JP2001263254A - 液圧装置 - Google Patents

液圧装置

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JP2001263254A
JP2001263254A JP2000077215A JP2000077215A JP2001263254A JP 2001263254 A JP2001263254 A JP 2001263254A JP 2000077215 A JP2000077215 A JP 2000077215A JP 2000077215 A JP2000077215 A JP 2000077215A JP 2001263254 A JP2001263254 A JP 2001263254A
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speed
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electric motor
rotation
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JP2000077215A
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Kunikazu Hyodo
訓一 兵藤
Hiroyuki Ishikawa
裕之 石川
Kazuyuki Kihara
和幸 木原
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Tokimec Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】省エネの液圧装置を安価に実現する。 【解決手段】作動部5へ圧力Pの液体Qを供給するため
の可変容量形の液体ポンプ4と、これを駆動する電動モ
ータ3と、速度を検出する第1検出手段5bと、第1制
御指令Vcに第1検出手段の検出値Vfを追従させる第
1制御量Vpを生成する第1制御量演算手段21+22
と、吐出圧力P等を検出する第2検出手段5cと、第2
制御指令Pcに第2検出手段の検出値Pfを追従させる
第2制御量Ppを生成する第2制御量演算手段23+2
4と、第1制御量Vpと第2制御量Ppの一方Mpを選
択して液体ポンプ4の容量制御に供する選択手段25+
26と、その選択Sの変更に対応して電動モータ3の回
転速度を切り換えるオープン制御のモータ回転制御手段
27〜29とを備える。液体ポンプ容量のフィードバッ
ク制御等に基づいて速度制御と力制御とが選択的に行わ
れるとともに、その選択に対応して電動モータの回転速
度を高低切り換えることで無駄が無くなる。また、電動
モータに誘導電動機を採用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、作動部へ圧力液
体を供給する液体ポンプを電動モータで駆動する油圧装
置等の液圧装置に関し、詳しくは、作動状態の制御に際
して速度制御と力制御とを選択的に行う液圧装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】油圧装置によっては油圧アクチュエータ
等の作動部を駆動する際にロッド等の可動部材がシリン
ダエンド等の作動限に達して作動力が急増したのを受け
て作動状態の制御を速度制御から力制御へ自動切換する
と好都合な場合があり、そのために、速度検出手段と力
検出手段とを設けるとともに、その検出結果を帰還させ
て速度指令に検出速度を追従させる速度制御と圧力指令
に検出圧力を追従させる力制御との何れか一方を選択し
て有効にするようになっているものがある。
【0003】そして、そのような制御を行う油圧装置と
して、最近では、消費エネルギーが少ない等の利点か
ら、定容量形油圧ポンプをサーボモータで駆動するハイ
ブリッドシステムが増えてきており、さらに、制御指令
に追従する速度制御・圧力制御等の制御が行い易いこと
等の利点もかわれて、可変容量形油圧ポンプをサーボモ
ータで駆動するものや、可変容量形油圧ポンプを可変速
のブラシレスDC−DCモータで駆動するものも、提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな液圧装置では、電動モータの制御可能範囲と液体ポ
ンプの制御可能範囲とを組み合わせた広い制御可能範囲
を利用してエネルギー効率の向上が図られているため、
コストアップが避けられない。そこで、消費エネルギー
を節約するだけでなく省エネを図りながら装置のコスト
も低減することが基本的な課題となる。
【0005】また、エネルギー効率を常に最大にしよう
とすると、過渡状態は別としてほとんどの状態で、液体
ポンプの制御状態が制御可能範囲の上限か下限に張り付
く。例えば、吐出量の多い速度制御から吐出量の少ない
力制御に遷移するような場合、速度制御時はポンプ容量
がほぼ上限になっている状態でサーボモータの回転速度
制御によって速度制御が果たされ、力制御に遷移した直
後は応答性に優れた液体ポンプの容量が下限側へ振れ、
やがてサーボモータの回転速度が下がるに連れて液体ポ
ンプの容量が上限側へ戻り、やはり力制御時もポンプ容
量がほぼ上限になっている状態でサーボモータの回転速
度制御によって力制御が果たされる。あるいは、液体ポ
ンプの容量が下限側へ振れたまま戻らず、そのままポン
プ容量がほぼ下限になっている状態でサーボモータの回
転速度制御によって力制御が果たされる。
【0006】このため、コストの嵩むサーボモータや可
変容量形の液体ポンプを採用しているにも拘わらず、液
体ポンプの制御能力の半分近くが押さえつけられて十分
には機能しえないため、作動状態の変動等に対する応答
がしばしばサーボモータだけに支配されて応答性が抑え
られてしまうことがある。しかしながら、応答性が十分
に高くないと目標追従性能が不足し制御状態の安定が得
にくいため、不都合である。特に、速度制御から力制御
へ自動切換するような液圧装置では、力制御時に例えば
加工や加圧成形といった主目的の動作がなされるので、
そのようなときには高い応答性を発揮させることが必要
である。また、液圧装置やそれを組み込んだ生産システ
ム等ではスループットの向上も重要であり、液圧装置の
作動速度の高速化も進む一方なので、かかる観点から
も、応答性の改善も重要である。
【0007】そこで、装置コスト低減のために電動モー
タへのサーボモータ等の使用を避けるとともに、消費エ
ネルギー節約と応答性向上とが両立しうるように、液圧
装置の構成や制御手法等に工夫を凝らすことが更なる技
術的な課題となる。この発明は、このような課題を解決
するためになされたものであり、省エネの液圧装置を安
価に実現することを目的とする。この発明は、このよう
な課題を解決するためになされたものであり、省エネで
も高応答の液圧装置を安価に実現することも目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために発明された第1乃至第6の解決手段について、
その構成および作用効果を以下に説明する。
【0009】[第1の解決手段]第1の解決手段の液圧
装置は、出願当初の請求項1に記載の如く、作動部へ圧
力液体を供給するための可変容量形の液体ポンプと、こ
れを駆動する電動モータと、前記液体ポンプの吐出流量
またはそれに応じた前記作動部の可動部材の速度に対応
した物理量を検出する第1検出手段と、第1制御量を前
記液体ポンプの容量制御に供すれば、受けた又は生成し
た第1制御指令に前記第1検出手段の検出値を追従させ
るような前記第1制御量を生成する第1制御量演算手段
と、前記液体ポンプの吐出圧力またはそれに応じて前記
作動部に生じた力を検出する第2検出手段と、第2制御
量を前記液体ポンプの容量制御に供すれば、受けた又は
生成した第2制御指令に前記第2検出手段の検出値を追
従させるような前記第2制御量を生成する第2制御量演
算手段と、前記第1制御量と前記第2制御量との何れか
一方を選択して前記液体ポンプの容量制御に供する選択
手段と、その選択の変更に対応して前記電動モータの回
転速度を切り換えるとともにその切換に際して前記第1
制御量の選択時は高速回転で前記第2制御量の選択時は
低速回転で前記電動モータを回転させるオープン制御の
モータ回転制御手段とを備えたものである。
【0010】ここで、上記の「オープン制御のモータ回
転制御」は、電動モータ自体およびその直前直後からの
検出を伴ったフィードバック制御が行われていないとい
うことを意味する。例えば、モータ駆動電流を検出して
行うモータトルク制御や、モータ回転軸の回転速度を検
出して行うモータ速度制御などは、行われない。ただ
し、モータ回転制御手段以外のところのフィードバック
制御まで排除する訳ではなく、例えば、電動モータの先
に設けられた液体ポンプや作動部からの検出を伴ったフ
ィードバック制御は、併存しうる。
【0011】このような第1の解決手段の液圧装置にあ
っては、電動モータによって液体ポンプが駆動されると
液体ポンプから作動部へ圧力液体が供給されて作動部で
は可動部材の駆動等がなされる。また、その速度等が第
1検出手段によって検出され、その検出値に基づき第1
制御量演算手段によって生成された第1制御量が選択手
段によって前記液体ポンプの容量制御に供されると、速
度指令等の第1制御指令に可動部材の速度等が追従し、
速度制御が行われる。さらに、液体ポンプの吐出圧力や
可動部材の推力等の力が第2検出手段によって検出さ
れ、その検出値に基づき第2制御量演算手段によって生
成された第2制御量が選択手段によって前記液体ポンプ
の容量制御に供されると、圧力指令等の第2制御指令に
吐出圧力等が追従し、力制御が行われる。こうして、液
体ポンプの容量制御等に基づき速度制御と力制御とが選
択的に行われる。
【0012】また、その選択の変更に対応して即ち第1
制御量の選択されている速度制御時か第2制御量の選択
されている力制御時かに対応して、モータ回転制御手段
によって、電動モータの回転速度も切り換えられる。す
なわち、電動モータは速度制御時に高速回転し力制御時
に低速回転する。こうして、大流量の必要な速度制御時
には液体ポンプの基本的な吐出能力を増強させる一方、
少量で足りる力制御時には液体ポンプの基本的な吐出能
力を抑えることで、過剰な圧力液体の供給が回避される
ので、エネルギー消費の無駄が少なくなる。
【0013】しかも、電動モータの回転速度制御は単体
で見る限りオープン制御であり、その切換は簡便な手段
にて行われるので、電動モータばかりかそれを駆動する
電気回路・電子回路も安価なもので済ますことが可能と
なる。また、そのようにしても、上述したように、速度
制御や力制御は、可変容量形の液体ポンプに対するフィ
ードバック制御に基づいて遂行される。したがって、こ
の発明によれば、省エネの液圧装置を安価に実現するこ
とができる。
【0014】[第2の解決手段]第2の解決手段の液圧
装置は、出願当初の請求項2に記載の如く、上記の第1
の解決手段の液圧装置であって、前記モータ回転制御手
段が前記電動モータの回転速度制御に際して指示する低
速回転時と高速回転時との速度比が、前記作動部に供給
される液体の流量についての低速回転時の値と高速回転
時の値との比よりも大きい、というものである。
【0015】このような第2の解決手段の液圧装置にあ
っては、速度制御時にポンプ容量がその制御可能範囲の
ほぼ上限になっている状態から、力制御に移行したと
き、電動モータの回転速度の下がり具合の方が、液体の
必要流量の下がり具合より少ないので、すなわち電動モ
ータの回転速度が最高エネルギー効率のところより少し
高めのところになるので、過渡状態は別としてその後
は、その分を補償するために液体ポンプの容量がその制
御可能範囲の上限まで戻らず制御可能範囲の中間に来る
ようなフィードバック制御がなされる。そして、この状
態では、液体ポンプの制御能力が押さえつけられること
が無く、上下何れの向きの変動にも速やかに応答する。
【0016】これにより、高い応答性の要求される力制
御時には、作動状態の変動等に対して高い応答性が確保
される。その際、最高エネルギー効率の状態からは外れ
るが、液体供給量が液体ポンプの容量可変範囲内に維持
されていて、過剰な供給は無く、エネルギー効率の低下
は機械効率の差など僅かなものに止まるので、消費エネ
ルギーの節約も概ね満足できる程度に達成される。ま
た、速度制御時には、エネルギー効率が最大の状態に維
持される。したがって、この発明によれば、省エネでも
高応答の液圧装置を安価に実現することができる。
【0017】[第3の解決手段]第3の解決手段の液圧
装置は、出願当初の請求項3に記載の如く、上記の第
1,第2の解決手段の液圧装置であって、前記電動モー
タが誘導電動機になっている、というものである。この
ような第3の解決手段の液圧装置にあっては、一般に安
価で丈夫な誘導電動機が採用されているので、初期費用
ばかりか保守費用等の維持費も削減されることとなる。
【0018】[第4の解決手段]第4の解決手段の液圧
装置は、出願当初の請求項4に記載の如く、上記の第
1,第2の解決手段の液圧装置であって、前記モータ回
転制御手段が、低速回転での制御時には前記第2検出手
段の検出値に基づいて前記電動モータの回転速度を可変
制御する、というものである。
【0019】このような第4の解決手段の液圧装置にあ
っては、電動モータがオープン制御で液体ポンプがフィ
ードバック制御されるので、力制御時に、ポンプ吐出量
が液体ポンプ内部の漏れ等によって吐出圧力の増加に対
して減少して、液体ポンプの容量がその制御可能範囲の
中で変動すると、これによっても液体ポンプの容量が上
限側へ片寄るため、やはり液体ポンプの制御能力が半減
しかかってしまうという不都合もあるところ、吐出圧力
の変化に対応して電動モータの回転速度が可変制御され
るので、常に、液体ポンプの制御状態が制御可能範囲の
中央・中間に維持されて、高い応答性が確保される。し
かも、それが液体ポンプの容量制御のための検出結果を
流用して簡便に具現化される。したがって、この発明に
よれば、省エネでも高応答の液圧装置を安価に実現する
ことができる。
【0020】[第5の解決手段]第5の解決手段の液圧
装置は、出願当初の請求項5に記載の如く、上記の第1
の解決手段の液圧装置であって、前記電動モータが誘導
電動機であり、且つ、前記モータ回転制御手段が、低速
回転での制御時には前記第2検出手段の検出値に基づい
て前記電動モータの回転速度を可変制御するようになっ
ている、というものである。
【0021】このような第5の解決手段の液圧装置にあ
っては、上記第4解決手段について述べたように漏れ等
に起因するポンプ吐出量不足等によるポンプ容量制御状
態の不所望な片寄りが防止される。しかも、それだけで
なく、電動モータが誘導電動機になっているので、力制
御時に、ポンプ吐出圧力が変化すると、それに応じて誘
導電動機の滑り量も変化して、ポンプ吐出量も変動し、
これによっても液体ポンプの容量が片寄ってしまうとい
う不都合もあるところ、吐出圧力の変化に対応して電動
モータの回転速度を可変制御することで、漏れ等に起因
するものと一緒に纏めて防止されるので、簡便に、高い
応答性を確保することが可能となる。したがって、この
発明によれば、省エネでも高応答の液圧装置を一層安価
に実現することができる。
【0022】[第6の解決手段]第6の解決手段の液圧
装置は、出願当初の請求項6に記載の如く、上記の第1
〜第5の解決手段の液圧装置であって、前記モータ回転
制御手段の切換に伴う速度変化を緩やかにする緩和手段
が設けられている、というものである。
【0023】このような第6の解決手段の液圧装置にあ
っては、作動状態が高速から低速や停止状態に移行する
とき等に急激な速度変化によって衝撃が発生するのを防
止することができる。又はそのような衝撃を軽減するこ
とができる。
【0024】
【発明の実施の形態】このような解決手段で達成された
本発明の液圧装置について、これを実施するための具体
的な形態を、以下の第1〜第4実施例により説明する。
図1に示した第1実施例は、上述した第1〜第3の解決
手段を具現化したものであり、図2に示した第2実施例
は、上述した第1〜第5の解決手段を具現化したもので
あり、図3に示した第3実施例は、上述した第6の解決
手段も具現化したものであり、図4に示した第4実施例
は、第1実施例の変形例である。なお、それらの図示に
際しては、簡明化等のため、筐体パネルや,ベース,フ
レーム,ボルト等の締結具,ヒンジ等の連結具などは図
示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを
中心に記号やブロックで図示した。
【0025】
【第1実施例】本発明の液圧装置の第1実施例につい
て、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図
1は、その構造を示し、(a)が全体ブロック図、
(b)がモータコントローラのブロック図である。
【0026】この液圧装置は、メインコントローラ1が
幾つかの駆動系に制御指令を出しながらアプリケーショ
ンに対応した順序制御を行うものであるが、その駆動系
の一つに、油圧ポンプ等の液体ポンプ4を誘導電動機3
(電動モータ)で駆動するものが採用されている。その
液体ポンプ4の吐出側には、適宜のゴムホースや金属管
等の配管を介して油圧アクチュエータ等の作動部5が液
圧駆動可能に接続され、圧力液体が液体ポンプ4から作
動部5へ供給されるようになっている。液体ポンプ4に
は、斜板の傾転角を可変制御しうるアキシャルピストン
ポンプが良く用いられるが、可変容量形であれば、ラジ
アルピストンポンプやベーンポンプ等の他のタイプのも
のでも良い。いずれであっても、液体ポンプ4の容量が
制御可能範囲の上限に来たとき単位回転数当たり最大量
を吐出し、液体ポンプ4の容量が制御可能範囲の下限に
来たとき吐出量がほぼ零になるようになっている。
【0027】作動部5の典型例としては、油圧シリンダ
が挙げられるが、その場合、可動部材は、液体ポンプ4
の吐出量Qにほぼ対応した速度で移動するピストンロッ
ド等であり、作動限5aは、そのロッドが当接するシリ
ンダエンドであったり、そのロッドの先で起こる金型へ
の充填材の充満であったりする。その可動部材の移動速
度を検出するために、作動部5には速度検出手段5b
(第1検出手段)が付設されている。この速度検出手段
5bは、ロータリエンコーダやリニアエンコーダ等の適
宜な検出装置を用いて可動部材の速度Vf(第1検出手
段の検出値)を検出するものであり、その検出先の可動
部材には、磁石等の被検出子が付設されたり検出光通過
用の切欠が形成されたりする。また、作動部5と液体ポ
ンプ4との間の配管等には、液体ポンプ4の吐出圧力P
を検出するために、力検出手段5c(第2検出手段)が
接続されている。それには検出圧力Pf(第2検出手段
の検出値)を電気信号で帰還させるために圧電変換回路
付きの圧力計等が採用されている。
【0028】さらに、誘導電動機3には、安価で一般的
なかご形三相誘導電動機等が採用され、それに駆動電流
を供給しうるように、モータ制御用電子回路2が接続さ
れている。このモータ制御用電子回路2は、信号送受可
能にメインコントローラ1と接続されていて、メインコ
ントローラ1で生成された速度指令Vc(第1制御指
令)を受けてこれに基づき速度制御を行うとともに、や
はりメインコントローラ1で生成された圧力指令Pc
(第2制御指令)を受けて圧力制御を行うようになって
いる。
【0029】そのため、モータ制御用電子回路2には、
パワートランジスタ等を有してサーボモータ3への駆動
電流を生成するインバータ30(モータドライバ)と、
パワートランジスタのオンオフ等を誘導電動機3の各相
に対応づけて制御するため例えば三相の発振信号を生成
してインバータ30へ送出するモータコントローラ20
とが設けられている。このモータコントローラ20によ
る誘導電動機3の回転速度制御は、インバータ30への
制御信号の発振周波数を可変するだけであり、モータコ
ントローラ20から誘導電動機3までの部分についてみ
る限り電流や回転速度のフィードバックが無く、オープ
ン制御の制御手法を具体化したものとなっている。
【0030】モータコントローラ20は(図1(b)参
照)、専用のアナログ回路やデジタル回路あるいは汎用
のマイクロプロセッサシステム等の何れか又はそれらの
組み合わせで具体化されており、それには速度検出手段
5b及び力検出手段5cからそれぞれ速度Vf及び圧力
Pfが適宜の信号伝送用ケーブル等を介して帰還される
ようになっている。モータコントローラ20には、速度
制御を担うために、速度指令Vcと速度Vfとから速度
制御量Vp(第1制御量)を生成する第1制御量演算手
段21+22が設けられており、圧力制御を担うため
に、圧力指令Pcと圧力Pfとから圧力制御量Pp(第
2制御量)を生成する第2制御量演算手段23+24が
設けられている。
【0031】第1制御量演算手段21+22には、速度
制御量Vpがポンプ容量制御量Mpとして液体ポンプ4
の容量制御部へ送出されると速度指令Vcに速度Vfを
追従させることとなるような速度制御量Vpを生成する
ために、すなわち速度Vfが速度指令Vcに近づいて一
致するような速度制御量Vpを生成するために、速度指
令Vcから速度Vfを減じて差ΔVを算出する減算回路
等の速度誤差演算部21と、例えばPI制御を行うため
差ΔVに対して適宜の増幅や積分等の処理も施して速度
制御量Vpを生成する速度制御量演算部22とが設けら
れている。
【0032】第2制御量演算手段23+24には、圧力
制御量Ppがポンプ容量制御量Mpとして液体ポンプ4
の容量制御部へ送出されると圧力指令Pcに圧力Pfを
追従させることとなるような圧力制御量Ppを生成する
ために、すなわち圧力Pfが圧力指令Pcに近づいて一
致するような圧力制御量Ppを生成するために、圧力指
令Pcから圧力Pfを減じて差ΔPを算出する減算回路
等の圧力誤差演算部23と、例えばPI制御を行うため
差ΔPに対して適宜の増幅や積分等の処理も施して圧力
制御量Ppを生成する圧力制御量演算部24とが設けら
れている。
【0033】また、それらに加えて、モータコントロー
ラ20には、速度制御から圧力制御への切換を自動で行
うために、しかも決定困難な閾値等が無くても切換判別
が適切に行えるように、次のような選択手段25+26
が設けられている。すなわち、選択手段25+26に
は、速度制御量Vpと圧力制御量Ppとの何れか一方を
選択して液体ポンプ4の容量制御に供するために、差Δ
Vと差ΔPとを入力してその大小を比較する比較部25
と、その比較結果として得られる選択Sに基づいて差Δ
Vが差ΔPより小さいときにはポンプ容量制御量Mpと
して速度制御量Vpを選択し差ΔVが差ΔPより大きい
ときにはポンプ容量制御量Mpとして圧力制御量Ppを
選択してそのポンプ容量制御量Mpを液体ポンプ4の容
量制御部に送出する選択切換部26とが設けられてい
る。
【0034】さらに、モータコントローラ20には、オ
ープン制御のモータ回転制御手段27〜29が設けられ
ており、これには、誘導電動機3の回転速度を可変する
ために、制御電圧に応じて発振周波数を変える電圧制御
発振回路(VCO)28と、その発振信号から互いに位
相のずれた3っつの発振信号を生成してインバータ30
に送出する三相変換部29とが設けられている。そし
て、選択手段25+26の選択の変更に対応して誘導電
動機3の回転速度を切り換えるために、異なる電圧M
a,Mbを信号入力とし選択Sを制御入力とするスイッ
チやセレクタ等からなる連動切換部27も設けられ、そ
の出力がVCO28へ制御電圧として送出されるように
なっている。
【0035】選択Sにて速度制御が選択されているとき
(第1制御量の選択時)連動切換部27によって電圧M
aが選択され、選択Sにて圧力制御が選択されていると
き(第2制御量の選択時)連動切換部27によって電圧
Mbが選択されるが、速度制御時に誘導電動機3が高速
で回転し、圧力制御時に誘導電動機3が低速で回転する
よう、電圧Maは相対的に高く電圧Mbはそれより低い
電圧に設定されている。両者の比(Mb:Ma)は、モ
ータ回転制御手段27〜29が誘導電動機3の回転速度
制御に際して指示する低速回転時と高速回転時との速度
比となるが、この比(Mb:Ma)は、作動部5に供給
される液体の流量Qについての低速回転時の値と高速回
転時の値との比よりも大きくなるように、電圧Ma,M
bは設定されている。
【0036】例えば、速度指令Vcに対応した速度制御
時の吐出量Qの平均が約100(L/min)で、圧力指令P
cに対応した圧力制御時の吐出量Qの平均が約10(L/
min)であるとした場合、低速回転時と高速回転時との流
量比は0.1であるが、誘導電動機3の速度比(Mb:
Ma)は約2倍の0.2になるように電圧Ma,Mbが
設定される。その2倍という値は、速度制御時には制御
可能範囲の上限近くになっていた液体ポンプ4の容量
を、圧力制御時には制御可能範囲のほぼ中央に位置させ
るような値である。中央から多少ずれていても上限およ
び下限から離れた中間に位置させれば多くの場合に十分
な応答性が確保されるので、速度比は流量比の2.5〜
1.5倍ぐらいになっていれば良い。
【0037】この第1実施例の液圧装置について、その
使用態様及び動作を説明する。
【0038】作動部5の可動部材が高速前進してから作
動限5aに達して停止状態に近い微速で前進する場合を
具体例とし、これに対応して、速度指令Vc及び圧力指
令Pcがスタート時から前進および略停止まで正の一定
値で与えられ、圧力指令Pcは速度指令Vcより大きい
ものとする。
【0039】そうすると、作動限5aに達するまでは作
動部5の可動部材がスムースに前進して圧力Pfが大き
くならない一方で速度Vfが速度指令Vcに追従するこ
とから、差ΔVが差ΔPより小さい状態が維持されるの
で、比較部25からの選択Sによって速度制御が選択さ
れるため、第1制御量演算手段21+22からの速度制
御量Vpがポンプ容量制御量Mpに用いられ、その速度
制御によって速度Vfが速度指令Vcに追従させられる
状態が維持される。
【0040】また、その状態では、選択Sに従う連動切
換部27によってVCO28の制御入力として電圧Ma
が送出されるので、誘導電動機3が高速回転するととも
に、液体ポンプ4の容量が、ポンプ容量制御量Mpに応
じて概ね制御可能範囲の上限近くになり、液体ポンプ4
の吐出量Qは約100(L/min)となる。こうして、作動
部5の可動部材が作動限5aに達するまではほぼ一定速
度で前進する。しかも、ポンプ吐出能力をほぼ最大限に
発揮しながらその全吐出量が無駄なく作動部の駆動に供
給される。
【0041】そして、作動部5の可動部材が作動限5a
に達すると強い反力等を生じてその進行が止められると
ともに圧力Pfが急激に上昇する一方で速度Vfが速度
指令Vcに追従できなくなる。これに伴い、差ΔPは急
減し、差ΔVは急増して、差ΔPが差ΔVを下回るよう
になる。すると、それに対応して、比較部25からの選
択Sの内容が切り替わって、選択Sによって圧力制御が
選択されるため、第2制御量演算手段23+24からの
圧力制御量Ppがポンプ容量制御量Mpに用いられ、そ
の圧力制御によって圧力Pfが圧力指令Pcに追従させ
られるようになる。
【0042】しかも、そのとき、選択Sに従う連動切換
部27によってVCO28の制御入力として電圧Mbが
送出されるので、誘導電動機3が減速して低速回転にな
るとともに、液体ポンプ4の容量が、ポンプ容量制御量
Mp等に応じて変化し、過渡的には制御可能範囲の下限
側へ振れたりした後、誘導電動機3が低速回転で安定し
たころには、液体ポンプ4の吐出量Qは約10(L/min)
となる。
【0043】また、その状態では、その吐出量Qは、作
動部5の可動部材が押圧対象の圧縮等に応じて微速前進
するのに費やされる。こうして、可動部材が作動限5a
に達した後、油圧弁等からの避けられない漏れ等を補充
する分は別として、液体ポンプ4の全吐出量Qが無駄な
く作動部5の駆動に供給され、圧力Pfは速やかに圧力
指令Pcに一致する。
【0044】しかも、この状態では、液体ポンプ4の容
量が、ポンプ容量制御量Mpに応じて制御可能範囲のほ
ぼ中央に来るので、作動部5への反力等が急に変動した
ようなときには、そのことが圧力Pfにてモータコント
ローラ20にフィードバックされ、それに応じてポンプ
容量制御量Mpが増減させられるとともに、ポンプ容量
制御量Mpの変化に対応して液体ポンプ4の容量に関し
て増減何れの向きでも十分な量の修正がなされるため、
圧力Pfの圧力変動は迅速かつ的確に抑制される。
【0045】こうして、サーボモータを廃して誘導電動
機3をインバータ30でオープン制御する安価な液圧装
置であっても、液体ポンプ4の容量をフィードバック制
御する際に、幾つかの工夫を加味したことにより、消費
エネルギー節約と応答性向上との両立が達成される。し
かも、差ΔV,ΔPの大小比較に基づいて切換判定を行
うようにもしたことにより、所定の閾値等が無くても確
実に速度制御から力制御への自動切換が安定して行われ
る。
【0046】
【第2実施例】図2にブロック図を示した第2実施例の
液圧装置が上述した第1実施例のものと相違するのは、
定速送り後に可変圧制御を行うこと等も想定して、モー
タ回転制御手段27〜29に係数乗算部41が追加され
た点である。
【0047】係数乗算部41は、圧力Pfを入力してそ
れに所定の倍率Kbを乗じ、それに対応した電圧を電圧
Mbに代えて連動切換部27へ送出するものであり、適
宜のアッテネータや乗算回路又は除算回路などで具体化
される。これにより、このモータ回転制御手段は、低速
回転での制御時には第2検出手段の検出値に基づいて電
動モータの回転速度を可変制御するようなものとなって
いる。
【0048】この場合、定速送り後に即ち作動部5の可
動部材が作動限5aに達して圧力制御状態になったとき
に、可変圧制御が行われると、例えば圧力指令Pcが何
回かに分けてステップダウンしたとすると、その圧力変
化に応じて作動部5の可動部材の微速前進速度や液体ポ
ンプ4の内部漏れ更には誘導電動機3の滑り量などもス
テップダウンするが、その度に誘導電動機3の回転速度
も対応してステップダウンするので、液体ポンプ4の容
量は、圧力制御中いつも制御可能範囲のほぼ中央に来る
ので、やはり圧力Pfの圧力変動は迅速かつ的確に抑制
される。
【0049】
【第3実施例】図3にブロック図を示した第3実施例の
液圧装置が上述した第2実施例のものと相違するのは、
往復等での速度が異なる等のことも想定してモータ回転
制御手段27〜29に係数乗算部43が追加された点
と、連動切換部27とVCO28との間に緩和手段とし
てローパスフィルタ(LPF)42が挿入接続された点
である。
【0050】LPF42は、例えば適宜の充放電回路等
からなり、その充放電時定数が誘導電動機3の適正な加
減速の限界を超えないように設定されている。また、係
数乗算部43は、速度指令Vcを入力してそれに所定の
倍率Kaを乗じ、それに対応した電圧を電圧Maに代え
て連動切換部27へ送出するものであり、適宜のアッテ
ネータや乗算回路又は除算回路などで具体化される。こ
れにより、このモータ回転制御手段は、高速回転での制
御時には第1制御量に基づいて電動モータの回転速度を
可変制御するようなものとなっている。
【0051】この場合、連動切換部27が瞬時に切り替
わっても、VCO28の発振周波数は、急激には変化せ
ず、誘導電動機3の追従可能な程度に穏やかに変化する
ので、誘導電動機3の回転速度も緩やかに変化する。そ
の結果、モータ回転速度を切り換えても、その切換に伴
い誘導電動機3や液体ポンプ4等に衝撃が生じるのは防
止される。
【0052】また、速度制御中に或いは行き帰り等の別
の速度制御時に、速度指令Vcの値が変えられたような
場合、その変化に対応して誘導電動機3の回転速度も変
えられることから、その場合でも、液体ポンプ4の容量
は、速度制御中いつも制御可能範囲の上限近くにとどま
り、エネルギー効率の良い状態が維持される。
【0053】
【第4実施例】図4にフローチャートを示した本発明の
液圧装置は、上述した第1実施例と同じものを別の形態
で具体化したものである。すなわち、モータコントロー
ラ20にコンピュータが用いられ、第1,第2制御量演
算手段や、選択手段、モータ回転制御手段の連動切換部
などが、プログラム処理にて具体化されたものである。
コンピュータには、汎用のマイクロプロセッサやデジタ
ルシグナルプロセッサ等が採用され、シリアルやパラレ
ルのデジタルデータ入出力回路が内蔵または外付けされ
る。また、A/D変換回路やD/A変換回路も必要なだ
け付設される。
【0054】その処理について詳述すると、先ず速度指
令Vc,速度Vf,圧力指令Pc,圧力Pfがデジタル
値に変換されて入力され(ステップS1)、それらから
差ΔV及び差ΔPが算出される(ステップS2)。次に
差ΔVと差ΔPとが比較されて(ステップS3)、差Δ
Vが差ΔPより小さいときには差ΔVやそれ以前の積分
値等から速度制御量Vpが算出されてポンプ容量制御量
Mpにされる(ステップS4)とともに電圧Maが選出
される(ステップS5)一方、差ΔVが差ΔPより大き
いときには差ΔPやそれ以前の積分値等から圧力制御量
Ppが算出されてポンプ容量制御量Mpにされる(ステ
ップS6)とともに電圧Mbが選出される(ステップS
7)。それから、ポンプ容量制御量Mpが液体ポンプ4
の容量制御部へ送出され(ステップS8)、電圧Ma,
Mbのうち選出された方の電圧が制御電圧としてVCO
28に送出される(ステップS9)。このモータコント
ローラ20は、それら一連の処理が所定周期で繰り返さ
れるようになっている。
【0055】この場合、ステップS2で速度誤差演算部
21及び圧力誤差演算部23の処理が行われ、ステップ
S3で圧力制御量演算部24の処理が行われ、ステップ
S4で速度制御量演算部22の処理が行われ、ステップ
S6で圧力制御量演算部24の処理が行われ、ステップ
S5,S7,S9で連動切換部27の処理が行われ、ス
テップS8で選択切換部26の処理が行われるので、そ
の動作結果は、第1実施例について説明したのと同様に
なる。
【0056】
【その他】なお、上記実施例では、作動部5がシリンダ
等の油圧アクチュエータの場合を述べたが、この発明の
適用は、それに限られず、油圧モータや他のアクチュエ
ータであっても良い。例えば、ボールネジ等の回転直進
運動変換機構とラムシリンダ等の加圧機構との組み合わ
せや、減速ギヤ等を介在させて連結された揺動機構など
もよく用いられる。また、その応用も、例えば、プレス
装置やダイキャストマシーンの他、ガラス用成形機や,
工作機,射出成形機,圧入部品装着装置,移載装置,ロ
ボットアーム等、種々の分野で可能である。さらに、液
体は、油圧が普及しており使い易いが、油圧に限られる
もので無く、例えばアプリケーションの特質や制約事項
等にもよるが、水や、化学合成された液体、異種液体の
混合液、粉粒材の混入液などを用いても良い。
【0057】また、その他の各構成要素についても付言
すると、第1検出手段には、上述した速度検出手段5b
のように速度Vfを直接求めるものの他、加速度や位置
など速度算出の基礎となる物理量を測定するものも利用
可能であり、あるいは液体ポンプ4の吐出流量Qを測定
する流量計等も使用することができる。そのポンプ吐出
流量Qの検出も、流体容積を計る直接的な手段の他、流
路における差圧や動圧を測定して流量に変換演算するも
のや、液体ポンプ4の容量と回転速度とを測定して吐出
流量Qを算出するもの等、間接的な手段であっても良
い。液体ポンプ4の容量は、例えばアキシャルピストン
ポンプなら斜板に対して傾転角センサを設ける等のこと
で求められ、その場合でも、速度制御時は高速回転のた
め、ポンプ吐出流量Qを推定する演算結果の誤差も少な
いので、適切な検出値が得られる。第2検出手段には、
圧力を検出するプレッシャーゲージ等の他、液体ポンプ
4の吐出圧力Pに応じて作動部5に生じた力を検出する
ものも使用可能であり、力Pfとして作動部5の作動力
等を検出する場合には、ロードセル等が採用され、推力
を生じる作動部材やそれを受ける部材等に付設される。
トルクを検出する場合にはトルク計なども用いられる。
【0058】さらに、速度制御量演算部22や圧力制御
量演算部24には、上述したPI制御の他、PID制御
やベクトル制御なども適宜採用され、その手法は適宜の
ハードウェアやソフトウェアを用いた一般的な設計技術
にて具体化される。VCO28や三相変換部29も、上
述したようなアナログ回路に限らず、デジタルのカウン
タ回路やコンピュータのプログラム処理に基づくもので
良く、パルス幅変調等を伴うものであっても良い。その
場合、インバータ30には、大パワーを効率良く出せて
制御性も良い3相電圧形PWMインバータ等が好まれ
る。
【0059】また、上記の各実施例では、メインコント
ローラ1とモータ制御用電子回路2とが別のユニットに
分離されていたが、これに限られるものでなく、メイン
コントローラ1とモータ制御用電子回路2が同じユニッ
トに纏められていても良く、あるいはメインコントロー
ラ1とモータコントローラ20とが同じユニットでも良
い。あるいは同じコンピュータシステムに纏められてい
ても良く、そのような場合は、速度指令Vcや圧力指令
Pcはモータ制御用電子回路2内で生成され、ボード間
や回路ブロック間あるいはルーチン間で引き渡されるこ
ともある。
【0060】また、上記の各実施例では、液体ポンプ4
から作動部5への液体流路に方向制御弁やリリーフ弁等
の存在を明示しなかったが、この発明は、それらの存在
を否定するものでは無く、方向制御弁等が組み込まれて
いても良い。また、作動部の可動部材の往復動や安全確
保等のためや、その他の必要に応じて、適宜、種々の油
圧回路等が接続されていても良い。
【0061】また、上記の第2,第3実施例で述べた係
数乗算部41や係数乗算部43は、倍率Kaや倍率Kb
を単に掛けるだけのものに限定される訳でなく、一次式
や、二次式、あるいは適宜の折れ線近似式なども使用さ
れる。また、それらの実施例におけるモータコントロー
ラ20も第4実施例のプログラム処理の僅かな改造でコ
ンピュータ化される。
【0062】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の第1の解決手段の液圧装置にあっては、液体ポンプ容
量のフィードバック制御等に基づいて速度制御と力制御
とを選択的に行うとともに、その選択に対応してオープ
ン制御の電動モータの回転速度を高低切り換えるように
したことにより、省エネの液圧装置を安価に実現するこ
とができたという有利な効果が有る。
【0063】また、本発明の第2の解決手段の液圧装置
にあっては、力制御時に液体ポンプの容量がその制御可
能範囲の中央・中間に来るようにもしたことにより、省
エネでも高応答の液圧装置を安価に実現することができ
たという有利な効果を奏する。
【0064】さらに、本発明の第3の解決手段の液圧装
置にあっては、電動モータに誘導電動機を採用したこと
により、省エネの液圧装置を一層安価に実現することが
できたという有利な効果が有る。
【0065】また、本発明の第4の解決手段の液圧装置
にあっては、力制御時の力変動に起因する液体ポンプの
容量の片寄りを電動モータの可変制御にて打ち消すよう
にしたことにより、省エネでも高応答の液圧装置を安価
に実現することができたという有利な効果を奏する。
【0066】また、本発明の第5の解決手段の液圧装置
にあっては、誘導電動機の滑り量の変動に起因するもの
も含めて力制御時の力変動に起因する液体ポンプの容量
の片寄りを電動モータの可変制御にて打ち消すようにし
たことにより、省エネでも高応答の液圧装置を一層安価
に実現することができたという有利な効果が有る。
【0067】また、本発明の第6の解決手段の液圧装置
にあっては、モータ回転速度の切換時に衝撃が発生し難
いようにもしたことにより、省エネの液圧装置を安価に
実現しても動作状態を良好にすることができたという有
利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液圧装置の第1実施例について、そ
の構造を示し、(a)が全体ブロック図、(b)がモー
タコントローラのブロック図である。
【図2】 本発明の液圧装置の第2実施例について、そ
の構造を示し、(a)が全体ブロック図、(b)がモー
タコントローラのブロック図である。
【図3】 本発明の液圧装置の第3実施例について、そ
の構造を示し、(a)が全体ブロック図、(b)がモー
タコントローラのブロック図である。
【図4】 本発明の液圧装置の第4実施例について、モ
ータコントローラの処理手順を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 メインコントローラ(応用向け順序制御手段) 2 モータ制御用電子回路(電動モータの制御駆動装
置) 3 誘導電動機(オープン制御の電動モータ) 4 液体ポンプ(油圧ポンプ) 5 作動部(油圧モータやシリンダユニット等のアク
チュエータ) 5a 作動限 5b 速度検出手段(速度センサ、流量センサ、第
1検出手段) 5c 力検出手段(圧力センサ、推力センサ、第2
検出手段) 20 モータコントローラ(電動モータの電子制御装
置) 21 速度誤差演算部(流量・速度制御手段、第1
制御量演算手段) 22 速度制御量演算部(流量・速度制御手段、第
1制御量演算手段) 23 圧力誤差演算部(力制御手段、第2制御量演
算手段) 24 圧力制御量演算部(力制御手段、第2制御量
演算手段) 25 比較部(判定手段、選択手段) 26 選択切換部(スイッチ、セレクタ、ポンプ容
量制御の選択手段) 27 連動切換部(回転速度切換部、モータ回転制
御手段) 28 VCO(電圧制御発振、周波数確定部、モー
タ回転制御手段) 29 三相変換部(制御信号変換部、モータ回転制
御手段) 30 インバータ(モータドライバ、パワー回路、電動
モータの駆動装置) 41 係数乗算部(アッテネータ、電動モータ回転速度
の可変制御手段) 42 LPF(ローパスフィルタ、電動モータ回転速度
の急変緩和手段) 43 係数乗算部(アッテネータ、電動モータ回転速度
の可変制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G05B 7/02 F15B 11/02 X H02P 7/63 302 11/04 A (72)発明者 木原 和幸 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内 Fターム(参考) 3H045 AA02 AA09 AA12 AA24 AA33 BA20 BA32 CA03 CA23 DA07 EA04 EA13 EA26 EA34 EA42 3H089 AA12 AA20 AA27 AA50 BB01 CC01 CC08 DA03 FF04 FF08 FF12 FF15 GG02 JJ03 JJ04 JJ05 JJ06 5H004 GA36 HA03 HA08 HB03 HB08 HB10 JA23 JB09 KA05 KA69 LA16 LB05 LB10 MA12 MA60 5H576 AA05 BB02 DD02 DD04 EE01 EE11 EE18 EE19 EE23 HB01 JJ03 JJ16 JJ22 JJ24 JJ26 LL48

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】作動部へ圧力液体を供給するための可変容
    量形の液体ポンプと、これを駆動する電動モータと、前
    記液体ポンプの吐出流量またはそれに応じた前記作動部
    の可動部材の速度に対応した物理量を検出する第1検出
    手段と、受けた又は生成した第1制御指令に前記第1検
    出手段の検出値を追従させる第1制御量を生成する第1
    制御量演算手段と、前記液体ポンプの吐出圧力またはそ
    れに応じて前記作動部に生じた力を検出する第2検出手
    段と、受けた又は生成した第2制御指令に前記第2検出
    手段の検出値を追従させる第2制御量を生成する第2制
    御量演算手段と、前記第1制御量と前記第2制御量との
    何れか一方を選択して前記液体ポンプの容量制御に供す
    る選択手段と、その選択の変更に対応して前記電動モー
    タの回転速度を切り換えるとともにその切換に際して前
    記第1制御量の選択時は高速回転で前記第2制御量の選
    択時は低速回転で前記電動モータを回転させるオープン
    制御のモータ回転制御手段とを備えた液圧装置。
  2. 【請求項2】前記モータ回転制御手段が前記電動モータ
    の回転速度制御に際して指示する低速回転時と高速回転
    時との速度比が、前記作動部に供給される液体の流量に
    ついての低速回転時の値と高速回転時の値との比よりも
    大きいことを特徴とする請求項1記載の液圧装置。
  3. 【請求項3】前記電動モータが誘導電動機であることを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載された液圧装
    置。
  4. 【請求項4】前記モータ回転制御手段が、低速回転での
    制御時には前記第2検出手段の検出値に基づいて前記電
    動モータの回転速度を可変制御するものであることを特
    徴とする請求項1又は請求項2に記載された液圧装置。
  5. 【請求項5】前記電動モータが誘導電動機であり、且
    つ、前記モータ回転制御手段が、低速回転での制御時に
    は前記第2検出手段の検出値に基づいて前記電動モータ
    の回転速度を可変制御するものであることを特徴とする
    請求項1記載の液圧装置。
  6. 【請求項6】前記モータ回転制御手段の切換に伴う速度
    変化を緩やかにする緩和手段を備えたことを特徴とする
    請求項1乃至請求項5の何れかに記載された液圧装置。
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