JP2013078169A - 油圧ユニット - Google Patents

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Masato Onaka
正人 尾中
Tetsuo Nakada
哲雄 仲田
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Abstract

【課題】油圧ユニットに誘導モータを用いた場合であっても、油圧ユニットの運転効率及び運転応答性の両方が低下しないようにする。
【解決手段】油圧ユニット(10)に、誘導モータ(12)の回転速度に応じて効率優先動作と応答優先動作とを切り換えながら誘導モータ(12)をインバータ(13)を介してベクトル制御で制御可能な制御部(1)を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧ユニットに関し、特に、油ポンプを駆動するモータの運転制御に係るものである。
従来より、油ポンプに連結されたモータの回転数を制御するインバータが設けられた油圧ユニットが知られている。そして、これらの油圧ユニットの中には、特許文献1に示すように、上述したモータを誘導モータで構成したものがある。
この誘導モータは同期モータに比べて安価であるため、上記油圧ユニットの製作コストを低減できるというメリットがある反面、油圧ユニットの運転効率や流量応答が低下するというデメリットが生じるおそれがある。
特開2003−172302号公報
つまり、上記インバータで誘導モータをV/F制御してしまうと、該誘導モータの磁束が定格レベルで固定される。このため、上記油圧ユニットにおいて、負荷の状態にかかわらず、上述した定格レベルの磁束を生じさせる励磁電流に係る銅損が固定損失となる。上記誘導モータを部分負荷又は過負荷で運転している場合には、この固定損失によって上記油圧ユニットの運転効率が低下するという問題がある。又、上記誘導モータは、比較的にロータが大きくなるため応答性が悪いという問題もある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、上記油圧ユニットに誘導モータを用いた場合であっても、上記油圧ユニットの運転効率及び運転応答性の両方が低下しないようにすることにある。
第1の発明は、油圧ポンプ(11)を駆動する誘導モータ(12)と、上記誘導モータ(12)への供給電力を調整するインバータ(13)と、上記インバータ(13)の周波数指令値又は上記誘導モータ(12)の回転速度に応じて効率優先動作と応答優先動作とを切り換えながら上記誘導モータ(12)を上記インバータ(13)を介してベクトル制御で電流を制御可能な制御部(1)とを備えた油圧ユニットであって、上記効率優先動作は、上記油圧ポンプ(11)の吐出圧力又は上記誘導モータ(12)のトルクに応じて上記ベクトル制御に係る励磁電流を強制的に変更しながら上記吐出圧力又は上記トルクに対する上記供給電力の電流値を最小にする動作であり、上記応答優先動作は、上記誘導モータ(12)の電流値を固定値で制御しながらオープンループで上記インバータ(13)の周波数指令値を上げる動作であり、この動作における上記誘導モータ(12)の脱調を抑制するために、上記誘導モータ(12)及び上記油圧ポンプ(11)に係る回転部のイナーシャと上記誘導モータ(12)に係る最大電流時のトルクとから定まる回転加速度以下の値を上記周波数指令値に係る時間変化率とし、該時間変化率を上記吐出圧力に応じて変更しながら上記周波数指令値を変動させる動作であることを特徴としている。
第1の発明では、上記インバータ(13)の周波数指令値又は上記誘導モータ(12)の回転速度に応じて効率優先動作と応答優先動作とを切り換えながら、上記誘導モータ(12)の制御が行われる。
ここで、上記誘導モータ(12)の効率が悪くなるのは、該誘導モータ(12)の磁束を定格レベルに固定して制御するからである。したがって、効率を向上させるためには、この誘導モータ(12)の磁束を油圧ポンプ吐出圧力又はトルクに応じて変更すればよい。
油圧ポンプ吐出圧力とトルクはほぼ比例関係にあり、そのトルクはトルク電流及び磁束の積である。また、磁束と励磁電流とは比例関係にあることから、上記効率優先動作では、上記油圧ポンプ吐出圧力又は上記誘導モータ(12)のトルクに応じて上記励磁電流を変更しながら、上記トルクに対する上記トルク電流及び上記励磁電流のベクトル和が最小となるように調整する。これにより、これらのベクトル和で示される上記誘導モータ(12)の供給電流を最小化することができ、上記誘導モータ(12)のモータ効率が向上する。
一方、上記ベクトル制御運転時の誘導モータ(12)の応答性が悪くなる要因の1つとして、誘導モータ(12)の回転速度と比例関係にある誘起電圧が上記インバータ(13)の最大出力電圧以上になると、磁束が減衰して誘起電圧が低下するまでの間、上記誘導モータ(12)へ十分なトルク電流を流すことができなくなり、誘導モータ(12)の出力トルクが上がらなくなるからである。この電圧飽和を抑制するためには、該誘導モータ(12)の内部磁束を減磁させながら加速する必要がある。効果的に減磁させながら加速するためには誘導モータ(12)の電流値をある固定値(例えば、最大電流)に制御しながらオープンループで運転周波数を上げる方法があるが、負荷が重いときは加速時に脱調してしまう場合がある。この脱調を抑制するためには、上記誘導モータ(12)に係る周波数指令値を負荷に応じて変更すればよい。つまり油圧ポンプ吐出圧力又はトルクに応じて緩やかにすればよい。
上記応答優先動作では、イナーシャと出力トルクとから上記誘導モータ(12)における最大電流時の回転加速度を求める。この回転加速度を周波数指令値の時間変化率(単位時間当たりの周波数指令値の変化量)として定義する。尚、上述した時間変化率を求めるために、最大電流時の回転加速度を用いるのは、最大電流時の回転加速度よりも大きな時間変化率で周波数指令値を変動させたとすると、上記誘導モータ(12)が脱調するおそれがあるからである。
そして、上記応答優先動作では、上述した時間変化率を吐出圧力に応じて変化させる。つまり、上記吐出圧力が小さくなると、トルクが小さくなり脱調がさらに起こりにくい状態になるので、この場合には時間変化率を大きくする。一方、上記吐出圧力が大きくなると、トルクが大きくなり脱調が起こり易い状態になるので、この場合には時間変化率を小さくする。
このように、変動する吐出圧力に対応しつつ上記インバータ(13)への周波数指令値を上記フィルタ部(8)で変動させて上記誘導モータ(12)の回転数を変化させることにより、上記誘導モータ(12)を脱調させないようにすることで、上記誘導モータ(12)の応答性を向上させる。
第2の発明は、第1の発明において、上記制御部(1)は、上記インバータ(13)の周波数指令値又は上記誘導モータ(12)の回転速度が所定値以下のときに上記効率優先動作を行い、上記インバータ(13)の周波数指令値又は上記誘導モータ(12)の回転速度が所定値よりも大きいときに上記応答優先動作を行うことを特徴としている。
第2の発明では、上記誘導モータ(12)が低速状態のときに効率優先動作を行い、高速状態のときに応答優先動作を行うようにしている。例えば、上記油圧ユニット(10)がチャック機構に連結された油圧シリンダに接続されているとする。この場合において、上記チャック機構が対象物をチャックしている状態では、油圧ポンプ(11)が低速回転になって所定の負荷トルクがかかり続けるので加速応答動作よりも効率優先動作となるのがよい。一方、上記チャック機構が対象物をチャックしようとする状態では、油圧ポンプ(11)が高速回転になって負荷トルクが小さいので効率優先動作よりも応答優先動作となるのがよい。このように、上記油圧ユニット(10)の状況に応じて、最も好適な動作に切り換えることが可能となる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記制御部(1)は、上記供給電力の電流値が最小となる上記吐出圧力及び上記励磁電流の相対関係を予め記憶し、上記効率優先動作時に、上記相対関係に基いて上記吐出圧力から導出した励磁電流値となるように上記励磁電流を強制的に変更することを特徴としている。
第3の発明では、上記誘導モータ(12)への供給電流が最小となるような、吐出圧力及び励磁電流の相対関係を予め定めておく。そして、この相対関係に基いて吐出圧力から直接的に励磁電流を演算し、この演算値となるように上記誘導モータ(12)へ供給される励磁電流を変更する。
本発明によれば、上記インバータ(13)の周波数指令値又は上記誘導モータ(12)の回転速度に応じて、上記誘導モータ(12)の制御動作を効率優先動作又は応答優先動作に切り換えることができる。これにより、上記油圧ユニット(10)のモータを誘導モータ(12)で構成した場合でも、上記油圧ユニット(10)の運転効率及び運転応答の両方が低下するような制御動作を避けることができる。
また、上記第2の発明によれば、上記油圧ポンプ(11)の低速回転時には上記誘導モータ(12)を効率優先動作で制御し、上記油圧ポンプ(11)の高速回転時には上記誘導モータ(12)を応答優先動作で制御する。これにより、上記油圧ユニット(10)の運転特性に応じた好適な動作で上記誘導モータ(12)を制御することができる。
また、上記第3の発明によれば、上記効率優先動作において、上記油圧ポンプ(11)の吐出圧力を検出してから上記誘導モータ(12)の励磁電流を変更するまでの処理を簡略化することができる。これにより、上記油圧ユニット(10)に係る制御部(1)の処理速度を速めることができる。
図1は、本実施形態に係る油圧ユニットの油圧回路図である。 図2は、吐出圧力及び励磁電流の相対関係を示すグラフである。 図3は、応答優先動作時の周波数指令値の時間的な変化を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態の油圧ユニット(10)は、例えばマシニングセンタ等の工作機械に設けられ、ワークや工具を挟んで固定するチャック機構を動作させる油圧シリンダ(図示なし)に接続される。この油圧ユニット(10)は、油圧ポンプ(11)と誘導モータ(12)とインバータ(13)とコントローラ(20)とを備えている。又、この油圧ユニット(10)には、上記油圧ポンプ(11)の吐出圧力を検出する吐出圧力センサ(15)と上記誘導モータ(12)の回転数を検出する回転数センサ(16)とが設けられている。
上記油圧ポンプ(11)は、上記油圧ユニット(10)が有する油タンク(14)内の作動油を吸入して上記油圧シリンダへ吐出するものである。この油圧ポンプ(11)は、例えばギアポンプ、トロコイドポンプ、ベーンポンプ、及びピストンポンプ等の固定容量型ポンプで構成されている。この油圧ポンプ(11)の回転部と上記誘導モータ(12)のロータ部とが回転軸で連結されている。尚、この誘導モータ(12)の回転速度は上記インバータ(13)で適宜に調整される。
上記コントローラ(20)は、上記油圧ユニット(10)の運転制御するものである。このコントローラ(20)には、図1に示すように、上記インバータ(13)を介して上記誘導モータ(12)を制御する制御部(1)が設けられている。この制御部(1)は、トルク演算部(2)と切換部(5)と励磁電流演算部(3)とフィルタ部(8)とベクトル制御部(4)とを備えている。
〈トルク演算部〉
上記トルク演算部(2)は、上記油圧ポンプ(11)の必要トルクを演算するものである。このトルク演算部(2)には、上述した油圧シリンダが所定の動作をするために必要な上記油圧ポンプ(11)に係る回転数指令値及び吐出圧力指令値が入力される。これらの入力値に基いて上記油圧ポンプ(11)の必要トルクが演算され、この演算値がトルク指令値として上記トルク演算部(2)から上記ベクトル制御部(4)へ出力される。
〈切換部〉
上記切換部(5)は、上記回転数センサ(16)の検出値に応じて励磁電流演算部(3)及びフィルタ部(8)の一方を動作させる。上述したように、上記油圧ユニット(10)は、チャック機構を動作させる油圧シリンダに接続されている。この場合において、上記チャック機構が対象物をチャックしている状態では、油圧ポンプ(11)が低速回転になって比較的に大きな負荷トルクがかかるので加速応答よりも効率を優先させる動作となるのがよい。一方、上記チャック機構が対象物をチャックしようとする状態では、油圧ポンプ(11)が高速回転になって負荷トルクが小さいので効率よりも加速応答を優先させる動作となるのがよい。
このような油圧ユニット(10)の運転特性から、上記回転数センサ(16)の検出値が所定値以下の場合には上記励磁電流演算部(3)を動作させ、上記回転数センサ(16)の検出値が所定値よりも大きい場合には上記フィルタ部(8)を動作させる。尚、上述した所定値は、上記チャック機構がチャックしている状態での上記油圧ポンプ(11)の回転数に基いて設定される。
〈励磁電流演算部〉
上記励磁電流演算部(3)は、上述したように上記回転数センサ(16)の検出値が所定値以下の場合に動作する。この励磁電流演算部(3)では、上記誘導モータ(12)の応答性よりもモータ効率を重視した励磁電流が演算される。尚、上記回転数センサ(16)の検出値が所定値よりも大きい場合には、上記励磁電流演算部(3)は動作しない。
この励磁電流演算部(3)には上記吐出圧力センサ(15)の検出値が入力される。この入力値に基いて上記誘導モータ(12)の負荷トルクが演算され、さらに負荷トルクから上記励磁電流値が演算される。この演算では、上記吐出圧力センサ(15)の検出値が大きくなると上記励磁電流値も大きくなり、上記検出値が小さくなると上記励磁電流値も小さくなる。このようにして演算された励磁電流値が励磁電流指令値として上記ベクトル制御部(4)へ出力される。
〈フィルタ部〉
上記フィルタ部(8)は、上記ベクトル制御部(4)から上記インバータ(13)へ出力される周波数指令値にフィルタをかけて該周波数指令値に係る時間変化率を緩やかにする。
このフィルタ部(8)には、上記周波数指令値の他に、上記回転数センサ(16)及び上記吐出圧力センサ(15)の検出値が入力される。このフィルタ部(8)では、上記回転数センサ(16)の検出値が所定値よりも大きい場合、つまり応答優先動作時に上記周波数指令値にフィルタをかける。上記検出値が所定値以下の場合には、このフィルタ動作は行われない。
又、このフィルタ部(8)には、上記吐出圧力センサ(15)の検出値に基いて変動する上記周波数指令値の時間変化率が記憶されている。この時間変化率の基準値として、上記誘導モータ(12)及び上記油圧ポンプ(11)に係る回転部のイナーシャと上記誘導モータ(12)に係る最大電流時のトルクとから定まる回転加速度を用いている。そして、上記フィルタ部(8)では、上記時間変化率の基準値を上記吐出圧力に応じて変化させながら上記周波数指令値を変動させる。
仮に、最大電流時の回転加速度よりも大きな時間変化率で周波数指令値を変動させたとすると、上記誘導モータ(12)が脱調するおそれがある。このため、本実施形態では、上記周波数指令値が、最大電流時の回転加速度よりも大きな時間変化率で変動させないようにしている。
そして、上記吐出圧力が小さくなると、最大電流時の回転加速度で計算した理論どおりの加速になるので、この場合には時間変化率を大きくする(図3の軽負荷時の運転周波数指令を参照。)。一方、上記吐出圧力が大きくなると、負荷が大きくなって脱調が起こり易い状態なるので、この場合には時間変化率を小さくする(図3の重負荷時の運転周波数指令を参照。)。このように、上記誘導モータ(12)を脱調させないようにする。
〈ベクトル制御部〉
上記ベクトル制御部(4)は、上記誘導モータ(12)へ供給される供給電力の運転周波数及び出力電圧を演算するものである。このベクトル制御部(4)には、上述したように、上記励磁電流演算部(3)の励磁電流指令値及び上記トルク演算部(2)のトルク指令値が入力される。
上記励磁電流演算部(3)から励磁電流指令値が入力されると、上記ベクトル制御部(4)では、上記トルク指令値に対応する必要トルクを満たす上記誘導モータ(12)の供給電流の最小値を決定し、この供給電流の最小値に応じた運転周波数指令値及び出力電圧指令値を演算する。具体的に、上記供給電流はトルク電流及び励磁電流のベクトル和であることから、上記励磁電流指令値に基いて、このベクトル和が最小となるようなトルク電流を求めることで、上記供給電流の最小値を決定する。
一方、上記回転数センサ(16)の検出値が所定値よりも大きい場合には、上記励磁電流演算部(3)から励磁電流指令値が入力されない。この場合には、上記トルク指令値に対応する出力トルクを満たす上記誘導モータ(12)の供給電流を適宜に決定し、この決定した供給電流に応じた運転周波数指令値及び出力電圧指令値を演算する。このようにして演算された運転周波数指令値及び出力電圧指令値が上記ベクトル制御部(4)から上記インバータ(13)へ出力される。
−運転動作−
上記油圧ユニット(10)が運転を開始すると、上記誘導モータ(12)を通じて上記油圧ポンプ(11)が駆動する。そして、この油圧ポンプ(11)を介して上記油タンク(14)の作動油が油圧シリンダへ供給されて、該油圧シリンダがチャック機構を動作させる。
ここで、上記チャック機構が対象物をチャックしようとするとき、上記油圧ポンプ(11)が高速状態となり、該油圧ポンプ(11)の回転数が所定値よりも大きくなったことを上記回転数センサ(16)が検知すると、上記制御部(1)が応答優先動作を行う。
この応答優先動作では、上記誘導モータ(12)の電流値ををある固定値(例えば、最大電流)に制御しながらオープンループでインバータ(13)の運転周波数を上げる。このフィルタ部(8)は、上記ベクトル制御部(4)から上記インバータ(13)へ出力される周波数指令値にフィルタをかけて該周波数指令値に係る時間変化率を緩やかにする。これにより、上記応答優先動作での誘導モータ(12)の脱調が抑制され、該誘導モータ(12)の応答性と安定性が向上する。
一方、上記チャック機構が対象物をチャックすると、上記油圧ポンプ(11)が低速状態となり、該油圧ポンプ(11)の回転数が所定値以下になったことを上記回転数センサが検知すると、上記制御部(1)が効率優先動作を行う。
この効率優先動作では、上記吐出圧力センサ(15)の検出値から上記誘導モータ(12)の負荷トルクを求め、この負荷トルクに基いて上記励磁電流演算部(3)で励磁電流指令値が演算される。そして、この励磁電流指令値と上記トルク演算部(2)のトルク指令値とが上記ベクトル制御部(4)に入力される。該ベクトル制御部(4)では、上記誘導モータ(12)の必要トルクに対する供給電流の最小値が決定され、この最小値に応じた運転周波数指令値及び出力電圧指令値が上記インバータ(13)へ出力される。
この制御部(1)の効率優先動作によって、上記インバータ(13)を介して上記誘導モータ(12)に係る供給電力の周波数と電圧が調整されることにより、上記誘導モータ(12)が最小電流で必要トルクを出すことができるようになる。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、上記油圧ユニット(10)の運転状態で変化する上記インバータ(13)の周波数指令値又は上記誘導モータ(12)の回転速度に応じて、上記誘導モータ(12)の制御動作を効率優先動作と応答優先動作とに切り換えることができる。これにより、上記油圧ユニット(10)のモータを誘導モータ(12)で構成した場合でも、上記油圧ユニット(10)の運転効率及び運転応答の両方が低下するような制御動作を避けることができる。
また、本実施形態によれば、上記油圧ポンプ(11)の低速回転時には上記誘導モータ(12)を効率優先動作で制御し、上記油圧ポンプ(11)の高速回転時には上記誘導モータ(12)を応答優先動作で制御する。これにより、上記油圧ユニット(10)の運転特性に応じた好適な動作で上記誘導モータ(12)を制御することができる。
−実施形態の変形例1−
上記実施形態の変形例1では、上記励磁電流演算部(3)の構成が上記実施形態とは異なる。以下、上記実施形態と同じ部分については説明を省略し、相違点についてのみ説明する。
この変形例1の励磁電流演算部(3)には、圧力/電流テーブルが設けられている。この圧力/電流テーブルは、上記誘導モータ(12)への供給電流が最小となるような、上記吐出圧力及び上記励磁電流の相対関係を定めたものである。図2は、その相対関係をグラフ化したものである。図中の破線は、上記インバータ(13)で誘導モータ(12)をV/F制御した場合の従来の励磁電流である。図2からわかるように、従来の励磁電流は上記吐出圧力にかかわらず一定であるのに対して、本発明の励磁電流は上記吐出圧力に応じて最大電流と最小電流との間で変化している。
これにより、上述した固定損失を吐出圧力に応じて変動させることができる。尚、図中の最小電流値は、上記誘導モータ(12)を安定して運転するための最低限の磁束に基いて定められる。図中の最大電流値は、これ以上の励磁電流を流しても磁束が増えない値である。
変形例1の励磁電流演算部(3)では、上記吐出圧力センサ(15)の検出値が入力されると、上記圧力/電流テーブルによって、その検出値に対応する励磁電流値を瞬時に求めることができる。これにより、上記制御部(1)に係る処理速度を速めることができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、上記回転数センサ(16)の検出値に基いて、上記制御部(1)の動作を効率優先動作と応答優先動作とに切り換えていたが、これに限定される必要はなく、例えば、上記インバータ(13)から上記誘導モータ(12)へ出力される運転周波数指令値に基いて、上記制御部(1)の動作を切り換えてもよい。又、上記誘導モータ(12)の回転速度を推定する回転数推定部を設け、この回転数推定部の出力値に基いて、上記制御部(1)の動作を切り換えてもよい。この場合でも、同様の効果を得ることができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、油圧ユニットに関し、特に、油ポンプを駆動する誘導モータの運転制御について有用である。
1 制御部
2 トルク演算部
3 励磁電流演算部
4 ベクトル制御部
5 切換部
10 油圧ユニット
11 油圧ポンプ
12 誘導モータ
13 インバータ
14 油タンク
20 コントローラ

Claims (3)

  1. 油圧ポンプ(11)を駆動する誘導モータ(12)と、
    上記誘導モータ(12)への供給電力を調整するインバータ(13)と、
    上記インバータ(13)の周波数指令値又は上記誘導モータ(12)の回転速度に応じて効率優先動作と応答優先動作とを切り換えながら上記誘導モータ(12)を上記インバータ(13)を介してベクトル制御で電流を制御可能な制御部(1)とを備え、
    上記効率優先動作は、上記油圧ポンプ(11)の吐出圧力又は上記誘導モータ(12)のトルクに応じて上記ベクトル制御に係る励磁電流を強制的に変更しながら上記吐出圧力又は上記トルクに対する上記供給電力の電流値を最小にする動作であり、
    上記応答優先動作は、上記誘導モータ(12)の電流値を固定して制御しながらオープンループで上記インバータ(13)の周波数指令値を上げる動作であり、この動作における上記誘導モータ(12)の脱調を抑制するために、上記誘導モータ(12)及び上記油圧ポンプ(11)に係る回転部のイナーシャと上記誘導モータ(12)に係る最大電流時のトルクとから定まる回転加速度以下の値を上記周波数指令値に係る時間変化率とし、該時間変化率を上記吐出圧力に応じて変更しながら上記周波数指令値を変動させる動作であることを特徴とする油圧ユニット。
  2. 請求項1において、
    上記制御部(1)は、上記インバータ(13)の周波数指令値又は上記誘導モータ(12)の回転速度が所定値以下のときに上記効率優先動作を行い、上記インバータ(13)の周波数指令値又は上記誘導モータ(12)の回転速度が所定値よりも大きいときに上記応答優先動作を行うことを特徴とする油圧ユニット。
  3. 請求項1又は2において、
    上記制御部(1)は、上記供給電力の電流値が最小となる上記吐出圧力及び上記励磁電流の相対関係を予め記憶し、上記効率優先動作時に、上記相対関係に基いて上記吐出圧力から導出した励磁電流値となるように上記励磁電流を強制的に変更することを特徴とする油圧ユニット。
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