JPH11257110A - 内燃機関の圧縮比切換装置 - Google Patents

内燃機関の圧縮比切換装置

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JPH11257110A
JPH11257110A JP6128898A JP6128898A JPH11257110A JP H11257110 A JPH11257110 A JP H11257110A JP 6128898 A JP6128898 A JP 6128898A JP 6128898 A JP6128898 A JP 6128898A JP H11257110 A JPH11257110 A JP H11257110A
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JP
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lock pin
eccentric bearing
compression ratio
space
passage
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Application number
JP6128898A
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English (en)
Inventor
Takao Naruoka
孝夫 成岡
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
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  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロックピンの移動空間の気液の移動をスムー
ズにして、ノッキングを起こす恐れのない内燃機関の圧
縮比切換装置を提供する。 【解決手段】 内燃機関のクランクシャフト10のクラン
クピン6とコンロッドの大端部15との接続部に設けられ
る圧縮比切換装置30が、係合孔14の設けられた偏心ベア
リング4と、クランクピン内に設けられ、スプリング2
が内装されたスプリング室16B と油室16A とからなる筒
状の空間16と、この空間16内に摺動自在に内装されたロ
ックピン1とから構成されるものにおいて、スプリング
室16A を呼吸通路8によってクランク室に連通すると共
に、偏心ベアリング4の内周面に、ロックピン1が係合
孔14に係合している状態で、係合孔14とこれと反対側の
ロックピンの端部との間を連通する結合通路9を設け
る。この結果、ロックピン1の移動時の空気の流れがス
ムーズになり、ロックピン1の移動速度が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の圧縮比切
換装置に関し、特に、内燃機関の運転中に圧縮比を切り
換える際のロックピンの動作がスムーズに行われるよう
に改良した内燃機関の圧縮比切換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内燃機関の圧縮比を高めに設定
すると、熱効率の上昇に伴う燃費等の改善が可能となる
が、反面、機関の高回転域や高負荷域においてノッキン
グが発生し易くなる問題点がある。そこで、機関の運転
中に圧縮比を切り換えるようにした内燃機関が提案され
ている。
【0003】従来、内燃機関の圧縮比を切り換える方式
としては、ピストンのストロークを変化させてシリンダ
内の圧縮比を調整する方式が知られている。例えば、実
開平3−13438号公報に記載の考案には、外径部と
内径部とが偏心させられており、内径部の回転中心線を
通り、かつ内径部の回転中心線と外径部の回転中心線と
を結ぶ線に直交する向きに1個の係合孔を有する偏心メ
タルをコンロッドの大端部とクランクピンとの間にはめ
込み、クランクピンの直径方向に移動し、一端が常時突
出するロックピンをクランクピンの内部に設け、低油圧
時には偏心メタルの最大肉厚部がピストン側に位置した
時にロックピンが係合孔に係合し、高油圧時には偏心メ
タルの最小肉厚部がピストン側に位置した時にロックピ
ンが係合孔に係合するような油圧機構を与えた内燃機関
の圧縮比切換装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実開平
3−13438号公報に記載の内燃機関の圧縮比切換装
置では、圧縮比を高圧縮比側から低圧縮比側に切り換え
る際に、内燃機関がノッキングを起こす問題がある。従
来のロックピンを油圧で移動させる油圧機構では、ロッ
クピンの移動空間の気液の流れがスムーズでないため
に、油圧の変化によるロックピンの切換速度が遅くな
り、これが原因でノッキングが発生する。
【0005】そこで、本発明は、実開平3−13438
号公報に開示の内燃機関の圧縮比切換装置において、ロ
ックピンの移動空間の気液の移動をスムーズにさせるこ
とにより、圧縮比を切り換える際に、内燃機関がノッキ
ングを起こす恐れのない内燃機関の圧縮比切換装置を提
供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明は、内燃機関のクランクシャフトのクランクピンとコ
ンロッドの大端部との接続部に設けられる圧縮比切換装
置であって、コンロッドとクランクピンとの間に介装さ
れる偏心ベアリングと、偏心ベアリングの線対称軸に垂
直で、かつ、クランクピンの直径方向と一致する向き
に、偏心ベアリングに穿設された1個の係合孔と、クラ
ンクピン内に設けられ、軸線が断面内でクランクピンの
直径方向にある筒状の空間と、この空間の両端部をクラ
ンクピンの外部にそれぞれ連通するガイド孔とからなる
ロックピン収容空間と、ロックピン収容空間内に設けら
れ、両ガイド孔間に掛け渡されたロッド部と筒状の空間
を二分する仕切壁とを備え、二分された一方の空間内に
収容されたスプリングにより、ロッド部の一端部がクラ
ンクピンの外径部から外に常時突出するロックピンと、
二分された他方の空間内に油圧を導入する制御用油路
と、スプリングが収容された側の空間をクランクシャフ
トの外部の空間に連通する呼吸通路と、偏心ベアリング
の内径部を窪ませて設けられ、一端は係合孔に接続し、
他端は、ロックピンの一端部が係合孔に係合した状態
で、反対側のガイド孔に重なる位置まで延長された結合
通路とを備え、油圧が低い時には偏心ベアリングの最小
肉厚部がピストン側に位置した時に係合孔にロックピン
の一端部が係合し、油圧が高い時には偏心ベアリングの
最大肉厚部がピストン側に位置した時に係合孔にロック
ピンの他端部が係合するようにしたことを特徴としてい
る。
【0007】この結合通路は呼吸通路に連通されていて
も良い。本発明の内燃機関の圧縮比切換装置によれば、
油圧が低くなって圧縮比が高圧縮比側から低圧縮比側に
切り換えられる際に、スプリングが収納された空間には
呼吸通路から空気が流入し、一端が係合孔に係合してい
るロックピンの他端と偏心ベアリングの内径部との間の
空気は結合通路側に流出する。逆に、油圧が高くなって
圧縮比が低圧縮比側から高圧縮比側に切り換えられる際
に、スプリングが収納された空間の空気は呼吸通路から
外部に流出し、他端が係合孔に係合しているロックピン
の一端と偏心ベアリングの内径部との間には空気が結合
通路から流入する。この結果、ロックピンの移動がスム
ーズになり、油圧の変化によるロックピンの切換速度が
遅くらず、ノッキングの発生が抑えられる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下添付図面を用いて本発明の実
施形態を具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。図
1は本発明の一実施例の内燃機関の圧縮比切換装置30
の全体構成を示すものである。図1は、クランクジャー
ナル11、クランクアーム12、及びクランクピン6か
らなるクランクシャフト10の一部を示しており、クラ
ンクピン6にはピストン13を小端部に備えたコンロッ
ド5の大端部15が接続している。この実施例の圧縮比
切換装置30は、クランクピン6とコンロッドの大端部
15との接続部に介装される偏心ベアリング4を180
°回転させることによって、クランクピン6からピスト
ン13の頂面までの距離を変更して圧縮比を変更する構
成を備えているものである。
【0009】クランクピン6の内部には円筒状の空間1
6が設けられており、この円筒状の空間16の中に、偏
心ベアリング4をクランクピン6にロックするためのロ
ックピン1が設けられている。そして、円筒状の空間1
6にはこのロックピン1を駆動するための油圧を与える
制御用油路7と、ロックピン1の移動時の空気の流れを
スムーズにするための呼吸通路8とが設けられている。
また、偏心ベアリング4の内周面の一部には、ロックピ
ン1の移動時の空気の流れをスムーズにするための結合
通路9が設けられている。制御用油路7には油圧切換弁
20が接続されており、この油圧切換弁20の切り換え
により、低油圧、或いは高油圧の作動油が制御用油路7
を通じて円筒状の空間16に供給される。この作動油に
より前述のロックピン1が動作する。
【0010】図2(a) ,(b) は図1の圧縮比切換装置3
0の低油圧時の状態を示すものであり、(a) がクランク
ピン6に直交する方向の部分断面図、(b) が(a) のA−
A線における部分断面図である。偏心ベアリング4は、
コンロッドの大端部15に回転自在に嵌合される外径部
41に対して、クランクピン6に回転自在に嵌合される
内径部42が偏心しているものである。また、この偏心
ベアリング4には1個の係合孔14が設けられている。
この係合孔14は、例えば、クランクピン6の回転中心
線に垂直にコンロッドの大端部15を二分する断面を考
えた時に、偏心ベアリング4の内径部42の回転中心、
即ちクランクピン6の回転中心、を通り、かつ、内径部
42の回転中心と外径部41の回転中心とを結ぶ線に直
交する向きに、偏心ベアリング4に穿設された貫通孔で
ある。
【0011】一方、クランクシャフト6の内部にその直
径方向に設けられた円筒状の空間16の中には、中央部
に大径部1Aを備えたロックピン1が挿入されている。
大径部1Aは円筒状の空間16内を二分する仕切壁であ
り、空間16内を液密に摺動するピストン状のものであ
る。また、ロックピン1はこの大径部1Aの両端に突設
されたロッド部を有するもので、大径部1Aからロッド
部の両端部までの長さはこの実施例では同じになってい
る。そして、ロックピン1の両端部は、円筒状の空間1
6の両端部に嵌め込まれたロックピンガイド3のガイド
孔23に摺動自在に保持されている。また、ロックピン
1の大径部1Aによって仕切られた一方の空間16Aに
は制御用油路7が接続しており、他方の空間16Bの中
にはスプリング2が内装されている。従って、以後、制
御用油路7が接続する空間16Aを油室16A、スプリ
ング2が内装された空間16Bをスプリング室16Bと
記す。なお、この実施例では、スプリング室16Bは、
呼吸通路8によってクランク室に連通されている。
【0012】油圧切換弁20から制御用油路7を通じて
油室16Aに印加される油圧が低い時には、図2(a) に
示すように、スプリング2の付勢力によってスプリング
室16Bが拡大した状態にある。この結果、油室16A
側のロックピン1の先端部がクランクピン6から突出し
て、その先端部が偏心ベアリング4に設けられた係合孔
14に係合する。従って、油圧が低い時には偏心ベアリ
ング4の肉厚の薄い方がコンロッド5のピストン側に位
置することになり、圧縮比が低くなる。
【0013】偏心ベアリング4の内周部42に設けられ
た結合通路9は、図3に示すような構成をしている。即
ち、結合通路9は偏心ベアリング4の内径部42を円周
方向に窪ませて設けた溝である。この結合通路9の一端
は係合孔14に接続しており、他端はこの接続点から約
180°延長された点である。この結合通路9の他端の
位置は、図2(a) に示すように、ロックピン1の一端部
が係合孔14に係合した状態で、反対側のロックピンガ
イド3のガイド孔23に重なる位置である。
【0014】以上のように構成された内燃機関の圧縮比
切換装置30において、油室16Aに印加される油圧が
低圧から高圧に切り換わる時の状態を図4を用いて説明
する。油圧切換弁20の切り換えにより、制御用油路7
を通じて油室16Aに印加される油圧が高圧になると、
高油圧によりロックピンの大径部1Aがスプリング2を
圧縮してスプリング室16B側に移動し、油室16Aが
拡大され、スプリング室16Bが縮小される。
【0015】ロックピンの大径部1Aがスプリング室1
6B側に移動する時、この実施例の圧縮比切換装置30
では、スプリング室16B内の空気は呼吸通路8を通じ
てクランク室に抜け、ロックピン1のスプリング室側の
端部と偏心ベアリング4の内周面との間のガイド孔23
内の空気は、偏心ベアリング4の内周面に設けられた結
合通路9内に流出する。よって、この実施例では、ロッ
クピン1が油室16A側からスプリング室16B側に移
動する際に、スプリング室16B内の空気や、ガイド孔
23内の空気がロックピン1の移動を妨げることはな
く、ロックピン1はスムーズに移動を行うことができ
る。
【0016】ロックピン1の油室16A側からスプリン
グ室16B側への移動は、ロックピン1のスプリング室
側の先端部が偏心ベアリング4の内周面に当接するまで
行われる。そして、ロックピン1のスプリング室側の先
端部が偏心ベアリング4の内周面に当接した状態では、
図4に示すように、ロックピン1の油室16A側の先端
部が偏心ベアリング4の係合孔14から完全に抜けた状
態となる。
【0017】この状態は、偏心ベアリング4とクランク
ピン6とのロックが外れた場合である。従って、この状
態でクランクピン6が矢印R方向に回転し、相対的に偏
心ベアリング4に対してクランクピン6が半周回転した
状態になると、スプリング室16B側のロックピン1の
端部が偏心ベアリング4に設けられた係合孔14に一致
する。このとき、ロックピン1は高油圧によって付勢さ
れているので、スプリング室16B側のロックピン1の
端部が偏心ベアリング4に設けられた係合孔14に一致
し、ロックピン1がこの係合孔14に直ちに挿入され
る。
【0018】この時もスプリング室16B内の空気は呼
吸通路8を通じてクランク室側に抜け、係合孔14内の
空気は結合通路9内に流出する。この結果、この実施例
では、ロックピン1が偏心ベアリング4の係合孔14に
係合する際に、スプリング室16B内の空気や、係合孔
14内の空気がロックピン1の移動を妨げることはな
く、ロックピン1と係合孔14との係合がスムーズに行
われる。
【0019】図5(a) ,(b) は図4の状態からクランク
ピン6が矢印R方向に回転して、スプリング室16B側
のロックピン1の端部が偏心ベアリング4に設けられた
係合孔14に一致した状態、即ち、圧縮比切換装置30
の高油圧時の状態を示すものであり、(a) がクランクピ
ン6に直交する方向の部分断面図、(b) が(a) のB−B
線における部分断面図である。
【0020】油圧切換弁20から制御用油路7を通じて
油室16Aに印加される油圧が高い時には、図5(a) に
示すように、油圧によってスプリング室16Bが縮小し
た状態にある。この結果、スプリング室16B側のロッ
クピン1の先端部がクランクピン6から突出して、その
先端部が偏心ベアリング4に設けられた係合孔14に係
合する。従って、油圧が高い時には偏心ベアリング4の
肉厚の厚い方がコンロッド5のピストン側に位置するこ
とになり、圧縮比が高くなる。
【0021】以上のように構成された内燃機関の圧縮比
切換装置30において、油室16Aに印加される油圧が
高圧から低圧に切り換わる時の状態を図6を用いて説明
する。油圧切換弁20の切り換えにより、制御用油路7
を通じて油室16Aに印加される油圧が低圧になると、
スプリング室16B内のスプリング2の付勢力が油圧よ
り大きくなり、ロックピンの大径部1Aが油室16A側
に移動し、油室16Aが縮小され、スプリング室16B
が拡大される。
【0022】ロックピンの大径部1Aが油室16A側に
移動する時、この実施例の圧縮比切換装置30では、拡
大するスプリング室16B内へは呼吸通路8を通じてク
ランク室から空気が供給され、ロックピン1の油室側の
端部と偏心ベアリング4の内周面との間のガイド孔23
内の空気は、偏心ベアリング4の内周面に設けられた結
合通路9内に流出する。よって、この実施例では、ロッ
クピン1がスプリング室16B側から油室16A側に移
動する際に、スプリング室16B内への空気の流通や、
ガイド孔23内の空気がロックピン1の移動を妨げるこ
とはなく、ロックピン1はスムーズに移動を行うことが
できる。
【0023】ロックピン1のスプリング室16B側から
油室16A側への移動は、ロックピン1の油室側の先端
部が偏心ベアリング4の内周面に当接するまで行われ
る。そして、ロックピン1の油室側の先端部が偏心ベア
リング4の内周面に当接した状態では、図6に示すよう
に、ロックピン1のスプリング室16B側の先端部が偏
心ベアリング4の係合孔14から完全に抜けた状態とな
る。
【0024】この状態は、偏心ベアリング4とクランク
ピン6とのロックが外れた場合である。従って、この状
態でクランクピン6が矢印R方向に回転し、相対的に偏
心ベアリング4に対してクランクピン6が半周回転した
状態で、油室16A側のロックピン1の端部が偏心ベア
リング4に設けられた係合孔14に一致する。このと
き、ロックピン1はスプリング2によって付勢されてい
るので、油室16A側のロックピン1の端部が偏心ベア
リング4に設けられた係合孔14に一致し、ロックピン
1がこの係合孔14に直ちに挿入される。この状態が前
述の図2(a) ,(b) の状態である。
【0025】この時もスプリング室16B内にクランク
室側から空気が呼吸通路8を通じて流入し、係合孔14
内の空気は結合通路9内に流出する。この結果、この実
施例では、ロックピン1が偏心ベアリング4の係合孔1
4に係合する際に、スプリング室16B内への空気の流
入や、係合孔14内の空気がロックピン1の移動を妨げ
ることはなく、ロックピン1と係合孔14との係合がス
ムーズに行われる。
【0026】図7(a) は本発明の別の実施例の内燃機関
の圧縮比切換装置30Aの構成を示す部分断面図であ
る。この実施例が前述の実施例と異なる点は、偏心ベア
リング4に設けられた係合孔14の側面に、外径部41
と内径部42とを結ぶ通気溝24が設けられている点の
みである。この通気溝24は図7(b) に示すように、偏
心ベアリング4に設けられた係合孔14の側面に、外径
部41と内径部42とを結ぶように設けられている。そ
して、通気溝24の内径部42側は、偏心ベアリング4
の内周面に設けられた結合通路9に接続されている。
【0027】図7(a) に示す実施例の圧縮比切換装置3
0Aでは、ロックピンの大径部1Aがスプリング室16
B側から油室16A側に移動する時、或いは、油室16
A側からスプリング室16B側に移動する時、ロックピ
ン1の移動先端部と偏心ベアリング4の内周面との間の
ガイド孔23内の空気は、偏心ベアリング4の内周面に
設けられた結合通路9内に流出する。次いで、結合通路
9内の空気は通気溝24を通じてロックピン1の移動後
端部と偏心ベアリング4の内周面との間のガイド孔23
内に入り込む。よって、この実施例では、ロックピン1
の移動時に、ロックピンの両端部と偏心ベアリング4の
内周面との間の空間の空気が、結合通路9と通気溝24
を通じてスムーズに移動するので、ガイド孔23内の空
気がロックピン1の移動を妨げることはなく、ロックピ
ン1は更にスムーズに移動を行うことができる。
【0028】図8(a) は本発明の更に別の実施例の内燃
機関の圧縮比切換装置30Bの構成を示す部分断面図で
ある。この実施例が前述の実施例と異なる点は、通気溝
24の代わりに、スプリング室16B側のロックピンガ
イド3に、結合通路9とスプリング室16Bとを結ぶ連
通溝25が設けられている点のみである。この連通溝2
5は図8(b) に示すように、ロックピンガイド3に設け
られたガイド孔23の側面に、結合通路9とスプリング
室16Bとを結ぶように設けられている。従って、結合
通路9は、この連通溝25、及びスプリング室16Bを
通じて呼吸通路8に接続されている。
【0029】図8(a) に示す実施例の圧縮比切換装置3
0Bでは、ロックピンの大径部1Aがスプリング室16
B側から油室16A側に移動する時、或いは、油室16
A側からスプリング室16B側に移動する時、ロックピ
ン1の移動先端部と偏心ベアリング4の内周面との間の
ガイド孔23内の空気は、偏心ベアリング4の内周面に
設けられた結合通路9内に流出する。次いで、結合通路
9内の空気は連通溝25を通じてクランク室に連通して
いるスプリング室16B内に流出する。
【0030】よって、この実施例では、ロックピン1の
移動時に、ロックピンの両端部と偏心ベアリング4の内
周面との間の空間の空気が、結合通路9と連通溝25を
通じてスムーズに移動するので、ガイド孔23内の空気
がロックピン1の移動を妨げることはなく、ロックピン
1は更にスムーズに移動を行うことができる。なお、ロ
ックピンガイド3には、図8(c) に示すように、連通溝
25の代わりに連通孔26を設けても良いものである。
更に、クランクピン6の内部に別の通路を設けて、結合
通路9とスプリング室16Bとを連通しても良い。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の内燃機関
の圧縮比切換装置によれば、油圧を変化させて圧縮比を
切り換える際に、スプリングが収納された空間の空気は
呼吸通路を通じて出入りし、係合孔に係合していない側
のロックピンの端部と偏心ベアリングの内径部との間の
空気は結合通路に出入りする。この結果、ロックピンの
移動がスムーズになり、油圧の変化によるロックピンの
切換速度が遅くらず、ノッキングの発生が抑えられると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の圧縮比切換装置の全体構成
を示す構成図である。
【図2】(a) は本発明の一実施例の内燃機関の圧縮比切
換装置の低油圧時における動作を示す部分断面図、(b)
は(a) のA−A線における部分断面図である。
【図3】偏心ベアリングの構成を示す分解斜視図であ
る。
【図4】図3(a) の内燃機関の圧縮比切換装置における
油圧が低油圧から高油圧に切り換わった時の動作を示す
部分断面図である。
【図5】(a) は本発明の一実施例の内燃機関の圧縮比切
換装置の高油圧時における動作を示す部分断面図、(b)
は(a) のB−B線における断面図である。
【図6】図5(a) の内燃機関の圧縮比切換装置における
油圧が高油圧から低油圧に切り換わった時の動作を示す
部分断面図である。
【図7】(a) は本発明の別の実施例の内燃機関の圧縮比
切換装置の構成を示す部分断面図、(b) は(a) の偏心ベ
アリングに設けられた係合孔の詳細な構成を示す部分拡
大斜視図である。
【図8】(a) は本発明の更に別の実施例の内燃機関の圧
縮比切換装置の構成を示す部分断面図、(b) は(a) のロ
ックピンガイドに設けられたガイド孔の詳細な構成を示
すロックピンガイドの拡大斜視図、(c) は(a) の変形実
施例のロックピンガイドの構成を示すロックピンガイド
の拡大斜視図である。
【符号の説明】
1…ロックピン 1A…大径部 2…スプリング 3…ロックピンガイド 4…偏心ベアリング 5…コンロッド 6…クランクピン 7…制御用油路 8…呼吸通路 9…結合通路 10…クランクシャフト 14…係合孔 15…コンロッドの大径部 16…円筒状の空間 16A…油室 16B…スプリング室 20…油圧切換弁 23…ガイド孔 24…通気溝 25…連通溝 26…連通孔 30…圧縮比切換装置 41…外径部 42…内径部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16C 7/06 F16C 7/06 9/03 9/03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のクランクシャフトのクランク
    ピンとコンロッドの大端部との接続部に設けられる圧縮
    比切換装置であって、 前記コンロッドと前記クランクピンとの間に介装される
    偏心ベアリングと、 前記偏心ベアリングの線対称軸に垂直で、かつ、前記ク
    ランクピンの直径方向と一致する向きに、前記偏心ベア
    リングに穿設された1個の係合孔と、 前記クランクピン内に設けられ、軸線が前記断面内でク
    ランクピンの直径方向にある筒状の空間と、この空間の
    両端部を前記クランクピンの外部にそれぞれ連通するガ
    イド孔とからなるロックピン収容空間と、 前記ロックピン収容空間内に設けられ、前記両ガイド孔
    間に掛け渡されたロッド部と前記筒状の空間を二分する
    仕切壁とを備え、二分された一方の空間内に収容された
    スプリングにより、前記ロッド部の一端部が前記クラン
    クピンの外径部から外に常時突出するロックピンと、 前記二分された他方の空間内に油圧を導入する制御用油
    路と、 前記スプリングが収容された側の空間を前記クランクシ
    ャフトの外部の空間に連通する呼吸通路と、 前記偏心ベアリングの内径部を窪ませて設けられ、一端
    は前記係合孔に接続し、他端は、前記ロックピンの一端
    部が前記係合孔に係合した状態で、反対側のガイド孔に
    重なる位置まで延長された結合通路とを備えることを特
    徴とする内燃機関の圧縮比切換装置。
  2. 【請求項2】 前記結合通路が前記呼吸通路に連通され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の圧
    縮比切換装置。
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