルなどのように周囲が物体で囲まれた場所で計測を行う
場合、多重反射(マルチパス)が発生し易い。したがっ
て正確な計測が出来ないという欠点がある。
【0004】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、比較的簡素な構成で、周囲の超音波雑音
の影響及び複数の超音波変換器を近傍で並列運用する際
の相互干渉の発生並びに多重反射波のそれぞれの影響が
低減して、物体の有無及び距離計測が正確に出来る優れ
た超音波物体計測装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の超音波物体計測装置はトーンバースト波を
発生するトーンバースト波発生手段と、疑似雑音信号を
発生する疑似雑音信号発生手段と、周波数拡散変調を施
す周波数拡散変調手段と、超音波を送出し、かつ、反射
超音波を受信する超音波変換手段と、周波数拡散信号を
復調する周波数拡散信号復調手段と、相互相関を求める
相互相関手段と、相関度合を検出する相関度合検出手段
を備え、送信するトーンバースト波に疑似雑音信号を用
いた周波数拡散変調信号を用い、受信信号の復調後に周
波数拡散変調に用いた疑似雑音信号との相関を求め、か
つ、相関度合を計測して受信信号の有無を検出する構成
としている。
【0006】またトーンバースト波を発生するトーンバ
ースト波発生手段と、複数の疑似雑音信号を発生する疑
似雑音信号発生手段と、複数の疑似雑音信号を切り替え
て出力する切替手段と、周波数拡散変調を施す周波数拡
散変調手段と、超音波を送出し、かつ、反射超音波を受
信する超音波変換手段と、周波数拡散信号を復調する周
波数拡散信号復調手段と、相互相関を求める相互相関手
段と、相関度合を検出する相関度合検出手段を備え、送
信トーンバースト波に、複数の疑似雑音信号を順次切り
替えて区別した周波数拡散変調信号を用い、受信信号の
復調後に周波数拡散変調に用いた疑似雑音信号との相関
を求め、かつ、相関度合を計測して受信信号の有無を検
出する構成としている。さらに周波数拡散変調にチャー
プ方式を用いる構成である。
【0007】
【作用】このような構成により、本発明の超音波物体計
測装置は送信トーンバースト波に周波数拡散変調信号を
用い、又は複数の疑似雑音信号を順次切り替えて区別し
た周波数拡散変調信号を用いている。また受信信号の復
調後に周波数拡散変調に用いた疑似雑音信号との相関を
求め、さらに相関度合を計測して受信信号の有無を検出
している。したがって周囲で発生する超音雑音が受信信
号に混入しても周波数拡散変調信号に用いた信号を参照
して相互相関を求めることができ、比較的簡素な構成
で、周囲の超音波雑音の影響及び複数の超音波変換器を
近傍で並列運用する際の相互干渉の発生が低減する。さ
らに多重反射波のそれぞれの影響が低減して、物体の有
無及び距離計測が正確に行われる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の超音波物体計測装置における
実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0009】図1は本発明の超音波物体計測装置の第1
の実施例における構成を示すブロック図である。図1に
おいて、この超音波物体計測装置はキャリア周波数が超
音波周波数領域のトーンバースト信号を発生するトーン
バースト波発生器1と、疑似雑音信号を発生する疑似雑
音信号発生器2とを有している。さらに周波数拡散変調
を行う周波数拡散変調器3と、周波数拡散変調信号を増
幅する電力増幅器4と、電力増幅器4からの周波数拡散
変調信号をトーンバースト波(超音波)として送出する
とともに、反射波を受信する超音波変換器5と、受信し
たトーンバースト波(超音波)の受信信号を増幅する増
幅器6とを有している。さらに受信信号を復調する周波
数拡散信号復調器7と、相互相関を求める相互相関器8
と、最大相関値を検出する相関度合検出器9とを有して
いる。
【0010】次に、この第1の実施例の構成における動
作について説明する。送信の場合、まずトーンバースト
波発生器1はキャリア周波数が超音波周波数領域のトー
ンバースト信号を発生する。疑似雑音信号発生器2は
「1,0」の2値の疑似雑音信号を発生する。トーンバ
ースト波発生器1からのトーンバースト信号は疑似雑音
信号発生器2からの疑似雑音信号によって周波数拡散変
調器3で、例えばPSK(Phase Shift Keying)方式によ
る周波数拡散変調が施される。この周波数拡散変調器3
で周波数変調が施された周波数拡散変調信号を電力増幅
器4で増幅した後に超音波変換器5からトーンバースト
波(超音波)として計測対象物体方向の空中へ送出す
る。
【0011】次に、受信の場合は超音波変換器5から空
中へ送出したトーンバースト波(超音波)が、物体で反
射し、その反射波を超音波変換器5で受信する。この超
音波変換器5からの受信信号が増幅器6で増幅され、さ
らに周波数拡散信号復調器7で復調する。この復調信号
が相互相関器8に入力され、疑似雑音信号発生器2から
の疑似雑音信号との間で相互相関を順次求める。さらに
相関度合検出器9で最大相関値を検出し、次にトーンバ
ースト波が計測できた場合、物体の検出信号を出力し、
さらに相関のピークの発生時刻に基づいて物体までの距
離を計測する。
【0012】次に、図1中の疑似雑音信号発生器2につ
いて説明する。図2は図1中の疑似雑音信号発生器2の
構成を示すブロック図である。図2において、この疑似
雑音信号発生器2はシフトレジスタ(SR)12a,1
2b,12c及び排他的論理(EOR)12dからなる
M系列(Maximum Linear Code)発生器である。このM系
列発生器は、シフトレジスタ(SR)12a〜12cを
次数Nとすれば、「1,0」列がランダムでありなが
ら、「1,0」のそれぞれの和が等しいか、又は1ビッ
トの差とともに、周期性を持つ確定信号であるため、そ
の周期は「2N −1」となる。したがって図2の構成で
は周期が七つのM系列の疑似雑音信号を発生する。すな
わちシフトレジスタ(SR)12a〜12cの初期状態
を「1」とした場合、シフトレジスタ(SR)12aは
「1010011101」、シフトレジスタ(SR)1
2bは「1101001110」、シフトレジスタ(S
R)12cが「1110100111」となる。このよ
うなM系列において、2値の数列の相関度Φは対比する
ビットごとの値が一致した数と不一致の数とを求め、さ
らに次の式(1)で求めることが出来る。
【0013】 Φ=(一致した数)−(不一致の数) …(1) 図3は自己相関Φxxを示す図であり、ここでは上記の
周期が七つのM系列をもってシフトレジスタ(SR)1
2cの出力における「1110100…」の自己相関Φ
xxを求める。この自己相関Φxx、すなわちM系列を
用いた相関度合はδ関数的な値となる。この特性を疑似
雑音信号発生器2からのトーンバースト波に形成してS
/N比の向上を図り、かつ、複数のトーンバースト波の
個々の区別を行うものである。
【0014】次に周波数拡散変調器3におけるPSK変
調動作について説明する。図4は図1中の周波数拡散変
調器3の構成を示すブロック図である。図4において、
利得1の位相反転器3a、アナログスイッチ3bからな
る。図1に示すトーンバースト波発生器1からのトーン
バースト信号は、位相反転器3aで位相反転し、この位
相反転トーンバースト信号と、トーンバースト信号とを
アナログスイッチ3bに供給する。アナログスイッチ3
bは図1中の疑似雑音信号発生器2からのM系列信号が
「1」の場合にトーンバースト信号を選択して出力し、
M系列信号が「0」の場合は位相反転したトーンバース
ト信号を選択して電力増幅器4に出力する。
【0015】図5は、この各部の処理信号の波形図であ
り、図5中、(a)はトーンバースト波の波形を示し、
図5中、(b)は周波数拡散変調を施したトーンバース
ト波である。また図5中、(c)は周波数拡散変調に用
いる疑似雑音信号の波形図であり、この疑似雑音信号
「1,0」の変更に伴い図5中、(b)に示す周波数拡
散変調を施したトーンバースト信号の位相が反転してい
ることを示している。
【0016】図6は図5(a)に示すトーンバースト信
号と、図5(b)に示す周波数拡散変調を施したトーン
バースト波を周波数軸上で表した図である。この場合の
パターンは周波数解析時間がトーンバースト信号に略等
しいか短い場合である。すなわちトーンバースト信号は
搬送信の周波数成分のみを示すパルス状な周波数分布と
なるが、周波数拡散変調を受けた信号は搬送波を中心に
「sinx2 /x」のエンベロープの広い周波数成分を
有する信号となる。
【0017】図7は図1中の周波数拡散信号復調器7の
構成を示すブロック図である。図7において、ここでは
PLLを拡張したコスタスループを例として説明する。
このコスタスループは、乗算器7a,7b,7cと、ロ
ーパスフィルタ7d,7eと、90度の位相器7fと、
ループフィルタ7gと、電圧制御発振器(VCO)7h
とを有している。このコスタスループの周波数拡散信号
復調器7にあって、周波数拡散信号を受けた信号Sは次
式(2)で表される。
【0018】 S=x(t)cos[wt+Φ] …(2) この信号Sと乗算器7a,7bで処理したcos成分と
sin成分との積における高調成分をローパスフィルタ
7d,7eで除去する。さらに乗算器7cでの積からV
CO7hを制御する制御電圧を生成する。このVCO7
hで周波数追従を行った変調信号が得られる。
【0019】図8はこのコスタスループの出力を示す波
形図である。図8(a)は変調に用いた2値のM系列信
号であり、図8(b)はPSK変調信号である。
【0020】図9は図1中の相互相関器8及び相関度合
検出器9の詳細な構成を示すブロック図である。図9に
おいて、この例は図7に示した周波数拡散信号復調器7
で復調した2値信号がシフトレジスタ(SR1〜SR1
3)9aに入力される。周波数拡散変調を行う2値信号
の2周期/1ビット分の信号列をROM9bに書き込ん
でいる。すなわち図1中の疑似雑音信号発生器2からの
パターン列と同一のパターンをROM9bに書き込んで
おり、AND回路9c中のAND回路1はSR(シフト
レジスタ)1とROM1とに接続され、またAND回路
2にはSR2とROM2とに接続され、以下同様にAN
D回路13にはSR13とROM13が接続されてい
る。D/A変換部9dは、D/A変換器1〜7を有し、
D/A変換器1にはAND回路1〜7の信号が入力され
る。D/A変換回路2にはAND回路2〜8が入力さ
れ、以下同様にD/A変換回路7にはAND回路7〜1
3からの信号が入力されている。各D/A変換回路1〜
7の出力はシフトレジスト制御クロックの7倍の速さの
クロックでアナログスイッチ9eが順次、スキャンし、
比較器9fでしきい値(Ref)を越える信号の有無を
検出して物体の有無を検出する。
【0021】図10は、この処理波形を示す波形図であ
る。図10(a)は雑音波形を示す図であり、図10
(b)は周波数拡散変調を施した信号を示す図である。
ここではトーンバースト波の周波数に近い超音波雑音が
発生している。又は同一の超音波雑音が発生している場
合である。この各々の信号の周波数軸上のパターンは図
10(c)、(d)に示すようになる。この信号が図1
中の周波数拡散信号復調器7で復調されると、その時間
波形は図10(e)、(f)に示すようになる。この波
形は周波数軸上のパターンが図10(g)、(h)に示
すようになり、トーンバースト波の変調信号が復調され
るのに対し、図10(a)の波形が雑音となる。すなわ
ち周波数拡散変調を施さない場合はトーンバースト波と
同一成分の雑音を除去することは出来ない。
【0022】次に第2の実施例について説明する。図1
1は第2の実施例の構成を示すブロック図である。この
第2の実施例は図1に示した第1の実施例の構成に、さ
らに10数の疑似雑音系列を発生する複数の疑似雑音信
号発生器2a,2b…2nと、この疑似雑音信号発生器
2a,2b…2nからの疑似雑音信号を選択する切替器
11を追加している。
【0023】次に、この第2の実施例における動作につ
いて説明する。送信するバースト波の周波数拡散信号に
変調を施す際に、10数の疑似雑音系列を順次切り替え
て使用し、隣合うバースト波の周波数拡散用信号を変更
する。反射波を超音波変換器5で受信した受信信号を増
幅器6で増幅し、周波数拡散信号復調器7で復調する。
この復調した復調信号は相互相関器8に入力され、この
相互相関器8で復調信号と周波数拡散変調信号を作成し
た場合の疑似雑音信号との間で相互相関を求める。すな
わち相互相関を復調信号と切替器11で選択した疑似雑
音信号とから求める。この結果、多重反射が超音波変換
器5と物体との間で発生した場合、受信した反射波がバ
ースト波変調用の疑似雑音信号で周波数拡散されたこと
になる。したがって相互相関を求めるときに参照する信
号と異なることから、雑音として除去することが出来
る。この複数の疑似雑音信号は、周期が七つにおける二
つの信号列である第1の信号列「1110100」と、
第2の信号列「1011010」を用い、交互に図10
に示す周波数拡散変調器2の変調用信号として用いる。
従って、上記で示したM系列の特徴を利用するには5段
以上のシフトレジスタを用いることになる。
【0024】図12は、この場合のタイミング図であ
る。また図13は相関結果を示す図である。図12にお
いて、図12中、(1)はトーンバースト波発生のタイ
ミング、(2)は2種の疑似雑音信号のタイミングであ
る。例えばハイ(Hi)レベルの状態で図12に示す第
1の信号列が図11に示す切替器11で選択される。ま
たロー(Lo)レベルで第2の信号列が図11に示す切
替器11で選択される。図12中、(3)は周波数拡散
変調を受けたトーンバースト波であり、この(3)に示
すトーンバースト波に番号(No)1,2を付す。ここ
で番号(No)1は図12の第1の信号列で周波数拡散
変調が施され、番号(No)2は第2の信号列で周波数
拡散変調が施されたことを示す。図12中、(4)は受
信タイミングのウインドウ波形であり、図12中(5)
は受信タイミングを開始したときから始まる疑似雑音信
号におけるクロックであり、7倍の速さの相関度検出ク
ロックを示す。図12中、(6)は受信波形である。図
12中、(6)において番号(No)1は第1の信号列
で周波数拡散変調が施された波形からの反射波形を示
す。番号(No)2は第2の信号列で周波数拡散変調が
施された波形からの反射波形を示す。ここで図12中の
番号(No)1のトーンバースト波が自己のタイミング
で目標の物体を検出し、次の番号(No)2のタイミン
グで検知範囲外の物体からの反射波を受信した場合、こ
れは対象範囲の先にある壁などからの多重反射などが考
えられる。この場合、左端の番号(No)1の受信波形
は、周波数拡散変調に用いた信号系列で相関が取られる
が、番号(No)2のタイミングで受信された番号(N
o)1の受信信号は、番号(No)1で周波数拡散変調
が施されたにもかわらず第2の信号列で相関度合が計測
される。すなわち信号列の自己相関Φxxと相関度Φと
を求めることになる。図13には、このような正常な反
射では相関度が強いものの、多重反射などでは相関度合
が弱いことが示されている。
【0025】次に、第3の実施例について説明する。図
14は第3の実施例の構成を示すブロック図である。図
14において、発信器14aから二つの周波数(f1 ,
f2 )を発振し、この二つの周波数の発振信号を切替ス
イッチ14bで選択する。トーンバーストタイミングの
間と、図1中に示す疑似雑音信号発生器2のからの信号
が「1」の場合は一方の周波数(f1)の発振信号を切
替スイッチ14bが選択し、また「0」の場合は他の周
波数(f2 )の発振信号を選択する。この結果トーンバ
ースト波は疑似雑音信号の制御を受けた二つの周波数の
信号による組合せとなり、周波数変調が施された周波数
拡散信号となる。
【0026】図15は図1中の周波数拡散信号復調器7
の詳細な構成を示すブロック図である。図15におい
て、複数の周波数拡散信号復調器7はスイッチ15a
と、二つの周波数(f1 , f2 )を中心周波数とする二
組合のフィルタ15bと、加算器15cと、コンパレー
タ15dとを有している。さらにコンパレータ15dか
らの信号と遅延した疑似雑音信号とのANDをとるAN
D回路15eと、遅延回路16とを有している。この周
波数拡散信号復調器7は、図1中に示す疑似雑音信号発
生器2からの疑似雑音信号がN数の遅延回路16によっ
て、N数の遅延信号が生成される。この遅延信号がスイ
ッチ15aに供給される。ここでN数は受信に必要な分
解能を考慮してから設定する値であり、例えばM系列疑
似雑音クロックの1/nの値となる。周波数拡散信号復
調器7では疑似雑音信号の「1,0」の変化に伴ってフ
ィルタ15bの二つの中心周波数(f1 , f2 )が選択
される。この選択による出力が加算器15cで加算され
る。またコンパレータ15dに設定されるしきい値(R
ef)を、加算器15cからの出力信号が越えた場合に
出力信号を出力する。この信号と疑似雑音信号とのAN
DをAND回路15eでとり、変調に用いた疑似雑音信
号におけるパターンを再生する。ここで中心周波数(f
1 , f2 )の組合せが異なるトーンバースト波が受信さ
れた場合は、周波数拡散信号復調器7から、しきい値
(Ref)を越える加算信号が出力されないため、AN
D回路15eから変調に加えられた疑似雑音信号列は再
生されない。
【0027】次に、第4の実施例について説明する。図
16は第4の実施例の構成を示すブロック図である。こ
の例はチャープ変調方式の一例である。図16におい
て、この例は鋸歯状波信号発生部16aからの傾斜が異
なるN数の鋸歯状波信号を、スイッチ16bで選択し、
このスイッチ16bで選択した鋸歯状波信号をVCO
(電圧制御発信器)16cに入力する。このVCO(電
圧制御発信器)16cでは、所定の傾きで周波数が推移
するトーンバースト波信号を生成して出力する。
【0028】図17はチャープ変調信号を復調する復調
器の構成を示すブロック図である。図17において、こ
のN数の復調器17は、VCF(電圧制御フィルタ)1
7aと、チャープ変調と逆の傾きの鋸歯状波信号を発生
する鋸歯状波信号発生部17bとを有している。さらに
鋸歯状波信号発生部17bからの鋸歯状波信号を選択す
るスイッチ17cと、フィルタ17dと、コンパレータ
17eと、AND回路17fと、図1中の疑似雑音信号
発生器2からの疑似雑音信号が入力されるN数の遅延回
路18とを有している。ここでN数は第3の実施例と同
様に必要な時間分解能により決定される。
【0029】次に、この復調器の動作について説明す
る。変調に用いた疑似雑音信号に対して、必要な分解能
で遅延した信号が遅延回路18に入力される。この信号
によりVCF17aが制御され、正確な周波数遷移を受
けた信号の場合は、正常でない傾きの傾斜信号に対し
て、傾きを有した周波数遷移の信号を出力する。したが
って中心周波数のフィルタ17dの出力は、正常に復調
を行った信号を受けた場合に中心周波数の高い電圧が入
力され、また、その他の場合は周波数変移を受けた信号
が入力されることになり、低い電圧を出力する。この信
号が一定値を越えた場合をコンパレーター17eが検出
し、その検知信号を出力する。この検知信号と遅延を受
けた疑似雑音信号とのタイミングがAND回路17fで
とられ、変調に用いた疑似雑音信号のパターンが再生さ
れる。すなわち周波数遷移の傾きが異なる場合はフィル
タ17dの出力が低下し、検知は行われない。このよう
な場合、周波数が連続する妨害信号、すなわち超音波雑
音が入力してもVCF17aが遷移信号に変えるため、
その妨害が排除されることとなる。さらに第1の実施例
で示す通り、疑似雑音系列との相互相関を求めて妨害雑
音の影響が少なくなる検知を行うことが出来る。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の超音波物体計測装置は、送信トーンバースト波に周波
数拡散変調信号を用い、又は複数の疑似雑音信号を順次
切り替えて区別した周波数拡散変調信号を用いている。
また受信信号に対して、復調後に周波数拡散変調に用い
た疑似雑音信号との相関を求め、さらに相関度合を計測
して受信信号の有無を検出しているため、比較的簡素な
構成で、周囲の超音波雑音の影響及び複数の超音波変換
器を近傍で並列運用する際の相互干渉の発生が低減し、
かつ、多重反射波のそれぞれの影響が低減して、物体の
有無及び、正確な距離計測が出来るという効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波物体計測装置の第1の実施例に
おける構成を示すブロック図
【図2】図1中の疑似雑音信号発生器の構成を示すブロ
ック図
【図3】実施例にあって自己相関を示す説明図
【図4】図1中の周波数拡散変調器の構成を示すブロッ
ク図
【図5】実施例にあって各部の処理信号を示す波形図
【図6】実施例にあって周波数拡散変調を施したトーン
バースト波を周波数軸上で表した波形図
【図7】図1中の周波数拡散信号復調器の構成を示すブ
ロック図
【図8】実施例にあってコスタスループの出力を示す波
形図
【図9】図1中の相互相関器及び相関度合検出器の詳細
な構成を示すブロック図
【図10】実施例における処理波形を示す波形図
【図11】第2の実施例の構成を示すブロック図
【図12】第2の実施例における処理信号のタイミング
【図13】第2の実施例における相関結果を示す説明図
【図14】第3の実施例の構成を示すブロック図
【図15】図1中の周波数拡散信号復調器の詳細な構成
を示すブロック図
【図16】第4の実施例の構成を示すブロック図
【図17】実施例にあってチャープ変調信号を復調する
復調器の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 トーンバースト波発生器 2 疑似雑音信号発生器 3 周波数拡散変調器 5 超音波変換器 7 周波数拡散信号復調器 8 相互相関器 9 相関度合検出器 11 切替器 17 復調器 18 遅延回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トーンバースト波を発生するトーンバー
    スト波発生手段と、疑似雑音信号を発生する疑似雑音信
    号発生手段と、周波数拡散変調を施す周波数拡散変調手
    段と、超音波を送出し、かつ、反射超音波を受信する超
    音波変換手段と、周波数拡散信号を復調する周波数拡散
    信号復調手段と、相互相関を求める相互相関手段と、相
    関度合を検出する相関度合検出手段を備え、送信するト
    ーンバースト波に疑似雑音信号を用いた周波数拡散変調
    信号を用い、受信信号の復調後に上記周波数拡散変調に
    用いた疑似雑音信号との相関を求め、かつ、相関度合を
    計測して受信信号の有無を検出することを特徴とする超
    音波物体計測装置。
  2. 【請求項2】 トーンバースト波を発生するトーンバー
    スト波発生手段と、複数の疑似雑音信号を発生する疑似
    雑音信号発生手段と、複数の疑似雑音信号を切り替えて
    出力する切替手段と、周波数拡散変調を施す周波数拡散
    変調手段と、超音波を送出し、かつ、反射超音波を受信
    する超音波変換手段と、周波数拡散信号を復調する周波
    数拡散信号復調手段と、相互相関を求める相互相関手段
    と、相関度合を検出する相関度合検出手段を備え、送信
    トーンバースト波に、複数の疑似雑音信号を順次切り替
    えて区別した周波数拡散変調信号を用い、受信信号の復
    調後に上記周波数拡散変調に用いた疑似雑音信号との相
    関を求め、かつ、相関度合を計測して受信信号の有無を
    検出することを特徴とする超音波物体計測装置。
  3. 【請求項3】 周波数拡散変調にチャープ方式を用いる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の超音波物体計測
    装置。
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