JP2001263218A - 液圧回転機 - Google Patents

液圧回転機

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JP2001263218A
JP2001263218A JP2000070350A JP2000070350A JP2001263218A JP 2001263218 A JP2001263218 A JP 2001263218A JP 2000070350 A JP2000070350 A JP 2000070350A JP 2000070350 A JP2000070350 A JP 2000070350A JP 2001263218 A JP2001263218 A JP 2001263218A
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valve plate
casing
cylinder block
drain passage
fitting hole
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JP2000070350A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Takeuchi
祥典 竹内
Kazuyuki Ino
和幸 猪野
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁板の加工時における穴加工の工数を減ら
し、作業性を高めてコストを削減する。 【解決手段】 油圧モータのヘッドケーシング3にはシ
リンダブロック6の端面に摺接する弁板21を設け、こ
の弁板21を中空ピン27,28を用いてヘッドケーシ
ング3に固定する。また、ヘッドケーシング3にはドレ
ン通路24を設け、このドレン通路24の第3通路部2
4Cと中空ピン27の軸方向一側とを互いに連通させ
る。そして、中空ピン27の軸方向他側をシリンダブロ
ック6と弁板21との摺接面間に開口させる。これによ
り、油圧モータの作動時にシリンダ7内から環状空間S
内に漏洩した油液を、シリンダブロック6と弁板21と
の摺接面間から中空ピン27を通じてドレン通路24へ
と導き、外部に排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば斜板式油圧
モータ、斜板式油圧ポンプ、斜軸式油圧モータ、斜軸式
油圧ポンプ等に好適に用いられる液圧回転機に関する。
【0002】
【従来の技術】図9ないし図12に従来技術による液圧
回転機として斜板式油圧モータを例に挙げて説明する。
【0003】図において、1は油圧モータのケーシング
で、該ケーシング1は、筒部2Aと底部2Bとから段付
筒状に形成されたケーシング本体2と、該ケーシング本
体2の開口端を施蓋するヘッドケーシング3とにより構
成されている。
【0004】また、ヘッドケーシング3は、図10、図
11に示すように後述の弁板11が衝合される円形状の
衝合面3Aを有し、該衝合面3A側には、後述する回転
軸5が挿入される有底の軸挿入穴3Bと、各固定ピン1
4が取付けられる有底穴からなる一対のケーシング側ピ
ン嵌合孔3C,3Cとが設けられている。
【0005】さらに、このヘッドケーシング3には、衝
合面3Aに眉形状をなして開口する一対の給排通路4
A,4Bが設けられ、該給排通路4A,4Bは、油圧ポ
ンプ(図示せず)からの油液を後述する弁板11の各給
排ポート11A,11Bを介して各シリンダ7に給排す
るものである。
【0006】5はケーシング1内に回転可能に設けられ
た回転軸、6は該回転軸5と一体に回転するように設け
られたシリンダブロックで、該シリンダブロック6は、
回転軸5の外周側にスプライン結合して取付けられ、そ
の軸方向には複数のシリンダ7(2個のみ図示)が設け
られている。
【0007】8,8,…は一端側がシリンダブロック6
の各シリンダ7内に往復動可能に挿嵌された複数のピス
トン(2個のみ図示)で、該ピストン8の他端側には複
数のシュー9が揺動可能に連結されている。
【0008】10はケーシング本体2に固定して設けら
れた斜板で、該斜板10は、その表面上をシュー9が摺
動することにより、ピストン8をシリンダ7に対してス
トロークさせるものである。
【0009】11はヘッドケーシング3の衝合面3Aに
固定して設けられた弁板で、該弁板11には、給排通路
4Aと常時連通する3個の給排ポート11Aと、給排通
路4Bと常時連通する3個の他の給排ポート11Bとが
穿設されている。また、弁板11の外周側には環状の取
付フランジ11Cが一体形成され、該取付フランジ11
Cには一対の弁板側ピン嵌合孔12,12が穿設されて
いる。
【0010】そして、弁板11は、取付フランジ11C
が後述の固定ピン14によってヘッドケーシング3の衝
合面3Aに取付けられている。また、弁板11は、シリ
ンダブロック6の端面に摺接し、この状態で各給排ポー
ト11A,11Bは各シリンダ7と間欠的に連通してい
る。
【0011】13,13は給排ポート11A,11Bよ
りも径方向の内側に位置して弁板11に穿設された一対
の油液排出用の油穴で、該油穴13は、後述する油溝1
5の連通溝部15C,15Dと対応した位置に開口して
いる。そして、油穴13は、シリンダ7内から回転軸5
とシリンダブロック6との間の環状空間S(図9、図1
0参照)内等に漏洩した油液を油溝15側に導くもので
ある。
【0012】14,14は弁板11をヘッドケーシング
3に対して固定するための弁板固定具となる一対の固定
ピンで、該固定ピン14は、軸方向の一側がケーシング
側ピン嵌合孔3C内に例えば圧入して取付けられてい
る。また、固定ピン14の軸方向の他側は弁板側ピン嵌
合孔12内に挿嵌して取付けられ、これにより弁板11
はヘッドケーシング3に対し廻止め状態で固定されてい
る。
【0013】15はヘッドケーシング3の衝合面3Aに
形成された油液排出用の油溝で、該油溝15は、図11
に示す如く内側の環状溝部15Aと、該環状溝部15A
と同心円状に配置された外側の環状溝部15Bと、該環
状溝部15A,15Bの間を連通する一対の連通溝部1
5C,15Dとにより構成されている。
【0014】16はヘッドケーシング3に設けられた油
液排出用のドレン通路で、該ドレン通路16は、ヘッド
ケーシング3の内部を軸方向に延び、一端側が外部に開
口して他端側が油溝15の連通溝部15D内に開口した
第1通路部16Aと、ヘッドケーシング3の内部を斜め
に傾斜して延び、一端側が該第1通路部16Aの途中に
連通して他端側が軸挿入穴3B内に開口した第2通路部
16Bとにより構成されている。そして、ドレン通路1
6は、第1通路部16Aが外部の作動油タンク(図示せ
ず)側に接続され、ケーシング1内に溜った油液をこの
作動油タンク側に排出するものである。
【0015】このように構成された従来技術による油圧
モータは、油圧ポンプ(図示せず)からの圧油が給排通
路4A,4B、弁板11の給排ポート11A,11Bを
通じて各シリンダ7内に順次供給されることにより、ピ
ストン8から各シュー9を介した斜板10への押圧力が
発生する。そして、この押圧力により各シュー9は斜板
10上を周方向に沿って滑動し、シリンダブロック6と
一体となった回転軸5に回転力を与え、これをモータ出
力として取出す。
【0016】また、この油圧モータの作動時には、シリ
ンダ7内に給排される油液の一部が、シリンダブロック
6と弁板11との摺接面間等から、回転軸5とシリンダ
ブロック6との間の環状空間S内、ヘッドケーシング3
の軸挿入穴3B内等に漏洩する。そして、この環状空間
S内に漏洩した油液は、油穴13、油溝15を通じてド
レン通路16から作動油タンクへと排出される。また、
軸挿入穴3B内に漏洩した油液についてもドレン通路1
6を通じて作動油タンクへと排出される。
【0017】そして、油圧モータの作動時には、前述の
如く環状空間S内等に漏洩した油液を外部に排出するこ
とにより、ケーシング1内の油液の圧力が上昇するのを
抑えている。これによりシリンダブロック6と弁板11
との摺接面に対し、両者を互いに開離させる方向に大き
な圧力が作用するのを防止し、シリンダブロック6と弁
板11との接触面圧を適切な大きさに保ち、安定したモ
ータ性能を確保するようにしている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による油圧モータでは、弁板11には2個の弁板
側ピン嵌合孔12と、2個の油穴13を別個に設ける構
成としているため、これら各弁板側ピン嵌合孔12、各
油穴13によって弁板11の加工時における穴加工の工
数が増え、全体の作業性が低下してコストが高くつくと
いう問題がある。
【0019】また、弁板11の外周側には取付フランジ
11Cを一体形成しているため、弁板11は取付フラン
ジ部11Cの分だけ径方向に大型化して形成する必要が
あり、材料コスト等が高くつくという問題がある。
【0020】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明の目的は、弁板の加工時における
穴加工の工数を減らし、全体の作業性を高めてコストを
削減できると共に、弁板を径方向に小型化して形成でき
るようにした液圧回転機を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明による液圧回転機は、ケーシングと、該
ケーシング内に回転可能に設けられピストンが往復動可
能に挿嵌される複数のシリンダを有したシリンダブロッ
クと、該シリンダブロックの端面に摺接して前記ケーシ
ングに設けられ前記各シリンダと連通する給排ポートを
有した弁板と、該弁板を前記ケーシングに対して固定す
る弁板固定具と、前記ケーシングに設けられ前記ケーシ
ング内に溜った油液を外部に排出するドレン通路とを備
えている。
【0022】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記弁板固定具は、軸方向の一側が前記ケーシ
ングに取付けられて前記ドレン通路と連通し軸方向の他
側が前記弁板に取付けられて前記シリンダブロックと弁
板との摺接面間に開口する中空ピンにより構成したこと
にある。
【0023】このように構成したことにより、弁板を中
空ピンを用いてケーシングに対し廻止めした状態で固定
することができる。また、この中空ピンは、軸方向の一
側がドレン通路と連通し、軸方向の他側がシリンダブロ
ックと弁板との摺接面間に開口しているため、液圧回転
機の作動時に、シリンダブロックのシリンダ内に給排さ
れた圧油の一部が弁板とシリンダブロックとの摺接面間
に漏洩したときには、この油液を中空ピンを通じてドレ
ン通路から外部に排出することができる。
【0024】また、請求項2の発明は、ケーシングには
ドレン通路と連通し中空ピンが嵌合されるケーシング側
ピン嵌合孔を穿設し、弁板には該ケーシング側ピン嵌合
孔と軸方向で対向する位置に前記中空ピンが嵌合する弁
板側ピン嵌合孔を穿設する構成としている。これによ
り、中空ピンの軸方向両側をケーシング側ピン嵌合孔
内、弁板側ピン嵌合孔内にそれぞれ嵌合した状態で安定
して取付けることができる。
【0025】また、請求項3の発明は、弁板側ピン嵌合
孔は給排ポートよりも径方向内側に位置して弁板の板厚
方向に延びる貫通孔により構成している。これにより、
弁板側ピン嵌合孔を給排ポートよりも径方向外側に配置
した場合と比較して、弁板を径方向に小型化して形成す
ることができる。
【0026】さらに、請求項4の発明は、ケーシングに
は、弁板が衝合される衝合面側に該弁板をケーシングに
対して径方向で位置決めする位置決め部を設ける構成と
している。これにより、弁板は位置決め部によりケーシ
ングの衝合面に対し径方向で位置決めされるから、弁板
を中空ピンと位置決め部を用いてケーシングに対し廻止
め状態でより安定して固定することができる。
【0027】一方、請求項5の発明は、弁板はシリンダ
ブロックよりも小さな外径をもって形成し、位置決め部
は前記弁板の板厚よりも浅い凹部としてケーシングの衝
合面側に形成され前記弁板の外周側に嵌合する嵌合凹部
により構成している。
【0028】この場合、弁板の外周側をケーシングの衝
合面に設けた嵌合凹部に嵌合させることができ、弁板を
ケーシングに対し径方向で安定して位置決めすることが
できる。また、嵌合凹部は弁板の板厚よりも浅く形成し
たので、弁板の表面をケーシングの衝合面から突出させ
ることができ、これにより弁板をシリンダブロックより
も小さな外径をもって形成した場合でも、シリンダブロ
ックとケーシングの衝合面とが干渉するのを防止でき
る。
【0029】また、請求項6の発明のように、位置決め
部を、弁板の板厚よりも小なる突出寸法をもってケーシ
ングの衝合面側に形成され前記弁板の内周側に嵌合する
嵌合突部により構成した場合でも、嵌合突部により弁板
をケーシングに対し径方向で安定して位置決めすること
ができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
油圧モータを添付図面に従って詳細に説明する。なお、
本実施の形態では、前述した従来技術と同一の構成要素
に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0031】ここで、図1ないし図5は本発明の第1の
実施の形態を示し、21はヘッドケーシング3の衝合面
3Aに固定して設けられた本実施の形態に用いる弁板
で、該弁板21は、前述した従来技術による弁板11と
ほぼ同様に構成され、3個の給排ポート21Aと3個の
他の給排ポート21Bとを有している。
【0032】しかし、弁板21は、従来技術で述べた取
付フランジ11Cが廃止され、これにより弁板21は従
来技術による弁板11よりも小さな外径をもって形成さ
れている。そして、この弁板21には、給排ポート21
A,21Bよりも径方向内側に位置して一対の弁板側ピ
ン嵌合孔22,22が穿設され、該弁板側ピン嵌合孔2
2は、後述のケーシング側ピン嵌合孔25,26と軸方
向で対向した位置で弁板21の板厚方向に延びる貫通孔
として形成されるものである。
【0033】23はヘッドケーシング3の衝合面3Aに
形成された油液排出用の油溝で、該油溝23について
も、従来技術で述べた油溝15とほぼ同様に、内側の環
状溝部23A、外側の環状溝部23Bおよび一対の連通
溝部23C,23Dにより構成されている。
【0034】24はヘッドケーシング3に設けられた本
実施の形態に用いるドレン通路で、該ドレン通路24
は、従来技術によるドレン通路16とほぼ同様に、ヘッ
ドケーシング3の内部を軸方向に延び、一端側が外部に
開口し他端側が油溝23の連通溝部23D内に開口した
第1通路部24Aと、ヘッドケーシング3の内部を斜め
に傾斜して延び、一端側が該第1通路部24Aの途中に
連通し他端側が軸挿入穴3B内に開口した第2通路部2
4Bとを有している。
【0035】しかし、ドレン通路24は、第1通路部2
4Aよりも径方向の内側に位置してヘッドケーシング3
の内部を軸方向に延びる第3通路部24Cを有している
点で、従来技術のものとは異なっている。そして、この
第3通路部24Cは、一端側が第2通路部24Bと連通
し、他端側は後述のケーシング側ピン嵌合孔25と連通
して油溝23の連通溝部23D内に開口している。
【0036】25,26は従来技術で述べたケーシング
側ピン嵌合孔3Cに替えてヘッドケーシング3に設けら
れた一対のケーシング側ピン嵌合孔で、該ケーシング側
ピン嵌合孔25,26のうち一方のケーシング側ピン嵌
合孔25は、ドレン通路24の第3通路部24C他端側
(開口端側)に拡径して形成され、油溝23の環状溝部
23Aと連通溝部23Dとの境界部に開口している。ま
た、他方のケーシング側ピン嵌合孔26は、油溝23の
環状溝部23Aと連通溝部23Cとの境界部に開口する
有底穴として形成されている。
【0037】27は従来技術による固定ピン14に替え
て、ヘッドケーシング3と弁板21との間に設けられた
弁板固定具としての中空ピンで、該中空ピン27は、軸
方向の一側がケーシング側ピン嵌合孔25内に圧入して
取付けられ、ドレン通路24の第3通路部24Cと連通
している。また、中空ピン27の軸方向の他側は弁板側
ピン嵌合孔22内に挿嵌して取付けられ、シリンダブロ
ック6と弁板21との摺接面間に開口している。
【0038】このため、中空ピン27は、弁板21をヘ
ッドケーシング3に対し廻止め状態で固定するための固
定ピンとしての機能を有すると共に、回転軸5とシリン
ダブロック6との間の環状空間S内の油液を、ヘッドケ
ーシング3と弁板21との摺接面間からドレン通路24
の第3通路部24Cへと導くための油穴としての機能も
有するものである。なお、弁板側ピン嵌合孔22はケー
シング側ピン嵌合孔25よりも、例えば10〜50μm
程度大径に形成され、中空ピン27は弁板側ピン嵌合孔
22内に微小な隙間をもって嵌合される。
【0039】28はヘッドケーシング3と弁板21との
間に設けられた他の中空ピンで、該中空ピン28は、軸
方向の一側がケーシング側ピン嵌合孔26内に圧入して
取付けられ、軸方向の他側は弁板側ピン嵌合孔22内に
挿嵌して取付けられている。そして、中空ピン28は、
中空ピン27と一緒に弁板21をヘッドケーシング3に
廻止め状態で固定する固定ピンを構成している。なお、
中空ピン27,28は同一のものを用いることができ
る。
【0040】本実施の形態による油圧モータは上述の如
き構成を有するもので、その基本的作動については、従
来技術によるものと格別差異はない。
【0041】然るに、本実施の形態では、弁板側ピン嵌
合孔22とケーシング側ピン嵌合孔25にそれぞれ中空
ピン27,28を嵌合して取付けると共に、中空ピン2
7,28のうち一方の中空ピン27は、軸方向の一側を
ドレン通路24の第3通路部24Cと連通させ、軸方向
の他側をヘッドケーシング3と弁板21との摺接面間に
開口させる構成としている。
【0042】このため、2つの中空ピン27,28によ
り弁板21をヘッドケーシング3に対し廻止め状態で安
定して固定することができると共に、油圧モータの作動
時にシリンダ7内から環状空間S内に漏洩した油液を、
ヘッドケーシング3と弁板21との摺接面間から中空ピ
ン27を通じてドレン通路24側に導き、作動油タンク
へと円滑に排出することができる。
【0043】かくして、本実施の形態では、中空ピン2
7を用いることにより従来技術で述べた油穴13を不要
にできると共に、弁板21には中空ピン27,28を取
付けるための2個の弁板側ピン嵌合孔22を設けるだけ
でよく、弁板21の加工時における穴加工の工数を減ら
して全体の作業性を高め、コストを削減することができ
る。
【0044】また、本実施の形態では、弁板側ピン嵌合
孔22を給排ポート21A,21Bよりも径方向内側に
配置する構成としたので、弁板21には従来技術で述べ
た取付フランジ11Cを廃止でき、これにより弁板21
の径方向寸法を小さくでき、弁板21を小型化して材料
コストを減らすことができると共に、油圧モータ全体の
軽量化等を図ることができる。
【0045】次に、図6、図7は本発明の第2の実施の
形態を示し、本実施の形態の特徴は、ヘッドケーシング
の衝合面には弁板の外周側に嵌合する嵌合凹部を設け、
該嵌合凹部により弁板をヘッドケーシングに対して径方
向に位置決めする構成としたことにある。
【0046】図中、31は本実施の形態に用いる弁板
で、該弁板31は、第1の実施の形態による弁板21と
同様に構成され、給排ポート(図示せず)を有している
ものの、この弁板31には、後述するケーシング側ピン
嵌合孔35と対応した位置に1個の弁板側ピン嵌合孔3
2のみが穿設されている。
【0047】33はヘッドケーシング3に設けられた油
液排出用の油溝で、該油溝33は、第1の実施の形態で
述べた油溝23と同様に、内側,外側の環状溝部33
A,33Bおよび連通溝部33C,33Dによって構成
されている。
【0048】34はヘッドケーシング3に設けられた油
液排出用のドレン通路で、該ドレン通路34は、第1の
実施の形態で述べたドレン通路24と同様に、第1通路
部34A、第2通路部34Bおよび第3通路部34Cに
よって構成され、第3通路部34Cは、ケーシング1内
に開口する開口端側がケーシング側ピン嵌合孔35と連
通している。
【0049】36はヘッドケーシング3と弁板31との
間に設けられた弁板固定具としての中空ピンで、該中空
ピン36についても、第1の実施の形態で述べた中空ピ
ン27と同様に、軸方向の一側がケーシング側ピン嵌合
孔35内に圧入して取付けられ、軸方向の他側は弁板側
ピン嵌合孔32内に挿嵌して取付けられている。
【0050】37はヘッドケーシング3の衝合面3Aに
形成された位置決め部としての嵌合凹部で、該嵌合凹部
37は、軸挿入穴3Bの周囲に位置して該軸挿入穴3B
と同心円状をなし、弁板31の板厚よりも浅い円形の凹
部として形成されている。そして、嵌合凹部37内に
は、弁板31の外周側が嵌合することにより、弁板31
はヘッドケーシング3に対して径方向に位置決めされる
ものである。
【0051】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、第1の実施の形態とほぼ同様の作用効果を得
ることができる。特に、本実施の形態では、嵌合凹部3
7により弁板31をヘッドケーシング3に対し径方向に
位置決めできるため、中空ピン36と嵌合凹部37によ
り弁板31をヘッドケーシング3に廻止め状態でより安
定して固定することができる。
【0052】これにより、弁板31には1個の弁板側ピ
ン嵌合孔32のみを穿設するだけでよく、弁板31の穴
加工の工数を減らして、加工コスト等をさらに削減する
ことができる。また、嵌合凹部37を弁板31の板厚よ
りも浅く形成したので、弁板31の表面をヘッドケーシ
ング3の衝合面3Aから突出させることができ、ヘッド
ケーシング3の衝合面3Aとシリンダブロック6とが干
渉するのを防止できる。
【0053】次に、図8は本発明の第3の実施の形態を
示し、本実施の形態の特徴は、ヘッドケーシングの衝合
面側には、弁板の内周側に嵌合して弁板を径方向に位置
決めする嵌合突部を設ける構成としたことにある。
【0054】図中、41は本実施の形態に用いる弁板
で、該弁板41は、第2の実施の形態による弁板31と
ほぼ同様に構成され、給排ポート(図示せず)および1
個の弁板側ピン嵌合孔42を有しているものの、弁板4
1の内周側には環状の切欠凹部41Aが設けられてい
る。
【0055】43はヘッドケーシング3に設けられた油
液排出用の油溝で、該油溝43についても、第1の実施
の形態で述べた油溝23と同様に、内側の環状溝部43
A、、連通溝部43B,43C等によって構成されてい
る。
【0056】44はヘッドケーシング3に設けられた油
液排出用のドレン通路で、該ドレン通路は、第1の実施
の形態で述べたドレン通路24と同様に、第1通路部4
4A、第2通路部44Bおよび第3通路部44Cによっ
て構成され、第3通路部44Cは、開口端側がケーシン
グ側ピン嵌合孔45と連通している。
【0057】46はヘッドケーシング3と弁板41との
間に設けられた弁板固定具としての中空ピンで、該中空
ピン46についても、軸方向の一側がケーシング側ピン
嵌合孔45内に圧入して取付けられ、軸方向の他側は弁
板側ピン嵌合孔42内に挿嵌して取付けられている。
【0058】47はヘッドケーシング3の衝合面3Aに
形成された位置決め部としての嵌合突部で、該嵌合突部
47は、軸挿入穴3Bの周囲に位置して該軸挿入穴3B
と同心円状をなし、弁板41の板厚よりも小なる突出寸
法をもった環状突起として形成されている。そして、嵌
合突部47は、弁板41の切欠凹部41A内に嵌合する
ことにより、弁板41はヘッドケーシング3に対して径
方向に位置決めされるものである。
【0059】かくして、このように構成される本実施の
形態でも、前記第2の実施の形態とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。
【0060】なお、各実施の形態では、弁板21には、
給排通路4Aと対応した位置に3個の給排ポート21A
を設けると共に、給排通路4Bと対応した位置に3個の
他の給排ポート21Bを設ける場合を例に挙げて説明し
たが、これに替えて、弁板21には、給排通路4Aと対
応した位置に眉形状をなす連続した1個の給排ポートを
設けると共に、給排通路4Bと対応した位置に眉形状を
なす連続した1個の他の給排ポートを設ける構成として
もよい。
【0061】また、各実施の形態では、中空ピンの一端
側をケーシング側ピン嵌合孔内に圧入して取付ける場合
を例に挙げて説明したが、これに替えて中空ピンの一端
側をケーシング側ピン嵌合孔内に螺着して取付ける構成
としてもよい。
【0062】また、各実施の形態では、中空ピンを円柱
状のパイプ材を用いて形成する場合を例に挙げて説明し
たが、これに替えて、例えば弾性を有する板材を円筒状
に丸めて形成されるスプリングピン等を用いて中空ピン
を構成してもよい。
【0063】さらに、各実施の形態では、液圧回転機と
して、ピストンをシリンダブロックに対して軸方向に往
復動させてなるアキシャルピストン型の油圧モータを用
いる場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限る
ことなく、例えばピストンをシリンダブロックの径方向
に往復動させてなるラジアルピストン型の油圧モータに
よって液圧回転機を構成してもよい。
【0064】さらに、各実施の形態では、液圧回転機と
して油圧モータを例に挙げて説明したが、本発明はこれ
に限らず、例えば、斜板式油圧ポンプ、斜軸式油圧モー
タ、斜軸式油圧ポンプ等の他の液圧回転機にも幅広く適
用できるものである。
【0065】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1の発明によ
れば、ケーシングと弁板との間には弁板固定具となる中
空ピンを取付け、該中空ピンは、軸方向の一側をケーシ
ングに設けたドレン通路と連通させ、軸方向の他側をシ
リンダブロックと弁板との摺接面間に開口させる構成と
したので、中空ピンは、弁板をケーシングに固定するた
めの固定ピンとケーシング内の油液をドレン通路内に導
くための油穴とを兼用することができる。
【0066】これにより、弁板には、従来技術で述べた
油穴を廃止でき、弁板の加工時における穴加工の工数を
減らして全体の作業性を高め、コストを削減することが
できる。また、弁板の外周側には従来技術で述べたよう
な取付フランジを設ける必要がなくなり、これにより弁
板を径方向に小型化して形成でき、液圧回転機全体の軽
量化等を図ることができる。
【0067】また、請求項2の発明は、ケーシングには
ドレン通路と連通するケーシング側ピン嵌合孔を穿設
し、弁板には弁板側ピン嵌合孔を穿設する構成としたの
で、中空ピンをケーシング側ピン嵌合孔内、弁板側ピン
嵌合孔内に嵌合することにより、中空ピンをケーシング
と弁板との間に簡単に取付けることができる。
【0068】また、請求項3の発明は、弁板側ピン嵌合
孔を給排ポートよりも径方向内側に位置して弁板の板厚
方向に延びる貫通孔により構成したので、弁板側ピン嵌
合孔を給排ポートよりも径方向外側に配置した場合と比
較して、弁板を径方向に小型化して形成することができ
る。
【0069】さらに、請求項4の発明は、ケーシングに
は、弁板をケーシングに対して径方向で位置決めする位
置決め部を設ける構成とたので、弁板を中空ピンと位置
決め部を用いてケーシングに対しより安定して固定でき
る。また、弁板には中空ピンを取付けるためのピン嵌合
孔を1個設けるだけでよく、弁板の穴加工の工数を減ら
して、加工コスト等をさらに削減することができる。
【0070】一方、請求項5の発明は、弁板をシリンダ
ブロックよりも小さな外径をもって形成すると共に、位
置決め部は弁板の板厚よりも浅く形成され弁板の外周側
に嵌合する嵌合凹部により構成したので、弁板の外周側
を嵌合凹部に嵌合させることができ、弁板をケーシング
に対し径方向で安定して位置決めすることができる。ま
た、弁板の表面をケーシングの衝合面から突出させるこ
とができ、シリンダブロックとケーシングの衝合面とが
干渉するのを防止できる。
【0071】また、請求項6の発明のように、位置決め
部を弁板の内周側に嵌合する嵌合凹部により構成した場
合でも、請求項5の発明と同様に弁板をケーシングに対
し径方向で安定して位置決めすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による油圧モータを
示す縦断面図である。
【図2】図1中の弁板、ドレン通路および中空ピン等を
拡大して示す部分拡大断面図である。
【図3】ヘッドケーシング、弁板および中空ピン等を図
1中の矢示III −III 方向からみた断面図である。
【図4】図1中のヘッドケーシングを単体で示す正面図
である。
【図5】図1中の弁板を単体で示す正面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態による油圧モータの
弁板、ドレン通路、中空ピンおよび嵌合凹部等を図2と
同様位置からみた部分拡大断面図である。
【図7】ヘッドケーシング、弁板、中空ピンおよび嵌合
凹部等を図3と同様位置からみた断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態による油圧モータの
弁板、ドレン通路、中空ピンおよび嵌合突部等を図2と
同様位置からみた部分拡大断面図である。
【図9】従来技術による油圧モータを示す縦断面図であ
る。
【図10】図9中の弁板、ドレン通路等を拡大して示す
部分拡大断面図である。
【図11】図9中のヘッドケーシングを単体で示す正面
図である。
【図12】図9中の弁板を単体で示す正面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 5 回転軸 6 シリンダブロック 7 シリンダ 8 ピストン 21,31,41 弁板 21A,21B 給排ポート 22,32,42 弁板側ピン嵌合孔 24,34,44 ドレン通路 25,26,35,45 ケーシング側ピン嵌合孔 27,36,46 中空ピン(弁板固定具) 37 嵌合凹部(位置決め部) 47 嵌合突部(位置決め部)
フロントページの続き Fターム(参考) 3H070 AA01 BB04 BB06 CC31 CC32 CC34 DD44 DD73 DD76 3H071 AA03 BB01 CC31 CC32 CC33 DD12 DD13 DD89 3H084 AA08 AA16 AA45 BB23 BB24 BB26 BB27 CC02 CC40 CC58 CC70

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、該ケーシング内に回転可
    能に設けられピストンが往復動可能に挿嵌される複数の
    シリンダを有したシリンダブロックと、該シリンダブロ
    ックの端面に摺接して前記ケーシングに設けられ前記各
    シリンダと連通する給排ポートを有した弁板と、該弁板
    を前記ケーシングに対して固定する弁板固定具と、前記
    ケーシングに設けられ前記ケーシング内に溜った油液を
    外部に排出するドレン通路とを備えてなる液圧回転機に
    おいて、 前記弁板固定具は、軸方向の一側が前記ケーシングに取
    付けられて前記ドレン通路と連通し軸方向の他側が前記
    弁板に取付けられて前記シリンダブロックと弁板との摺
    接面間に開口する中空ピンにより構成したことを特徴と
    する液圧回転機。
  2. 【請求項2】 前記ケーシングには前記ドレン通路と連
    通し前記中空ピンが嵌合されるケーシング側ピン嵌合孔
    を穿設し、前記弁板には該ケーシング側ピン嵌合孔と軸
    方向で対向する位置に前記中空ピンが嵌合する弁板側ピ
    ン嵌合孔を穿設してなる請求項1に記載の液圧回転機。
  3. 【請求項3】 前記弁板側ピン嵌合孔は前記給排ポート
    よりも径方向内側に位置して前記弁板の板厚方向に延び
    る貫通孔により構成してなる請求項2に記載の液圧回転
    機。
  4. 【請求項4】 前記ケーシングには、前記弁板が衝合さ
    れる衝合面側に該弁板をケーシングに対して径方向で位
    置決めする位置決め部を設けてなる請求項1,2または
    3に記載の液圧回転機。
  5. 【請求項5】 前記弁板は前記シリンダブロックよりも
    小さな外径をもって形成し、前記位置決め部は前記弁板
    の板厚よりも浅い凹部として前記ケーシングの衝合面側
    に形成され前記弁板の外周側に嵌合する嵌合凹部により
    構成してなる請求項4に記載の液圧回転機。
  6. 【請求項6】 前記位置決め部は前記弁板の板厚よりも
    小なる突出寸法をもって前記ケーシングの衝合面側に形
    成され前記弁板の内周側に嵌合する嵌合突部により構成
    してなる請求項4に記載の液圧回転機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7708531B2 (en) 2003-09-09 2010-05-04 Kanzaki Kokyukoki Mfg. Co., Ltd. Axial piston device
CN102713285A (zh) * 2009-10-27 2012-10-03 日立建机株式会社 轴向活塞型液压旋转机械

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7708531B2 (en) 2003-09-09 2010-05-04 Kanzaki Kokyukoki Mfg. Co., Ltd. Axial piston device
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